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第3期ナノテクノロジー・材料委員会(第5回)議事録

1. 日時
  平成18年7月13日(木曜日)17時〜19時

2. 場所
  三菱ビル 地下1階 M1会議室

3. 出席者
 
(委員) 北澤主査、相澤委員、井上委員、魚崎委員、遠藤委員、大泊委員、岡野委員、長我部委員、川合(知)委員、岸委員、榊委員、玉尾委員、樽茶委員、中村委員、難波委員、横山委員、米原委員
(委員外) 竹村物質・材料研究機構国際・広報室次長
(事務局) とく永研究新興局長、藤木大臣官房審議官、大竹基礎基盤研究課長、高橋ナノテクノロジー・材料開発推進室長、氏原材料開発推進室長補佐、宮本学術調査官、田村調査員、野田調査員 他

4. 議事
 
(1) ナノテクノロジー・材料分野における平成19年度重点事項について
 
元素戦略について
ナノテクノロジーの社会的受容について
電子顕微鏡の要素技術開発について
(2) その他

5. 議事概要 (主査:◎、委員:○、委員外:■、事務局:●)
 
(1) ナノテクノロジー・材料分野における平成19年度重点事項について
元素戦略について
  資料2、3について高橋室長より説明。主な議論は以下の通り。
 
委員  ぜひナノテクノロジー・材料という分野から、見直すべき物質や反応に基盤的に取り組む必要があると思う。

委員  高圧の絶縁封止に使用する有害なガス等の代替という発想は入っていないのか。

事務局  例示していないが、対象となり得る。

委員  乏しくなりつつある元素の機能を置き換えるという国家プロジェクト的な宿命を負っているのか、クラーク数の大きい元素をさらに活用して伸ばしていく戦略に立つかによって、かなり考え方が違う。ここを混同すると、研究者もどのような視点に立って進めればよいのか戸惑う可能性がある。

主査  インジウムやタングステンの価格高騰に対応するピンポイントの研究は経産省がプロジェクトにしていく。それに対し、大学での研究が横串を刺す形で要素技術を出していく。これまではとにかく高機能のものを、どのような元素を使ってもよいから作っていくことが研究者にとって一番の魅力だったが、やや性能は落ちても、耐えられる性能をありふれた無毒な元素で発揮する研究がなされてくる、というようにとらえられないか。

委員  そのような研究が広まると、非常に大きな研究フィールドになる。

委員  このような軸を出していくことは基本的に大変よい方向である。ただ、あまりにも全部を見ようとしているため、ナノテク材料分野で進めていく特徴をもう少し明確にした方がよいのではないか。例えば燃料電池の電極に使用する白金触媒の研究はこれまで相当進んでおり、これまでの研究とどこが違うのか、これでどのような新しい軸が開かれていくのか、あいまいである。

事務局  代替技術だけでは不十分と考えている。使用量の削減や性能を落としてもカバーするという技術開発も進める必要がある。大くくりとしての元素戦略の中で、領域を設けて整理していくことになろう。

委員  実際にはどのように進めることになるのか。

事務局  プロジェクト研究と同様に、元素戦略という一領域の中にいくつかのカテゴリーを設け、公募する形になると考えている。

委員  科研費のように、小さなものを多く揃えてばらばらに進めるのか、もう少し全体が組織化されたものとするのか。

事務局  ある程度組織化して固まりとなった研究グループが前提にならないと大きな成果は期待できないのではないか。ばらばらに小さな研究が進んでいくという形では趣旨から外れる。

委員  元素戦略というのが言葉として広過ぎる。元素戦略という非常に長期的なものの中で、ナノテク材料の観点からは19年度にはこのようなものが重要である、と規定した上で意見を求めるのがよいのではないか。

委員  元素戦略については、こういう考え方で今後研究を行おうではないかということを提案し、そこからいろいろなものが出てくるのをくみ上げていく段階ではないかと思う。

委員  元素の集合体としての物質が持つ機能、という流れと、機能を実現するのに必要な物質とその先の元素、という観点に立つと、それが行き着く先が希少元素でない、という方向がよい。それをどう構築するか。

委員  パフォーマンスを維持したままでコストを下げることは今までも行ってきた。その際、比較的短期間のコストパフォーマンスを議論してきたのに対し、希少元素を扱う場合にはもう少し長期的に見ることで、今まで放棄されていた研究対象が入ってくるかもしれない。そうした新しいメッセージを研究者が感じて研究を広げるとすれば、それはプラスかもしれない。

委員  あまり指摘がなかったのが、自然界にあって、いかにそれを精錬するかという視点である。元素戦略で、少し性能が劣ってもよいとなると、元素まで取り出さなくても、セラミックスなど中間体でもよいかもしれない。そうした視点があってもよい。

委員  イノベーションを創出するための一つのトライアルにしていけば、社会的効果も非常に大きくなるのではないか。

ナノテクノロジーの社会受容
  資料4、5について高橋室長から、資料6について竹村次長から説明。主な議論は以下の通り。
 
委員  この問題は大変重要であり、ナノテク・材料技術が健全に発展するためにはここでしっかり検討しておかなければならないが、データが少なく、議論が非常にあいまいである。そういう意味では産総研が本格的に研究を開始したのはよいが、物材機構と産総研との間で役割分担が必要であろう。

委員外  確かに有害性や暴露に関するデータがなかなか蓄積されないのが現状。ただ、従来の動物実験等の毒性評価の試験がそのままナノ材料に使えるわけではないため、まずは動物実験以前の材料の合成やキャラクタリゼーション、体内動態の把握をきちんと行うことを考えている。産総研との住み分けについては、無駄のないような体制を作っていきたい。

委員  ナノ材料に入っている不純物の効果が大きく出て、本来のナノ材料の特異性が見えなくなってしまっていたが、材料の標準化を進め、評価プロセスを決めてデータを集めていこうという状況になっている。仕組みをしっかり作れば、世界に貢献できるよい成果が出てくる。

主査  物材機構と産総研で競争し合っては効率が上がらない。

委員  経産省以外にも厚労省、環境省が関係しており、横の連携を強くしていかなければいけないと考えている。

委員  薬学、バイオマテリアル分野、病理の分野との間で上手な連携チームを作ることをぜひ考えられたい。

電子顕微鏡要素技術
  資料7、8について氏原補佐から説明。主な議論は以下の通り。
 
委員  電子顕微鏡の光学系や収差補正という要素技術に関して欧米にリードされてしまったという問題と、バイオ分野で細胞の中の様子を見るために電子顕微鏡の技術を高度化する必要があるというニーズがある。生体材料も硬い材料も含め、いかにナノスケールのものをきちんと見る道具として電子顕微鏡を育てていくかが重要である。

委員  大学の技術が理化学機器に回り、産業機器に回ってものづくりを支えていたというサプライチェーンを、もう一度文部科学省のプロジェクトでてこ入れして日本のものづくり力や研究開発力を強くしていこうという観点で支援願いたい。このプロジェクトで成功例が増え、さらにフィードバックして、研究室が育ち関心を持つ学生が増えるというよい流れができると思う。

(2) その他
  ナノテクノロジー・材料分野別推進方策(案)について、参考資料1により氏原補佐から説明。主な議論は以下の通り。
 
委員  「バイオナノマテリアル」の用語解説について、バイオマテリアルは生体や生体成分と接触して利用される人工材料と生体由来材料のことであるので、そのような記述の方がよい。

事務局  指摘のとおり修正する。

  以上

(研究振興局基礎基盤研究課ナノテクノロジー・材料開発推進室)

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