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原子力科学技術委員会(第5回) 議事録

1.日時

平成24年4月17日(火曜日)15時00分~17時00分

2.場所

文部科学省 17F1会議室

3.議題

  1. 原子力政策、エネルギー政策の議論の状況
  2. 原子力基礎基盤研究・人材育成の現状と課題
  3. 核融合研究開発の現状と課題
  4. 放射線利用に関する研究開発の現状と課題

4.出席者

委員

田中主査、小森主査代理、石田委員、伊藤委員、久米委員、鈴木委員、中西委員、服部委員、村上委員、山口委員、山名委員

文部科学省

生川原子力課長、坂本研究開発戦略官、阿部量子放射線研究推進室室長補佐、倉田原子力課課長補佐

5.議事録

【田中主査】  それでは、定刻も過ぎていますので、ただいまから第5回原子力科学技術委員会を開催いたしたいと思います。

 本日は、お忙しいところありがとうございます。

 本日の議題は、お手元の配付資料に書かれているとおりでありますが、皆さん御承知のとおり、現在、原子力委員会の新原子力政策大綱策定会議において新政策大綱の本年夏の取りまとめに向けて議論がなされており、大学等における原子力の基礎基盤研究や人材育成の在り方についても主要な10個の政策課題の一つとして今後議論される予定と聞いております。このため、本委員会でも基礎基盤研究や人材育成に関する課題や今後の在り方について、本日と次回、26日の2回にわたって議論を行い、主な論点をまとめて新政策大綱策定の議論に反映していきたいと考えております。

 最初に、事務局から会議の趣旨の御説明をお願いいたします。

【生川原子力課課長】  1月1日付で原子力課長に着任をいたしております生川でございます。よろしくお願い申し上げます。

 会議の趣旨でございますが、今、主査の方からおっしゃっていただいたとおりでございますけれども、皆様方御案内のとおり、我が国のエネルギー政策につきましては、現在、エネルギー・環境会議という会議において本年夏の取りまとめを行うべく検討が進められているところでございます。その一環として原子力政策につきましては、特に原子力委員会で新原子力政策大綱策定会議というのを設置して検討が進められてきているというところでございます。今までのところ、核燃料サイクルあるいは廃棄物の処分等の議論が中心に行われているという状況でございますが、来月以降は、原子力の基礎基盤研究あるいは人材育成等についても議論が行われることになってございまして、文部科学省にもプレゼンテーションの機会を与えていただくことになっているところでございます。そこで、今般、この原子力科学技術委員会で基礎基盤研究や人材育成、あるいは核融合、放射線利用といった事項について、その現状と課題を議論いただきまして原子力委員会での検討にインプットしてまいりたいと考えている次第でございます。

 本日の会議では、私どもの方から現状等を中心に御説明をさせていただいた上で、先生方の方からそれぞれの分野での課題等を是非御指摘をいただきたいと考えております。その上で、来週予定をしております第2回目の会合におきまして簡単な取りまとめをさせていただいて原子力委員会の方に打ち込んでいくと、そういうことを考えてございますので、是非よろしくお願い申し上げます。活発な御議論をいただくことを期待させていただきまして冒頭の御説明、御挨拶にかえさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

【田中主査】  どうもありがとうございました。

 今、課長からの話もありましたとおり、活発な議論をお願いしたいと思いますし、各々の事項について、是非委員の方から一言、二言以上言っていただきたいなと思いますので、よろしくお願いします。

 それでは、事務局から出欠と配付資料の確認をお願いいたします。

【倉田原子力課課長補佐】  それでは、お手元の資料の確認をお願いしたいと思います。

 まず資料1でございますけれども、「原子力政策、エネルギー政策の議論の状況」というA4の横になっております。また、資料2が「基礎基盤研究と人材育成の現状と課題」、そして資料2-1が「原子力研究開発について」ということで、本日御欠席でございますけれども、日本電機工業会から資料をいただいておりますので、後ほど御紹介させていただきたいと思います。また、資料3として「我が国の核融合研究開発の現状と課題について」。また、資料4として「放射線利用に関する文部科学省の取組等について」ということでございます。なお、参考資料といたしまして原子力科学技術委員会の第4回の議事録、参考資料2といたしまして新大綱策定会議の今後の重要政策課題の整理、そして参考資料3といたしまして原子力の政策大綱の抜粋をつけております。もし不備等ございましたら事務局までお申しつけいただければと思います。

 また、本日は14名中11名の委員の先生方に御出席いただいておりますので、定足数である過半数を満たしております。

 以上でございます。

【田中主査】  どうもありがとうございました。

 それでは、早速本日の議題に入りたいと思います。一つ目は「原子力の基礎基盤研究・人材育成の現状と課題」でございますが、事務局で資料を用意いただいておりますので、それぞれ説明いただいた後、質疑、議論を行わせていただきたいと思います。なお議題の1は議論の状況の紹介でありますので、議題の2「原子力基礎基盤研究・人材育成の現状と課題」と併せてお願いしたいと思います。また、最後に時間をとって総合的な議論もしたいと思いますので、よろしくお願いします。それでは、事務局から御説明をお願いいたします。

【倉田原子力課課長補佐】  それでは、お手元の資料の1をご覧いただければと思います。まず1ページ目でございますけれども、今進められております関係の会議と今後の予定をまとめたものをこちらの方に載せさせていただいております。こちらは昨年の資料になっておりますので、ちょっと年度と記載がおかしくなっておりますけれども、まず昨年の7月にエネルギー・環境会議というものが設置されまして、そこから関係の会議の議論が始められています。主に関係する会議といたしましては、エネルギー・環境会議、そして総合資源エネルギー調査会、そして原子力委員会、そして中央環境審議会となってございまして、特に原子力につきましては、原子力委員会で次の新原子力政策大綱の夏の取りまとめに向けて現在議論が行われている状況でございます。また、それらをすべて取りまとめた形で今年の夏、エネルギー・環境会議で革新的エネルギー・環境戦略の決定というのがなされる見込みということで、それぞれの会議が現在同時並行で議論を進めているという関係にございます。

 まず、資料の2ページ目でございますけれども、その中で、総合資源エネルギー調査会におきましては、既に皆様御存じのところが多いかと思いますけれども、まさに現在、エネルギーミックスの選択肢についてということで御議論が行われておりまして、原子力発電、再生可能エネルギー、火力発電等々のそれぞれの割合についてのオプションというものが今整理をされているところでございます。例えばオプションのBという、シナリオBでは原子力は0%、あるいはシナリオCでは20%ということで、依存度を逓減させつつもある程度維持する、そしてシナリオのDでは、我が国の安全性の確保には努めながらも原子力発電引き続き基幹エネルギーの一つとして位置付けるというシナリオ、そしてさらに、シナリオのEというものでは35%程度ということで、現状程度の原子力発電の設備容量を維持していくと。それぞれの今シナリオがこのような形で議論をされているところでございます。

 もう一つ、原子力を中心に議論いただいている原子力委員会の状況を4ページ目以降にお示しさせていただいておりますけれども、原子力委員会の方は昨年の9月に審議を再開いたしまして、これまで16回の会議が開かれているところでございます。これまでのいろいろな意見については、この真ん中の下の方ですけれども、意見分類1から4ということで取りまとめいただいておりまして、現在のところでは、事故前の程度で利用していく、あるいは一定規模で利用していく、あるいは一定の期間の後にゼロにしていく、あるいは原子力発電を今年より利用しないものとするというこの四つのシナリオに分類をしながら現在いろいろな検討をしていただいております。

 また、政策課題といたしまして、5ページ目でございますけれども、10個の政策課題に現在分けて御議論が行われておりまして、先ほど主査の方からも御紹介ございましたように、基盤の在り方ということで人材育成あるいは研究開発というものもその一つとして位置付けられてございます。

 参考資料の2をご覧いただければと思います。こちらが前回の新政策大綱策定会議で配付をされました10の重要な政策課題の整理でございます。先ほど言いました10の課題が3ページ目以降に整理をされておるわけでございまして、それぞれについてこれまでに各委員から出されました意見がこちらの方にも御紹介をされております。新政策大綱策定会議には本委員会の委員をお務めいただいている先生方も多く御参加されているところでございまして、多くの先生方の御意見も載っておりますけれども、17ページ目以降に基盤の在り方ということで人材育成システムについて、そして19ページ目からは原子力研究開発の在り方についてということで、これまで先生方からお出しいただいております意見がこちらの方にも御紹介をされておりますので、ここでも併せて御紹介したいと思います。

 20ページ目でございますけれども、こういったいろいろな御意見はあるものの、今、その三つの、上から七、八行目に書いてございますように、いろいろな意見ございますが、その意見分類、1、2、3いずれに属する場合でも、福島の対応等に関して、効率的・効果的に対応をしていくためにはそういった基盤的なものは重要ではないかという御意見、あるいは原子力発電の利用に関する意見がいずれに属する場合でもやはり基盤整備というものは重要ではないかといった御意見、一方で、原子力発電の利用に関する意見がどれに属するかによってこういった基礎基盤についても大きく変わるのではないかといった御意見、様々な御意見がございますけれども、そういった中で、本日私どもの方で次に紹介させていただきます資料の2で現状、課題というものを整理させていただきましたので、本日それについて御意見を頂ければと思っております。

 それでは、資料の2の方の御紹介に移らせていただきます。非常に資料が大部になっておりまして、大変恐縮でございますが、時間の都合もございますので、参考資料につきましては、紹介は省略させていただきまして、適宜御参照いただければと思います。1ページおめくりいただきまして目次でございますけれども、まず本資料の構成といたしましては、基礎基盤研究、そして人材の大まかな動向について御紹介をさせていただきました後、福島の事故、あるいは原子力施設一般の安全確保に向けて基礎研究あるいは人材育成というものがどのように必要とされているのかといったこと、そしてその後で、基礎基盤研究のいろいろな設備ですとか、あるいは各機関における取組を御紹介させていただきました後、課題の例ということで御紹介させていただきたいと思います。同じく、人材育成につきましても各機関における取組を御紹介させていただきました後、課題について御紹介させていただきまして、その上で御議論いただければと思っております。

 それでは、3ページ目からになりますけれども、動向ということで、まず原子力関係の予算の推移でございますけれども、文部科学省におけます原子力関係予算の推移でございますが、このように減少傾向にございます。特に平成24年度につきましては、この2,359億のうち264億は新規で福島の対応に重点的に措置をしておりますので、そういう意味でも既存の予算というものがかなり削減をされてきているというような状況にございます。その中で、青の線で示させていただきましたけれども、基礎基盤あるいは人材育成のための予算というものも全体的には減少傾向にあるということが言えるかと思います。そのうち、文科省の原子力関係予算の半分以上を占めております原子力機構の予算の推移についても4ページ目にお示しをさせていただいておりますけれども、このように、2法人統合、途中経ておりますが、かなり予算も、そして人員も減ってきているということがおわかりになるかと思います。

 5ページ目でございますが、その原子力機構の24年度の予算の中身でございますけれども、先ほども申し上げました、24年度は福島の事故への対応ということで、除染や、あるいは廃炉に向けた研究開発ということで必要な予算を措置してございますが、既存の核燃料サイクルに関する研究開発あるいは放射性廃棄物処理・処分に関する研究開発等は予算が削減をされてきているという状況にございます。また、基礎基盤研究あるいは人材育成についても下段の方にお示しさせていただいているような状況にございます。

 また、6ページ目は、御参考でございますが、原子力機構の組織というのはこのような組織図になってございまして、研究開発部門の人数あるいは研究開発拠点の人数等をお示しさせていただいていますので、御参考まで御覧いただければと思います。

 一方で、7ページ目以降から人材育成の動向でございますけれども、原子力関係学科、いわゆる原子という単語を付す学科、専攻の数でございますけれども、2004年度は一度減少をこのような形でしたわけですが、その後増加傾向にあるという状況で、長岡技術科学大学の方では本年4月に新しい専攻を立ち上げていただいております。また、8ページ目にその入学定員数ということで推移を示しておりますが、先ほどの学科の専攻の推移と同じような形で、2004年度が最も低いわけですけれども、そこからまた増加傾向になってございます。

 9ページ以降が学生の動向調査ということでお示しをさせていただいておりますけれども、9ページ目、10ページ目一緒に御覧いただければと思いますが、応募者数で見れば学部では1割減でトータル1割減ということで、大学によってかなり差はございますけれども、応募者数が半減した大学もあったということ、あるいは応募倍率という観点から見ますと学部では2割減になっているということでございます。そして10ページ目でございます。合格倍率という観点から見ましたときには、学部の方で約1割減というような形になっております。また、辞退者の割合でございますけれども、学部で2割増、トータルでも2割弱増というような傾向になっておりまして、全体として原発事故の影響というものが修士、博士の学生よりも学部生の方で少し大きく見られているような状況にございますけれども、今年の夏の政策の方向性等も今後に影響していく可能性もございますので、私どもとしても引き続きこの傾向については注視していきたいと思っております。

 また、卒業後の就職状況でありますけれども、こちらの方についても、22年度の卒業生の方までのしかデータがございませんでしたので引き続き調査をしていきたいと思っておりますが、このような傾向にございます。一方で、高専、高等専門学校の学生の就職状況ということで、12ページ目に載せておりますけれども、平成22年度までにつきましてはこのような形で、就職率も非常に増加傾向にあるということでございます。こちらにつきましても、23年度以降、引き続き私たちとしても調査をしていきたいと思っております。

 また、13ページ目でございますが、原子力機構の採用実績ということでございますが、定年制の採用者数については24年度も前年度並みになっておりますけれども、24年の任規制の採用者数が、4月1日時点のものになっておりますのでちょっと減ったような形に見えておりますが、現在そこがまだ未定のため、このように減ったような形になっておりますけれども、傾向としては、23年度までは増加傾向にあるということでございます。

 あと一方で年齢構成でございますけれども、14ページに原子力機構の年齢構成を載せておりますが、技術系の職員というもので高年齢化が進んでいるというのが傾向としてとらえることができます。14ページの右下のところを特に見ていただければ、45歳以上の方の割合が非常に多くなっているということがわかるかと思います。

 最後に15ページ以降でございますが、今度は企業の方でございますけれども、原子力関係の企業の方につきましては、原子力関係学科の卒業者の方の割合が大体2割程度ですが、それ以外にも、電気や機械系の卒業者の方からも多数採用をいただいている傾向がわかるかと思います。ただ、全体に採用者数のトータルの数が減ってきている傾向に近年はございます。

 一方、16ページ目でございますけれども、電気事業者の年齢構成ということで、こちらの方につきましては、近年、新規採用者数の増加等もありまして、若手の割合が比較的徐々に増加している傾向にあるということでございます。

 最後に、原子力産業セミナーということで原子力関係企業の合同就職説明会の状況でございますが、参加学生が23年度、こちらは事故後に行われたわけですが、非常に激減をしたということで、前年度と約26%減という形になっております。特にほかの産業にも就職することが可能な電気や機械の学生の参加の減が著しかったという傾向にあるということで、こちらにつきましても引き続き私どもとしても今年度以降の傾向についても注視していきたいと思っております。以上が全体的な傾向でございます。

 19ページ目以降、今度は原発事故あるいは施設の安全確保に向けた取組等について御紹介をさせていただきたいと思います。

 まず、福島原発の廃止措置に向けた中長期ロードマップということで、政府の原子力災害対策本部と政府の東京電力中長期対策会議の方で取りまとめられたものでございますが、こういった形で、第1期、第2期、第3期という形で長期にわたる計画が現在立てられておるわけでございますけれども、例えば、第1期でも下の方に書いておりますが、燃料デブリの取り出しに向けた研究開発、あるいは放射性廃棄物処理・処分に向けた研究開発ということで、こういったロードマップの中でも研究開発の重要性というものが示されておりまして、右側の方にも書いておりますけれども、現在、原子力機構の方でも燃料デブリの取り出しに向けて、模擬デブリというものを作ってこういった基礎基盤研究の方もやっていただいている状況でございます。こういったように廃止措置に向けましては、現場と密接に連携した研究開発を支えます基盤的なデータの取得ですとか、あるいは基礎基盤的な研究が必要ではないかということ、また、専門的な知識を有する人材というものを継続的にこの30年、40年やっていかなくてはいけないということで、そういった人材を継続的に育成・確保していくということが必要ではないかというように考えられます。

 また、除染につきましても、20ページ目に今後の工程を書いておりますけれども、その区域によって工程は異なりますが、かなり線量の高い地域について引き続きモデル実証というような取組を行いながら様々な実験や研究開発、そして実証が行われていくわけでございますけれども、より効率的・効果的な除染方法の確立ということに向けましては、原子力機構あるいは大学等で様々な基礎的な研究を通じた高分子の捕集材等、セシウムの吸着剤等の研究開発を引き続きやっていく必要がございますので、あるいは土壌の減容といったところについても研究開発が行われているところでございますが、そういった、下にも書かせていただいておりますけれども、効率的・効果的な除染のためには基盤的な研究開発あるいは人材育成というものが必要ではないかと考えられているところでございます。

 21ページ目でございますけれども、一般の原子力施設の安全性向上あるいは確保に向けてでございますが、安全を支えます基礎基盤の技術基盤というものはやはり引き続き継続をしていくことが必要であるということ、あるいはそういった技術を支えます施設や設備を維持していくということ、あるいは人材を育成・確保していくということが原子力施設の安全性の向上というものに必要ではないかということでございます。また、福島事故を踏まえましてシビアアクシデントに関するような安全研究あるいは廃止措置に関するような研究開発というものも求められているということでございまして、今御紹介をしたような観点からも基礎基盤研究あるいは人材育成というものが現在求められているという状況であることを御紹介させていただきました。

 それでは、その後、基礎基盤研究ということで施設や取組について御紹介をさせていただきたいと思います。23ページ目でございますが、こちらが今、日本にあります原子炉施設で運転中のもの、あるいは廃止措置中のものということで区分をさせていただいているものでございまして、それぞれの施設について、主なものについて次のページから、各機関に資料の作成を御協力いただきまして本資料の中でも紹介させていただいております。

 まず24ページ、京都大学の原子炉でございますけれども、こちらにつきましては、こちらの右側の方にも稼働実績のグラフをつけていただいておりますけれども、非常に共同利用の割合も多く、様々な大学や関係機関の方々にも多く利用いただいている共同利用施設となっておりますけれども、下の、各機関の方に、課題ということで、各機関から課題を御提案いただいておりまして、京都大学の方からも使用済み燃料処理・処分の早急な決定、あるいは供用期間が終わった後の廃止措置の検討等いろいろな課題を挙げていただいております。また、25ページも同じく京都大学原子炉の臨界集合体の実験装置の方でございますけれども、こちらも、学内の利用にとどまらず共同利用等、あるいは学外の方の実習等で様々な方が利用する機関となってございますけれども、同じく課題といたしましては、低濃縮化に向けた検討とともに、供用期間が終了した後の廃止措置の検討というような形で同じように課題を挙げていただいております。

 26ページ目が今度は近畿大学の原子炉でございまして、こちらにつきましても学内の研究にとどまらず、共同研究という形でほかの大学の方々も多く利用する施設となっておりますし、今後といたしましてはアジアの研究者にも向けて人材育成について発展を図っていきたいということで記載をいただいております。こちらにつきましても、低濃縮化ということでの課題、あるいは使用済み燃料処理・処分に関してということで課題として挙げていただいておるところでございます。

 27ページ目、東芝の臨界実験装置でございますけれども、こちらにつきましては、企業の実験施設ではございますけれども、原子炉物理実習という形で年三、四回の実習をしていただいておりまして、高専の学生あるいは大学院等の学生も実習をここで行っていただいておりまして、右下の方に書かせていただいておりますが、原子力学会の原子炉物理実習への取組ということで原子力学会の貢献賞ということを受賞されたということで御報告もございましたので、御紹介させていただきます。今後の課題としては、施設の維持管理や実験技術を継承していくための人材育成や予算の確保ということであげていただいております。

 28ページ目以降は原子力機構の主な研究炉をあげていただいておりまして、こちらの方が、まずJRR-3ということで書いておりますが、やはり利用の状況も、原子力機構、特に照射実験につきましては大学や民間の方にも多く利用いただいて、22年度につきましては多くいただいておりますが、現在、震災後運転を中止しておりますので、今後、安定に運転を継続していくために、新しい耐震指針に適切に対応しながら再開を目指すというところでございます。

 また、29ページ目に、材料試験炉のJMTRでございますけれども、こちらも、改修につきましては22年度までに改修をしたところでございますけれども、24年度の稼働に向けまして現在健全性の確認や地震の影響評価等を実施しているところでございます。今後、24年再稼働いたしましたらまた様々な機関の方々への御利用というものが期待されるところでございますけれども、今後の課題としましては、運転経費の安定、あるいは機構以外の利用の拡大をいかに図るかということで課題を書いていただいております。

 説明は省略させていただきますが、30ページ目以降、30、31ページ目で原子力機構のその他の施設も書いておりますけれども、これらの施設も現在運転を休止しておりますけれども、今後の課題としては、高経年化に対する費用の確保、あるいは技術や人材の育成や継承といったところが課題としてあげられております。

 32ページ目でございますが、東大の弥生炉でございますが、こちらは皆様御存じのとおり昨年3月11日をもって廃止措置ということになったわけでございますが、これまで40年間にわたりまして多くのいろいろな教育実習をしていただきまして、多くの成果を上げられております。今後の廃止措置、全体的な、5年間計画ということでございます。ここに書いていただいたような課題もまだあるということでございます。

 33ページ目は原子力機構の廃止措置のものでございますが、ここに書かせていただいていましたように、中期目標期間、平成26年中までにやるもの、あるいはそれ以降やるものと色分けをしておりますけれども、これだけの多くの施設がこういった廃止措置の対象となってございます。

 また、34ページ、35ページ目が原子力機構の外部利用の状況でございます。様々な機関、現在停止している研究炉が多いわけでございますが、35ページ目に少し23年度の利用の状況と皆様の供用施設としての御利用の状況等をまとめさせていただいております。やはり大学の方に多く使っていただいておりまして、それぞれ動いているものについてはこういった形で利用の拡大を図っているという状況でございます。

 一方、36ページも、これは参考ですが、諸外国における試験研究炉ということで、各国の状況等をまとめさせていただいておりますが、説明は省略させていただきます。

 37ページ目以降が国内の主なホットラボということで、37ページ、38ページは原子力機構のホットラボでございます。こちらも詳細は省略をさせていただきますけれども、こういった、今、主に4施設等がございます。

 それで、39ページ目が東北大学の金属材料研究所の附属エネルギー材料科学国際研究センターでございます。こちらも、平成22年度の状況でございますけれども、そこで実際やられる課題数は着実に伸びているということ、あるいは外部からの利用も非常に活発に行われているということで御連絡をいただいております。

 また、企業が持たれておりますホットラボということで、核燃料開発株式会社、あるいはニュークリア・デベロップメントのホットラボ施設についてもこちらで御紹介をさせていただいております。41ページ目に、各国の主なホットラボということで、各国におけるホットラボを書かせていただいております。以上が研究設備についての現状をざっとまとめたものになってございます。

 ここからが各機関の取組でございますけれども、文部科学省の方で、特に大学等におきます基礎基盤研究につきましては、競争的資金の一つとして基礎基盤戦略研究イニシアティブというものを設けてございます。23年度は4課題ということで非常に少なかったわけでございますが、22年度は17課題を採択しておりまして、その一覧を42ページ、43ページ目にお示しをしております。特にこの中でも、43ページの中には研究例、ホットラボの活用といった観点でそういったプログラムも立てておりましたけれども、こういった研究を支えていくということは引き続き重要と考えておりまして、今年度、24年度もそういった観点からも公募をかけさせていただいております。

 44ページ目以降、これまでの採択した課題の中で主なものということで例として挙げさせていただいております。まず一つ目は、京都大学の方と関係機関、連携されている大学でやっていただいておりますけれども、今申し上げましたホットラボの利用高度化に関する研究ということで、京都大学を中心に取組をやっていただいたものを御紹介させていただいておりますけれども、医療照射用の使用ですとか、あるいはビームを使った実験など様々な研究をここでやっていただいております。

 また、45ページ目でございますが、こちらは、東北大学の方で医学的な観点からも低線量の照射によります個体レベルの遺伝子発現変化というものを、実験動物を用いてやっていただいておりますし、また、先進的な燃料被覆管材料の研究ということで、東北大学の金属材料研究所の方でもこういった課題をやっていただいております。ということで、このイニシアティブでは様々な分野の課題を御支援させていただいているところでございます。

 47ページ目に、これまでに終了した課題の成果等もここにまとめていただいておりますが、学会発表ですとか論文誌での発表等も年数で課題が多くなるにつれまして増加しております。こちらが大学等における主な取組ということで紹介をさせていただきました。

 一方、原子力機構における取組、48ページ目以降でございますけれども、ここにお示ししておりますように、原子力機構が主にやっています核融合ですとか、あるいは核燃料サイクルというものを支えるために炉工学や核工学、様々な基礎基盤研究をやっていただいておりまして、それらを主な取組としていろいろな標準データを取りまとめていただいたり、あるいは産業技術の創出に向けて民間との共同研究も含めていろいろな研究をしておりますが、課題としては、軽水炉の現場との乖離による基礎基盤研究の脆弱化、あるいは人材、予算、インフラ面での国際的な競争力等の低下というものについて上げていただいております。

 49ページには、主な成果ということで、データベースの作成ですとか、あるいはステンレス合金の量産技術の確立等主な成果をこちらの方に御紹介しておりますが、詳細は省略をさせていただきます。

 また、特に基礎基盤研究の中でも現在原子力機構の方で取り組んでいただいています除染技術の開発を50ページ目に上げさせていただいておりますが、高性能高分子の捕集材ということでセシウム等を吸着しやすいような物質を改良いただいたり、あるいはポリイオン/粘土ということで、土壌のセシウム等を除去する物質の除染実証実験などをやっていただいております。あるいはゼオライトというものを使って小中学校でのプールの除染技術の確立、あるいは除染効果のシミュレーション技術の開発といったものをやっていただいております。それらを、実際の福島でもちろん実証実験をやりますが、その前に高崎でありますとか播磨といった関係の施設を使いながらこういったものをやっていただいているという状況でございます。

 一方、51ページ目が廃炉に向けた研究開発ということで、先ほども少し御紹介をしましたけれども、模擬燃料、模擬デブリを作製いたしまして、それの特性評価、あるいは既存の処理技術の適用性などの評価の研究などをしていただいておりますし、あるいは出てきた汚染水の処理で生じた2次廃棄物などの研究開発などもしております。また、遠隔技術ということで、ロボットの開発や遠隔検知技術などの開発なども行われております。

 福島対応の技術はもちろんですが、52ページに書いておりますように、安全研究ということでこれまでも原子力機構は様々な安全研究やデータの整備などをやってきたところでございますが、事故後も、格納容器内の温度や圧力の解析等、事故後にもそういったこれまでの安全研究の取組を生かしていろいろな対応をしていただいているということでございます。今後は、シビアアクシデント対応、そういった安全研究を重点化していくことが必要ということで書いていただいております。

 また、53ページは保障措置関連技術ということで、核セキュリティ、核不拡散の観点から様々な取組をしていただいておりますが、例えば、右のように核鑑識技術開発、あるいは核検知に関する技術開発ということでも技術開発をしていただいているところです。

 以上が、簡単に関係機関の設備と取組を紹介しましたけれども、以上を俯瞰しながら課題の例ということで挙げさせていただいておりますが、やはりいろいろな施設の老朽化が進んでいるという中で継続的な維持や整備が困難な状況になっているのではないかということで、その有効活用ですとか戦略的な整備が課題ではないかということを上げさせていただいております。また、予算でございますが、最初にも御紹介しましたように、予算は減少傾向にございますので、大学等におけるすぐれた取組への継続的な支援というものが重要になっているかと思います。また、各大学の方からも書いていただいておりますように、低濃縮化、あるいは使用済み燃料に関する課題といったものについても検討が必要になっているという状況でございます。

 一方、人材育成の観点でございまして、56ページ目以降でございますが、文部科学省におきましては、ここに全体像を書いておりますけれども、大きくは、まず人材育成ネットワークということで、平成22年に設立をさせていただいております。これにより、大学だけではなく、産業界あるいはメーカーや学会、いろいろなところと連携をしながら人材の育成を推進していくということでネットワークを立ち上げさせていただいたところですが、このネットワークと連携しながらそれぞれの事業も運営させていただいているところでございます。

 ネットワークにつきまして、57ページにその全体像を記しておりますが、原子力機構と原子力産業協会のほうに中核的な役割を担っていただきながら、関係機関と連携しつつ、また、アジアの学生の育成への検討、国際的な視点からも取組をしていただいておりまして、現在64機関が参加をしております。58ページ目は省略させていただきまして、59ページ目にその参加いただいている機関の一覧をつけさせていただいております。

 こちらの人材育成ネットワークの方からは、事故後も、人材育成の方向性についてということで、60ページ目に上げさせていただいていますけれども、こういった人材育成の必要性等についてメッセージを出していただいたというところでございます。

 そういったネットワークの一つの支える取組といたしまして、私たちの方で、61ページ目にございますけれども、人材育成イニシアティブということで、公募事業でございますが、大学等におけるすぐれた取組の御支援ということをさせていただいております。平成22年度は12件、23年度は6件の採択をさせていただいたところでございます。こちらのイニシアティブが始まる前から人材育成についてはいろいろな御支援をさせていただいているところですが、62ページ目にこれまでの予算ですとか採択課題数の推移などを書かせていただいておりますけれども、予算面からは継続課題という観点もございますので伸びておりますが、継続的にこれらの取組を支援していくことが必要かと考えております。

 63ページ目以降にイニシアティブにおきます取組例ということで御紹介をしておりますが、まず、東工大をはじめ国内の15大学が連携をして、現在こういった国際原子力人材育成ということで様々な人材育成モデル事業をしていただいております。例えば国際原子力ヤングエリート育成に関するフィージビリティ・スタディですとか、あるいは横断的な基礎教育のシリーズのセミナーなどもしていただいたりしております。

 64ページは、今度は長岡技術大学が33の高等専門学校とも協力をしながら、教科書の開発ですとか、あるいは放射線の実習とか、あるいはフォーラムの実施など様々様々な取組をいただいているところで、こちらも170名程度が参加をする大きな取組となっております。

 また、最後、放射線医学研究所の取組、65ページでございますけれども、こちらも放射線影響や防護並びに医療を中心とした専門家の育成ということで取り組んでいただいておりまして、年間65名程度の育成を目指して、放射線影響防護の基礎課程あるいは応用、そして被ばく医療指導者育成コースと、それぞれのカリキュラムに応じていろいろな実習等をやっていただいているということでございます。これは現在取組中のものでございますが、既に終了したものでも様々な成果を上げていただいておりまして、大学でそういう学科や専攻の設置につながったものですとか、あるいは就職に非常につながったもの等ございます。そのあたりをまとめさせていただいております。また、いろいろなテキストですとか教材等をつくっていただいた大学や高専も非常に多く、それを67ページ、ちょっとページ数が消えておりますが、まとめさせていただいております。

 ということで、こういった人材育成の公募事業を通じていろいろな取組を各大学でも非常に活発にいただいている状況がおわかりになるかと思います。

 一方で、原子力機構におきましても様々な人材育成に取り組んでおりまして、原子力機構の中にあります人材育成センターの中でも機構外の人材育成についても取り組んでおりまして、大学等から実習生を受け入れたり、あるいは大学と連携をして事業等を行ったり等、あるいはいろいろな各種資格取得に向けた講座なども開いていただいております。また、海外の原子力人材の育成ということで、アジアを中心とした様々な諸国からの研修生の受入れなどもしていただいております。また、下に書いてあります福島事故後の対応といたしましては、東京電力、協力企業を対象に様々な放射性測定の要員の育成ですとか除染の業務実習講習といった形での事業を展開いただいているところでございます。

 最後、69ページ目でございますけれども、こういった各機関で取組を活発に行っていただいているところでございまして、予算面だけでいきますと人材については比較的増加傾向にはあるんですが、やはりこれを継続的に確保していくことが重要ではないかと考えております。また、最初の方でデータを見ていただきましたけれども、原子力というものに従事していただくような人材をどう確保していくかという観点では、数十年仕事があるということではなく、やりがいを持っていただくということが必要という観点で、今年の夏の政策の方向性が学生に与える影響というのは大きいんではないかということで、25年度の入学あるいは入社の動向等を引き続き調査をしていくことが必要と考えております。また、原子力人材の育成ということで、技術面だけではなく、国際力あるいはコミュニケーション能力、あるいは倫理・安全文化といったものについての教育をどうしていくのかという観点、あるいは、いろいろな原子力施設等も先ほど御紹介したように減少あるいは老朽化していく中でどのようにネットワーク化をして教育の体制を構築していくかという観点、あるいは教育研究の柔軟性という観点と原子炉施設の規制強化という整合性をどうとっていくかという観点、様々な課題があるかと思いますが、課題の一例としてここに挙げさせていただきました。

 以上、簡単ではございますが、原子力課の方で取りまとめた現状と課題ということで、不足しているところもいろいろあるかと思いますので、是非御質問あるいは御意見等を頂ければと思います。以上でございます。

【田中主査】  ありがとうございました。

 では、ただいま御説明ありました原子力政策、エネルギー政策の議論状況及び原子力基礎基盤研究・人材育成の現状と課題、特にその課題のところについていろいろと御質問とか御意見等あれば頂きたいと思います。是非各委員の方々から積極的な御意見を頂きたいと思います。よろしくお願いします。どこからでも結構ですので。石田委員。

【石田委員】  全体御説明よくわかったつもりであるわけですが、お伺いしたいのは、今の倉田さんの御説明でも基礎基盤という言葉を連発しておられるわけです。これは、要するに、政策大綱において文科省がプレゼンテーションすることが期待されておるのは基礎基盤研究に限――それ以外のありますね。核融合とか、それから放射線利用もありますが、基礎基盤に限るのか、基礎基盤以外のことについてプレゼンテーションすることが期待されていないのか、あるいは、確かに全体の方向というのは意見分類の1から4によっていろいろ違うことがあります、当然ながら。でも、基礎基盤という限りにおいて、この意見分類の1から4いずれがとられようとも必ずしなければいけないことという意味で基礎基盤ということでプレゼンテーションなさろうとしておるのか、その辺についてはいかがですか。

【田中主査】  お願いします。

【生川原子力課課長】  今御質問あったのは、多分、例えば「もんじゅ」を含めた核燃料サイクルみたいな話が出てこないじゃないかという、そういう御指摘かなという感じがするんですが、それは今議論をさせていただいておりまして、別途やらせていただくというふうに御理解いただければと思っております。私どもの方からいろいろと議論もさせていただいております。今日特に御議論いただきたいのは、そういった高速増殖炉をはじめとした核燃料サイクルではなくて、それ以外の基礎基盤、人材育成、あるいは核融合、放射線利用という部分について御議論をいただきたいと、そう御理解いただければと思います。

【石田委員】  一言よろしいですか。

【田中主査】  はい。

【石田委員】  おっしゃるとおりだと思うんですけれども、これまでこの委員会でも議論されておりましたのは、どういう状況になっても確かに基礎基盤研究というのは非常に大事なのであって、それはいかなる状況においてもしっかり固めること。ただ、全体こう承りますと、当然文科省の原子力関係の予算は減ってきつつあるわけですから、なかなか全面的にいろいろな研究を展開することは難しいかもしれない。でも、どんなことがあっても、よしんばすぐ原子力をゼロにするという選択が行われたとしても基礎基盤はやっていくことが絶対、これをやっていくことが必要ということでもあるのではないかと思うんです。そういうことで、確かに基礎基盤というのは非常に大事だと思いますので、ここで議論していただくことは非常に大事というふうに私自身も認識しております。

 以上です。

【石田委員】  ありがとうございます。

 あといかがですか。伊藤委員、お願いします。

【伊藤委員】  素朴な疑問なんですけれども、試験研究用の原子炉施設についていろいろ出てきているのですが、こちらの安全性というのが震災以降でどう改善されたのかとか、あるいはそれを市民に対してどうアピールできているのかと。多分、こういう研究施設の原子炉があるということを知らない人も恐らく多いと思います。原子力発電所が抱えている想定外に対する危機というのは恐らく研究用であっても同じではないかと思うので、そのあたりはどうなっているのかと思うんですが。

【田中主査】  どうしましょう。

【倉田原子力課課長補佐】  例えばでございますが、原子力機構の方のJRR-3なども震災後新しい耐性基準などに向けて、こちらは今文科省の規制当局の規制対象になっている、今度規制庁ができれば規制庁の規制課になるかと思いますけれども、いろいろな指示文書等来ておりまして、そういった観点から再点検等を行ったり等、各施設でそれぞれ対応が行われているかと思います。今、担当部局が本日まだ参っておりませんので、詳細についてはまた次回資料を用意させていただきたいと思います。

【田中主査】  よろしいですか。

【鈴木委員】  御心配といいますか、御懸念といいますか、あるいは一般の国民がそういうことについても気にしているのではないかという御指摘はそのとおりだと思います。我々、原子力機構ですが、今日は原子力機構の立場でここにいるわけでも別に必ずしもないと思いますが、私の理解しているところで御説明すれば、もちろん福島の事故を受けまして、研究炉等も安全の確保については再点検をしております。それで、我々の研究炉と称するものは東海村に、あるいは大洗というところにあるのですが、いずれも茨城県でして、したがって、例えば大洗は津波の影響が町全体に及んで、大変な被害を受けています。それから、東海村においても津波の影響がございました。そういうようなことを受けて、幸いにして機構の研究炉等は安全上、原子力の安全上の問題は全く生じないで済んだのですけれども、しかし、これはたまたまそうだったかもしれないということで、再点検をしております。特に電源の確保が十分できない場合については、これまで以上に必要に応じて安全強化を図るべしということで、これも必要なものについて段階的にやっております。

 それで、そういう取組がなかなか国民には見えないといいますか、あるいは情報が発信されていないのではないかというようなことも含んでのコメントかと思います。なかなかこういうコミュニケーションというのは難しいと思うんですが、もちろんそういうことについていろいろお尋ね等があればこれについてはお答えしているのですけれども、専ら現在は福島ですし、あるいは軽水炉の運転再開に向けた議論が大変な議論になっているところ、国民の皆様方も研究炉はどうなのかということについては全く御関心がないわけではないと思うんですけれども、私どもの方に多くの何か御心配等が寄せられているということではないんです。また、一般的に申し上げれば、発電用の原子炉は、原子炉がそこに存在するためにそこに大変な放射能が存在しているわけですが、そういうものに比べますと研究炉は、もともと原子炉がそこに存在していることによる潜在的な放射能の量というのはけた違いに低いものですから、したがって科学的な意味でも潜在的なリスクといいますか、そういうものは基本的に相当違うと。これは諸外国でも同じような考え方に基づいて安全度の確保がされていると、そういうことだと思います。

【田中主査】  あといかがでしょうか。山口委員、お願いいたします。

【山口委員】  今、いろいろ包括的に御説明いただいたんですけれども、これからの課題として今すぐにやらなければいけない話と少し長期的に見てやる話と、あと制度的な問題をどうするかという話と三つ、分けてお話ししたいと思います。

 まず、すぐにやる話は、原子力関係の学科を志望する、あるいはそういう企業を希望する学生の数の増減とかそういうお話しされたんですけれども、今、学生の立場になってみれば、こういう分野で仕事をして自分がこれから40年間ちゃんと飯が食えるのかというのがやっぱり一番心配なんです。そうすると当然、そういうことが不安になるとほかの業種を選ぶということになる。ですから、最初にやるのは、これから原子力で求められるいろいろ技術開発、それから福島の事故の関連、それからそれに付随する新しい技術領域の展開、そういったものに必要な人材がどれくらい要るのかというものをまず示すということだと思います。それと併せて、そういう分野に入っていったときに、将来の、どういうふうな形で数十年間その人が仕事をしていくのかという、そういうモデルを――我々、昔原子力を志望したころには、自分の何十年か仕事をしている間にこういうふうなことをやってと、それをやっぱりイメージしてやって、それが最後の課題のところに書いてあるやりがい、目標があること。ですから、今こういう分野で原子力に入っていくとこういう将来像が描けるんだという、やはりそういうモデルを出していくというのが必要だと思います。

 それと併せて、幾つか、廃炉とかもそうですし、それから、シビアアクシデント研究とかレギュラトリーサイエンスみたいな話もそうだと思うんですが、これから新しく立ち上げていかなければいけない技術領域がありますので、そういう技術の魅力というものをしっかり説明すると。それは、ちょっとこれは当たっているのかどうかわからないんですが、昔東大に都市工学科というのができて、非常に学生から見るとイメージがいいんです。でも、やっている中身は何かというと、ごみの問題をどう処理していけばいいのか。やはり似たようなところがあって、原子力の場合にも、ダウンストリームのところはえてしてネガティブな見方をしがちなんですけれども、しかし、そういう技術の魅力とか将来性をきちんと出していくと、そういうところがまずすぐやることだと思います。

 それから、ちょっと時間をかけてやっていくべきだなと思うのは、実は、先ほど学部と修士等でどう変化したかという絵がありましたけれども、修士はあまり変わっていないんです。学部が減っているわけです。結局それは何かというと、大学に入るまでのときがやっぱり重要で、大学に入って専門を志すときに原子力に対して意識なり意義なりをどれだけ持っているかと、そういうところがやはりこれまで決定的に欠けていたんだと思います。ですから、何かこういういろいろなことがあるとそれによって非常に変動が激しいといいますか、そういうことなんだと思います。

 こうやって原子力の発電の研究、そういうものを目指す人というものの人材の厚さが、放射線の医療の利用ですとか産業利用ですとか、実はそういうところを支えていて、原子力の発電の技術の人材育成なくしてそういう医療とか産業利用のところだけで技術者が育つなんてあり得ないわけですので、そういう長期的な面で見れば、大学に入る前のところで、そういう先端科学と言われているものも実は原子力というものが基盤にずっとあるんだと。もっと言えば、では、そのためにどうやればいいのかと。小中学校もそうでしょうし、大学は、やっぱり今注目しているのは予備校で、予備校の評価というのは、学生の将来に与える影響が非常に大きいと言われていまして、やっぱりそういう長期的な観点を見据えて、大学に入る以前のところでちゃんとエネルギーとか原子力に関心を持ってもらうという、そこが必要だと思います。

 それとあと、最後に制度的な話なんですが、幾つか競争的資金というお話もありましたけれども、もう少し原子力人材育成を戦略的にやってほしいなと思いまして、競争的資金も私は人材育成に関する限りは反対なんですけれども、結局競争的資金で人材育成のプログラムをやりますと、それぞれの大学が相手のやっていないことを出して、それでオリジナリティーを出して競争的資金を獲得しようと。それは大学としては当然なわけですが、ところが原子力の人材育成というのは全体像が漏れなくきちんとカバーされるような制度を作らないといけないのに、競争的資金でやってしまうと、どこかが、採択されたところはしっかり伸びるんだけれども、それ以外が手薄になってしまうというふうになると思います。そういう意味では、まず一つ、その競争的資金の在り方というのを見直すべきだと。

 それからもう一つは、原子力と名前のつく学科の数というお話がありましたけれども、私は、その数が実態をあらわしているとはあまり思っていないんですが。むしろ、例えば原子力のようなエネルギーというのはもっと戦略的な大学教育というのがあってもいいんじゃないかと。それは、例えば韓国は国際原子力大学というものを持って人材育成をやっているというお話でもあるんですが、日本の場合には、非常に長期的に人材をきちんと確保しなければいけない分野であるにも拘わらず、大学のそれぞれの自主性といいますか、そういうところに完全に頼っているところがあるので、もう少し国としての戦略的なやり方というのを提案する時期なんじゃないかと思います。

 それと併せて、大学でそういう原子力の教育をやっていて、学生が一番魅力といいますか、そういうのを感じるのは、いろいろ企業とか社会との接点を持って研究なり仕事に入れるところなんだと思います。ただ、今は残念ながら企業とのそういう連携が非常にやりにくい状況といいますか、そういうのに対してネガティブに見られるような面もあって、むしろ、やはり国としては、エネルギーとか原子力とかそういうものこそきちんと産学で連携をしてやっていくのが大切なんだというのを国としてちゃんとアピールしていただいて、やりやすい、そういう制度にしていただくという必要があるんじゃないかと思います。

 以上です。

【田中主査】  ありがとうございました。

 あといかがでしょうか。では、まずは村上委員、お願いいたします。

【村上委員】  先ほど山口先生の御発言の1番目にありました、直ちに着手をすべき手段として、これから進路選択を考える学生に対して、原子力で求められる人材や技術の分野のイメージを提示するという御意見がありました。先生のお言葉を私なりに解釈すると、原子力関係の専攻で学んで、それでどういうキャリアパスが描けるのかと、いう意味だったと思うんですが、そのようなものを示せば学生が魅力を感じてくれるのではないかという御指摘がございましたが、私も全く賛成でございます。確かにそれって学生側に示すものとして非常に説得力あるものだと思いますが、私からそれとちょっと違う観点からもう1点申し上げるとするならば、原子力工学科が今あまり人気のある進学先及び就職先として選択されない理由は、今後40年間はそれで自分は仕事がずっと続くのかということだと思います。原子力関係に限定すれば今何かお先真っ暗みたいにしか見えない、いろいろ個別の技術開発部門はあってもどうも全体像としてあまりいい仕事には思えないというのが厳然とした事実として存在しているわけです。しかし、私がかつて在学していたころの経験から申しますと、原子力工学科の学生の就職先は決して原子力産業分野だけではありません。これは田中先生も多くの学生を送り出されて十分御存じかと思いますが、原子力ではない一般の工学分野、企業の技術開発部門や、シンクタンクや金融機関に就職した学生も少なからずおりました。なので、決して就職先は原子力産業だけが選択肢ではない。もちろんそれも有力な選択肢なんですけれども、それと同じぐらい金融の分野とか、最先端の技術開発を行う企業の研究所であるとか、そういったところにも進路が開けている。つまり、原子力工学科に進学をして原子力の基礎基盤的な勉強や研究を進めつつ、将来的にはそのようなかなり広く他分野へのパスが開かれている現実もあるはずです。多分、私が在学していた20年前と現在とでもそれほど進路の多様性は変わっていないのではないかと思いますが、そのような現実があまり知られてはいない。

 今、学生に対する魅力アピールということになると、原子力分野はほどほど魅力ある研究課題もあるし、皆さんの能力を発揮できますと言っているけれども、学生側からしてみたら、それでもしょせん原子力しかないのかというイメージしかない。それだと、例えば何かもっと先端的な技術、例えば情報システム工学でありますとか、そういった方面を希望する学生はやはり原子力を選択しない。その点、機械とか電気とか情報工学とか、そのような分野はやはり選択上強くて、とりあえず情報工学科に行っておけばかなりの企業に就職ができるイメージがある。原子力工学科も実はそれと同じぐらい多様な進路が可能なのにその事実があまり知られていない、これは非常に残念なことのような気がします。

 なので、結論としては、こんな分野に学生は就職をしている、こんな分野の企業ないし産業から学生が求められている。実際私の同期でも、能力を認められて全然関係ない金融分野に就職した学生もいて、彼は今金融アナリストで活躍しておりますが、そういった事例もありますので、まずはそういうところから門戸を広げて、結果的にその優秀な学生が本当に原子力に行かずに例えば金融関係に就職したとしても、彼は、例えばアナリストレポートを書くときに原子力産業分野も含めて分析をして立派なリポートを書くなど、立派な原子力産業の基盤を支える人材になってくれるはずですので、そのようなアピールとかアプローチも有効なのではないかという気がいたします。

 以上です。

【田中主査】  どうもありがとうございました。では、山名委員お願いします。

【山名委員】  先生方の御意見、もっともなお話を聞いております。私の方から二つ申し上げたいんですが、一つは、まず、原子力の基礎基盤というのは、本当の原子力工学的な、原子力的な技術の基礎基盤が弱くなりつつあるという専門部分の問題と、もう少し広い目で見た、原子力工学に限らず、核を扱うとか放射線を扱うとか、そういった原子核現象に広くかかわる基礎部分が我が国の中で弱くなっていないかという二つに分かれると思うんです。

 最初の専門部分は、まさにJAEAの専門領域が今後どう改善というか、改善なのか絞っていくかということで、鈴木先生がお考えになっていることだと思いますので、それはさておいて、京都大学原子炉実験所あたりは、むしろ広い意味での原子力を支える基盤のところに深くかかわっている。それは決して原子力工学だけではなくて、例えば加速器の話があったり核融合の話があったり、放射線の農学や医学への利用であったり、場合によってはもっと人文的な話であったり、そういうものを支えている部分があるんです。我が国は、専門部分の弱さに端を発して広く核現象というものを教えていくという基盤が弱くなっているがために国民的に見れば非常に弱くなっていると。つまり、広い裾野が弱くなっているように思えるわけです。

 そうすると、これからの政策として、専門的な部分はしっかり考えていただくとして、その国民を支える広い核に対する取組の基盤部分をどう強化するかというところにやはりかかってくるだろうと思います。これは今日のテーマであります原子力科の話だけではもちろんなくて、高等教育局ですか、そういった分野、あるいは初等の方にもかかわるでしょうし、場合によっては、全く違う科学領域でもビームなんか使いますから、そういったことも関係してくるんです。だから原子力科だけの話じゃないという話になってくる。

 そうなると、具体的に言いますと、例えば私のいるような京都大学原子炉実験所、はっきりしていますよ。もう47年なんです、うちの炉。寿命を延長しようか、いつ止めようか、燃料は手に入るか、使用済み燃料はどうしようか、喫緊の課題がぞろぞろとありまして、これに対して政策的にどう道を開くかがもう目の前のテーマに来ているんです。恐らくこれはJAEAの研究炉も同じ立場にあると思います。そういうように、具体的に言えば、施設を今後どうするのかと。寿命延長か廃止か。過去に積み上げたレガシーをどうするのかと。運営資金はどうだというような話に、生々しい話に入ってくるわけです。

 私の立場から言えば、そういう核を扱うという場が広くこの国にあるということは、結局広いすそ野を強化していく。これがなくなっていくことになれば確実に教育の機会も減るし、研究のおもしろさを示す場も減るし、国民が接する機会も減るわけです。私のおります熊取町は、地元が私たちの研究炉の存在を非常に高く買っていただいて、理解していただいているんですが、そういう接点があるから原子力への理解も深まっていくわけです。そういう意味で、そういった幅広い核というものを扱っていく研究と教育の場をこの国にどうやって残そうかというところをまさに政策的に御議論、御判断いただきたいわけです。

 ちょっと生々しい話を幾つかやります。もう具体的に言いましょう。今我が国にある研究炉の寿命をどうするか、いつまで延長するか。それから、止めるんであれば、次の研究炉、次期研究炉計画をどうするのか。それから、そういった施設が積み上げてきた廃止措置ですとか廃棄物、研究炉等廃棄物、研究施設等廃棄物ですね。レガシー問題に対して予算的に国がどう対応していくのかということ、それからもう一つは、教育局とこういった特殊な核を扱う教育施設、研究施設のリンケージをどうやってもっと拡大していくかというような話に結局は政策的にはディシジョンを求められるぎりぎりのところに来ているんではないかと。これは政策大綱でも当然議論されてしかるべきだと、こう思っています。

 そういう意味で、そういう喫緊の判断をそろそろ絞っていかなければいかんということを是非先生方に御理解いただいて、国の方もそこについて政策的なある方向性を決めていっていただきたいなと思う次第です。

 以上です。

【田中主査】  ありがとうございました。

 ほかいかがでしょう。服部委員お願いします。

【服部委員】  ありがとうございます。

 今までの皆さんの御意見ともかぶるところあるんですけれども、今日御説明いただいたこの資料はかなり、相当程度原子力を専攻する人材というふうに読み取れる部分が多いんです。実は私どものところでこの数年間、原子力の人材問題を、ずっとデータをとりながらいろいろなことをやってきたわけですけれども、その過程で、原子力の人材といったときに、原子力を勉強した人以外に、やはり電気、機械あるいは電子、それから科学といったようなところが非常に重要だということで――原子力発電にかなり偏ったところを申し上げているんですけれども。更に言えば、その中でいわゆる基礎基盤の学問といいますか、例えば材料であったり溶接であったり、あるいは振動であったり熱水力であったり、あるいは応力解析であったりなどなど、そういうふうな基礎的なところをしっかり勉強した人が社会に出てから非常に重宝されるといいますか、そういう人へのニーズが高いということなんです。

 統計をとってみますと、メーカーの原子力部門で原子力工学を勉強した人の割合というのは大体15%ぐらいなんです。原子力を大学時代に勉強した人で原子力の部門に就職をする人というのは毎年500人近く輩出される中で約4割、200人ぐらいが原子力の部門に携わると。その主要なところは電力でありメーカーであり、あるいはJAEAのような研究機関かと。その三つが三大部門なんですけれども、そうなっておりまして、更に言えば、いわゆる研究者なのかエンジニアなのか、あるいは現場的な技術者なのか、そういうふうな一くくりで基礎基盤の研究の人材といってもいろいろな広がりがあるものですから、是非その辺を全体を俯瞰したような形のまとめ方をしていただければ全体がうまく進むのではないかなと思っている次第であります。

 今たまたま話題になっているといいますか、今回の福島の事故の問題にしても、原子力そのものの問題というよりも圧倒的に電気であり機械であり、そういうところの問題であり、その後の今再起動の問題で議論されている例えばストレステストの問題だとかそういうところも、原子力そのものというよりも、むしろそういうところの方が、さっき申し上げたいわゆる基礎基盤のところが大事なところであって、そこが全体的に手薄になりつつあると。年齢がそろそろリタイアの時期になって、後継者があまりいないと。年齢の分布を見てみる必要があると思うんですけれども、そんなところが産業界側としてのニーズが非常に高いところだと思いますので、是非先ほど申し上げたような形でまとめていただければと思っております。

 それからもう一つ、産業界、国もそうですけれども、海外展開ということを今非常に一つの柱として考えておりますけれども、このときに人材問題というのはその中での極めて重要な部門なんです。諸外国を見てみますと、例えばフランスであれ韓国であれ、あるいはインドもそうなんですが、ロシアもそうですが、皆さん人材というものを一つ非常に重要な柱として位置付けて、その中でまさに戦略的に取り組んでいると。例えばの例でありますが、韓国であればハナロという、先ほども出ていましたが、研究炉を持っています。彼らは研究炉を海外展開の一つの柱にしているんです。それでまず海外に打って出て、研究炉を海外に輸出するということになりますとそれでも人材を育成することになりますからセットなんです。それで韓国の持っている技術に対してファミリアになっていただいて、それを今度将来的に水平展開するというようなことを非常に戦略的に取り組んでいると。したがって、我々も国内の研究炉のリプレースということも同時に考えつつ海外展開ということも念頭に置いてやっていく必要があるんじゃないかと思っておりまして、この点につきましては、文科省にとどまらず、これは経産省と、これは政府全体として取り組んでいく必要があるんじゃないかと思っております。

 以上であります。

【田中主査】  どうもありがとうございました。

 小森先生お願いします。小森主査。

【小森主査代理】  人材育成に関して、核融合でもたくさん人が必要だと言われています。が、一番肝心なのはパーマネントポストの確保だと思います。例えば原子力の場合、基礎基盤研究の分野でパーマネントポストが減っている中で人材育成というのは非常に難しいと思います。パーマネントポストがある程度きちっと確保できていて就職できれば優秀な人材は集まってきますが、どんどん減ってしまってはなかなか難のではないでしょうか。核融合でも、パーマネントポストはないが、たくさん人が必要だと言われ、努力していますが、実際にはなかなか人が集まってきていません。パーマネントポストがそれなりに増えれば、キャリアパスを考えて人を増やすこともできるかもしれません。パーマネントポストに比べて非常勤の数が3倍にも4倍にもなったときに、キャリアパスを作るのはなかなか難しいのではないかなと思います。いかに基礎基盤研究の中でパーマネントポストを確保していくかが重要であると思います。

【田中主査】  どうもありがとうございました。中西先生。

【中西委員】  ありがとうございます。

 原子力ということですが、放射線の利用についての議論があまりにも少ないと思います。原子力分野では、もう御存じと思いますが、放射線利用の市場規模はエネルギー分野と同じ大きさであり、放射線の利用がいろいろな分野で使われてきているのです。例えば工学分野でも私たちの身近で非常に役に立ってきていて、かつ、すそ野が大変広いということをもう少し考えていただいて、基礎基盤研究をもっともっと広げてほしいと思います。今回の事故のことを考えるまでもなく、今使用済核燃料物質が放射性廃棄物としてたくさん蓄積しているわけです。それを処理しなければならないということは、たとえ原発に賛成でも反対でも判っていることです。つまり、両方の意見の人が廃棄物処理をどうしようかということを考える点においては合意できるわけですが、そこで必要な分野は、やはり放射化学、化学なのです。実際に物質を扱うという化学の知識を持つ人が今、あまりになくなってきており、理学部系で放射化学を多分支えている研究室はほとんどないと思います。工学系、特に原子力工学系ではハードやソフト面に携わる分野が多く、ケミカルなことを扱うところはもうなくなり始めています。そこで、化学面の研究・教育を是非支えてほしいと思います。例えば放射化学では当たり前の現象、ラジオコロイドということもあまり知られておらず、他にも化学的知識面の欠如が目立ちます。特に報道で、セシウムは重いから速く落ちるとも言われたように、少し考えてみても不思議な発言が専門家と称された方からもいろいろ言われていることは大変残念です。

 それから、身近で、アイソトープは非常に役立っているのですが、今はアイソトープについての知識はほとんど教えることも、研究する機会すらもないと思います。最近よく地震の話を伺うのですが、プレートテクトニクスでもベリリウム10をはじめ、いつも上から降ってくるアイソトープも含め、天然のアイソトープを利用して研究が進んできたことが話されてきていません。年代測定にしましても、どの天然のアイソトープを使って年代測定したのかとか、過去のどんなことを調べるためにどういうアイソトープを使ったのかをもっと大きく取り上げ、アイソトープが身近に沢山あって役に立っているのだということをもっと言っていくべきだと思います。原子力とは別に、アイソトープはそれだけで、身近で非常に役立ってきているので、それをもっと支えるような研究や教育を支えてほしいと思います。例えば宇宙温度計にしましても、海の中のサンゴがどう発達してきたかについては水温の温度計も全部放射性同位体で研究を行うことができます。放射性同位体、つまり同じ元素でも寿命が違うものがあるということは、若い人でも、だれでも聞けば夢があり興味を持つと思います。ですから、アイソトープについてもっと教育や研究を伸ばせる環境作りを是非お願いしたいと思います。

 せっかくお配りいただいた原子力大綱、また先回、平成17年に作ったものも、放射線利用ということで随分いろいろな分野に分けて書いてございますが、放射線利用全体は非常に小さく扱われてしまっています。前回の原子力大綱作成のときも残念だったのですが、このたびは、文部科学省の基礎基盤研究ということなので、アイソトープという切り口を是非入れていただければと思います。

 以上でございます。

【田中主査】  また放射線利用についてはあとの議題の(4)でもございますので。鈴木委員お願いします。

【鈴木委員】  1点だけちょっと、時間があまりないようなので短くしたいと思いますけれども、6ページの機構の絵を見ていただくと、これで説明するのはあまり適当じゃないのかもしれませんけれども、今日の資料、御説明のあった資料は、私なりに理解したのは、左のオレンジ色というか、この枠で言うと、安全研究センターと、それから原子力工学、これは入っていますよね、大体。それと、この真ん中の空色のところで言うと、したがって、東海研究開発センターの原子力科学研究所、核燃料サイクル研究所の――核燃料サイクル工学研究所はほとんど入っていないかな。原子力科学研究所の方の関連するところ、それとあと大洗研究開発センターの関連するところ、これはいわゆる旧原研、原子力研究所、そこが入っていますよね。しかしほかは、こちらの方で、右側の少し濃い空色といいますか紺色で字が浮いている、白抜きになっているところは、システム計算科学とか、一部は入っているかもしれません。しかし、その程度がここに基礎基盤として入っているんです。そのほか、今、中西先生がおっしゃった放射線の話は、量子ビーム応用研究、左の枠、それと、この真ん中で言うと高崎量子応用とJ-PARCと。これは、関西光科学、これは今、その次の課題で出てくるのでしょうけれども、これはほとんど抜けているわけです。

 私は、基礎基盤というのは、考え方ですから、いろいろな定義があり得るんですけれども、最初に石田委員の言われたようなコンテクストで考えるとすると、例えばフランスで言うとCEA。フランスのCEAがいわば基礎基盤を担っているのだと思うんです。アメリカで言えばDOEの研究所。やっぱりこれとの対比というのが必要なのかなと。結論は同じだということもあり得るんですよ、もちろん。日本の基礎基盤はこういうものだと。しかし、私は、例えば高崎研というのは歴史的にも恐らく普通に考えれば基礎基盤なんです。これは、今日の分け方は放射線は放射線で別なんですよということになっていますけれども、CEA的な考え方で言えばそういう考え方も恐らくとっていない。

 何を申し上げたいかというと、私よく申し上げるので御存じかもしれませんが、例えばCEAの場合は、1万5,000人いて、5,000人は平和利用の、いわば通常言われている原子力の応用を含む研究。ですから、いろいろなサイクル絡みも入っているんですけれども、2番目の5,000人はいわゆる原子力基礎なんです、いろいろな基礎物質やら含めて。それから、5,000人はほとんどディフェンスなんです。その三つの5,000人の枠を使ってフランスの原子力体系を支えているんです。ずっと支えている。アメリカはアメリカで、ディフェンスのプログラムDOEは一緒にやっていますから、それでアメリカで新規の原子炉の発注がないとしても原子力の技術者というのは、確実にと言っていいと思うんですけれども育っていると。さっき韓国の例もありましたが、韓国も最近は恐らく、我々は韓国と比較するというのはあまりないんですけれども、私はしてみたらいいと思います。韓国はかなり戦略的にそういうことをやろうとしている。

 ここで、もし、私がお願いしたいのは、文科省の方から大綱等で御説明いただく場合には、そういう基礎基盤というのは今、日本でどう考えるべきかということを是非問題提起的にやっていただければありがたいと思うのと、そういう場合にCEAとかDOEの研究所とか韓国とかというものとの横並びを可能な範囲でやっていただいて。それぞれの国がそれなりに戦略を立てて原子力の基礎基盤と称するものを維持しようとしているんだと思うんです。

 私は、今日の資料はよくできていると思うんですけれども、これまでの分類なり流れをそのままごく自然に分けてみるとこういうことになりますよという説明にはもちろんなっているんですけれども、やはりここで考えなければいけないのは、一つは、福島の事故が起きたわけですから、福島の事故に伴って我々が原子力の基礎基盤というのを今後どう考えていくべきか当然考えなければいけない。そのコンテクストで言えば、例えば地層処分だとかバックエンドだとか今言っているところは、機構自身が地層処分でやっていることというのは、別に事業者じゃないので、これはやっぱり本当は基礎基盤なんですよ、今日は抜けていますけれども。私は、だからそういう意味合いは福島の事故を前提にすればむしろもっと強くといいますか、その相対的な重要性は増しているんじゃないかと思うんです。フランスも例えばなぜ高速炉、アストリッドというのを新たな概念として提示しているかというと、その一つの大きな理由は使用済み燃料中の長寿命の核種をできるだけ短寿命化したいと。そういう、これも基礎基盤ですよね。という、そういう、ですから、せっかくこの際基礎基盤について御説明いただけるならば、これはお願いなんですけれども、時間も限られていますから大変な作業はできないと思いますけれども、そんなことをちょっとやっていただければありがたいと、こう思います。

【田中主査】  どうもありがとうございました。久米委員お願いします。

【久米委員】  冒頭石田委員から原子力ゼロでも基礎基盤は必要だということでお話ししていただいていますのでいいんですが、我々としても安定供給上は非常に重要なものがなくなるということで、これがゼロではないという議論をここでするわけではございませんけれども、そこのところも含めて是非文科省には頑張っていただきたいと思います。全体を通してどちらかというと今原子力科学技術というのは日本の中でも最重要な課題の、大きな課題の一つであることについてもう間違いないわけでございますので、ともすればどうも若干文科省の方が弱気になっているということも聞こえてまいりますので、そういうことではなくて、やはりこれは日本がこれから成り立っていく上で非常に重要な技術なんだということを是非御主張いただいて、今後とも是非基礎基盤の予算あるいはまた人材育成の予算を確保していただけるように御努力いただければと思います。

 以上です。

【田中主査】  どうもありがとうございました。あとよろしいでしょうか。

 私から一言だけ言っておくとすれば、やっぱりこれから基礎基盤といいますか、この内容をどうするのかの話だと思うんです。そのときの質、量あるいはその内容と同じなんですけれども、どういうスペクトルで考えるのかということが大事かなと思います。また、いろいろなキャリアパスの話があったんですけれども、やっぱり国際の場で、国際機関等で活躍するというのが一つのキャリアパスになっていくのかなと思います。また、40年、50年原子力をやってきたわけですので、大学あるいは研究機関等でいろいろな廃棄物等があって、これを長い時間かけて処分していかなくてはいけないんですが、それにはもちろん人も金もかかるんで、もちろんそれを国なんかも支援いただいてそれをしっかりとやっていく中でこれから人材育成しなければいけないという両方のことをしないといけないので、何を言いたいかというと、廃棄物等の処分等でもう手いっぱい、あるいは金いっぱいになるのはいけないと思いますので、よろしくお願いしたいなと思います。

【石田委員】  一言だけよろしいですか。

【田中主査】  どうぞ。

【石田委員】  今、先生方のおっしゃること、本当にそのとおりだと思います。皆さんおっしゃるように、確かに戦略的に考えていくのは非常に大事だと思いますし、鈴木委員の言われましたフランスあるいはアメリカの例、あるいは韓国の、非常に大事だと思います。是非我々勉強する必要がある。ただ、我が国のこれまでの伝統的な考え方は、これは皆さん御承知のように、矢内原原則というのは御承知だと思いますが、先生方よく御承知だと思いますけれども、基本的に大学はあまり戦略のための、戦略を担う、そういう担い手じゃなくて、別のところにおってこつこつと基礎基盤を、そのときも基礎基盤あるいは基礎研究と言っておったんでしょうけれども、受け持つという、そういう仕切りをずっとしてきたことがあるわけです。これまでの官庁作文でも、大体、大学は何とかかんとかすることを期待するという、そういう書き方であったことは皆さん御承知のとおりなんです。したがって、そうやってきたわけですけれども、確かに今こういう状況になって、もちろん大学は、大学の自主性はあくまで尊重しなければいけないとは思いますけれども、その中において、むしろ大学側からの積極的な参画もあって、やはり我が国全体でどういう道を選択することが国民の欲するところに合致するゆえんであるかということを是非大綱作成に当たってはお考えいただきたいということを是非申し上げたいと思います。

 以上です。

【田中主査】  どうもありがとうございました。

 議題の(1)、(2)について議論ができたかと思いますので、あと二つございます。次は議題の(3)核融合研究開発の現状と課題についてでございますが、まず事務局の方から御説明をお願いいたします。

【坂本研究開発戦略官】  核融合・原子力国際協力担当の研究開発戦略官をしております坂本です。どうぞよろしくお願いいたします。

 時間の都合もございますので、手短に説明をさせていただきます。資料3を用いて説明をさせていただきます。2ページを御覧いただければと思います。核融合エネルギー、今様々な御議論ございましたけれども、原子力エネルギーにつきましては様々な今政策的な議論も行われているわけでございますけれども、この核融合エネルギーにつきましては人類の究極のエネルギー源ということで、国際協力をもってしっかり進めていくというふうな政策推進のフレームというものがこれまで構築されてきているというところでございます。

 その主な動きというものを簡単に2ページ目に書かせていただいておりますけれども、政府全体の方針につきましては、原子力委員会の方針として平成4年の「第三段階核融合研究開発基本計画」、それから平成17年に専門部会報告書として取りまとめられました「今後の核融合研究開発の推進方策」というものが具体的な方針として定められてございます。さらに、原子力政策全体の、あるいはエネルギー政策全体のフレームとして、平成17年に閣議決定された原子力政策大綱、あるいはエネルギー基本計画、22年に閣議決定されておりますけれども、そういったところでも核融合の長期的な視野に立っての推進ということが言及されております。さらに最近の動きとしましては、昨年8月に閣議決定されました第4期科学技術基本計画におきまして、核融合研究開発につきまして、エネルギー政策あるいは原子力政策と整合性を図りつつ、同時に、その技術の特性、研究開発の段階、国際約束等を踏まえこれを推進するということが規定されているところでございます。

 これを受けまして、原子力科学技術委員会、さらにはその上の研究計画評価分科会の方で御承認いただきました推進方策というものがございます。これは、ちょっと飛んでいただきまして11ページ、参考資料につけさせていただいております。もう既に今年御審議いただいたものでございますので、細かい説明は省かせていただきますけれども、これから次のページで御説明いたしますような重点化すべき推進分野、三つの閉じ込め方式でありますとか、あるいは炉工学について、こういう形で進めていくべきというふうな具体的な方針をこの推進方策の中でお示しいただいているところでございます。

 次に3ページの方を御覧いただければと思います。もう既に御案内のところもほとんどかと思いますけれども、改めて御説明をさせていただきたいと思います。核融合の主な閉じ込め方式ということで、推進分野の三つの柱でございますけれども、トカマク型、ヘリカル型、レーザー方式ということがございます。まずトカマク型ですけれども、ドーナツ状の磁場を作りましてプラズマを閉じ込めると。その中に電流を流してねじれた磁場を形成するということで、現時点でもっとも進んだ方式ということでございます。国際協力でITER計画あるいは茨城県那珂にございますJT-60について、今整備あるいは改修が進んでいるところでございます。

 次はヘリカル型でございますけれども、トカマク型と同様にドーナツ状の磁場をつくるわけですけれども、ねじれたコイルを使い、プラズマ中に電流を必要としないということで、経済的な運転、定常運転が可能であるという特徴を有します。これは、核融合科学研究所で大型ヘリカル装置が今稼働しているという状況でございます。

 さらには、一番右のレーザー方式でございますけれども、これは全く左の二つとは方式が異なりますけれども、高出力レーザーで燃料を爆発的に圧縮・加熱すると。その圧力でプラズマを閉じ込めるということで、この左のトカマク、ヘリカル型が原理実証を既に済ませて工学実証に向かおうとしているのに対して、レーザー方式は若干まだその手前ということで、原理実証完了前の段階でございますけれども、一つの有力な選択肢ということでございます。

 これらの三つにつきましては、トカマクについては、先ほど、11ページのところに書かれておりますけれども、トカマク型については高β値定常運転ということで、ベーター値というのは、プラズマの圧力、これがエネルギー発生に非常に重要なパラメーターになってまいりますけれども、その圧力に関して非常に高い性能を持つ定常運転を行うと。経済性も視野に入れた工学実証のための研究というのはこのトカマク型で行うと。ヘリカル型については学術研究の中核的拠点としての活動が行うと。さらにレーザー方式については、核融合の点火温度であります5,000万度以上の達成に向けた研究を着実に進めるというのがこの推進方策でお示しいただいた内容ポイントでございます。

 次のページから主要なプロジェクトの概略について御説明をさせていただきます。次、4ページでございますけれども、ITER計画でございます。ITERにつきましては、核融合エネルギーの科学的・技術的実現可能性を実証するということでございまして、2007年に国際協定が発効いたしました。日欧米ロ中韓インドの7局がそれぞれ主要なコンポーネントを持ち寄って一つのITERという装置をつくるという協力でございます。フランスのカダラッシュで建設が進められておりまして、各国、分担する機器を調達製造する、その費用負担も、ここに書かれてあるようなパーセンテージ、日本は9.1%になりますけれども、そういった費用負担をもって進めているところでございます。計画は35年間ということで、運転開始が現在の予定では2020年、核融合反応については2027年の予定で今計画が進められております。ITERの機構長としては、日本から本島先生が行かれて、今指揮をとっておられるという状況でございます。

 このITERの内容でございますけれども、次の5ページでございますけれども、技術目標としましては、入力エネルギーの10倍以上の出力が得られる状態を長時間、300秒から500秒維持するということと、それから、超伝導コイルあるいはプラズマの加熱装置などの核融合工学技術を実証するということでございます。この下の図に、従来、日米欧を中心にどのような発展があったかということが書かれておりますけれども、右上の方に実用核融合炉のターゲットが赤で示しておりまして、そのすぐ下のところにITERがあるということで、これまでにない性能のプラズマを得るための国際協力というのを進めておるということでございます。

 次のページ、6ページ御覧いただければと思います。ITERの建設スケジュールでございますけれども、2012年の時点では、トカマク装置を入れる建屋を建設するための土木工事というものが今もう最終段階を迎えておりますとともに、日本が調達を担当する機器につきましては、超伝導トロイダル磁場コイル、あるいは炭素繊維複合材ダイバータ、遠隔保守機器等々、その機器の製作が本格化しつつあるような状況でございます。

 次でございますけれども、7ページでございますが、このITER計画と並行して補完的に取り組む取組として、我が国を主たる場として幅広いアプローチ活動というものが行われております。これは、日欧の協力ということで平成19年に条約が発効いたしまして、青森県の六カ所村と、それから茨城県の那珂市でその活動が展開されておると。計画10年ということで行われておるわけでございますけれども、主に三つの活動ということで、まず茨城におきましてサテライト・トカマク、これがJT-60のアップグレードということでございますけれども、ITERで実現されるプラズマの性能を補完する、別の特徴を持つようなプラズマを出すような、そういった装置をJT-60を改修することによって実現しようというプロジェクトでございます。

 あと、青森で二つのプロジェクトがございますけれども、一つは核融合エネルギー研究センター、これはこのITERの次の原型炉の概念設計等を行う、あるいはITERなどを用いた遠隔実験、スーパーコンピューターを用いたシミュレーション研究、そういったものを進めるプロジェクト、さらには、この核融合炉も、核分裂もそうですけれども、非常に材料が重要なポイントになってまいりますので、高強度材料の開発を行うための施設の設計を行う装置、工学実習を行うための装置の開発、それを用いた研究というものを進めるということでございます。

 現状としましては、茨城のJT-60は解体がほぼ終了いたしまして、いよいよ新しい装置を造るということを2012年度、今年度始めるということがございます。青森のサイトにつきましては、すべての建屋が完成いたしまして、スーパーコンピューターが欧州から導入されまして、いよいよ運用を開始するとともに、原型炉の研究開発につきましても、放射性物質を使った研究を含めて本格的な研究が今立ち上がろうとしているところでございます。

 次のページを御覧いただきたいと思います。あと二つの方式でございますけれども、大型ヘリカル装置につきましては、これは核融合研究所を中心に今進められておりますけれども、平成10年からプラズマ実験が開始されておりますけれども、その最近の成果といたしまして、約1時間の長時間プラズマ保持、あるいはプラズマ密度1,200兆個/ccというのを既に、ともに世界最高値でございますけれども、こういった成果を生み出しているところでございます。

 今後の課題として、核融合実現の温度条件となるイオン温度1億2,000万度を目指すと。プラズマを更に高性能化するということと、あと、さらに環状のプラズマの学術的な理解、その知見の体系化というのを図るために非常に重要な重水素実験というものを行うための地元との協議というものが今進められているという状況でございます。

 最後でございますけれども、9ページでございますが、大阪大学のレーザー核融合研究についてでございます。これは、平成20年にLFEXレーザー完成いたしまして、FIREX-1計画、激光12号を用いた実験というものが21年度から開始されておりますけれども、これまで高速点火方式という新しいレーザー核融合の方式の有効性を実証したということ、さらに、このレーザーの出力というものについて世界最大を記録したということで、着実に成果を上げられておるということで、今後の課題としては、点火温度5,000万度を目指すということ、これはビームの増強ということで今進められておりますけれども、その後の事業推進についてもその成果を踏まえて評価を行っていると、そういった段階にあるということでございます。

 御説明は以上です。

【田中主査】  ありがとうございました。

 ちょっと時間もおしてございますので、次の議題の(4)でございます放射線利用についても事務局から説明いただいて、核融合と放射線利用についてまとめていろいろ御意見いただくというふうなことにしたいと思います。それでは、放射線利用のところについて、御説明を事務局の方でお願いいたします。

【阿部量子放射線研究推進室室長補佐】  量子放射線研究推進室室長補佐をしております阿部です。よろしくお願いいたします。

 資料の4を御覧ください。1枚めくっていただきまして、時間もありませんので手短に御説明させていただきますけれども、原子力政策大綱の放射線利用のところのポイントとしましては、基本的目標として、学術、工学、農業、医療の分野で重要な役割を果たしていて、引き続き学術の進歩、産業の振興及び人類社会の福祉と国民生活水準の向上に広範囲に貢献していくことが示されておりました。現状認識として、人材確保が重要であることや産業振興に貢献、それから、なお活用が十分進められていないということ、量子ビームテクノロジーと呼ばれるべき新たな技術領域が形成されたこと、革新技術の開発努力も進められるべきといったことが示されておりました。それ以外に具体的なこととして、基盤的活動の強化や放射線利用の推進、研究開発の推進、国際的取組の推進といったことが示されていたところでございます。

 次のページを御覧ください。平成22年に、原子力政策大綱に示されている放射線利用に関する取組の基本的考え方の評価についてというものがまとめられております。ここにおきましては、結論としましては、同様に、科学・技術・学術の進歩、産業の振興、社会の福祉、国民生活の水準の向上等に貢献していて、ただし、一部の分野において課題等が見られるので適切な対応が必要といったことが示されております。

 主な指摘事項としましては、1から8までございますが、研究開発の観点からしますと、主には丸1の施設・設備の共同利用の推進や効率的な維持管理、ユーザーの掘り起こし、利便性の高い環境の構築、国民への説明努力と理解を得る取組の一層の充実といったこと、それから産学官連携の推進や技術移転、人材育成、先端施設における利用支援者の育成や確保、それから基盤の強化等々について御指摘があったところでございます。

 次のページを御覧ください。具体的な内容の説明に入らせていただきますけれども、量子ビームは非常にいろいろな分野に活用されているわけですが、ここにありますように、ライフサイエンス、ナノ・材料、環境・エネルギー、情報通信、それを縦軸としまして、学術研究から応用利用ということで、具体的にどんなものに利用されて、また、成果が出ているかといったことを簡単に例としてまとめさせていただいております。

 すべて詳細には御説明する時間もありませんが、例えばライフサイエンスの分野であればがん治療であったりイオンビームを利用したイメージングであったり、また、放射性同位元素RIを使った放射性医薬品、そういったものが実用化されたりしているところです。また、ナノ・材料であれば、イオンビームによる3次元ナノ構造の作成であったり、また環境・エネルギーの分野であれば、放射性グラフト重合を使った燃料電池の電解質に適応させているとか、また情報通信であればシリコンの半導体を作成するといったことで、様々な分野に活用されている技術だということでございます。

 次のページを御覧ください。日本の主な放射光施設ということで、独立行政法人のみならず大学共同利用機関法人であったり大学、このようなところで施設が所有されているわけですけれども、最近でありますと、佐賀で自治体が主導的でつくったものであったり、また、2012年度に開始が予定されております中部のシンクロトロン放射光施設というものがある状況でございます。

 次のページを御覧ください。放射光施設以外の主な量子ビーム施設ということでございますけれども、高強度レーザーであったりイオンビームであったり、電子・陽電子ビームであったり中性子線といった施設が、このようなところで活用されているところでございます。

 次のページを御覧ください。これらの施設の中で特に広く民間企業も含めて研究者等の利用に供するとともに充実した支援体制を構築するための法律ということで共用促進法というものがつくられておりまして、これに現在J-PARCの中性子線施設とSPring-8やSACLAといったものが指定されて、それぞれ広く活用されているような状況になっております。

 次のページを御覧ください。それ以外の小中規模程度の施設等につきましては、こちらの先端研究施設共用促進事業というものでそれぞれ共用を図るための補助がされておりまして、左下にありますけれども、現在28の施設に対して継続的な支援が行われているところでございます。

 次のページを御覧ください。原子力機構の量子ビームの施設をざっとここにまとめておりますけれども、東海地区と高崎地区、それから関西にあります播磨と木津でそれぞれこのような施設が今稼働して使われているところでございます。

 次のページを御覧ください。それらの施設、主に原子力機構における取組の成果の例ということで、中性子であったり荷電粒子・RI、それから光量子・放射光といったものでいろいろな取組が行われていますが、最近であれば、右上にありますようなセシウムの除去の話であったり、そういったところにもいろいろな技術が使われているところでございます。

 次のページを御覧ください。こちらも原子力機構の取組の例でございますけれども、主に高崎でやっております取組になります。RIを使った医療応用の研究であったり、又は植物RIのイメージング技術といったことで、様々な民間企業であったり大学といったところと共同研究が行われ、成果を創出しているところでございます。

 次のページを御覧ください。幾つか大型の施設の概要でございます。詳細は省略させていただきますけれども、J-PARCにつきましては、特定中性子線施設ということで、中性子実験施設が本年1月から共用を開始したところでございます。現在、建設中含めまして全部で19本のビームラインがありますけれども、そのうち6本が供用ビームラインということで、今後広く使っていただくという状況になっております。

 次のページを御覧ください。SPring-8につきましては、原子炉機構の専用ビームラインが4本ございます。全体としては今現在57本ありまして、共用としては26本のビームラインを抱えているところでございます。

 次のページを御覧ください。X線自由電子レーザー施設SACLAでございますが、こちらはSPring-8に隣接する形でつくられた施設でございます。本年3月に供用を開始したところでございまして、今後こちらの施設も広く使っていただくというような状況になっているところでございます。

 15ページ目を御覧ください。理化学研究所が所有しておりますRIビームファクトリーという施設でございます。こちらにつきましては主に学術研究の利用が主なところでございますけれども、1枚めくっていただいたところに応用研究の例というところで、例えば重イオンビームによる育種であったり、また、右下に少し小さく書いてありますけれども、RIの提供といったことの取組が行われているところでございます。

 17ページ目を御覧ください。医療応用ということで、重粒子線がん治療研究について、主には放医研で取り組んでいただいているがん治療の研究が行われているところで、左下にありますように治療実績としても非常に伸びているところでございます。

 次のページを御覧ください。こちらは分子イメージング技術を用いた疾患診断研究ということで、こちらも放医研でいろいろな研究応用が進められているところでございます。

 19ページ目を御覧ください。光・量子科学という観点から文部科学省の委託事業でやっております基盤技術開発という事業でございます。こちらは、光・量子分野のポテンシャルと他分野のニーズとを結合させまして、産学官の多様な研究者が連携融合するための研究と人材育成の拠点を形成するというものでございます。平成20年から始まっておりまして、量子ビームの関係プログラムにつきましては第Ⅰ期が5年間ということで、24年度で第Ⅰ期が終了するところでございます。また、右下にあります光の拠点のプログラムにつきましては、人材育成を主に手がけているということもありまして、10年プログラムということで進めているところでございます。

 次のページを御覧ください。放射線利用に関する国際協力ということですけれども、多国間の枠組みにおける国際協力としましては、アジア原子力協力フォーラム(FNCA)における協力ということで、現在10個のプロジェクトが活動しておりまして、その中で放射線の産業利用や健康利用、また、研究炉での利用等についていろいろな取組が行われております。また、右にありますように、機関間での協力例としましては、原子力機構、それから放医研において、ここに記載してありますような国々とそれぞれ協力関係を結んで取組が進められているところでございます。

 最後、21ページを御覧ください。研究基盤としての量子ビーム分野の課題等についてということで、今、計・評分科会と並んで設置されております先端研究基盤部会に光・量子ビーム研究開発作業部会を設置し、今後5年から、その先も含めてどういった取組を推進していくべきかといったことが様々議論されているところですけれども、そういったことも踏まえまして事務局の方で少し今後の論点等についてまとめさせていただいております。研究開発の推進、それから研究基盤施設の強化、人材育成・確保の推進、国際競争・国際協力、そして広報の強化という観点で幾つか今後の取組、引き続きのところもございますけれども、更に今後強化すべきという論点を上げさせていただいております。

 幾つか特にというところで申し上げますと、研究開発の観点としましては、例えばSACLAといった新しい光が、我が国として手に入れたところでございますので、そうした新たな光源を活用した世界最先端の研究開発を推進していくべきといったことや、やはり量子ビームという観点からは分野融合であったり中間領域・境界領域ということを更に開拓していく必要があるんではないか、また、課題解決型の研究開発というものをこれからますます意識していくべきではないかといったところがあるかと思います。それとともに、研究基盤の強化というところで、施設間の連携の強化ということもますます意識していくべきところでございますが、それとともに計画的な高経年化対策とか高度化、省エネ化というものも併せて行っていく必要があるんではないかと考えております。

 また、人材育成に関しましては、施設や設備等を支える人材というものも昨今問題になっているというお話をよく聞いておりますので、そういったところの観点からも人材育成・確保ということが重要ではないか。

 それから、国際競争等々につきましては、国際頭脳循環の拠点形成というものを意識しながら環境整備をしていったり、また、情報発信や広報活動の強化ということも引き続き取り組んでいく必要があるんではないかと考えているところでございます。

 以上です。

【田中主査】  どうもありがとうございました。

 それでは、二つの御説明に関連して、二つの議題についていろいろと御議論、御意見いただければと思います。よろしくお願いします。中西先生。お待たせしました。

【中西委員】  手短に申し上げます。放射線利用ということで、先ほど来、戦略をどうするかとかいうことも取りざたされましたが、やはり文部科学省ですから、すべての学術をサポートするという基本線は確実に確保してほしいと思います。しかし、こと放射線利用についての資料では、そのほとんどビームの話ばかりです。つまり、加速器や大型施設を使うことしか見当たりません。今は、福島のこともあり、多くの人が放射線計測器を持って測定しています。つまり、いろいろなところが測定器を持って実際に測定している、ということは、今こそアイソトープを使って、放射線とはどういうものかということを知っていただく良い機会であり、人々も放射線について知りたいというポテンシャルが非常に高いわけですから、そのような研究をまずサポートしてほしいと思います。アイソトープを用いる研究はあまりお金はかからないかと思いますので、そこもきちんとアーカイブ化していただけるとありがたいと思います。この資料自身ですが、よくできてはいるのですが、アイソトープを用いる研究という面が欠落してしまっています。アイソトープにはポジトロン放出核種を用いたPETイメージングもありますが、これらも全部、加速器を利用するという分類の上にあります。放射線利用というのは、大型施設を使わないものも多いという点も是非お願いしたいと思います。

【田中主査】  あとはいかがでしょう。では、山名先生。

【山名委員】  手短に。昔から医療用RIの供給、国内供給というのは大きなテーマで、先ほど私言いました次期研究炉云々の話も含めて、先ほど主な指摘事項でモリブデンの安定供給という話がありましたが、医療用RIの国内供給についての骨太の方針というのはずっと決まらないまま来ているような気がするんです。これについては、施設をどう運用するかということも含めて何らかの政策的な明確化が必要なんではないかと思います。もちろんサイクロトロンで各病院でローカルにつくれるものは非常に今発展していまして、それはそれでいいんですが、大規模な医療用RI供給をどう考えるかというのは是非テーマとして挙げていただきたいと思います。

【田中主査】  ありがとうございます。それでは、どうぞ。

【阿部量子放射線研究推進室室長補佐】  すみません、ちょっと補足させていただきますと、医療用RIにつきましては、平成22年から23年にかけまして、内閣府の方が事務局をやって、関係省庁、それから民間企業、それから研究機関が集まって検討会を開催しております。一応報告書がまとまっておりまして、一応国産の方向、ある程度一定量は国産を目指すという方向が出て、今民間企業協力してその方向に向けて共同研究等を進めている状況ではございます。ただ、論点として引き続き、これは社会問題としてもありますので、取り上げるべきものだとは認識しております。

【田中主査】  ありがとうございます。山口先生。

【山口委員】  まず、放射線利用の方の話なんですが、先ほど私どもで、放射線利用の研究というのは実は原子力を勉強した人が非常に支えているというお話ししたんですけれども、例えばこの中にでも施設を支える人材が課題だというような話が書いてあって、そういうところなんかは、私の知る限りでは、原子力の研究、勉強した人がああいうところで施設支えたり。それで考えますと、先ほど中西先生の御指摘にもあったんですが、今回資料を見ると、放射性グラフト重合のセシウム除去の話ですとか、それからあとは、実は最近ベトナムとかああいうニューカマーの国の人たちが原子力をやる上でどういうところがエントリーポイントかというと、彼らはこういうところに勉強しに来て、それで学んで帰ってきて発電をやると、そういうことになっているんです。ですから、この資料は、放射線利用について非常に整理されているんですが、もう少し原子力利用という観点で、大きな流れで多分つながっていると思うんです。それを放射線利用だけ切り離して説明されるのではなくて、原子力の基礎基盤のところからつながっての説明をやっぱりしていただくべきじゃないかなと思いました。

 あともう1点、核融合研究なんですが、タイトルが「現状と課題について」とあるので、課題についてというのがあるのかなと思ったら、課題がなくて、現状紹介だけだったので、特にコメントというか議論することはないんですけれども、やはり核融合研究、これから先ITERとかいろいろ議論するべきところあると思いますので、こういう場で課題を出していただけたらと思いました。

 以上でございます。

【田中主査】  何かございますか。

【坂本研究開発戦略官】  核融合の観点、申し訳ございません。説明資料をきちっとお付けするべきでございました。課題ございます、当然。それで、こちらの委員会の下にございます作業部会の方で、今工学実証の段階で進められておるわけでございますけれども、その先に原型炉というものの概念構築というものを見つつ今行われている活動を、計画をしっかりと進めていく、あるいは最適化していくということが必要とされているという声が強くて、作業部会におきましても、原型炉概念の構築と設計作業ということを進めていくためにどのような技術的な課題があって、それをどう進めていくかということを整理する、具体的に技術課題というものを原型炉概念の構築から超伝導コイル用材料、線材の開発とかブランケットの開発とかそういったものを、九つほど技術課題をもう我々特定しておりますけれども、そういったものについて技術課題を整理していく議論を作業部会でやらせていただきたいということを思っております。

 あと、先ほど議論ございましたけれども、人材育成、それからあと基盤技術、核融合の基盤技術あるいはプラズマ、物理でありますとか、あるいはレーザーというものの技術をいかに、エネルギー利用だけではなくて様々な産業分野の利用に転換していくということは非常に重要であると。これは人材育成の面でも、要はいろいろなところに人材が活躍の場を見出していく、若い方、PHEを取られた方、あるいはポスドクの方がいろいろなところに活躍の場を見出していくような、産業界含めて、そういったことも我々は是非後押しをしていきたいというための、そういう後押しする施策、あるいはコミュニティーの方々にどういう場であるとか、あるいは機会を作っていただくことができるのかということの検討も、これはちょっと作業部会の検討事項とは外れておりますけれども、核融合フォーラムといった産学官の関係者が集まる場もございますので、そういったところでも検討をお願いして、何かしら方針を作っていくようなことができればと考えております。

 以上です。

【田中主査】  ありがとうございました。あといかがでしょう。よろしいですか。

 今日は事務局から各々の議題について各1人から必ず何か言ってもらえと言われたんですが、時間も厳しいですから無理しなくてもいいんですが、核融合のところは若干、私も少し核融合に昔関係していたので、少しだけコメントさせていただきますと、この2ページ目の資料で第4期科学技術基本計画の昨年8月の話があって、事務局の方では、線は引っ張っていないんですけれども、エネルギー政策、原子力政策と整合性をとる、結構ここは重要な観点かと思いますし、また、ITERが、今建設中なんですけれども、実際に運転される、かなり時間がかかる中でどういうふうにして基礎的な研究あるいは将来の原型炉を目指した研究をしていくのかが大事だと思います。また一方で、結構高校生とかいろいろな学生は核融合に関心がある人は多いので、そういう人を引っ張ってこれるような大学等も研究して、また、その人が、将来核融合しないかわかりませんけれども、幅広く原子力で活躍できると思いますので、そういうふうな仕組みも作っていくことが大事かなと思います。

 あとよろしいでしょうか。どうぞ。

【石田委員】  それに関して一言だけ申し上げますと、この核融合みたいな自分が生きているうちにどうなるかというようなプロジェクトに関しては、研究者あるいは技術をやっている方というのは、自分が報われるか報われないかというのはわからないんです。それに対して我々はあまりにもこれまで、そういう方たちを世の中で光を当てる、顕彰するという努力を、これは決して皆さんがいけないというわけでない、私自身大いに反省していますが、そういう努力を十分してこなかったんです。そういう方たち、旧動燃でも、あるいは旧原研でもそういう方はおられると思いますけれども、大きな電力会社にもおられますけれども、非常に長いプロジェクトをやっておられて、志半ばで職場を去るとか、あるいは私の知っている方は、亡くなる方も、それが原因で亡くなる方もあるんです。そういう方について、我々、光を当てる努力というのは是非必要ということを是非大綱の議論にも反映していただければ幸いだと思います。よろしくお願いします。

【田中主査】  ありがとうございます。もう時間ですけれども、全体を通して何か御意見。ないですね。だけれども、本日、またいろいろともし御意見ありましたらメール等でいただけたらと思いますし、今日の御意見をまとめてまた次回に報告させていただき、中間まとめ的な話をしたいと思います。

 それでは、事務局の方からお願いいたします。

【倉田原子力課課長補佐】  すみません、本日、御紹介する時間がございませんでしたが、資料の2-1といたしまして日本電機工業会の早野委員の方からもいろいろな課題や論点についてということで資料を頂いておりますので、後ほど御覧いただければと思います。特に最後の6.で技術基盤及び人材の維持・強化についてということでいろいろ課題や論点を御提起いただいておりますので、来週の取りまとめの議論にもこちらの方を反映させていただきたいと思っております。簡単ではございますが、御紹介させていただきます。

 本日頂きました御意見を踏まえまして中間的な、形につきましてはこちらの方でも検討したいと思いますが、ペーパーを作成させていただきたいと思っております。必要に応じてまた事務局からも御連絡をさせていただきたいと思いますので何とぞよろしくお願いいたします。また、今回の議事録につきましては、でき次第メールでまた御相談させていただきます。次回は4月26日、来週の木曜日の3時から5時で、今度は3階になります。3階の会議室にて開催いたしますので何とぞよろしくお願いいたします。

 以上でございます。

【田中主査】  どうもありがとうございました。

 それでは、本日の委員会はこれにて終わりにしたいと思います。どうもありがとうございました。

 

―― 了 ――

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-- 登録:平成24年10月 --