宇宙開発利用部会 調査・安全小委員会の設置について

平成29年5月9日
科学技術・学術審議会
研究計画・評価分科会
宇宙開発利用部会

1.設置の趣旨

科学技術・学術審議会 研究計画・評価分科会 宇宙開発利用部会は、文部科学省における宇宙の開発及び利用(以下、「宇宙開発利用」という。)に関する重要事項の調査審議を行うよう科学技術・学術審議会 研究計画・評価分科会から付託されている。
文部科学省における宇宙開発利用には、ロケットによる人工衛星等の打上げや、国際宇宙ステーション(以下、「ISS」という。)を利用する活動等が含まれており、これらについては、人命・財産に関わる重大な事故に至ることがないよう、十分に安全を確保して推進する必要がある。また、ロケットや人工衛星の不具合等については、トラブルの大半は現物を確認できない場合が多く、その原因究明と対策の検討に当たっては高い専門性が求められる。
このため、文部科学省における打上げ等に係る安全対策を評価することと、重大な事故・不具合等が発生した場合にその原因究明及び対策を調査検討する場として、宇宙開発利用部会運営規則第2条第1項に基づき、宇宙開発利用部会の下に調査・安全小委員会(以下、「小委員会」という。)を設置する。

2.調査事項

(1)安全対策の評価
小委員会においては、必要に応じて、以下の事項について、部会からの個別の付託なしに調査検討を行うものとする。
(a) H-ⅡAロケット、H-ⅡBロケット、イプシロンロケット等による人工衛星等の打上げに係る安全対策の評価
(b) 宇宙ステーション補給機「こうのとり」(HTV)のISS近傍での運用(接近、係留、離脱フェーズ)、及び再突入に係る安全対策の評価
(c) 日本国がISSに提供する物資に係る宇宙航空研究開発機構(以下、「JAXA」という。)の安全対策の評価

(2)重大な事故・不具合等の原因究明及び対策の調査検討
小委員会においては、必要に応じて、以下の事項について、部会からの個別の付託なしに調査検討を行うものとする。
(a) JAXAが行うロケットの打上げ等における重大な事故(第三者損害の発生、ロケットの指令破壊等)
(b) ISSの運用(ISSの往来を含む)における重大な事故(宇宙飛行士の死亡又は死亡に至る恐れのある重大事故、ISSの機能喪失・恒久閉鎖に至る重大事故等)
(c) 衛星、探査機等の運用において、所期の目的・目標達成を見込むことが困難となる重大な不具合

(3)上記2項のほか、宇宙開発利用部会が、小委員会において調査することが適当であると認め、個別に付託する事項

3.調査の進め方

安全対策の評価に際しては、以下に従って、調査検討するものとする。
• ロケットによる人工衛星等の打上げに係る安全対策の評価基準(平成28年6月14日 科学技術・学術審議会研究計画・評価分科会宇宙開発利用部会決定)
• 国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」(JEM)に係る安全対策の評価のための基本指針(平成24年9月6日 科学技術・学術審議会研究計画・評価分科会宇宙開発利用部会決定)
• 宇宙ステーション補給機「こうのとり」(HTV)に係る安全対策の評価のための基本指針(平成24年9月6日 科学技術・学術審議会研究計画・評価分科会宇宙開発利用部会決定)

4.設置期間

小委員会の設置が決定した日から平成31年2月14日までとする。

5.その他

小委員会の運営に関し必要な事項は、科学技術・学術審議会令、科学技術・学術審議会運営規則、研究計画・評価分科会運営規則及び宇宙開発利用部会運営規則によるものとする。

お問合せ先

研究開発局宇宙開発利用課

電話番号:03-6734-4148
ファクシミリ番号:03-6734-4155