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防災分野の研究開発に関する委員会 耐震工学分野における重点的研究開発に向けた作業部会(第1回)議事録

1. 日時
  平成18年5月22日(月曜日)10時〜12時

2. 場所
  古河総合ビル6階 F3会議室

3. 出席者
  片山主査、岡田(恒)委員、壁谷澤委員、亀田委員

4. 配付資料
 
資料1−1   「耐震工学分野における重点的研究開発に向けた作業部会」の設置について
資料1−2 「都市施設の耐震性・性能確保に関する研究」

5. 議事概要
  (1)耐震工学分野における重点的研究開発の進め方について

【事務局】 この作業部会は、第34回の防災分野の研究開発に関する委員会において設置が決定された。
 名称は、「耐震工学分野における重点的研究開発に向けた作業部会」で、本日が第1回の開催となる。
 委員は5名中4名の出席で、定足数を満たしているので、作業部会を開会することとする。

【委員】 それでは第1回の作業部会を開催する。まず、事務局から配付資料の確認をお願いする。

【事務局】 −配付資料の確認−

【委員】 この作業部会の設置については、第34回の防災分野の研究開発に関する委員会で決定されたところであり、先ほど事務局から説明があったが、もう少し詳しく説明をお願いする。

【事務局】 −資料1−1に基づき説明−

【委員】 何か質問があれば、出していただきたい。特になければ、具体的な内容に入ることとする。
 建造物の耐震性のための実大破壊実験及び破壊シミュレーション技術に関係するということで、今日は独立行政法人防災科学技術研究所兵庫耐震工学研究センターの関係者の方にも来ていただいている。資料1−2に基づき、事務局から計画について説明いただきたい。

【事務局】 −資料1−2に基づき説明−

【委員】 まずこれまでの対応(大都市大震災軽減化特別プロジェクト:大大特)が最初の数ページに書かれている。それから首都直下地震対応型調査・観測研究についての概略、そしてこの作業部会で対応するBプロジェクトについて書かれている。
 質問・意見等があればお願いする。

【委員】 首都直下地震対応型調査・観測研究では、Aプロジェクト(首都圏地殻活動・地殻構造調査)、Bプロジェクト(都市施設の耐震性・機能確保に関する技術開発)、Cプロジェクト(リアルタイム強震動・被害予測システムの開発)の3つがあり、この作業部会ではBプロジェクトを担当するとのことだが、あとの2つはどこが担当するのか。

【事務局】 AからCのプロジェクトすべて、地震・防災研究課で担当する。AとCは地震調査研究推進本部に検討の場を設けることになっているが、場合によってはこの委員会との合同での検討も考えている。
 それぞれのプロジェクトについて検討を進め、連携する形で来年度の予算要求に反映させていきたい。首都直下への対応を一つの柱として掲げ、それに必要な調査研究、被害予測、その後の対応について考えていこうということである。

【委員】 Cプロジェクトは結果が一番検証されるところである。

【事務局】 Cプロジェクトにきちんと結果をもっていかないと、Bの方も実用化につながらなかったということになってしまう。
 十分に連携をとっていきたい。

【委員】 8ページ(Bプロジェクトの対象施設と問題点の所在)は、対外的な説明として、予算を獲得する上でも重要であると思う。ここで気になるのは、7、8ページでは住宅に関する記述がないことである。
 首都直下というからには、高層住宅が増えているということをどこかに入れるべき。8ページの2あたりに入れてはどうか。
 もうひとつ、病院、医療機器の問題を取り上げるのは視点として良いのではないか。医療機器に関してどのような実験・研究を行うか、具体的な見通しはあるのか。

【事務局】 昨年の秋に少し検討した際に、厚生労働省関係者のところへ行き、医療機器の問題に関して意見を聞いたことがある。具体的に言うと、E−ディフェンスに医療機器を載せて実験を行うことはできる。必要があれば動けるように、チャンネルは作りつつある。

【委員】 そのあたりについても、我々も勉強しなければいけない。何を載せるのか、どんな機器が重要なのか、など。

【事務局】 もうひとつ、人を載せてよいかという問題もある。現時点では非現実的だが。

【委員】 病院建築に関わっている人は、医療機器にも詳しい。ところが、防災のことはあまり知らない。防災をやっている人間が、医療のことを勉強しなければならないし、病院建築をやっている人間も防災のことを勉強しないといけない。そのあたりのチャンネルを広げていかないと。
 ある一つの病院について具体的に関わったことがあるが、重要と思われる機器を部分的に免震にするとか、そういう逃げ道しかなくなってくる。本当は、今使っている医療機器を本格的に設計の段階からきちんとやる必要があるのだが。

【事務局】 他には、災害医療センターともチャンネルをつくり、災害医療の識者から有益な意見もいただいており、我々のプロジェクトを応援するとも言ってもらっている。

【委員】 ペイロードシステムについてはどうか。人工衛星システムにいろいろなものを入れていろいろ実験するというのは。そういう計画はあり得るのか。

【事務局】 ペイロードというのは簡単に見えて結構難しい。何が難しいかというと、日程の調整と、主になる人と従になる人との信頼関係で、この2つが大事である。飛び入りでというのはなかなか難しい。逆に、当初からペイロードが主たる研究と同じようにあることを明示して計画を練れば、うまくいくだろう。今年度が最終年度となる大大特だが、これは非常にタイトなスケジュールとなっているので、今年度に関しては現実的ではないと思うが、今提案しているプロジェクトが次年度以降に始まるとすれば、早い段階からペイロードを意識して行動することが望ましい。

【事務局】 E−ディフェンスを有効活用するという点では、大規模なものではなくても施設を使って実験をしたいというニーズはあるだろうから、ペイロードなどとの組み合わせも考えるべきとは思う。先ほど出た問題点を踏まえて検討したい。

【委員】 昨年度はE−ディフェンスが動くかどうかも分からなかったので、ペイロードはとんでもない話であったが、今の時点ではどうだろうか。

【委員】 ペイロードはいいのだが、あるいは共同研究と同じで利権構造というか、データが入るとか全部絡むから、そこをどう考えるかということがはっきりしないとやりようがない。普通にやるだけでも、当初の計画どおりにならないのをどうするかで精一杯である。ペイロードは、きちんと公募し、システムを作って、その中でオープンにして、ということがうまくいけばあり得ると思うが、なんとなくあの人に声をかけた、あの人にはかけないということでどさくさにやるというのではとてもできない。

【事務局】 ペイロードというのは聞こえも良いのだが、まじめに考えてみると問題はたくさんある。あれだけの大きな、つまり1回ボタンを押すだけでフォーチュンだから、最大限にあれを利用するかということを無視して議論はできない。現実に立った上でペイロードをどう展開するか。誰に声をかけて誰にかけないかという話もあるが、一方であまりオープンにしてしまって見ず知らずの人が来る、となるとうまくいかないのは分かっているから、当初は人間関係を、運用に関わるような議論ではあるが、そのあたりから始めて、何が問題で何がメリットかということを一つ一つ整理していく必要がある。

【委員】 これはE−ディフェンスの活用が中心的なテーマであり、それを前提としていることだが、相当膨大な予算をつぎ込む話なので、相当の説得性・説明力が必要だと思う。そうすると、この提案はE−ディフェンスを動かすのが目的だ、というニュアンスが強すぎる。
 基本的な実験で必要な部分はあるだろうし、それは大大特で相当やってきて、今度は都市機能に踏み込もうというステップの意図は汲み取れる。しかしそのやり方の中身はそうなっていない。そこは壁を破る必要があるのではないか。
 例えば医療。これは非常に重要だと思うが、医療のサイドから何か言ってくればそれを実験してあげるというのではなくて、医療サイドとほとんど対等な形でチームを組むくらいのことをやって、本当に何が問題か、どうせ実験すべてをやることはできないわけだから、その中で本当に絞るべきものは何かということは、医療の現場の人でもよく分からないと思うから、相互の知恵を出し合わないと本当のニーズは出てこない。
 これが答えだとは思っていないが、架空の話ではなくて、防災科学技術研究所が第2期中期計画に入って地震防災フロンティア研究センターに間接的に関わっているということで私も情報を持っているが、その中の一つが医療チームである。これは医療機関の人たちと本格的に議論をする場所を持って、チームの中にも医療の専門家を入れて地震工学の人たちと一緒に議論している。イメージとしてはそういうものがある。こういうプロジェクトを起していくのであれば、それくらい本格的なことをやらないと次のステップにはなかなか踏み出せない。そういう意味では他分野との協同、真の融合といったものが必要である。
 それから、これらのプロジェクトをやればよいというのはそのとおりである。しかし日本の地震工学の蓄積というのは膨大で、これまでどこまで分かっているのかということをもうちょっと踏まえておかないと、多重投資になるのではないかと突っ込まれたときに説明できない。例えば免震装置の限界という実験項目があったが、これらは原子力の分野で、電力中央研究所などでは実大の免震ユニットを、最後に引きちぎれるまで、何年も前に構造実験をやっている。それと同じことをもう一度やると、多重投資と言われかねない。震動台でやるべきことはこれだ、ということを明確にすればよい。
 それと同じことは、最後の例の数値シミュレーション、最近の状況はどうかというのは分からないが、数値シミュレーションはものすごく努力が重ねられてきている分野だと思う。難しいのは、実験の検証の方法がないからというよりは、むしろモデルを作成する難しさにあるのではないか。これまでに既にあるものでは不十分なのか、あるいは、そういうものは既に揃っているけれども、実験的検証だけがないのか。そういう位置付けは必要ではないか。どこまで分かっていてどれだけ伸びるのか、これは学術の世界ではやかましく言うのだが、これも投資のコストパフォーマンスという観点からおさえておく必要がある。
 あと、質問だが、首都直下地震からははずれるが、国際的ニーズというか、日米共同研究等は進んでいて、それはお互い対等にやっているが、ODAの対象になるような構造物、そうしたものにE−ディフェンスを使えればいいと思うが。今回はあくまでも国内の、首都直下地震に限定したプロジェクトなのか。

【事務局】 E−ディフェンスの利用はもっと広い話だが、今回議論していただいているのは首都直下地震への対応に必要な実験である。予算の話を言うと、現在は大大特でE−ディフェンスを動かしているが、来年度もBプロジェクトで実施する分が大きな割合を占める。一方で防災科学技術研究所が主体的に実施するという選択肢もあり、当然首都直下地震への対応は重要なところであるが、他の分野でE−ディフェンスを使った研究が必要であれば、ある程度考えていく必要があるので、どういったところにニーズがあるのかなど、そういったことは教えていただきたい。

【委員】 ここのテーマではないかもしれないが、ぜひ然るべき形で議論をしていただきたい。

【事務局】  1(都市防災拠点施設)、2(長周期の固有特性を持つ都市重要施設)、3(都市社会基盤重要施設)という柱の立て方が、首都直下地震への対策として適切なのかというところについてご意見いただければ、今後のプロジェクトの進め方に反映させていきたいと考えている。

【委員】 それではそのあたりについて議論したい。9ページから10ページにかけて、先ほどの1から3の内容が記載されている。1(都市防災拠点施設)、2(長周期の固有特性を持つ都市重要施設)、3(都市社会基盤重要施設)という3つの柱でBプロジェクトを進めるということだが、それぞれの具体的な内容について、意見等があれば出していただきたい。

【委員】 9ページに「自治体施設、学校施設及び医療施設の耐震性向上」とあるが、学校と住宅と病院さえしっかりしていればよい。対策が遅れているのはこの3つである。地震が発生したときにどの施設に残っていて欲しいかと聞くと、この3つが挙がってくる。市役所とか警察とかは第一の重点でやってきたから、実は進んでいる。
 そうすると、都市では先ほどの高層住宅の話が出てくる。都市の高層住宅は新耐震基準に基づいているから大丈夫だろうという話もあるが。超高層建造物では今さら研究をしてもという話があるので、高層住宅も同じところへ入れておいてほしい。一通りのところには来ているが。企業でも、仕事が続けられるかどうかという重要な問題がある。住宅でも、住宅が壊れなくても人が死んだりけがをしたりということがあるので、同じところへ入れておくべきだ。

【委員】 9ページの研究手法のところに、「医療機器、設備機器を含めた実大実験の実施」とある。重要なのは、医療施設における震災対応のニーズで、ニーズを掘り起こすこともこのプロジェクトの役割とすべき。

【委員】 厚生労働省とジョイントすることも必要である。ホームページを見ると、厚生労働省でも病院の耐震化をやっている。これはチャンスだと思う。両方で勉強しないといけない。
 例を挙げれば、点滴を行っている人はみんなだめになる。どうしようもない。そういったところから始まって、MRIのような大型の設備まで。

【委員】 医療の専門家と議論するとか、神戸の防災科学技術研究所のセンターや、医師と意見交換するとか、ある程度システマティックにやらないとまずい。

【事務局】 こちらの思い込みでやると、やってはみたものの役に立たなかったということも考えられる。それは避けなければならない。

【委員】 医療の話は多く出たが、研究目標、課題、研究手法、成果(対策)に関して、他に意見は。

【委員】 研究手法に関してだが、実大実験というのは極めて有効であるし、解析に結びつくのであればとにかくやってみることにも意義はあると思うが、試しにやってみるというのには限界があって、そこから実用化したり、実際の防災を説明しようとすると一段も二段もギャップがある。実大実験をやるのは構わないが、それに伴って、コンポーネントテストというか、いろんなバリエーションが必要である。大大特では予算上もシステム上も、そうしたことに苦労した。最初からそのつもりで計画していれば、あるいは全体が見えていればとは思う。その中でも他のところにいろいろやってもらうとか一生懸命やってきたが、実際は連携を取るのが難しい。最初から防災科学技術研究所が仕切るのか、うまく連携を取って実施するのか分からないが、震動台実験を中心にして、裾野が広がるようなシステムや予算的措置について考える必要がある。

【委員】 まさに大切な部分を突いていると思う。
 こういう実験は、なるべくたくさんの人に公募型で応募してもらうか、その中でもうまく統合してやっていくためには、コアになるところをどう決めて、中心になってコーディネートしてもらうかは、これを最後に決めていくときに非常に大切な判断になる。予算によるが、あまり細かい研究ばかりでばらばらになってしまうと、せっかくの研究がいい方向へ収束していかなくなってしまう。

【事務局】 どうしてもE−ディフェンスで実験することを先に考えてしまうが、ニーズの把握も含めて、全体を束ねた最後にE−ディフェンスによる実験があることが理想だと考える。そのあたりを踏まえて、全体の予算の構成を考えていきたい。

【委員】 せめて次の次の年がどうかということを考えないと、12月に入らないと次の年のことが分からないということでは、ただこなすだけで限界になってしまう。いろんな分野との連携ができずに、やりたいことをやるようになってしまう。

【事務局】 E−ディフェンスも完成して1年以上経ったので、これまでは使うというのがやっとだったが、今度の中期目標期間に防災科研がどう使っていくかを考えないといけない。来年度はちょうど節目で、計画を立てづらいところはあるが、このプロジェクトとしてはある程度長期スパンで考えていきたい。

【委員】 細かいことだが、2ページの「「壊れない」から「安全に壊れる」へ」という表現は誤解を招く。壊れないというのは幻想であり、「「壊れないという幻想」から「安全に壊れるという現実」へ」向かうという話であると思う。
 それから、直下「型」地震という記述があるが、直下地震にした方がよい。

【委員】  1はまだ具体的だが、23はそうでもない。23に対する意見はないか。
  2の「超高層建築物等」の「超」は本当に必要か。高層ということにすれば先ほど話があった住宅も含まれ、もう少し幅広になると思うが。限定しすぎではないか。

【事務局】 高層とした方が対象は広くなるが、超高層については分からない部分が多いということもあろうかと思う。

【委員】 それは逆で、超高層の方が、日本にいくつあるとか存在もはっきりしているし、どんな設計をしているかとか、誰が審査したとかはっきりしている。超高層を区別しないとうまくいかない時代もあったが、今はその必要はない。
 限定しない方が高層住宅の問題なども入れやすい。今、年間100万世帯住宅を作っているうち、世帯数では3割くらいは高層ではないか。全国平均で。

【委員】 ならば都市平均ではもっと高い割合になる。
 昨年は木造住宅の震動実験もやったし、次は高層住宅という流れもいいのではないか。

【委員】  2(長周期の固有特性を持つ都市重要施設)について、Aプロジェクトと関係するかもしれないが、設計用地震動というか、対象としている地震動が、何か分かっているというニュアンスなのかどうか。今まで考えていたものと違うのか。簡単に言うと、大きい地震を想定し、それに対して安全性を考え、なおかつ機能維持ということもあると思うが、そのあたりをもう少し明確にしてもいいのではないか。設計用地震動がどの程度で、それを上回るかどうかは国土交通省に任せるとして、こちらではもう少し広くというか、起こり得る地震の極限まで考えてリスクを評価するということも書き込んでもいいのではないか。

【事務局】 つまり、現状の評価のみならず、もっと大きなものもあるだろうと。それはもちろんAプロジェクトから来る場合もあるだろうが。そういうときに何が起こるのかという評価と、それに対する人智の及ぶ範囲での対策にまで踏み込むということか。

【委員】 踏み込むというより、現実の対策は国土交通省などでやっており、基準を上回る云々という話はしているかもしれないが、実際の地震ではどうかということをこちらでやるというか。

【委員】 防災分野の研究開発に関する委員会で少し出た、リスクマネジメントの議論である。ハザードベースからリスクベースへという話とか。
 あちらの推進方策でも言及しているので、こちらでも触れておいた方がよい。

【事務局】 確かに、国土交通省と同じ議論をするわけではないので、そこは切り分けて考える。

【委員】  2もいろいろと意見が出て、対象構造物もある程度見えてきた。
 長周期の長とはどれくらいかということもあるが、高層建築物を対象として研究できる範囲でということになろうかとは思う。
  3(都市社会基盤重要施設)については、土の構造物とか、橋とか、地中の構造物とか、名前のとおりもっといろんなものが出てくるが、こちらについても意見をいただきたい。これは非常に難しいが。

【事務局】 土木施設も検証すべきであろうとは考えているが、大きな構造物ではE−ディフェンスになじむかどうかということもあり、難しい。

【委員】 ガスにしろ水道にしろ、ライフラインと言われるもの、鉄道も広い意味ではそうだが、土木と建築にギャップがある。建物の入り口までは土木がやるが、そこから先は建築、というようになっていて、その間がきちんとなされていないことがある。今回の課題にまでつながってくるかは分からないが、個人的には取り上げて欲しい分野ではある。

【事務局】 総合的にはそういうところもやっていかなければならない。

【委員】 大きなビルなどでは、やりだしている。
 学校の水道が地震の時にどうなるかというと、犬走りのところから漏れていたりして、調べてみると誰もやってくれていないということがある。

【委員】 阪神・淡路大震災では、ポートアイランドで建物が沈まずに地盤だけが沈んだが、ガスについてだが、将来の地盤沈下に備えて、スライド式のジョイントにしていて、一度に沈んだのでなんともなかった、といういい例もある。たまたまではあるが。

【委員】 Bプロジェクトはどういう形で最後に仕上がるかということが重要であるが、先ほど話が出た医療の分野との連携についても、基礎的な研究として必要だということになってくると、予算の大きなプロジェクトばかりが並ぶとも限らないし、3の中では比較的小中規模での公募型で対応できる研究があったり、その中にはどうしても大規模な実物大の実験が必要なものもある、というメリハリを付けていかないと。ここにあるように、新幹線も、海岸堤防もと何もかもやろうとすると、無理になることは目に見えている。

【事務局】 今、公募という話があったが、大大特は防災科学技術研究所に、と決めていたわけだが、現在、政府の方では随意契約が非常に問題視されており、またE−ディフェンスを広く使ってもらうということもあり、ある程度公募ということを考えてプロジェクトを作っていかなければならないと考えている。防災科学技術研究所が手を挙げることもあるだろうし、他の大学・研究所がということもあり得る。もし公募になじまないことがあれば、防災科学技術研究所が自らやるということも一つの選択肢として考えている。

【委員】 あれだけの施設を作って、それを役に立つように支え、動かしていくのは、国も含めた科学政策の義務であると思う。今の時勢に合っているからということで、全部を公募でやると言われると、それほど簡単ではないような気もする。全部とは言わなくても、コアとなる部分が動くだけの予算の立て方を考えないといけないと思う。

【委員】 11ページについて、先ほど新幹線の話が出たが、鉄道は新幹線とは限らない。私は都市社会基盤施設は都市鉄道のことかと考えていたが、はっきりさせた方がよい。両方含めるならこういう言い方でいいが、新幹線の方はみんな一生懸命やっている。こういうところで都市を分析するなら都市鉄道であり、それに付随して起こる問題は新幹線とは異なると思う。新幹線の方が地震対策はそれなりにいろいろやっている。

【委員】 鉄道総研などでは、新幹線で脱線防止のレールを振動させた時に、丈夫であるかという実験をしたいという希望はある。そういうところと意見が合致すれば、外の予算の呼び込みにもつながる。

【委員】 大枠では、123に関してはいいようだが、今日いただいた意見をもとに書き直した方がいいところが出てきたと思う。
  1では医療をどう扱うか、防災拠点施設ではどういうものをどう扱っていくか、2では高層住宅が重要な問題なのでこれをぜひ入れる、少し幅を広く持たせて、都市重要施設がこれに含まれるようにする、3については少し広がりすぎているが、予算の要求をしていく上でいろんな対応が出来ると思う。
 あと、AプロジェクトやCプロジェクトが何をしようとしているのか聞きたい。

【事務局】 現時点では検討段階である。連携をとりながら、必要に応じて情報を提供したい。

【委員】 Aプロジェクトについてだが、強震動予測は入っているか。

【事務局】 強震動予測も念頭に置いてプロジェクトを考える。

【委員】 それをアウトプットとして出してもらわないと、Bプロジェクトは役に立たない。

【事務局】 まさに首都直下でどういう地震が起こるかということを、地下構造を調べた上で、その中には強震動というものも出てくるはずなので、連携をとってやりたい。

【委員】 6ページの各プロジェクトの関係だが、BからAへの矢印もあった方がよい。

【委員】 今のところさほど大きな修正も無く、うまくまとめていただいていると思う。
 ただ外に持っていくとなると話は別だから、よく考えて改良を加えていただきたい。
 何か特に他に意見はないか。

【事務局】 こういう視点が落ちている、ということでも。
 事務局と防災科学技術研究所で考えたところでは、だいたいこのくらいかとは思うが。

【委員】 大大特との重複部分は消すことを考えているのか。

【事務局】 そのとおり。または、同じレベルではいけないので発展させることになる。

【事務局】 首都直下ということで、今回は木造住宅に触れていないが、それが不満ということはあるか。
 大大特で目に見えてよく分かったのが木造住宅であり、点の情報ではあるが耐震補強効果の情報を提供することができた。今回のプロジェクトでは一切触れないことになっているが。

【事務局】 首都直下の地震対策において足りないということであれば、木造住宅に関してやっていくということも考えられる。

【委員】 昨年・今年・来年に関してはある程度補強効果に触れることもあると思うが、補強というのは非常にたくさん方法があって、どの補強が有効で、どの補強が役に立たないのかという情報を明らかにする上では、先ほど点の情報という話があったが、今回のプロジェクトに生かせる点があれば生かしていくことが望ましいのではないか。

【委員】 7ページや最後のシミュレーションのページにも木造住宅の実験写真があり、こうしたところに書き込んでいったらよい。E−ディフェンスでは、木造の実験はやったので次は高層住宅ということになるが、木造住宅はシミュレーションの方に任せて、その次のフェーズでもうひとつある。それを補強のところに入れるかどうかはひとつの選択であるが、今の資料に書き込むとなると説明しにくいとうことで遠慮していたが、3のところに入れたほうがいいかもしれない。

【事務局】 このプロジェクトは何もE−ディフェンスに限ったことではないが、E−ディフェンスがどの部分に関与するかということになると、木造の実験に関しては外そうという思いはある。

【委員】 数の問題、それから大きな都市が被災したときの影響を考えると、木造の実験があれだけで終わってしまったというのはよくない。実施しやすいからまたやるという風に解釈されても困るが。

【事務局】 今回の柱立ての中では入れづらかったということがあるが、都市における地震でも一軒屋というのは非常に重要であるので、ABCプロジェクトの全体の中でどういう捉え方をするのかを考えたい。

【委員】 研究としてやらなければならないものなら構わない。後は事業費を出す部分である。防災対策としては非常に大きいが、研究として見たときは、ちょっとこの段階では優先度が下がるかもしれない。やるのはとにかく補強である。

【委員】 今日いただいた意見をもとに、資料をもう少し分かりやすく加筆・修正するということで事務局にお願いする。

(2)その他
 作業部会の開催回数はあと1回とし、8月末の概算要求を踏まえ、7月下旬で日程調整することとした。

(研究開発局地震・防災研究課防災科学技術推進室)

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