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総合政策特別委員会(第10回) 議事録

1.日時

平成27年8月31日(月曜日)10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省旧文部省庁舎6階第2講堂

東京都千代田区霞が関3-2-2

3.議題

  1. 総合政策特別委員会の議事運営について
  2. 総合政策特別委員会における調査検討について
  3. 関連審議会、組織等の検討状況について
  4. 最終取りまとめ案について
  5. その他

4.出席者

委員

濵口主査、庄田主査代理、新井委員、伊地知委員、稲葉委員、小野寺委員、木村委員、五神委員、竹山委員、知野委員、土井委員、松本委員、結城委員

文部科学省

藤井文部科学副大臣、戸谷文部科学審議官、関政策評価審議官、瀧本総務課長、小松研究振興局長、田中研究開発局長、森審議官(研究開発局担当)、川上科学技術・学術政策局長、奈良科学技術・学術政策研究所長、岸本科学技術・学術政策局次長、神代科学技術・学術総括官、村上科学技術・学術政策局企画評価課長、ほか関係官

5.議事録

【濵口主査】
 それでは、本委員会の議事をこれより公開といたします。傍聴の方がいらっしゃいましたら、入室させてください。

【濵口主査】
 それでは、次の議題に移る前に、第8期科学技術・学術審議会となってから最初の委員会ですので、主査の私の方から一言御挨拶を申し上げたいと思います。
 改めまして、濵口でございます。一言御挨拶申し上げます。
 本委員会では、昨年6月の設置以降、我が国の中長期を展望した科学技術イノベーション政策について9回にわたる検討を実施し、本年1月に中間取りまとめを行いました。
 総合科学技術・イノベーション会議においては、本委員会の中間取りまとめも参考にしつつ、本年5月に、第5期科学技術基本計画に向けた中間取りまとめが行われたところでありますが、今後、年末の基本計画取りまとめに向けて更に検討が進められる予定であります。
 このため、本委員会としても、大学改革や資金改革など、中間取りまとめにおいて更なる検討が必要とされていた事項等について、その後の政府における検討成果等を踏まえながら、更に検討を深め、最終取りまとめを行い、今後の第5期科学技術基本計画の策定に向けた議論に引き続き貢献していくことが重要と考えております。
 委員の皆様におかれましては、是非とも活発な御議論をお願いしたいと思います。本日はどうもありがとうございます。
 それでは、「議題(2)総合政策特別委員会における調査検討について」に移ります。資料2について、事務局より資料の説明をお願いいたします。

【村上企画評価課長】
 ありがとうございます。それでは、お手元の資料2-1及び資料2-2に基づきまして御説明を申し上げます。
 まず、資料2-1でございます。「総合政策特別委員会における調査検討について(案)」でございます。
 ただいま主査からもございましたように、今後、年末に向けて、総合科学技術・イノベーション会議におきまして、第5期科学技術基本計画案の取りまとめに向けた検討が進められますことから、本委員会におかれましても、本年1月の中間取りまとめを基に、本日及び9月末の2回にわたり、更に調査検討をいただきまして、最終取りまとめをいただきたいと存じます。
 なお、資料2-2でございます。ちょっと右の方に、その下に資料5と番号が振ってございますが、総合科学技術・イノベーション会議の第10回基本計画専門調査会において配付された資料でございます。基本計画専門調査会の今後の予定ということで、第11回から第15回に向けてのスケジュールが現時点ではこのようになっておるところでございます。
 以上でございます。

【濵口主査】
 ありがとうございます。
 それでは、ただいまの説明につきまして、御質問等ございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、原案のとおり決定いたします。ありがとうございました。
 それでは、「議題(3)関連審議会、組織等の検討状況について」に移らせていただきます。事務局より、資料3-1から3-5までの説明をお願いいたします。

【村上企画評価課長】
 それでは、まず、資料3-1から3-3、及び、参考資料2、参考資料3につきまして御説明をいたします。
 まず、資料3-1の「第5期科学技術基本計画に向けた中間取りまとめ」でございます。こちらは両面になってございます。本年の5月28日に、総合科学技術・イノベーション会議基本計画専門調査会において取りまとめられた中間取りまとめの概要をお手元にお配りさせていただいております。
 まず、表面を御覧いただければと存じます。まず、左側でございますけれども、背景と課題がまとめられてございます。4期20年の基本計画を経まして、ノーベル賞受賞者の増加等、顕著な成果が創出されております。他方、右側の図の幾つかの資料で示されておりますとおり、若手をはじめといたしまして研究現場の疲弊や基礎研究力の低迷などにより、世界の中の我が国の立ち位置は全体として劣後傾向にある。そのため、危機感とスピード感を持った対応が必要であるとしております。また、ICTの飛躍的進展等を受けたいわゆる「第4次産業革命」とも言うべき大変革時代が到来しているとの認識が示されております。
 このような基本的な認識を踏まえまして、第5期科学技術基本計画の策定に向け三つの重要事項及び、実行のための仕掛けといたしまして、左下にございますように、「大変革時代を先取りする未来の産業創造と社会変革に向けた取組」、「経済・社会的な課題の解決に向けて先手を打つ取組」、「不確実な変化に対応できる基盤的な力の徹底的強化」、それから、「駆動のための『仕掛け』」といたしまして、「人材、知、資金の好循環を誘導するイノベーションシステム構築」という項目が示されておるところでございます。
 それでは、裏面をごらんいただければと存じます。まず、先ほどの4項目の中で示されました二つ目の重要項目といたしまして、「未来の産業創造と社会変革に向けた取組」につきまして、「大変革時代」の中、我が国が強みを有する研究や技術を伸ばしつつ、「超スマート社会」の形成を目指すこととされております。
 具体的には、我が国が強みを有する研究や技術を取り込み、システム化し、統合することで、サービスや事業の連鎖を提供するバリューネットワークの構築を目指すというようなことが示されておるところでございます。
 次に、二つ目の重要事項として示されております「5.経済・社会的な課題の解決に向けて先手を打つ取組」について、五つの重要事項といたしまして、1から5の課題を設定しております。
 また、三つ目の重要事項として示されております「6.不確実な変化に対応できる基盤的な力の徹底的強化」につきましては、知的プロフェッショナルの活躍の促進、知の基盤の涵(かん)養、国境の「壁」の打破による国際頭脳循環の促進などを目指すこととされております。
 また、それらを駆動させるための仕掛けとして、7.にございます「人材、知、資金の好循環を誘導するイノベーションシステム構築」が掲げられておりまして、具体的には、オープンイノベーションの推進等に資するべく、地方創生の加速、大学改革と資金改革の一体的推進、橋渡し機能の強化等を目指すとされております。
 さらに、8.でございますけれども、科学技術外交の戦略的国際展開等の「科学技術イノベーションの戦略的国際展開」、それから、9.にございます科学技術の進展と社会への影響と、「科学技術イノベーションと社会」について取り上げますとともに、10.といたしまして「実効性ある科学技術イノベーション政策の推進」として、研究開発投資総額の目標を検討することなどが盛り込まれておるところでございます。
 次に、資料3-2「科学技術イノベーション総合戦略2015」でございます。
 本総合戦略でございますが、本年6月に決定され、我が国の総合成長戦略の一環として位置付けられています。
 まず、来年度が第5期科学技術基本計画の最初の年度であることから、先ほどの第5期科学技術基本計画の中間取りまとめの考え方等を踏まえつつ、次期基本計画の初年度の始動に向けた三つの政策分野が掲げられておるところでございます。
 1点目、「大変革時代における未来の産業創造・社会変革に向けた挑戦」として、世界に先立って、「超スマート社会」を目指すための共通基盤技術や人材を強化すると、2点目、地域における中核企業への支援やイノベーション人材育成と活用など、地域の活用等を再生し、自律的な活動が展開する仕組みの構築を目指すこと、3.2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を、経済の好循環を引き起こすショーケースとすべく、プロジェクトの具体化を図り、成果を国内外に発信させることとされております。
 裏面を御覧いただければと存じます。裏面につきましては、これまで取り組んでまいりました重点課題への対応の更なる強化、深化のため、科学技術イノベーションの創出に向けた二つの政策分野を掲げております。
 まず、左側でございますけれども、「イノベーションの連鎖を生み出す環境の整備」といたしまして、五つの重点的な取組を要する事項が掲げられています。様々な「壁」を取り払い、持続的で発展性のあるイノベーションシステムを実現するとされております。
 右側でございます。「経済・社会的課題の解決に向けた重要な取組」といたしまして、五つの項目が重点的政策課題として掲げられております。生産から流通、消費に至るまでネットワークで結び、産業競争力を生み出す価値の連鎖、バリューチェーンを形成することを目指すこととされております。
 続きまして、3点目でございます。3-3の「平成26年度科学技術の振興に関する年次報告」、いわゆる科学技術白書についてでございます。
 本報告は、本年6月に国会に御報告を行ったものでございます。本報告におきましては、第1部において、「科学技術による社会経済にイノベーションを起こす国へ」と題しまして、本年で基本法制定から20年が経過することを踏まえ、その間における我が国の科学技術の貢献や、その間、政府が講じてまいりました様々な施策及び、その成果や課題を紹介するとともに、2030年頃まで見据えた我が国の科学技術イノベーションの姿を展望しております。
 また、第2部におきましては、「科学技術の振興に関して講じた施策」といたしまして、平成26年度に政府が講じた施策を取りまとめております。
 また、冒頭の特集といたしまして、2014年ノーベル賞受賞の青色発光ダイオードの発明、それから、特集2といたしまして、公正な研究活動の推進に向けた取組について取りまとめさせていただいております。
 続きまして、4番目でございます。参考資料2を御覧いただければと存じます。「『日本再興戦略』改訂2015」についてでございます。
 本日お配りをしておりますものは、本年6月に閣議決定いたしました当戦略の本文のうち関連する記述を抜粋したものでございます。
 8ページを御覧いただければと存じます。8ページ、「3.大学改革/科学技術イノベーションの推進/世界最高の知財立国」といたしまして、その後でございますけれども、研究開発投資の目標についての考え方が記述されております。「研究開発投資の目標(対GDP比4%以上、うち政府研究開発投資対GDP比1%)については、第4期科学技術基本計画に基づき、その実現を目指す」。それから、「第5期科学技術基本計画においては、投資目標や成果目標についても検討を進め、本年中に結論を得る」などの内容が盛り込まれておるところでございます。
 また、11ページでございますけれども、11ページにおきましては、競争的研究費の改革等についても位置付けられておるところでございます。
 最後に、参考資料3でございます。「経済財政運営と改革の基本方針2015」、いわゆる骨太方針2015でございます。
 2ページをごらんいただければと存じます。イノベーション・ナショナルシステムの実現といたしまして、第5期科学技術基本計画の策定や科学技術イノベーション総合戦略2015を強力に推進することなどとされております。その他、関連の記述がなされておるところでございます。
 以上でございます。
 それでは、引き続きまして、本年1月の中間取りまとめ以降、科学技術・学術審議会の各分科会、部会などにおきまして御検討いただきました事項のうち、主な事項につきまして、資料3-4及び資料3-5に基づきまして、各担当事務局より御説明申し上げます。
 それでは、まず、科学技術・学術審議会に置かれている各分科会、部会等の事務局から御説明を申し上げます。
 まず、安全・安心科学技術及び社会連携委員会の事務局から御説明をお願いいたします。

【柿田人材政策課長】  人材政策課長の柿田より御説明いたします。
 資料3-4の3ページの上でございます。安全・安心科学技術及び社会連携委員会でございます。大阪大学、小林傳司教授を主査に、御議論をいただきました。
 これは「社会と科学技術イノベーションとの関係深化」という事柄につきまして議論をいただきまして、遡りますと、第3期科学技術基本計画で、「社会・国民に支持される科学技術」という章立ての下で、科学技術に関する説明責任と情報発信の強化でありますとか、国民意識の醸成、科学技術リテラシーを高めるといったことで、いわば国の側から国民に対する働きかけといった内容が中心でございました。
 現行の第4期科学技術基本計画では、社会と科学技術イノベーションの関係の重要性というものを認識し、更に取組を強めていくという観点で、「社会とともに創り進める政策の展開」という章立ての下で、政策の企画、立案、推進への国民参画の促進ということで、いわゆる双方向での取組を深めていくというところに大きく政策の展開をしております。
 さらに、第5期科学技術基本計画に向けて、社会と科学技術イノベーションとの関係深化に係る推進方策ということで具体化の御議論をいただきました。3ページの「1.背景」の中ほどですが、「多様なステークホルダーとの共創を通じて、社会の期待や懸念に応え社会の求める課題の解決」を図るという観点での今後求められる具体的取組について取りまとめていただきました。
 ポイントのところですが、多様なステークホルダー、研究者でありますとか学協会というような専門家、また、企業、あるいは、生産者、業界団体と言われるような事業者、それから、ジャーナリスト、報道機関、メディア、それから、国をはじめとする行政機関あるいは議会といったところの政策担当者、こういった多様なステークホルダーによる対話、協働などの活動を更に研究・イノベーションや政策形成に結び付けて、社会の課題の解決につなげる「共創的科学技術イノベーション」の実現を目指すという提言を頂きました。
 そこでの具体的な取組の例ですが、共創的科学技術イノベーションの促進をするプラットフォームの強化というところで、具体的には、多様なステークホルダーが相互に応答し、継続的な対話が政策形成や知識創造につながる仕組みでありますとか、場を構築するといった対話の場の形成を支援する機能でありますとか、対話の結果の分析、アーカイブや、また、議論すべき課題の探索、提案といった対話の結果を生かすための機能、こういったものを強化していくことが重要であるといったような内容を中心とする提言を頂きました。
 以上でございます。

【村上企画評価課長】
 それでは、続きまして、学術分科会の事務局から御説明をお願いいたします。

【田村学術企画室長】
 学術分科会を担当しております学術企画室長の田村でございます。
 それでは、資料3-4、3ページの真ん中から、学術分科会の下で取りまとめられました関連報告、及び、検討状況について説明させていただきます。
 まず、学術分科会についてでございますけれど、本年1月に学術研究の総合的な推進方策について最終報告の取りまとめをしているところでございます。最終報告の内容につきましては、昨年8月に第2回総合政策特別委員会で紹介させていただいた中間取りまとめと大きな骨格は変わってございません。
 また、今回の中間まとめにもおおむね反映されているところでございまして、簡単に御紹介させていただきます。
 一つ目の背景のところにございますように、最終報告では、「国力の源」として、日本の強みを形成してきた学術研究が危機的状況にあるという問題意識の下、持続可能なイノベーションの源泉である学術研究が、社会から求められる役割を果たすため、国と学術界が取り組むべき改革方策について提言をしているところでございます。
 ポイントにつきましては次の2.のところにございますように、改革のための基本的な考え方として四つ示しておるところでございます。一つ目といたしまして、「挑戦性、総合性、融合性、国際性」という「学術研究の現代的要請」に着目した資源配分の思い切った見直し、二つ目といたしまして、学術政策・大学政策・科学技術政策の連携、三つ目といたしまして、若手人材育成・教養形成、四つ目として、社会との連携強化が提示されておるところでございます。その基本的な考え方といたしまして、以下にありますような九つの具体的な取組の方向性について、デュアルサポートシステムの再生など、提言されているというところでございます。
 本年2月に発足いたしました第8期の学術分科会におきましては、この報告書で提言されたことが具現化されるよう、フォローアップを図っていくという予定になっているところでございます。
 次に、4ページを御覧ください。
 まず、研究環境基盤部会でございます。当部会におきましては、共同利用・共同研究体制が持つ強み・特色をより強力に発揮させるため、この10年程度を見通した共同利用・共同研究体制の在り方と今後の施策の方向性について、最終報告を今年1月に取りまとめというところでございます。
 報告の中では、2.のポイントにございますように、共同利用・共同研究体制の意義・ミッションとして、研究者コミュニティ全体に対する貢献、大学の機能強化に対する貢献、社会に対する貢献が整理されているところでございます。これらを踏まえ、共同利用・共同研究体制の強化に向けて、各機関の自己改革を基本に、具体的な取組の方向性を取りまとめておるところでございます。現在は、最終報告を基に、各機関におきまして、自己改革に向けた人事制度の改革までの具現化に向けた議論が行われているというところでございます。
 次に、丸の二つ目、研究費部会についてでございます。当部会におきましては、昨年の8月に、学術分科会の方において取りまとめました「我が国の学術研究の振興と科研費改革について」の中間まとめを踏まえまして、科研費改革の基本的な考え方及び工程を定める科研費改革の実施方針につきまして検討し、7月に了承したところでございます。今後、9月下旬に開催予定の学術分科会での了承を得て、その実施方針を確定するという予定になっているところでございます。
 この現在の実施方針案についてでございますけれど、2.のポイントにございますように、これまでの制度改善の成果と課題を踏まえつつ、学術研究の現代的要請により的確に対応するため、第5期科学技術基本計画期間を展望し、一つ目といたしまして、審査システムの見直し、二つ目といたしまして、研究種目・枠組みの見直し、三つ目といたしまして、柔軟かつ適切な研究費の促進といった抜本的な改革を行うこととしているところでございます。当面、平成30年度に新たな審査システムへ円滑に移行することを目指しまして、科研費改革の加速、全面改革を図っていくということにしているところでございます。
 最後に、三つ目の丸でございます学術情報委員会についてでございます。
 同委員会におきましては、本年3月に内閣府における「国際動向を踏まえたオープンサイエンスに関する検討会」で報告された「我が国におけるオープンサイエンス推進のあり方について」を踏まえまして、現在、公的研究資金による論文、及び、論文のエビデンスデータの公開を推進する方策について検討を進めているところでございます。本年9月を目途に中間取りまとめを予定しているところでございます。
 学術分科会については以上でございます。

【村上企画評価課長】
 それでは、次に、産業連携・地域支援部会の事務局からお願いいたします。

【山下大学技術移転推進室長】
 産業連携・地域支援課大学技術移転推進室長の山下でございます。よろしくお願いいたします。
 資料3-4の6ページ、資料3-5の10ページを御覧いただけますでしょうか。
 資料3-4の6ページから7ページにかけては、産業連携・地域支援部会の下にございます三つの委員会の検討状況が整理されているところでございます。
 本日は、この7月から8月にかけて提言等を取りまとめていただきました競争力強化に向けた大学知的資産マネジメント検討委員会と、大学等における産学官連携リスクマネジメント検討委員会の両委員会の取りまとめについて、主に資料3-5の10ページから11ページを活用して説明させていただきたいと思います。
 では、資料3-5の10ページを御覧いただけますでしょうか。ポンチ絵のところでございます。一番上に青字に白抜きで「大学における研究経営システムの確立とインテグリティ向上」とある資料でございます。この資料で二つの委員会の位置付け、関係性のイメージが御理解いただけるのではないかなと思っております。
 両委員会を設置するに当たっての私どもの問題意識でございますが、本資料の概略の部分をお目通しください。簡潔に申しますと、現在の大学をめぐる大きな改革の動きの中で、今、正にそれぞれの大学における研究経営システムの確立が求められているのではないか、そして、その研究経営システムの確立に向けては二つの要素のマネジメント、そして、すなわち、大学の研究経営資源である人、モノ、金等を戦略的かつ効果的に活用し、大学が社会に価値を提供していくための知的資産マネジメント、社会との連携強化の上で生じるリスクに対処し、研究経営資源の積極的活用を円滑化するリスクマネジメント、この二つのマネジメントの要素を両輪として進めていくことが大学の研究経営システムの確立に極めて重要なのではないかと考えまして、両委員会を設置して具体的なマネジメントの在り方等について検討を進めていただいたところでございます。
 では、早速、両委員会の提言について紹介させていただきます。11ページのポンチ絵をごらんください。オレンジ色に白抜きで、「イノベーション実現に向けた大学知的資産マネジメントの在り方について」と書かれた資料でございます。
 競争力強化に向けた大学知的資産マネジメント検討委員会は、東京大学の橋本和仁先生を主査として、この総合政策特別委員会の松本委員や上山委員にも御参加いただいております。本委員会においては、大学の研究経営資源、いわゆる知的資産のマネジメントについて検討を行いました。
 具体的には、昨今の大学改革をめぐる競争的研究費や国立大学法人運用費交付金等に関わる議論を前提として、大学と民間企業の役割の違い、財源の多様化の必要性等に留意しつつ、イノベーション実現に向けた大学の変革を促していくために、大学の知的資産をいかにマネジメントしていくべきか、あるべき知的資産マネジメントの実現のために、どのようなシステム改革が必要かといった点について検討を行ってきたところでございます。
 12ページを御覧ください。その中で、我が国の大学の知的資産マネジメントの現状の問題点について、知的生産活動を組織としてマネジメントする意識の希薄さや、組織構造上の課題、人材の不足等を指摘した上で、イノベーションを創出していくためにも、全学的な知的資産マネジメントが必要であり、米国のプロボストのように、学長を支え、全学的な知的資産マネジメントを行う研究経営人材の育成、登用システムの構築が必要であると提言されるところでございます。
 さらに、こうした全学的な知的資産マネジメントの下で、組織対組織による産学官連携の深化など、イノベーション実現に向けた効果的な産学官連携の在り方、民間企業との共同研究における間接経費の在り方、寄附の促進など、イノベーション実現に向けた財源の多様化の必要性についても提言を頂いたところでございます。
 今後、本委員会においては、民間企業との共同研究における間接経費の算定モデルの策定や、各大学における本格的産学官連携の推進に向けたオープン・アンド・クローズ戦略を踏まえた知的財産マネジメントの在り方、また、諸外国の大学における研究経営システム改革の事例等の調査等を基に、更に検討を行っていく予定としているところでございます。
 次に、東京大学の渡部俊也先生を主査とする大学等における産学官連携リスクマネジメント検討委員会について御説明いたします。
 13ページの資料を御覧ください。一番上が青字に白抜きの「大学等における産学官連携活動の推進に伴うリスクマネジメントの在り方に関する検討の方向性について」という資料でございます。
 本検討委員会においては、大学自身が産学官連携を推進する上で生じるリスク要因のマネジメントを研究経営上の重要な課題として捉え、適切に対処するための方策等について検討を進めてきたところでございます。
 産学官連携リスクマネジメントに適切に取り組むことで、社会からの信頼と期待を更に深め、産学官連携を拡大させるというポジティブスパイラルを起こさせることが重要であるとされているところでございます。
 14ページを御覧ください。産学官連携リスクマネジメントの大学における取組の方向性として、教育・研究の自由や、学生の教育当局と大学を取り巻く環境を考慮しつつ、利益相反や技術流出といった種々のリスク要因に対する産学官連携リスクマネジメントを実効あるものとしていくために、実効的、効率的なマネジメント体制、システムの構築、学長等のリーダーシップの下でのマネジメント強化等が重要であるとされているところでございます。
 また、併せて、具体的なリスクマネジメントの取組課題である利益相反や営業秘密管理等、三つのテーマについて個別の取組の方向性が整理されております。
 15ページを御覧ください。産学官連携リスクマネジメントの定着に向けて、各大学において、学長のリーダーシップの下、各大学のビジョンや特性に即した具体的な取組方策の検討をすることが重要であること。また、行政としては、参考となるモデルの構築やリスクマネジメントに取り組む大学のネットワーク化などを推進し、リスクマネジメントの定着を図っていくことが必要であるとされているところです。
 今後、本委員会においては、「国際産学官連携活動を促進する上でのリスクマネジメント」、「発明報奨に潜むリスクマネジメント」等について検討を進めていくこととしております。
 以上、二つの検討状況を御報告させていただきます。事務局としては、引き続き、知的資産マネジメントと産学官連携に係るリスクマネジメントを両輪とした研究経営システムの確立によって、社会的価値の創造と大学の成長を適切な形で実現し、大学に対する社会的な期待と信頼を更に高めていくための取組が各大学において一層進んでいきますよう、両委員会において更に検討を深めていただく予定としております。
 簡単ですが、以上です。

【村上企画評価課長】
 それでは、次に、戦略的基礎研究部会の事務局からお願いいたします。

【岩渕基礎研究推進室長】
 事務局の基礎研究振興課の岩渕です。今お開きいただいている資料の16ページの御説明をいたします。
 戦略的基礎研究部会におきましては、JSTあるいはAMEDにおける戦略的な基礎研究の推進方策を検討しておりますが、その中で、この「戦略目標等策定指針」という16ページにあります文書を6月に決めていただきましたので、その概要を御説明いたします。
 総合政策特別委員会におきまして、今年の1月の中間取りまとめの中で、戦略的基礎研究の充実と強化を図るということが言われているわけで。その中で、戦略的な基礎研究において戦略目標を政府が決めながら基礎研究を進めるというところにつきまして、政府はより客観的根拠に立脚した戦略目標策定に向けた改革に取り組むべきという御提言を頂いておりました。また、科研費をはじめとした他の研究費とのシームレスな連携を可能とするべきという御提言も頂いておりました。
 そこに応える文書といたしまして、この戦略的基礎研究部会において御議論をいただいてまとめたのがこの「戦略目標等策定指針」です。16ページの中ほどに「戦略目標等策定手順」としてStep1、Step2、Step3と書かれていますが、ここがこの策定指針の肝であると考えております。特に、政府が基礎研究の戦略目標を定めるに当たっては、まず、Step1として、基礎研究をはじめとした研究動向の俯瞰をしっかりやるべきという策定指針を頂いております。特に、科研費における課題情報等を広範に参照可能なデータベースなどを整理しながら、国内外の基礎研究をはじめとした研究動向について十分分析、把握をした上で目標を定めるべきということを頂いております。その後、Step3のところで、社会経済的な要請をきちんと踏まえるためのワークショップの開催をやりなさいという御指示を頂いています。
 この策定指針を6月に頂きまして、文部科学省としては、この策定指針に基づく戦略目標の策定ということを早速始めているところです。また、この目標策定を1回1回とやりながら、また改善をしていくということも大事だということで、策定指針自体の見直しの議論につきましても今後、戦略基礎研究部会で行うとされています。
 以上、活動状況の報告でございました。

【村上企画評価課長】
 では、次に、人材委員会の事務局より、お願いいたします。

【柿田人材政策課長】
 人材政策課です。資料3-5の17ページによりまして御説明いたします。次世代人材育成検討作業部会でございます。
 背景のところですが、第7期の人材委員会の提言におきまして、知識基盤社会の科学技術イノベーション人材の育成のためには、初等中等教育段階からの人材育成が大事であるという方向性が示されたのを受けまして、当作業部会を設置し、今年の5月から8月にかけて、日本IBM株式会社の塚本恵さんを主査に議論いただきました。
 2.のポイントのところでございますが、2点ございます。
 「1.科学技術に対する興味関心の喚起」、特に女子中高生についてということでございます。これまで、大学、あるいは、関係機関におけるシンポジウム等を実施しまして、こういった興味関心の喚起につながるような活動を行ってまいりましたけれども、そういった活動では、もともと理系分野に興味関心がある女子生徒が集うことが多く、なかなか限界もあるということで、これまでの取組に加えて、女性の理系人材による中学校、高等学校等への積極的な訪問でありますとか、産学官連携した取組、また、保護者や教員等への一層の理解促進のための地域ぐるみの取組を進めるべきであるということ。
 また、「2.意欲と能力ある子供たちへの支援」ということで、新しい価値を主導あるいは創造する人材の育成のために、ポツの二つ目ですが、自ら問題の把握、自ら課題を設定するということ、また、周囲と協働して課題の解決の力を養っていく、また、主体的に取り組む力を伸ばしていくと、18ページでございますが、こういったことが大切であるということで、意欲と能力ある子供たちへの一層効果的な支援を進めていくべきであるということ。
 例えばということで、スーパーサイエンスハイスクールです。これにつきましては、中央教育審議会におきまして、スーパーサイエンスハイスクールにおける取組事例なども参考に、今後の学習指導要領の改訂において、主体的に探求活動を行う新たな選択科目として、数理探求(仮称)、これを設置するという新たな科目の設置に関する方向性が示されております。
 こういった動きが出てきておりますので、これらの状況も踏まえながら、今後は理科教育の地域拠点となる学校、それから、先進的な取組を行う学校への重点支援など、このスーパーサイエンスハイスクール事業においてはめり張りを付けていくことが大事だということです。
 また、文科省や関係機関におきましても、様々な情報を把握して先進事例を発信して効果を高めていくことが重要であるといったような内容の提言をまとめていただきました。
 以上でございます。

【村上企画評価課長】
 それでは、その他の省内における検討事項に関しまして御説明申し上げたいと思います。
 まず、大臣官房文教施設企画部からお願いいたします。

【森整備計画室長】
 計画課整備計画室の森でございます。それでは、資料3-4の10ページ、資料3-5の21ページ、これらを使って説明させていただきます。
 まず、今後の国立大学法人等施設の整備充実に関する調査研究協力者会議、資料3-4の10ページでございますが、背景にございますように、現在、第3次の国立大学法人等施設整備5か年計画の最中でございまして、次期計画が28年度に始まるというところで、有識者会議において中長期的な対応策について検討してまいったというところでございます。この検討をすると申しますのが、科学技術基本計画、現在、第4期でございますけれども、その中でも、国立大学法人全体の整備計画を策定し、整備充実を図るということを指摘されておりまして、施設についても5か年計画をこれまでも続けてきているという背景がございます。
 この中間報告のポイントといたしましては、10ページの三つ丸がございますけれども、一つ目が、安全・安心な教育研究環境の基盤の整備、二つ目が、国立大学等の機能強化等変化への対応、三つ目が、サステイナブル・キャンパスの形成のこれら三つの重点政策というものがございまして、これらにリノベーションの実施で対応していくということを今回ポイントとさせていただいています。
 詳しい内容につきまして、資料3-5の21ページで説明をさせていただきます。
 21ページ、この中間報告の概要でございますが、背景については先ほど申しましたとおりでございます。では、第3次、現行計画の検証はどうだったかというところを21ページの上から二つ目の枠に書かせていただいていますが、全体としては、現行計画では75%の進捗となる見込みでございます。
 では、何が足りなかったのかということでございますが、老朽改善ということで目標を立てましたが、63%の進捗ということでございます。その下の行にございます耐震化に関しては、27年度末で98%になる見込みでございますけれども、その一方で、基本となる老朽改善が遅れてしまったということでございます。
 今後の施設整備の課題、2.としてございますけれども、老朽対策に関してはこのように遅れていますので、老朽化の進行に対しての計画的な改善が必要と考えております。
 また、これまで余り目を向けられてこなかったのですが、電気、ガスなどのライフラインにつきまして、事故等が増えておりまして、教育研究活動に対して危惧されるというところでございます。
 こういった今後の課題を踏まえまして、では、次の5か年ではどういったことが進められるかというところで、裏面、22ページを御覧ください。基本的な考え方としましては、施設マネジメントに取り組むとともに、リノベーションで実施していくこととなりますが、そのための費用として試算を行っておりますけれども、この中間報告において、最大で毎年2,800億円程度の投資が必要ということが示されております。現行期間では毎年約2,200億円ですので、27%の増となってしまいます。耐震化は進んだのですが、老朽化対策が遅れてしまいましたので、このように更に大きな投資が必要であると試算が出ておるところでございます。
 こういったことに対応するために、三つの課題を掲げまして、先ほど三つのテーマ、説明させていただきましたけれども、一つ目の安全・安心な教育研究環境の基盤の整備というところでも、長寿命化の改修であるとか、ライフラインについて今後更新が必要であると考えております。このような重点施策、安全・安心な教育研究環境の基盤の整備、国立大学等の機能強化等変化への対応と、サステイナブル・キャンパスの形成を、リノベーションを通じて実施していくというところが中間報告に記されております。
 以上、説明でございました。

【村上企画評価課長】
 それでは、次に、高等教育局より、お願いいたします。

【吉田国立大学法人支援課企画官】
 国立大学法人支援課の吉田でございます。資料3-4、高等教育関係でございますと10ページから始まっておりますけれども、私からは、その中から2点、国立大学法人運用費交付金の在り方についてと、国立大学経営力戦略について御説明申し上げます。資料3-4で申しますと、11ページの半分から下の辺りでございます。資料3-5でしますと、概要が26ページの方に添付されているところでございます。
 平成28年度から始まります国立大学法人の第3期中期目標期間が開始するに当たりまして、この間の国立大学法人運用費交付金の在り方、改善の在り方等について御検討いただいた会議でございまして、株式会社東芝の常任顧問であります須藤亮座長の下で今年の6月に中間取りまとめをいただいたものでございます。
 内容につきましては、第3期中期目標期間における国立大学法人の目指す姿といたしまして、各国立大学が形成する強み・特色を最大限に生かしつつ、自ら改善・発展するような仕組みを構築することによりまして、持続的な競争力を持ち、高い付加価値を生み出す国立大学を目指していきたいということでございまして、これまでの運営費交付金の性格であります安定的・持続的に教育研究活動を行うために必要な基盤的な経費、また、大学自身が自らの努力で増収を図る分につきましては減額をしないといった従来の取扱いなどにつきましては踏襲しつつ、今回大きな点として改善点2点をお示しいただいたところでございます。
 一つ目は、機能強化の方向性等に応じた重点配分ということでございまして、各国立大学が多様な役割、あるいは、求められている期待というものが様々あるわけでございますが、そうしたものを総合的に勘案しつつ、きめ細かな支援を行うために、三つの重点支援の枠組みを新設するということでございます。
 また、このほかにも、国立大学全体に共通するような政策課題、例えば共同利用の関係でございますとか附属病院の関係、また、今回新たに大学入試の問題など、共通する政策課題もございますので、そうした点につきましても重点支援を行っていくということでございます。
 これらにつきましては、各大学から評価指標なども設定いただきまして、そうしたものを扱いながら、第3期中期目標期間における評価なども適正に行っていくというような方向性を頂いているところでございます。
 また、大きな二つ目といたしまして、学長の裁量による経費の区分ということでございます。これまでも学長のリーダーシップを発揮するために様々な取組をいただいているところでございますが、組織の自己変革、あるいは、新陳代謝を更に進めていくために、新たに学長の裁量による経費を区分するということでございます。
 こちらにつきましても、今後6年間の経費の規模などを算出いたしまして大学に提示するとともに、3年目あるいは5年目といったような一定の期間を置きながら、状況を確認させていただきまして、改善の促進や予算配分などに反映をしていきたいということでございます。
 また、大学共同利用機関法人につきましてもおおむね同様の方向性について御提案を頂いているということでございます。
 それから、2点目が、1ページめくっていただきまして、資料3-4ですと12ページ、「国立大学経営力戦略」でございます。資料3-5で申しますと、次の27ページでございます。
 こちらにつきましては、産業競争力会議などの御提案も踏まえまして、本年6月に下村大臣から公表いたしました内容でございます。同じく、国立大学の第3期中期目標期間におきまして、社会変革のエンジンとして、「知の創出機能」を最大化していくことができるように、今後の国立大学改革の方向性を取りまとめたものでございます。
 基本的な考え方といたしましては、既存の枠組みや手法等にとらわれない大胆な発想に基づき、組織全体をリードするような将来ビジョンに基づく自己改革、新陳代謝を実行していただくこと、また、確かなコスト意識と戦略的な資源配分などを前提といたしまして、経営的な視点で大学運営を行う点について評価をしていく点を考え方として示しております。
 また、大学共同利用機関法人につきましても、大学の枠を超えた分野のナショナルセンターとして、研究者コミュニティ全体、あるいは、大学の機能強化、社会への貢献などを最大化させるような役割を果たしていきたいということでございます。
 具体的な内容につきましては大きく4点ございまして、1点目は、「(1)大学等の将来ビジョンに基づく機能強化の推進」ということでございまして、先ほど申し上げました交付金の検討会の方向性を改めて確認させていただいております。
 (2)が「自己改革・新陳代謝の推進」ということでございまして、これまでも進めていただいております機能強化のための組織再編、あるいは、大学間・専門分野間などでの連携・連合を更に積極的に進めてくとともに、意欲と能力のある教員が高いパフォーマンスを発揮できるような人事給与システムの部分につきましても環境の整備、また、経営を担う人材や経営を支える人材の育成確保などについて提案をしていくことがございます。
 また、(3)といたしまして、「財務基盤の強化」ということでございまして、国立大学の運営費交付金の必要な区分の確保につきまして引き続き行うとともに、収益事業、収益を伴うような事業の明確化や寄付金収入の拡大、メーカーとの共同研究などの拡大につきまして、より大学が積極的に行えるような環境整備を行っていきたいということでございます。
 また、「(4)未来の産業・社会を支えるフロンティア形成」といたしまして、今後の検討課題も含めておりますけれども、「特定研究大学(仮称)」、「卓越大学院(仮称)」、「卓越研究員(仮称)」などの制度的な枠組みなどにつきましても、今後の検討などを踏まえまして、第3期中期目標期間に向けて制度的な整備も行っていきたいということでございます。
 私の方からは以上でございます。

【村上企画評価課長】
では、次に、科学技術・学術政策局からお願いします。

【柿田人材政策課長】
 資料3-4の12ページの(3)、卓越研究員制度検討委員会の内容について御説明いたします。資料3-5の方の28ページをお開きいただきたいと思います。
 この卓越研究員制度につきましては、科学技術・学術政策局内に、東京大学の五神総長を主査として、産学官の有識者の方々にお集まりいただきまして検討会を設置し、制度の在り方について御議論いただきました。内容について御説明いたします。28ページの丸の背景ですけれども、これは我が国を牽引する優秀な研究者の新たなキャリアパスを提示することによって、若手を研究職に引き付けていくことが重要であるという問題意識の下で議論を進めていただいております。
 28ページの丸ですけれども、卓越した研究成果やイノベーションの創出において、若手研究者の果たす役割が極めて重要であるということです。一方で、その下の29ページのグラフですけれども、これは研究大学(RU11)におけるデータですけれども、上半分が平成19年度、下半分が平成25年度の、右側が任期なしのポストの数、左側が任期付きのポストの数ということですけれども、比較していただきますと、若手教員の任期なしポストが減少し、任期付きポストの増加が顕著になっているという状況でございます。
 そういったことで、28ページに戻りますけれども、二つ目の丸ですけれども、中ほどです。国はテニュアトラック制度や複数機関でのコンソーシアムの構築等の着実な推進に加えて、新たな仕組みとして、「卓越研究員制度」を創設して、若手が挑戦できる安定性のあるポストの拡充を推進すべきであるということでございます。
 少し飛ばしますが、31ページです。検討していただいたアウトプットです。新たな制度を立ち上げるということで、この制度の在り方ですが、概念設計の一案として御提言を頂きました。
 まず、一つ目のチェックですけれども、受入れ希望機関は、受入れポスト・処遇等について事前公表するということで、国内の産学官の研究機関を受け入れ機関として、その受入れ機関が優秀な若手研究者を受け入れるポストについて公表するということです。そして、また、その集めたポストについて、国又は中立的な公的機関が一覧化して公開するということをまずやっております。それから、国又は中立的な公的機関によるピアレビューによって、若手研究者の中から卓越研究員を認定すること。その後、先ほどの受入れ機関が希望しているポストとのマッチング、調整を経て、受入れ機関において卓越研究員が雇用されていきます。
 卓越研究員は、受入れ機関による雇用を開始時、又は、開始後6年程度までの適切な時期に受け入れ機関の審査を経て、年俸制の無期雇用に移行することが適切であるとしています。また、卓越研究員の規模としては、毎年度200人程度を認定することが想定されるというような内容でございます。
 このレポートの提言を受けまして、来年度の概算要求として、卓越研究員制度の創設ということで、新たな研究領域に挑戦するような若手研究者が安定かつ独立して研究を推進できるような環境を実現するということ、また、全国の産学官の研究機関をフィールドとして活躍して新たなキャリアパスを開拓すると、そういったことにつながる仕組みとして開始したいというふうに考えております。
 以上でございます。

【村上企画評価課長】
 では、最後になりますが、研究振興局からお願いいたします。

【松尾振興企画課長】
 資料3-4の最後のページ、13ページをお開きいただきたいと思います。資料3-5の方にも、パワーポイントで概要などを付けておりますけれども、最近の取組状況、そして、今後の取組方針を含めまして、資料3-4の13ページに全てまとめて1枚紙にしてございますので、こちらで御説明申し上げたいと思います。
 競争的研究費改革に関する検討会ということで、実は濵口先生に、こちらについても主査をお願いして、中間取りまとめを6月にしていただいたという段階でございまして、その中身について御説明申し上げます。
 背景とここに書いてございますけれども、総合政策特別委員会の今年1月の中間取りまとめの中で示されました状況認識なども踏まえまして、それに基づきまして、競争的研究費が社会から求められる研究成果を持続的に創出していく、輩出していくための改革の方向性等について検討いただいたというものでございまして、この2月から、先ほど申し上げている6月まで、8回の会合を開いていただいて、中間まとめをしていただいた段階にある、こういうことでございます。
 ポイントといたしまして2.のところに書いてございますが、まず、改革の方向性でございますが、ここでは丸で三つほど代表して書かせていただいております。
 一つ目は、先ほど学術分科会の御報告の中にも出てまいりましたが、分野融合とか国際展開とか、学術分科会では現代的要請という言葉遣いをしておりますけれども、これは学術にとどまらず、科学技術全体のキーワードということであろうということで、これらを強化していくことが必要であること。
 それから、二つ目が産学官連携、これは産業連携・地域支援部会の御説明のときにも出てまいりましたけれども、これの本格化のための研究基盤を強化していく必要があるであろうこと。
 それから、三つ目が、大学等におきまして、外部資金により研究を支える基盤というものを持続的に強化していく必要があるだろうこと。これらを改革の方向性として打ち出していただきました。
 そのための具体的な方策としてということで、以下、丸の四つで代表して書いてございますが、まず、一つ目、丸の1が、大学等の組織的取組を強化していただくことが必要であろうということで、一言で申し上げれば、間接経費を適切に措置していくことが必要であるということであります。
 1行目のところで、「文部科学省の」と書いてございますけれども、次年度、28年度の新規採択分から30%の間接経費を、今措置されてないものについても外付けで措置をしていくということなどの方針を打ち出していただいたとともに、他省庁の部分につきましても同様な措置が取られるように、総合科学技術・イノベーション会議のイニシアチブに期待するということを打ち出していただいております。
 二つ目が人材でございまして、文科省全体として適切な仕組みを検討する必要があると考えておりますけれども、その中で、競争的研究費が横割りで必要な役割を果たせるように、具体的な改革をやっていく必要があるということでございます。
 三つ目が、設備・機器の共用化でございまして、競争的研究費による比較的大型の設備・機器につきまして、原則共用化ということとした上で、これまた文科省全体として効果的な共用化促進の仕組みを検討していくべきであろうということであります。
 四つ目がその他競争的研究費の改革ということで、使い勝手の向上でありますとか、事業間のシームレスな連携でありますとか、科研費等の改革・強化ということを打ち出していただいております。
 併せてということで、間接経費を適切に措置していくに当たっては、その前提といたしまして、大学等が間接経費によって行う取組の全体としての実施方針、実績というものを公表していただいて、外部に対する説明責任を果たしていただくという仕組みを導入していくことが極めて大事であろうということで、これらについても具体的に検討が必要であろうということであります。
 最後のところですが、この中間取りまとめを受けまして、私どもといたしましては、CSTI、国大協、経団連等へ順次説明をしてまいりました。引き続き、関係者に説明を行っていきたいというふうに思っておりますけれども、特に、間接経費の件でありますとか使い勝手の向上に関する件につきましては、この中間取りまとめも受けまして、CSTIの下に新たに間接経費に関する関係府省連絡会というものが設置をされましたので、ここに文科省として積極的に参画をし、その検討に参加することを、主にそこを通じまして、その具体化を図っていきたいというふうに思っております。
 二つ目、産学連携の本格化、それから、若手人材の話、設備・機器の共用促進につきましては、文科省として全体として適切な仕組みづくりを検討する中で、必要な役割をきちんと果たせるように、競争的研究費の改革の具体化を図っていきたいということでありまして、それらの具体的中身につきまして、この競争的研究費改革の検討会で最終取りまとめについて具体的に御議論いただきたいということでございます。
 以上でございます。

【村上企画評価課長】
 説明は以上でございます。

【濵口主査】
 どうぞ、川上局長。

【川上科学技術・学術政策局長】
 これだけの文書を続けて御説明したわけですが、これから御議論いただくに当たり、なぜこれだけの文書を説明したのかと、位置付けを少し外形的に整理させていただきたいと思います。
 今御説明しましたのは主に三つに分かれます。一つは、1月に中間取りまとめを頂きました。これを第5期科学技術基本計画に反映すべく文部科学省として取り組んできたわけであります。その結果として、今年の6月に3文書がまとめられ、閣議決定されました。一つは、資料3-2にあります「科学技術イノベーション総合戦略2015」、それから、参考資料2にあります「『日本再興戦略』改訂2015」、それから、参考資料3にある「経済財政運営の改革の基本方針2015」、この三つの中に中間取りまとめの考え方を入れ込むということをやってまいりました。それの御報告でございます。
 同時に、こうした中間取りまとめの考え方が、新たに進化をして、打ち返されてきているものがあります。例えば、総合政策特別委員会の中間取りまとめでは望ましい超サイバー社会に向けた変革ということを打ち出したわけですけれども、総合科学技術・イノベーション会議基本計画専門調査会の「第5期科学技術基本計画に向けた中間取りまとめ」の中では、「超スマート社会」を世界に先駆けて構築しようというふうに発展した政策があったり、それから、産業競争力会議において、国立大学の経営改革プランを取り入れるということになっておりましたり、また、もう一回、今度は科学技術イノベーション総合戦略2015に行きますと、オリンピック・パラリンピックを科学技術イノベーションとしてどう活用していくかと、また新しい視点が出てまいりました。
 そういったようなものを今度は、我々はフィードバックされたものとして考えなければいけないという位置付けのものとして御説明しました。
 それから、二つ目のものは、1月まとめた中間取りまとめの中で、継続的に検討する課題として明定されたものがあります。これの中には、一番大きな問題として、国立大学と競争的研究費の一体改革、これをしっかり進めていく、それがあるわけですが、これについては国立大学経営力戦略や、競争的研究費改革に関する中間取りまとめ、科研費の改革の実施方針などという形で、この半年間でまとまりましたので、これを御報告させていただいたわけでございます。
 それから、三つ目は、第8期の科学技術・学術審議会に入りまして、いろいろなところで検討が進められてきております。その中である程度まとまったものということで、できれば、第5期科学技術基本計画に向けて反映させていこうという視点のものでございます。例示としては、社会と科学技術イノベーションの関係、深化に関する報告書であるとか、知的資産マネジメント関係の報告書といったものについては、具体的な課題、方策が出てきておりますので、幾らか第5期科学技術基本計画の中に取り込めるのではないかという視点で御説明いたしました。
 それぞれの文書は、今申し上げた三つのカテゴリー、別々ではございませんけれど、主としてそういう観点だということを御理解いただければと思います。

【濵口主査】
 ありがとうございます。
 時間は余り取っていないのですけれど、質疑応答を少し、膨大な資料でありまして、なかなか一気に照査は無理かもしれませんけど、前回、中間まとめ取りまとめ以降、修文いただいて随分進化している部分と、それから、新しいキーワードが出てきている部分等がございますし、提案されていたものがかなり具体化しているものもございます。御質問、御意見ございましたら、お願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。どうぞ、お願いします。

【木村委員】
 言葉の問題になるかもしれませんが、あの中にイノベーションシステムだとか連鎖という言葉が随分多用されて、大事な概念だと思いますが、今、世界で一般的に使われ出した言葉として、イノベーションエコシステムという言葉があるのですね。これは自立的、あるいは、継続的、あるいは、相互依存的なネットワークに基づいたといういわゆる生態系の考え方ですが、これを構築していくということが世界の競争の軸になっている。それをリードしているのは、例えば大規模にはシリコンバレーがありますね。ですから、そういう概念も少しここに入れると、より明確で鮮明になってくるかなと思いました。
 それから、もう一つは、マネジメントという言葉が随分出てきますよね。これはまた釈迦に説法ですが、マネジメントというのは正しく事を進めるということなのですね。テーマはギブン、それをきちんとやる、例えば予算内にやるとか時間内にやるとか、リスクを冒さない、リスクマネジメントをすると。
 これと、もう一つ大事な考え方は、やはり課題を見つけるだとか、ビジョンを考えるとかミッションを考えるとか戦略を考えること。これは要するに正しいことをやるということですね。ですから、リーダーという、今ここで議論されているのは多分正しいことをきちんと見据えて、それを正しく運ぶということです。正しく運ぶということはよく行政府の役割で、正しいことを見つけてくるというのは例えば政治の役割だとか言いますが、ここでイノベーションの議論をするときは、この車の両輪のように、この正しいことをするということと正しく事を進めるという、この有機的な関係が大事だと思いますので、それが別の章に書かれていますが、これを統合的な概念を作ると、分かりやすくなるかもしれません。
 以上です。

【濵口主査】
 ありがとうございました。引き続き検討させていただくということでよろしいでしょうか。局長、何か御意見ございますか。よろしいでしょうか。

【川上科学技術・学術政策局長】  今のこの資料の御説明というよりも、最終取りまとめの検討に生かしてまいりたいと思います。

【濵口主査】
 ありがとうございます。
 ほか、御意見ございますか。よろしいでしょうか。ありがとうございます。
 それでは、お時間もございますので、次の議題に移らせていただきたいと思います。
 議題「(4)最終取りまとめ案について」でございます。まず、事務局より、資料4について説明をお願いいたします。

【村上企画評価課長】
 ありがとうございます。資料4でございます。資料4として、お手元の方に最終取りまとめ案とお配りしておりますものの次、後ろの方に黒字と赤字の見え消し版の方を御準備させていただいてございます。この見え消し版に基づきまして、御説明を申し上げたいと存じます。
 先ほど、川上局長の方からございましたように、1月におまとめいただきました中間取りまとめ以降、科学技術・学術審議会等におきまして検討を深めていただきましたもの、あるいは、6月に閣議決定された3文書等において反映されたもの、こういった内容を現時点で反映させたものが本日お手元御用意させていただきました最終取りまとめ案でございます。
 それでは、御説明を申し上げたいと存じます。
 まず、2ページ目を御覧いただければと存じます。この2ページ目におきましては、1月の中間まとめから今般の最終まとめを取りまとめるに当たった理由といたしまして、大学改革や競争的資金改革など、1月の中間取りまとめにおいて具現化に向けて更なる検討が必要とされておりました事項等につきまして、先ほど関係事務局より御説明申し上げました内容等を取り込みながら更に検討を進め、CSTIにおける今後の次期基本計画の策定に向けた議論に資するよう、最終取りまとめをすることとしたいと考えております。
 続きまして、3ページから15ページの第1章、基本認識の部分でございます。この3ページから15ページにかけましては、基本的に6月に国会に報告をいたしました平成27年度版の科学技術白書において盛り込んでおります様々な記述等を反映させた形で修正をさせていただいております。一例でございますけれども、3ページの一番下の段でございます。この部分につきましては、内閣府の「国民生活に関する世論調査」の調査内容を反映した形で修正をさせていただいておるところでございます。
 続きまして、4ページ目でございます。中ほどでございますけれども、「知識基盤社会の本格化」でございます。こちらも先ほどの3ページ同様、科学技術・学術政策研究所によります第3回イノベーション調査及びOECD調査を引用いたしまして、我が国においては大学や公的研究機関の持つ重要性が他の先進国各国に比べて大きいという調査結果等が出ておりますので、この旨、同様に記述の修正をさせていただいたところでございます。
 それから、5ページでございます。「超サイバー社会の到来」でございますけれども、この部分につきましても、ちょうど下から2段目でございます、生産・流通・販売等の今後の社会経済の在り方をこの超サイバー社会の到来が大きく変革することに加えまして、個人情報の漏えいなどの法的な責任などの新たな社会問題も生じているということを白書において盛り込ませていただいた関係上、同様に加筆をさせていただいているところでございます。
 少し飛びまして、8ページから9ページにかけてでございます。各国におけます状況、科学技術イノベーション政策の動向に関する部分でございますが、1月の中間取りまとめにおいて盛り込まれております内容から、時点修正をさせていただいております。
 一例でございますけれども、9ページを御覧いただきたいと思います。上から1段目、2段目でございますけれども、それぞれ、イギリスとそのフランスにおけます科学技術イノベーション関連の政策、あるいは、予算の動向について加筆修正をさせていただいているところでございます。
 続きまして、16ページを御覧いただければと存じます。16ページにおきましては、今後の科学技術イノベーション政策の基本的な方向性といたしまして、目指すべき国の姿の理念を掲げておるところでございますけれども、理念2の「国と国民の安全を確保し、心が豊かで快適な生活を実現」の部分でございます。中間取りまとめの時点では、大規模地震や火山噴火という、そうしたものを盛り込んでいただいておったところでございますけれども、津波、あるいは、昨年の中国地方の風水害ということで関連する記述を追加させていただいておるところでございます。
 続きまして、20ページでございます。一番下でございますけれども、2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会との関係につきまして、中間取りまとめの時点では、2020年を当面の目標に置き、関連取組を進めていくことが望ましいという記述を盛り込んでいただいておったところでございますけれども、先ほど御紹介いたしました「『再興戦略』改訂2015」、あるいは、「科学技術イノベーション総合戦略2015」等におきまして、2020年を科学技術イノベーションという観点からも日本のショーケースとすると、あるいは、将来につながる科学技術の研究開発、それから、実装・実証の場にするという記述が盛り込まれております関係上、このように修正をさせていただいてございます。
 続きまして、23ページでございます。23ページの下から7行目辺りでございますけれども、さらに、「国立大学の取組や競争的経費改革の取組とも連動しながら」という表現をさせていただいております。先ほどございました研究成果の持続的創出に向けた競争的研究費改革についての中間取りまとめに基づき修正をさせていただいております。この部分は人材システムの改革に関する記述でございますけれども、競争的研究費改革におきましても、人材システム改革としての支援が含まれておりますことから、この記述を追加させていただいております。
 続きまして、25ページでございます。「優れた若手が挑戦できる安定性あるポストの拡充」の部分でございますが、最後の部分に、卓越研究員制度の記述を卓越研究員の在り方についての御報告で示されました卓越研究員の概念設計を反映した形で記述の修正をさせていただいております。
 続きまして、28ページでございます。中ほど以下、「マル2次代を担う人材育成と裾野の拡大」でございます。オバマ政権におけるいわゆるSTEM教育の重要性について記述をさせていただいております。
 それから、28ページの下段についてでございますけれども、初等中等教育段階におけます教育課程の基準等につきまして、初等中等教育分科会の教育課程部会教育課程企画特別部会における現下の議論の状況を踏まえて、修正をさせていただいております。平成28年度中期を目途に取りまとめる予定でございますが、現時点での内容を反映させていただいておるところでございます。
 具体的には、同部会におきまして、将来の変化を予測することが困難な時代において、課題の発見、解決に向けて主体的かつ協働的ないわゆるアクティブ・ラーニングについて検討がなされておりますこと。また、大学教育部分につきましては、高大接続改革実行プラン、本年1月でございますけれども、あるいは、この8月のこのプランの具体化を検討しております高大接続システム改革会議の中間まとめの内容を反映した修正をさせていただいておるところでございます。
 続きまして、29ページでございます。上段の部分につきましては、省内にタスクフォースを設け、検討、策定を行いました理工系人材育成戦略、本年3月でございますけれども、及び、この戦略を踏まえまして開催をしております「理工系人材育成に関する産学官円卓会議」におきまして、労働力人口の減少の中で、付加価値の高い理工系人材の戦略的育成の取組を主導すべく、2020年度末までに集中して取組を進めていくとされていることなどを反映したところでございます。
 続きまして、同じく29ページの下段でございます。「技術者の育成・確保」でございますけれども、科学技術・学術審議会の技術士分科会におきまして、本年2月に、今後の技術士資格制度の在り方について御報告いただいております。この内容を反映した修正とさせていただいております。
 続きまして、30ページ中段でございます。先ほどもございましたが、科学技術・学術審議会の人材委員会におけますこれまでの検討整理の内容を反映した修正とさせているところでございます。
 続きまして、33ページから34ページでございます。これは先ほどございました研究費部会の科研費改革の実施方針において示されました抜本的な改革に向けた取組の内容を加えた修正を行っております。
 続きまして、35ページの中段でございます。これも先ほどございました戦略的基礎研究部会において、6月に取りまとめられました戦略目標等策定指針に基づいた修正を行ってございます。
 続きまして、36ページから38ページにかけてでございます。共通基盤技術と研究機器の戦略的開発・利用、それから、「マル2産官学が利用可能な研究施設・設備の整備、共用、プラットフォーム化」等に係る部分でございます。これも先ほど御説明がございました先端研究基盤部会における今後の研究開発を支える設備、共用、及び、維持、高度化等の推進方策について、それから、研究基盤を支える基盤技術について、これらの内容を踏まえた修正をさせていただいております。
 また、38ページの上段でございますが、こちらも先ほどの競争的研究費改革に関する検討会の中間取りまとめにおきまして、研究設備・機器の共用化の促進図っていくこととされたことを反映した修正とさせていただいております。
 それから、同じく38ページの下段でございます。こちらも先ほど御説明いたしました次期国立大学法人等施設整備5か年計画策定に向けた中間報告、本年8月の内容を踏まえた更新をさせていただいてございます。
 それから、39ページの下段でございます。情報基盤の強化に係る記述でございますが、この部分につきましては、本年3月の内閣府の報告「我が国におけるオープンサイエンス推進のあり方について」におきまして、公的研究資金よる研究成果のうち、論文及び論文のエビデンスとしての研究データについては原則公開とする方針とされたことから、今後その対応に向けた検討が必要となる旨を加筆したところでございます。
 続きまして、41ページそれから、42ページ、43ページにつきましては、先ほど御説明いたしました大学の知的資産マネジメントの在り方について、あるいは、リスクマネジメントの在り方等に対します御提言、御報告を反映した修正をさせていただいております。
 それから、少し飛びまして、47ページでございます。中ほどの「(1)社会の重要課題への対応」ということでございますが、1月の中間取りまとめの時点では、総合戦略2014を踏まえる形の記述とさせていただいておりましたところ、同戦略2015を踏まえた形に修正をさせていただいております。
 続きまして、48ページでございます。「『超スマート社会』の実現に向けた変革」、下段の(2)の部分でございます。1月の中間取りまとめにおきましては、超サイバー社会の到来と、それが社会の在り方や科学技術イノベーションの進め方に変化を生じさせているなどの御指摘を頂いておりました。その後、5月のCSTIの中間取りまとめにおきましては、大変革時代の中で、世界に先駆けて、「超スマート社会」の実現を目指すというような整理をされていたところから、超サイバー社会と「超スマート社会」の関係性を整理させていただいたものでございます。
 具体的には、まず、1段目上段で、超サイバー社会が正負との両面でサイバー空間の急速な拡大が現実社会に大きな影響を及ぼすようになった社会であると定義をさせていただきました。次に、2段目で、こうした超サイバー社会において、あらゆるものがネットワーク化されることにより、新たな産業サービスなどが創出される社会を「超スマート社会」と位置付けさせていただいたところでございます。
 他方で、49ページの上段の方でございますけれども、このような超スマート社会の実現に向けた取組を進めていく上では、柔軟かつ幅広い分野が融合した取組を行う必要がある旨、記述をいたしております。
 それから、49ページの下段、一番下の行から50ページの上段にかけてでございます。この部分につきましては、「『日本再興戦略』改訂2015」におきまして、IoT、ビッグデータ、人工知能等に関し、分野を超えて融合、活用するプラットフォームの整備、必要となる研究開発等を進めることとされたことなどを踏まえた修正をさせていただいております。
 続きまして、少し飛びまして、54ページから55ページでございます。54ページから55ページにかけましては、1月の中間取りまとめにおきましては科学技術外交の戦略的展開という整理を頂いておりましたところ、本年5月のCSTIの中間取りまとめ等におきまして、もう少し幅広い整理、視点が入ってまいりました関係上、それらを踏まえた加筆、修正をさせていただいておるところでございます。
 続きまして、56ページから57ページにかけてでございます。56ページの一番下の段から、「3.科学技術イノベーションと社会との関係強化」についてでございますが、こちらにつきましても、先ほど説明がございました安全・安心科学技術及び社会連携委員会におきます本年6月の「社会と科学技術イノベーションとの関係深化に関わる推進方策」の内容を反映させていただいております。例えば57ページでございますけれども、ページの中ほど、この報告書で示されております多様なステークホルダーによる対話・協働をはじめ、様々な活動を更なる研究・イノベーションや政策形成に結び付け、社会の課題の解決につなげる競争的科学技術イノベーションの観点を加筆しておるところでございます。
 同様に、59ページでございますが、報告書の方に盛り込まれました(2)のマル1の「多様なステークホルダーが相互に応答しあうためのプラットフォームの強化」、それから、同様に、59ページ、(2)「マル2社会のステークホルダーと科学技術イノベーションとの関わりの強化」など、報告書において盛り込まれた視点から記述を加筆しておるところでございます。
 また、60ページでございますけれども、60ページの(2)マル3でございます。「科学者・技術者と科学技術イノベーションとのかかわりの強化」といたしまして、イノベーションを推進するに当たって、その結果生ずる可能性があるリスクや、ELSI研究等などの活動を政策や研究開発で接続された形で機能的に位置づけ、障害となる様々な社会制度の検討を行うことの重要性、それから、具体的には、自然科学系の研究開発プロジェクトの規模や分野に応じて、プロジェクトの一環としてELSI教育等に取り組むことを奨励することなど、報告書を踏まえた記述を追加させていただいております。
 それから、62ページ以降でございますが、先ほど説明がありました国立大学経営力戦略、第3期中期目標期間における国立大学法人運営費交付金の在り方等の内容を踏まえた修正をさせていただいております。
 それから、63ページでございます。「国立研究開発法人のイノベーションハブとしての機能の強化」に係る記述でございますが、63ページの下段につきましては、国立研究開発法人における優れた人材の養成確保に向けた取組のモデルとして、理化学研究所における「理研 科学力展開プラン」の取組を例示させております。
 また、64ページの上段でございますけれども、国立研究開発法人におけるいわゆる少額随契の限度額の見直し等につきまして、「『日本再興戦略』改訂2015」等に基づき、改訂をいたしております。
 また、64ページの中段でございますけども、「『日本再興戦略』改訂2015」におきましても、国立研究開発法人のイノベーションハブ形成及びその機能の強化等が盛り込まれておりますことから、そのような記述を追加しておるところでございます。
 それから、65ページから67ページについてでございます。資金配分の改革に係る部分でございますが、これらの部分につきましても、先ほど御説明のありました研究成果の持続的創出に向けた競争的研究費改革について中間取りまとめ等の内容を踏まえた修正とさせていただいております。
 以上でございます。

【濵口主査】
 ありがとうございました。
 ここで、最終取りまとめに向けて幅広い御意見を頂けると有り難く思います。
 本日は、第8期科学技術・学術審議会になってから最初の委員会ですので、できるだけ委員の皆様から御発言を頂きたいと思います。それでは、挙手をお願いして、御発言いただければと思います。よろしいでしょうか。いかがでしょうか。伊地知委員。

【伊地知委員】
 ありがとうございます。2点ほど発言させていただきたいと思います。
 一つは、見え消し68ページ、今回の修正では入ってはいないところかと思うのですが、「また、関係機関間の連携を進め」というところから始まる文が終わりまして、「さらに、成果、人材、資金配分やそれらの相互関係等に関する科学技術イノベーション政策の総合的なデータベースを構築し」というのがあるのですが、その後ですが、実は例えば今回のこういった会議での議論で様々な資料に出てくるところもそうですし、あるいは、本日前半で御報告いただいた中で、戦略目標等に関わるところもそうなのですけれど、やはり、これを進めていくためには、データベースを単に構築していくだけではなく、着実にその研究開発やイノベーションに係る情報やデータを測定し、それを集積するというところが不可欠でありますので、そういったところを書き加えていただくと良いのではないか、というのが1点でございます。
 それから、もう一点ですが、28ページになります。一番下のパラグラフのところの、「質の高い科学技術イノベーション人材を育成・確保するために」というところから始まる段落になりますけれども、ここで初等中等教育、あるいは、大学教育に関する記述があります。これはリマークとなるのですが、確かにこの中で「新しい時代にふさわしい」という観点から、「教育課程の基準等の在り方について」検討していくというふうにあるのですが、ここの冒頭、実はこの正にこの科学技術基本計画に向けて検討しているということで、「科学技術イノベーション人材」、これは科学技術とイノベーションを生み出すという人たちもありますし、それから、他方、こういった児童生徒というのは将来の社会を担う将来の市民であり、例えば多様なステークホルダーということで、そういった科学技術やイノベーションをよく理解をする、そういった立場にもなる、ということにも関わってくるわけです。この部分というのが、一般的なこういった初等中等教育、大学教育の改革だけの話ではなくて、真に20年後、30年後の科学技術イノベーションの変わった姿、例えば本日の御議論の中でも、超スマート社会のようなことも出てきているわけですので、そういった将来を見据えて、きちんと教育課程の中身もここを踏まえて検討いただくような、そういったリマークをさせていただければと思います。
 以上です。

【濵口主査】
 ありがとうございます。
 一つはデータベースをしっかり活用する。

【伊地知委員】
 データの測定です。

【濵口主査】
 ということと、もう一つは、これ、未来を見据えた科学技術教育ということでしょうかね。

【伊地知委員】
単に専門家とかだけではなくて、一般市民としてのそういった児童生徒という観点でございます。

【濵口主査】
 どうぞ、五神先生。

【五神委員】
 前回のまとめから今回の間の変化を見え消しで説明していただいたので、私も世の中の変化との対応を確認しながらお聞きしました。まず、8ページと9ページの海外の状況で、米国でも、オバマ大統領が製造業再興ということを発言していると記載されていました。その中で例示されているものとしては、これまで日本が強みを発揮していたような例えばフレキシブルなディスプレーをどう作るかなど、そういった本来日本がやるべきだと思うようなものがかなり出てきています。
 それから、9ページのヨーロッパの施策でも、「Industrie 4.0」やIoTという言葉が出てきていますが、もともとのところである、ものづくりを抜本的に強くするということが方針として打ち出されていることが伺えます。それから、中国についても同様のことが記載されています。1月頃までにここで議論していた「超サイバー社会」の中身が私は少し不明確だと思っていたのですけれど、そこは非常にクリアになってきたなと思います。そういう意味で、「超サイバー社会」を「超スマート社会」という形に修正するということはこの時点で極めて重要だと思います。
 各国の動向を見ても明らかなように、サイバー空間の話と物理的空間の話、つまり現実のものづくりをどうつなぐかというところに質的な転換があり、それが産業革命に匹敵するようなものであるということが明らかになっています。ものづくり立国である日本では、産業界の中で集積されてきたものを強みとして活用できるはずです。48ページ、49ページの超スマート社会の記述の中で、そのことをきちんと捉えて書いていただきたいというのが1点です。
 それから、20ページのところで、例えばオリンピック・パラリンピックをショーケースとするとあります。第5期科学技術基本計画のタイミングを捉えれば、この記載は極めて正しいと思いますが、一方で、やはり第4期科学技術基本計画策定の中東日本大震災が起き、これからの復旧に大きな投資が行われていますその投資をいかに活力に繋げるかということも第5期科学技術基本計画の中でやるべき重要ミッションだと考えますが、この部分の扱いが少し軽いのではと感じます。
 この直近の投資を、きちんとした形で、活性化につながるような形に活かしていくという方向性が重要です超スマート社会を求める中でもそういうものを活かしていくというアイデアはあると思うので、是非、間に合うのであれば、そういう視点を入れるべきではないかと感じました。

【濵口主査】
 ありがとうございます。
 結城委員、お願いします。

【結城委員】
 中間取りまとめの考え方、枠組みは維持した上で、その後の政策展開、進展を丁寧に書き込んでいただいておりまして、全体としてはこれで私は良いのではないかと思っております。
 1点だけ。第5章の大学の機能強化のところ、62ページの下、真ん中から少し下の「具体的には」というパラグラフですけれども、運営費交付金の改革の三つの枠組みのことが書いてあるわけですが、この三つの枠組みというのはその支援の枠組みであって、大学そのものの類型化ではないということになっています。
 それが、この今の書き方ですと、「何々を推進する取組を中核とする国立大学」という形になっておりますので、ちょっとその国立大学の定義のように見えるということで、私としては、その国立大学の後に、国立大学に対する支援とか、国立大学の支援とかいうふうに支援という言葉で終わってほしいというふうに思っております。
 これに関連してですけれども、国立大学の運営費交付金、是非増額してもらいたいわけですけれども、そのためには、配分方式の改革が絶対必要であります。今回もこの三つの支援の枠組みは大変よく考えられたものだというふうに思っています。ただ、国立大学の方から見ますと、大変難しい、苦しい選択をしないといけないものであって、その選択に応じて三つのグループに分かれて、それぞれのグループの中でパフォーマンスの優劣を競い合うということになってまいります。
 せっかくこれだけの思い切った改革をするわけでありますから、改革はしたけれども、運営費交付金の総額が減ってしまったということにならないように、これを機会に、是非、その運営費交付金が増額に転ずるように、文科省には頑張っていただきたいというふうに思っております。
 以上です。

【濵口主査】
 ありがとうございます。全く同感であります。
 知野委員、お願いします。

【知野委員】
 ありがとうございます。59ページから60ページにかけて、社会との関わりということで、かなり修正いただいているのですけれども、59ページの下から2行目以降を見ますと、一般市民に対して、科学者、技術者、政策立案者などに任せきりにするのではなく、自分たちも考えよと、かなり厳しく注文を付けていると思います。
 それに対して、それを何か補うもの助けになるものが不足しているように感じます。というのは、一般市民にとって、やはり科学技術の専門知識に関して判断を下すというのは相当難しいことであると思います。当初の案では、科学技術コミュニケーション活動をすることをかなり力を入れて書いていて、研究費の一定割合を科学技術コミュニケーションにも投じるような書き方になっていましたけれども、そこがなくなってしまいました。
 60ページの3のところの下から2パラグラフのところに、自然科学系の研究開発プロジェクトの規模や分野に応じて、当初、資源の一定割合をコミュニケーションとかステークホルダーとの対話に充てるというようなことを検討されていたように思うのですが、その部分もなくなって、市民に厳しく求める割には、それに即した対応や、研究プロジェクトの中からどれだけお金を出していくかというところは消えてしまったところが物足りなく、ちょっと不公平なような感じもします。その辺りの見直しや検討が必要ではないかと思いました。
 以上です。

【濵口主査】
 ありがとうございます。課長、いかがでしょうか。

【村上企画評価課長】
 ありがとうございます。
 先ほど知野委員から御指摘いただきました部分につきまして、1点目に御指摘いただきましたその資源の一定規模をというところで、60ページの下から2段目に、少し表現を変えて移させていただいております。プロジェクトの一環として、ステークホルダーと連携しということで、何か自然科学系の研究開発とまた違ったところで独立して行われているというよりも、そこはそれで一体として行われるべきだろうということで、このような表現にさせていただいています。

【濵口主査】
松本委員、お願いします。

【松本委員】
 全体としてはかなり直しがされているのかなと思ったのですけども、1点だけ、40ページ以降ですね。3.の「持続的なオープンイノベーションを可能とするイノベーションシステムの構築」ということで、41ページは大分修正されているのですけれども、特に産学官連携の革新というところなんですけれども、やっぱり大学側からすると、ステークホルダーである民間ですね、産業界の動きはやはり急速に変わっているということをもう少し前面に出して、これ、民間企業におけるオープンイノベーションの取組が本格化する中でと、かなりさらっと書いているのですけれども、この1年で状況が相当急速に変わっているいっているという中で、じゃあ、産学官連携をどう革新するのかという打ち出しが必要かなというふうに思っております。
 特に41ページの上に、特に大学とか、アーリーステージの研究と民間企業とのギャップというのは非常に大きいです。したがいまして、橋渡しの部分をどうするのかというのは非常に重要なことかなと思います。海外ではプロモーターであったりとか、リノベーションエージェントであったりとか、いろいろな言い方をしますけれども、それが日本にはないというのが、オープンイノベーションが基本的にはなかなか進みにくい、産学官連携がもっと革新しない大きな要因じゃないかと言われていますけれども、橋渡しの部分が弱いから、国立研究法人等に橋渡し研究を促進するというのはちょっとやや分かりにくい。
 つまり、そういうふうな役割の方をどうするのかとか、そういう場を、つまり、いろんなステークホルダーが来て議論する中で、新しい共同研究とかそういったものを議論するような場をどう作るのか。作っていくというようなところの打ち出しが重要かなと思います。
 41ページの下に、そういう共創の場を作るということなのですけれども、では、その場の中で、プロモーターであったりとか、エージェント役というのはどういう人たちがどうするのか、それを国としてどう支援するのか、そういったところがないと、オープンイノベーション、あるいは、産学官連携の革新が非常に進みづらいのではないかなと思っています。
 実際、海外が日本の企業、日本の民間企業がオープンイノベーションの専門部隊を作る動きというのを海外の研究機関は相当キャッチしております。どこが橋渡ししているかというと、日本にある大使館であったり、いろいろなところのいわば橋渡しの役割をする人たちが、海外の方が民間からすると見えているんですよね。だから、日本の大学であったりとか公的研究機関との役割の中で、そういう機能をどうするのか、少し明確に、あるいは、もう少し強く打ち出された方が良いような気がします。

【濵口主査】
 ありがとうございます。大学には産学官連携本部などを作っているのですけれど、なかなか社会から見ると分かりにくい、入りにくいというような御意見が常にあるのですね。もう一段この辺り、やれば良いかなと思います。
 新井委員、お願いします。

【新井委員】
 全体的には大変よく書き込まれているなという印象を持ちましたが、1点、IoT、セキュリティ、AIというところが大変大きな点になっているので、それをどう生かしていくかということについても少し述べたいと思います。
 つまり、日本のこの20年間で、ICTがいま一つ世界に冠たるという状態になっていない、産業も含めて、難しかったことの理由が、ICTを導入する際に、実際はそれが生産性の向上であるとか合理性に結び付かなければならなかったはずなのに、日本ではなかなかそれがそのようにならなかった。個別の企業でICTをここで導入したらどうだろうという非常に小さい規模で行われてきたということが、生産性向上、特にサービス分野の生産性向上につながらなかったということがございます。
 大学も正に同じでございまして、例えばセキュリティの問題であるとかネットワークの問題であるとか、そういうものを各一つ一つの大学が、法人だからといって解決をしているというのは余りに非合理的だろうと思うのですね。その大学、その大学でセキュリティの専門家が本当に雇えるのか、ネットワークの専門家が雇えるのかって、そういうふうに、そこの個別問題解決をするのには限界があるというのが明らかになってきたのがこの10年間だったと思うのですね。
 本来はそこのところをきちんと合理化するのであれば、運営費交付金が下がっているのを上回る、本当は研究の合理化ができたはずなのに、それがうまくできなかったというところに大きく問題があると思っております。
 ですので、このスマート社会というのは、スマート大学、あるいは、スマート研究機関の到来でもなければいけないというふうに私は感じておる次第でございまして、それはつまり、例えば具体的に申し上げますと、例えば最後の方だったと思いますが、69ページの政策の企画立案及び推進機能の強化の辺りで、例えば政府はエビデンスに基づく政策の企画立案、データベースの構築といった話が毎回、毎回書いてあるんですけれども、実は大学はそれぞれ研究情報に関して個別的に情報を集めており、それをなかなか国のデータベースに集約しないということがこの5年間続いています。
 それで、大体、国立大学だけ考えても、年間100億円、無駄になっている。それはそれぞれの大学が研究データベースを作っていて、それに毎回メンテナンス費が掛かって、それに人が1人ついているという状況がずっと続いているので、100億はねん出できるのではないかと思うのですね。
 ということは、それは、高等教育局なり文部科学省の方でその情報が集まったらば、それはきちんと自分たちのところで分析をして、政策のための科学ができますと。そして、また、その個別情報を大学にフィードバックができますという契約ができれば、それというのはいつでも動くことができるはずなのに、そこがいつまでもできない。
 そういうような一つ一つのことをきちんとやっていくということが、まずスマート社会という大きなことをやるに当たって、そんな目先の、もう明らかな具体的なスマートもできないような社会に、画期的スマート社会などというものは到来しないわけでございますので、まずはそういう足元からきちんとビッグデータなるものをきちんと集約して、それを利用できるような効率的な強靱(きょうじん)な筋肉体質の大学なり研究になっていくということが必要であり、そのことがもう少し、少なくとも69ページには書き込まれるべきなのではないかということを、先ほどの16ページの戦略目標等策定指針の2番の戦略目標等の作成、策定手順に対応させると、ここはもう少し書き込まれるべきではないかというふうに認識をします。
 以上です。

【濵口主査】
 ありがとうございます。
 すみません。お時間が来ておりますが、もうお二人。稲葉委員から。

【稲葉委員】
 先ほども伊地知委員からの御指摘にもあったところですけれども、28ページの次世代を担う人材育成と裾野の拡大というところで、初等中等教育段階から児童生徒、学生のすぐれた能力を育んでいくことが重要であるというところがそのままで、現在、確かに高大正続で高校生に注目が集まっているところは事実なのですけれども、例えば女子、女性の科学技術分野への進出ということを考えると、小学校まではほとんど女の子と男の子、関係ないのです。
 ところが、中学、高校と進むに従って、女性の理系に対する好み、あるいは、興味が失われていくということを考えると、やはり初等中等教育レベルのことももう少し書き込まれても良いのではないかなという気がしました。
 それと、もう一つ、その数値目標が掲げてあるのが女性のところと外国人の活用のところだけなのですけれども、これは第5期基本計画策定時までに適切な数値目標の検討を継続しというふうに書かれてあって、これは中間取りまとめということになるんだと思いますけれども、今年度末までにこれができるというときに、その数値目標をどういうふうに設定していくのかなというのが疑問になったのが一つです。
 以上です。

【濵口主査】
 それでは、小野寺委員。簡潔にお願いしたいと思います。

【小野寺委員】
 申し上げたいことは今、稲葉委員、おっしゃってしまったので。
 私も初等中等教育について、これはやはり文科省の責任でやる部分であるのは間違いないはずなのですけれども、初等中等教育に対する書き込みがほとんどされてないこと。それと、先ほど、人材委員会次世代人材育成検討作業部会ですか、ここの報告にも少し書いてあったのですが、第7期のときには、初等中等教育段階からとはっきり書いてあるんですけれども、報告の方を見ると、初等中等教育のことはほとんど書かれておらずに、スーパーサイエンスハイスクールのことがメインになってしまっていると。
 私はこの初等中等教育がものすごく重要だというのは、アメリカが80年代に非常におかしくなったときに、初等中等教育でもって、今でいうとSTEM教育なんでしょうけども、ここをもう一回強化したことが、その後、非常に産業競争力に結び付いているということははっきりしているというのが報告には幾らでもあるわけですよね。
 そういう意味で言うと、この初等中等教育におけるSTEM教育、ドイツの方はMINT教育と言っているのですかね。ここの部分の強化にいては、是非文科省として何かもう少しはっきり書いていただきたいなというのが私の希望です。

【濵口主査】
 ありがとうございます。
 竹山委員。

【竹山委員】
 この委員会全体としては、我が国のという話で科学技術という観点でお話があって、ただ、その中心になるのはやっぱり国公立の大学の改革というのが非常に大きいと思うのです。
 私は私立大学におりますので、現在は、大学といった中に、多分私立というその枠組みもあると思うのですが、今、大学生の8割以上が私立大学にいる現状を考えた上で、そこの部分を全くここの中にはどこにも色が付かない話になってしまっていて、私立大学においては、個々の独自性というものが担保されるという意味で、あんまり中に入ってこない部分もあるとは思うのですけれども、それなりに大きな大学があって、都心にもいっぱいあって、国公立と今、私立大学のいろいろな意味での連携が進みつつある中で、新しい日本の先を行くのであれば、そういう意味での連携というところも本来だったら模索するべきで、特に初等中等教育となってくると、また私立の今の中高一貫もほとんど私立の方が動いています。その中で、そういう部分のニュアンスがなければ、国がじかに多くのお金を入れている直轄のところだけではなく、そういうところとの連携というのは非常に重要だと思うのです。
 私立大学はもちろん私学助成というのを頂いておりまして、いろんな基金も入っておりますので、そういう意味では、この中で少し日本らしさの新しいポイントというのが若干入っていくのはしかるべきかなと思いますので、よろしくお願いします。

【濵口主査】
 それでは、庄田委員、お願いします。

【庄田委員】
 私もできるだけ簡潔に。最後の中間取りまとめのときに、「科学技術・学術審議会の部会、委員会でも、よりきめ細かな審議をされているので、その報告、提言を是非ともこの場で御紹介いただいて、最終取りまとめに盛り込みたい」と、述べさせていただきましたが、本日取り上げていただき、大変有り難く思います。
 一方で、もう一度、中間取りまとめを読み直してみますと、大変網羅的であると思いました。第5期科学技術基本計画に関しては、ほかの府省も、あるいは、日本学術会議ですとか経団連、産業競争力懇談会等が提言をしているという中で、「文部科学省として」という部分がもっと浮き彫りになるようなまとめでも良いのではないかと思います。
 例えば、最初の「はじめに」のところで、まさに深い議論がなされた「人材」と「学術研究をどう振興していくのだ」ということと、さらには、「共創」、「オープンイノベーションシステム」といったテーマや、今お話があった「初等中等教育」、「大学改革」など、この辺りがやはり文部科学省ならではの課題だと思います。また、全体で70ページにわたっており、少し読み疲れをします。2章の部分が、少し3章以降と重複しているような気がしますので、もう少し全体をスリムにできないか、事務局で少し御検討いただけたらと思います。

【濵口主査】
 ありがとうございました。
 大変恐縮ですが、お時間も超えておりますので、この辺で終了させていただきたいと思います。
 本日頂いた御意見を踏まえ、御指摘の点は事務局において最終取りまとめ案の修正作業を進めていただければと思います。
 最後になりまして大変恐縮ではありますが、本日は藤井副大臣に御臨席を賜っておりますので、一言御挨拶を頂きたいと存じます。藤井副大臣、よろしくお願いします。

【藤井文部科学副大臣】
 貴重なお時間を頂戴し、ありがとうございます。御紹介いただきました文部科学副大臣の藤井基之でございます。ここに来たのは、多分、私がどちらかというと科学技術を主として担当しているからだということで来させてもらったのだと理解しております。今、議論を聞いておりまして、文部科学省というのは科学技術だけではないし、かといって、教育だけでもないしということを今改めて感じております。
 本日は、時間いっぱいになるまでの活発な御議論、また、貴重な御意見を頂戴しまして、本当にありがとうございました。
 先ほど来議論がありました、この本年1月におまとめいただきました、「我が国の中長期を展望した科学技術イノベーション政策について」中間取りまとめ、見え消しで資料でかなり細かく説明をさせていただきまして、1月からこの8月末までにいろいろと政府としての動きもありました。骨太の方針もありましたし、あるいは、総合科学技術・イノベーション会議における第5期科学技術基本計画に向けた中間取りまとめ等々もありました。
 それらの中には、実は先生方に中間取りまとめとしておまとめいただきました1月の報告、これがかなり実は内容的には取り込まれた形でその後の政府の施策をリードしてきたというふうに私どもは見ておりまして、そして、そういった全体の流れを踏まえて、本日、最終取りまとめ案をお示しさせていただきました。
 御議論がありましたとおりでございます。やはりいろいろな先生方の御意見を頂戴して、それをできるだけ書き込みたいと考えますと、事務方が苦労しているように、どうしてもバルキーになってまいりまして、今度はこれを例えば一般の方、あるいは、プレスの方々に御説明をするときには、これはまたコンパクトに落とさなければいけないと。そうしなければ、プレゼンが下手だと言われてしまうわけでして。
 その辺、悩ましいところはありますが、先生方の御意見、できる限り拾わせていただきたいと思っておりますが、その濃淡につきましては、事務局の能力もありますけれども、主査の最終的な御了解を頂戴して、最終取りまとめというものをまた作らせていただきたいと思っております。
 今後、年末に向けまして、第5期科学技術基本計画の策定に向けました議論が本格化してまいります。先ほど来御議論ありましたように、文部科学省は何をするのだということもあります。もちろん政府の中の一員でありますので、政府としての施策を当然我々は担当するわけでございますが、その中におきまして、私ども文部科学省としては何をするのかと、何をしなければいけないかということについては実行させていただきたいと思っております。
いずれにしましても、文部科学省は、科学技術イノベーション政策、これに対して、責任を持っております。教育の問題についても責任を持っております。いろいろお話がありまして、予算面についても頑張れという御議論も頂戴しました。ありがとうございます。なるだけ、財務省に対してどのようにこれから戦略をやるか、概算要求をまとめたばかりのところでございますけれども、これらにつきましては、先生方のいろいろなバックアップをまたお願いしなければいけないと思っております。
 私どもの大臣がよく言っておりまして、文部科学省の予算というのは少し膨らませたから良いだろうというようなことではないのだと。これは何かと言いますと、文部科学省の予算というのは、未来に対する投資なのだから、けちるなということで、部下にハッパを掛けさせてもらっております。
 是非、先生方には引き続き御支援をお願いします。委員の皆様におかれましては、今後、最終取りまとめに向けての引き続きの積極的な御議論を賜りますようお願い申し上げまして、粗辞でございますけれども、お礼の言葉とさせていただきます。ありがとうございました。

【濵口主査】
 どうもありがとうございます。大変温かい御理解を頂きまして、助かります。
 それでは、続きまして、議題「(5)その他」となりますが、今後の委員会の日程等について、事務局から説明をお願いします。

【村上企画評価課長】
 それでは、本委員会の次回の日程について御案内申し上げます。次回の本委員会、第11回ということでございますが、現時点で9月28日月曜日16時から18時までということで、既に御案内させていただいているところかと存じます。また詳細な議題や出欠の御確認などにつきましては、追って事務局より御連絡をさせていただきたいと思います。
 また、本日の議事録につきましては、通例どおり、後ほど事務局より委員の皆様方にメールで送らせていただき、御確認を頂きました上で、私どものホームページを掲載させていただきたいというふうに存じます。
 事務局からは以上でございます。

【濵口主査】
 ありがとうございました。
 これで科学技術・学術審議会第10回総合政策特別委員会を終了させていただきます。どうもありがとうございました。

お問合せ先

科学技術・学術政策局企画評価課

(科学技術・学術政策局企画評価課)

-- 登録:平成27年10月 --