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研究計画・評価分科会(第51回) 議事録

1.日時

平成26年8月20日(水曜日)10時~12時

2.場所

文部科学省 3階 3F2特別会議室

3.議題

  1. 研究開発課題の事前評価について(非公開)
  2. 研究開発課題の中間・事後評価について
  3. その他

4.議事録

【大垣分科会長】
 おはようございます。時間が参りましたので、ただいまから第51回科学技術・学術審議会研究計画・評価分科会を開催いたします。大変暑い中、御出席いただき、ありがとうございます。
 議事に入る前に、事務局から新しい委員の就任等について御紹介をお願いいたします。

【小坪企画評価課課長補佐】
 企画評価課の小坪です。委員の御異動について御紹介いたします。
 田中知委員が、8月15日付けでお辞めになりまして、山口彰大阪大学大学院教授が、同じく15日付けで、新たに本分科会の委員に御就任されております。本日は御欠席ですが御紹介させていただきます。
 また、事務局に人事異動がございましたので御紹介いたします。
 岸本康夫科学技術・学術政策局次長です。

【岸本科学技術・学術政策局次長】
 岸本です。よろしくお願いします。

【小坪企画評価課課長補佐】
 江﨑典宏同局企画評価課長です。

【江﨑企画評価課長】
 よろしくお願いいたします。

【小坪企画評価課課長補佐】
 このほか、関係の室長等が出席しております。
 以上です。

【大垣分科会長】
 ありがとうございます。
 それでは、配付資料等について、事務局から説明をお願いいたします。

【小坪企画評価課課長補佐】
 まずは定足数について御説明いたします。現在、本分科会委員24名のうち、現時点で15名に御出席いただいております。科学技術・学術審議会令8条1項に定める定足数である過半数を満たすことを御報告いたします。
 続きまして、資料についてです。本日の資料は、議事次第の裏に記してあるとおりです。資料1が、議題1の事前評価に関する資料、資料2が、議題2の中間・事後評価に関する資料です。また、毎回御用意しております研究開発方策のファイルのほかに、机上配付資料の1、2及び3を御用意しております。過不足等ございましたら、議事の途中でも結構ですので、事務局までお知らせください。
 以上でございます。

【大垣分科会長】
 それでは、議事に入ります。たくさんの議題がありますので、よろしく御審議をお願いいたします。
 今回は予算日程の都合により、議題1の「研究開発課題の事前評価について」については、非公開で行います。なお、非公開で審議を行いました資料と議事録については、概算要求資料の発表後、文部科学省のWEBサイトに公開する予定です。
 本議題では、本分科会に設置されております各委員会において取りまとめられた事前評価結果(案)について御審議いただきますが、それに先立ちまして、事務局より、平成27年度科学技術予算概算要求について、さらに、文部科学省における政策評価プロセスについて、説明していただきます。それでは、説明をお願いいたします。

【川上科学技術・学術政策局長】
 それでは、ちょっと時間を頂いて。前回の分科会の中で、ここの分科会で評価しているものが全体的な政策マップの中の一体どういうものに関連してくるのかという、その全体像が見えにくいという御指摘を頂きましたので、それについて御説明の時間を頂きたいと思います。
 説明の前に、先ほど御紹介いたしました次長の岸本でございますが、霞が関にもやっぱり新風が必要ということで、民間でありますJFEから来ていただいたわけでございます。新たな視点で取り組んでもらいたいと思っています。
 それでは、机上配付資料1というのが後ろの方にございます。横長の資料でありますが、これをお開きいただきたいと思います。
 1枚開いていただいて、1ページと書いてあるところですけれども、科学技術基本計画に基づくわけでございますが、3年前から始まりました「第4期科学技術基本計画」は、課題解決という方針に大きく転換しておりまして、特に震災復興、グリーンイノベーション、ライフイノベーションという三つの重要課題をそこの中で提供しているわけです。と同時に、基本計画においては、それを具体的に進めるために、詳細な政策づくりを提案しておりまして、それに基づいて、昨年度より「科学技術イノベーション総合戦略」というのが立てられてきています。今年、「2014」というものが6月に閣議決定されております。これにつきましては、次の資料で御説明いたしますが、その「2014」に基づいて、総合科学技術・イノベーション会議においては、7月に27年度の予算の配分方針が出されているという体系になっております。ただし、医療分野につきましては、今年度より内閣官房に健康・医療戦略推進本部が設置され、医療分野については基礎研究から事業化まで一貫して進めていくという政府方針に基づきまして、別途の政策体系がつくり上げられておりまして、きょう御議論いただく中では、この中の医療分野研究開発推進計画、これが本年7月にまとまってございますけれども、これが関連するものということになるわけでございます。
 2ページ目に、科学技術イノベーション総合戦略2014をまとめた概要資料を出してございます。昨年つくった総合戦略を基本的に踏襲しておりますのは、第2章の1.政策課題の再構築の中にあります5本の重点課題でございます。第4期の基本計画にあったグリーン、ライフ、復興、こういったものに加えまして、次世代インフラの構築と地域資源の活用、この5本の課題が重要な政策課題というふうに取り上げられております。本日御説明いたしますものの中に、一つの塊として、この重点課題に対応した施策事業が入ってくるわけでございます。
 また、「2014」において新たに強調された点が2点ございます。1点は、この第2章の2番にあります、分野横断技術による産業競争力の強化というものであります。課題解決を取り上げていったときに、そのいずれの多くの課題解決の中に、横串的に関わってくる科学技術の重要な課題というものがある。そういったものが、縦割りの政策課題の取組だけでは埋没してしまい、十分な強化を図れないという課題がございました。将来に向けて、そういった部分も強化していかなければいけないという考えの下、ICT、ナノテクノロジー、環境技術の3分野が横断的に課題解決につながるものとして強化をすべきであるというふうに挙げられたわけでございます。
 また、課題解決など、そういう取組だけではなく、この次は第3章になりますが、環境をきっちりつくっていかなければいけないということにも目が向けられてきております。その中で、一つの新たな取組が、3章の1番というところになりますが、研究開発法人を中核としたイノベーションハブの形成でございます。来年、27年4月に、独立行政法人の改革によって国立研究開発法人という枠組が出来上がるわけでございます。これを機会に、研究開発法人を産学の人材の流動のハブとして活用し、人材を集積させ、産学官共同研究の拠点として、橋渡し機能を強化し、日本全体の研究開発を強化するとともに、イノベーションを起こしていこうという考え方がここに述べられております。27年度予算において、こういったことが重要な課題となっているわけでございます。その次のページ、その次の次のページあたりには、その2章、3章の詳細を少し書いているところでございます。
 ずっと飛びまして、時間もありませんので、6ページの医療分野について、多少補足をしたいと思います。医療分野につきましては、安倍政権誕生後に、先ほど申し上げましたように、基礎研究から切れ目なく研究開発を支援し、事業化にきっちりと結び付けていくという体制の構築が重要であるということで、新たな体系化がなされております。その体系の下で、医療分野の研究開発をどのように進めるかというのが、今年の7月に計画としてまとまったわけでございます。真ん中の中段のところに、左側に基礎研究と臨床現場の間の循環を構築という方針の下、10の基本方針を立て、進めていくわけでございますけれども、特に、厚労省、経産省、文科省、この3省の連携を図ることによって、基礎研究から事業化までつなげていこうという考え方の下、九つの連携プロジェクトを重要視するという考え方が打ち出されてございます。医薬品の創出、医療機器開発、革新的な医療技術の創出、再生、オーダーメイド・ゲノム、がん、精神・神経疾患、新興・再興感染症、難病という、この九つの連携プロジェクトを重視していくということになるわけでございます。
 そして、こういう一連の政策体系の中で、文部科学省として、どのような予算を組んでいくかということの検討を行い、今月末に概算要求として財務省に提出するわけでございます。検討の終局に差しかかっているわけでございますけれども、一番最後のページに、現在検討中の、文部科学省の科学技術分野における予算の重点をどのように置くかという資料をつけてございます。検討中の案と書いてあるとおりでございまして、現在、まだ最終調整をしているところでございますけれども、この全体像の中で御紹介をしたいと思います。ただし、この分科会で事前評価を頂くものというのは、新規のものであり、かつ、独立行政法人等の運営費交付金になるものを除くものということになりますので、実は、この全てを御評価いただくということではなくて、このピクチャーのうちの新たに取り組む、内局で取り組むものをピックアップして御検討いただくということになりますので、御検討いただく際の下に置いておくチャートだというふうに御理解いただきたいと思います。
 27年度の概算要求の仕組みとして、まずイノベーションに適した環境創出をする、それから、未来への飛躍を実現する人材の養成を行う、それから、イノベーションを実際に研究開発を推進するという、この三つの体系を提示しております。
 環境創出については、先ほど申しました研究開発法人をイノベーションハブとするということを実現するための共創の場の形成施策、それから、重点課題の中にあります地方の力を使ってイノベーションを起こすという観点から、我が国の研究開発力を総動員した地方創成イニシアティブを起こすという施策、それから、基礎研究の推進、また、イノベーション人材の育成・活用を推進するために、女性研究者及び若手研究者に焦点を当てた施策、こういったものを重要なポイントとして概算要求を行う予定でございます。
 また、未来への飛躍を実現する人材の養成として、グローバル化の中で、グローバルに活躍できる人材の育成として、初中教育段階、そして、高等教育における留学支援制度の拡充等、そういったことを重要視して概算要求を考えているところでございます。また、大学改革の推進について強化をしていく予定でございます。
 また、研究開発そのものにつきましても、防災・安全保障等に貢献する人工衛星、新型基幹ロケットの開発、これは26年度から継続的に強化していくところでございますが、27年度、多少アクセントがついているものとしては、次世代の航空科学技術の研究開発に省を連携して取り組んでいくということを考えてございます。また、次世代スーパーコンピュータの開発として、26年度から取り組んでおりますポスト「京」の開発、医療分野としては、先ほどの研究計画に沿った強化、グリーンの社会課題に対しては、ITER計画の推進、それから、東日本大震災からの復興再生としては、新たに福島の廃止措置の研究開発の国際的な取組を加速するというプラン、そういったものを強化していくという方向性で概算要求をしていくという方針で検討しているところでございます。
 本日、事前評価として御議論いただくものは、ライフサイエンスの分野において、ゲノムと新興・再興感染症に関するプロジェクト、それから、環境・エネルギー分野におきまして、気候変動関係のもの、それから、防災分野のものがあるわけでございますが、こういったものは、それぞれ、例えば、クリーンで経済的なエネルギーシステムを実現するという体系の中、それから、世界に先駆けた次世代インフラの構築の中、そして、ライフについては、先ほどの9の連携プロジェクトの中に位置付けられるものでございます。
 抽象的で申し訳ございませんが、一応こういう全体的な体系の中で、本日、事前評価をしていただく、こういう形になってございます。よろしくお願いします。

【大垣分科会長】
 先に両方説明されてから後。じゃ、お願いします。

【斉藤大臣官房評価室長】
 続きまして、政策評価の関係について御紹介させていただきたいと思います。私、大臣官房政策課評価室長の斉藤と申します。よろしくお願いいたします。
 私の方で担当しておりますのは、文科省全体の政策評価がどのように行われていて、かつ、最近ちょっと改革というか、改善を行っておりますので、その簡単な御紹介をさせていただきます。資料は、机上配付資料2でございます。今、局長の方から御説明させていただいたものの次の資料でございます。
 こちらの方では、こちらの会議で御議論いただいています科学技術関係のみならず、文部科学省が実施しております全ての政策について、法律に基づきまして、毎年度政策評価を行うというような活動を行っております。
 1ページおめくりいただきますと、2ページ目がスケジュールになっておりますが、例えば、2ページ目の左側、25年度までというのを見ていただくと分かりやすいと思いますが、年度が終わりましたら、年度の初めから、前年度までの業務の実績、政策につきまして、実績の測定や施策の分析などを行いまして、まず資料を作り始めてまいります。それを、各課が作成しました政策評価の結果について、大臣官房政策課評価室の方でヒアリングを実施しまして、さらに、有識者会議を開いて外部の先生方にも御意見を頂きながら、前年度までの政策がどのように実施されてきたのか、しっかり行われているのかというのを評価いたしまして、その結果を取りまとめて、夏、8月末に作ります概算要求に反映していくというようなプロセスを毎年繰り返しているというようなことになっております。
 今年度、今やっておりますのは、スケジュール的には右側の部分ですけれども、従来の反省点といたしまして、政策評価というもので、その政策がしっかり行われてきたのかというような中身と、それを次年度の予算の概算要求なりに反映させていくというところのリンクといいますか、評価結果の活用が必ずしも十分ではないのではないかというような問題意識から、我々、政策評価を担当している部署と、予算の調整を担当しています会計課と協力をしまして、政策評価の結果をよりダイレクトに予算の査定なりに結び付けていかれるような仕組みをつくれないかということで、予算との連携ということで、スケジュールの見直しも含めて行っているというようなものが、ここでの御紹介でございます。
 2ページの右側を見ていただきますと、先ほど申しましたとおり、年度が終わりまして、前の年度までの政策の結果を分析し始めるというのは同じですけれども、その後の政策評価のヒアリングに対して、予算を担当している会計課に同席を求めたりですとか、全体のスケジュールを少し前倒ししまして、政策評価の観点から予算にどのように反映していくべきかというような内部資料を作って、中で共用しまして、それをもとに概算要求を作っていくというようなプロセスを踏んでおります。
 あと、今回御議論いただきます新規の事業につきましては、新規で、それが妥当かどうかというのを御議論いただいて、予算要求までにその結論を聞かせていただくというのも一つございますし、そのようにして立ち上がった新しい事業については、当然、予算がついて事業が始まりました後には、それらに関連する分野のその他の事業とともに、このプロセスで毎年毎年評価をされていくということになっておりまして、事業としてしっかり政策効果が得られているかどうかというものを毎年チェックしているというような中身になっております。
 更に補足して申し上げますと、これは法律に基づく政策評価のプロセスなんですけれども、これとは別に、行政改革の観点から、行政事業レビューというものを別途行っております。そちらは、個々の事業につきまして、その事業が効率的に執行されているかどうか、お金がちゃんと効率的に事業ごとに使われているかどうかというのを見る評価プロセスもございまして、そちらの方も毎年度、各事業ごとに資料をまとめまして、それをもとに有識者の先生に見ていただいたりとかしながら、事業が効率的に執行されているかどうかという観点でも別途見ております。その効率的に使われるかどうかという話と、この政策評価の話も、適宜連携をとりながら、しっかり進めているというような状況でございます。
 御説明は、以上でございます。

【大垣分科会長】
 ありがとうございました。
 それでは、ただいまの説明につきまして御質問等ございましたら、お願いしたいと思います。よろしいでしょうか。

【柘植委員】
 一言。

【大垣分科会長】
 どうぞ。

【柘植委員】
 各評価に入る前に、私自身も感想といいますか、認識を皆さんと共有したいなと思って、半分感想なんですけれども、多分、これは川上局長も同じ思いを持っているんじゃないかとも思って。
 私、つらつら、ここ10年の科学技術・学術政策等を取り巻くバウンダリーコンディションを、10年ほど前に総合科学技術会議の議員をしていたときと今とを比較しますと、ここまで変わっているなというのを、私は、うれしい思いもあるし、ある意味の危機感を持ちながらも、認識しています。
 具体的に言いますと、10年ほど前は、いわゆる科学技術の成果を本来は活用してくれる出口側といいますか、経済財政諮問会議の方から見ますと、科学技術の予算はもっと削れとか、投資目標なんか数字で出すのはもってのほかだ、成果目標を書けとか、そういうのが経済財政諮問会議の議論の場で出ていました。ある時なんかは、そういう文章で書こうと、投資目標ではなく成果目標を基本としなんていう文章を書く動きが出たもので、私は当時議員をしていたんですけれども、当時の向こうの議員の牛尾さんにおかしいと、書くならば、投資目標のみならず成果目標も基本としということが国のためだということを言いましたら、牛尾さんはそうだなということで、すぐ翌日の経済財政諮問会議の文章をそういうふうに、投資目標ではなくなどというのを修正していただいたという、言うならば、経済側と科学技術行政側との間には大きな溝があった。向こうから信用されていなかった。イノベーションと科学技術とは両輪ではなかったというのが、10年前だったんです。私も産業界の方の出身だったもので、おかしい、本当は両輪であるべきだというのが10年ほど前からあったんですけれども、我々、科学技術サイドから見ても、胸に手を当ててみると、科学技術はイノベーションのためにだけあるのではないという考えも、10年前はあったわけです。
 しかし、御存じのとおり、先ほどの科学技術イノベーション総合戦略2014の中では、名前がまさに科学技術イノベーション政策になって、実は、その源流に、4月に経済財政諮問会議と産業競争力会議の合同会議で、これは経済産業省の方の会議でございますけれども、甘利大臣が、日本のイノベーションシステムの強化に向けた改革戦略、正確な名前は忘れましたけれども、とにかく、イノベーションシステムの強化に向けた戦略を出した、その中に、やはり科学技術政策を何とか経済競争力に結び付けたいという趣旨の言葉で、キーワードとして、橋渡し機能の強化というキーワードを打ち出していました。産業と公的研究機関の橋渡し機能というのと、大学と社会、産業界との橋渡し機能、すなわち、これ、一部、先ほど川上局長から御紹介があった科学技術イノベーション総合戦略2014の中でもそれが活かされているというように、閣議決定までそこが活かされているということは、非常に重視しないといけないわけでして、私が言わんとしていますのは、10年前には冷ややかな思いを持っていた産業政策側から見た科学技術政策が、向こうから橋渡しをしようという意図が、非常に熱い思いを持ってきているわけです。
 これはうれしいと思う反面、その橋渡しの質は、向こうから見た橋渡しに対して、我々はやはり科学技術・学術の視点で見た、しっかりとした土台の上の橋渡しということに責任を持っているということの自覚が、逆に今求められているなということを、この科学技術・学術審議会のメンバーは改めて自覚しないといかんなというのを、自分でメンバーの一人として自覚しています。そのあたりを、川上局長のお話を見て、あるいは、それを取り巻く今のバウンダリーコンディションがここまできているんだなというのをつらつら感じておりまして、やはり今日のこの研究計画・評価分科会も、同じような意味で考えないといけないかなと思っております。
 すいません、長くなりまして。

【大垣分科会長】
 ありがとうございました。
 ほかに特になければ、次の議題に行きたいと思いますが、よろしいでしょうか。どうもありがとうございました。
 それでは、事前評価結果(案)の審議に移ります。まず、分野別委員会ごとに説明していただき、それぞれ質疑の時間をとりたいと思います。また、時間が許せば、全ての委員会からの説明が終わった後に、全体と通した質疑の時間を設けるという手順で進めたいと思います。
 資料は、各委員宛てに事前に送っていただいておりますので、説明は、施策マップを中心に、事前評価票の必要な部分を簡潔にお願いしたいと思います。
 それでは、まず、ライフサイエンス委員会から説明をお願いいたします。よろしくお願いします。

【林先端医科学研究企画官】
 ライフサイエンス分野における評価について御説明いたします。研究振興局の林と申します。よろしくお願いいたします。
 使用いたします資料は、資料1-1-1及び資料1-1-2、及び机上配付資料3になってございますので、お手元に御用意いただければと存じます。
 まず、資料1-1-1でございますけれども、ライフサイエンス関連の研究振興局における様々な研究プログラムを時系列に並べさせていただいたマップになってございます。今回説明させていただきます事業に関しては、まず左に五つ分野を掲げてございますが、世界最先端の医療の実現に向けた取組の中における、オーダーメイド医療の実現プログラム(第3期)の2年目に当たりますが、分野の拡充ということで説明をさせていただきます。もう一つ、その下の段にございます、疾病領域ごとの取組ということで、感染症研究国際ネットワーク推進プログラム、これが今年度で第2期を終了いたします。これにあたりまして、第3期の位置付けといたしまして、感染症研究国際展開プログラムについて、概要の説明をさせていただきたいと思います。
 それでは、資料1-1-2を御覧になってください。ライフサイエンス委員会における事前評価結果について、概要とともに御説明させていただきたいと思います。
 1枚おめくりになっていただきますと、目次及びライフサイエンス委員会の委員名簿がございます。
 もう1枚おめくりください。まずはじめに、感染症研究国際展開戦略プログラムの概要を簡単に御説明いたします。これまで感染症研究に関しましては、第1期及び第2期におきまして、特にアジア・アフリカ諸国に対して、8か国、13拠点の研究拠点を整備してまいりました。日本国内では得ることができない病原体を、海外に出向いて、海外で試験管を振って研究を行うというプロジェクトでございます。来年度より考えております本プログラムに関しての趣旨でございますが、まず一つに、現地に参加できる他の大学も数多く参加できる形での共同研究の推進を行ってまいりたい。及び、高度専門人材を育成するという意味合いにおきまして、海外において若手の研究者を実地で研修していただく、そういった体制を組むとともに、国立感染症研究所や、あるいは、先ほど橋渡しという言葉がございましたが、橋渡し機能を担っております創薬支援ネットワークと連携いたしまして、ここで研究をした成果、それを確実に診断・治療薬の実用化及び国内感染症対策への応用に持っていくといった趣旨で、プログラムの提言をさせていただいております。
 次の4ページ目の4の数字が見えづらいんですけれども、次のページを御覧ください。新興・再興感染症制御プロジェクトと書いてございます。これは、先ほど局長の方から御説明のございました、医療分野研究開発推進計画で定められました九つの連携プロジェクトの一つとして掲げられてございます。本プロジェクトの中で、来年度も継続してプログラムの推進をさせていただきたい。その旨の中で、ライフサイエンス委員会の方から事前評価を頂きました内容を簡単に御説明いたします。
 次のページを御覧になってください。5ページ、6ページにございます。6ページの5ぽつ目、総合評価というところでございます。感染症研究の強化は大変重要な課題である。海外研究拠点を全国の大学や研究機関に開かれた研究拠点として活用する取組を積極的に進める、これは質の高い研究活動が期待できるものとして総合評価を頂いておりますので、御報告させていただきたいと存じます。
 机上配付資料3ですが、いろいろと資料が飛んで恐縮でございます。1枚おめくりになっていただきますと、感染症研究国際展開戦略プログラムというポンチ絵がございます。これは、文部科学省と厚生労働省が共同で、成果を共有しながら、最終的には感染症における予防・診断・治療へ貢献するといったものを簡単にまとめさせていただいた連携の図譜でございます。参考にしていただければと存じます。
 続きまして、次のオーダーメイド医療の実現プログラムについて説明をさせていただきたいと存じます。資料1-1-2に戻っていただきまして、7ページ目を御覧になってください。オーダーメイド医療の実現プログラム、このプログラムにおきましては、今現在、2期10年を過ぎまして、3期の2年目に入ってございます。これまでバイオバンクの機能とゲノムの解析機能、及び今後様々な事業や大学、研究機関と連携をするために連携事務局を設置いたしまして、今現在、新たな推進体制の下で研究事業を進めているところでございます。
 次のページを御覧ください。ゲノム医療実現に向けた新たな研究推進戦略でございます。これは、先ほど申し上げた医療分野研究開発推進計画で定められました九つの連携プロジェクトの一つでございますが、厚生労働省との実質的な連携を図るべしという官邸からの御指示の下、下段にバイオバンク・ジャパン、本事業のバイオバンク機能、あるいはゲノム解析機能、そういったものを活用いたしまして、国立がん研究センターをはじめとする六つのナショナルセンター、あるいは、143の国立病院系列のグループでございます国立病院機構、あるいは、臨床試験のグループといたしまして、国内最大級のJCOG、あるいは、小児がんの最大グループでありますJCCG、そういったところと研究計画を共有いたしまして、共同研究を行うという方向性で今現在取り組んでいるところでございます。
 次のページを御覧になってください。少々ビジーな資料で恐縮でございますが、来年度におきましては、このようにバイオバンクの生体試料を整備するとともに、DNAのゲノム解析を進めていく中で、様々な原因遺伝子、あるいは関連遺伝子、そういったものが見つかっております。ただ、遺伝子が見つかるだけというわけでは、医療に転化することができません。なぜその遺伝子が発現をし、病気を引き起こすのか、そのあたりのメカニズムを解明していく必要がございます。及び、ゲノムの情報を用いて、近年では、一つの薬に対して、効く人と効かない人、あるいは、副作用が起こりやすい人、起こりにくい人、そういった特徴がどうもゲノムで、遺伝子の情報で分かるということが、今、少しずつ解明されてきております。ですので、来年度におきましては、赤字で示してございます治療最適化研究分野及び発症メカニズム研究分野といたしまして、病気の本体解明などに関して、更に力を入れて研究を推進していきたいと考えてございます。
 ページをめくっていただきまして、次のページは、九つの連携施策の説明資料でございます。
 更にページをめくって、11ページ、12ページを御覧になっていただきたいと思います。このような方針の下、ライフサイエンス委員会の方から総合評価といたしまして、12ページの総合評価を御覧になってください。特定の領域・疾患に絞り込んで、六つのナショナルセンターや様々な臨床研究グループとの連携の下で、研究基盤を活用して、革新的な診断・治療法につながる遺伝子の同定、そういった内容は非常に重要な取組であるということ、及び新たな治療・診断薬の開発を目指す取組を更に推進する必要があるということで、御評価を頂いているところでございます。
 最後に、机上配付をさせていただいております資料3の2ページ目を御覧ください。繰り返しになりますので、簡単に説明いたしますが、オーダーメイド医療の実現プログラム、左真ん中に記してございます。様々な基盤を活用いたしまして、ナショナルセンターや東北メディカル・メガバンクとの連携を図りながら、最終的には、厚生労働省で設置されております二つの事業に成果を導出し、オーダーメイド医療の実現を図るということで取り組んでいる次第でございます。
 研究振興局からは、以上でございます。

【大垣分科会長】
 ありがとうございました。ただいまの説明に関しまして、何か御意見、御質問ございますでしょうか。

【松田委員】
 先ほどの感染研究国際展開戦略プログラムで、今タイムリーな話題として、エボラ出血熱の話があると思うんですけど、北大の人獣共通感染センターの先生が現地に赴くとかというのはニュースとかになっているんですけれども、こういった取組というのは、ここで今説明されている取組でカバーされるものという理解でよろしいんでしょうか。今回みたいなアウトブレイクが出てきた場合に、例えば、今回の取組の中でどういった対応がなされるとかというのも含まれてくるという理解でいいんでしょうか。

【林先端医科学研究企画官】
 エボラ出血熱に関しては、今現在、非常にセンシティブな問題になってございます。我々も非常に注目しております。この感染症プログラムにおいても、実はエボラ出血熱に関する研究は、特にガーナの拠点を中心に続けてきております。ただし、昨今メディアで言われている感染者に対する直接的な研究ではございませんでして、コウモリにエボラ出血熱のウイルスが感染しているケースですので、このコウモリを用いた抗体の研究を行っております。
 ですので、来年度以降、このプログラム自体が継続するという状況の中で、我々の研究成果を、特にWHOと連携をして今動いているのが国立感染症研究所ですので、その成果が使えるのかどうかということも含めて、あるいは、我々の現地に行っている研究者が何ができるのかということも含めて、今現在協議を行っているところでございます。

【松田委員】
 ありがとうございます。

【大垣分科会長】
 よろしいですか。ほかにございますか。どうぞ。

【春日委員】
 同じ観点の質問なんですけれども、この新興・再興感染症、特にそういう重篤な一種の感染症に関して、国内で基礎研究を推進するにあたって、やはりこれまでにない安全性の高いレベルの研究施設が必要かと思います。その観点で、大型研究施設のロードマップを文科省の方でまとめられていると思いますし、また、別途、日本学術会議の方でも、重点的な大型研究の絞り込みを行っておりますけれども、その中で指摘されているようなレベル4の研究施設とこちらの研究プロジェクトの関係というのはどのようになっているんでしょうか。

【林先端医科学研究企画官】
 これも非常にセンシティブな問題で、実は国会質疑でもたびたび聞かれる内容でございます。レベル4の研究施設は、特に国立感染症研究所の方で、いつでも稼働できる状態として維持はされております。幾つかの大学の方からも、レベル4の研究施設を設置して国内対策に結び付けるべきではないかということで、様々な御提案を頂いているところでございます。
 ただし、現状といたしまして、厚生労働省に確認する限り、例えば、国立感染症研究所に置かれているレベル4研究施設が実稼働できていないというのは、地域住民との間の様々な問題がございまして、なかなか稼働できない状況にあるということになってございます。ただし、国際的に見て、レベル4の研究施設を持って稼働していないという国は、むしろ非常に少ない状況だということは政府としても認識しておりまして、今後とも粘り強くレベル4の研究施設が稼働できるように、様々な取組を検討していきたいと考えております。
 そんな中で、この国際展開のプログラムに関してですけれども、このプログラム自体は、海外に出て、その海外における疫学調査から、病原体そのもののDNA解析も含めた基礎的研究を展開するものとなってございます。ただし、海外のレベル4の研究施設を用いて我々の研究者が入るというのは、各国のセキュリティの問題が非常に大きくて、今のところ、その話はちょっと進んでいないというのが現状でございます。

【大垣分科会長】
 よろしいでしょうか。次へ行ってよろしいですか。それでは、環境エネルギー科学技術委員会の安井主査、お願いいたします。

【安井委員】
 それでは、資料を用いまして、資料といたしましては、資料1-2-1、資料1-2-2でございます。
 資料1-2-1を御覧いただきますと、環境・エネルギー分野の全体像が出ておりますが、一番最初に御紹介いたします事前は、一番上のグリーンでくくられた部分のものでございます。
 それでは、資料1-2-2に移らせていただきますが、最初の2ページは目次あるいは名簿でございますが、3ページ目にポンチ絵がございます。これで少しやりますかね。ここにございますように、この気候変動適応戦略、これは気候変動がもう明らかに起き始めている、起きているということから、それに対してどのように適応して被害を減らすかという対応を検討するものでございますが、国全体といたしましても、政府全体といたしましても、平成27年度に「適応計画」を策定すると。そういたしましても、それぞれの地域が気候変動への適応策を講じていくということになると思われます。主として防災とか、農業とか、生態系保全とか、水資源とか、そんなことになるかと思いますが、そういうものをいかに支援をしていくかというものでございまして、真ん中に参りますけれども、それは真ん中のRECCAと書いてあるものでございますけれども、必要な基盤技術としては、数年~10年といったところの近未来予測技術と、あと、1キロ未満の超高解像の情報の提供といったところでございます。それをシーズ・ニーズ一体による開発ということでございますけれども、より具体的に言えば、データを下にございますDIASというものに入れて、ユーザーに公開をする。それで社会実装につなげていく、そういったものでございます。
 4ページに移らせていただきますが、課題の概要は今申し上げたようなものでございますけれども、最終的に一言ここに書かれておりますのは、新しいビジネスの創生まで狙っていきたいということでございます。
 各観点からの評価ということでございますけれども、必要性に関しましては、もう既に御存じのとおり、IPCCの第5次の報告書で、こういったことがもう重要であるという認識になっておりますが、先ほど申しましたような先端的な計算技術等が完成いたしますことによって、社会実装し、社会全体が大きな利益を得ることができる、したがって必要である。
 有効性に関しましては、これまた繰り返しになるのでございますけれども、近未来予測技術と、それから、超高解像のダウンスケーリングといったことから、次のページに移りますけれども、それが行われますことによりまして、出口である社会実装に確実につなげていくということでございます。今回のこのプロジェクトは、その適応策を実行する主体、それが一番上の下から4行目ぐらいにございますが、自治体とか企業等が想定されますけれども、最終的には、そういった主体が自らの手で計算できるように、データの使い方等を含めて、その進展を考えていくというものでございます。また、最終的に、ここに指摘されているものといたしましては、海外での適応策も視野に入れるべきだという指摘がございますが、全体として、有効性についても良い評価になっております。
 それから、効率性でございますが、効率性は、いかにデータの受け渡しをしていって、それでシーズとニーズを結び付けるかというところが鍵となりますので、そういったことをマネジメントするような機関がしっかりと存在することが重要であろうという認識に立っております。先ほども申し上げましたが、データ統合・解析システム、DIASと呼ばれておりますけれども、そういったものの中にデータを蓄積し、それが共有できると。場合によりましたら、例えば、コンサルタント、あるいはベンチャー等がこういったものを活用できるようなところに成果を持っていくということで、多数のステークホルダーを巻き込んで、社会的に認知をすれば効率的になるのではないかという評価になっております。
 それから、総合評価でございますけれども、総合評価に関しまして、最初は前文でございますが、今年の台風も洪水も何か変でございましたが、こういったことに対して必要であろうということと、それから、本プログラムの実施にあたって、第2パラグラフは、1番目が、社会実装に移行するような研究ロードマップを書きなさいということですね。それで、技術を使えるように、いろいろな方に使ってもらえるようにしなさいと。2番目が、自治体若しくは企業が参画することを考えますと、一番最初から準備ができていて、このプログラムにすぐ参画できるところは非常に限られているというふうにまだ考えておりまして、そのために、プログラムの途中での参画を排除しないような仕組みで運営できるようにしなさいということになってございます。それから、3番目でございますが、研究もまだ完成しているわけではございませんので、研究開発上のリスクというものを的確に捉えた、例えば、1キロ未満の高解像度といってもなかなか難しければ、それ以外の方法論で何とか実用につなげるように、それの進捗管理をしっかりやりなさいと、そういうような総合評価になっておる次第でございます。
 概略御説明申し上げましたが、必要性は明らかだと思います。有効性、効率性も、若干考えるべきことはありますけれども、十分対応ができ、総合評価もかなり良いものになっていると考えておる次第でございます。
 以上でございます。

【大垣分科会長】
 ありがとうございました。何か御質問。

【木下環境科学技術推進官】
 申し訳ありません。研究開発局より、他府省との連携について若干補足をさせていただいてもよろしいでしょうか。

【大垣分科会長】
 それじゃ、手短にお願いします。

【木下環境科学技術推進官】
 手短に。机上配付資料3の3ページ目で、他府省との連携について簡単に御紹介させていただきます。
 本件につきましては、環境省、国交省、気象庁等と連携を図っているというのが、この図の右上に書いてございますけれども、具体的には、例えば、環境省との間では、この適応策に関連して、私と先方の室長と関連の有識者による懇談会を開催して、両省の事業の効率的な企画・立案であるとか推進を図っていこうということで検討を進めております。
 また、本件が対象としている時間スパンが数年後ぐらいの気候変動予測でございますけれども、これは気象庁が半期ごとによって行っております長期予報の延長上にあるということで、気象庁との連携というのも議論を始めているというところでございます。
 以上、報告をさせていただきます。

【大垣分科会長】
 はい。では、どうぞ。

【小池委員】
 非常に大事なプログラムと思いますけれども、先ほどの事前評価の5ページ目の効率性のところで書かれていた、技術開発後の自立的な社会実装を進めるためには、マネジメント機関のことが書いてありますけど、これは、例えば、先ほど全体の説明の中でありました、いわゆるイノベーションハブと似たようなことを考えられているのか、それとも、それとはかなり違う、先ほどはDIASにその機能を付けたらどうかというようなお話がありましたけど、その辺はどういうふうに考えられていますか。
 結局、こういう技術開発をすると、それが実際に、例えば、自治体なんかが使うときの時間のギャップがありますよね。多分、モデルを開発して、それが実際にいくまでには数年のギャップがあるので、それをきちんとフォローできる人がいないと、多分、実装はまた別の話になってしまうと思うんですけれども、その辺はどういうふうにお考えでしょうか。

【安井委員】
 具体的にどうしろという評価ではなかったと思いますけれども、問題意識が語られておりまして、特にDIASのデータは、使える人は本当にプロといいますか、専門家にならないと多分使えない。やはりそこの橋渡しみたいなことができる、そういった組織をつくれと。人間組織でございますけれども、そういうことを言っているものだと私は解釈しております。
 したがいまして、より簡便に使える、膨大なデータになりますけど、それを、例えば、もう少しコンパクトにしたようなものを提供するとか等々、それをマネジメントするような組織が必要ということではないかと思っております。

【柘植委員】
 関連ですけど。

【大垣分科会長】
 はい。

【柘植委員】
 DIASの件なんですけれども、私は宇宙開発利用部会の方の担当をしていまして、10年前の第3期の科学技術基本計画の中で、国家基幹技術の中に地球観測統合システムとして位置付けたものが、このDIASという形で今結晶化しているんですけれども、ちょっと失礼な言い方なんですけれども、学術的に小さくまとまり過ぎちゃって、社会還元という面で、あるいは国家基幹技術という面では、使いづらいものになっているんじゃないかと危惧しております。それは、この活動の中ではなくて、むしろ行政的な面から、国家基幹技術として現状でいいのかと、不足していたら、どういう活動をプラス注入したらいいのかという場を持って、本来の国家基幹技術として、国益のためにどうしたらいいのかというのは、活動がプラス要るんじゃないかなというのを、一度行政側が検討した方がいいんじゃないかなと思います。
 それプラス、当然、そこに学術的な活動もやってくれというのが、ポスト「京」に対するディマンドなんかも出てくると思いますので、そこは、このプラットフォームだけでは限界ではないかなという感じもしております。
 以上です。

【安井委員】
 よろしいでしょうか。

【大垣分科会長】
 手短にお願いします。

【安井委員】
 そういうことはございますけれども、実を言いますと、適応ということが始まらないと、DIASの場合に、それほど、例えば、コンサルタントあるいはベンチャーがやって何か評価になるというようなネタがなかったというか、ニーズがなかったと思うんですね。これは今回の適応でもって、初めて自治体であるとか、企業であるとか、まさにニーズが出てきますので、これでもってやはりちゃんとした仕組みをつくれば、ベンチャー等も使えるようになるのではないかというふうな段階にやっと入ったかなという認識でございます。

【大垣分科会長】
 ありがとうございました。よろしいでしょうか。それでは、簡潔にお願いします。

【渡辺委員】
 連携について御質問させていただきます。先ほどの連携の御説明において、環境省、国土交通省、気象庁と議論していますということですが、連携の内容は開始前に決めているのでしょうか。具体的にどういう連携をするかというのは、プログラムの開始前に決めておかなければ、なかなか実際はできないものです。
 資料の一つ前のオーダーメイド医療実現プログラムのところでは、具体的に、試料を共有しますとか、共同分析します、あるいは、成果を渡していきますという具体的な連携の在り方が記述されていますが、今のプログラムでは、議論してますだけですので、具体的連携の内容が分かりません。具体的にどのような連携をするのか、簡単に御説明いただけますか。

【木下環境科学技術推進官】
 この2ページ目のような具体的な役割分担をまさに議論しようということで、環境省とはまさに9月から懇談会を開始しようということを話しております。それまでに、7月、8月と議論しておるんですけれども、文科省が、例えば、1キロメッシュの数年先の気候変動予測情報を提供する、その上で、環境省さんの方で、環境省さんの方の適応策の検討に反映していただく、こういったスキームがとれないかということで話をしてございます。

【大垣分科会長】
 よろしいでしょうか。それでは、次に行きますが、よろしいですか。情報科学技術委員会をお願いいたします。鈴木参事官。

【鈴木参事官(情報担当)】
 関連の資料といたしまして、試料1-3-1、1-3-2及び机上配付資料3の関連部分、これらに沿いまして御説明を申し上げます。
 まず、資料1-3-1のマップでございますが、今回の事前評価の対象となりますものにつきましては、2014年の真ん中の色付きの部分の中ほどに黄色い三角がございますが、IoT時代のICTシステムアーキテクチャに関する研究開発、こちらのものが今回の対象ということでございます。
 具体的な御説明の資料1-3-2に移らせていただきますが、めくっていただきますと、2ページに、今回の評価を頂きました情報科学技術委員会の名簿がございます。本日、有川先生御欠席のため、代わって私の方から事務的な御説明をさせていただきます。
 今回の評価対象の研究開発事業の概要につきましては、3ページ目のポンチ絵、概要図がございます。まずこちらの方で概要を御説明いたしたいと思いますが、まずこのIoT時代という言葉がキャッチコピー的に出てきておりますけれども、その問題意識となっております背景なり課題というところにございますが、今、いろんなものがインターネットでつながってくる、これが従来のパソコンや携帯電話のようなIT機器に限らず、家電製品、自動車、身の回りのいろんなものがつながって情報のやりとりがされる、そういう状態、現象に対応して、どうするかと。そういった世界の大きな潮流に対して、特に技術という意味では、センサ技術の進展、これに伴って膨大なデータが生み出されていく、これをいかに効率的に処理して活用するかということが大きな課題であるという認識でございます。
 これを受けての研究開発内容というところ、次の中ほどの枠囲いでございますけれども、こちら、今回の事業では、こういった多様で膨大なデータに対して、セキュリティにも配慮しつつ、集中処理と分散処理との最適な組合せを自律的に行い、効率的かつ柔軟な処理を実現する、そういったインテリジェントなコンピューティング技術の研究開発を行おうというものでございます。目指すターゲットといたしましては、産学官の連携体制によって、実用化を見据えながら、5年程度で要素技術の研究開発と実証を実施する、2020年頃の技術の確立、及び2020年代前半の実用化・普及、そういったことを目指していきたい、そのような考え方でございます。
 続きまして、事前評価の内容でございます。4ページ目以降の資料でございますが、こちらの評価票の3番目の課題概要は、今申し上げたことと重複いたしますので、割愛させていただきます。
 4ぽつ目の各観点からの評価ということでございますが、まず必要性に関しましては、こういった黒ぽつで幾つかの必要性について情報の委員会の先生からの御指摘を頂戴しておりますが、例えば、最初の黒ぽつにもありますとおり、IoTというものに対応した技術、これは非常に社会的に必要不可欠である、欧米の動向なども踏まえても、日本でもやはり産学官各々の役割分担の下で進めていくべき分野であると、そのような御評価を頂いております。また、三つ目の黒ぽつにもございますとおり、こういったICTの研究開発、これは次世代の産業競争力、基礎研究のために重要である、これは国が推進する意味があるというような点の御指摘を頂いております。
 また、めくっていただきまして、(2)の有効性でございますけれども、これについても、幾つか有効性に関する御指摘を頂いておりますが、例えば、3番目の黒ぽつにございますとおり、産業上の期待も極めて大きい分野であるということで、特に国際標準化などを視野に入れて研究開発をやる、それによって有効性を高めていく、そんなことが期待されるのではないかという御指摘。さらに、次の黒ぽつにもございますとおり、単なる狭い意味での要素技術にとどまらず、社会制度、関連する政策、人材育成、いろいろなところに留意しながら研究することによって、大きないろいろな価値が生み出されるのではないかという御指摘を頂いております。
 次いで、(3)効率性に関しまして、これに関する幾つかの御指摘、特に、例えば、最初の黒ぽつにございますとおり、やはり目標を明確にして取り組んでいくということによって、単に抽象的な研究ということではなくて、非常に具体的な世の中でのいろいろな課題解決、そういった適応場面を設定しての取組が期待されるのではないかという御指摘を頂いております。
 それらを踏まえた5ぽつの総合評価という点におきましては、本事業の成果として、いろいろな幾つかの活用が期待される分野の例示などもされておりますけれども、あらゆる分野で安全・安心かつ多面的な生活支援、あるいは新サービスを提供するに資する、そういった有益な事業であるというふうな御評価を頂いております。ただ、その実際の実施にあたりましては、特にやはり情報関係は非常にスピードが速い分野でもございますので、世界の情勢というものに配慮しながら、スピード感をもって進めていくようにといったような留意点についての御指摘を頂戴しているところでございます。
 続きまして、他省庁の連携状況につきましては、机上配付資料3の4ページにございます。こちらの方では、具体的な例示として経済産業省、厚生労働省、国土交通省の名前を挙げさせていただいておりますが、ただ1点御留意いただきたいのは、例えば、医療とか、あるいは地球環境とか、そういった分野の問題と違いまして、今回のこちらのICTに関する技術開発は、ある種汎用的な要素技術のことを目指しているものでもございますので、一つの考え得る活用のジャンルとして、介護のシステムとか、交通のシステムとか、そういった社会インフラといったことが考えられる、想定されるということでありますので、そういったことを実際にやっていくとするならば、こういった各省庁との連携は不可欠になるであろうと、そういった意味でございます。
 実際、この事業を進めていくにあたりましては、公募で提案を募ってやっていくということでございますので、恐らくいろいろな多様な提案が出てくるということでございますので、実際には、その提案を採択・選定した上で、しからば、これをやっていく上では、どの省庁が最善最適で、どういう具体的な連携のとり方がいいのかということを考えていくということになるのではないかということでございます。そのような問題意識を持って、現在、事業の具体化に向けた検討を進めている状況ということでございます。
 以上でございます。

【大垣分科会長】
 ありがとうございました。何か御質問、御意見、どうぞ。

【有信委員】
 こういうことを進めることが物すごく重要であるということは非常によく理解できるんだけど、ここに書いてあることを読んでも、一体何ができるんだかというイメージがわかないんですよね。総合評価のところにそれぞれ項目ごとに書いてあるのは、そういうことを明確にしてくださいという、こういう意味だと思うんですよね。
 現実に、これをもう少し詰めて、明確にしながら進めるということと、こういうことを確実に進めるという意思をきちんと持つということが重要だというのが私の意見なんですけど、もう一つ、この中で欠けているのは、こういうものを実現しようとすると、基本的には、多分、ソフトウェアが主体になるということだと思うんだけど、決定的に欠けている部分として、こういう大規模なソフトウェアを作るときの、分野的に言うと、ソフトウェアエンジニアリングという分野があるんだけど、こういうところに対する配慮がほとんど見られない。つまり、こういうことをやるための更に基盤的な技術として、ソフトウェアエンジニアリングに関するような、特に日本では、ここの分野の研究者が育つのは、ほとんど民間の企業でしか育たないと言われていて、こういう部分をどういうふうに取り込んでいくかということに是非取り込みながら、きちんと進めていただければと思いますので、よろしく。

【鈴木参事官(情報担当)】
 情報科学の委員会におきましても、確かに、これはある種汎用性もありますが、一方で、茫漠とした感じが否めないということで、ある程度絞るべきではないか等々の御意見、意見交換もございました。
 ただ、一方で、現在のいろんな技術の現行の水準からすれば、様々なことを仕分けしたり、あるいは焦点化するということが、逆にまたなじむのかどうか、ある程度事業としては、広い傘の下で、いろいろなことを受け止めてやっていく方がいいのではないかという御意見をいただいているところでございます。

【有信委員】
 いや、それでいいんだと思うんだけど、問題は、そういうことを実現する底力についても、きちんと配慮してほしいということなんです。

【鈴木参事官(情報担当)】
 はい。今後、更に具体化していく中で、まさにこの広いアンブレラの中で、いろいろな観点からの吟味をしていきたいと考えます。

【松田委員】
 すいません。

【大垣分科会長】
 どうぞ。

【松田委員】
 総務省の方の戦略的情報通信技術開発の大学向けに関する審査にも一応関わっているんですけど、ここに書かれている内容と、総務省が出しているような内容と、かなりオーバーラップしている部分があるんですけれども、これが単なる重複になっているようであれば、ここであえてやる必要はないと思うんですけれども、その辺のいわゆる役割分担とか、そういったところがどうなっているかというのが一つ目の質問と、あともう一つは、今のはやり言葉のInternet of Thingsというのは、基本的にはものにつながるというところなので、先ほど有信先生がおっしゃられたソフトウェアエンジニアリングもさることながら、いわゆるものづくりのところとどういうふうにITをつなげていくかというところが重要なんですけど、そういった観点のコメントがここの中からあんまり読み取れないんですけど、その辺については今どういうふうに考えておられるのかというのを教えてください。

【大垣分科会長】
 簡潔にお願いします。

【鈴木参事官(情報担当)】
 基本的には、総務省さんとも今後当然ながら連携を図っていく、そういう意味では、相互にシナジーが発揮できるような体制にやっていきたいというふうには考えております。
 一方、産業界との関係につきましても、やはりある種実用ということも一方で視野に入れなければならない。そういう意味で、今後の事業の実施体制においては、このポンチ絵の連携体制にもございますが、やはり企業と産学連携をきちっと組み込みながら考えていくということで、メーカーも当然ながら、ものづくりも、その点も視野に入れてということになろうかと思っております。

【松田委員】
 ありがとうございます。

【大垣分科会長】
 よろしいですか。それでは、次に行きます。次は、防災科学技術委員会で、濱田主査、お願いします。

【濱田委員】
 防災科学技術委員会から、事前評価の結果について報告をさせていただきます。資料1-4-1と1-4-2であります。
 資料1-4-1のフローチャートの2段目で、矢印で示しておりますが、地震防災対策支援研究プロジェクトについて、事前評価を実施しました。事前評価の結果、着実に推進すべきということで判断をしております。
 本課題の目的でありますが、資料1-4-2の5ページ目に書いてございますが、一つは、地域の防災力向上のため、全国の大学等における理学・工学・社会科学分野の研究成果を一元的に取りまとめたデータベースを構築するということと、大学等の研究成果の地域への展開により、地域の防災・減殺を促進するということであります。平成27年度から拡充をするわけでありますが、今までの研究成果を活用しまして、一層これを進めるために、継続的に成果を活用できるような体制を全国的に構築する。それから、研究成果の活用について、他地域への展開など、普及のための一般化を推進するということが目標であります。地域コミュニティ、行政、企業などの本研究プロジェクトの積極的な参画を得ることによりまして、防災対策への貢献や地域での人材育成の促進が期待されると考えております。
 委員会では、このデータベースにつきまして、いろんなところでデータベースがあるわけでありますので、これの枠組について十分な時間と労力を割いて進めるというようなこと、それから、もう一つは、地域において中核となるリーダーを養成することが必要である。それから、このシステムの、このプロジェクトの課題終了後においても、継続的な取組体制の構築を目指す必要があるという指摘がございました。
 それから、他省庁との連携につきましては、事務局から説明してもらえますか。

【清水防災科学技術推進室室長補佐】
 それでは、研究開発局の地震防災研究課でございます。机上配付資料3の最後のページになりますけれども、連携の関係のところを手短に説明させていただきます。
 この地域防災対策支援研究プロジェクトでございますが、地震防災研究戦略プロジェクトという、文部科学省内局で行うプロジェクトの一つと位置付けられておりまして、こちらの方は、国の全体の地震防災に関する調査研究というものにつきまして、地震調査研究推進本部という政府全体の司令塔となる機関でございまして、こちらの方で関係する府省庁とともに、データ、研究成果の情報共有、あるいは、予算等の調整といった連携が行われております。その枠の中で、このプロジェクト、それから、後ほど中間評価でも御紹介させていただきますが、都市の脆弱(ぜい弱)性に関するプロジェクトといった、そういったもの等を含めまして、きちんと調整をするようにしております。
 また、このプロジェクト自体としましては、現在のところ、特にJSTに関しましては、ここではリサーチマップというのを挙げておりますが、その他のJ-GROBAL等の研究基盤、研究人材、あるいは研究論文等のそういったデータベースサービス、こういったものときちんと有機的に連携がとれるように、こちらのプロジェクトのデータベースを受託しております機関の方と、そういったものをお互いの持つデータが連携するように、きちんと調整をしております。
 また、主査の方から御説明ありました、今後、拡充をして、更にこういったデータベースが、データベースだけでなくて、きちんと国全体、地方へのネットワークとして機能するようにするという観点におきましては、これはまだこれからの可能性というレベルでございますけれども、いろいろな各府省が関わっておるような、例えば、気象台であるとか、あるいは消防団、あるいは防災士会というような民間のものも含めまして、そういった様々な地域に根差している組織と今後連携をしていくということは、現在検討はしているところでございます。
 以上でございます。

【濱田委員】
 ちょっと私から、今の事務局の説明に補足をさせていただきたいと思うんですが。
 机上資料3の一番最後ですが、防災科学技術委員会でしばしば問題になりますのは、他省庁との連携であります。特に、中央防災会議との連携が薄いんじゃないかというような厳しい意見が出ております。御承知のように、中央防災会議では、南海トラフにつきましては、五つの震源域を想定したものは既に出しておりますが、文部科学省として、今、ここの資料にございますように、南海トラフの広域地震研究プロジェクトで、この連動性について、8年間かけて調べるということになっております。これ、調べるのは非常に結構だと思いますけれども、その成果を中央防災会議の方に反映していただくと。ですから、その連携というか、連絡を密にしていただきたい。
 それから、もう一つの日本海の津波の問題でありますが、日本海で津波を発生させる震源域の研究、これも文部科学省の方で8年をかけて研究をするということになっておりますが、現在、この震源域が決まりませんと、津波が日本海側では決まらない状態になっております。こういうのの研究成果が出てきた段階で、中央防災会議と密に連携をとっていただきたいと思います。
 以上です。

【大垣分科会長】
 ありがとうございました。何か御質問、御意見ございますでしょうか。どうぞ。簡潔にお願いします。

【春日委員】
 国連の防災計画との関係、連携はどのようになっているでしょうか。

【清水防災科学技術推進室室長補佐】
 このプロジェクトに関してということでしょうか。現在、国連の方と直接連携ということは、特に、このプロジェクトに関して行っているわけではないんですけれども。

【春日委員】
 皆さんよく御存じのように、来年は国連の防災会議が仙台で行われますし、そういうことも含めると、中央防災会議だけではなくて、日本の中だけではなくて、国際的な連携も盛り込まれると、より発展するのではないかと感じた次第です。

【濱田委員】
 防災科学技術委員会のメンバーの中には、来年の仙台の国際会議のメンバーも含まれておりますので、防災科学技術委員会での成果、これを積極的に反映していきたいと思っております。

【清水防災科学技術推進室室長補佐】
 事務局としましても、当然、このプロジェクトのみならず、地震防災研究戦略プロジェクト、その他のプロジェクトも含めて、文部科学省の防災研究全体としての、おっしゃられる御指摘をよく踏まえて検討したいと思います。

【大垣分科会長】
 ありがとうございました。よろしいでしょうか。それでは、四つの報告を終わりましたが、時間が大分ずれ込んでおりまして、全体の御質疑というのは時間をとらずにいこうかと思うんですが、特に御発言ございますか。全体を通して、今の四つで。なければ、次へ行ってよろしいでしょうか。
 それで、いろいろ御意見を頂きましたが、事前評価案につきまして、特に個別に修正はないものというふうに理解しておりますが、よろしいでしょうか。もちろん、これは御議論は伝えていただいて、主査自身もいらっしゃるところもありますし、よろしいでしょうか。
 それでは、ただいまの御審議いただいた事前評価案につきまして、本分科会として決定したいと思います。よろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)

【大垣分科会長】
 それでは、異議がないものといたしまして、分科会として、事前評価結果を決定することといたします。どうもありがとうございました。
 以上で非公開の部分が終わりまして、これから公開に移ります。それでは、一般傍聴の方々に入室をしていただいてください。
(傍聴者入室)

【大垣分科会長】
 それでは、議事を再開いたします。議題2「研究開発課題の中間・事後評価について」であります。
 ここから公開審議となりますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、本分科会に設置されております各委員会において取りまとめられた中間・事後評価案について御審議いただきます。
 審議は、分野別委員会ごとに説明していただき、それぞれ質疑の時間をとりたいと思います。また、時間が許せば、全ての委員会からの説明が終わった後に、全体を通した質疑の時間を設けるという手順で進めたいと思います。
 議題1と同様、資料につきましては各委員宛てに事前に送っていただいておりますので、説明は、机上配付の施策マップを中心に、中間・事後評価票について必要な部分を簡潔にお願いしたいと思います。
 それでは、ライフサイエンス委員会から御説明をお願いいたします。よろしく。

【林先端医科学研究企画官】
 研究振興局林から、ライフサイエンス委員会での事後評価に関する結果報告の説明をさせていただきます。
 用います資料は、資料2-1になってございます。1枚おめくりになりますと、委員会名簿がございまして、更に1枚めくっていただきまして、ポンチ絵になっていますところが、今回評価対象となっております感染症研究国際ネットワーク推進プログラムの概要でございます。先ほども御説明申し上げましたので、目的、趣旨に関しては割愛させていただきますが、実質的には、8か国に対して13拠点を置きまして、具体的には、例えば、中国でございましたら、中国科学院、その中に1ブースをお借りして、そこで実質的な研究を行うというような形で進めてきている事業でございます。
 この事業に関しまして、事後評価の結果ですけれども、4ページを御覧になっていただければと存じます。4ページの(2)成果というところでございますが、海外研究拠点におきまして最も大きな成果として挙げられるのは、特にアフリカ・アジア圏で問題となっております小児の重症肺炎、この小児の重症肺炎に関する原因となるエンテロウイルスを見出したということが、非常に大きなインパクトでございました。それに併せて、コレラ菌の迅速検出法を開発するとともに、現地における網羅的なサーベイランスを現地とともに行う、それが現地の感染症対策に非常に大きく貢献をしたということで、現地国の政府の方から表彰いただいた、そういった評価もございます。
 最近、国内において問題となっております蚊を媒体といたします感染症、その感染症の原因ウイルスとなるデングウイルス、あるいはチクングニアウイルス、こういったものをいち早く海外で研究を行い、実際にそれがアジア圏で拡大してきているということを、感染症対策の一環として国内に御報告したといった様々な成果がございます。
 これに併せて、例えば、人材育成の部分に関しましては、4ページの一番下の行に記されておりますけれども、海外研究拠点での研究成果が評価された若手研究者が、任期なし雇用の職に大学にお就きになられたという御報告も受けている次第でございます。
 以上のことから、非常に着実な成果が得られているという御評価があるとともに、国際貢献に関しても非常に優れている。今後の展望といたしましては、事業の継続が必要だと。ただしというところで、様々な大学や研究機関ともっと連携をして、出口を明確にした実施体制の整備をしていきなさいと、そのような評価、コメントを頂いているところでございます。
 以上でございます。

【大垣分科会長】
 ありがとうございました。それでは、ただいまの説明に関しまして、御意見、御質問あればお願いいたします。よろしいですか。どうぞ。

【渡辺委員】
 御説明はとてもよく分かりましたが、成果が全て定性的で、どれぐらい達成されたのかというのがよく分かりません。例えば、4ページ目の人材育成のところで、任期なし雇用に就くことができた事例もありましたということですけれども、対象となる研究者が何人いて、そのうち何人がこのような成功の事例となったのかというようなことを説明いただくと全体像が分かります。

【大垣分科会長】
 何かコメント、よろしいですか。

【林先端医科学研究企画官】
 今後、記載等に関して、またライフサイエンス委員会とともに検討していきたいと思います。ありがとうございます。

【大垣分科会長】
 ほかにないようでしたら、次へ行きますが、よろしいですか。
 それでは、環境エネルギー科学技術委員会、お願いいたします。安井主査。

【安井委員】
 お手元の資料2-2を御覧ください。
 1ページ開けていただきますと目次がございまして、今回、中間評価を行いましたものが2件、事後評価を行いましたものが1件でございます。順次御報告をいたします。
 4ページをお開けいただきたいと思いますが、ここに気候変動リスク情報創生プログラム、その概要が書かれておりますが、これは、これまでやってきました気候変動の最終段階のプログラムに近いものでございますが、先ほど事前で申し上げました適応課題につながっていくような情報を出すという、そういうことでございます。概要をざっと御覧いただきますと、要するに、リスクというものがどのようなものが気候変動で出てくるかというものを、気候変動リスクのマネジメントに必要な基盤情報とは何かということを考えて、それを作っていく、そういうものでございます。
 それで、必要性、有効性等は省略で、どのぐらいの予算で動いていたかは、5ページの4番、実施体制、5番を御覧いただきたいと思いますが、特に御説明を申し上げるつもりはございません。
 それでは、中間評価票が7ページからになっておりますが、まず進捗状況でございます。進捗状況に関しまして、一番最初に、内容は時宜を得たものとなっているという評価でございます。
 次の段落でございますけれども、それでは、一体何が良かったのかといいますと、イベント・アトリビューション、最近の異常気象が大体温暖化が原因なのかどうかということを明らかにしようと、そういう考え方でございますが、そういうような計算、あるいは、次は地球温暖化の停滞、これ、2000年ぐらいから実際地球の温度はあまり上がっていなかったのでありますが、それはなぜか。答えは、多分、海洋にエネルギーが行って、大気に来なかったという、そういうことなんですけど、そういったようなことの計算が行われたと。それから、自然災害、水資源のみならず、生態系等も多角な評価をやっているということになります。真ん中辺に、他省庁、特に環境省の政策への貢献等も進んでいると。気象庁は、もう中に入って一緒にやっているということでございます。それから、領域Eというものがありますが、これはデータ等を共有していくという、そういうことが、その環境整備が主たるテーマでございまして、実際研究をやるというよりも実務、そういうものがちゃんと動いているという評価になっております。
 それで、下の最後のあたりに書いておりますのは、この間のIPCC第5次評価報告書の後の記者会見等でも、ここでやっているような研究が、次の第6次に向けた何か先駆けのようになっているのではないかといった、良い評価を行われたというようなことが書かれておる次第でございます。もっとも、これから先、どういうタイミングでやるかというようなことは問題だと書いてございますが。
 研究開発体制に関しましては、先ほど申し上げました領域Eが割合と特徴的だということになっております。
 さて、8ページ目の2、研究開発の進捗状況でございますけれども、全体的には順調に進捗をしているんでございますけれども、第1パラグラフの下の方にございますように、生態系分野が少し遅いかなというようなことになっております。これは恐らく学問の性質上しょうがないのかもしれないんですけれども、そういうことの指摘がなされております。
 その次の段落では、先ほど申し上げましたイベント・アトリビューションとかハイエイタスといったことで、我が国のプレゼンスの向上にもつながっているというようなことが書かれてございます。
 次のページに行かせていただきますが、一番最初に書いてございます話で、テーマDは進捗に差が見られる。これは、先ほどの生態系の話が再度指摘をされているということになってくるかと思います。
 それから、3番目の研究開発成果でございますけれども、また繰り返しになりますけれども、かなり先進的な、想定を上回るような成果が得られているということと、あと、世界の水資源、一番最後のところでございますけれども、そういった評価等が新しいものとして得られていると。
 4番目の成果の発信・社会貢献でございますが、前身、革新プログラムという、そういうもので、AR5、IPCCの報告書に対するデータをつくるところでございましたが、今回、それに比べても、成果が大量に出ている、質もなかなかであるということである。それから、更に講演会、マスメディア等、一般社会に向けての発信も、下から3行目、273件といった形で出ているということでございます。
 これから方向性が(2)に書かれておりますが、最初に、第6次評価、AR6に向けてどうするか。どうも、かなり先進性をもって行われているようではございますが、これをもう少ししっかりと見ていくということと、あと、次の最後のページになりますけれども、今後の方向性といたしましては、これから2年間、もう少しいろいろなことが行われることによって、リスク情報の精度、空間情報、時代、時間等の精度を意味いたしますけれど、そういうものが期待できるのではないかということだと思います。それから、世界をリードしているという現状が、もう少しまた強化できるのではないかということに評価がなっております。
 それから、またこれも繰り返しになりますけれども、領域テーマDの出口、影響評価に関しましては、やはりなかなか難しいものがまだあるかもしれないということ、それから、更に最後に、難しいなら難しいなりにかもしれませんけれども、社会の関心が高いことから、一般への分かりやすいアウトプットが必要であるという、そういう評価を頂いておりまして、感じといたしましては、かなり良好な評価を頂いたものだと私は思っております。
 2番目でございますが、2番目は11ページになりまして、これは東北復興課題でございまして、次世代エネルギー研究開発プロジェクトの概要ということになってございます、中間評価でございます。
 研究開発の概要でございますけれども、これは幾つかに分かれておりまして、2に書いてございます丸1は、革新的エネルギー研究開発拠点形成事業、これは経産省が作りました産総研の福島の再生エネルギー研究開発拠点整備事業を使いまして、新しい再生可能、特にここでやっておりますのは超高効率の太陽電池の創出でございます。
 2番目が、クリーンエネルギーの開発事業、東北復興のためのということになっておりますが、(1)が、三陸沿岸における海洋再生エネルギーという形でございまして、それで、(2)の微細藻類によるエネルギーの利用というのが、2番目のテーマになっております。それから、3番目が、再生可能エネルギーを中心に、これは東北を対象といたしますが、例えば、電気自動車のエネルギーを使ったような、エネルギーとモビリティを統合的に管理するような、こんな研究が行われているということでございます。
 4番あたりに予算の額がございますので、御参照いただければと思います。
 それで、13ページの5番に体制が書かれております。1番は、研究代表者の東工大の小長井先生でございます。あとは、2は、全体が東北大学の田路先生で、それぞれ分担があるという形になっております。
 さて、中間評価でございますけれども、全体的な進捗状況、幾つもテーマがございますので、若干ばらばらの感じでございますが、14ページの1の革新的エネルギーは、主としてナノワイヤー型の太陽電池というものをやっておりますけれども、これに関しましては、ちゃんと進展をしていると、そういう評価になるかと思います。あと、地域産業等に向けたアウトリーチ活動もちゃんと行われていると、そういった評価になっておりますし、体制としても重要であろうということかと思います。
 2番目の東北復興のクリーンエネルギーでございますが、これは二つからなるんでございますけれども、海洋再生エネルギーと微細藻類になるんでありますけれど、結構注文がついておりまして、そのあたりは次の15ページの第2パラグラフあたりから御覧いただけるとお分かりかと思いますが、「海洋課題」の方は、発電装置の設計図はできたかなというところにはいっております。「藻類課題」に関しましては、下水を使ってこれから油を作ろうという話ではございます。「EMS課題」に関しましては、全体の計画設計に着手をしているというところで概要は述べられておりますが、その先に「ただし」と書いてございまして、ただし、「藻類課題」では、これが本当に実用になるためには、エネルギー収支、コスト等のちゃんとした評価がなされなければいけないのになされていない、それを今後研究開発計画の中に反映せよと、結構厳しいことが言われております。「EMS課題」に関しましても、特に再生可能エネルギーシステムの開発について、位置付けが不明確であり、かなり厳しく、中止・整理を含めて計画を見直すべしといった評価になっております。
 あと、中核機関でございます東北大学の全体のマネジメントに関しましても、若干の注文がついているということになってございますし、最後の「EMS課題」につきましては、課題内の連携すら弱いとか、かなり厳しい言葉が続いておりまして、これは恐らくちゃんとした見直しを行わなければいけないということかというように考えられます。
 いずれにいたしましても、その次の最後のパラグラフの、東北復興のためのクリーンエネルギーにおいて、事業全体、個別課題の双方において費用対効果、事業性について検討が十分でない部分があるという、かなり厳しい、復興課題だからとも言えませんが、そういうような評価になっている次第でございます。
 最後に16ページでございますが、16ページは、この方向性でございます。1番の太陽電池、超高効率のものに関しましては、まあまあいけるのではないかと。事業終了後、産総研、それで企業への橋渡し等が期待できますけれど、その具体策を検討したらどうだということになってございます。
 2番目の東北復興のためのクリーンエネルギーでございますけれども、先ほど来申し上げましたように、幾つもの課題がございます。特に厳しいことが書かれておりますのは、「藻類」かもしれませんし、「EMS」かもしれませんが、例えば、「藻類」には、新規の取組をやるななんていうことまで書かれてございます。「EMS」に関しましても、社会実装に至るまでのロードマップを策定すべきということで、厳しい注文がついたということかと思います。
 それでは、最後の3番目でございますが、これは事後評価でございまして、17ページを御覧いただきたいと思いますが、研究開発概要でございますけれども、二つございます。狙いは、大学という割合と縛りのないところで、何か先端的な実証的な研究をやれと、そういう話でございまして、一つが、学内のマイクログリッドです。2番目が、地産の再生可能エネルギーの高度化云々でございます。
 その次のページあたりに、ちょっと小ぶりな予算ですけれども、こういったものと、それから、具体的な実施体制が書かれてございます。長崎総合科学大学、名古屋大学でございます。
 評価でございますけれども、19ページに、課題の達成状況といたしましては、「課題1」に関しては、概ねシミュレーションモデルもできているし、概ね研究目標を達成しているのではないかということになってございます。
 「課題2」といたしましては、いろいろな試みがされておりますけれども、これが本当に有効性がどうかということに関しましては、一番最後のパラグラフにございますように、「必要性」、「有効性」ということ、「効率性」も、まあまあ基準を満たしていると判断されると。「効率性」に関しましては、ちょっと地域コミュニティとの連携がなかったかというような評価になっております。
 成果でございますが、まあまあ合格というような評価になってございまして、「課題1」でございますが、汎用性が高いであるとか、あるいは、問題としてはないわけではないけれども、潮流発電の試作コストの削減に貢献できるとかいったような成果が挙っているのではないか。
 それから、「課題2」に関しましては、比較的汎用性の高いようなシステムの提案がされている。しかしながら、BCPへの適用等をうたってはおったのでありますけど、省エネ観点に限定されているといった点もないわけではない。しかしながら、一番最後に、スマートキャンパス実現の第一ステップとして評価できるという形でまとめられております。
 今後の展望といたしましては、「課題1」に関しましては、やはり地元の自治体等との連携によりまして、有望な技術というものを絞り込むという作業が必要なのでないかといった今後の展望になっておりますし、「課題2」に関しましては、次の21ページ、例えば、やってきたことの電動自転車とか大学内のエコポイントシステムなんかは、これからも自律的に継続的に取組ができるのではないかなということを言うと同時に、いろいろな費用対効果であるとかインセンティブ等の検証が重要なのではないかというような評価になっております。
 以上で御報告終了でございます。

【大垣分科会長】
 ありがとうございました。多数のプロジェクトがありましたが、何か、ただいまの御説明に関して御質問。どうぞ。

【小池委員】
 東北復興の次世代のプロジェクト、かなり厳しい評価があるんですけれども、これに関して、三つの分野がそれぞれかなり違うことをやっていますよね。それで、全体をカバーするような、あるいは、それぞれの課題をカバーするような、外部のアドバイザリーのそういうものは、これは持っているんでしょうか。それとも、もう東北大学を中心とした運営のあれだけでやっているのか。やり方はどういうやり方でやっているのか、教えていただければと。

【安井委員】
 私はあんまり細かいことを知らないんですけど、アドバイザリーって、確かないですよね。

【木下環境科学技術推進官】
 基本的には、東北大学を中心に進めているというのが現状です。東北大学と筑波大学であるとか、仙台市、石巻市等々とコンソーシアムを組んで実施している、そういう状況でございます。

【小池委員】
 やはり少しフォローをちゃんとやらないと、これ、みんなそれぞれが勝手にやって、それで、下手すると、5年たったらおしまいになってしまうような可能性もあるので、委員会の責任なのか、どこの責任なのか分かりませんけれども、その辺はちゃんとお願いします。

【大垣分科会長】
 ありがとうございます。ほかによろしいですか。それでは、次に移ります。情報科学技術委員会で、鈴木参事官、お願いいたします。

【鈴木参事官(情報担当)】
 失礼いたします。資料2-3を御覧いただければと思います。
 めくっていただきますと目次がございますが、情報関係の今回の中間・事後の評価対象は、それぞれ中間が2件、事後が1件ということでございます。
 まず1件目でございますが、3ページ目、中間評価でございますが、社会システム・サービスの最適化のためのIT統合システムの構築でございます。こちらの事業の実施期間ということで、平成24年度から28年度までの実施予定ということでございます。
 研究開発の概要・目的、2ぽつにございますとおり、高効率化・省エネルギーや安全・安心の確保をはじめとした様々な課題達成に資するシステムとしての課題達成型IT統合システム、それを構築するための研究開発ということでございます。
 具体的な実施の体制に関しましては、4ページに体制図がございますが、四つの研究課題を設けて、それぞれ研究所、大学、四つの主担当機関を設定して、連携・分担して事業を進めると。さらに、図の下の方にもございますが、除雪でありますとか、エネルギー利用に関しての実証実験というのを二つ組み合わせるという形での体制で進めているものでございます。
 今回の中間評価の内容に関しましては、5ページ目から6ページ目の調査票を御覧いただければと思います。まず、この課題の進捗状況でございますが、現在、この事業の実施期間、全体として5年でございますが、その前半に各要素技術の研究開発を行う、後半に実証研究を中心とするシステムの統合化開発を行う、そういった計画自体は非常に効果的であろうという評価を頂いております。やはり今後の環境、防災等に関わる課題対応にとって大変重要な研究であるという評価を頂いております。実際の進捗状況という点では、24年度・25年度、2か年で計画していた各項目は順調に進捗しているということ、一部については水準以上の成果も上げているというような評価を頂いているところでございます。
 (2)の各観点の再評価と今後の研究開発の方向性ということでございますが、繰り返しになりますが、一部は水準以上の成果を上げている、全体としては順調に進捗しているという評価に立った上で、幾つかの課題の御指摘も頂いておりますが、やはりいろいろな実証実験というものを今進めております中で、そこの中での技術の効果というものをしっかり上げていく。それを受けて、さらに、四つの主担当機関というのを設けておりますが、それの連携を更に強化すること等々についての御指摘を頂いております。
 また、今後の方向性ということについても幾つかの御指摘を頂いておりますが、こういった除雪、あるいはエネルギー利用に関する実証実験、その結果を実世界にどのようにフィードバックするのかを更に明確にすることというようなこと、あるいは、社会システムやサービスの効率化に向けての数値目標を設定するというような形で、この有効性の検証というものをしっかりと今後やっていくこと、さらに、産業界との連携についても、単にデータの提供ということにとどまらず、より実用化に向けた連携を進めてほしいというような点についての御指摘を頂いているところでございます。
 続きまして、中間評価の2件目でございますが、7ページでございます。災害等に強い情報処理・管理システム構築等の復興に貢献する新技術開発というものでございます。こちらの実施期間は、平成24年度から28年度までの実施予定ということでございます。
 研究開発の概要・目的、2ぽつでございますが、こちらは、地震・津波の発生時においても、システムの途絶、あるいは情報の喪失等が生じないよう、機器・システムの耐災害性を強化する、それとともに障害が起こっても柔軟な運用に切り換え等が行える機能を有した、信頼性の高い情報処理・管理システムの実現に必要な新技術を開発していこうというものでございます。
 大きくは、8ページの体制図にございますとおり、スピントロニクスワーキングメモリ向けの材料・デバイス開発、それから、めくっていただきますと、さらに9ページにございますが、高機能高可用性情報ストレージ基盤技術の開発、そういった大きな柱からなっているものでございます。
 中間評価における進捗状況、10ページでございますけれども、今御紹介した二つの課題それぞれ、いずれにつきましても、大学、研究機関、民間企業間のネットワークというものを着実に構築しつつ研究開発が行われている。そういう意味では、当初の目的と計画に沿って順調に進捗しているという全体評価を頂いております。こちらも、一部については、いろんな計画を前倒しで進めている、予想以上の進展というものも一部には見られるという御評価を頂いております。
 それぞれの各観点の再評価、それから、今後の研究開発の方向性について、こちらは11ページでございますが、今申し上げましたとおり、いずれの課題も順調に進捗ということでございますけれども、さらに、今後の留意点としましては、研究成果の実用化に向けて、産業界、自治体、病院等の関係機関等との連携を更に強化するということが重要であるという御指摘を頂いております。
 スピントロニクスに関しましては、ワーキングメモリというものを従来型からスピントロニクスデバイスを用いたものへ置き換えていく上での課題というものを一層明確にすることと、それを検討することということでございます。
 もう一つのストレージに関しましては、現在進めている検討というのは、複数拠点にストレージを分散配置する手法というものを念頭に置いて進めておるわけでございますが、災害の状況というものは実際には様々なものが起こり得るということで、それを想定して、より詳細ないろんなケースの比較というものを行って、手法の有効性を検証するようにというような御指摘を頂いているところでございます。
 以上が中間評価でございます。
 続きまして、12ページ以降、将来のHPCIシステムのあり方の調査研究に関しての事後評価に関しての御説明を差し上げます。こちら、課題としましては、平成24年度から25年度の2か年にわたっての実施ということでございます。
 研究開発の概要・目的、2ぽつにございますが、本調査研究は、5ないし10年後を見据えた社会的・科学的課題の解決という視点から選定したハイパフォーマンス・コンピューティングシステム、HPCシステムについて、必要となる技術的知見を獲得するということを目的とするものでございます。
 実施体制は、こちらの図のとおり、ハードウェア、あるいはシステムソフトウェアといったシステムに関わる調査研究に関するチームと、それから、社会的・科学的課題からのシステム概要の要求といったアプリケーションに係る調査研究の二本柱になっているということでございます。それぞれの体制の詳細は、14~16ページに記載しておりますが、そちらの方を御覧いただければと思います。
 研究開発の必要性に関しましては、平成23年の事前評価結果の中で指摘を受けているところでございますが、この結論についてかいつまんで御説明いたしますと、まず、この必要性については、日本全体のHPC技術の展開、施策の推進、そういったものについて重要な意義を持つということで、日本全体の国際競争力にとって大変重要であるという評価を頂いているということであります。
 有効性につきましても、様々利用の観点から、今後のHPCの展開に貢献するものになるということで、さらには、スパコンのプロジェクトの取組を円滑に進めていく上で期待されるという評価を頂いております。
 さらに、効率性ということに関しましても、従来からの成果の引継ぎ、転用を行うに際して、効率性の高いものになる、そういうことが期待されるという評価を得ているところでございます。
 予算額については、4ぽつにある表のとおりでございますので、御覧おきいただければと思います。
 今回の事後評価票につきましては、17ページから19ページにかけてでございます。
 まず、課題の達成状況に関しまして御説明を申し上げます。この研究開発の目標といたしましては、やはり必要な技術的知見を得るということ、この点については、そういうことができたという評価を頂いております。
 また、研究開発の体制ということに関しましては、産学がオールジャパンの体制で参画したということで、調査研究の成果の移転を効率よく行う、そういう体制が構築されたという評価を頂いているところでございます。
 続いて、成果に関しましては、18ページでございますが、まず研究開発の成果としては、我が国のHPCシステムに必要な技術的かつ具体的知見が獲得できたと、繰り返しでございますが、そういった評価を頂いているということでございます。
 また、研究開発成果の利活用ということでは、この調査研究の結果として、HPC技術の研究開発を先導するという役割を果たすとともに、今後の国のスパコンプロジェクト、あるいは、研究機関・大学におけるスパコン整備において利活用されることが期待できるという評価を頂いておるところでございます。個別プロジェクトのことについては、黒ぽつでそれぞれの評価結果が書いてございますが、御参照いただければと思います。
 最後に、(3)の今後の展望というところでございますが、産業界を含めた我が国全体のHPC技術力の向上に貢献することが期待できるという評価をされており、また、このような調査研究は今後も適時に実施していくことが求められるというように評価を頂いているということでございます。
 以上でございます。

【大垣分科会長】
 ありがとうございました。では、ただいまの説明に関しまして何か御質問、御意見ありましたら、お願いいたします。じゃ、お二人、どうぞ。

【有信委員】
 よろしいですか。

【大垣分科会長】
 どうぞ。簡潔にお願いいたします。

【有信委員】
 3点あります。
 一つは、最初の社会システム・サービスの最適化のためのIT統合システムの構築という中で、CPS(サイバーフィジカルシステム)の議論がいろいろやられているんだけど、これはさっきのときにあった、いわゆるIoT(Internet of Things)と密接な関わり合いがあるはずなので、この辺の連携について議論はされているんでしょうかというのが1点。
 それから、第2点は、災害に強いシステムというところで、結局、やっているのは、ストレージの話しかやっていないんですよね。それだけで災害に強いシステムということが実現できるかという点についての議論があったかどうかということが2点。
 3点目は、HPCIに関して、「京」のところで一番問題になったのは、もともとスカラー・ベクトルハイブリッドアーキテクチャで進んできたものが、基本的に、途中で民間企業2社がドロップアウトして、ベクトル機能が全く搭載されなかったということがあります。このために、計算能力としてはかなり制限された形になったという実情があるわけですよね。HPCIのこの検討に関して言うと、そこのところがほとんどどうも議論されているようには見えないので、この点については議論されたのかどうか、この3点について教えていただければと思いますが。

【鈴木参事官(情報担当)】
 まず、先ほどの事前評価でのIoTの事業との関係につきましては、従来のやっておりました事業では、必ずしもセンサ技術に伴う、例えば、自動認識、自動制御、あるいは遠隔操作とか、そういったことについての技術的な課題についてのことは必ずしも十分織り込まれていなかった。あるいは、そういったことに伴う情報爆発に伴う情報セキュリティの問題についての研究というのは、必ずしもそこは従前のCFSの方では比重がなかったと。そういう意味では、当然ながら両者は非常に密接に関わるので、相補うような形で進めていけたらというふうには考えておるところでございます。
 もう一つ、ストレージに関しましては、これも各省の方でのいろいろなストレージの関する研究とかもございますし、そういった点で、必ずしもこの事業だけで全ては確かに網羅しきれないところというのはあるのかなと。そこは、そういう意味でのまさに連携によって対処していくべき点があろうかと思っております。

【遠藤参事官補佐】
 3点目のHPCIについては、補佐の方から御説明させていただきますけれども、この調査研究は、主に技術的な調査研究ですので、5年から10年後を見据えて、それぞれベクトルなりスカラーというものの技術の発展がどうなっていくか、そういったことを検討しているものでございます。一方で、有信先生御指摘の点については、別途の政策的な議論をする有識者会議の場で、一つ、「京」なり、ポスト「京」なり、そういったトップの1台で全ての計算を賄うのではなくて、大学の基盤センターのスパコン、あるいは、それよりももう少し小さいようなスパコン、日本全体のスパコン資源を考えて、ベクトルなりスカラーなりのいろんな特徴を持ったものをバランスよく整備していくべきと。そういったような、1個で全てを賄うのでなく、全体で議論するべきというような方向性を頂いて、それを受けて、文部科学省でもいろいろ検討しているところでございます。

【有信委員】
 いや、それでいいんですけどね。もともとHPCIという観念は、そういう概念なんだから、それがもうベースなんですよ。ただ、だから、1台で実現するということではなくて、全体のアーキテクチャとして、例えば、1台に載るのか、あるいは、システムとしてやるのか、いずれにせよ、最高のパフォーマンスが出なければいけないので、最高のパフォーマンスが出るためにどうするかという議論なんですよね。そこだけ踏まえておいていただければ。

【大垣分科会長】
 はい。恐縮ですが、簡潔にお願いします。

【李家委員】
 3点目のHPCIに関してですが、今の御質問とも関連するかもしれないのですが、ここに5年から10年後を見据えた社会的・科学的課題の解決と書かれておりますけれども、この報告を見る限りでは非常に抽象的なことしか書いていなくて、具体的に5年から10年後、どういったことをターゲットとして、それを解決するかということをここでは検討されたのか、それをお伺いしたいです。

【遠藤参事官補佐】
 すいません、紙面の関係で、ここでは漠っとした書きぶりになっておりますが、実際、研究者の、特に若手の方を中心に、2年間集まっていただいて議論しておりまして、やはりそういう中で集約されてくるのは、創薬、医療、あるいは、ものづくりとか、あるいは防災・減殺といったような、かなり幅広い分野に関して、それぞれ数十の課題ですから、足し合わせるとかなりになりますけど、そういった課題が抽出されてきております。
 特に、そういう中でトップのポスト「京」がどういうところを狙っていくのかということについては、実は、まさにこの隣の部屋でそうした議論が行われているところでございます。

【李家委員】
 分かりました。

【大垣分科会長】
 よろしいでしょうか。それでは、最後の防災科学技術委員会で、濱田主査からお願いします。

【濱田委員】
 資料2-4を用いまして、都市の脆弱(ぜい弱)性が引き起こす激甚災害の軽減化プロジェクトの中間評価の結果について報告をさせていただきたいと思います。
 この資料の4ページ、5ページを見ていただきたいと思いますが、本課題の目的でありますが、首都直下地震、南海トラフ巨大地震に対して、都市の災害を軽減するための研究開発を、理学、工学、社会科学分野からなる三つのサブプロジェクトの連携で推進しようというものであります。
 サブプロジェクト1の目標でありますが、首都圏の地震観測網を用いて、首都圏の地震像の解明、それから、大規模数値解析による被害想定手法の開発であります。
 サブプロジェクト2は、実大3次元破壊実験施設、通称E-ディフェンスでありますが、これを用いた構造物の破壊過程の解明と、建物の被災度のモニタリングシステムの開発を主な目標としております。
 サブプロジェクト3でありますが、他の二つのサブプロジェクトの成果を踏まえて、地域の防災担当者の災害対応能力と一般市民の防災リテラシー向上のための災害情報の発信のあり方、トレーニング手法の開発ということを行うというのが目標であります。
 各サブプロジェクトも、所期の目標の達成に向けて順調に進捗していると判断しております。ただし、防災科学技術委員会では、幾つかの留意点が出されております。一つは、各サブプロジェクトにおける取組による最終的なアウトプットをより明確にしながら進める。2番目として、本プロジェクトで得られた知見が、各サブプロジェクト間の連携を通じて十分に共有されること。それから、3番目として、プロジェクト終了後も、防災分野の人材の開発・育成が継続的に行われるように配慮するという指摘がございました。これらの指摘につきましては、評価委員会でも出しましたが、研究代表者に文書で回答を求めて、再度それをチェックしていくというふうにしております。
 以上でございます。

【大垣分科会長】
 ありがとうございました。ただいまの説明に関しまして、御質問、御意見ございますか。では、どうぞ。

【柘植委員】
 全体に関して。

【大垣分科会長】
 全体は、今から。それじゃ、全体に関しまして、御意見あれば。じゃ、簡潔にお願いいたします。

【柘植委員】
 もう時間が過ぎてしまったので、簡潔に。
 非常に大事な話だと思って発言させていただきます。今後の中間評価、あるいは事後評価の視点に反映すべきではないかなということなんです。冒頭に、我々、科学技術・学術審議会を取り巻くバウンダリーコンディションとして、出口側という言葉はよくないんですけれども、橋渡し構造の強化ということが言われている。それが科学技術イノベーション総合戦略の中にも出てきていると。我々の方から見ても、土台をしっかりしながら、我々からの社会への橋渡し構造ということを考えないといけないのではないかと。
 一方では、基礎研究、あるいは、目的を持った基礎研究といっても、社会から見たときに、ナレッジはこれですということを見せるのは、中間評価なり最終評価でも、見せるのはなかなか難しいのではないかと。これは、昨日も、佐藤先生が部会長をされています研究費部会でも、私、発言したんですけれども。結局、我々が出しているのは、もちろん、最終的にそういう新しい知の知見というのは出るんですけれども、ある時点で我々が社会に胸を張れるのは、結局、人ではないかと。学生であり、修士であり、優秀な博士課程を社会に出している。それはアカデミアにも出しているかもしれんけれども、産業界にも出しているではないかと。こういうことを、やはり成果として胸を張れるべきではないかと。
 先ほど渡辺委員が、ライフサイエンスの分野で言われて、定量的ではないと。期限付きでない研究者が出たといったら、何人出たのかと、胸を張って書いていないんですね。もうちょっと定量的に、修士、博士、あるいは学生も含めて、何人出したと。できたら、ポスドクも有期限、無期限のが何人出たとか、そういうことをきちっと書けるような文化にして、中間評価なり最終評価なりに書くようにしていただくと、社会からも見やすいのではないかなと思います。
 以上でございます。

【大垣分科会長】
 ありがとうございました。ほかにはよろしいですか。
 私、一つですが、環境エネルギーは厳しい意見が出ましたけれども、これは当事者へのフィードバックというのは、どんな仕掛けでしたっけ。確認まで。

【木下環境科学技術推進官】
 本日の評価結果を踏まえまして、各代表者には、事務連絡で結果を通知いたします。今年中を目途に、どう対応するのかというのを、各事業ごとに検討し、環境エネルギー委員会の方に報告をするという段取りで進めたいと考えております。

【大垣分科会長】
 分かりました。ありがとうございます。
 ほかに特になければ、それでは、ただいま御審議いただいた中間・事後評価案につきまして、本分科会として決定したいと思いますけれども、よろしいでしょうか。修正なしということでよろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)

【大垣分科会長】
 どうもありがとうございました。それでは、分科会として、中間・事後評価案を決定したいと思います。ありがとうございました。
 本日の議題は以上となりますが、その他、皆様から何か特にありましょうか。
 それでは、事務局から、次回の予定等についてお願いいたします。

【小坪企画評価課課長補佐】
 次回の研究計画・評価分科会の開催につきましては、事務局から改めまして委員の皆様に日程調整の御連絡をさせていただきますので、引き続きよろしくお願いいたします。

【大垣分科会長】
 それでは、どうも司会の不手際で9分超過いたしました。
 以上で、科学技術・学術審議会第51回研究計画・評価分科会を終了いたします。どうもありがとうございました。

―― 了 ――

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科学技術・学術政策局企画評価課

(科学技術・学術政策局企画評価課)

-- 登録:平成27年08月 --