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宇宙開発利用部会(第37回) 議事録

1.日時

平成29年9月5日(火曜日) 14時30分~15時50分

2.場所

文部科学省 15階特別会議室

3.議題

  1. イプシロンロケット3号機について
  2. イプシロンロケット3号機の打上げに係る安全対策について
  3. H3ロケット1段エンジン(LE-9)燃焼試験の状況について
  4. 平成30年度文部科学省宇宙関係予算概算要求について
  5. その他

4.出席者

委員

部会長  白石 隆
臨時委員  芝井 広
臨時委員  柴崎 亮介
臨時委員  白井 恭一
臨時委員  髙橋 德行
臨時委員  高薮 縁
臨時委員  永原 裕子
臨時委員  林田 佐智子
臨時委員  藤井 良一
臨時委員  安岡 善文
臨時委員  横山 広美
臨時委員  吉田 和哉
臨時委員  米本 浩一
調査・安全小委員会 主査 山川 宏

文部科学省

研究開発局宇宙開発利用課長    谷 広太
研究開発局宇宙開発利用課企画官  山之内 裕哉
研究開発局宇宙開発利用課課長補佐 佐々木 裕未

(説明者)
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)
 理事 布野 泰広
 第一宇宙技術部門
H3プロジェクトチーム/プロジェクトマネージャ 岡田 匡史
   イプシロンロケットプロジェクトチーム/プロジェクトマネージャ 井元 隆行
 宇宙科学研究所
副所長 國中 均
宇宙飛翔工学研究系准教授 羽生 宏人

5.議事録

【白石部会長】  それでは,時間になりましたので,宇宙開発利用部会の第37回会合を開催したいと思います。まず,事務局から,きょうの会議についての事務的な確認をお願いいたします。

【事務局(山之内企画官)】  事務局でございます。本日は宇宙開発利用部会に御所属いただいている17名の委員のうち,13名の先生方に御出席いただいております。よって,運営規則に定める定足数の要件を満足している状況でございます。
 次に,本日の資料でございますが,お手元の議事次第の4.資料のとおりお配りしております。過不足等ありましたら,適宜事務局までお申しつけください。
 事務連絡は以上でございます。

(1)イプシロンロケット3号機について

【白石部会長】  では,最初の議題ですが,イプシロンロケット3号機についてでございます。
 イプシロンロケット3号機の打ち上げが計画されておりますので,概要と準備状況について,JAXAからの御説明をお願いいたします。

【JAXA(布野理事)】  JAXAの担当理事の布野でございます。
 イプシロンロケットに関しましては,平成25年度に試験機1号機を打ち上げまして,その後,26年度から強化型イプシロンの開発に取り組んでまいっております。昨年12月に,イプシロン2号機として,強化型の基本形態の打ち上げを成功裏に終わっているところでございます。
 現在,3号機といたしまして,強化型イプシロンのオプション形態としての開発整備を取り組んでいるところでございます。本日は,その準備状況に関しまして,プロジェクトマネジャの井元の方から御説明させていただきます。

【JAXA(井元)】  より資料37-1に基づき説明を行った。

【白石部会長】  どうもありがとうございます。
 それでは,何か御意見,御質問等があればお願いします。
 はい,どうぞ,白井委員。

【白井委員】  三点教えてください。
 スライドの2番に,「衛星包絡域の拡大」という御説明がありますが,この絵を見ますとロケット全体が大きくなるような印象を受けるのですが,全長が26mで変わっていないということです。どういう仕組みになっているのかを教えていただきたい,というのが一つ目です。
 二つ目は,分離機構のところで火工品を使わないということはよくわかりました。参考までに,フェアリングの切離しも火工品は使用しないということなのか,あるいは,そちらは火工品を使うのかということを教えてください。
 三つ目は,今回の実証目的の二つのPBSとそれから衛星切離し機構,これはオプションという御説明がありました。今回の実証結果によっては,この後の4号機以降のイプシロンではこれを,標準装備にするのか,あるいは引き続きオプションにするというご計画なのかを,教えていただけますでしょうか。
 以上です。

【JAXA(井元)】  まず一つ目ですけれども,まず26mというのは2号機に比較して26mと変わらないということになっております。試験機につきましては24.4mということで,全長を拡大しております。さらに,試験機は,2段モータがフェアリングの中に入っていたという形態になりまして,今回,2号機と3号機では2段モータはフェアリングの外,つまり2段の上に3段と衛星を搭載するという形態になりまして,その全長を伸ばすという効果と,2段をエクスポーズ化するという効果によりまして,衛星の搭載スペースを拡大するということが一つ目の答えになります。
 二つ目の御質問ですけれども,フェアリング分離に関しましては,こちらは火工品で実施いたします。これは,1段分離,2段分離,3段分離,こちらも全て火工品でありまして,今回非火工品にしたというのは,この衛星分離のところのみになります。
 最後の御質問ですけれども,まずPBSにつきましては,もともとイプシロンロケットというのは基本形態とオプション形態という二つの形態を有するものであり,例えば2号機で搭載した「あらせ」につきましては,できるだけ遠くに飛ばしたいというものについては基本形態を使用することになります。軌道投入精度を要求される,例えば太陽同期軌道ですとか太陽同期準回帰軌道,こういった軌道につきましてはPBSを搭載するオプション形態で対応するということにしておりまして,具体的に4号機,今度は革新技術実証衛星になりますけれども,こちらはオプション形態で対応する計画です。それ以降は,ミッションに応じて使い分けるという形になっております。
 以上です。

【白石部会長】  ほかに何かございませんでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは,是非打上げを成功させていただきたいと思います。

(2)イプシロンロケット3号機の打上げに係る安全対策について

【白石部会長】  次は,二つ目の議題ですけれども,イプシロンロケット3号機の打ち上げに係る安全対策についてでございます。
 調査安全小委員会において,イプシロンロケット3号機に係る安全対策の調査審査が行われましたので,小委員会の山川主査から報告をお願いいたします。
 どうぞ,よろしくお願いいたします。

【調査・安全小委員会(山川主査)】  より資料37-2-1,-2に基づき説明を行った。

【白石部会長】  どうもありがとうございました。
 今の御報告につきまして,何か御意見,御質問等ございましたら,よろしくお願いします。いかがでしょうか。
 芝井委員,どうぞ。

【芝井委員】  イプシロンロケットで,南の方向に打ち上げるということは,これまでにもあったのでしょうか,それとも初めてとなるのでしょうか。もしあったということであれば,どのあたりが特に注意されたか,教えていただければと思います。

【調査・安全小委員会(山川主査)】  イプシロンロケットとしては,今回が初めてとなります。注意点につきまして,何かありましたらJAXAから補足をお願いいたします。

【JAXA(井元)】  こちらは,基本的にH-IIAロケットと同じようになります。赤道近辺にやはり人口稠密地帯がありますので,その到達前までに2段を落下させるというのが一応,最大の注意点でございます。

【白石部会長】  ほかに何かございますか。
 もしないようでしたら,小委員会の検討結果を了承するということでよろしいでしょうか。

  (「異議なし」の発言あり)

【白石部会長】   どうもありがとうございます。御異議がないようですので決定といたします。御報告ありがとうございました。

(3)H3ロケット1段エンジン(LE-9)燃焼試験の状況について

【白石部会長】  次は,三つ目の議題でございます。議題はH3ロケット1段エンジン(LE-9)燃焼試験の状況についてでございます。H3ロケットの1段エンジンは,新開発エンジンとして燃焼試験を実施中ということでございます。試験の実施状況について,JAXAから御説明をお願いいたします。

【JAXA(布野理事)】  H3ロケットに関しましては,昨年4月に基本設計審査を終了しまして,現在詳細設計を実施中でございます。詳細設計と並行いたしまして,主要コンポーネントの試作試験を実施しているところでございます。
 本日は,H3の主要コンポーネントであります1段のLE-9の実機型エンジン試験の結果について,岡田プロマネから御報告いたします。

【JAXA(岡田)】  より資料37-3に基づき説明を行った。

【白石部会長】  どうもありがとうございます。
 こちらにつきまして,何か御意見,御質問等ございますか。
 はい,どうぞ。

【米本委員】  冒頭で,エンジンの#1-1と-2の違いを説明されていたと思います。違いについてもう少しわかりやすく教えていただきたいというのが一つ目の質問です。二つ目は,燃焼試験の11回の回数は,計画どおり行われたのですけれども,どのような理由で燃焼秒時が短くなったのか教えていただけないでしょうか。
 それから,H3ロケットでは電動バルブを使うというのが,従来とは違う一つ大きな変更点と思います。世界のロケットの動向として,電動バルブの使用は,どのような状況にあるのかということが三つ目の質問となります。
 最後に,燃焼試験のときに,スロットリングではなくTVCであるスラストベクトルコントロールについて確認されないのかというのが,四つ目の質問です。
 以上です。

【白石部会長】  どうぞ,よろしくお願いいたします。

【JAXA(岡田)】  まず,実機型エンジンの#1-1と#1-2の違いですけれども,まだこれは確定的な話ではありませんが,製造方法を少し見直しをしたりする部分があります。製造方法の見直しをする部分に関しては,その部分を新規設計のものにするとか,基本的なところはそのままリファブをして使うということを考えております。
 それから,試験秒時が短かったという点につきましては,もともとこのエンジンの試験秒時を長い秒時で燃焼試験を続けるというのは,次の試験シリーズで本格的には予定をしておりました。今回,次の試験シリーズとの時間的な関係もあり,ここで試験は終えることにしました。70秒の燃焼試験をすることにより,大きな意味での熱の特性であるとかは,つかめてきています。よって,ちょっと言い過ぎかもしれませんけれども,デモンストレーション的に一度やってみたかったというのが実際のところなんですけれども,これを次の試験シリーズに送ることに対しては,大きな問題はないと考えております。
 それから,三つ目の電動バルブですけれども,電動バルブを世界的に使っているという事例を私は聞いたことがございませんで,スペースシャトルなんかは油圧バルブを使って可変バルブを導入していたと聞いております。電動バルブの一つの特徴は,非常にその系がシンプルになることで,自動点検なども容易にできるようになりますし,メリットはあります。ただ,我々としては一つチャレンジでしたので,ここは非常に慎重に取り組んできたところです。
 それから,4番目のスラストベクトルコントロールですけれども,今回のエンジン試験はスタンドの制約関係で,こちらは実装はしませんでしたが,来年に予定しております厚肉ステージ燃焼試験で実装することにしております。
 以上です。

【白石部会長】  よろしいですか。ほかに何か御質問がございますでしょうか。
 御質問がないようであれば,本件は,ここまでと致します。是非これからも開発が順調にいくように願っております。

【JAXA(岡田)】  ありがとうございました。

(4)平成30年度文部科学省宇宙関係予算概算要求について

【白石部会長】  次は,平成30年度文部科学省宇宙関係予算概算要求についてでございます。こちらについては,文部科学省より御説明をお願いします。

【事務局(谷課長)】  より資料37-4に基づき説明を行った。

【白石部会長】  どうもありがとうございます。
 これについて,何か御質問ございますでしょうか。
 はい,どうぞ。

【高薮委員】  本件については,丁寧に議論していかなければならないことだと思います。この概算要求の組み立て方を見せていただいて,去年と比較し,全体の額は増えていますが,組み立て方はそんなに違わないと思います。これを見ますと,やはり日本の衛星利用におきまして,今,非常に地球温暖化や,気候変動,人類にとって重要な問題だと思いますが,それに対する衛星としての貢献というものは,環境省が予算を持っていますGOSAT,それから気象庁が上げているひまわり以外には,余り必要ないという文部科学省の姿勢と考えてよろしいんでしょうか。

【事務局(谷課長)】  必要ないということではないと思っております。全体としては宇宙基本計画に定められております大きな方向性をしっかり守りつつ,地球観測についても,当然これは必要な部分はございますので,いろいろコミュニティからの御提言をまとめていただいております。
 全体の額の中では控えめな形になっているということで,今頂いたようなコメントになったと思います。地球観測自体は非常に重要だと思っておりますし,本日はざっと主なものという形で御紹介させていただいておりますけれども,ISSの「きぼう」の暴露部とか,いろんなプラットホームを活用した地球観測というのは,いろんなやり方を工夫していく必要があるだろうというふうに思っておりますので,そのあたりは,いろいろ御意見いただきながら,具体的に,できるだけ効果的に進めてまいりたいというふうに思っております。

【高薮委員】  国民としましては,やはり予算額にあらわれるものが重要性を示しているというふうに捉えられると思いますので,予算として,きちんとその姿勢を示していっていただけるように,今後よく検討をお願いしたいと思います。

【白石部会長】  藤井委員,御質問をどうぞ。

【藤井委員】  DESTINY+ですけれども,先ほど公募型小型とおっしゃいましたが,幾つかこの時期の公募型小型に関しては候補があったと思うのですが,DESTINY+に決まったということでしょうか。また,概算要求額が小さいので出ていないのだと思いますが,火星の衛星計画については,どういうような予算要求になっているかを御教授お願いします。

【事務局(谷課長)】  DESTINY+については,たしか公募型小型として選定するというふうになったと理解をしておりますので,公募型小型の2という位置づけでございます。
 それから,火星の衛星サンプルリターン,MMXでございますけれども,これは宇宙科学研究所の予算の中に1億円だったと思いますが,引き続き検討のための予算を計上しているという状況でございます。

【白石部会長】  ほかに何かございますか。
 はい,どうぞ。

【芝井委員】  今のような質問が来ますので,もし差し支えなければ,もう少し全体,漏れなくリストを見せて頂いた方が,多分誤解が生じなくてよいと思います。これは,どういう基準でここにリスト化されているものが選ばれたのか。一番上は金額で言うと半分も入っていないですよね。どういう基準でここにリスト化されているのが選ばれたのかというのを疑問を持ちますので,そのような疑問が生じないような表記の仕方が望ましいと思います。参考でも結構ですので,つけていただければ,このような質問は出ないと思います。
 以上です。

【事務局(谷課長)】  大変恐縮でございます。様々なところで説明ができるようこのような形で作成している資料でございます。もう少し詳しくという御要望でございますので,資料についてはもう少しわかるものを委員の方に後ほどお送りするようにいたします。

【白石部会長】   ほかに何かございますか。よろしいでしょうか。それでは,次の議題にまいりたいと思います。

(5)その他

【白石部会長】  五つ目の議題は,SS-520 5号機の進捗状況についてでございます。
 SS-520については,4号機の実験失敗の原因究明結果及び対策を今年の2月に報告いただきました。今回,今年度内の再打ち上げに向けての作業を進めているということでございますので,JAXAから進捗状況についてお話しいただきたいと思います。
 では,よろしくお願いします。

【JAXA(羽生)】  より資料37-5に基づき説明を行った。

【白石部会長】  どうもありがとうございます。
 今の御報告について,御意見があればお願いします。

【横山委員】  御報告ありがとうございます。是非5号機が成功されることをお祈りしております。
 今回,直接原因になったケーブルの被膜が剝がれてしまって断線してしまったということについては,しっかりとした対策を行っていただきまして,次回は確実にうまくいくと拝見いたしました。
 お伺いしたいのは,「ひとみ」の事故のときに,様々な原因をすぐにISAS内で展開していただいて,次にこうした同類の事故が起こらないような共有化というのをしていただいていると思うのですが,今回の件については,そうしたことは行われているかという点について確認させていただければと思いました。

【JAXA(國中)】  レッスンズ・ラーンドとして,各ミッションでの気づき事項,それからフライトオペレーションで得られた知見は研究所内,それからJAXA内で共有するようなシステムができ上がっておりますので,そういったデータベースに登録し,今後の技術開発,それから衛星,ロケット開発に反映させていくことになってございます。

【白石部会長】  よろしいですか。
 永原委員,どうぞ。

【永原委員】  今の御質問にも若干関係するのですが,きょうの報告では経緯が述べられていて,原因は何も論じられていません。対策については詳細に御説明いただいているのですが,原因を明確にリストアップいただき,それに対する対策を示していただくのが望ましいと思います。その意味で,きょうの資料は,若干不足ではないでしょうか。
 もう1点は,民生品を活用してということで計画全体が進んでおり,ケーブルについては非常に事細かに内容を御説明をいただいています。しかし,民生品を宇宙で使えば当然,宇宙環境に起因するトラブルも起こり得ると思います。よって,そのような点に関しても十分な検討がなされ,今後起こり得る問題点に対しきちっと検討がなされ,対策が講じられているのかどうかという御説明をいただきたいと思いました。適切に検討されているという御説明でしたが,全体としてどこまでできているのか,気になりましたので,もう少し御説明いただいてよろしいでしょうか。

【白石部会長】  いかがでしょうか。

【JAXA(羽生)】  まず,原因究明のところについては,今年の2月13日の原因究明調査結果として報告いたしました。その際に原因については詳細に御説明させて頂いたつもりでおりましたが,もう少し触れればよかったと思いました。大変失礼いたしました。報告を行いました原因に基づきまして,その対策をとるべき点というものは,その原因の背後要因も含めて調べ上げた結果として,今回の対策ポイントとして挙げさせていただいております。
 また,我々としては作業上,気づき事項というのはたくさんありまして,また,こういうふうにしておけば,こういったトラブルを未然に防げるはずだと現場でも気づくことはたくさんありますので,そういったことも含めて40数件,対策と改善ということで処置をしてございます。
 特に今回は直接的な原因,要するに失敗に直接的に影響した部分というものについては,しっかりもちろん対策するということで,ハーネス周りというものを特に,ここでは御説明させていただいております。それ以外に,例えばコネクタの取付け位置というものも一つあるんですけれども,例えばつまみやすくするといった配慮,それは先ほど図の中で少し飛び出して構造をつくっているといったところも配慮しておりますので,起こり得ることというのは,飛行しているときだけではなくて,その前工程などの組立て工程などでも起こり得ることに対しての配慮というものまで,今回立ち入って改善を加えているということになります。その点,網羅的に調べた結果を審査したと,その中で,きょうはやったことについての御説明をした,そういう経緯になります。

【白石部会長】  よろしいですか。
 吉田委員,どうぞ。

【吉田委員】  今回の5号機の目的部分についてでございます。4ページのところに,前回の実験失敗の対策を施すということと,当初の目的である超小型衛星の打上げ機に係る技術を検証するということだと思うのです。お伺いしたい点は,今回もペイロードとして超小型衛星を乗せることになるのかなと思いますので,その点について,もう少し詳細に基本的にサクセスクライテリアとしては,何kgのペイロードを,どのようなの軌道に投入するということについて,明示いただければと思います。

【JAXA(羽生)】  すみません,記載がございませんでしたけれども,そういったところの目的は4号機と変更はございません。したがって,約3kgの超小型衛星を打ち上げることになります。その軌道につきましては,やや長大軌道にはなり,近地点高度約180km付近,遠地点が1500km付近の軌道に投入し,寿命約30日を目標とした軌道に入れるということは当初からの目標として掲げておりまして,変更ございません。

【吉田委員】  もう一つよろしいでしょうか。4号機のときに消失してしまった衛星に関しましては,5号機に向けての代替機の開発はスケジュールどおり進んでいるという状況でよろしいでしょうか。

【JAXA(羽生)】  はい,そのとおり進めておりまして,当初の計画どおり実行したいと考えております。前回の機体,衛星の設計を踏襲した形で準備を進めてございます。

【白石部会長】  ほかに何かございますでしょうか。
 藤井委員,どうぞ。

【藤井委員】  4号機,5号機と,この宇宙開発利用部会との関係について質問となります。4号機の計画内容については宇宙開発利用部会で議論されずに,打ち上げ時の安全対策については,ここで議論されたと記憶しています。今回も,5号機については,本部会では議論されていないのではないかと思います。ここで議論すべきことは打ち上げの安全にかかわることが基本であり,開発の内容については,単に対策について御説明頂いたという位置付けなのか,ここで議論すべきことになるのかどちらでしょうか。

【白石部会長】  事務局にお答えいただくのが良いと思います。
よろしくお願いします。

【事務局(山之内)】  5号機についても4号機と同様に経済産業省の委託事業になっておりまして,文部科学省のプロジェクトではございません。そういった意味から4号機と同じ扱いになります。そのため,プロジェクト管理という観点につきましては,この場での審議は行わないことになりますが,安全対策についてはJAXAが打ち上げ時責任者でありますので,調査・安全小委員会で評価を行った上で,宇宙開発利用部会で審議させていただきます。今回は,4号機の実験失敗に対する原因と対策について,今年の2月に確認いただきましたことを踏まえ,5号機の開発状況に対する御意見を頂ければ,今後の実験のために有益であると考え,報告とさせていただきました。
 以上です。

【白石部会長】  ほかに何かございますか。
 髙橋委員,どうぞ。

【髙橋委員】  SS-520 4号機の実験失敗の原因究明結果という報告書を以前,読ませていただきました。エンジニアリング的な問題が書いてあり,3号機から設計変更した部分が4号機において幾つか問題を生じさせていたと読み取れたわけです。成功した号機から4号機への設計変更をした際に,もっとリスクレビューを実施する必要があったのではないかと思います。変更したことによってどんなリスクが起きるのか,変更点をもっと集中的にレビューしていれば,防げた事象ではないかったのかなと感じています。
 例えば,ダクトの位置を変更していますね。ダクトの位置を変更することによって,そこにどういう負荷がかかるのか,最悪の場合,どのような振動によって損傷あるいは短絡が起きるのかということを,変更点のレビュー,すなわち,DRBFMという,手法を使って検討していれば,もしかしたら防げたかもしれない。
 ですから,4号機のエンジニアリング的な不具合を5号機でいろいろ対策することもよいですけれど,1号機,2号機,3号機からの設計変更点に特化したデザインレビューを,今からでもすべきではないかと思いました。いかがでしょうか。

【JAXA(羽生)】  まず,号機の正確なところを御説明しますと,3号機はこれから打ち上げる予定になっています。2号機の方が2000年に打ち上げられているということで,設計としては大分時間が経過していて,当時の設計指針,あるいはその施工した方は,数が減っているという状況で4号機の設計を進めるということになりまして,そこはやはり設計変更に対しての検討が足らなかったところはあったと思います。
 一方で,4号機から5号機に関してですけれども,この2号機から4号機に対して,どういう変更が行われたかと。そして,4号機から5号機に対してはどういう変更が行われるかといったところを網羅的にここは抽出をいたしました。その結果として,設計に無理があったところについて,今回,実機失敗に直接的に影響したと思われる部分として,抽出されておりますので,そこは適切に対処するということをいたしました。
 また,4号機から5号機に対して,今御指摘のような変更点ということに対しては,要素部分を切り出して,試験片を使って試験するとか,そういった形で設計の妥当性を改めて検証しているという状況ですので,今御指摘頂いたような対処を進めてまいりました。

【白石部会長】  よろしいですか。
 ほかにないようであれば,JAXAにおいては,順調に開発を進めていただくことを期待しております。
それでは,事務局の方から事務連絡等ございましたら,お願いします。

【事務局(山之内企画官)】  会議資料と議事録の公開について申し上げます。宇宙開発利用部会の運営規則に基づきまして,本日の会議資料は公開となります。後日,文科省のホームページに掲載させていただきます。また,議事録についても公開となりますので,委員の皆様に御確認頂いた後,文科省のホームページに掲載させていただきますので,よろしくお願いいたします。
 事務連絡は以上でございます。

【白石部会長】  それでは,これできょうの議事を終わりたいと思います。
 どうもありがとうございました。
以上

(説明者については敬称略)

お問合せ先

研究開発局宇宙開発利用課

-- 登録:平成29年11月 --