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情報科学技術委員会 次世代スーパーコンピュータ共用ワーキンググループ(第3回)議事録

1. 日時
  平成18年5月15日(月曜日) 13時30分〜15時30分

2. 場所
  国立情報学研究所(学術総合センター)12階1208会議室

3. 出席者
 
(委員) 福山主査、大谷委員、大野委員、佐藤委員、下條委員、高棹委員、高田委員、鷹野委員、田口委員、寺倉委員、朴委員、牧野委員、西尾科学官
(事務局) 堀内法令制度準備室次長、木村振興企画課課長補佐
松川情報課長、星野情報科学技術研究企画官、柴崎学術基盤整備室長、林課長補佐、庄崎専門官

4. 議事
 
(1) 特定高速電子計算機施設の共用の促進に関する基本的な方針(案)について
(2) その他

5. 議事概要(◎主査、○委員、△事務局)

 
(1) 特定高速電子計算機施設の共用の促進に関する基本的な方針(案)について

<事務局から資料3に基づき次世代スーパーコンピュータプロジェクトの進捗について説明>

  主査 いくつか事実確認をしたいが、施設というとどこまでを指すのか。登録機関とどういう関係になるのか。

  事務局 施設は、理化学研究所(以下、「理研」と略する。)が整備するハードの部分のみを指すもので、施設が完成した後で課題選定や利用支援の業務を行うのが登録機関である。

  主査 現段階では、次世代スーパーコンピュータ(以下、「次世代スパコン」と略する。)の設計等、具体的なことは理研が実施しているのか。

  事務局 正確には、法律が施行される7月1日から、施設の整備の実施主体としての理研の活動が開始されることとなる。

  主査 登録機関決定のめどがつくのは、いつ頃になりそうか。

  事務局 具体的な期日は決まっていないが、次世代スパコンの整備状況を見つつ、登録機関の体制等について、文部科学省において2〜3年後くらいにまとめることとなる。

  主査 本ワーキンググループ(以下、「WG」と略する。)において、理研に対してこの施設をどのようにして欲しいといった議論を行ってもよいか。

  事務局 どのような施設を作るかという具体的なことは、このWGとは別の場で議論することになるが、共用の促進という観点から、利用者ニーズを踏まえるべき、などの提案は可能である。

  委員 施設の設計はどのようなスケジュールで行われるのか。提案した意見の反映はいつまで可能か。

  事務局 利用者ニーズの把握は法律施行後の7月から始まり、8月末の平成19年度概算要求で次世代スパコンの方向性が決まるまでの間に行われることになる。

  主査 利用者の意見は既に理研にインプットされていると考えてよいか。

  事務局 分野等による粗密はあるかもしれないが、理研独自の活動として勉強は進められていると聞いている。

  主査 コミュニティの参画について方針に明記されていないようであるが、織り込まれているのか。

  事務局 「利用者のニーズ等が適切に反映されることが重要である。」といった形でいくつか織り込んである。

  委員 国際交流の部分に関して、システムの開発に当たり、諸外国の状況についてはきちんと把握しているのか。

  主査 これだけの大規模な施設の整備に当たっては、国際的な観点からの意見交換、インプット等が行われてもよい気がするが、どうか。

  委員 計算機を作る立場から言うと、実質的にはアメリカと日本しかないが、この両国は競争関係にあり、協力関係を構築するのは難しい。一方で、実際には互いに相手の状況を見ながら開発を進めているので、間接的に相補的になっているという面もある。作る立場としては、できれば国産技術でやったほうがよいと考える。

  委員 大容量化、高速化等の観点では競争が当てはまるが、アプリケーションではそうではない。日本には、環境変動、自動車の設計等が期待されているので、そのような認識で住み分けを考慮すべき。施設はできるだけゼネラルであるとしても、分野によってスペクトルが異なるので、国際的に住み分けしつつ、得意分野にとって効率的なアーキテクチャにすべき。

  委員 応用では協力があるだろうが、開発の段階では協力は難しいのではないか。ゼネラルといっても、何でもそろっている計算機を作ることは難しいので、どこかで思い切りが必要。その際に、応用課題が何でも解けるわけではなくなってしまうかもしれないが、それは解き方の問題で、これを国際協力の上で行うか、競争して行うかという枠組みとは関係ないのではないか。

  委員 環境や流体等が我が国の得意分野となったのは、地球シミュレータが開発され、みんなで力を合わせてアプリケーションを作ったからだと考える。従って、現時点で米国が進んでいる分野は次世代スーパーコンピュータのターゲットにしない、ということはすべきではない。次世代スパコンで何をするかという問題は難しいが、重点四分野等の形で、重要な分野は何であるかということはそれなりに議論されてきていると思う。

  主査 整理すると、分野設定は計算機の設計等にも影響を与えることであるが、それについては既にある程度議論が進んでおり、そのような中で国際協力をどうしていくかについては、引き続き考えていく必要がある、ということでよいか。

1 前文について
 
主査 第2パラグラフの分野のところには「情報」を入れた方がよいのではないか。

委員 「情報」は利用分野というよりこれを利用した成果が次世代スパコンになるので、「最先端の情報通信技術を利用した」という趣旨が入るとよいかもしれない。

委員 「遺伝子レベルから人体全体までの統合解析」について、現時点での技術では実現できず、海外にも次世代スパコンのプロジェクトの現実性について誤解を与えかねないので、表現を工夫したほうがよい。

委員 「物質・材料の構造解析」のところは、物性や機能についても含めるとよい。

委員 第4パラグラフには、「今後、施設整備の進捗状況に応じて検討を行い、」となっているが、「今後」はいつまでを指すのか。

事務局 運用までに行う必要があり、運用までの準備期間を考慮すると、約2、3年後までに行いたいと考えている。

2 第2について
 
委員 この基本方針は次世代スパコンのプロジェクトのみを視野に入れているのか。その後に整備されるものも含まれるか。

事務局 今回の法律では次世代スパコンのプロジェクトのみが対象となっている。

委員 継続的な性能の達成や成果の創出も次世代スパコンのみを想定しているのか。また、誰が実施するのか。

事務局 次世代スパコンが今後バージョンアップしていくことも視野に入れた表現にしているが、基本的には次世代スパコンが対象。また、実施するのは、一義的には理研であるが、文部科学省でも施策を進めていく上で国際的なスーパーコンピューティングの動向等の把握に努めなければならないと考えている。

3 第3 1について
 
委員 第1パラグラフの「開発的」はどういう意味か。

事務局 特に産業界において行われるようないわゆる開発の意味。

委員 「国際協力と国際競争の兼ね合い」のところは、具体的にどのようなケースが考えられるのか。プロジェクトを国際的にしようとすると、できるだけ海外の人を取り込む必要があると思う。

事務局 特に想定されるのは、国外の企業が成果について知的所有権を確保する場合等で、今後検討が必要と考え、このような表現にしている。

委員 産業界としては、課題の選定に当たって選定委員会等に対してどのくらい内容をオープンにしなければならないかということが問題になるので、このあたりについても配慮した運用を考えてほしい。

4 第3 2について
 
委員 第1パラグラフの「計算プログラムの調整等」について、産業界としては、自分で作ったプログラムのみでなく市販のプログラムを利用することもあり、その場合どうなるのかがよくわからない。また、大学等で作成されたプログラムを活用したい場合に権利関係がどうなるかが不明である。このような点については、成果の取り扱い等とも関係してくるので、運用側でも支援をしてほしい。

主査 基本方針に書いてあることについて、今後実際にどうしていくかについては、きちんと見ていく必要がある。

委員 市販のプログラムの利用については、販売元からの制約が多く、計算機を運営する側のみでは解決できないこともある。

主査 そういう問題が生じたときに個々にきちんと対応し、アドバイスしてくれるような仕組みがあればよい。

委員 現在大学等で研究開発されている優れたプログラムで、市販されているものと同等のものがあれば、まだ次世代スパコンは設計の段階なので、今のうちから次世代スパコンに搭載できるようにしてもらえれば助かる。早めにそういう議論をさせていただきたい。

5 第3 4について
 
委員 情報交換等のためのホームページの設置については、明記しないのか。また、誰が担うことになるのか。

事務局 ホームページの設置は、共同利用施設等の周知を図るサイトや理解増進のためのサイトの整備という形で、文部科学省がまず行う。また、理研、登録機関が、それぞれの活動の中で、理解増進に必要な事項を適宜ホームページに公開し、文部科学省のポータルサイトとリンクする形が想定される。文部科学省のポータルサイトがどのような形になるかについては、まだ検討中である。

6 第3 5について
 
委員 「理化学研究所及び登録機関等の関係機関」とあるが、今のところこういうミッションをどこが具体的に行うべきかを特定しないということか、それとも、これらがそれぞれ実施するということか。

事務局 これは現時点で特定をしないという意味である。理研と登録機関で重複する部分もあるかもしれないが、研究機能や人材育成機能について今後役割分担を考えなければならないということである。

7 第4について
 
委員 「グリッド技術の活用により」とあるが、本文に例示されていることがグリッド技術としては初歩的過ぎるのではないか。「計算機資源の効率的運用」等、何か追加できないか。

委員 地球シミュレータの例だと、オプティマイゼーションで3倍くらいの効率が得られる。このような研究が行われ、成果が出ることも重要。

委員 グリッド技術の活用で可能になることとして、他の計算資源と連動させ、最適な計算機にジョブを配分出来る、ということ等が、理想的なものとして描くことができる。

委員 次世代スパコンだとデータ生産量が非常に多く、そのデータの中には重要なものがたくさん含まれているので、これらをいろんな角度から解析できるように提供することで新たな成果が生み出されるようにすれば、グリッド技術も活きると思う。

委員 データの出し入れに関してはかなり技術が進むことが期待されており、現在のようにどこかにまとめておかず、分散させて持っていても非常に高速にアクセスできるようになると考えられる。だから、ここで計算された結果が、遠隔地で瞬時に視覚化等に活かせるような、アーキテクチャを目指してほしい。

委員 得られたデータをアーカイブ化して他の利用にも供することは、これから盛んに行われるようになると考えられるが、このプロジェクトの予算や期間を考えると、次世代パソコンにそこまで期待するのは難しいかもしれない。

委員 情報科学技術の革新を次世代スパコンを活用して行うということでよいのではないか。

委員 グリッド技術の活用については、ほかにも技術の選択肢があり、また今後技術が新たに出てくる可能性もあるので、明記しなくてもよいのではないか。目的が明確であれば、手段はなくてもよいと考える。

委員 今議論していることを実現しようと思うと、やはりインフラとしてグリッドが必要になると考えられるので、文言には工夫が必要である。

8 その他
 
委員 第3 4について、ほかの部分と異なり、前半に理研が行うべき個別のことが書いてあり、後半に国が取り組むような全体的なことが書いてあるので、逆にしたほうがよいのではないか。

事務局 ここでは、施設の共用促進の観点を中心として、施設整備を行う理研において行うべきことをまず前半に記載し、さらに広い視点からの国民の理解増進について後半に追加する形としている。

委員 第3 3について、利用料金については書いてあるが、運営経費等については基本的には国が責任を持つということは書いていない。これがないと、だんだんと利用料金による収入でもうけなければならない、ということになってしまわないか。

委員 民間の料金だけで運営するということがないことは確認したい。他機関との計算資源の連携等、民間が関われず、国や研究機関が中心となって動かなければならない部分もある。

主査 こういう施設の運営は基本的に国が責任を負うということだと思うが、それを改めてこういう方針で明記するのは難しいのではないか。書けるのであれば書いたほうがよいが、難しいと思う。

委員 前文の第2パラグラフに「産業界を含むあらゆる分野の研究者等に共用させる」という言葉があるが、産業界が使うといっても、アカデミックな意味で科学技術の振興のために使う場合もあるので、すそ野を広くするためにも、どこかに「産業発展に資する」という言葉を入れることはできないか。

委員 次世代スパコンの利用料金については、7大学の情報基盤センターの利用料金との整合性も必要と考えられる。

委員 公的研究機関や、大学の情報基盤センター以外のスーパーコンピュータの利用状況も含めて議論したほうがよい。

(2) その他

  主査 各委員に文言修正を依頼した部分については早めに事務局に伝えてもらい、それを事務局で適宜反映したものを再度委員に配付して、特段の意見があれば反映し、なければパブリックコメントにかけるということにしたい。今回出なかった意見でも気づいた点があれば、なるべく早く事務局に伝えてほしい。

<次回開催については、事務局により適宜調整を行う旨の連絡>

閉会。

以上


(研究振興局情報課)

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