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総合政策特別委員会(第9回) 議事録

1.日時

平成27年1月20日(火曜日)10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省旧文部省庁舎6階第2講堂

東京都千代田区霞が関3-2-2

3.議題

  1. 中間取りまとめ(案)について
  2. その他

4.出席者

委員

野依主査、濵口主査代理、新井委員、伊地知委員、上山委員、小野寺委員、春日委員、木村委員、五神委員、庄田委員、白石委員、竹山委員、知野委員、土井委員、永井委員、西尾委員、細野委員、松本委員、結城委員

文部科学省

藤井文部科学副大臣、土屋文部科学審議官、戸谷官房長、岩瀬政策評価審議官、徳久総括審議官、安藤審議官(研究振興局担当)、磯谷審議官(研究開発局担当)、浅田総務課長、田中研究開発局長、森高等教育局高等教育企画課長、榊原科学技術・学術政策研究所長、川上科学技術・学術政策局長、村田科学技術・学術総官、江﨑科学技術・学術政策局企画評価課長、林科学技術・学術政策局戦略官(制度改革・調整担当)、坂下科学技術・学術政策局企画評価課企画官、ほか関係官

5.議事録

【野依主査】  
 ただいまから科学技術・学術審議会第9回の総合政策特別委員会を開催いたします。委員の皆様におかれましては、御多用の中、御出席賜りまして、大変有り難く思っております。
 本日は、後ほど藤井副大臣にも御出席いただくことになっております。
 さて本日は、前回に引き続きまして、「中間取りまとめ(案)」について御審議いただきます。
 会議開催に当たりまして、事務局から資料を説明してください。

【坂下科学技術・学術政策局企画評価課企画官】  
 資料につきまして、お手元の議事次第の裏にございます。資料1から3、参考資料は1から4でございます。
 1点1点の確認は省略いたしますが、欠落等の不備がございましたら、お手数ですが事務局までお知らせください。
 以上でございます。

【野依主査】  
 ありがとうございました。
 それでは、本日の議題に入りたいと思います。資料について、事務局から説明してください。

【林科学技術・学術政策局科学技術・学術戦略官】  
 それでは、資料1、2、3について御説明したいと思います。
 主に資料1の本文と、机上配付資料に前回12月19日の委員会からの修正点が見え消しになっておりますので、そちらも参考にしていただければと思います。この資料は、ページ数が本文と異なってきますので、説明上は資料1を基に説明させていただきたいと思っております。
 前回12月19日にここで議論を頂いて以降、前回頂いたコメントを含め、委員の皆様方からいろいろなコメントを頂きました。また、科学技術・学術審議会の総会にも1月8日に議論の状況を報告して、そこでコメントを頂いたところでございます。
 あわせて、事務局内でも精査いたしまして、技術的な修正、状況変化の修正に加えまして、文章でいろいろ重複しているという意見を何人かの委員から頂きましたので、整理しております。時間も限られておりますので、かいつまんで御説明したいと思います。
 まず、表紙のところで、今まで「中間取りまとめ」という名前だったのですけれども、報告書の名前を、科学技術・学術審議会において、第4期科学技術基本計画に向けて検討を行った際の報告書も参考にしながら、付けているところでございます。
 1ページおめくりいただいて、「目次」が3ページにわたってございます。目次に関連して、大きな構成上の修正点が1、2点ございます。
 まず、第3章の「イノベーション創出基盤の強化」のところが、もともと「イノベーションの源泉の強化」と「持続的なオープンイノベーションを可能とするイノベーションシステムの構築」という2本柱で、源泉の強化の中に「人材システムの改革」と入れていたところですけれども、報告書を書いてみますと、やはりボリュームが大きいということと、重要性が高いということで、源泉の強化の中から「人材システムの改革」は取り出して、「1.人材システムの改革」、「2.イノベーションの源泉の強化」ということで、源泉の強化は学術研究・基礎研究とそれらを支える共通基盤技術、施設・設備、情報基盤といった整理に直しているところでございます。
 また、人材システム改革の中の(2)に、これは今まで教育改革という形で入れていたのですけれども、マル3番に企業で活躍されている「技術者の育成・確保」というものは、もともとイノベーションシステムを支える人材のところに入っていました。これは、庄田委員の御意見でもございましたけれども、こちらに持ってきて、それと合わせて、この辺りも整理しているところでございます。
 また、第3章の「2.イノベーションの源泉の強化」の中の(1)のマル2番は、前回の委員会で土井委員から基礎研究の推進だと、学術研究が含まれるのではないかということで、マル2番については、「戦略的・要請的な基礎研究の推進」ということで、マル1番との違いを整理したところでございます。
 目次については以上でございます。
 1ページ目に入りまして、「はじめに」がございます。これは、前回の会議では、まだ「はじめに」は入れていなくて、委員の皆様方に送ったときに、事務局の案として送らせていただいたわけです。それが、野依主査から大幅にコメントを頂きまして、ほとんどの委員の皆様方は初見ということもありますので、「はじめに」については読ませていただきます。

(「はじめに」を音読)

第1章以降は、修正点がいろいろありますが、主な修正点をかいつまんで御説明したいと思います。
 まず、資料1の3ページ目、第1章の「基本認識」のところでございますが、4段落目に、前後のつなぎが悪かったものですから、新しい段落を入れております。
 1.の下に3行ぐらい頭書きがあったのですけれども、いろいろ中と重複するので、ここは削除するといった修正は多々行っております。
 その先にいきまして、この資料の5ページで、4ページから「超サイバー社会の到来」というセクターが始まっているわけです。5ページの上から3段落目、「また、こうしたサイバー空間の急速な発展は、社会の在り方のみならず、データ科学やシミュレーション科学の発展、サイエンスのオープン化など、科学の方法論に対しても大きな変化をもたらしつつある」というところについて、前回の西尾委員のコメントを踏まえて、前に出してございます。
 そして、その後、6ページ目の一番初めに「東日本大震災を契機として」とあります。これは、「東日本大震災や研究不正の発生等により」となっていたわけですけれども、伊地知委員のコメントもありまして、「契機として」ということにしてございます。
 そして、本資料の8ページ目でございますが、その2段落目に、イギリスの科学技術イノベーション政策の状況がございます。ここは、前回の会議で伊地知委員から紹介もあったところですけれども、イギリスは昨年の12月に新たな戦略が発表されております。「成長プラン:サイエンスとイノベーション」ということで、その点を状況変化として入れてございます。
 六つの柱ということで、「優先分野の決定」、「優れた人材の育成」、「科学インフラへの投資」、「研究のサポート」、「イノベーションの促進」及び「国際的なサイエンス・イノベーションの参加」という柱と、その下に共通の5項目といったものが掲げられていることを記載しているところでございます。
 その後、10ページにいきまして、「基礎研究」の2段落目に、今現在の現状、論文数や高被引用度論文数とともに、シェアが低下傾向にある。この辺り、総会で少しコメントを頂いた部分がございまして、そうしたコメントも踏まえて、文章を整理しているところでございます。
 その段落の下のなお書きの「なお、最先端学術研究においては、超大型の研究基盤を必要とすると同時に」という段落でございますけれども、ここは五神委員から日本学術会議のマスタープランや、それを踏まえた政府のロードマップといったものをきちんと言及してもらいたいというコメントがございましたので、それを踏まえて修正してございます。
 10ページの下のところに脚注がございます。ここは研究の種類の脚注で、要は基礎研究、応用研究、開発研究と、学術、戦略、要請、の3掛ける3の表の説明になっているところです。これは、前回の議論の中でも、その後でも、伊地知委員から少しコメントがございました。
 ここにつきましては、資料2の96ページに、3掛ける3の表がございますので、それで御説明したいと思います。
 項目は変わっておりません。要請研究、戦略研究、学術研究、横が基礎研究、応用研究、開発研究という項目は変わっておりませんが、基礎研究、応用研究、開発研究のところが、もともと図表の研究の段階となってございまして、その上で、応用研究のところが基礎研究の成果を踏まえて、となってございました。まず、この点で伊地知委員から、既にリニアモデルではないので、これを研究の段階と言うのはおかしいのではないかということで、研究の性格としております。これは、よくよく調べますと、総務省の科学技術の調査の統計でも、研究の性格となっておりますので、研究の性格と修正したのと、応用研究のところでは、基礎研究の成果を踏まえてという段階論のようなものを消しております。
 ただ、基礎研究と応用研究の違いは、具体的な応用、用途を直接的な目標としているかどうかで違ってくるということで、基礎研究と応用研究を分け直します。これは、OECDの「Frascati Manual」の考え方に沿ったものでございますので、こう修正させていただいたところでございます。先ほどの学術研究、戦略研究、要請研究の区分は前回のものと変わっておりません。
 ここは、本文でも基礎研究のくだりが出てくるのですけれども、そこも合わせて修正しているところでございます。
 今のものが10ページのお話でございまして、次に11ページで、「産学官連携、事業化支援」のところで、総会での意見で、産学官連携コーディネーターというのが、いろいろ産学官連携の活性化の役に立ったのではないかというコメントがございました。そういったコメントを踏まえて、2行目にコーディネーターの貢献を入れているところでございます。
 その後、飛びまして、14ページになります。「政府研究開発投資、研究開発資金」の1段落目の最後、「第4期基本計画においては」というところでは、政府予算案が閣議決定されましたので、それも踏まえて平成26年度補正予算案及び平成27年度当初予算案を含めて、合計が22.3兆円であるという状況変化を踏まえた記述に直しているところでございます。
 あとは、「まとめ」の3段落目の「加えて」で、「実行主体を担う大学や研究開発法人」と書いてあったところを、「公的研究機関」に直しています。ここは、前回も土井委員や春日委員から研究開発法人、公的研究機関、あるいは国立研究開発法人の使い方をきちんと整理してもらいたいという話がございました。
 そこで、いろいろ整理した結果、過去の統計を言うときには、総務省の科学技術研究調査報告などでは、公的研究機関と言われているので、そのデータを引っ張るときには公的研究機関。研究開発法人というのは、今までの制度としてある研究開発法人がございます。そういったものを対象に集めたデータを使うときには、研究開発法人と言っているところがございます。
 また、将来のことについては、新たな制度で、国立研究開発法人の制度となります。したがって、将来のことを言うときには、特に法人のことを言うときには、国立研究開発法人といった名称を使いまして、公的研究機関全体のことを言うときには、将来のことでも公的研究機関という整理をした上で、文章全体を直しているところでございます。
 第2章にまいります。16ページに飛んでいただきまして、「2.科学技術イノベーションの構造変化とその創出基盤の重要性の高まり」のところでございます。3段落目と4段落目の考え方の整理をしております。ここは、もともとリニアモデル、スパイラルモデル、オープンイノベーションが混在して書いてあったのですけれども、リニアモデルからスパイラルモデルへ、自前主義からオープンイノベーションという形で、3段落目と4段落の整理をし直しているところでございます。
 それから、「3.科学技術イノベーションにおける政府の役割」というところで、ここも頭書きなどがあったわけです。(1)、(2)の内容と重複するので、(1)、(2)に移して文章を整理しております。
 次に、ページが飛びまして18ページ、「知のフロンティアを開拓する学術研究の振興」の部分でございます。19ページの上から2行目から3行目は、総会での意見で、もう少し学術研究の多様性が重要であるということを強調してもらいたいということで、文章を追加しています。
 (1)の最後の段落の「加えて」以降につきましては、西尾委員から、もう少し学術研究と戦略的・要請的基礎研究の相互作用について記述した方が良いのではないかということで、文章を修正しているところでございます。
 次は飛びまして22ページから第3章に入っております。この文章の構成は、相当重複感があるということで、この辺りは大幅に削除、整理しております。書いてある内容は、内容的に削除しているものはなく整理したと理解いただければと思います。
 第3章の「1.人材システムの改革」の3段落目、「もとより、研究者がそのキャリアのステップアップを図っていくためには」という1段落につきましては、永井委員からコメントがございまして、やはり流動性が重要だということと、その中で若い人が新しいものに挑戦して、自ら指導者を超えていくのだという重要性を記述してもらいたいというコメントがございましたので、この3段落目を追加しているところでございます。
 次、24ページに飛びますが、「優れた若手が挑戦できる安定性のあるポストの拡充」の2段落目で、「具体的には、シニア研究者・大学教員に対する」と。ここは、前回も竹山委員はじめ何人かの委員から、もう少しシニアの研究者・大学教員に何をするのかを明確にした方がいいということで、この文章の頭、「シニア研究者・大学教員に対する」というところを前に持ってきて、少し明確化を図りました。次の行で「再審査の導入」。これは、前回、白石委員からもコメントがございましたので、そういうものを追加しているところでございます。
 次のマル2の「若手人材のキャリアパスの多様化」のところで、若手人材のキャリアを作っていく上で、大学教員だけではなくて、大学職員も重要なのだということ。前回、新井委員のコメントもございましたので、例えばマル2の1段落目の4行目、「大学教員、大学職員」、また次の25ページの3行目、「大学教員や大学職員」といった形で追加しているところでございます。
 次が27ページになりますが、マル2の「次代を担う人材育成と裾野の拡大」の3段落目の「さらに」の最後に、「また、産業界等で活躍する理工系人材を戦略的に育成することを目的として、『産学官円卓会議(仮称)』を設置し、産学官の対話を促進する」と記載しております。これは、前回、庄田委員からコメントがございまして、もう少し具体的に書かないと何も起こらないのではないかということで、少しこういった名称等を具体的に書いているところでございます。
 それから、同じページの下の段落です。裾野の拡大のところで、伊地知委員から、小・中・高等学校での教育についてもきちんと言及した方が良いのではないかということで、「課題解決的な学習や理数教育の充実等を図った小・中・高等学校の学習指導要領に基づいた教育を推進」といったものを追加しているところでございます。
 また、28ページのマル3で、先ほど紹介いたしましたけれども、ここに「技術者の育成・確保」について記述を持ってきているところでございます。
 次、29ページのマル2の「外国人の活躍促進」の2段落目の3行目で、「とりわけ優れた外国人ポストドクターの受入れ」ということで、これは前回、白石委員からのコメントを受けて記述しているところでございます。
 それから、次の30ページになっていきます。流動性の向上のところで、30ページの一番上、「その際、若手研究者等のみならず、シニア研究者等も」というのは、前回の竹山委員のコメントを踏まえたものです。また、その下の段落の真ん中辺りに、「内部昇格を原則禁止」という話については、野依主査からのコメントを踏まえたものです。
 「加えて、大学や公的研究機関等における、異動後の研究者に対する研究費及び研究スペースの充実等の取組も求められ」ということについては、新井委員、永井委員からのコメントを踏まえて追加しているところでございます。
 また、30ページの真ん中ぐらい、マル2の上にある「また」以降の「人文学・社会科学系を含めた、あらゆる分野間の人材の交流」は、前回、上山委員から、人文学・社会科学の交流がイノベーションに重要というコメントを踏まえて、ここの部分と、「イノベーションシステムの構築」のところにも、そういう趣旨のことを追加してございます。
 あとは、ページを飛ばしまして、33ページです。マル2の「戦略的・要請的な基礎研究の推進」の中の2段落目、「前者の重要性は上述したとおりだが」から始まる段落の2文目です。「基礎研究によって積み上げられた新しい知見を基に、既存の学理体系を見直し再編を行うという観点も極めて重要である」。これは、五神委員からコメントを頂きまして修正したところでございます。
 先ほど、少し紹介しましたけれども、この1段落目の「基礎研究とは」という基礎研究の定義は、先ほど御説明した定義に沿って修正しているところでございます。
 その後、ページを飛ばしまして、構成上、修正をいろいろしているところでございます。
 36ページの「大学等の施設・設備の整備」の1段落目の2文目から3文目、「十分に利用されていないとの指摘もあり、これらの施設・設備の持続的な強化を図るとともに、十分な運転時間の確保や技術支援者の不足解消」といった点について、西尾委員からコメントがございましたので、追加しているところでございます。
 次のページのマル4、「情報基盤の強化」の2段落目、「実験やシミュレーションからの膨大なデータを格納・解析可能とする」という文章につきましては、新井委員からコメントがございまして、追加しているところでございます。
 その後も飛ばしていただきまして、41ページでございます。(3)の「イノベーションシステムを支える人材の育成・確保」につきましては、「イノベーション推進人材(仮称)」となっていたのですけれども、総会の中でコメントがありまして、イノベーションそのものをやっていない人を「推進」というのはおかしいのではないかということで、「促進人材」と直しているところでございます。
 それから、この文章の構成につきましては、松本委員や木村委員から、ここの人材の重要性をいろいろ指摘して頂いているところでございます。もう少しプログラム・マネージャー、リサーチ・アドミニストレーター、技術支援者、アントレプレナー、マッチングプランナーといった形で文章を分けまして、分かりやすく整理をさせていただいているところでございます。
 次に43ページ、第4章でございます。「1.課題設定を通じた科学技術イノベーション」のところで、最後の段落です。「我が国の現在の科学技術の『強み』と『弱み』を強く意識した上で、『世界で勝てる』戦略として進めていくことが肝要となる」という点は、細野委員からのコメントを踏まえて修正したところでございます。
 それから、43ページの下のところで、「超サイバー社会」のところでも、「人文学、社会科学及び自然科学のあらゆる分野がこの新しい社会の到来を強く意識し」というところは、先ほども申し上げましたけれども、上山委員からのコメントを、趣旨を踏まえて入れたところでございます。
 また、44ページにいきまして、一番上のところは、総会でコメントがございました。超サイバー社会の対応に関して、ソフトウェア的なところに対応が弱いのは、大学がハードウエアからソフトウェアへの対応に変われていないからだといった強い意見がございましたので、その辺りを少し書き込んでいるところでございます。
 それから、この辺りについては、文章上の整理をしているところでございますが、超サイバー社会の最後、47ページになります。2段落目、「最後に」で始まる文章につきましては、新井委員、西尾委員からコメントを頂きました。まだ超サイバー社会が、今後どうなるか分からないということで、人材養成も含めて、もう少し懐深くやっていくことが必要なのではないかというコメントを頂いておりますので、それを踏まえて追加しているところでございます。
 また、47ページの(3)の「国主導で取り組むべき基幹技術の推進」。ここは、前回委員会以降、事務局で中身を精査したところがございます。その趣旨としては、どういう技術を推進するのかというところで、「国及び国民の安全・安心を守るため」かつ「国の成長の原動力となる」といったことで書いてあったのですが、ここを「あるいは」ということで、国及び国民の安全・安心を守るもの、若しくは国の成長の原動力となる国家存立の基盤となる技術と整理し直しました。その上で、そうした技術の中で、民間主導では研究開発を進めることが困難であるものを国主導で推進する。これを「国家戦略コア技術(仮称)」と言うといった形で、少し整理をし直しているところでございます。
 そして、あわせて、47ページの17の脚注に、国家基幹技術との違いを書き込んでいるところでございます。
 少しページを飛ばします。この辺は余り修正がありません。文章の構成上、変えているところはございますが、余りなくて、56ページになります。「資金配分の改革」のところで、これまでの議論でも、基盤的経費の減少が非常に大きな問題であり、またこれを増やすことが重要であるという議論が行われてきました。
 一方で、「基盤的経費の改革・充実」、「競争的経費の改革・充実」につきましては、前回の結城委員からのコメントもあり、基本的には同じ書きぶりにしているところでございます。この「資金配分の改革」の下にある段落のところで、基盤的経費の減少がこういう問題を起こしていることを明記して、ここの重要性を訴えるという修正を書かせていただいております。
 (1)のところで、「基盤的経費の改革・充実」の1段落目の最後です。ここは、「基盤的経費の充実を図っていくことが重要である」ということで、競争的経費のことを併せたような書きぶりに、前回のコメントを踏まえて直しているところでございます。
 次は59ページの第6章の1.の3段落目に入ります。これも前回、結城委員からコメントがございました。「科学技術イノベーションの観点からそれぞれの司令塔を束ねる組織として、その機能を発揮していくことが求められる」について、「真の司令塔として」と書いてあったのですけれども、そこは削除して書きぶりを整理しているところでございます。
 また、60ページの2段落目で、「また、PDCAサイクルの確立に当たっては」という段落がございます。この最後の文章、なお書きのところで、ここも五神委員から、マスタープラン等の活用、最先端の学術研究においては、そういったものの活用も重要であるというコメントを頂きまして、追加しているところでございます。
 また、この文章の一番下の段落で、「さらに」と真ん中あたりにございます。ここは、伊地知委員や白石委員の統計モニタリングの充実は重要であるというコメントを頂きまして、追加しているところでございます。
 60ページの3.のところで、ここも先ほど説明したとおりなのですけれども、26年度の補正予算案と、27年度の当初予算案が閣議決定されましたので、それを含めた言いぶりで1段落目は変化をさせているところでございます。
 修正については以上でございます。
 資料3といたしまして、概要を作ってございます。この概要につきましては、事務局が本文を説明するときに便利、簡単なために用いるものということでございます。説明する場によっても、少し重点を置くところを変えたりするので、ここでフィックスするという性格のものではないと思います。本文が60ページほどありますので、全体を分かりやすく俯瞰できるということで、概要を資料3として作っております。
 我々として、こういう概要としての説明の主なポイントとしましては、最初に社会情勢変化等々を踏まえて、政府の役割としてイノベーション創出基盤の強化を位置付けたという点。こういった中で人材システム、学術研究・基礎研究といったものの重要性を強くアピールしているという点。
 それから、「科学技術イノベーションによる社会の牽引」の中の新しい話として、望ましい「超サイバー社会」の実現に向けた変革の重要性と、国主導で取り組むべき基幹技術の推進、社会からの信頼回復といったものに焦点を当てているといった点。
 さらに、「科学技術イノベーション創出機能の最適化」の中で、大学については、今までもいろいろ言われていて、改革を行っているということでございます。国立研究開発法人につきましては、その特性を明らかにした上で、イノベーションハブとしての機能強化が必要だと訴えている点。
 それから、資金配分の改革の中で、デュアルサポートを改めて言うとともに、競争的経費の改革の一つの方向性として、間接経費や若手人材の観点を入れ込んでおります。
 また、これは第1期から第4期まで続いていますけれども、最後に政府研究開発投資の拡充をきちんとしていくといった点がポイントになるのではないかと思います。そういった点を中心に説明していく資料として、こういう概要を作っておりますので、参考までに御紹介いたしたいと思います。
 資料の説明は以上でございます。

【野依主査】  
 ありがとうございました。
 ようやく中間取りまとめ案ができたわけでありますけれども、これは多岐にわたる委員の御意見を事務局が大変に精力的に働いて、まとめていただいたものであります。まず、その努力、献身に感謝と敬意を表したいと思います。
 「はじめに」のところは、皆様の御議論の総体を、私が主査として、このようにまとめ、表現させていただきました。よろしくお願いしたいと思います。
 ただいま、事務局から説明のありました内容に関して議論したいと思います。既に皆様からは、この会議の場、あるいはメール等で御意見を頂いて、それを踏まえて修正していることとは思いますが、最終報告に向けて、御希望等を含め、御意見がございましたら、どなたからでも結構ですので、挙手をお願いします。
 知野委員、どうぞ。

【知野委員】  
 まず、基本認識のところですけれども、先ほどのA3の大きな紙にありますように、4番目のところで、東日本大震災や研究不正の発生等で低下した信頼に対する回復が必要だということが柱になっておりまして、6ページにもその記述があります。
 ただ、ほかの項目、例えば超サイバー社会の到来、これは将来の話も含めてかなり長く書いているのですが、信頼回復に関しては、柱と言うわりには、超サイバー社会などと比べて余りに抽象的で、短くて、そっけないと思います。ですから、もっと具体的にどういうことが起きたとか、その背景、対策なども含めて書かないと、本当におまけにくっつけているような感じにしか見えないので、もう少し手厚い記述が必要ではないかと思いました。
 以上です。

【野依主査】  
 ありがとうございました。
 具体的に御意見がありましたら、またメール等でお聞かせいただければと思います。

【知野委員】  
 はい。分かりました。

【野依主査】  
 では、永井委員、どうぞ。

【永井委員】  
 人材育成や、研究者の自立、異動推進、異動した研究者に対する支援等が盛り込まれていて、大変よろしいかと思います。
 ただ、全体、人材という言葉が材木のような、木へんが付いているというのが、だんだん読んでいると若い人に対して、何か人手のような感じもしないでもないので、例えば32ページの「共同利用・共同研究体制の改革・強化」の2行目、「人材・資源の効果的・効率的な活用」という表現は、人材と資源を一緒にして、「効果的・効率的活用」という表現が果たして適切か。もう少しこの辺りに配慮が必要ではないかと思いました。
 以上です。

【野依主査】  
 はい。ありがとうございました。
 ほかにございませんか。西尾委員、どうぞ。

【西尾委員】  
 まず、今までいろいろ申しました意見等をここまで反映いただきましたこと、心より御礼申し上げます。
 今回の中間取りまとめ案で、最後の結論が政府研究開発投資の対GDP比1%を確保するということで書かれております。そのことと、諸外国のことを比較する上で、7ページには米国において対GDP比3%と記され、しかも研究開発投資として、「民間と政府の研究開発費合計」と書いてあります。
 それから、7ページの下の方で、欧州では対GDP比3%、次の8ページで、ドイツにおいてGDP比3%という数字が出てきまして、最後アジアの動向では、中国の場合は対GDP比2.5%と書いてあります。
 これらの記述で、政府と民間を併せた数値なのか、政府だけのものなのかが、読む限りでは明確でないように思います。それらを明確にすることによって、最後の結論で、我が国において対GDP比1%ということの理由付けが、より意味を持ってくると思います。
 それから、52ページに社会リテラシーのことが書かれています。私自身は、科学者の社会リテラシーの向上というのは、単なる信頼回復の方策とか、リスクコミュニケーションの改善策にとどまるものではなくて、真のイノベーション実現の前提と位置付けられるものと考えております。つまり、社会の多様なステークホルダーを巻き込んだ新しいイノベーションの実現には、科学者の社会リテラシーの向上は不可欠であると思っています。そこで、52ページのマル3のすぐ上の「推進する」の後に、今申し上げたようなことを追記していただくと、社会リテラシーの重要さを訴えることができるのではないかと思います。
 最後ですけれども、53ページのところで、「人文学・社会科学と連携した取組の推進」が書かれているのですけれども、私は第5期基本計画では、この事項についてはもう少し強く書かれても良いのではないかと思っています。ここに書いてありますように、人文学・社会科学は、「新たな物の見方や制度的仕組みの設計と提案を行なっていくということで社会の変革の源泉となる」ということで、イノベーションを起こす上で果たす固有の役割は確かにあります。
 ただし、もう少し踏み込んでいきますと、自然科学の研究成果が、真の社会変革につながっているのかという監視的な役割も期待されていると思います。
 したがいまして、人文学・社会科学の学術で得られている知が、先端的な自然科学の学術の知を現在及び将来の人類の幸福の改善に寄与するという方向に導くかじ取り役としての補完的な役割もあるということを、ここにさらに追記していただきますと、有り難く思います。
 以上です。

【野依主査】  
 ありがとうございました。
 では、土井委員、どうぞ。

【土井委員】  
 ありがとうございます。
 短期間にここまで修正いただきまして、本当に御苦労さまです。
 2点ございます。1点目は、先ほどのA3の資料のところにも書いていただいていますが、「多様な課題にスピード感を持って機動的・弾力的に対応する」というのは、非常に重要なことだと考えております。
 これを念頭に置いて、56ページから58ページまでに書いていただいている「資金配分の改革」を読みますと、ここに書いていただいている「基盤的経費の改革・充実」、「競争的経費の改革・充実」いずれも非常に重要なことではあるのです。この中の何がスピード感、機動的・弾力的なものなのかという具体的なところが見えていないので、もし可能であれば、何か具体的な資金配分で、こういうところに変革が起こるということが今からでも書き込めるのであれば、変えていただけると有り難いかなというのが1点目でございます。
 2点目は、先ほど永井委員から、人材はもう少し大事なのではないかというお話がありました。企業では、知財と並んで、人材の「材」には、財産の「財」を使っております。参考になればと思います。ありがとうございます。

【野依主査】  
 人材は、文部科学省ではどういう字を使うことになっているのですか。

【林科学技術・学術政策局科学技術・学術戦略官】  
 通常の「材」で、人材委員会でもこの文字を使っております。

【野依主査】  
 ありがとうございました。
 永井委員、どうぞ。

【永井委員】  
 今、辞書を調べましたら、古くは人才、才能の「才」を使っていたみたいです。どちらも正しいということです。御参考までに。

【野依主査】  
 では、細野委員、どうぞ。

【細野委員】  
 全体的な印象ですけれども、バーチャルが非常に多くて、情報がたくさん出てくるのは良いのですけれども、情報で日本は本当に勝てるのでしょうか。僕はそれを非常に気にしているのです。いまだかつて、日本発の情報技術やソフトウエアで、世界標準は殆どないわけです。それで、我田引水をするつもりはないのですが、日本は材料とか、ナノテクの分野で食べています。こことうまく連携しないと、本当にきれいごとになってしまいます。だから、僕はリアリティーが非常に欠けているのではないかという印象を受けます。情報は、重要性が増してきている分野だが現状では世界のトップレベルからはかなり離れており、弱いから強くしていくというのは当然ですが、強いところをいかにもう一回強くするかという視点も、明確に書いてほしいと思います。

【野依主査】  
 ありがとうございました。
 ほかにございますか。庄田委員、どうぞ。

【庄田委員】  
 1点目は、先ほど西尾委員が御指摘されたものと関連があるかと思いますが、第2章の基本方針の21ページ、「全てのステークホルダーとの意識の共有と協働」についてです。第2回のこの委員会で、JSTの研究開発戦略センター長の吉川先生も御指摘されている点ですが、第4期までの基本計画では、国が「推進する」、あるいは「促進する」ということになっており、実際、誰がこの基本計画を実行していくのかというアクターの視点について、やはり弱かったのではないでしょうか。そういう観点でいきますと、同じ基本方針の20ページに、「大学、公的研究機関、民間企業の基本的役割」とありますが、これを受けて、第5章の「大学並びに公的研究機関、特に国立研究開発法人の強化」に結び付いているのだと思います。
 ですから、それぞれのアクターがどういう役割をしっかり担うのかという書き方が重要なのです。この報告書は、科学技術基本計画そのものではないので、科学技術基本計画にインプットすることが必要です。そこは強くインプットした方が良いのではないでしょうか、ということが1点目です。
 2点目ですが、先ほどもお話がありました、イノベーション促進人材のところです。あえて仮称で、前回は「推進人材」という表現でしたが、推進であれば、研究者が入るのではないかということもありますので、今回は少し工夫をされて「促進人材」とされています。果たしてイノベーションを支える人材を、何も仮称で別の言い方をする必要があるのでしょうか。最終的な御判断は、事務局にお任せしたいと思います。
 もう一点、これは特に大学強化の一番最後に、「大学のIR機能の強化」という言葉があるのですが、IR機能について、私はこの定義を分かっておりませんでしたので、少し教えていただけたらと思います。

【野依主査】  
 事務局、よろしくお願いします。

【林科学技術・学術政策局科学技術・学術戦略官】  
 IR機能というのは、大学自身が大学の強み、弱み等をきちんと把握して、それを生かして経営していくといった把握する部分の機能です。

【庄田委員】  
 何の略語ですか。

【林科学技術・学術政策局科学技術・学術戦略官】  
 Institutional Researchです。

【野依主査】  
 では、春日委員、どうぞ。

【春日委員】  
 野依主査と事務局には大変な取りまとめをありがとうございました。
 また、「はじめに」につきましては、とても格調の高い書き出しになっていて、感銘を受けております。
 ただ、一部細かいところで、表現について指摘させていただければと思います。
 「はじめに」の3行目ですけれども、「国力は衰退傾向にあり」とまで言って良いのかというところが少し心配になりました。ここのフレーズはなくても通じるのではないかと感じました。
 それから、その2行下で、「現代文明は存続の危機に瀕(ひん)している」ということですけれども、これもかなり強い表現かなと思いました。その前に出ているものを受けて、例えば「現代文明は多くの危機的課題に直面している」のような修正はいかがでしょうか。
 それから、次の段落、「世界規模の課題」から始まる段落です。その一番右端に、「いたずらに覇権を争う競争」という言葉がありますが、覇権が科学技術の分野に限定して受け取られれば良いのですけれども、ここも少し気になりました。多分、意味するところは、発言力やシェア、プレゼンスということかと思うのですが、私も考えていたのですが、なかなか良い言葉が思い付かなくて、何か言葉を変えていただいてはいかがかと思います。
 細かくて済みません。その次の段落、「人々は」から始まる段落の下から2行目。「物質的・精神的両面に配慮しつつ」というところがあります。両面の何かが抜けているのではないかと思います。「物質的、精神的両面の充実」ですとか、「豊かになること」という意味かと思いますので、一つ単語を加えていただければと思います。
 以上です。

【野依主査】  
 はい。ありがとうございます。
 では、上山委員、どうぞ。

【上山委員】  
 私も大変すばらしい報告書ができたなと思っております。
 2点ほど申し上げたい。まず1点は、先ほど西尾委員が御指摘になりました、人文学・社会科学の問題であります。全く科学技術の進展の問題をチェックする機関、あるいは科学リテラシーの問題として、人文学・社会科学の役割はとても重要だというのは、御指摘のとおりだと思います。
 そのことを踏まえた上で、一方で、私自身は人文学・社会科学の側にも問題があるという認識を持っております。もともとナチュラルフィロソフィーといいますか、自然哲学の中から自然科学が生まれてきたものですから、根源は人文学にあるという意識があるのでしょうけれども、一方で今の科学技術が我々に示していることは、かつては考えられなかったような事態が科学技術の問題で出てきているということに、実は人文学の方は、そこにところにきちんと入っていけているのだろうかという意識を、一方で持っているのですね。倫理など、いろいろな面でやってはいるのですが、そこにもう少し科学技術のこの問題を深く中に入って、きちんとしたフィールドワークをやりながら理解するという努力も、一方で人文学・社会科学の側には抜けています。
 例えば、経済学は良い例なのですけれども、経済学の発展の理論の中でも、科学技術はとても重要です。しかし、実はエコノミストたちは、サイエンスやテクノロジーの問題を本格的に自らの中でモデルに取り組んでくることが、本当に遅れてきたのですね。
 そういう意味で言えば、人文学・社会科学の側にも反省を求めるということも、僕は一方で必要だろうと思っております。
 もう一点だけよろしいでしょうか。簡単ですけれども、最初の「はじめに」のところの一番初めの1ページの最後の辺りに、本当にすばらしい言葉があります。ここを読んでみますと、例えば「研究者たちは持つべきである」、あるいは「研究者たちは自律的に行動する」と。研究者の役割が非常に強調されていて、僕は確かにそのとおりだと思うのですけれども、一方で、これは我々アカデミア全体の問題であるし、大学という組織の問題でもあるし、個々の研究者だけにこの負担をという意識よりも、もう少し幅広く私たちのアカデミアコミュニティの問題という感じも必要ではないかなという意識を持っております。
 以上でございます。

【野依主査】  
 人文学・社会科学と自然科学のつながりは、イギリスなどに比べると、圧倒的に弱いですよね。どういうふうにしたら良いでしょうか。

【上山委員】  
 端的に言ってしまうと、こういう研究を促進するような予算の配分の仕方ということ。例えばアメリカですと、NIHの中の5%は、必ずこういう問題に予算を振り分けるということをルールとして決めておりますよね。むしろ、そういうところで新しい分野を国主導で作ってくださる。これは、もちろん単なる経済学や社会学を超えて、それこそ政治学、いろいろな分野に波及効果を及ぼすというか、社会科学全体を変えていけるような力を国主導でやっていただくことも重要かなと思ったりしますね。

【野依主査】  
 では、春日委員、どうぞ。

【春日委員】  
 先ほど申し上げようと思って忘れていたことを、今、上山委員の御発言で思い出しました。それにぴったり呼応する部分がございます。
 27ページの下から5行目けれども、「産業界等で活躍する理工系人材」と、正にこちら側でも限定してしまうことは、今の上山委員の御指摘に矛盾することになります。ですから、「理工系」を外していただきたいと思います。
 いかがでしょうか。その前はたしかスーパーサイエンスハイスクールとか、グローバルサイエンスキャンパスが言及されているのですけれども、そうではなくて、そこはそれで良いのです。でも、「産学官円卓会議」で議論していく人材の育成は、決して理工系人材に限定しなくて良いのではないでしょうかというのが私の趣旨です。

【野依主査】  
 それでは、五神委員、どうぞ。

【五神委員】  
 3点ありますが、まず、細野先生が御指摘された強みを生かして勝てるという話です。やはり、グローバル化の中で日本経済にどうつないでいくのか、日本の既存の強みを踏まえて、世界の中での存在感をどのように高めていくのかを国の施策として講じることが重要です。基本認識の中で経済状況の変化が項目としてありますが、この計画によって何をやるのかが、余りきちんと書かれていない。先ほど、細野委員がおっしゃったような強いところに何を加えていって、どうなっていくかという記述が必要だと思います。
 サイバーの話、情報の話は、材料など、いろいろなほかの産業と対比して対立するようなものと読めてしまうところが、先ほどの御指摘のところです。サービス業を強くすることも同じだと思うのですけれども、これは全ての産業に通じるもので、むしろ環境を強化していくという位置付けにすれば、先ほどのような議論にはならないのだろうと思います。
 それが第1点です。
 それから、6ページで、先ほど知野委員からお話がありましたが、社会との関係、これについては基本認識のところにも書かれています。ただ、ここの書き込みが簡略過ぎると思います。つまり、震災で科学技術の限界をどう捉えたかというときに、科学技術そのものが課題を解決するわけではなくて、人がそれをどう使って解決につなげていくかというところがより重要です。一般的に見ると科学技術という一つのパッケージが何か自動的に問題を解決してくれるという考えは誤っているわけで、それとの齟齬をどう解消していくかを示すことも重要な問題です。ここですと科学技術と研究者が全部並立になっていますので、ここに置く、あるいは全体のまとめの認識に置くのであれば、少し表現ぶりが問題ではないかと思います。
 それから、第3点としては、盛んに議論があった人文学・社会科学との関係についてです。これは、理工系と人文社会、あるいは文系と理系という区分け自身が、もう時代遅れです。それらを融合する中で、新しい価値創造があるのですから、技術を駆使しながら産業も生み出すという意味で、そういうものをエンカレッジするという方向性をここできちんと大きく打ち出す必要があります。それが日本の強みを生かした伸びしろという意味でも極めて重要で、人文学・社会科学の分野でも日本の特徴を生かせる部分はたくさんあって、それが産業活性化にも活用しきれていないというところが大きな問題ではないかと思います。
 以上です。

【野依主査】  
 では、白石委員、どうぞ。

【白石委員】  
 1点だけです。47ページから48ページのところに、「国家戦略コア技術(仮称)」と、やたらと仮称が付いています。多分、これは調整がまだ終わっていないのだろうとは想像しますが、せっかくきちんと定義もされているのですから、これでいくように、是非お願いしたい。それだけです。

【野依主査】  
 ありがとうございます。
 では、新井委員、どうぞ。

【新井委員】  
 先ほど、細野委員から情報で勝てるのかというお話がありました。多分、第5期の考え方として、産業として勝てる、勝てないということも大変重要なのですけれども、それとともに、国家安全保障という観点を考えたときに、例えばサイバーは日本はやらなくて、ほかの国に委ねて買ってくれば良いのです。ソフトウェアというのは、今までそういう考え方だったので、国としての研究投資が少なかったのだと思います。サイバーやセキュリティーがテロを未然に防ぐというところに、例えばビッグデータの解析のようなことがどうしても不可欠になってきている状況を鑑みると、強いところを頑張るという比較優位説に基づく経済だけではなくて、災害が多いことも含めてだと思いますが、国家戦略として、そういうことをしなければならないという時期に立っている基本計画であろうと思うのです。
 ですから、産業として勝つ、負けるというだけではないこととして、こういうことが出てきたのではないかなと思うので、そういう位置付けもどこかに、安全保障をはっきりここに書くかどうかは別として、戦略的というのはそういう意味なのだという記述が必要なのかもしれないと思いました。
 以上です。

【野依主査】  
 では、小野寺委員、どうぞ。

【小野寺委員】  
 今お話になったサイバーセキュリティーのお話を少しさせていただこうと思ったのですけれども、サイバーセキュリティーは非常に重要になってきていて、まさしく政策会議を今回改装するということにまでなっています。サイバーセキュリティーという言葉、特にセキュリティーという言葉がいろいろな取られ方をするので、どういう表現をするかは考えないといけないと思います。その点を一つ触れていただきたいというのが1点目です。
 2点目なのですけれども、これは全く視点が違うのですが、A3の紙です。これは、大変良くまとめていただいていると思っています。先ほど、事務局からもお話がありましたように、実は外に説明するときには、大体この紙1枚で、本文の中身を全て説明する時間は普通ないですよね。そういう意味で、この紙1枚の表現が非常に重要だと思っています。
 先ほど、事務局からお話があったように、使用目的に分けて、ここは少し変えていくというお話があったので、私はそれでうまく作っていただければと思ったのですが、今回の資料3だけを見ますと、非常にバランスが悪いのではないかという感じがしました。
 これは、文部科学省さんが作っておられるので、そうなっているのだろうと思うのです。参考資料の部分の図が、大学による任期制適用とか、セクター間の異動とか、科学技術計画における経緯の推移というところだけが出ています。予算といった面では、ここは大変重要だと思うので、ここを強調されたのだと思います。やはり、強調するポイントをどこに置いて外向きに説明するのか。これが非常に重要になってくるのではないかと思います。
 これは一例だと私は取ったのですが、例えば、我々経団連で話すときに、では、どこにキーポイントを置いて話せば良いか。この辺りも、申し訳ないのですけれども、簡単な資料を準備していただけると非常に有り難いです。
それと、この資料の中で第2章だけが、本文の項目立てと少し違う書き方になっていて、そのほかの章は本文の番号と合っているのです。この2章だけが違っているので、そこが見にくいと思いますので、そこはお考えいただければと思います。
 以上です。

【野依主査】  
 事務局で工夫してください。では、伊地知委員、どうぞ。

【伊地知委員】  
 ありがとうございます。
 表現に関するところですけれども、一つ前の新井委員の御発言にも関連するところであります。43ページの第3段落で「なお」で始まるところがあります。その2行目に、括弧書きの中に含まれている「『世界で勝てる』戦略」とありますが、「はじめに」の中でも、国際競争だけではなくて、国際協調ということもあり、さらに世界の持続的発展等にも貢献するとなっております。
 また、この括弧書きは、日本語であれば、ある種の考え方だと思うのですけれども、英語で発信したときに、かなり科学技術の中では違和感を受けられてしまうのではないかと思います。例えば、可能であれば、「世界を主導する」、あるいは「世界をリードする」といった表現にしていただけるとよろしいのではないかと思います。

【野依主査】  
 ありがとうございました。
 では、木村委員、どうぞ。

【木村委員】  
 今の伊地知委員のお話にもありましたとおり、グローバリゼーションは最も重要なキーワードの一つになっており、それに呼応して、国際競争力のある人材を育成とか、国際競争力のある研究を目指そうと議論してきている訳です。それはそのとおりなのですが、その現実の国際舞台で戦い活動しているのは一人一人の個人であり企業たちです。ところが、その企業はグローバリゼーションを日本の政府とは違った見方をしている。企業にとってみれば、もう既に国境はない。個人の研究者にとっても国境はないので、自らの判断で一番都合の良い場所を世界の中からを選ぶのです。日本の企業だからといって日本で日本人を雇用する義務はありません。
 ですから、重要なことは、例えばファイザーのCEOがこの会議の報告書を読んで、よし、日本に大きい研究所を造るぞということになってくれると、日本に科学技術、資金、人材が集積して国際競争力のある経済・産業が発展してくるのでしょうが、今現実は、なかなかそうはなっていないですよね。
 ですから、世界の研究者、企業に日本を選んでもらえるだけのインフラ、あるいは制度を世界にアピールするという視点で書き直せるところがあったら、書き直していただければと思っております。
 それから、人材についてですが、文系と理系の融合や、プロジェクトマネージメント人材の議論をしましたが、欧米と日本との決定的な違いは、やはり若手経営人材の養成体制ですね。日本には立派な経営者がたくさんいますが、多くは30年様々な経験を重ねて経営者になります。ところが、欧米では、若手が短期間の経営トレーニング経てて、すぐに経営者デビューをする場合が多い。イノベーションはそのような人材に支えられていると思うのですね。ですので、エリート教育の一環として経営人材を育成する特別プログラムが必要であることに言及していただけると良いと思います。
 以上です。

【野依主査】  
 ありがとうございました。
 では、松本委員、どうぞ。

【松本委員】  
 先ほど、A3の取りまとめが大変重要というお話がございました。このA3の取りまとめの基本認識の1.のところにオープンイノベーションが明記されているのは、恐らく、今、民間企業は空前のオープンイノベーションブームになっていまして、まずここを見て、大変取りまとめ、報告書に興味を持って中を見ていただけるのではないかと思います。
 ただ、中身のところで、38、39ページのところに、「産学官の『共創の場』の構築」という項目があります。これは、中身を見たときに、もう少し踏み込んだ、具体的にどういう場を作っていくのかという具体論があった方が良いのではないかなと思います。非常にこういうことが重要です。ただ、COEがありますよ、それを充実させますよ、というところにとどまるのではなくて、COEを拠点にするのであれば、それをどう変えていくのか。
 それから、中身を言いますと、どうしても国内クローズ的な競争の印象を受けるのですね。こういう場とかプラットフォームに世界を巻き込むような、世界の知識がここに集まるような場を創るぐらいの検討を進めるようなアクションを取るようなところも記述して良いのではないかなと思います。
 大変細かな話なのですけれども、40ページの「ベンチャー・地域の支援強化」の下の方に、「大企業においても」のところに、事例としてCVCの話が出ています。これは、あくまでも一例だと思います。必ずしもCVCが日本の企業のイノベーションの一番有効なものということではないので、一例であるという位置付けにしていただきたいと思います。
 それから、大企業がイノベーションのエコシステムをしっかり作れていないというのが大きな問題で、それぞれ企業がイノベーションのエコシステムをこれから作ろうとされています。その手立てとしてオープンイノベーションのような手法を使って作ろうとしていますので、そういうことがきっちりできれば、ベンチャー、中小企業との連携、大学との連携がもっと進むのではないかというところを、もう少し踏み込んで書いていただけたら有り難いなと思っております。そんなところです。

【野依主査】  
 では、結城委員、どうぞ。

【結城委員】  
 私もこの報告書全体を見て、大変丁寧に書き込まれていて、中間報告としてはよくまとまってきていると思います。
 一つだけコメントとして申し上げたいと思います。第4章の47ページの「国主導で取り組むべき基幹技術の推進」のところです。ここの記述が1ページ少しでありますけれども、実際は、科学技術イノベーション政策の中で、非常に大きなウエートを占めている部分です。国の科学技術関係予算、3兆4,000億円のうちの3分の1ぐらいは、この分野に投じられているのではないかと思います。
 この分野は、非常に長期の計画を立てて、法人組織も作り、人材も集め、科学技術基本計画の5年をはるかに超える時間軸で、計画的に進められている分野であります。
 しかも、この基幹技術のほとんどの研究開発プロジェクトというのは、文部科学省が担っているわけですから、この文部科学省の審議会の責任も非常に重いと思います。これから第5期の基本計画で、これをどう位置付けて、どう書き込んでもらうのかについては、これから十分議論していかなければいけないと思っていますので、その辺りだけ申し上げておきます。

【野依主査】  
 まだ御質問のある方はいらっしゃいますか。竹山委員、どうぞ。

【竹山委員】  
 60ページ、61ページの最後の「政府研究開発投資の拡充」というところで少し教えていただきたいと思っているのは、要するに政府が今までお金を出してきている。逆に言えば、予算の獲得の分野がなかなか達していません。具体的な金額として補正の話なども出ています。最終的に、本当に冊子の最後のところにGDPの対比で1%を確保するということがコンクルージョンであるわけですけれども、この中身は、政府が19.5%で民間が80%なわけですよね。
 そうなると、ここだけを読んでいると、言葉遊びになってしまって、よく分からなくなってしまうのです。政府は、GDP1%に対して、非常に少ない割合で、民間が相当出しているわけですよね。その中で、政府も頑張るぞとは言っているのですけれども、幾ら頑張ってGDP目標と言っていても、政府自身が出すのが少ないようなわけですよね。そうした場合、やはり80%を出す民間に対する期待感は、とても必要性があって、それに対して政府として拡充するのだというのは、言葉が足りない気がするのですね。
 政府自身の努力として、ここには書いてあるけれども、目標を達成できていないにも関わらず、GDP1%を政府主導でやるということがよく分かりません。いわゆる民間の力で出している部分は、政府の力で上げることができるのか、確保できるのか。それか、民間が落ちたら、GDP1%を達成するために、政府がその分を補充するのか。その辺りが全然分からない状況で、この文章が最後まで1%で来てしまっていて、そこのところで民間に対しての政府の投資の部分がどう関わっているのかが見えない状態で言葉だけが来ています。そこをもう少し分かりやすく書いていただければと思いました。

【野依主査】  
 では、林戦略官、回答はありますか。

【林科学技術・学術政策局科学技術・学術戦略官】  
 基本的な考え方としては、民間は民間の役割があって、政府は政府の役割があるので、民間が少なくなったから政府を増やすという話ではないと思っております。民間の研究開発投資を上げるためには、政府としては税制の確保等で民間の投資を促進していく。これが一つです。
 しかし、民間がやる役割と政府の役割は違って、政府の投資が少ないということは、政府が本来やらなければいけない、例えば基礎研究や、民間も含んだシステム改革など、諸外国と比べてそういうところへの投資がまだ足りないのではないかという問題意識で、民間は諸外国と比べて研究開発投資はかなり多いので、そこについては、政府として促進策はとるけれども、民間の方の中できちんとやってもらいたいという話です。政府はまだ足りないので、政府自身としては、もっとGDP1%を目指して投資をきちんとやっていかないといけない。そういう問題意識で書いているところでございます。

【竹山委員】  
 そうすると、もう少しその辺りに分かりやすく言葉を足していただく方が良いのかと思います。

【林科学技術・学術政策局科学技術・学術戦略官】  
 分かりました。

【野依主査】  
 では、濵口主査代理。

【濵口委員】  
 全体のトーンとして一つ申し上げたいことは、日本の今の危機感がかなり反映された形で議論が進んでいると思います。その結果、競争というキーワードがかなり出ておりまして、「はじめに」のところで少し出てきてはいるのですけれども、我々の科学技術の進展は何を目指すかというところで、サステナビリティーが大きな課題だと思います。持続可能な発展を維持していくためにどう科学技術があり得るべきかということ。その目指すところは、最近はやはり共生であって、競争ではありません。それを日本の国力と科学技術をもって実現するというトーンがないと、諸外国と競争するだけの国、二流国に陥ってしまうようなトーンを少し感じます。「はじめに」のところは、少し工夫いただきたいなと思います。
 もう一点だけ。人材の問題がかなり出ておりますが、文系と理系という分け方自体が非常に古いと思いますし、お互いの交流がなかなか動きません。アメリカを見ていますと、例えばNIHの前のディレクターで、ノーベル賞学者のハロルド・ヴァーマスは、基は英文学を勉強していて、大学院からモレキュラー・バイオロジーをやっている。そういうクロスの人材育成ができているのですね。
 私も、今読んでいて非常に反省したのですけれども、大学院教育でそういうことをもっと実現しないと、例えば経済を研究してきた学生を、理系の大学に入れる、あるいは理系の人材を経済に入れるなど、大学はそういう人材育成をもっと考えないと、これは掛け声だけになってしまって、相変わらず縦割り社会になるのではないかと思います。ですから、次期の人材委員会の大きな課題かもしれないと思いました。

【野依主査】  
 では、知野委員。

【知野委員】  
 1点、表現上の問題です。9ページの2段落目、「政府研究開発投資の伸び悩みと、我が国の立ち遅れた社会システムの影響等」とありますが、これは「立ち遅れた社会システム」と断言しきって良いのかなということが気になりました。見る側、それぞれの立場によって違ってきます。例えば制度の問題などを指していらっしゃるのだと思うので、「我が国の社会システム固有の問題」などといった表現に変えた方が良いのではないかと思いました。
 以上です。

【野依主査】  
 はい。ありがとうございました。

【林科学技術・学術政策局科学技術・学術戦略官】  
 今頂いた意見に、何点かコメントをさせていただければと思います。
 いろいろ意見を頂きまして、人材の「材」の字というのは、本文中で全部財産の財に変えるのは難しいのかなという気はするのですが、例えば端書きでそういう趣旨のことを書くことは可能だと思いますので、そこは主査と御相談させていただきたいと思います。
 それから、人文学・社会科学との連携につきましては、非常にもっともな話でございます。ただ単に自然科学をコントロールする人文学・社会科学ということではなくて、イノベーションというのは、両者が融合して起こしていくものだという趣旨を、もう少し最初の方に、基本的なところに書いていければと思っております。
 それから幾つかありますが、強みについて細野委員や五神委員からコメントがございました。課題達成型が、今ある課題、マイナスをゼロにし、さらにプラスにするというときに、マイナスを何とかしなければいけないという課題に何となく焦点が当たっていて、強いところを伸ばすというところに焦点が当たっていないのではないかというのは、我々としても問題意識を持っています。そこで、「国家戦略コア技術(仮称)」というものを、安全保障という国の安全の観点もありますけれども、我々が技術の強みを、これからもきちんと保持していかなければいけないような技術も対象にして、きちんと計画を作ってやっていこうと思っております。そういう中で、我が国の強みを長期的に育んでいく。そういうことを、今後さらに検討していきたいと思っております。
 また、庄田委員から「イノベーション促進人材(仮称)」の話がございました。これは、確かに仮称なのですけれども、今まで「補充人材」や「支援人材」と言っていますが、そうした人たちの元気が長年出ていないという話もございますので、「促進人材」という名前がこの場でよろしければ、仮称は外したいと思いますし、そこは人材委員会の主査でもある濵口委員の御意見も伺いたいところではあります。よろしければ、仮称を外して、こういう形でいきたいと思っております。
 細かい文字の直しにつきましては、御指摘以外にもあると思いますので、これから我々も精査をしていきたいということと、具体的な施策については、これも我々は感じているところではございます。まだ1月というタイミングでございます。再来年度の概算要求に向けて、今後省内でいろいろ検討すると思いますし、もちろんそういった中で、科学技術・学術審議会の様々な委員会の中で、我々総合政策特別委員会の中間報告で論点を整理して、方向性を出したと思っていますので、その方向性を踏まえて、さらなる具体的な施策をこれからやっていくのかなと思っております。
 あとの細かいところについては、また先生方に確認させていただくということもあろうかと思いますので、よろしくお願いします。

【野依主査】  
 完成版を作るまで余り時間がございませんけれども、さらに御意見がございましたら、早急に事務局にお届けいただきたいと思っております。
 本日頂きました御意見につきましては、その取扱いは主査に一任させていただければと思います。よろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)

【野依主査】  
 ありがとうございました。
 それでは、一言申し上げたいのですが、昨年の7月から本日に至るまで、約半年間、9回にわたって委員会を開催して、第5期の科学技術基本計画を見据えて議論をしてまいりました。
 委員の皆様におかれましては、極めて御多用のところ、積極的に御参加、御議論いただいたことを感謝しております。
 大変短期間の議論ではございましたが、今後の科学技術イノベーション政策における重要項目が相当に明らかに示された報告書がまとまったと考えております。特に今後、我が国が持続的に発展していくためには、若手をはじめとする科学技術イノベーション活動に関わる全ての人たちが自ら考えるということ、そして、他と連携しながら行動していくということが大変大事ではないかと思っております。
 今回取りまとめました報告書を総合科学技術・イノベーション会議における今後の議論に十分に活かしていただきたいと思っております。また文部科学省においても、この報告書の方向を十分に踏まえて、取組のさらなる具体化を図りつつ、是非とも実行していただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、最後に藤井副大臣、いつも御参加いただき有り難く思っております。最後に、御挨拶を一言お願いできればと思います。

【藤井文部科学副大臣】  
 先生方、本当にお忙しい中、積極的な、精力的な御議論を頂戴しましたこと、心より感謝申し上げたいと思います。特に野依主査には、精力的な御議論を頂き、そして取りまとめいただきまして、心より感謝申し上げたいと存じます。
 今、先生から文部科学省に対しても御指示がございましたように、本日、中間報告をほぼ取りまとめいただきまして、今後修正を加えまして、報告させていただきたいと考えています。この報告書の意味するところの非常に大きなものは、野依先生がお話になったとおりでございまして、科学技術イノベーションをめぐる問題、多くの問題があることは、我々も十分承知しております。
 科学技術基本法が制定されて20年。この後、私どもとしましては、第5期の科学技術基本計画を、この先の我々の行く末を決めていかなければならないという役割を持っております。その政策決定に対して、本日の報告書は非常に大きな意味を持つものと我々も理解しております。これを十分踏まえた対応を取らなければならないと思っています。
 特に今回の報告書は、たとえて申し上げますと、過去の報告書から変わりまして、例えばオープンイノベーションが本格化してきている。そして、多様な課題に対応するイノベーションの創出基盤を、これからどのように用意していくのか。そして、重要項目の中には、本日も議論がございましたけれども、我が国全体の人材力ということで、漢字はどれが適切かということは別にしまして、ヒューマンリソースをどうやって高めていくのか。そのシステムをどうするのかということ。それから、学術研究、基礎研究、イノベーションの源泉をどうしていくのかということや、国の予算の問題もございました。
 また、超サイバー社会というものを、我々はこの中でも少し書き連ねておりますけれども、まだ見えているわけではありません。ただし、十分多くの有識者の方々が想定していただいている近未来でありまして、それにどう対応していくのか。そして、当然のことながら、大学や国立研究開発法人の機能強化についても、今回の報告書でるる書き込んでいただきましてありがとうございました。
 さらに、本日もお話がありましたけれども、私どもとしましては、ともすると、プレゼンの仕方によっては、対立事象と取られかねない言葉が幾つか出てまいりますが、これは、議論を聞いている人間は、全て理解しているとおりでございます。たとえて申しますと、人文学・社会科学と自然科学とはというお話、あるいは基礎研究と開発研究というお話、民間と国お話、我々はこういったものについては、御案内のとおり、先生方のお話があったとおり、本来対立事象ではなく、対立概念でもない。それが融合して、総合化して、これから先の対応を取るといった方向で議論を頂いたと理解しております。
 先生からも御意見を頂戴しましたが、特に、これから先、この報告書は膨大でございますので、私どもが何かの形で社会にお示しする際には、どちらかというとコンパクトな資料を使わざるを得なくなります。たとえて申し上げますと、本日示しましたA3の資料のような形になってまいります。そして、これに対して御意見も頂戴いたしました。
 私どもとしましては、先生方の多くの意見を、このコンパクトな紙でプレゼンをする際には、できるだけその趣旨をたがえないで、正確に理解していただくような努力をさせていただきたいと思っておりまして、事務局とともに、それについては、もう少し知恵を出したいと思っております。
 文部科学省といたしましては、今回の報告書を十分踏まえまして、今後の政策の企画立案及び推進を行うとともに、総合科学技術・イノベーション会議における第5期の科学技術基本計画の策定に向けた検討に積極的に貢献してまいりたいと思っております。
 委員の皆様におかれましては、最終取りまとめに向けまして、まだもう少し時間がございます。引き続きまして、積極的な御議論を賜りますようお願い申し上げまして、御礼の御挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。

【野依主査】  
 ありがとうございました。
 それでは、議題2「その他」となりますが、事務局から説明してください。

【坂下科学技術・学術政策局企画評価課企画官】  
 事務局から何点か御連絡申し上げます。
 まず、本日の報告書でございますけれども、本日の御議論を踏まえて、事務局で修正を行いまして、野依主査の御了承をもって委員会としての中間取りまとめとさせていただきます。
 その後、本報告書につきましては、最終版を委員の皆様にお送りするとともに、2月13日に開催予定の第50回科学技術・学術審議会総会において報告させていただく予定でございます。
 また、委員の皆様におかれましては、最終取りまとめに向けて、次期第8期の科学技術・学術審議会の下においても、引き続き御議論を頂きたく考えております。事務的な手続き等については、事務局より追って御連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。
 本日の議事録は、後ほど事務局より委員の皆様にメールでお送りさせていただきます。御確認いただきました上で、文部科学省ホームページに掲載させていただきますので、よろしくお願いいたします。
 以上でございます。

【野依主査】  
 それでは、以上で、科学技術・学術審議会第9回総合政策特別委員会を終了させていただきます。皆様、ありがとうございました。

 

お問合せ先

科学技術・学術政策局科学技術・学術戦略官付(制度改革・調査担当)

(科学技術・学術政策局科学技術・学術戦略官付(制度改革・調査担当))

-- 登録:平成27年02月 --