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総合政策特別委員会(第16回) 議事録

1.日時

平成28年12月19日(月曜日)15時00分~17時00分

2.場所

文部科学省3階講堂

東京都千代田区霞が関3-2-2

3.議題

  1. 第5期科学技術基本計画のフォローアップ等の状況について
  2. 総合政策特別委員会における第5期科学技術基本計画の実施状況のフォローアップ等に関する審議のとりまとめ(骨子案)について
  3. その他

4.出席者

委員

濱口主査、新井委員、伊地知委員、小野寺委員、春日委員、木村委員、庄田委員、竹山委員、知野委員、土井委員、西尾委員、細野委員、松本委員、結城委員

5.議事録

科学技術・学術審議会 総合政策特別委員会(第16回)

平成28年12月19日

【濵口主査】
  それでは、時間になりましたので、ただいまより科学技術・学術審議会第16回総合政策特別委員会を開催いたします。
  委員の皆様におかれましては、お忙しい中、御出席いただきまして、ありがとうございます。
  それでは、まず事務局より出席者の紹介をお願いいたします。

【宮澤企画評価課課長補佐】
  それでは、事務局より出席者を御紹介いたします。
  本日は、稲葉委員、五神委員、白石委員、永井委員が欠席されております。また、結城委員は遅れて来られるということでお伺いしております。そのほかの委員の方々については御出席いただいているところでございます。

【濵口主査】
  ありがとうございます。
  それでは、会議開催に当たりまして、事務局から配付資料の確認をお願いします。

【宮澤企画評価課課長補佐】
  配付資料の確認をさせていただきます。
  議事次第の裏のページに配付資料一覧を記載させていただいております。資料番号、1-1、1-2、資料2と参考資料が1から5までございます。机上配付資料といたしまして、こちらのドッチファイルを卓上に置かせていただいております。不足等ございましたら、事務局までお申し付けください。
  以上でございます。

【濵口主査】
  ありがとうございます。
  本日は、主に2つの議題がございます。第5期科学技術基本計画のフォローアップ等の状況と、総合政策特別委員会における第5期科学技術基本計画の実施状況のフォローアップ等に関する審議のとりまとめの骨子案についてです。
  今年度、本委員会では、第5期科学技術基本計画について、文部科学省全体を俯瞰した観点からの進捗状況の把握と分析、第5期基本計画を推進する上で特に重点的に調査検討すべき事項について検討を行ってまいりました。
  本日は、まず1つ目の議題で、第5期基本計画のフォローアップ等の状況について各分科会等における実施状況を報告していただき、その後、報告を踏まえて、第5期基本計画の進捗状況を全体俯瞰の観点から、委員の皆様に御審議いただきたいと存じます。
  それから、2つ目の議題では、重点的の調査検討事項について、事務局において、これまでの委員の方々の御意見とともに、今後の課題等について総合政策特別委員会における第5期科学技術基本計画の実施状況のフォローアップ等に関する審議のとりまとめ(骨子案)としてまとめていただいておりますので、来期以降の本委員会としての取組という観点からも、是非委員の皆様から忌憚のない御意見を頂ければと存じます。
  それでは、議題(1)に入ります。今回は科学技術・学術審議会の各分科会において調査審議を進めた結果について各分科会等より説明いただき、御審議いただくとともに、この後、これらの結果を俯瞰的な観点から見て、御審議を頂きたいと思います。
  それでは、事務局より資料説明の後、各分科会等より御説明をお願いします。

【宮澤企画評価課課長補佐】
  議題の(1)第5期科学技術基本計画のフォローアップ等の状況についてでございます。資料1-1と資料1-2の2つを御用意いただければと思います。
  資料1-1でございますが、これは前々回の9月の本委員会でお示しした資料の更新版となっております。俯瞰マップと、次回は予算案ということで示させていただこうと思いますけれども、それに関連した施策の概算要求の状況、各分科会や省内における検討の状況を記載したものでございます。9月にお示した内容からこれまでにおいて状況の変化があったものについて更新をしております。
  また、資料1-2でございますが、こちらは各分科会や各分科会の担当事務局において、第5期科学技術基本計画のフォローアップに関して9月以降どのような検討がされてきたのかを分科会ごとに提出してもらっているものでございます。資料1-2について、ピンクの紙で仕切りがございます。ピンクの紙ごとに分科会ごとに分かれているということでございます。
  これ以降は資料1-1と資料1-2、併せて御覧いただければと思います。
  今後の段取りでございますが、基本的には、こちらの資料1の俯瞰マップの1番から順に各分科会での審議状況について、各分科会の担当者から説明をいたします。各分科会からは、説明の冒頭で各分科会でのフォローアップの審議の概要又は分科会事務局において今後のフォローアップの審議に向けて検討している事項等を説明し、必要に応じて、この俯瞰マップに沿って各分科会で検討している政策・施策に関する審議の状況について報告のお願いをしているところでございます。
  大変恐縮でございますが、各分科会の各説明者の方々は、説明をする際に資料1-1又は資料1-2のどちらの何ページを説明しているのかを言っていただきながら、説明をお願いいたします。
  それでは、始めさせていただきます。
  まず、基本計画の第2章と第3章に該当するものでございますが、俯瞰マップの1から6となります。該当する部分につきましては、研究計画評価分科会、また海洋開発分科会において、文部科学省として今後5年間重点的に進めていくべき研究開発の取組であります研究開発計画を策定することとなっておりました。
  この研究開発計画の中で指標を検討することとされておりましたので、この部分について、研究計画評価分科会及び海洋開発分科会の担当から説明をお願いします。

【國分企画評価課課長補佐】
  研究計画・評価分科会事務局の企画評価課の國分と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
  では、お手元の資料1-2、分科会提出資料の1ページ目を御覧いただけますでしょうか。
  復習にはなってしまいますけれども、まず研究計画・評価分科会、計評分科会が第5期科学技術基本計画のどの部分を担うかということを御説明いたしたいと思います。
  こちら1ページ目ですけれども、4月に開催されました科学技術・学術審議会の総会の資料でございます。第5期科学技術基本計画の推進に向けて、本審議会における進め方の案をまとめたものでございます。こちらの真ん中から下の部分、2つ目の丸、科学技術・学術審議会の各分科会等においては第5期基本計画を踏まえ、各担当領域にて当該計画を具体化・実行していくための調査審議等を進め、その方向性や具体的取組をとりまとめ、フォローアップしていくことが望ましいのではないかということで、各審議会が担当して進めていくことになってございます。
  1枚おめくりいただきますと、左側の方に総政特の役割が書いてございまして、右側に総会にぶら下がっている分科会ですとか委員会の一覧がございます。計評分科会の一番上の部分、オレンジ色の枠に囲まれた部分でございまして、その右側に米印で役割が示されております。計評分科会では、主に第2章(未来の産業創造と社会変革に向けた新たな価値創出の取組)の部分及び第3章(経済・社会的課題への対応)の推進を担うということとなっています。審議会令と内閣府の策定する国の研究開発評価に関する大綱的指針に基づいて、研究開発計画の策定と研究開発事業の評価を実施することになってございます。
  続きの資料で、1枚めくっていただきまして、5ページ目を御覧いただければと存じます。
  文部科学省における科学技術・イノベーション政策の施策体系のイメージ図でございます。図の左側に第5期科学技術基本計画の章が書いてございまして、下の方に2章、3章というふうにございます。右側に矢印を追って進んでいただきますと、2章、3章に関連する部分につきましては、研究計画・評価分科会等でのフォローアップをしていくということになっておりまして、こちらは政策目標の9ともリンクすることになってございます。前々回、9月の総政特でも御紹介いたしましたけれども、現在検討中の研究開発計画は文部科学省における政策目標に合わせた章立てとしておりますので、評価結果が政策評価にもリンクして、評価結果が政策に打ち込みやすい体制になるということでございます。
  こちらが、現在計評分科会において検討を進めております研究開発計画の章ごとの構造でございます。9月の総政特では、青枠の部分、大目標と、大目標達成のために必要な中目標、中目標達成のために重点的に推進すべき研究開発の取組、この部分までの審議が終わりましたということで御報告を差し上げたところでございます。
  この後、11月25日に計評分科会を開催いたしまして、今回は、赤の破線部分、中目標達成状況の評価のための指標、ほかのところでいいますと、俯瞰マップで示されているような指標、それぞれ中目標ごとに設定されてくるということでございます。こちらと、研究開発の企画・推進・評価を行う上で留意すべき推進方策、横串の部分ですね。こちらも研究開発計画に盛り込んでおるということでございます。
  次のページから、11月に開催しました計評分科会時の研究開発計画の案をお付けしております。非常に大部になっておりますので、前半の方のみ御紹介いたしたいと思います。
  今回検討中のものにつきまして、黄色いマーカーを付けております。一例を申しますと、右下の通し番号で11ページ目、第1章の未来社会を見据えた先端基盤技術の強化というところでございますと、中段のあたり、中目標の下に中目標達成状況の評価のための指標、もう一つ御覧いただきますと、通し番号で14ページ目の上段のあたり、こちらはナノテクノロジー分野の方の指標になりますけれども、こういった形でアウトプット指標、アウトカム指標をそれぞれ検討しておるところでございます。ただ、指標につきましては、なかなか設定が難しいということで、11月の計評分科会までには検討し切れなかったところもございまして、横並びを見ながら、今、再度検討しているという状況でございます。
  次に、推進方策ですけれども、章の最後にまとめて記載しております。例えば、通し番号で22ページ目を御覧いただきますと、黄色のマーカーで付けております。研究開発の企画・推進・評価を行う上で留意すべき推進方策ということで、(1)の人材育成、次のページに行きまして(2)オープンサイエンスの推進、(3)オープンイノベーションの推進、次に、24ページに行きまして、知的財産・標準化戦略、25ページ目で社会との関係深化ということで、それぞれの分野別に推進方策を設定しているところでございます。
  また、研究開発計画の策定に当たりましては、イノベーションの創出を推進する、大前提として、社会からの理解・信頼・支持を獲得することが必要である等のことから、研究分野間の壁を超えて各委員会が連携をとりながら進めようということになってございます。
  当初は、関連しそうな委員会をピックアップいたしまして、相互に連携を検討いただくこととしておりましたが、計評分科会の審議の中で、例えば第1章の先端基盤技術の分野、情報科学、ナノテク、量子等の分野はほとんどの委員会と連携できるのではないかという御意見を頂いたり、研究開発の企画・推進・評価を行う上で、推進方策として考慮が必要な社会との関係深化、ステークホルダーとの対話・協働などという面では、計評分科会にあります安全・安心科学技術及び社会連携委員会などは全ての委員会に関わってくるであろうということを踏まえまして、現在、全ての委員会にほかの委員会の研究開発計画を御覧いただきまして、意見出しを頂くこととしております。特に、安全・安心科学技術及び社会連携委員会におきましては、連携を検討するための作業部会を設置くださいまして、各委員会の事務局と連携について審議を進めていただいております。
  現在、各委員会は、それぞれの委員会から出された意見を踏まえまして、必要に応じて研究開発計画を修正するという作業をしているところでございます。今後、計評分科会における研究開発評価の在り方等も盛り込みながら、2月の計評分科会で研究開発計画として確定したいと考えております。
  以上でございます。

【宮澤企画評価課課長補佐】
  次に、海洋開発分科会、お願いいたします。

【林海洋地球課長】
  海洋地球課長の林でございます。
  資料に基づきまして、海洋開発分科会での議論の状況を御説明いたします。
  資料1-2の中の通しページ65ページからが、今、海洋開発分科会で議論をしています研究開発計画の案になってございます。大部でございますので、通し番号93ページから、この概要版を作ってございますので、こちらをベースに説明を申し上げたいと思います。
  海洋開発分科会では、科学技術基本計画ができて以降、既に6回、7回程度の議論を行いまして、基本計画を具体化するための研究開発計画を議論してきました。今、12月の段階でここまで来ておりまして、1月26日にもう一回行いまして最終的に取りまとめる、このような状況になっております。
  この研究開発計画は、別途パワーポイントの方に1ページから付いていますが、その1ページ目を見ていただきますと、最初に大きな1ということで、基本的な考え方が書かれております。
  最初の(1)は政策状況ということで、我々の分野ですと海洋基本計画がございますので、そういった内容、そして、今年の1月に策定された科学技術基本計画の内容を政策状況として書いてあると。
  (2)と(3)が国際的な状況ということで、(2)がマルチの場でいろいろ御議論されているような状況、(3)が主要国における政策の動向、こういったものを付言して、特に、今、海洋の分野ですと、地球温暖化の影響や人の活動の影響で海洋自身の温度が上がる、あるいは酸性化が進むということで、海洋自身が変化して生態系に影響を及ぼしつつあるのではないか、そういったことが大きな課題となっておりまして、SDGsの目標であるとかG7の科学技術大臣会合で議論されたように、海洋資源を保全して持続可能な形で利用していくということが大きな政策の流れになりつつあるところでございます。
  そうしたことも踏まえまして、(4)で、この研究開発計画の位置付けということで、海洋のガバナンスの実現あるいは課題への対応、産業競争力強化に向けてやっていく。こういった計画を作って、第5期計画あるいは海洋基本計画の具体化、実行、フォローアップを図るといった位置付けを書いているところでございます。
  次のページをめくっていただきますと、重点的に推進すべき海洋科学技術分野ということで書いてあります。
  海洋の分野は、御承知のとおり、科学技術基本計画の第3章の(4)で、海洋と宇宙については、ある種、特別な位置付けが与えられています。ここのページの真ん中に書いてありますように、産業競争力の強化、経済・社会的な課題への対応、我が国の存立基盤を確固たるものとするというようなことで、国家戦略上重要な科学技術として位置付けられると。こういうような位置付けを与えられているわけでございますが、これを目標にして具体化していくのは難しいので、それを、主に課題への対応の部分と産業競争力の強化の部分とに分けて、2枚目の下の方に書いてあるように5つの分野に分けて目標を定め、計画を作っております。
  1番目が、極域及び海洋の総合的な理解とガバナンスの強化ということで、これは科学技術基本計画の第3章(3)の気候変動や生物の多様性を大目標に掲げ、ブレイクダウンをしているところです。
  2番目が、海洋資源の開発・利用。これも、科学技術基本計画の3章の(1)の資源あるいは食料、水産資源もございますので食料、そこを大目標にブレイクダウンをしています。
  3番が、海洋由来の自然災害への防災・減災。これは、科学技術基本計画の第3章(2)にある自然災害への対応というものについて、海洋の分野からどういう対応をするかという観点からブレイクダウンをしています。
  4番が基盤的技術の開発と産業競争力の強化ということで、1から3に代表されるような様々な海洋科学技術を支える基盤的な技術の開発、それは言ってみれば、その中にセンサー技術であるとか、ロボット技術であるとか、ビッグデータの解析、そういうものが関係していて、まさに第2章の超スマート社会を創る上での基盤技術と重なる部分もございますので、そういったことも含めて大目標として利用の展開をしている、そういうようなことになってございます。
  5番目は基礎研究の推進ということで、基本計画上は第4章になっているのでございますけれども、文部科学省として重要な部分ということで、これも研究開発分野の方に入れて計画を作っている、そのような状況になってございます。
  次のページから、それぞれ重点的に推進すべき海洋科学技術の各分野の計画が書いてあります。
  大部になりますので、最初の1項目だけ御紹介したいと思いますが、考え方としては、計評分科会で書かれているような計画と同じように、大目標に、まず科学技術基本計画で掲げている目標の部分を押さえております。あと、海洋の分野ですので、補足的に海洋基本計画に関連する部分を大目標に押さえた上で、それをやっていく上での文科省の役割あるいは海洋分野の役割をここでの中目標に掲げ、そして具体的に何をやっていくのかというのを研究開発の取組としております。
  ここでいうと、生物多様性の損失防止という大目標を受けて、海の分野で文科省として何をやっていくのかというのが中目標で、そのためには、例えば海洋環境の変化、先ほどいろいろな変化が生態系に影響を及ぼしつつあるということがございましたけれども、まず、こうした変化の把握をし、生態系への影響を解明するという中目標、そして、それが海洋資源の管理・保全・持続的利用にどう生かせるのかといった観点、そして、こういうものは国際的なルール作りが重要になってきますので、我々のやっている研究の成果をこういったルール作りに貢献させていくという3本の中目標になっていて、これを具体化する研究開発の取組が右側に書いてあるところでございます。
  その下の、同じようにアウトカム指標、アウトプット指標とございますけれども、アウトカム指標の方の考え方は、基本的に中目標がどれぐらい進んでいるかという観点から付けております。したがって、上の中目標の影響の解明というものに対して影響をどれぐらい理解したかというアウトカム指標であるとか、国際的なルール作りに貢献するんだという中目標に対してどれぐらい貢献したか、こういった考え方の指標になっていて、まだ具体の数字で追えるような指標は置いていないのですけれども、数字で書けるものは多分そういった指標も置いていくことになろうかと思います。アウトプット指標は、逆に、研究開発の取組を直接測るような指標になっておりまして、したがって、観測をするということでは、データをどれぐらいとっているのか、研究開発するということであれば、論文発表数であるとか特許出願件数であるとか、そういった研究開発の取組を直接測るような指標として置いているところでございます。
  同じような考え方で、以下1から5までずっと続いていくところでございますが、時間がないので、最後のページです。
  大きな3の研究開発の企画・推進・評価を行う上で留意すべき推進方策と。こういうことも基本的に計評の方と同じような並びで作っておりますが、ここは基本計画の第4章以降に対応する部分です。海洋の分野として特別に何かというのはあるのですけれども、特に人材であれば、海の分野はいろいろな総合的な学問であるということで、専門性、学際性、さらに沿岸域なども含めて人間社会と結構関わっているということなので、社会性、さらに国際的なルール作りにも関わるということで、国際性、こういったものを兼ね備えた人材を育成していく必要があるだろうし、また今言われている人材問題と同じように、若手や女性の活躍といったものも人材育成のところに書いてあるところでございます。
  その他、特に海洋の分野で1つ特徴的かと思うのは、(4)で国家安全保障分野での活用と。海洋の分野というのは、国家安全保障分野とのつながりが非常に強い。科学技術基本計画の中でも国家安全保障分野のところに明確に海洋ということも書かれておりますので、そういったことも踏まえて、海洋の研究のためにやった成果が様々な形で生かされるという科学技術の多義性も踏まえて、関係府省・関係機関連携の下、国家安全保障上の諸課題に対しても適切に活用していく、そういったことも書いているところでございます。
  以上でございます。

【宮澤企画評価課課長補佐】
  ここで一度区切らせていただいて、御質疑いただければと思います。

【濵口主査】
  ありがとうございます。
  それでは、ただいまの説明にありました内容について御意見、御質問等あります方は、どなたからでも結構ですので、挙手をお願いいたします。いかがでしょうか。
  対象が膨大ですので、漠としているとは思いますけれども、初年度、特にきっちりアウトカム、アウトプットをどう評価するか、ここの設計はかなり大事で、一番分かりやすいのは論文数であるとか、そういう指標で定量的に出すわけですけれども、それだけで長期的な活力が測れるかどうかというと、これはまた難しい問題もありますし、産業界との連携をどう測るかというところもいろいろありますが、いかがでしょうか。
  どうぞ、お願いします。

【伊地知委員】
  ありがとうございます。
  今お話になられたところで、研究開発計画案のマークしていただいたところと、その後、海洋に関して御説明いただいたところですが。海洋のところではアウトカム指標は中目標から来ると、それから、アウトプット指標については、研究開発等の成果から直接来るものであるというふうに区別をされていたところですが、拝見したところ、研究開発計画案の方はまだそのようになっていなくて、特にアウトプット指標のところには、実は様々なパフォーマンス(指標)であったり、あるいはアウトカム(指標)であったりが、混在していると思いますので、そこはまだ案ということでしたら、よく整理していただくとよろしいのかなと思います。

【濵口主査】
  担当の方から何か御意見ございますか。
  では、その前に松本委員、どうぞ。

【松本委員】
  私も、前職時代、研究企画が非常に長かったのですが、研究開発の評価というのは非常に難しくて、これは民間企業でも非常に苦労しているところかと思います。オープンイノベーションの時代には世界の情報がかなり情報化されるといいますか、オープン化されますので、国レベルの研究開発の進展であっても、グローバルな横並びで、今どのポジションにいて、例えば2年後、3年後、5年後、どこまで到達するかという、要は到達目標みたいなものが明確でないと、民間企業の場合は非常にそれが難しくて、かつては自前主義のころは外から余り情報が入ってこなかったので、業界の中でこのポジションであれば、まあいいだろうということですけれども、今や異分野のいろいろな技術を活用する時代になっておりますので、いろいろな多面的なポジショニングといいますか、今どの状態にあって、どこを目指すとかという評価指標も必要かなというのが1点です。
  これは、海洋についてもそうなのです。海洋は余り知らないですけれども、要は海洋開発についてはどういうことを本来やらなければいけなくて、日本はこことここをやるみたいな絵が、中に書いてあるのでしょうけれども、それをもう少しクローズアップしていただいたほうがより分かりやすいかなという気がします。
  以上です。

【濵口主査】
  ありがとうございます。重要な御指摘を頂きました。
  ほか、いかがでしょうか。どうぞ。

【土井委員】
  どうもありがとうございます。
  2点ございます。
  今、海洋のところを伺っていて、科学技術イノベーションなど、いろいろ書いていただいているのですが、1つ、Society 5.0ということでは、Internet of Things、IoTを展開していく場面ということでは非常に重要になるかなと考えます。ただ、一方、今まで地上でやっているところは既に基幹ネットワークがあって、IoTでは、センサーなどで収集したデータを集めてということができたのですが、海洋とか宇宙とかは、そういう意味で基幹ネットワークがないですよね。ですから、科学技術イノベーションを起こしたもの、インフラとして、日本の周辺海域は広いので、なかなか難しいとは思うのですが、そういう意味では、各省庁が個別に行うのではなく、一部は農林水産省とかも絡むとは思うのですが、基幹ネットワークという、全てを一遍に引くということはできないと思うのですが、そういうことも共通して考えていただくことも重要かなと思いました。
  共通ということでは、先ほど御紹介いただいた資料の最後のページですが、2番目にオープンサイエンスということを掲げていただいています。オープンサイエンスに関しましても、海洋だけではなく、ほかの分野のデータをきちんと集めて、プロジェクトが終わっても、それを、どういうふうに公開・非公開というのは考えていかないといけないのですが、きちんとポリシーを作ってデータを活用していくということは、IoT、AIという今後のいろいろな進展を考えていく、使った予算をさらに未来に向かって有効に役立てていくというのは重要だと感じました。よろしくお願いいたします。

【濵口主査】
  ありがとうございます。
  今お話を聞かせていただいた件は、1つは指標、アウトプット、アウトカムをもう少し検討していただきたいということと、その指標を単に縦掘りするだけでなく、他国との比較・調査あるいは地勢学的に見てどうかというところをもう少し比較的に見られるようにできればというお話があったと思います。
  それから、今のお話は、もう少し省庁を超えた連携の議論とオープンサイエンスをどう進めるかということだと思います。
  お時間が押しておりますので、引き続き、ほかの委員会の御報告を頂いた後、また御議論いただければと思います。
  では、引き続き、事務局よりお願いいたします。

【宮澤企画評価課課長補佐】
  ありがとうございます。
  続きまして、基本計画の第4章から第6章に該当します、俯瞰マップでいいますと7から10について説明させていただければと思います。
  資料1-1でいいますと、通し番号で38ページ目から、資料1-2でいいますと、右下に通し番号を書いておりますけれども、99ページからになります。
  それでは、俯瞰マップの7と8に該当する部分について、人材委員会の担当者からお願いいたします。

【宮地人材政策課課長補佐】
  人材委員会事務局、人材政策課課長補佐の宮地でございます。
  俯瞰マップ7と俯瞰マップ8で38ページ及び48ページのところが我々の審議に関係するところでございますので、その点について御説明を差し上げたいと思います。
  第8期の人材委員会では、これまで博士人材が、我が国及び世界の様々な場において、その能力を存分に発揮し、活躍できるような多様性を育む社会的な環境を構築していくことが重要との認識の下、審議を進めてきたところでございます。他方、この考え方は本年作成されました第5期の基本計画にも反映されているということでございまして、我が国において多様で優秀な人材を持続的に育成・確保し、科学技術イノベーション活動に関わる人材が知的プロフェッショナルとして学会や産業界等の多様な場で活躍できる社会を創り出すということが盛り込まれているということでございます。
  これまでの我々の審議の状況につきまして、資料1-2を用いて説明を差し上げたいと思います。ページ数につきましては、99ページ目でございます。
  99ページ目に横長の第5期科学技術基本計画の実施状況(「科学技術イノベーション人材」関連)(案)という資料を付けさせていただいております。これにつきましては、人材委員会で配付して審議を進めている資料となったものです。
  この資料の構成でございますが、目標と計画と関連事業と3つになっております。目標につきましては、先ほどの5期計画で盛り込まれた状況、計画につきましては、その基本的な内容ということで、Planに対応しますでしょうか。その後、関連事業につきましては、こういった基本計画にひも付いて、どんな事業をやられているのかというところを結び付けたところ、上からざっと眺めていただくと、人材に関係するものもあれば、高等教育に関係するもの、また初等・中等教育に関係するものもあれば、あとは国際、産学連携ということで、人材に結び付くものは非常に多様となってございます。そのため、アウトカムを測定するのはなかなか難しいかなと思って作業をしているところでございます。
  その計画の中を見ていただくと、青字で書かれているものがございます。例えば、一番上の欄におきまして、40歳未満の大学本務教員の数1割増と書いてございます。こういった青字の記載につきましては、基本計画における数値目標、既に数値目標が決まっているものということでございます。人材のところは、数値目標がCSTIより非常に厳しく指定されておりまして、4つ、厳密に言うと3つでございますけれども、そういったところで既に決められているということでございます。フォローアップ事業といいますか、どちらかというと、もう既に重点指標というか、KPIといいましょうか、そういったものが既に設定されており、こういったものもチェックしながらPDCを見ていき、Actionにつなげていこうという形で全体を俯瞰しているものでございます。
  人材委員会の事務局としては、こういった図も活用しながら、目標値を見据えまして、また審議をしている最中にほかの指標もとってございます。そういったものも把握をしながら進めていき、併せて基本計画の推進も進めていきたいと考えてございます。
  また、現状の審議でございますけれども、御覧のように人材の部分、俯瞰マップでいうと7、8ということで、少し少なくなってございますが、俯瞰マップを見ていただくと、指標が多くなっておりまして、大変中身の詰まった部分でございます。そのため、現状、審議をしているところにつきましては、資料1-2で申しますと、若手研究者の育成確保、若手研究者のキャリアパスの明確化というところを主に議論を進めているというのが現状でございます。こういった俯瞰的なところも見つつ、深掘りの審議を進めております。
  次の100ページ目を見ていただくと、現状どんな議論をしているのかということの御紹介になります。
  博士人材の社会の多様な場での活躍促進に向けてというところで、1ポツと2ポツの間のところに書いてございます、博士人材について、大学院博士課程の動向を念頭に置きつつ、産業界をはじめとする社会との接点に関する部分に焦点を当て、今後の取組の方向性について検討というところでございます。深掘りといいつつも、全ての部分に関わってくるという難しい範囲で議論を進めているということでございます。
  現状と課題として2ポツとしてございますが、博士号取得者の状況、大学や公的研究機関における状況、産業界における状況、社会一般における状況というところで、そういったところについて整理をしてございます。ちょっと足早に進めさせていただきますが、指標であったり、そういったデータを見ながら、現状についてまとめているということでございます。
  3ポツですが、今後の取組の方向性として、今のところ、これまでの検討の整理ということでございますけれども、5つほど並べてございます。
  産学官を越えた新たな人事・人材育成システムの構築ということでございまして、卓越研究員制度とか、そういったところを中心とした検討を進めているところでございます。こういったところについて、データなどを見ながら、国は初年度の課題の分析や制度改善を行っていくということなども考えてございます。
  (2)につきましては、情報発信の充実ということで、情報発信、「JREC-IN Portal」は年間1,600件以上の求人情報を掲載してございますので、そういったところのデータを収集・分析し、政策立案に活用するなども進めていきたいと考えてございます。
  また、アカデミア以外のキャリアパスの具体化ということで、こういったところはなかなかデータを入手しづらいところだと思いますけれども、産業界で活躍し始めている博士人材の追跡調査など、好事例の収集・発信などをしていくべしということで、これまでの整理となってございます。
  また、(4)でございますけれども、博士人材の状況に関する分野別の詳細把握やキャリア支援策の検討ということで、分野別の博士人材の現状について、数値などもとりながら検討していくというところを進めてございます。
  また、(5)については、人材流動性の促進というところでございまして、人材流動性が高まっていない状況のデータなどを見ておりますので、そういったところについての検討も進めているということでございます。
  こういったことについてデータを付けようと思いましたが、30ぐらいにもなりますので、割愛させていただきました。
  いずれにしても、こういった委員会での議論を深めていく過程におきまして、データ等のエビデンスに基づく検討を進めていきたいと考えてございます。
  長くなりました。以上でございます。

【宮澤企画評価課課長補佐】
  続きまして、俯瞰マップの9につきまして、学術分科会、戦略的基礎研究部会の担当からお願いします。
  資料の1-1で申しますと、通し番号で56枚目、資料1-2でいいますと、通し番号の103ページからになります。大変恐縮ですけれども、3分程度で御説明いただければと。手短にお願いいたします。よろしくお願いします。

【田村学術企画室長】
  それでは、資料1-1の59を御覧ください。
  学術分科会の関連のフォローアップの状況等について、私、学術企画室長の田村から説明させていただきます。
  学術分科会の方では、第5期科学技術基本計画の学術計画の推進に関する具体的な取組事項につきまして、それ以前に学術分科会で出した総合的な推進方策の報告書と重なる部分が多いということで、両者の関係事項と併せた資料を使いながら具体的なフォローアップを行っております。資料につきましては、資料1-2の103ページ以降に具体的に科学技術基本計画の学術関係の関連部分、また学術研究の総合的な推進方策の報告書の関連部分、具体的な取組状況のフォローアップを一連にしたものを付けてございます。こういった資料を用いながらフォローアップを行っているところでございます。
  また、並行いたしまして、科学技術基本計画の進捗状況を見るための指標に関連しても議論を行っているところでございます。その際、これまでも議論の経過でインプットに基づくような指標も必要ではないかということや、余り指標の細かいものを作ると現場にも影響があるので、その辺は取捨選択していくことが大事だというような御意見を総政特の方にもお伝えさせていただいたところでございます。
  また、併せまして、そもそも学術研究の研究力とか活動状況を把握するための指標の検討がこれまで十分できていなかったのではないかという御意見もございまして、改めて大学の機能強化や分野別の指標の在り方も含めた学術研究の研究力活動状況を把握するための指標の在り方について検討を始めているところでございます。その際、専門家による調査・研究等も必要であろうということで、科研費に基づく調査・研究を現在開始しており、今後、その報告も参考にしながら審議を行っていこうとしているところでございます。
  最後に、59ページの一番下のところで、具体的な検討状況の検討例について御紹介をさせていただければと思います。
  今現在一番動いておりますのが科研費の改革の関連でございまして、2つ大きな点がございます。
  1つは、平成30年度からの実施を目指して、審査のシステムの見直しということで、いわゆる審査区分の大くくり化を進めているところでございます。学術の総合的な方策でいいますと、総合性とか融合性とか、こちらの改善に資するのではないかということで、現在、パブリックコメントを頂きまして、それに基づきます対応策を検討いたしまして、年内には最終的な成案を得る予定になっているところでございます。
  また、科研費の大きな2点目の改革といたしまして、いわゆる挑戦的な研究を支援していくというところがございます。これまでも500万円規模の少額な研究についてはそのような仕組みがあったところではございますが、より大規模な研究を可能とするような挑戦的な研究の開拓という項目を新設いたしまして、この9月から公募を開始しているところでございます。年内に最終的な方向性等についてとりまとめを行う予定となっているところでございます。
  以上、学術分科会の方向性や検討状況について紹介させていただきました。

【宮澤企画評価課課長補佐】
  では、続いて、同じマップ9の関連で戦略的基礎研究部会、担当者からお願いします。

【田川基礎研究推進室室長補佐】
  基礎研究振興課でございます。
  私の方から、同じく俯瞰マップ9に関しましての戦略的基礎研究部会における検討状況について御説明をさせていただきます。
  資料については、主に1-2の方の119ページからの資料で御説明をさせていただきます。
  当部会におきましては、基礎研究振興課の所管の事業でございます、JSTの戦略的創造研究推進事業(新技術シーズ創出)と世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)でございますが、この両事業についての議論を主に行ってきたところでございます。
  科学技術基本計画の記載でございますが、両事業は基本計画の前からございますので、これまでの取組を踏まえつつ、より積極的に役割を果たすべきとの姿勢で、記載されているものという理解をしております。
  具体的には、研究者の内在的動機に基づく独創的で質の高い多様な成果を生み出す学術研究と政策的な戦略・要請に基づく基礎研究の推進に向けて、両者のバランスに配慮しつつ、その改革と強化に取り組むということ、また、戦略的・要請的な基礎研究の推進に向けた改革と強化と申しまして、国の戦略に基づく基礎研究の実施に当たっては、客観的根拠に立脚した戦略目標の策定に向けた改革に取り組むこと、また、独創的・革新的な研究の支援を強化する観点から、若手・女性等による挑戦的な研究の機会や分野・組織を超えた研究の機会の充実を図るということが書かれておるところでございます。
  引き続き、この方針に基づき、着実に事業を実施するとの方向性の下、検討状況でございますが、119ページの真ん中でございますけれども、まず効果的な設定や透明性向上のため、戦略目標等を策定するための手法を定義した戦略目標等策定指針を、昨年、戦略的基礎研究部会において策定いただきました。
  また、2ポツ目でございますが、JST及びAMEDで行われる研究領域・研究課題の評価結果等のエビデンスに基づき、過去の戦略目標の特長を策定手法に反映し、必要に応じて戦略目標等策定指針の改定等を行うための検討を実施してきたところでございます。
  これらの検討を踏まえた実際の実施状況としまして、参考でございますが、平成29年度概算要求への反映状況を記載しております。戦略事業については、引き続き事業の特長を踏まえた実施を行うための必要経費を計上しておるところでございます。
  続きまして、120ページ目でございますが、こちらにつきましても、同じくWPIについてでございまして、第5期の記述というのは枠内に記載したとおりでございます。
  検討状況でございますが、平成28年度にはWPIプログラム開始10年目を迎え、また平成19年度採択4拠点については補助金が終了することなどを踏まえ、WPIブランドと信頼性を向上するための新システムや新規拠点公募を含めたプログラム全体の今後の在り方について議論を行ってまいりました。
  2ポツ目でございますが、WPI拠点への訪問や拠点長、ホスト機関関係者からのヒアリング等を行い、当該プログラムの成果及び課題を踏まえ、WPIのプログラムとしての評価及び改善すべき事項を本年7月に取りまとめたところでございます。
  同じく平成29年度概算要求への反映状況でございますけれども、部会での御審議も踏まえ、新規拠点の構築を開始するとともに、プログラム開始後10年間で蓄積された経験のノウハウを全国の大学等へ横展開する仕組みを新たに構築するための予算を計上しておるところでございます。
  具体的な手法につきましては、それぞれの事業につきまして、既に政策評価や独法の評価がございますことから、今後部会において引き続き議論をしていくことになりますけれども、具体的にはJSTでは、来年度から次期中長期目標期間に入りますことから、それらの設定指標等も踏まえつつ、引き続き議論を行っていただきたいと考えております。
  以上でございます。

【宮澤企画評価課課長補佐】
  ありがとうございます。
  続きまして、俯瞰マップの10の関連で先端研究基盤部会、担当者から御説明をお願いいたします。

【渡辺研究開発基盤課長】
  俯瞰マップ10に関して簡単に御説明いたします。
  資料1-1は67ページから、資料1-2は123ページになります。123ページの方で全て全体が俯瞰できるようにさせていただいております。
  研究基盤ということでございますけれども、研究基盤のうち、例えばIT情報分野でどういう研究をしていくのか、あるいはナノ材料も研究の中では先端基盤研究に相当すること、それから量子科学というのも、計評分科会の御説明のときに指摘がありましたように、様々な科学技術分野に関係してくるということで、最近大変注目されております。そういったところにつきましては、計評分科会、123ページの一番上のところに第5期基本計画との関係(概観)でございますけれども、そちらに記載されてございますので、こちらでは繰り返し言及はいたしません。
  第4章の科学技術イノベーションの基盤的な力の強化ということで、その中でも特に先端研究基盤部会では最先端の大型研究施設の共用、研究施設設備のネットワーク化、共用体制の推進といったこと、それから非常にいろいろな分野あるいは研究の現場に共通してニーズのある研究開発基盤の維持強化のための革新的な計測技術、システムなどの開発ということを主にやってきております。
  資料1-1の67ページの俯瞰マップの部分に、ピンクとグリーンとブルーの3Cの様な図が書いてありますが、これはそれぞれこちらの大型研究施設の共用から始まって、どういうことが具体的に施策として実施されているか。トータルで500億近くある内容をこの図だけに抑えてしまっていますので、123ページの真ん中に再掲しております。
  まず1つ目は、共用法に基づきます最先端大型研究施設の整備・共用でございます。こちらが、予算的にはほとんどを占めておりまして、SPring-8、それからX線電子レーザーのSACLA、J-PARC、それからスーパーコンピュータの京といったものの整備・共用をしている事業が一つです。
  その次に、共用プラットフォームと、新たな共用システムの導入・推進ということで、最初の最先端のSPring-8やSACLAほどの大きさではないものの、1つの研究者あるいは研究室では維持することが非常に難しいような装置群について、プラットフォームネットワーク化を促進するための施策、それから、さらにはそれよりももっと小さい質量分析装置の様なものでも、それぞれの研究組織体ごとに共有化を図ることで、さらなる財政的な効率化、省スペース化と、それから研究者の時間の拡大、増大ということが見込めるのではないかといったような施策を実施してきております。
  そういったところに関しまして、本日のテーマの一つでございますけれども、124ページにございますが、そういった施策をどういうふうにフォローアップしていくかというところの指標です。
  まず1つは、NISTEPの定点調査、124ページの左側の図の一番下のところに赤の破線でグリーンに塗りつぶしてあるところがあるんですけれども、この定点調査で一定期間ごとにそれぞれの施設がどういう状況になるかということを見ていくというのが、数値ではないのですが、一番確実に出てくるかと。
  それから、これは基礎先端研究基盤部会でも議論をいたしましたが、共用プラットフォームがどれぐらい導入されているかとか、どのぐらい共有化が進んだかというのを数値で表すことは、できるのでございますけれども、それが実質的にどれほどの意味を持っているかというのは、導入する前と後でどのぐらい研究者の自由な時間が増えたかとか、あるいは技術スタッフの確保がどのぐらい進んでいるかとか、それぞれの組織が抱える問題解決にどのぐらい役に立ったか。本当は変化の指標の方を見たいのですが、ただ、変化の指標を見るというのをここに入れてしまうと、それぞれの施設に対する御負担も多くなってしまいますので、まずはプラットフォームの数ですとか、これは予算が律速段階ですから、数にも限りがございますけれども、システムを導入した研究組織のとりあえずの定量的な評価としては入れてございますが、この部会におきまして、その変化をどの様に見ていくかということをさらに突き詰めましょうと。
  それから、その変化の中において一番重要な問題と皆さんからの声が大きかったのが、こういう共有施設の中で働く技術スタッフの確保というのが非常に難しくなってきていますということです。そういう方たちをどういうふうに確保していくといいのか。それから、先ほどの人材の委員会でも指摘がありましたように、そういった技術スタッフの方たちと、それから任期付きの研究者の方々あるいはポスドクの方々は内在している問題に共有するところもあると思われますので、採択された機関に関しては、そういう調査を組織のマネジメント側の方に少し丁寧にさせていただいて、今後そういう内容をフォローしていこうという議論が出ております。
  したがいまして、プラットフォーム数とか定量的な数値については若干プリミティブな感はありますが、バックグラウンドとしては変化率をどのように見ていくかという問題意識を部会の方で議論させていただいております。
  以上です。

【宮澤企画評価課課長補佐】
  続きまして、俯瞰マップの11についてでございます。
  俯瞰マップ11については、今、特定の分科会では議論はされていないところでございますが、資料1-1の78ページを御覧いただければと思います。
  これは競争的資金の改革についてのマップになってございますけれども、例えば文部科学省においては、真ん中辺、競争的資金、間接経費30%措置といったことが書かれております。文部科学省においては、全ての競争的資金について、新規採択分については全て間接経費30%を措置することにしているだとか、研究機器の共用化の促進と書いてありますところについても、文部科学省においては、大型の研究施設の機器を購入する場合には共用を原則にするという基本方針としているといったことを全ての競争的資金の公募要領に反映させていますとあり、文部科学省においては徐々に改革が進んでいるところでございます。
  一方で、競争的資金につきましては、各省ありますので、内閣府のCSTIの下に競争的資金に関する関係府省庁連絡会が設置されておりまして、定期的に開催されております。文科省としても、CSTIでの検討の状況を踏まえつつ、必要な検討を行っていくというところでございます。
  俯瞰マップ11については、以上でございます。
  続いて、俯瞰マップ12から15の関係で、産業連携・地域支援部会、担当者からお願いいたします。

【坂本産業連携・地域支援課長】
  俯瞰マップ12ですけれども、資料1-1の84ページと、資料1-2のマップに示されている政策の検討・推進について状況をまとめたものが125ページからございますので、御覧いただきながら説明を聞いていただければと思います。
  まず、俯瞰マップの85ページにございますけれども、このオープンイノベーションの推進のために、文部科学省、大学、公的研究機関とともにどう取り組んでいくかという大枠が描かれているわけでございます。真ん中にございます本格的産学官連携、これは組織対組織の本格的産学官連携と。最近、経団連さんも提言で述べられていますし、あるいは政府内でも精力的に議論が行われております。産業界、これは既存の大企業あるいは中小ベンチャー企業、そして大学、公的研究機関がそれぞれ、ウィンウィンの関係で、共同で価値創造を行っていく。そのために、両者の間で人材・知・資金を好循環していく。その好循環を可能にする場、価値創造を行う場あるいはコミュニティの形成というものをどう行っていくか。好循環を起こす駆動力をどう生み出していくかというところを具体的な政策として産業連携・地域支援部会で検討させていただいたところでございます。
  資料1-2の126ページを御覧いただきますと、検討の状況としましては、部会自体は本年2月と8月と2回ございますけれども、この下部にあります検討委員会、本格的産学官連携、共同研究経費の負担の適正化でありますとか、あるいは大学・研究機関側の企画提案力の強化でありますとか、知財マネジメントあるいはリスクマネジメント、そういった個別の課題についての検討委員会については、頻繁に会合を行っているところでございます。そういったところで出てきた施策を第5期科学技術基本計画に沿って再整理をしながら進めているところでございます。
  また、数値目標の関係ですと、基本計画の中で共同研究の受入金額であるとか、あるいは研究開発型ベンチャー企業の新規上場数であるとか、特許権実施許諾件数であるといったものがございます。あるいは、日本再興戦略2016で企業から大学、国立研究開発法人等への投資を2025年までに3倍に増やすということがございますけれども、これは投資を増やすことが目的ではなくて、それだけの投資を呼び込んで価値を生み出すことが出口でございますが、そういったことを可能にするような施策を進めているところでございます。
  一つ最近の動きですと、日本再興戦略2016に基づきまして、経済産業省と文部科学省が共同で「イノベーション促進産学官対話会議」を開き、先ほど申し上げた様々なマネジメント課題について処方箋をまとめた「産学官連携による共同研究強化のためのガイドライン」を11月30日に取りまとめたところでございます。そういった検討を行っております。
  また、個別の施策を簡単に御説明いたします。
  128ページを御覧いただきますと、企業あるいは大学、研究機関における産学官連携推進体制の強化ということで、特に大学、研究機関のマネジメント体制の強化というところを書かせていただいております。リサーチ・アドミニストレーターの育成・確保あるいは産学官連携リスクマネジメントモデル事業、知財活用支援事業、こういった組織的なマネジメント体制をつくっていくための施策を推進しているというところがございます。これが1つ目でございます。
  この項目そのものも基本計画に沿ったものでございますが、2つ目は次の129ページでございます。
  人材、知、資金が結集する「場」の形成ということで、大きく4つの施策を書かせていただいております。二次元の座標軸で書いてあるところに4つございます。
  一番左の先端融合領域イノベーション創出拠点形成プログラム、これは約10年前から始めたバイラテラルの大型の共同研究推進のプログラムでございます。最近では、上のセンター・オブ・イノベーション(COI)プログラム、これは将来、10年後実現すべきビジョンを産学共同で構築すると。チャレンジングな課題を設定して、基礎から社会実装まで一気通貫で複数の企業、大学等を巻き込みながら、大型の共同研究を行う、そういった拠点を形成するということを進めております。先ほどの組織的な産学官連携の中核的な事業でございます。
  それと、その下の産学共創プラットフォーム共同研究推進プログラム(OPERA)でございますけれども、特に最近、そういった中で、大学にとっても本気になる、しかも企業も将来のイノベーションの種を作るのに非常に重要とされておりますのが非競争領域での研究でございまして、協調領域とも言われますけれども、そういったところで基礎・基盤的な研究、人材育成を企業と共同で行う、民間資金を呼び込んでコンソーシアムを形成し、研究を行っていくということで、呼び水としての国費の支援も行っているところでございます。
  さらに、右側の世界に誇る地域発研究開発・実証拠点(リサーチコンプレックス)推進プログラムでは、これは都市計画のレベルで大規模な産学官の関係機関の集積があるところで、基礎研究、異分野融合研究から、そのシーズの事業化あるいは人材育成も行うようなコンプレックスを形成するというところも進めさせていただいているところでございます。
  次の130ページでございます。
  これはベンチャーの関係でございます。大学発ベンチャー、起業家の育成から、起業前の支援、ビジネスモデルの構築あるいはプロトタイピング、そういったものを支援する大学発新産業創出プログラムということでございます。実際に起業した後、先端的な技術を基に起業したベンチャーについて出資をするということで支援をするような事業、JSTのSUCCESSなども、今、推進をしているところでございます。
  次、131ページでございますけれども、個別のシーズの社会実装、これは全国に存在する様々な優良なシーズについても支援を行っております。
  大きく3つございますけれども、上のマッチングプランナープログラムというのは、各地の、特に地域の企業のニーズを広域的にマッチングさせる、課題を解決するシーズをお持ちの大学と結び付けるということを、JSTを中心にやらせていただいているということです。
  その下にございますA-STEPは、従来から個別シーズの育成、事業化について支援をさせていただいているところでございます。
  最後、地方創生の関係でございますけれども、地方創生につきましては、従来から、左にございますが、地域イノベーション戦略支援プログラムということで、これは5年前から始めております。地域の産学官金のプレーヤーが協力するコーディネーターであるとか、あるいは協力の枠組み、設備の共用等を支援するプログラムをこれまで進めておりましたけれども、最近、特に、具体的に地域の中で新しい産業を生み出していくということの重要性が高まっておりますので、すぐれた大学の技術シーズを選び出す、そして市場の動向あるいは知財の優位性をきちんと押さえながら、ビジネスモデルを構築する経営戦略を立てていく、事業ストラクシャーを創っていく。そういった能力を持つ人材を大学の中に置く。そして、自治体、産業支援機関等とも協力しながら、ビジネスを生み出していく事業プロデュース機能というものを大学に構築していくということを地域イノベーション・エコシステム形成プログラムとして進めさせていただいているところでございます。
  産学連携の関係は以上です。

【宮澤企画評価課課長補佐】
  次に、俯瞰マップ15の関係で、国際戦略委員会、担当者からお願いいたします。

【出口科学技術・学術戦略官(国際担当)付室長補佐】
  国際戦略委員会における第5期科学技術基本計画のフォローアップの状況について御説明させていただきます。
  資料1-2の133ページを御覧いただければと思います。
  まず、こちら国際戦略委員会でございますけれども、2ポツの開催状況・予定ということで御覧いただければ分かると思いますが、10月に検討をスタートしたものでございます。そういう意味では、まだまだ議論はこれからというところでございますけれども、現状の審議の状況及び俯瞰マップにおける議論について御紹介させていただこうと思います。
  第1回、第2回の委員会につきましては、濵口理事長をはじめ、有識者の方々にプレゼンをしていただいて、様々な議論を行ってまいりました。ここでは、国際的な科学技術戦略を検討するために現在審議いただいております。そして、第3回は12月20日を予定しておりますけれども、第3回、第4回において、これまでいろいろな議論の中で出てまいりました、例えば国際研究ネットワークの構築の必要性・重要性ですとか、また、これまでも言われておりますとおり研究者の方々の流動性の改善、またトップ10%論文推進案の向上等、様々なこういった現状の課題を踏まえまして、今後の対策を今まさに御議論いただいているところでございます。
  そのような中で、ページの1ポツ、俯瞰マップにおける議論というところを御覧いただければと思います。また、資料1-1のマップ15、ページは110、またマップ8とも関連してまいりますけれども、こちらは50ページになります。
  こちらの国際的な取組について、例えばJSPSの海外特別研究事業ですとか、JSTのSATREPS、SICORP、また日本・アジア青少年サイエンス交流事業といった様々な事業がございますけれども、こういった事業を通じて、このような俯瞰マップについてどのような指標でフォローアップを行っていくのがいいのかということを委員会においても御議論いただきました。
  意見といたしましては、ここに少し書かせていただいておりますけれども、例えば大学の国際化を推進する事業、スーパーグローバル事業等ございますが、そのような事業で設けている指標等とも整合性をとるべきではないかですとか、また、2つ目のポツ、海外の大学でPh.Dを取得した人数を指標としてはどうか、また、さらに具体的に、大学の部局ごとの把握といったものも大学の国際化を検討する上で有効ではないかといった御意見を頂きました。また、ドクターコースの学生さんのキャリアについて、1年、2年というのではなくて、もう少し長い目で長期的な追跡調査を活用して、それらの指標等を検討する上で活用してはどうかといった御意見、また、こちらはマップ15に関係いたしますけれども、現在、技術貿易収支の指標が書かれておりまして、110ページでは本日の資料の中では取り消し線が付いておりますけれども、技術貿易収支の指標については、必ずしも指標として適当ではないのではないかといった御意見を頂いたところでございます。
  このような状況が、国際戦略委員会における審議の状況及び俯瞰マップにおける議論になります。
  以上です。

【宮澤企画評価課課長補佐】
  続きまして、俯瞰マップの16と17と18になりますけれども、俯瞰マップ16につきましては、資料1-1の116ページからになります。
  俯瞰マップ16につきましては、横断的な内容になりますが、例えば研究計画評価分科会の研究開発計画の中の推進方策としても含まれている内容にもなりますけれども、このマップ自体について特定の分科会で何か議論しているということにはない状況でございます。ただ、当該マップに関して最も関係のある課から、この指標について聞いたところ、指標については、まずはここに示した指標でよいのではないかという意見を頂いております。一方で、指標については、より客観的な目から検討することが必要という認識を持っていただいておりまして、それを踏まえまして、有識者からなる検討会を設置して議論の準備ができているということを聞いております。今後、必要に応じて指標の検討を進めていきたいと考えているところでございます。
  続きまして、俯瞰マップ17と18です。資料1-1でいいますと122ページからになります。
  俯瞰マップの17と18でございますが、こちらの基本計画の第7章に該当するものでございます。前々回までの議論でも整理しましたが、この部分につきましては、基本計画の第2章から第6章に記載されている内容の実行主体たる大学、国立研究開発法人に求められる取組を整理したものでありますとか、政策を推進する行政の取組を整理したものということでございまして、指標ではなく、基本計画に掲載された取組の実施状況を把握することがまずは重要とされているところでございました。従前より、まだ指標については入れておりませんが、こちらについては、まずは各実施状況を把握していくということでございます。
  以上、基本計画の第4章から7章に該当する俯瞰マップについて説明をいたしました。各分科会、また各分科会の事務局における検討を踏まえまして、次回までには俯瞰マップの各指標の更新又は各指標の現状の値について、次回の資料には反映できればと思っております。
  時間を超過いたしましたが、以上でございます。御意見等頂ければと思います。

【濵口主査】
  ありがとうございました。
  それでは、ただいま御発表の件あるいは前半でもお話しいただいた件も含めて、全体を通じて、どの部分でも構いませんので、御意見・御質問あります方は。
  では、細野先生、お願いします。

【細野委員】
  細かい話もありますけれども、4点ばかりお願いいたします。
  まず、人材育成の方ですけれども、40歳未満の専任教員ですが、これは数ですか、割合ですか。これは非常に現場にとっては違うことです。今、大学は人を雇えなくて、トータルがどんどん減ってきて、割合でいけば達成できても、数では達成できない。これは両方でやってくださいというのが現場の意見です。
  ここに書いてあることは非常にまともなことが書いてあると思うのですけれども、大学の一番の問題は、新しい人が採れないのです。だから、若い人がドクターなんかに行くはずがないのです。実は、それがここに一番抜けていることなのです。書いていないけれども、一番重要なことで、一番困っているのはそこなのです。若い人はドクターに行っても展望が開けないので、行かないのです。ですから、ここで数値のところを、これを割合にすれば、辞めて定員を埋めなければ比率が上がっていきますので、やはりこれは人数で規定していただきたいということです。
  それから、2番目は大型設備のところ、私は相当不満があるのですけれども、大型設備は稼働時間を書いてください。稼働時間がないと、途中に事故で止まって、そうしたら夏も冬も電気代で止まってしまう。実は、稼働時間は非常に減っているのです。稼働時間を書かないと、これは幾らでも数値目標から逃げてしまう。稼働時間を現在よりも何%増やすとかいう、実質的に稼働するということが僕は大事だろうと思います。
  それから、3番目の、実は電子ジャーナルというのは、今、非常に深刻な問題です。国立大学でも、基幹となる雑誌がとれない大学がたくさんあります。私立大学にいたっては、いわんやです。東京工業大学はこの拠点校になっているのですけれども、これにまでマイナスのシーリングが掛かっていて、もうとれないのです。だから、東京工業大学がとっていないということは、理科系の大学で日本にはそのジャーナルがもうないということなのです。電子ジャーナルは毎年数%上がっていますので、このままいくと、絶対もう無理です。破たんしているのです。これは本当に深刻な問題で、知のインフラの最もベーシックなところなのです。人とジャーナルがもうないのです。ここで言ってもしようがないのですけれども、そこの部分は何らか国としては方策を練っていただかないと、ジャーナル的にもう無理です。
  それから、最後ですけれども、知財の問題です。これだけ産業界が海外に出てしまいますと、何が残るかと、今、いろいろJSTは1,100億の戦略創造まで出しているわけですけれども、それに出てくるアウトプットというのは何かと考えますと、まず大学の場合、人材が最大なのですが、それと知財なんです。カウントしやすいから、知財を出願数だけでやるというのは、もう時代遅れですよ。それはデータベースなのです。知財というのは、使われるのは時間が掛かるでしょうけれども、有効だったかどうかというのは、知財が知財に引用される件数を見れば分かるわけです。そういうものをきちんとデータの……。特許の出願数だけなんていう前時代的な指標では、全然だめだろうと僕は思います。
  以上です。

【濵口主査】
  ありがとうございます。
  どうぞ、お願いします。

【小野寺委員】
  全体的に、私はかなり進んでいるのだろうというように見ているのですけれども、その中で、きょう御説明あったところは、実は大学以降の話がほとんどで、初等・中等若しくは高等学校の教育についてどうするのだということが、ほんの一行、二行入っているだけなのですよね。この前、4月ですか、安倍総理が産業競争力会議でプログラミング教育を初等・中等からやりますと宣言されているのですが、その件も何もここには触れられていない。ここにいらっしゃる方々は産業界とか大学の先生が多いわけですけれども、大学から見ても、高等学校に対して、若しくは初等・中等に対して、今からの科学技術を伸ばしていくためには、こういう人材を育成しなければいけないということの御提案がもっとここに入っていいような気が私はします。
  それと同時に、実は文部科学省の役割何だろうと思うんですが、教員養成課程について、一体どういう教員をどれだけ養成しなければいかんのだというのが、我々から見ると全く見えないのですよ。プログラミング教育にしてもそうなのですが、教員がいないという話にすぐなって、そこでそれ以上のことは何も議論されていないんですよね。

  そういう意味で、大学から大学院、ポスドク、産業界との産学連携、こういうところは非常によく書き込まれていると私も思いますし、ここの部分は、もちろん個々の指標については議論しなければいけないところは幾らでもあるのだろうと思うのですが、全体的な方向性は、これで私もいいのだろうと思うのです。ただ、残念ながら、その前のところが一体何が必要なのか、それすらもよく分からない。科学技術基本計画第5期に、こういう人材を、大学に入るまでにこういう教育をやっておく必要があるというところを是非皆さん方で議論していただいて、それを是非反映していただきたいと思います。
  以上です。

【濵口主査】
  ありがとうございます。
  ほかに。では、お願いします。

【西尾委員】
  第4期までと異なりまして、第5期に関してはフォローアップを厳格に行うということで、今こういう形で進められているわけですけれども、その中で大きな目標とか中目標を立てて、アウトカム指標とかアウトプット指標をきっちりさらに設定して、今日お話ありましたような形で進捗を見ていく、これは非常に大事なことだと思います。
  それと、細野先生もおっしゃいましたけれども、例えば人材育成一つとっても、先ほど御説明いただいたことは、本当に我々大学としても是非やりたいところなのですが、はっきり言いますと、そのバジェットがなかなかない。前に言わせていただいたのですけれども、要は、指標を立てることはいいのですが、指標を立てて、それを実現できるかどうかというのは、インプットがないとできないのです。
  この基本計画で、26兆円ということが財政投資のめどあるいは目標として書かれているわけです。今日、いろいろ資料を見ても、来年度の概算要求でどれだけ実現していくということのある種の要求額等々も書いてございます。今後、26兆円というものを達成するために、おのおのの省庁がばらばらになってしまうのは余りよくないのですけれども、26兆円に対してどこまで実現できているのかということを、一方できっちりフォローアップして、それが実現されていない場合には、科学技術を推進する側として財政当局にも強く要望する。そういうことをやっていかないと、ここに書かれているもの、ほとんど全てが財政的な裏付けがないとできないものなのです。今後、そこの部分のきっちりとしたフォローアップを一方でしていく必要があると思っております。
  そういうことがない限りにおいては、逆に、研究機関に指標を達成するために機関が持っているものを持ち出してでもやれということになっていくことは、結構つらいんです。そうではなくて、26兆円なら26兆円のめどがあるわけなので、それに対して5年間で1年目はここまで投資されているというようなことを、今度、我々サイドがきっちりと可視化して、それなりのファンドをきっちり手当てしていただくということが一方でないと、この指標というものが本当にフィージビリティのあるものとして実現していくのは、一方で非常に困難を伴うのではないかということを危惧します。
  以上です。

【濵口主査】
  ありがとうございます。これは本当にそのとおりですね。
  ほか、いかがですか。では、木村先生。

【木村委員】
  最近の国際政治を見ていると、大国間の国益をめぐる駆け引きが非常に鮮明に出てきています。ですからこの日本も、国益を損なわない、あるいは国益に即効性がある政策が、科学技術及び人材育成にも国家戦略上必要であるという議論が出ています。しかしこの科学技術・産業とか人材というのは、みんな国境をまたいで流動化していて、国益には無関心ですよね。ですから、国・政府ができることというのは極めて限定的で、やはり人材なり産業を引き付ける、それだけ魅力的な環境を提供できるかどうかにかかっています。
  人材に関して、この報告書の中では、待遇・年俸・任期とかはモニターする対象になっていないようですが、人材を世界市場から調達・確保、更には日本が空洞化しないためには、やはり待遇などの国際比較数値をきちんと見るということも必要です。
  産業界の研究開発空洞化は既に進行しており、今、御存知のように日系大手製薬企業でさえ日本から研究所が撤退していますよね。そういうことが起きつつある中で、先ほどの国益ということを考えると、日本にそういう研究開発の拠点を置くということを可能にするような政策が必要かなと。

【濵口主査】
  ありがとうございます。本当にそうだと。
  では、春日先生。

【春日委員】
  人材育成と、それから国際関係についてコメントを差し上げたいと思います。
  まず、俯瞰マップ7の人材の育成確保・活躍促進で、資料1-1では39ページ、40ページに当たります。
  この図の一番上の大枠、2つございますけれども、このタイトルを見たときに、非常に短絡的な印象を受けてしまいまして、博士課程を出た方が優秀な研究者と多様な人材に分けられて見えるのです。もちろん、そういう意図ではないのだと思うのですけれども、これが一見、優秀な人はこちら、そうでない人はこちらというふうに見えてしまうといけないので、その誤解を避ける工夫が必要ではないかと痛切に感じました。
  それから、人材育成に関しては、各種事業、それから予算の資金の改革ということで、いろいろな施策を考えてくださっているところなのですけれども、実際に博士課程に入っている学生あるいは博士課程を修了したばかりぐらいの学生にとってみますと、研究室単位あるいは学会単位が世界の全てに見えてしまうのです。もちろん、特に基礎研究は長い時間が必要なので、一種、徒弟社会のような形での研究の継承というのは非常に重要で、それがうまく実った場合には、大隅先生、大村先生のようなすばらしい業績に結び付くことは確かだと思うのですが、一方で、それだけに閉じてしまいますと、若手の研究者にとって非常に世界の狭い窮屈な人生しか見えない点も一面ではあると思います。
  そこを打破しようというのがこの人材育成の狙いだと思うのですけれども、そのときに、是非学会にもアプローチしていただきたいと思います。学会は独立性をもちろん保っているので、国の施策と直結することは必ずしも望ましくないことも多いのですが、せめて学会への調査などを通して、学会の独立性を担保しつつも、意識が少しずつ変わっていくような仕掛けを文科省としても考えていただけると、実際そこで人生を開始しようとしている若手研究者にとっては一つの大きな展望のきっかけになるのではないかと思います。
  もう一つ、国際関係強化のところです。資料1-1では109ページ、110ページの図になります。
  先進国との有益な関係構築、新興国・途上国との有益な関係構築、諸外国の課題解決という3つを柱に立てていただいているわけですが、特に研究計画・評価分科会等での議論を踏まえますと、ここに是非政府間会合や国際的な枠組み条約への貢献あるいはそれとの連携というものも柱に考えていただけるとよろしいのではないかと思います。もちろん、木村先生がおっしゃったように、国益を損なってはいけないわけですけれども、国益をきちんと確保しつつも、科学技術基本計画第5期で目指しているような世界への貢献ということを考えたときに、例えばGEO、地球観測に関する政府間会合ですとか、SDGsへの対応、それに貢献するような科学技術研究の枠組みですとか、既にいろいろな組織で御検討いただいているとは思いますけれども、国際関係強化の中に位置付けていただけるということでよろしいのではないかと感じました。

【濵口主査】
  ありがとうございます。
  それでは、もう一人、新井先生、お願いします。

【新井委員】
  では、簡単なことで具体的なことなのですけれども、オープンイノベーションについてです。
  オープンイノベーションというのは、基本的に手段と対象が別分野になっているような感じのものなのだと思うのです。オープンなイノベーションが起こるというのは、例えば手段に関しては統計あるいはデータサイエンスなのだけれども、出口は防災とか、何かそういうタイプのものが、オープンサイエンスであれ、オープンイノベーションが起こっていくという状況だと思っているのです。分科会の提出資料を拝見すると、例えば防災であるとか地球であるとか、全部縦割りになっていて、その縦割りの中で研究論文が何本出たみたいな話になっているのですけれども、そういうものは把握ができないのではないかと思っているのです。
  例えば、私はさきがけでアドバイザーをしていますけれども、安浦先生のさきがけで採っている方たちというのは、情報分野の競争的資金ということになっていますけれども、その内容というのは、防災から脳から心理から教育からというふうに幅広いわけです。ですから、情報からお金が出たということになっているけれども、その出口のところは、実は防災だったり教育だったりするわけですよね。そこのところでそれぞれ論文が出ているので、こういう縦割りだと把握ができないのではないかと思うのですよ。これを把握しようとすると、多分物すごい調査になるだろうと思われますし、この領域でどうですかみたいなことは、調べようと思っても調べられないのではないかと思います。
  俯瞰マップの方は比較的そういうところが全体的になるように作ったにもかかわらず、分科会の方になったら、そういうふうになってしまったのはどうしてなのかということと、どうやって調べるつもりなのかということを質問したいです。多分企画評価課かなと思うんですが。

【濵口主査】
  御指摘のとおりですけれども、お時間がないので、宿題にさせていただけますでしょうか。
  では、どうぞ、林さん。

【林海洋地球課長】
  海洋開発分科会の方ですけれども、分野ということで捉えると、恐らくおっしゃるとおりで、例えば海洋資源の論文がどれぐらいあるか、そもそもデータがないというような状況なのですけれども、ここでいっているアウトプット指標は取組の状況を測るということで、我々はプロジェクトを管理していますので、そのプロジェクトの中でどれぐらい論文が出たかということを指標にしようと思っているので、そこは計測可能なんだろうと思っています。

【濵口主査】
  結局、横串を入れる作業が要るのではないかと。

【新井委員】
  プロジェクトというのも、海洋の方で把握しているプロジェクト以外にもそういうものがあるわけで、それは。

【林海洋地球課長】
  我々はあくまでも縦割りで課題解決をやっているので、課題解決でやっている我々のプロジェクトは計測が可能ということで。

【濵口主査】
  分かるのですけれども、IoTの時代は横串が要るという話。引き続き議論をしましょう。本当に申し訳ないです。座長の不手際で大分時間が押してしまいましたので、いろいろ御議論はまだありますけれども、この程度にさせていただいて、引き続きフォローアップを続けたいと思いますので、委員の先生方、どうぞよろしくお願いします。それから、各分科会においては、引き続き俯瞰マップを生かしながら、指標に対する議論を進めていただきたいと思います。
  それから、全体としては、やはり26兆のフォローアップは分科会の問題ではないですね。ここのフォローアップの問題のように思いますので、しっかり議論をもう少し進めたいと思います。
  お時間がございませんので、恐縮ですけれども、議題2に移らせていただきます。
  まず、事務局から総合政策特別委員会における第5期科学技術基本計画の実施状況のフォローアップ等に関する審議のまとめについて説明をお願いします。

【村上企画評価課長】
  企画評価課長でございます。
  お時間が押しておりますので、簡単に御説明申し上げます。
  資料2でございますけれども、非常にまだプリミティブなもので恐縮でございます。本委員会の本年の審議のまとめの骨子でございます。
  基本的な構成でございますけれども、2ポツにございます、これまでの審議の経過、第13回の2ポツでございますけれども、本委員会における今後の重点的調査検討事項といたしまして、参考資料5を御覧いただければと思います。
  参考資料5に掲げております調査検討事項に関しまして、委員の皆様方から頂きました御意見、それから、それに先立ちまして第12回、第13回の両回におきましては、全般的な御議論を頂きましたので、その際に頂いた御意見につきまして、この検討事項に即して整理をさせていただいたものでございます。
  早速でございます。2ページを御覧いただければと思います。
  検討事項それぞれに同じような構成で、今回、骨子案をまとめさせていただいております。
  まず、(1)のフォローアップの部分でございますけれども、破線の中に、関連いたしましてちょうだいいたしました委員の主な御意見を幾つかの項目に整理をいたしまして、まとめさせていただいたものでございます。
  その次でございます。
  破線で囲みました後でございますけれども、白丸で幾つか、2行ずつぐらいのものをまとめさせていただいておりますが、これが破線の中にございます各委員からいただきました御意見のポイントを私どもの方で整理をさせていただいたものでございます。
  最後の、もう一度破線が出てまいります。太文字になっておるところでございますけれども、こちらにつきましては、今申し述べました各委員からの御意見を踏まえまして、今後、文部科学省、私ども自身あるいは本委員会等におきまして、どのような取組あるいは検討というものを進めていっていただくべきだろうかということにつきまして、非常にプリミティブなもので恐縮でございますけれども、事務局の方で案をお示しさせていただいたものでございます。
  それぞれ同様の整理につきまして、次の4ページを御覧いただければと思います。
  4ページでございますけれども、基本計画の俯瞰マップに基づくフォローアップの中で、特に指標の取り扱いにつきまして、いろいろな御意見を頂きました。したがいまして、指標の設定についてということでとりまとめさせていただいております。
  それから、7ページにつきましては、重点的な検討事項の中で科学技術イノベーションへの投資効果の検証と発信ということで、破線囲みの中にございますようにエビデンスに基づく政府研究開発投資あるいはハイリスクな研究開発への投資あるいは投資の重点化あるいは効率化と財源の充実等ということで御意見を整理させていただいております。
  それから、9ページでございますけれども、(3)といたしまして超スマート社会(Society 5.0)の実現に向けた取組・推進体制の在り方ということでございますが、まずに文部科学省が担う役割といたしまして、文部科学省が果たすべき役割は非常に大きなものがあるということで御指摘いただきました。これに関連いたしました意見をとりまとめさせていただいております。
  それから、10ページでございますけれども、マル2といたしまして、その中でも特に人材育成という部分につきまして非常に御意見を頂きましたので、これをとりまとめさせていただいております。
  それから、マル3でございますけれども、Society 5.0の実現に向けまして、人材育成に加えまして、社会制度的な側面からの検討というものが非常に重要だという御意見が多うございました。これにつきまして、関連する御意見をまとめさせていただいております。
  続きまして、14ページでございますけれども、(4)といたしまして、オープンサイエンスの推進に関する取組の在り方といたしまして、マル1、マル2、それからマル3といたしまして、いただきました御意見を整理させていただいてございます。
  それから、最後に17ページでございますけれども、4ポツといたしまして、まとめとさせていただいております。本日ちょうだいいたしました意見等も踏まえまして、全体のまとめを次回までに事務局において準備させていただく予定でございます。
  非常に簡単ではございますけれども、以上でございます。

【濵口主査】
  ありがとうございます。
  時間が限られておりますが、要領よくまとめていただいております。先生方、振り返りますと、本当にいろいろ御意見を頂いております。それに関して各章において文部科学省としてどういう取組、検討を進めていく必要があるかという提案も頂いておりますが、時間の許す限り、しっかり御議論を頂きたいと思いますが、いかがでしょうか。どなたからでも結構でございます。どの章でも結構です。
  それでは、お願いします。

【庄田委員】
  先ほどの俯瞰マップの説明と併せると、総合政策特別委員会では、まずは第5期科学技術基本計画のフォローアップをしっかりする、しかも、それを横軸、縦軸で行うということを再確認しました。各分科会での検討状況の報告を聞き、文部科学省として第5期科学技術基本計画で最も大事なのは、資料1-1「文部科学省における第5期科学技術基本計画の実施状況について」の目次でいうと第4章にある「人材力の強化」と「知の基盤の強化」であると思います。
  そういう意味合いで、資料2「総合政策特別委員会における第5期科学技術基本計画の実施状況のフォローアップ等に関する審議のとりまとめ(骨子案)」にある4つの項目を見てみると、骨子案項目(1)(2)(3)はまさに基本計画の第2章へ、また、骨子案項目(4)のオープンサイエンスは「知の基盤の強化」へつながっていくものです。
  基本計画の第3章「経済・社会的課題への対応」については、文部科学省も大変重要な役割を果たしていますけれども、文部科学省だけではなく、内閣府であったり、内閣官房であったり、いろいろな本部でも検討していることですので、文部科学省では、先ほど申し上げたように基本計画の第4章に力を入れていくべきかと思います。また、先ほど西尾先生の言われた26兆円の投資に関しては、インプットが本当にされているのかという視点で、もう少ししっかり見ていく必要があるという印象を持ちました。

【濵口主査】
  ありがとうございます。
  ほか、いかがでしょうか。新井先生。

【新井委員】
  やや的外れになるかもしれないのですけれども、心配があるので申し上げておきます。
  研究データの保管に関わる基盤の整理及び研究データ共有・交換に対する評価の取組のところの話なのですけれども、竹山先生もこのときにおっしゃったように、データというのは、データベースもばらばらで集約できていなくて整理整頓できていないと、ほとんど機械可読でないので再利用性が低いみたいなお話があって、大体そうなのです。小さいデータベースは規格もばらばらなのが普通なので、大学院生が作っているようなデータは宝の山なのか産廃なのか区別が付かないようなところがあって、これが余り考えなしに、データというのは宝の山になるかもしれないから、全ての大学は10年間必ずデータを保管しましょうといった話になると、多分その保管する費用でさらに大学が苦しくなるのではないかという気がしております。その辺の考えが余りなくて、データがあればきっと良いことがあるから、オープンサイエンスとかデータ基盤とかというと、かえって首を絞めるのではないかと思っております。その辺はどういう方向性なのでしょうか。

【濵口主査】
  どなたが答えればいいのかな。

【新井委員】
  それが中心になって出ていくのだという考えがないと、危険なのではないかとい気もするのです。

【橋爪科学技術・学術戦略官】
  それでは、事務局の方からです。
  先生御指摘のとおり、データも何でもかんでもということになりますと、負担の方が多くなっていきますので、選ぶのはなかなか難しいのですけれども、やはり有用なものを中心にやっていかないといけないというところがあるかと思います。そのあたりは、プロジェクトの中でどういうものは引き継いでいくべきか、研究者の先生方はお詳しいということでありますので、そこでまずは整理をしていっていただくということがあるのかなと思います。
  また、データを保管するところにつきましても、幾つかの選択肢があると思うのですけれども、まず分野の中でプロジェクトごとに、もうかなり整備されたものが出始めているところはそれを活用していただくとして、それ以外のところは、例えば機関ごとというのもありますけれども、なかなかその機関ではできないようなものについては、アカデミッククラウドのようなものを基盤的に整備していくとかということで取り組んでいくという方向ではないかということで議論をしておりますけれども、また先生方の御意見も伺いながら進めていきたいと思っております。

【新井委員】
  誰が費用負担をするのですか。

【濵口主査】
  この部分は分野によって物すごく違っていて、理論物理だとか数学だったら、どれだけでもストックできるけれども、バイオなんて山ほどデータがあるのですよね。ゲノムのデータだと、もうちょっと省略できるのだけれども、形態的なデータなんて山ほどあって、どこまでやるのというのがありますね。だから、分野によって相当悩ましい問題があるのではないですか。
  どうぞ、お願いします。

【土井委員】
  今のお話は濵口先生に言っていただいたとおりなのですが、1点気になったのが、10年間保管というのは、オープンサイエンスという観点ではなく、ガバナンス、研究不正に対応するために10年間保管しなさいという指針が文科省から出ています。もうそういう指針が出ているので、各機関で何とか考えないといけないのですが、でも、指針が出ているだけで、先ほど西尾先生からも御指摘がありましたけれども、それの予算はどうするのというのは何も担保されていないという状況です。
  だから、何らかの形できちんと不正対応のデータ保管と有意なデータを残していくというところをきちんとポリシーを持って考える研究データ基盤がないといけないということで、学術会議から喜連川先生にも入っていただいて、そういう提案をしています。だから、10年間保存しろというのは別の観点であると。
  ただ、そのときに、今御指摘があったように分野によってポリシーが違うので、もう既にできているところもあるし、これから作らなければいけないところもあるので、そこをどうしていくかというところは、ある意味、研究コミュニティごとにベストプラクティスを見習うような形で作っていただかないといけないので、ベストプラクティスをどう提示するかというのは、今、学術会議のオープンサイエンスの方の宿題になっております。

【濵口主査】
  ありがとうございます。

【土井委員】
  ついでに、よろしいでしょうか。
  今のお話で気になったのが、先ほど口頭でもおっしゃっていただいたのですが、分野横断的にやるために、評価自身もそうですし、先ほどの成果をどうするかというところの分野横断的なところは非常に重要だと思うのですが、10ページのところにシナリオ、ビジョン作りや施策を考えるという話があるんですが、これはもう内閣府の方で散々議論して、今やっている話なので、これを今から文科省がやるというのは、ちょっと遅いかなと。もしやるのであれば、次の第6期基本計画に向けて、どういうビジョンを持つかということですね。特に、基盤的な研究も重要だし、かつ社会を見据えた出口を明確にした研究も重要であり、そのバランスをどういうポリシーを持ってやっていくかというところを見据えるということをやっていただくというのが望ましいかなと感じました。よろしくお願いいたします。

【濵口主査】
  御指摘のとおりですね。
  まず、竹山先生。それから、西尾先生、松本先生。

【竹山委員】
  議論が戻ってしまうのですが、データは確かに分野によって種類が違うかと思います。例えば、ゲノム配列では、シークエンス機器の発展によって多くのデータが蓄積される中、配列精度も向上して行っています。必ずしも、古いデータをすべて残すようなことはないと思います。逆に、データベースに入っているものも使えないものは自分たちでキュレーティングをしながら使っているという現状もあります。サイエンスの技術が上がってくれば、データが増える一方だけでなく、データの整理整頓も進むと思います。ただ一元的にデータを全て取っておいて、どこかに押し込めばいいという話ではないかと思います。多様なデータを一元管理する方法とともに、データをどう処分していくかということも、やはり分野ごとに異なってくるかと思います。

【濵口主査】
  では、知野さん。

【知野委員】
  ありがとうございます。
  12ページのところで超スマート社会の人文・社会科学側面からの検討を入れていただいているのですが、これは要するにICTの超スマート社会だけではなくて、科学技術全般に関わってくることではないでしょうか。例えば、ライフサイエンスの進展とか、いろいろなところにあり得る問題なので、もっと全般的な取り上げ方をしていただいたほうがいいのではないかと思いました。
  先ほど指標の、俯瞰マップのところの118ページのチェックのところでも思ったのですが、例えば科学コミュニケーターの人数とか、そういう評価の仕組みとか、そういうものは割と使いやすいところではあるのですけれども、倫理的・法的・社会的課題への取組状況とありますが、これは答えとして最初から用意されているのではなくて、研究などが進展するにつれて、何が倫理的に問題になるかとか、何が法的な問題になるかとか、そういう問題になり得ると思うので、これは取組状況というより、この辺の問題を議論していくようなところが必要なのではないかと感じました。
  以上です。

【松本委員】
  先ほどの部会の発表とも関連するのですけれども、やはり産業連携というのが非常に興味のあるところです。全体のレジュメの中に、まさにオープンイノベーション推進という項目がどこかに埋もれてしまっているような懸念は少しあるのかなという気はしますけれども、先ほどの坂本課長のお話で、本格的産学官連携の推進の場が大事だということをおっしゃいました。まさに、場というのが非常に大事かなと思っています。
  今、民間企業は空前のオープンイノベーションブームで、ブームのトップダウンから本気のトップダウンに移行しようという企業が非常に多い中で、大学等の研究シーズ、技術シーズをどうやって見つけて活用するかというような真剣度が非常に高まっている中で、国あるいは文部科学省は何ができるかという意味では、場というのが非常に大事かなと思います。
  2つのオープンイノベーションがあると以前のこの委員会でも言いましたけれども、1つは、民間企業がニーズをある程度確定できる、ニーズプル型のオープンイノベーション、これはある程度民間企業が目標を設定できる。それに対して、どうシーズを見つけるかというHow to doのオープンイノベーションから、最近、新規事業をオープンイノベーションでやる企業が非常に多いわけです。これはWhat to doのオープンイノベーション、何をやるべきか。何をやるべきかは、民間企業が議論しただけではできない中で、一番重要なのは、やはり大学とか公的研究機関のシーズ情報を基に、一緒にWhat to doを考える場というのが非常に重要で、シーズアウトというのは、民間企業でも非常に難しいのです。
  何をやらなければいけないかというと、多様な研究シーズの用途仮説をしっかり考えて、そこで出口戦略が出てくるという用途仮説を議論するような場が非常に必要で、民間企業だけ議論しても、今は出てこないです。これは大学だけで議論する話ではないので、シーズニーズ側が用途仮説、多様な技術シーズ、研究シーズの用途仮説を一緒に考えるような場も必要です。
  坂本課長のところで、いろいろ場が施策として出ているのですけれども、それぞれが見える化されて、非常に分かりやすくなっています。でも、そういうものが俯瞰できるような、大きな情報が知れるような、何か国レベルの場ができないのかなとかねがね思っていまして、民間企業にいろいろ話をしますと、やはりそういう場に行けば、いろいろな情報が入ると。大学の研究シーズを見つけられない日本の企業が非常に多いし、ニーズもうまく大学に伝えられない民間企業も多いので、そういう伝えられるような役割の人がそこにいて、場があると。シーズも一緒に用途仮説を一緒に考えながら、本気の本格的産学官連携とおっしゃっていましたけれども、本気の産学官連携はこれから生み出さないと、なかなか厳しいかなと思います。全体としては、そういうところです。
  What to doのところで、先ほどの博士号取得者の活用という意味では、製薬会社さんは特殊性があるかもしれないのですけれども、新規事業を日本の企業がやる場合に、選択と集中で人材もいないのですよね。そういう意味では、学卒、修士卒業よりも、新しい事業をやりたいというWhat to doが決まった分野で、それなりの知見のある博士号取得者を採用しようという動きが一部の企業で出ているということも、しっかりと大学あるいは学生に、高校生とか中学生に伝えることも非常に大事だと思うのです。小学生、中学生、高校生の方に伝えないと、大学で博士号へ行こうかどうか迷っている人に伝えても、もう遅いということになるので、そんな仕掛けも1つは必要かなと思います。
  以上です。

【濵口主査】
  ありがとうございます。
  それでは、西尾先生、お願いします。

【西尾委員】
  最後の人文・社会科学の側面からの検討の記述において、Society 5.0という社会をどう創っていくかということで、先ほど知野委員がおっしゃっておられた倫理の問題がここに書かれているということは、私は非常に大事なことだと思っています。
  例えば、先般の碁のプログラムで、アルファ碁が韓国でプロの棋士を破ったというニュースを聞いたときに、私は情報分野の人間として、本当に身の引き締まる思いをしました。というのは、そこに使われている、例えばディープラーニング等々というのは、中が相当ブラックボックスなんのです。そこに我々が後でトレースできるようなパラメータを入れていくと、逆に性能が落ちるのです。ということは、ある程度、我々がきっちりトレースできないような形のものが進む可能性がある。
  ここで超スマート社会というのは、ここに書かれている必要なものを必要な方に云々というのは、極言すれば、今だから、ここだから、あなただから、必要としているサービスを自ら求めなくても、周りの環境が提供していくというソサエティーなのですけれども、そこは情報技術として、ある種、究極の技術になると思います。ですけれども、その過程において、一応現段階においてはブラックボックス的な要素が相当あるということ、ここに関しては情報分野あるいは関わっている者がそのことに対して相当倫理観を持って進まないと、ソサエティーとしては、安全・安心という意味からも相当深く考えなければならない問題だと思っています。
  ただし、そういうことを余り強調し過ぎると我々は夢が持てないので、私は夢を持っていきたいと思っているのです。そういうことも踏まえた上で、良い社会を創りたいのだという夢を持って進みたいと思いますけれども、ここに倫理観がうたってあることはすばらしいことだと思いました。

【濵口主査】
  ありがとうございます。
  それでは、結城委員、お願いいたします。

【結城委員】
  10ページのSociety 5.0に向けたシナリオ、ビジョン作りですけれども、先ほどは、文科省は今さら遅いのではないかというお話もありました。社会全体のICT化ということであれば、交通システムとか保健医療とかの分野は他省庁あるいは内閣府に任せるべきだと思いますけれども、研究開発分野のICT化は文科省がやるべきことだと思っております。
  とかく海洋とか原子力とか縦割りになりがちな研究開発にどう横串を通すかというのは非常に課題だと思いますし、前回も申し上げましたけれども、前に新井委員から御提案のあった研究者情報あるいは研究成果の情報の一元管理というのは本当に大きな政策課題だと思っておりますので、それは文科省の責任でやっていくべきことだと思っております。

【濵口主査】
  ありがとうございます。
  まだまだ御意見を頂きたいのですけれども、時間が来ておりますので、後日、この議題2に関しては特に改めてよく見ていただいて、メールで御意見を頂ければと思うのですが、そういうことでよろしいですか。よろしくお願いいたします。
  きょうはもう時間となりましたので、とりあえずこのあたりでまとめとさせていただきたいと思います。
  最後に、事務局から今後のスケジュール等の連絡をお願いいたします。

【宮澤企画評価課課長補佐】
  先ほど主査から御案内ありましたように、本日は議論の時間が十分にとれずに申し訳ございませんでした。
  今の議題の2につきまして、追加の御意見がありましたら、メールで事務局まで頂ければと思います。年末でお忙しい中、恐縮でございますが、12月28日をめどに御意見をちょうだいできればと思います。よろしくお願いいたします。
  引き続きまして、次回の総合政策特別委員会でございますが、年明け1月25日の開催を予定しております。
  本日の議事録は、後ほど事務局から委員の皆様にメールでお送りさせていただきます。皆様に御確認いただいた上で文部科学省のホームページに掲載させていただきますので、よろしくお願いいたします。
  また、本日の資料につきましては、お帰りの際に机上の封筒にお入れいただければ、事務局より後ほど郵送させていただきます。
  事務局からは以上でございます。

【濵口主査】
  ありがとうございました。
  皆様、よろしいでしょうか。まだ言い足りないことがいっぱいあると思いますが、メールをよろしくお願いいたします。
  それでは、本日の科学技術・学術審議会第16回総合政策特別委員会をこれで終了させていただきます。長時間どうもありがとうございました。

お問合せ先

科学技術・学術政策局企画評価課

(科学技術・学術政策局企画評価課)

-- 登録:平成29年12月 --