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7.人材育成

 安全・安心な社会の構築に資する科学技術の観点から人材育成を考えるに際しては、1 高度な専門性を持って各種事態へ対応する人材の育成、2 高等教育レベルの専門性を活かした業務に携わる人材の育成及び、3 市民に対する広範な基盤的素養の醸成の各側面からの検討が重要である。
 また、専門性を有する人材が、その能力を十分に活かし業務に携わることができるよう、安全・安心に関する各機関等において、適切な人員配置がなされることが重要である。

1 高度な専門性を持って各種事態へ対応する人材の育成

 各事態への緊急時対応などを行う専門家に対しては、我が国においてどのような人材が不足しているかを把握し、それらの人材に求められる具体的な専門知識や技術を明確化することが必要である。その上で、これらの人材に対し、主たる専門的知識・技術の修得に向けた取組及び、併せて求められる副専攻的な知識・技術の修得に向けた取組を行う。併せて、リスク評価、マネジメントや人文・社会科学的な考え方、さらには、安全・安心を社会の視点で俯瞰できる素養などの優れた倫理的判断能力と実務能力併せ持つことが求められる。このような資質の付与に際しては、大学院等における既存の教育手法に加え、より高度な専門的知識の付与、産学官連携教育、サービスラーニング、短期の講座、講習や実地訓練等、様々な育成形態が考えられる。

2 高等教育レベルの専門性を活かした業務に携わる人材の育成

 大学レベルの専門性を活かした業務に携わる人材に対しては、大学学部レベルの教育の一環として、科学技術系の人材に対しては、技術者倫理やリスクマネジメント、法律・規制、公共政策をはじめとした社会的視点の修得を、人文・社会科学系の人材に対しては反対に、科学技術的観点からの素養を具備することが重要である。
 このような資質の付与に際しても、大学等における既存の教育手法に加え、産学官連携教育、サービスラーニング、短期の講座、講習や実地訓練等、様々な育成形態が考えられる。
 また、安全・安心な社会を構築するためには、安全・安心に直接関係する科学技術分野の専門家だけではなく、様々な領域の専門家による横断的な協力体制が必要となる。このため、主たる専門的知識・技術の習得に加えて、副専攻に相当するような課程を導入し、高度技術社会における教養教育ともいえる安全・安心に関連する教育を行う必要がある。
 さらに、こうした専門性を活かして業務に携わる技術者等が、安全・安心に係わる情報、技術動向、マネジメント方法等の最新の知見・技術を適時、追加的に習得し、これを現場で活かすことができるよう、継続的な教育が必要である。

3 市民に対する広範な基盤的素養の醸成

 安全・安心な社会の構築に対しては、上記1、2に加えて、危機事態の回避や、危機事態への適切な対応を実現するべく、市民の基盤的素養の醸成が必須である。特に、現代社会の構造の変化や、急速に進展し導入される新技術により生ずる新たな脅威に対し、科学技術への十分な理解と社会的視点を持ち、適切に対応することが、一般市民レベルでも必須の要件となっている。
 このため、初等中等教育レベルでの理科教育のみならず社会規範・常識等に関する教育は益々重要になっている。また、成人市民に対しても同様に、必要最低限の科学技術的知見のみならず、技術によりもたらされる社会システムの変化についての十分な理解が求められる。また、危機の本質に関する理解、危険に対する感受性の向上を促すための方策として、擬似的な危険の体験などを通じて、危険に対する意識を喚起するという機会を提供することも有効と考えられる。
 さらに、正確な情報を国民に伝える重要な役割を担うマスメディアに対しても、「安全・安心な社会」を協働して構築するという基本認識の下に、正確な情報の伝達とその科学技術の背景についての説明等を強く促す取組が必要である。

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科学技術・学術政策局計画官付

(科学技術・学術政策局計画官付)

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