地球環境科学技術に関する研究開発の推進方策について はじめに

 総合科学技術会議は、第3期科学技術基本計画(2006年3月:閣議決定)において示された戦略的重点化の方針に基づき、個別分野内の重点化の考え方を示す推進戦略を取りまとめた。環境分野の推進戦略(以下「環境分野推進戦略」という)においては、当該分野における研究開発に関する今後の課題として、第2期基本計画中に「イニシャティブ体制」が構築され、研究連携が促進されてきている一方、社会科学・人文科学系と自然科学系との連携強化、環境分野の研究人材不足の解消の問題が解決されたとは言えず、より一層の国際的研究連携、基盤的研究の推進や研究基盤の整備、国際的なルール形成を先導することを促進することも必要であることが指摘されている。
 地球環境分野の研究開発に関する文部科学省の取り組みについては、海洋観測や人工衛星による観測、南極観測等の地球観測、世界最高水準のスーパーコンピュータ「地球シミュレータ」の活用などによる高精度の地球環境変動の解析・予測、さらには、持続型経済社会システムの設計やその実現に必要な技術に関する研究開発を推進している。また、全ての国民が環境を守るための行動が取れるような態度の育成を図るため、初等中等教育段階から社会人教育に至るまでの環境教育を推進している。
 本方策は、国内外の状況や文部科学省の研究開発に対する取り組みの現状を踏まえ、総合科学技術会議の推進戦略に示された課題に関して、文部科学省として今後推進すべき具体的な研究開発課題及び研究開発の推進にあたっての重要事項について、地球環境科学技術委員会で検討・取りまとめを行い、研究計画・評価分科会において推進方策として定めたものである。

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科学技術・学術政策局計画官付

(科学技術・学術政策局計画官付)