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原子力科学技術委員会 核不拡散・核セキュリティ作業部会(第5回) 議事録

1.日時

平成27年5月27日(水曜日) 13時30分~15時00分

2.場所

文部科学省 18階 研究開発局 会議室1

3.議題

  1. 研究課題の中間評価及び事後評価について
  2. その他

4.議事録

【上坂主査】
それでは,やや定刻より早いのですけれども,委員の先生方がお集まりなので,始めさせていただきたいと思います。
それでは,第5回核不拡散・核セキュリティ作業部会を開催したいと思います。
本日はご多忙にもかかわらず,ご出席賜りまして,誠にありがとうございます。
本日の議題ですが,お手元の議事次第に書いておりますように,「研究課題の中間評価(案)及び事後評価(案)について」,「その他」となっております。
それでは,最初に事務局より,本日の出欠と配付資料の確認をお願いいたします。

【岡部室長補佐】
本日は,尾野委員,小松崎委員,出町委員,中島委員が欠席となっておりまして,10名中6名の委員にご出席いただいております。ありがとうございます。定足数である過半数を満たしております。
続いて,本日の配付資料を確認させていただきます。お手元の議事次第をご覧ください。
配付資料のところでございまして,資料1-1といたしまして,核不拡散・核セキュリティ関連業務の中間評価案。資料1-2,溶融燃料中の核物質測定技術の開発の事後評価案。参考資料1としまして,平成27年度原子力科学技術委員会における研究評価計画について。参考資料2,核不拡散・核セキュリティ関連業務の事前評価。参考資料3,溶融燃料中の核物質測定技術の開発の事前評価となっております。また,メインテーブルにおきましては,前回,第4回の核不拡散・核セキュリティ作業部会における配布資料一式も机上資料として置かせていただいております。資料の欠落等ありましたら,事務局までお知らせください。議事の途中でも,お気づきの点等がございましたら,遠慮せずにお申し出ください。
以上でございます。

【上坂主査】
ありがとうございます。
それでは,早速本日の議題に入りたいと思います。事務局で資料を用意していただいておりますので,各資料に基づき説明をいただいた後,質疑等を行いたいと思います。
それでは,議題1の研究課題の中間評価案及び事後評価案について,事務局よりご説明をお願いいたします。

【岡部室長補佐】
では,参考資料1をご覧ください。こちらは,前回の第4回の作業部会で参考資料3としてお配りさせていただいたものと同じでございまして,親委員会の原子力科学技術委員会で4月22日に決定いたしました今年度の研究評価計画となっております。
前回の作業部会で決定いたしましたとおり,本日は平成22年に事前評価を行いました核不拡散・核セキュリティ関連業務の中間評価,平成23年に事前評価を行いました溶融燃料中の核物質測定技術の開発の事後評価を行いたいと思っております。後ほど事務局より,各課題の概要,中間評価票案,事後評価票案についてご説明させていただきます。その後,委員の先生方よりご質問,ご意見を伺いたいと思います。
なお,本日の作業部会の後に,本日使用しました中間評価票案及び事後評価票案を事務局から委員の先生方にメールにて送付したいと思っております。委員の先生方におかれましては,本日,作業部会でご発言いただくご意見に加え,追加のご意見がある場合には,6月3日までに事務局にメールにてお知らせいただきたいと思っております。その後,委員の先生方からいただいたご意見を踏まえた修正案を事務局で作成いたします。そして次回,第6回の作業部会で事務局より修正案を提示いたしまして,修正案に対するご審議を第6回作業部会でしていただきまして,作業部会としての評価票案を取りまとめるということにさせていただきたいと思っております。
では,続いて,参考資料1を用いて,中間評価,事後評価における評価の観点についてご説明をしたいと思います。
参考資料1の10ページをご覧ください。こちらは中間評価票のフォーマットとなっておりまして,本日の中間評価票案もこちらに沿った形となっております。
課題名,評価結果,その他となっておりまして,評価結果の中に,課題の進捗状況と各観点の再評価と今後の研究開発の方向性について記載することとなっております。中間評価は,原則として事前評価を行った課題の単位で実施するということになっておりまして,本日はそれに沿った形となっております。
2.の(1)に課題の進捗状況とありまして,こちらはどういう観点で評価するかというところが注記で書かれております。課題の所期の目標の達成に向けて適正な進捗が見られるか。事前評価において設定された必要性,有効性,効率性における各評価項目について,この評価基準の要件を満たしているか。(2)の各観点の再評価と今後の研究開発の方向性につきましても,同じように評価の観点が記載されております。最新の社会情勢を踏まえた上で,当初設定された必要性,有効性,効率性の各観点における評価項目及びその評価基準の妥当性を改めて評価し,必要に応じてその項目,基準の変更を提案する。新たに設定された項目・基準に基づき,課題の継続,中止,方向転換を示すとなっております。
続きまして,事後評価についてご説明をしたいと思っております。同じ資料の14ページをご覧ください。14ページに事後評価票のフォーマットがございます。
課題名,評価結果となっておりまして,評価結果のところには課題の達成状況,成果,今後の展望となっております。事後評価につきましても,原則として事前評価を行った課題の単位で実施することとなっておりまして,本日はこれに沿った形となっております。
評価結果のところをご覧いただきまして,どのような観点かと申しますと,(1)の課題の達成状況につきましては,所期の目標を達成したか,事前評価あるいは中間評価において設定された必要性,有効性,効率性における各評価項目について,その基準を満たしたか。成果につきましては,どのような成果を得たか,その所期の目標との関係はどうか,波及効果があったか。今後の展望につきましては,研究結果を踏まえた今後の展望,予想される効果・効用の明示となっております。
以上でございます。

【上坂主査】
ありがとうございます。
ただいまのご説明に関して,ご質問あれば,お願いいたします。いかがでしょうか。課題に関する事前,中間,事後の評価の概要でございます。

【喜多委員】
1つお聞きしたいんですが,必要性,有効性,効率性の観点で,必要性,有効性は分かると思うんですが,効率性はどのようにして評価をするのですか。

【岡部室長補佐】
例えば,参考資料2,3をご覧いただければと思っておりまして,本日中間評価を行います課題については参考資料2のページの7ページ,一番最後のページをご覧ください。事前評価をした際には,既存のリソースを活用するですとか,あとは外国の関係機関との協力を行ってリソースを共有することで効率化を図るですとか,各省庁と連携を推進することによって効率よく実施するということが効率性の観点として挙げられておりまして,このようなものが効率性に該当すると考えております。
事後評価のところは,参考資料3の7ページをご覧ください。こちらにも効率性について記載されておりまして,同じようにリソースの話,人的リソースの話もあれば,ほかの研究開発課題で,類似ではあるものの違う形状のものについては違う研究課題で解決することが可能なので,例えば今回の事後評価課題であれば,粒子状の溶融燃料デブリを対象としますとか,そういう形の役割分けをしてあります,重複はないですというようなことが効率性の観点で書かれております。

【上坂主査】
よろしいでしょうか。ほかにございますか。どこからでも結構です。

【五十嵐委員】
研究計画・評価分科会で,他の委員会からの報告があったときに,必要性,有効性,効率性は非常に大事な項目ではあるが,そこにはめ込めない部分で評価すべきものもあるんじゃないかというような議論が出ました。今のご説明で,うまく区分けができていると思うので,これはこれでいいのですが,評価すべきことで,3分類に入りきらないものを総合評価のところでうまく表現すればいいのか,別項目を立てるかというようなことも議論した方がいいのかなとは思います。

【岡部室長補佐】
そうですね。例えば中間評価でありましたら,(3)に「その他」というのもございますし,各項目のところでも,必要性,有効性,効率性以外の部分で何か評価観点があれば,それを追加するということはもちろん可能でございます。事後評価についても同様でございまして,少なくとも必要性,有効性,効率性の観点については評価する必要があるということを記載されているものですので,それ以外の観点がございましたら,本日,または次回の審議の中で追加をいただければと思います。

【五十嵐委員】
分かりました。ありがとうございます。

【上坂主査】
いろいろ技術によって幅広い応用がありますから,そこら辺もやっぱり言及しておいたほうがよろしいですよね。では,これはその他等々で扱うということで。
ほかにございますでしょうか。よろしいようでしたら,次の資料で事務局から説明をお願いしたいと思いますが,中間評価案についてです。

【山村室長】
では,資料1-1という資料で説明させていただきたいと思います。
まず,めくっていただきまして,ポンチ絵というかパワーポイントの資料がついていると思いますけれども,前回ISCNのほうから概要を説明させていただいていますけれども,もう一度,おさらいの意味も含めて簡単に説明させていただきたいと思います。
この核不拡散・核セキュリティ関連業務で評価いただく内容というのは,ISCNが実施している活動のうち,もう一つの評価項目である溶融燃料中の核物質測定技術の開発,これを除いたものということになります。
事業概要のところに,背景も含めてちょっと書いてありますけれども,2010年4月のワシントンの第1回核セキュリティ・サミットにおいて,日本の鳩山総理から,日本原子力研究開発機構に核不拡散・核セキュリティ総合支援センターを設置するということと,より正確で厳格な核物質の検知・鑑識技術の確立・共有を表明したと。こういったコミットメントに基づいてこの活動が行われているということでございます。
平成23年度からこの総合支援センターでの事業を実施しておりますけれども,大きく分けて2つの項目がございまして,1つは人材育成,これは,最近では中国とか韓国で同じようなセンターをつくるという,実際に既に運用を開始していたり,また,今後,運用を開始するという動きがあったりしますけれども,アジア初の人材育成拠点として,アジア諸国を中心に核物質防護トレーニングなどを行い,核不拡散・核セキュリティ分野の人材育成を支援するということがひとつです。それから,技術開発については,我が国,特に原子力機構の研究開発機能・能力を活用して,高度な核物質の測定・検知及び核鑑識の技術開発を実施するということでございます。
人材育成に当たっては,下に書いてありますような国内外の関連機関と連携をすることによってニーズを吸い上げたり支援をしたりと,それから海外との間では研修に当たって協力をしたりということを行っております。
それから,装置については,この前も説明がありましたけれども,バーチャルな核物質防護設備とか原子力施設全体を模擬したようなもの,それから実際のフィールドを使った核物質防護実習フィールド,こういったものを使って研修を実施しております。
技術開発については,大きく分けて,核物質の測定・検知に係る技術開発,それから核鑑識に係る技術開発ということでやっておりまして,予算の規模についてはここにお示ししてあるとおりでございます。
具体的な中間評価票の案を4ページ以降,書かせていただいております。
まず,評価結果のところで,課題の進捗状況。
事業全体の状況については,今ご説明したとおりでございまして,それぞれの人材育成,技術開発について,やや詳しく,それ以降のところで書かせていただいております。
人材育成のほうでは,近年,原子力発電の新規導入の機運が高まっているアジア諸国を主な対象として,IAEAとかDOEとの協力の下で,原子力機構の人材・設備等を活用しつつ人材育成を実施しております。
実施内容といたしまして,コースを3つ設けておりまして,核セキュリティコース,これは,先ほど申し上げたようなPPフィールドであるとかVRシステムを活用して,核物質防護の基本的な考え方,それからIAEAのガイドラインがありますので,それの概要とか防護システムの性能試験,こういったものに関する実地演習を含む実践的なトレーニングを実施しております。
2番目といたしまして,保障措置・計量管理制度コースというものがございます。これも原子力機構の施設ですね,具体的に研究炉等なんですけれども,こういったものを活用して,IAEAの保障措置制度,それから核物質の計量管理手法・技術などに関して,これも実地演習を含む実践的なトレーニングを実施しております。
それから国際枠組みコース,これは,より基本的なというか,核不拡散に対する基本的な認識とか枠組みとかですね,こういったものに対する理解を深めてもらうという目的で,まず,対象国の核不拡散に関するニーズを調査した上で,そのニーズに合わせたトレーニング等を実施しております。
実績として,平成23年度から昨年度までの実施回数,参加者数を書かせていただいておりまして,2,217名の方に参加していただいているということになります。
対象国につきましては,現地に赴いて研修を行う国,それから我が国で行う研修,2つ種類がありますけれども,前者については,ニーズ調査とか,外務省等,他の関係省庁の意向も踏まえて選定しております。それから,我が国で行う研修については,FNCAという別の,これは原子力平和利用,特に基盤的な原子力の研究であるとか放射線利用の分野なんですけれども,こういった枠組みを通じて構築してきたネットワークを活用しつつ,アジア諸国を中心に選定しているということでございます。
国際協力ですけれども,IAEA,DOE,それから欧州委員会共同研究センター,こういった研究開発機関がありますけれども,これらとの間で協力取決めを原子力機構が結びまして,テキストの作成とか情報交換とか講師の相互派遣,それから共催トレーニング等を実施しております。それからWINSという,この前も説明ありましたけれども,世界核セキュリティ協会,民間の団体,核セキュリティ文化の醸成等を目的として設置された団体ですけれども,そことの間で毎年,共催のワークショップを開催しておるところでございます。
具体的な成果なんですけれども,これらの活動によって,具体的な成果といたしまして,ベトナムではIAEAとの追加議定書,それから改正核物質防護条約,こういった条約とか議定書の締結に至ったと。それから,インドネシアでは核テロ防止条約の批准に至っているということで,国際的な核不拡散・核セキュリティの強化に貢献しているというふうに考えております。それから,こうした成果については,過去の核セキュリティ・サミットで日本の総理大臣から,我が国の貢献として報告されているところでございます。
続きまして2番のところ,技術開発なんですけれども,これも,原子力機構の人材・設備等を活用して,高度な核物質の測定・検知,それから核鑑識技術の開発を実施してございます。
6ページに行っていただきまして,4項目,技術開発の項目として実施しておりまして,測定・検知に関しては3項目,それから核鑑識ということになります。
1つ目のレーザー・コンプトン散乱ガンマ線非破壊測定技術基礎開発でございますけれども,アメリカのデューク大学,それから高エネルギー加速器研究機構との協力の下で,従来の技術では困難とされてきたコンテナ等の中に隠匿された厚い遮蔽体にある核物質を検知するという目的で,大強度単色ガンマ線というものを発生させまして,それを用いて非破壊測定の技術開発を実施してきました。平成26年には,このテーマに焦点を当てた国際的なシンポジウムというのを世界で初めて開催しております。それから,世界最高強度の大強度単色ガンマ線の発生に成功しまして,これに関して基盤技術を確立したということが言えるのではないかと思います。
それから,2番目の項目は平成23年度から平成25年度までということになっておりますけれども,使用済燃料中のプルトニウムの非破壊測定技術の実証試験ということで,これは,アメリカの保障措置のイニシアチブであるNGSIというものの中でも,こういうことが必要であるということが言われているものであります。これもアメリカとの協力の下で,「ふげん」を使って,使用済燃料中のプルトニウム量の測定を非破壊で行うための技術開発を実施しまして,基礎データを取得したという結果が得られております。
3番目の項目,ヘリウム3代替中性子検出技術開発ということで,これは各国の,特に2001年の同時多発テロ以降,核セキュリティの目的でヘリウム3というものが用いられて,供給不足になっているということで,従来,保障措置の検出器にこのヘリウム3が使われてきたんですけれども,そういう供給不足の状況にあるために,これの代替の検出器の開発をする必要があるということで,これはIAEAが呼びかけて,各国というか,関係する国がこの技術を開発してきているという中で,日本のJAEAとしても,高効率中性子検出器の開発を実施しております。IAEAとかDOEとかJRCから,査察の現場で使用可能なレベルで核物質を定量できるという評価を得たところでございます。
それから,核鑑識の技術開発ですけれども,これは,核物質の不法取引で押収された核物質とか,あるいは核テロの起こった結果,散乱されたような核物質,こういったものについて,精密な測定によって,ここに含まれるウランとかプルトニウムの同位体比とか精製年代の同定,こういったことを可能にすることによって,この核物質の由来がどこにあるのかという技術を持っておくと。それによって核テロを抑止するような効果もあるのではないかというふうに言われているものでありまして,その技術開発をDOEとJRCとの協力の下に実施しております。
具体的には,表面電離型質量分析計等を用いた測定技術を開発して,核鑑識分析に関していろいろな国が参加をして,国際的な比較試験をしたということで,その結果,米国や欧州と並んで世界トップレベルの精度が認められるといった形で,核鑑識の基盤技術の確立がなされたということが言えるというふうに考えております。
技術開発の全体の成果として,高度な核物質の測定・検知及び核鑑識に係る技術開発については,4件の技術開発を実施しまして,今説明申し上げたように,基盤技術の確立が図られたというふうに考えております。こうした技術開発の成果につきましては,国際シンポジウムの開催での発表などを通じて,国際社会と共有し,全体として国際的な核不拡散・核セキュリティ強化に貢献しているのではないかというふうに考えます。
次のページは,全体的な評価,先ほど申し上げたような3つの視点,必要性,有効性,効率性といったものからの評価を記載させていただいております。
まず,必要性ですけれども,新たな国による原子力発電の導入がなされるという一方で,核不拡散・核セキュリティの強化に対する国際的な認識が高まると,そういう国際的な潮流の中で,日本は歴史的に核不拡散・核セキュリティを確保しつつ原子力平和利用を推進してきたということが言えるわけですけれども,そうした我が国が実践的な人材育成とか研究開発の取組みを通じてリーダーシップを発揮するということは必要であるというふうに考えておりまして,その点において支援センターは,この分野における我が国の貢献を目に見える形で示すという点において,その役割を十分に果たしているのではないかというふうに考えます。
それから,有効性ですけれども,必要性と若干重なるようなところもありますけれども,人材育成に当たっては,DOEとかIAEAとの協力によって効果的な研修プログラムや教材の作成を行ったと。それから,これはテーラーメードといいますか,対象国のニーズを踏まえて,それぞれの対象国に合ったきめ細かい人材育成,それから基盤整備支援の活動を行うことによって,その取組みというのは相手国からも高く評価されているところでございます。そうした支援センターの活動というのは,先ほど申し上げたような,ベトナムとかインドネシアにおける具体的な成果といいますか,条約の批准等につながっているというところでございます。
それから,効率性の観点ですけれども,3つ書かせていただいていますけれども,1つは,JAEAが自らの施設で保障措置を今まで受け入れてきたとか,核物質防護の適用をしてきたと,そういった経験,それから研究開発によって今まで得られてきた知見,そういったものを活用して人材育成,研究開発を効率的に実施してきたということが言えると思います。それから海外機関との関係では,IAEA,DOE,JRCとの間で,これは人材育成も共同研究も両方ですけれども,人材育成に関しては講師の相互派遣,研修プログラムの開発,それから,技術開発については共同研究を実施することによって,効率的にその活動を実施したということが挙げられます。最後のポイントとして,関係省庁との連携によって,そのニーズを踏まえて活動を実施したということです。
最後に,各観点の現時点での再評価,それから事前評価で挙げた観点が妥当かどうかと,そういう再評価と今後の研究開発の方向性というものを挙げていますけれども,今の案では,各観点の再評価のところは書いていますけれども,今後の研究開発の方向性というところはほとんど記載していませんので,ぜひこの点について先生方のご意見をいただければというふうに考えております。
まず,必要性ですけれども,先ほど申し上げたような国際的な潮流というのは続いている中で,国内的にもエネルギー基本計画で示されているとおり,我が国として原子力平和利用の大前提である核不拡散・核セキュリティ強化に貢献することは必須であって,当初設定した評価項目は妥当であるというふうに考えております。
それから,有効性につきまして,支援センターが人材育成事業を行うに当たって,対象国のニーズを踏まえてきめ細かな活動を実施していくことが有効である。また,DOE等との協力によって,支援センター自身がキャパシティを強化,拡大していくということが,人材育成事業の有効性をさらに強化することにつながるものではないかというふうに考えておりまして,これについても当初設定した評価項目は妥当であるというふうに思います。
最後に効率性ですけれども,当初設定した評価項目どおり,事業を効率的に実施するに当たって,原子力機構が有する知見を引き続き活用するということと,海外との間では,講師の相互派遣,研修プログラムの開発,共同研究等,リソースを効率的に活用することが重要であるというふうに考えています。
それと,最近始まった動きとして,韓国,中国等,他のアジアの国においても,本分野の人材育成のためのセンター,COEというふうに呼ばれていますが,運用を開始しているということで,効率的な事業の実施の観点からは,今まであった評価項目に加えて,新たな評価項目として,我が国の支援センターの強みを活かしつつ,これらのセンターとの連携,役割分担を検討することを追加するということを考えております。
以上を踏まえて,結論といたしまして,先ほど説明があったような3つのオプションがありますけれども,本事業を引き続き継続していきたいというふうに考えております。
簡単ですけれども,以上でございます。

【上坂主査】
ありがとうございます。
それでは,今のご説明についてご意見,ご質問があれば,どこからでもどうぞ,お願いいたします。

【礒委員】
よろしいですか。

【上坂主査】
どうぞ。

【礒委員】
この評価のところなんですけれども,たしか課題ごとにということで評価をするとなると,例えば核不拡散・核セキュリティ総合支援センターと,核物質の測定とか検知,核鑑識に係る技術の開発は,課題は別というふうに捉えるので,つまりこの評価を見ていると,それが一緒に書かれているような気がして,その評価をする,例えばセキュリティセンターの話というのは,特に研修ですから継続性が大事だと思うんですけれども,技術開発でいうと,例えばNGSIの一環としてDOEと実施した使用済燃料中プルトニウムの非破壊測定の実証試験は平成25年度で一応終わってしまっているということなので,もしここの核物質の測定・検知に係る技術開発がこの年度で終わってしまって,これからも継続するにしても,これまでと異なる新たな技術開発事業を開始するのであれば,評価も分けたほうが,もしかしたら,やりやすいのかなと。

【山村室長】
この全体のテーマとしては,核不拡散・核セキュリティ関連業務というのは,既に1つの項目として事前評価で承認を受けているものでございますので,これ自体はそのままにさせていただきたいんですけれども,中で書き方を分けるということはあり得ると思います。

【礒委員】
特に人,見ていて,研修というのはやはり継続性というのがすごく大事だと思うんですが,研究開発は,例えば中間報告,ちょうどいい,4年ぐらいやって,こういう成果が出た,もしくはこういうふうに変えていったほうがいいのではないかというのが,技術開発と研修の継続性みたいなところは若干違うのかなと思いまして,それで,特に今後の研究開発の方向性ぐらいのところには,分けて書いたほうが,より評価しやすいのではないか。

【山村室長】
全ての項目を分けて書くという意味ではなくて,評価のところを特に分けて書いたほうが分かりやすいのではないかと,そういう趣旨ですよね。

【礒委員】
はい,そうです。

【山村室長】
仰るとおりだと思います。仰るとおり,技術開発にしても全体的な話もあって,今までこういうテーマをやってきたと,個々のテーマということではなくて,全体としてこういう分野の研究開発を継続していくことが重要であるみたいな,そういう結論があった上で,個々のテーマについてはどうですというようなことを書くということはあり得るのではないかなというふうに思います。ありがとうございます。

【礒委員】
特にそれを思ったのは,核鑑識に関する技術開発なんですが,そもそも核物質の由来を特定するのであれば,この技術開発だけでは結局クローズしないのではないか。

【山村室長】
クローズしないですね。

【礒委員】
ですよね。だから,例えばデータベースを作るとか,これから先のところを考えると,技術というよりも,例えばネットワークなりそういうところがあるので,特に研修とは違って,逆に,これまでやって,ある程度確立がなされた後,継続したほうがいいと思うんですけれども,この何というか,基盤技術というより,もっとほかのをやらないと完結しないのではないかということがあって,余計に分けて書いたほうがいいかなと思ったということです。

【山村室長】
ありがとうございます。私も今気づいたんですけれども,本当は書くべきだったかもしれないですが,データベースについては,プロトタイプみたいなものを,データベースとしてこういう項目を入れるべきである,核物質のこういう情報を入れるべきであると,そういったものはつくっていまして,モデル的なものとして,例えばJAEAにある核物質をそこの中の情報に入れるということは始めている段階なんですけれども,当然,これを本当に動かしていくためには,国内的な全ての核物質のデータベースとか,さらにもっと言えば国際的なデータベースみたいなものが必要になってくるので,仰るように,この技術だけではワークしないというところは当然あると思います。

【上坂主査】
どうぞ。

【喜多委員】
今のお話に関連して,どうしても技術開発は個々,個別のことになりますので,例えば核鑑識なら核鑑識の中で,この技術開発がどういう位置を占めているのか,もう少し大きな図の中での位置づけが分かるようにしていただけると,非常に分かりやすいなと思います。礒さんが言われたのは恐らくそういうことだと思いますが,測定・検知であれば,全体の中でどういうようなところをやろうとしていて,足りないものは何で,足りているものは何かなどを分かるようにしていただけると,非常に分かりやすいなと思います。

【山村室長】
なるほど。

【上坂主査】
多分,事務局やJAEAさんのほうでやられているのではないかと思うんですけれども,どういう技術があって,何が足らないとか,そこら辺の整理のマップがあるのではないかと思うんですね。ですから,この3つになる必然性が,最初から与えられてしまうと,どうしてかと,こういうご質問になるかもしれませんね。

【山村室長】
後で,もしあれでしたら補足いただきたいんですけれども,この事業を開始するときに,どういう技術のどういうテーマで研究開発をやっていくのかと,特に核測定,核検知の部分ですよね,それを議論したと思うんですけれども,その中で,今,国際的に見てもまだ開発が十分にされていないという中で,ギャップというのか,そこの部分を同定した上でこの研究開発を始めたというふうに認識しております。

【ISCN瀬谷】
若干補足させていただきますと,第1回の核セキュリティ・サミットで,日本側の貢献ということを説明するに当たって,既に米国,欧州でやられているものは,同じことをやっても無駄ということがありますので,日本として貢献できる技術で何かあるものを出すということで挙げられたのが,一番上のレーザー・コンプトンとヘリウム3代替でございます。2番目の使用済燃料のものなんですが,これは当時,米国のDOEがNGSIを始めておりまして,DOEのほうから,ぜひJAEAのほうの施設で試験をしたいということで,この3つがスタートした状況でございます。

【上坂主査】
そういうサーベイがあったということですよね。そこをもうちょっと丁寧に言及されておいたほうがいいかもしれない。

【山村室長】
分かりました。

【上坂主査】
ほかに。どうぞ。

【津山委員】
状況がよく分からなくて,質問ですけれども,5ページ目の下の人材育成の成果ですが,これらの活動により,2つの国で条約の批准に至っていると,これはちょっと書き過ぎなのではないでしょうか。

【山村室長】
もちろん,これだけではないと思います。いろいろな国とかIAEAとかが,同じようなというか,我々ほどきめ細かい活動をやっているかどうか分かりませんけれども,追加議定書とか,あるいは改正核物質防護条約の批准というのは慫慂しているというか,なるべく早く締結するように支援を実施しております。そのためには当然,国内法の整備というのが必要になってくるんですけれども,そういうことをやっているその全体の成果として,これらの国が批准をしたということですので,これらの活動によりというのは,仰るとおり,ちょっと強過ぎるのかもしれません。ちょっと書き方を工夫させていただきたいと思います。

【津山委員】
貢献していることは事実だと思いますが,彼らもニーズがあるから人を出してきていると思います。

【山村室長】
そうですね,ありがとうございます。

【喜多委員】
恐らくこの訓練による直接の成果といいますか,例えばBATANの中に何かの組織ができたとか,核セキュリティの人材が何人育ったとか,そういう直接の成果を書かれて,その上で,そういうことがゆくゆくこういう大きな成果につながりましたというふうに書かれると,きっと判りやすいじゃないかと思います。

【山村室長】
はい,ありがとうございます。

【上坂主査】
私,思ったのですけれども,人数は分かるのですけれども,よく人材育成をやると,フォローアップしているかと,どれだけ有効な方がね。いや,参加者はいるんですけれども,戻って実務に本当に貢献しているかというと,かなりインタビューして,あるいは現地調査してみないと分からない面もありますからね。

【山村室長】
そうですね。研修が終わった時点で,全てではないかもしれませんけれども,アンケート調査みたいなことをして,研修の内容がどうだったかということはその時点では評価していると思います。
それから,フォローアップという意味では,これも全てではないと思いますけれども,継続的にやっている国,同じような研修もありますし,それからより進んだ,一歩進んだ段階の研修もあると思いますけれども,そういったことをやることによって,一歩進むためには,前段階の研修で得られた成果がどれだけ理解を得られているのかということが前提になりますので。

【上坂主査】
あと,インタビューとかアンケートで,こちらの教育体制,要望とか改善提案とか,そういうのもいただけると,このプログラムのフィードバックになりますね。

【山村室長】
ええ,そうですね。

【ISCN直井副センター長】
基本的には,今,山村室長が仰ったような形で,研修が終わった後の意見なんかを次の研修に生かすということはやっていますし,あとフォローアップという意味では,原子力機構の原子力人材育成センターも似たようなプロジェクトをやっていまして,今ステアリングコミッティを,一緒に行って,そのときに我々も彼らの研修に参加した人にインタビューをするというような形をとってきております。

【上坂主査】
いろいろ世界を回られているから,その機会にお会いしたりとかして意見を聞いたりすると良いと思います。別の講師育成の会議でも発言したのですけれども,そういうのは重要だと思いますね。

【ISCN直井副センター長】
はい。

【津山委員】
よろしいですか。

【上坂主査】
はい,どうぞ。

【津山委員】
6ページですが,レーザー・コンプトンの話と使用済燃料中のプルトニウムの非破壊測定ですが,書きづらいかもしれませんが,基盤技術を確立した,基礎データを取得したという記述では,所期の目標を越えているのか越えていないのか判りません。例えば,レーザー・コンプトンの話ですと,これは多分書けないと思うんですが,どのぐらいの厚さの遮蔽,例えば鉄板遮蔽だったらば検出できるのかとか,プルトニウムの話ですと,精度がどのぐらいで非破壊で測定できるのかとか。何を達成して,どう評価されるのかというのが分かりにくい。

【ISCN瀬谷】
当初の目標設定なんですけれども,実際ここで使う最終的なガンマ線のエネルギーは,3ミリオンエレクトロンボルトという非常に高いエネルギーのものを目指して,使ってやるという技術ですが,その3ミリオンのガンマ線を1秒間に10の11乗から13乗個発生させるという,そういうメカニズムを実証するというのが当初の目標になっております。はじめから3ミリオンという高いエネルギーは,電子加速器のほうに相当大きなものを使わないといけませんので,今回は20ミリオンエレクトロンボルトの電子を使いまして,発生したガンマ線は7キロエレクトロンボルトという低いエネルギーのガンマ線です。メカニズムは同じですので,それで世界最高強度となっています。これは上に書いてありますデューク大学の強度の約100倍の,いわゆる現時点で世界最高強度を達成したということで,メカニズムの原理実証を行いました。それが当初の目標で,それは予定どおり達成いたしましたということでございます。

【津山委員】
今お話し頂いたことは書けますよね。

【ISCN瀬谷】
書けます,はい。

【上坂主査】
この先の話だと思うのですけれども,本当にこの核物質の非破壊検査に使う仕様に対して,今後どのように持っていくかですね。これは基盤技術確立なんですけれども,だからエネルギーにしても強度にしても,全体システムの大きさとか最適化とか,そこら辺をどう持っていくかもぜひ検討下さい。多分検討されていると思うんですけれども,そこも差し支えない範囲で書かれたほうがいいかもしれない。

【ISCN瀬谷】
はい。

【喜多委員】
質問なのですが,3ページの右下に予算額が書いてありますが,これは人材育成と技術開発と両方合わせてということですか。

【山村室長】
そうです,はい。

【喜多委員】
これらは性質の違うものなので,できれば人材育成と技術開発とを分けて書かれたほうがいいのではないかと思います。そうすると効率性とかがはっきり分かりますので。

【山村室長】
はい。ありがとうございます。

【布目委員】
すみません,先ほどの議論に戻ってしまうのですけれども,有効性などのところに技術開発の記載があまりないですよね。

【山村室長】
ええ。

【布目委員】
やはり一緒に書いていると,どうしても人材育成に偏っているような感じが見受けられますので。技術開発というのは基盤研究として非常に重要ですから,もう少しここのところをはっきりと書かないと,研究は一応終わっているから,では,もういいのではないかという方向に行ってしまいがちなので,有効性のところはもう少しきちんと書いたほうがいいのではないかと思います。

【山村室長】
はい。ありがとうございます。

【上坂主査】
人材育成のところで教材のお話があったんですが,もうこれだけプログラムの数があり,やはり教えるべきところは共通の部分は教科書化すべきと思います。一方,IAEAはINSENという活動をやって,みんなで教科書をつくろうというので,1冊出たと思います。そのような世界的な教科書の標準化と,それに対する貢献というのはどうでしょうか。

【山村室長】
ここにも書いていますように,テキストの共同開発みたいなことはやっていますけれども,それが世界標準的なものにはまだ至っていないと思います。

【ISCN直井副センター長】
大体同じような項目について毎年繰り返しやっているんですけれども,テキストも毎年改訂をしていまして,20%ぐらいは内容が変わってきています。かなり脅威も変化してきているので,それに応じて教科書のほうも変えているので,なかなかずっと使えるような教科書というものはまだ作っておりません。

【上坂主査】
その変わらない60~70%ぐらいは基礎基盤で標準化したいですね。プラス新しいことがありますから,そこだけは各先生の独自性でやっていただく。そうしないと,次のコースの方はまた最初から教材作成だと大変ですものね。これだけの数があると,講師を確保するのも大変じゃないかと思うんですよね。

【ISCN直井副センター長】
そうですね,仰るとおりです。

【喜多委員】
5ページの,コース合計で2,200人トレーニングされたということで,これはFNCA加入国を対象にしているということですか。

【山村室長】
それだけではないですね。例えば,FNCAの対象国というのは12カ国,アジアですけれども,それ以外に,例えばウクライナとか中東のUAEとか,それからヨーロッパでいえばリトアニアとか,そういった国も入っています。

【喜多委員】
そういった国では,必ずしもあまり人が充実しているわけではないと思うので,かなりトレーニングが過剰供給の状態にあるのではないかなと思います。その意味でどういうような分野の人を対象にトレーニングを重点的にやっていくのかなどを判断することが重要だと思います。

【山村室長】
規制機関ですとか,あるいはまだできていないところもあると思いますが,電力事業者,そういったところですね。

【ISCN直井副センター長】
あとは,核セキュリティなので,警察ですとか軍ですとか,それからあと,インテリジェンスからも参加者があります。

【喜多委員】
なるほど。原子力研究所などだけでは,全然人数が少ないので。

【山村室長】
ええ,そうですね。

【五十嵐委員】
ちなみに,この人数は延べになりますか。

【山村室長】
延べです。

【五十嵐委員】

延べですか。それはどこかに明記されたほうがいいのではないですか。必要ないのでしょうか。

【山村室長】
仰るとおりですね。

【上坂主査】
ほかにございませんか。
先ほど人材育成と技術開発を分けるという議論があったんですけれども,やはり技術開発も基盤のところと実用化のところがありますよね。基盤のところはずっとやっていないといけないということになりますよね,人も含めてね。

【山村室長】
はい。

【上坂主査】
それは,JAEAだけではなくて,大学や企業とか研究機関,どこも共通だと思います。そういう基盤のところが最近,運営費がどこも減らされていて,基盤すらも,プロジェクトで何年計画で,さも実用と言って補っていかなければいけないという苦しい事情がありますよね。そこら辺はいかがでしょうか。これも区切りがあるわけですけれども,やはり継続していかなければいけないのではないかと思います。普通,短期プロジェクトだと継続なしだから,次は無理やり新規プロジェクトということにならざるを得なくなっています。

【山村室長】
これも基本的には,この事業,核不拡散・核セキュリティというのは,核セキュリティ・サミット自体は来年が最後ではないかというふうに言われてますけれども,この重要性自体は変わらないというふうに思っていますので,できる限り,我々としてもサミット以降も継続していきたいというふうに思います。
この技術開発自体について,ここに書いてあるテーマというのは平成26年度で一応終わったんですけれども,核鑑識は除いてですね。それで,今年度から新たに始めたテーマというのもありますので,そういった取り組みというのはずっと継続していきたいというふうに思います。

【上坂主査】
もう一点なんですけれども,この3つの項目は物理と化学のどっちかというと物理なんですよね。鑑識というと,やっぱり化学の度合いがすごく多くて,この原子力の分野で化学というのが非常に今弱くなりつつあるところで,核化学とか放射化学とかですね。ですから,多分,礒先生もそこをさっき言及されたのではないかと思うんですけれども,これはたまたま物理なんですけれども,化学もそういう面で,基礎基盤もセキュリティも含めて,核鑑識も含めて,盛り上げていく必要があるかなと思うんですよね,分野的には。

【山村室長】
はい。ありがとうございます。

【上坂主査】
いかがでございましょうか。
それでは,どうもありがとうございました。また追加の意見がございましたら,先ほど事務局からありましたけれども,6月3日までにメールでお知らせください。

【山村室長】
そうですね。先ほども申し上げましたけれども,最後の各観点の再評価と今後の研究開発の方向性ということで,これは今後の研究開発と書いていますが,別に研究開発だけじゃなくて,人材育成もなんですけれども,何か先生方のほうで,こういうふうに今後,方向性を持って進めていくべきであるというご意見があれば,ぜひメールでいただければというふうに考えております。

【上坂主査】
それでは,本日いただいたご意見と,またメールの追加のご意見で,事務局のほうで評価票の案を修正するということになると思います。
あと,今後ですけれども,先ほど説明もありましたけれども,次回の第6回作業部会で,当作業部会としての評価案を決定して,その後,7月から8月の間に開催予定の原子力科学技術委員会の審議を経て,8月ごろ開催予定の研究計画・評価分科会で審議される予定ということになります。
それでは,よろしければ,次の資料ですね,これのご説明をお願いします。

【山村室長】
それでは,もう一つのテーマ,溶融燃料中の核物質測定技術の開発について,こちらのほうは事後評価ですけれども,その案について資料1-2で説明させていただきます。
これもISCNで実施しているプロジェクトなんですけれども,ほかの項目と違っているのは,開始した時期が1年遅く,平成24年度から開始したということと,あと,福島の事故後のデブリの計量に適用され得る技術開発ということで始まったものであります。
背景としては,福島事故のような過酷事故が発生した原子炉内で,多くの核燃料とか被覆管部材とか制御棒部材,圧力容器内の構造物,こういったものが不均一に融合,溶融したり混合していると,それらの形状もさまざまな形態が存在するというふうに考えられています。
すみません,このポンチ絵で今説明していますけれども,この溶融したものを炉外に取り出すということがいずれ考えられますけれども,そうした核物質を移動させる場合には,原則として事業者は,その移動させるものに含まれる核物質の量を計量して,国とかIAEAに報告して検認を受けるということになりますけれども,現状でこういった複雑な組成物の中に含まれる核物質の量を計量する技術がないということでございます。
事業概要・目的のところで,そういった背景もありまして,原子炉過酷事故で発生した溶融燃料,特にこの研究では粒子状のものを対象にしております等の複雑な組成物の中に含まれる核物質を測定することができる基礎的な技術を確立するということです。
後でまた詳しく説明させていただきますけれども,成果としては,こういった目的のために核燃料核種を特定する方法として中性子共鳴透過分析法,それから,混合核種を同定・定量する方法として中性子共鳴捕獲分析法,この2つを組み合わせて中性子共鳴濃度分析法と,そういった測定技術を開発したということになります。
これも,欧州委員会のJRCの中のIRMMという研究所がベルギーにありますけれども,そこの中性子発生施設を用いた実証試験を実施して,元素の組成が不明な粒子状の溶融燃料中の核物質を,同位体別に3~4%程度の誤差で非破壊で定量する基礎技術を実証したということになります。
予算の推移としては,ここに書いてあるとおりでございます。
実際の事後評価票,4ページ目のところですけれども,評価結果というところで,課題の達成状況,これも必要性,有効性,効率性という項目の観点から評価をしております。先ほどの繰り返しになりますけれども,中性子共鳴透過分析法というものと中性子共鳴捕獲分析法というものを組み合わせた中性子共鳴濃度分析法という測定技術を開発しております。
必要性としては,我が国の核物質が平和利用以外の目的に転用されていないということを国際社会に対して示す必要があるということで,こういった事故で発生した溶融燃料デブリ等の複雑な組成物に含まれる核物質につきましても,こういった計量技術を開発して,我が国としてそういう技術を持っておく必要があると。そういった点から,本研究の成果はこの技術開発に必要なものであるというふうに考えております。
有効性ですけれども,この測定技術の有効性を確認・実証するために,今年の3月にこのIRMMのGELINAという施設を用いた公開の実証試験を行っております。その結果,元素の組成が不明な複数の元素の種類及びその量を同位体別に正しく同定できることが検証されました。本手法というのは原理的に有効であることが実証できておりまして,所期の目的が達成できているというふうに考えております。
それから,効率性のところです。重なりますけれども,この研究を実施するに当たっては,欧州で核不拡散とか核セキュリティ分野の研究開発に豊富な実績とか知見を有するJRC/IRMMと連携をすることによって効率的に研究開発がなされたと,特に向こうの施設を使うということですね。さらに,本事業とは別に,先ほど説明させていただいた中にレーザー・コンプトンの研究がありましたけれども,この技術では,レーザー・コンプトンのほうでは,粒子状のものではなくて塊状の複雑な組成の混合物の中に含まれる核物質の量を測定する技術開発が並行して行われたと。もともとレーザー・コンプトンというのはこれ自体を目的とするものではないんですけれども,溶融燃料デブリの塊状のものについても計量することに適用可能なことが確認されたということです。要は,この研究ともう一つの項目との間には重複はないということを記載させていただいております。
5ページのところで,成果といたしまして,この技術実証試験によって,一定条件の下で,粒子状溶融燃料デブリ中の核物質を同位体別に3~4%程度の誤差で非破壊で定量測定する基礎技術の実証がなされたと。
それから,波及効果といたしまして,この技術開発そのものは平成26年度で終わったんですけれども,この技術の一環で研究開発を行った中性子共鳴透過分析法,これと新たな技術開発手法を組み合わせて,高線量の低濃度核燃料物質を非破壊で定量的に測定する基礎技術の開発というものを,これもJRCとの間で今年度から開始をしております。
今後の展望ですけれども,実は福島第一原子力発電所事故から発生した溶融燃料デブリを取り出す際の計量管理とか保障措置のあり方というものは,IAEAとか規制庁との間で議論はされているんですけれども,具体的にどうしていくのかというのは現状では結論が得られていないということを聞いております。
本技術の開発の成果というものは,目的は,溶融燃料取り出しの際の計量管理が必要となった場合に備えて,我が国として技術的な選択肢を有しておくという点でございまして,この技術開発の成果というのは,その基盤になり得るものではないかというふうに考えております。そういうこともあって,本基礎技術で得られた知見を事業者等の関係機関に共有していくということが必要であるということもありますし,IAEA等の保障措置に関する動向を踏まえながら,この研究の成果が選択肢の一つとして検討されるように取り組んでいくことが重要であるというふうに思います。
それから,この技術というのは,今述べたような計量管理ということ,当初の目的はそうだったんですけれども,例えば溶融デブリのキャニスターへの収納ということがこれから起きてくる場合に,当該デブリに核物質が含まれるかどうかということを分別すると,測定までは行かなくても,その検知をするというようなことで,当初の目的以外の観点で活用できる可能性もあると。したがって,事業者等の関係機関にこの知見を共有する際には,幅広い観点でこの技術の活用の可能性について検討していくことが重要であるというふうに考えております。
それで,2段落目は先ほど述べたことの繰り返しになりますけれども,平成27年度から新たな開発事業が行われておりまして,本技術の一環として開発された技術が活用される予定であるということになります。
それから,最後のところで,次世代の核燃料サイクル施設で取り扱われる高線量核物質の定量測定,例えばマイナーアクチノイド入りの燃料とか,そういったことの計量管理への適用可能性については,次世代の核燃料サイクル技術そのものの研究開発の段階から,関係者にこの技術の有効性を周知していくことが技術移転に向けて効果的であると考えております。そのため,この技術をいろいろな国際的な場で周知,成果を発表するということが重要であるというふうに思っていまして,例えば国際核物質管理学会の年次大会等において計量管理の専門家に対して説明をすると,それから,第4世代原子力システムに関する国際フォーラム,GIFというふうに言われているものですけれども,そういった場において,新たな原子力システムの設計者等に対してもこういった技術の積極的な周知を実施すべきであるということで,まとめさせていただいております。
簡単ですけれども,以上でございます。

【上坂主査】
ありがとうございます。それでは,今のご説明に対してご意見,ご質問ございましたら,よろしくお願いいたします。

【礒委員】
よろしいですか。こちらのページで5ページ目になりますけれども,2の成果のところに,「一定条件下において」というところがあるんですが,きっと,福島第一原子力発電所はなぜ測定が難しいかというと,通常のところと全く違うと。その意味での条件の厳しさを考えると,この一定条件下というのがどれだけ福島の現状と離れているかというようなことを成果の中に書かれたほうが,実際にこれ,今伺うと福島第一原子力発電所の事故後のデブリの,それも粒子状のものを測るというものすごく限定された目的がありますので,そことの観点においては,やはりここの一定の条件下,それがどれぐらい離れているか,どれだけ近いのかということが分かるような書き方をしていただければいいというのと,波及効果はこういうところで書かれているし,今後の展望も見ているんですけれども,これを見ると,もし本当にこれができるのであれば,例えば今でもやっぱりJAEAも困っていらっしゃるとは思いますけれども,廃棄物といわれるものに入っている核物質量の同定ですよね,そういったものにも使える,今新しいところもありますけれども,今あるものの測定の向上にもなる可能性というのがあるのであれば,それも一緒に書かれておいたほうがよろしいのではないかなと思います。

【山村室長】
ありがとうございます。
1点目はどうですか。

【ISCN瀬谷】
この「一定条件下」ということですけれども,これは薄い円盤状の容器の中に入れるという条件でございます。要は,粒子状のものは薄い円盤状の中に容易に入れられるということで,廃棄物のかさが非常に大きなものをそういうのに入れるということはほぼ不可能ですので,どちらかというと粒子状のものを入れるというのは容易にできそうであると考えています。溶融燃料中には粒子状のものが存在するとされております。実際,TMI2号炉の場合も,5%から10%くらいはこの粒子状のものであると報告されています。それから溶融燃料に,溶けているものに,水をかけたときに,水蒸気爆発みたいな急激な蒸発が起きます。その際に飛び散ると言われていますので,恐らくTMIの場合よりも粒子状のものは多いのではないかということで,我々,当初議論したときそういう想定をしまして,粒子状のものであれば,こういう一定の条件下というか,薄い円盤状のものに入れて中性子の透過共鳴分析を行えるのではないかという,そういう観点で提案させていただいたものを,ここにそのまま書かせてもらっております。

【礒委員】
廃棄物にはもう使えないということは分かっているということですね。

【ISCN瀬谷】
ええ,かさの大きいものにはちょっと難しいです。

【津山委員】
どのぐらい薄い容器ですか。

【ISCN瀬谷】
2センチから3センチです。

【津山委員】
そうすると,本当に粒子状というか,福島を例にとると,溶けている,水中にふらふらしているような粒子ということでしょうか。

【ISCN瀬谷】
あるいはミリ単位でばらばらに飛び散っているものと,その両方を考えてございます。TMIのときもそうですが,塊を切り出す際に,必ず屑みたいなものが出てきます。それも対象に入れております。

【喜多委員】
そうすると,炉内の核物質の計量管理という観点からは,どちらかというと,サンプルの水をとって,その中に含まれている量を測り,全体を推定するというような使い方が想定されるわけですか。

【ISCN瀬谷】
この方法は(中性子の)透過分析で,水中に含まれる溶融物というのは,水の影響のために結果が相当悪くなってしまいます。したがいまして,完全に粒子状になって,ふるいで水を切って,それを容器に入れるような,そういうイメージでおります。TMIのときも,水の中から(切り出し物を)引き揚げていますし,ポンプで(水とともに)引き揚げたりもしていますので,粒子状のものは(水とともに吸い上げることが)やりやすいので,そういう事例を受けてのものです。

【喜多委員】
乾かして。

【ISCN瀬谷】
そういうイメージです。

【上坂主査】
今の溶融燃料の大きいバルクのものは,どういうふうに評価していくのですか。

【ISCN瀬谷】
先ほど山村室長のほうからもありましたように,私どもは大きく分けて2つにスタートの時点で分類しております。
1つは,この粒子状のものでございます。もう1つは,チェルノブイリでも分かりますように,どろっと溶けた大きな塊がございます。これを細かくしていく作業が入るかと思いますけれども,その際にここら辺(身振りで直径10センチメートル位の)の大きなものがたくさん出てくると思います。これはTMIについても,大きなキャニスターの中にそのまま入れております。その大きなキャニスターに入ったものに対しては,先ほどのレーザー・コンプトンの単色ガンマで細いビームを当てて透過させて,単色の,エネルギーが決まったガンマ線を当てるわけですけれども,例えばプルトニウム239の場合ですと2.143メガエレクトロンボルトという値が決まっております。これがプルトニウム239の励起状態のエネルギーです。そこにガンマ線を当てますと,含まれるプルトニウム量に従って励起されて散乱されていきますので,透過したガンマ線の強度が減ります。その減った量を,既存の分かっているプルトニウム239に当てまして,そこから出てくる散乱ガンマ線の量がどれくらい減っているかというのを測定しまして,どれだけキャニスターの中にプルトニウム239が入っているかというのを求めていくという方法を提案して,デューク大学(のガンマ線施設)でその実験をやっております。そこで,キャニスターの構造体には影響されずに中のものが測れるということが,原理実証的に,(ガンマ線)強度は弱いんですけれども,証明できております。

【津山委員】
よろしいですか。

【上坂主査】
はい,どうぞ。

【津山委員】
私,この成果に非常に期待をしております点が1つあります。それは,先ほどおっしゃいました大きなバルクを切り出すときに切り粉みたいなものが出て,それが測れるということであれば,いろいろなところからそれが発生するので,それが同位体別に3~4%の精度で測れるということであれば,事故解析コードの検証に非常に役立つのではないかと思っておりまして,期待しているところです。

【ISCN瀬谷】
はい。原子炉の専門家ではありませんので,よく分からないのですけれども,どこら辺に落ちていた粒子状の溶融燃料かというのがある程度分かって,それがどこから来ているのかというのが別な解析でもって分かれば,それから取ったものがどれくらいの同位体組成比になっていたかというのが分かりますので,多分事故解析の何かの評価には使えるかもしれないという感じはいたしております。

【上坂主査】
先ほどコンプトンガンマのほうは原理実証でありましたが,それは今のご説明でいくとバルクのところの測定で,粒子はこの中性子透過とかとなると。こちらの装置のほうは,コンプトンガンマに比べると,かなり成熟度があるという考え方でいいですかね。

【ISCN瀬谷】
ええ,そのとおりでございます。このポンチ絵に書いてあります下側のベルギーにありますGELINAという施設ですけれども,これは核データの中の中性子共鳴のデータを専門に取っているところでございます。要するに世界の標準施設です。この標準施設を非常にコンパクトにしたのが上の中性子共鳴濃度分析法の実用装置と考えています。私どもは,実際にこれが適用できるのではないかということで検討しているものでございます。大きさは10掛ける20メートルの200平米くらいのところで,ちょっと小さくて申し訳ないですけれども,ターゲット,緑色のところがあると思いますけれども,緑のど真ん中がパルス中性子を発生させるところですけれども,右上の方に延びていく管がございます。これが約5メートルでございます。非常に短い距離でもって分析が可能だということで,したがいまして,施設そのものもコンパクトになりますし,設備もコンパクトということで,かなりコスト的には低下させることができるのではないかと考えております。

【上坂主査】
強度的にもかなり,実用を達成できる目途はあるのでしょうか。

【ISCN瀬谷】
はい,強度的には,GELINAはすごく大きいのですけれども,日本では京都大学の原子炉実験所にあります加速器を使いました中性子源と全く同じ強度で大丈夫です。

【上坂主査】
それで,前回もこの活動にも関連する国際会議がGELINAであって,3月ですかね,まさにこの実証実験を皆さんの前でやったということです。それで,非常にいい精度で目隠しした物質が評価できたということです。しかしながら,そこのときにいたIAEAの査察官の方が,これをもっとモバイルで小さくと要求されました。今,大分小さくなったんですが,どんどんユーザーの方から強い要求が来るわけですけどね。

【ISCN瀬谷】
確かに,もっと小さくという要求があります。

【五十嵐委員】
よろしいですか。

【上坂主査】
どうぞ。

【五十嵐委員】
手元に配っていただいている参考資料3のほうにこの研究の事前評価の文書がありまして,そこの7ページを拝見しますと,効率性というところに,「本技術開発には総額約6億円を要するが」と始まる文章がございまして,その段落の終わり,「本技術開発への投資額は適切である」ということが述べられているんですね。
先ほど喜多委員からもご質問がございましたが,効率性として研究費が適正であったかどうかという部分を評価することになると思います。事前評価ではっきり書かれておりますから,これについて答えるような内容が,事後評価にも必要かと思います。
当初の目的と比べ,達成された部分,足りなかった分など,もう少しはっきり示したほうがいいと感じたんですけれども,その辺はいかがでしょうか。

【山村室長】
投資額と照らし合わせて,得られた結果が妥当かどうかというのを。

【五十嵐委員】
はい。

【山村室長】
検証するということですね。

【五十嵐委員】
そうですね。できるならば,そういう記述があったほうがいいと思うのですが。

【喜多委員】
恐らく,我々は事業を計画するときに,幾らの予算と,何人でどういう成果を得るという形で事前に計画を立てますね。それで,事後にどうだったと,どういうリソースを投入してどういう結果が得られたか,そこをちゃんと対照して,照らし合わせて評価されたほうが,きっとはっきり分かるという話ではないかなと。

【五十嵐委員】
はい。

【山村室長】
研究開発の基礎的な要素が強いものですから,必ずしも100%想定どおりには行っていないところもあると。

【喜多委員】
それはそうですね。

【山村室長】
いずれにしろ,そういったことをちょっと踏まえて表現の仕方を工夫させていただきたいと思います。

【ISCN瀬谷】
すみません,追加説明させていただきます。
当初6億円ということですが,参考資料3の5ページを見ていただきたいと思います。当初の目標は,GELINAでの比較検証実験以外に,プロトタイプを作るという想定がございまして,これを作るということで,さらに4億円くらいのお金を当初計上させていただいていたのですが,私どものほうは,このプロトタイプを作るのは結構な人的な作業がかかりますので,原理的な実証を優先して,それも原理的な実証であればほぼ3年で終わるということで,当初の6億円という話から,2億円弱の3年計画に変更させていただいて,このプロトタイプは結果として作っておりません。この作業に業務量を費やすよりも,こちら側できちんとした実証を,施設を借りてやるというほうが重要だということで,そちらのほうで今年の3月に実証試験を終えて,4年計画を3年計画にさせていただいて,当初の予算計画もかなり縮小させていただいて,一応,原理的なところを終えたという段階でございます。

【山村室長】
そういうところをここに反映させるようにいたします。

【喜多委員】
むしろ,それは効率化で非常にいい努力じゃないかと思いますので,そういうところもちょっと強調されるといいのではないかと思いますね。

【五十嵐委員】
研究目標を,途中で現実的なものに変えられたということですね。

【山村室長】
そうです。

【五十嵐委員】
中間評価があれば,そこで方向を変えるということだったんだと思いますが,この場合は中間評価はなかったので,やはり事前評価との内容は一致させておいたほうがいいと思います。

【山村室長】
はい,ありがとうございます。

【上坂主査】
福島でのデブリの分析をどうするかは引き続き議論中ということですよね,どういう方向で行くかですね。

【山村室長】
はい。

【上坂主査】
それに向けたいろいろな可能性に対して,人材育成を含め,準備しているわけですけれども,これはどういうタイムスケジュールで決まっていくのでしょうか。

【山村室長】
なかなか今の段階では,そのスケジュール自体もちょっと見えないところでございます。

【上坂主査】
今テレビでは,そこのデブリをどうやって取り出すかの番組が放映されましたが,その後の話はまだやっていないですものね。

【山村室長】
そうですね。

【五十嵐委員】
よろしいですか。

【上坂主査】
はい,どうぞ。

【五十嵐委員】
こちらの事後評価案の5ページの今後の展望などに,関係機関にこの情報を共有していくことが必要であると,何度も出てまいります。先ほどのセンター全体の評価のほうにもございまして,ご意見も出たように,データベースづくりというか,センターとしての役割は,むしろ個別の技術の開発だけではなく,情報を共有していく役割を今後担っていくという方向かなと考えますが。

【山村室長】
要は,データベースというかプラットフォームみたいな,そういうことですか。

【五十嵐委員】
そうですね。皆さんが情報を共有でき,利用できるような部分を担っていく責務があるかと。そうした点を,中間評価などにも今後のこととして入れていただけるといいように思います。

【山村室長】
はい。ありがとうございます。

【上坂主査】
今のご質問,コメントもそうでしたけれども,前のことに関しても結構ですから,ご質問やコメントをいただければ。

【五十嵐委員】
すみません。

【上坂主査】
いや,とんでもない。前に遡ってでも結構ですから。

【五十嵐委員】
何度もすみません。これは,今の議論が反映されたものがまた回覧されるんでしょうか。

【岡部室長補佐】
本日欠席の委員もおりましたので,まずは今日のバージョンをお送りしたいと考えております。それで,今日いただいたご意見・ご指摘については,それらを踏まえて鋭意修正をしようと思っておりまして,今日ご意見をいただかなかった観点について,何かありましたら追加でご意見をいただきたいと思っております。

【五十嵐委員】
分かりました。前回,私がお願いしまして,ご尽力いただきまして,6月15日に東海村のほうを視察させていただくことになったんですね。意見の締め切りが6月3日ということですが,評価が大きく変わるということはないと思いますが,やはり現場を拝見して分かることもあるかと思うので,その後に気づいたことは,どう伝えればいいのか。

【山村室長】
では,3日までに基本的なコメントを出していただいて,その上で,もしご視察いただいた後にお気づきの点等あれば追加でいただければ,またそれに反映させていただくようにしたいと思います。

【五十嵐委員】
よろしくお願いします。

【上坂主査】
今ちょっとデータベースということがあったんですが,こういう核物質の分析,測定は,今ここで取り扱われているのは,新しい装置をつくって,分からないものが来て,中性子を当てて,その結果を見て,中は何があるかを推定するのです。その分析は,核データがしっかりしていないと精度が悪くなりますね。

【山村室長】
そうですね。

【上坂主査】
ところが,今その核データというのがかなり,戦前のアメリカで昔取られたデータがずっと使われていて,非常に精度が悪い面がある。それから中性子のエネルギーが高いところでは,教科書を見ると,いっぱい共鳴があってその後スムーズになっていますが,あれは実は真っすぐなのではなくて,データがないからそのようになっているものもあります。ですから,そこの精度出しも基盤で重要なのです。

【山村室長】
それは,あれですか,アメリカで作っている独自のデータベース,核データ,RSICCとか,ああいうものですか。

【上坂主査】
ええ。

【山村室長】
それから,OECD/NEAのデータバンクとか。

【上坂主査】
そうですね。ですから,ああいうのも,もう一回高精度化していくというか。古いデータは試料に不純物もあったりして,別の核種の共鳴が入ったようなデータもあるとか伺っているんです。ですから,こういうツールをつくると同時に,もう一つ重要な,核データの精度を上げるという作業も重要と思います。

【山村室長】
そうですね,核鑑識のほうでも同じようなことが言えまして,さっきもちょっと触れましたけれども,核鑑識ライブラリーというか,せっかくそういった技術を確立したとしても,対照とするもともとのデータというものがちゃんと整備されていないとほとんど意味がないということになるんですよね。
ただ,当面はやっぱり国内的に,各国がそれぞれの国内の核物質のデータを整備しようとするでしょうけれども,最終的には国際的なそういうネットワークみたいなものができて,どこかで核テロとか不法移転が起こった場合に,それと照らし合わせてすぐその対照,照合ができるという姿が一番の最終的な姿だと思います。

【上坂主査】
ええ。もちろんいろいろな組織で,日本原子力学会の核データ部会とかそういうところでも,常時議論しているところです。やっぱりそこも一つの重要なベースですよね。

【山村室長】
ええ,そうですね。

【上坂主査】
そこがしっかりしないと,幾らいい装置をつくっても精度が上がらないですから。

【山村室長】
ええ,ありがとうございます。

【上坂主査】
だから,これプラス,もっと基盤もさらにやっていかなければいけないなというのを感じますけれどもね。
あと,いろいろな人材育成プログラムの見える化についてですけれども,こういうのもデータベース化されているんですよね。

【ISCN直井副センター長】
先生が主査をされています海外原子力人材育成分科会のほうで共有させていただいていますので。

【上坂主査】
日本がやっているいろいろな人材育成の活動はデータベース化されて,和英で公開されて,パンフレットもできています。それで,プログラムも今データベース化されているということですね。
ほかに,どうでしょうか。前の件も含めてですけれども,ご質問,コメントございますでしょうか。
それでは,これも先ほどと同じですけれども,6月3日までに追加のコメント,ご質問があれば,事務のほうにメールを送ってください。それを反映したものを次回にお出しして,基本的に第6回で評価を決定して,それから7月から8月の原子力科学技術委員会の審議,それから8月ごろ開催予定の研究計画・評価分科会で審議,決定ということでございますので,ぜひ先生方,引き続きまた視察もあって,コメントをいただければと思います。
あと,その他で何かございますか。

【岡部室長補佐】
先ほど既にご説明もありましたが,前回,五十嵐委員よりご提案いただきましたISCNの視察については6月15日,月曜日に実施することになりました。参加のご希望をいただいている先生方には,昨日,ご視察の当日のスケジュール等についてメールをお送りいたしましたので,ご確認いただければと思います。
以上でございます。

【上坂主査】
ありがとうございます。
以上で,本日予定した議題は終了となりますが,その他,ご意見,連絡事項ございますでしょうか。

【岡部室長補佐】
では,事務局から失礼いたします。
本日は,中間評価票案,事後評価票案についてご審議いただきまして,ありがとうございます。本日いただいたご意見を踏まえまして,本日,事務局から,本日使用した中間評価票案,事後評価票案をお送りさせていただきます。追加のご意見がありましたら,6月3日までに事務局にメールにていただきたいと思います。また,原則としては6月3日までにいただきたいのですが,ご視察を踏まえて追加のご意見等ありましたら,ご視察後でもいただければと思いますので,よろしくお願いいたします。また,本日の作業部会の議事録案,前回の作業部会の議事録案につきましては,でき次第,メールにて確認依頼をさせていただきますので,よろしくお願いいたします。
次回の作業部会は6月25日,10時から12時に,本日と同じ研究開発局会議室1で開催いたしますので,よろしくお願いいたします。
以上でございます。

【上坂主査】
ありがとうございます。よろしいでしょうか。
それでは,以上で第5回核不拡散・核セキュリティ作業部会を終了いたします。どうもありがとうございました。


お問合せ先

研究開発局開発企画課核不拡散科学技術推進室,研究開発局研究開発戦略官付(核融合・原子力国際協力担当)

(研究開発局研究開発戦略官付(核融合・原子力国際協力担当))

-- 登録:平成27年07月 --