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情報科学技術委員会 次世代スーパーコンピュータ共用ワーキンググループ(第1回)議事録

1. 日時
  平成18年4月6日(木曜日) 10時〜12時

2. 場所
  国立情報学研究所(学術総合センター)22階2208会議室

3. 出席者
 
(委員) 福山主査、大島委員、大谷委員、大野委員、岡本委員、神谷委員、佐藤委員、下條委員、高棹委員、高田委員、鷹野委員、田口委員、寺倉委員、樋渡委員、朴委員、牧野委員
(事務局) 清水研究振興局長、藤田研究振興局審議官、村田振興企画課長、堀内法令制度準備室次長、松川情報課長、星野情報科学技術研究企画官、林課長補佐、庄崎専門官

4. 議事
 
(1) 次世代スーパーコンピュータ共用ワーキンググループについて
(2) 先端大型研究施設の整備・運用に関する状況について
(3) 次世代スーパーコンピュータの共用に係る基本的考え方について
(4) その他

5. 議事概要(◎主査、○委員、△事務局)

 
(1) 次世代スーパーコンピュータ共用ワーキンググループについて

  <事務局から資料1に基づきワーキンググループ(以下、WGと略す)の設置の趣旨等について説明>

<主査及び各委員から自己紹介>

<事務局から資料3に基づきWGの運営(議事の公開等)について説明>

(2) 先端大型研究施設の整備・運用に関する状況について

 
1 次世代スーパーコンピュータの開発の状況について
<事務局から資料4に基づき説明>

2 特定先端大型研究施設の共用の促進に関する法律案について
<事務局から資料5に基づき説明>

3 SPring-8における共用の現状について
<大野委員から資料6に基づき説明>
<事務局から資料7に基づき特定放射光施設の共用の促進に関する基本的な方針について説明>

 
委員   SPring-8の説明の中で、施設運営者であるJASRIが成果を出したという話があったが、どういう意味か。

委員   SPring-8ではビームラインにJASRIの担当者を配置しており、外部の研究者と共同で研究を進めているものもある。そういう研究の成果としてJASRIという名前が出てくる。このような施設は絶え間ない研究開発を進めていないと外部のユーザーに最高の性能を提供できないため、JASRIでも研究開発を進めている。

委員  JASRIにプロパーの研究者がいるということか。

委員  その通り。ただし、研究のみを行っているわけではなく、研究以外の外部ユーザへの支援がかなりの部分を占めている。

委員  どのくらいの研究者がいるのか。

委員  正規の職員が221人で、そのうち、研究者は加速器部門に45名、ビームライン部門に約100名いる。

委員  国内の研究者との共同利用ではなく、海外の研究者だけで利用するということは可能なのか。

委員  可能である。

委員  その割合はどの程度か。

委員  5パーセント程度である。

委員  次世代スパコンでは海外の研究者の利用の方向性をどう考えているのか。

主査  これから検討していきたい。

主査  機構自身が研究機能を持つべきか、ということは、Spring-8のような最先端施設に優秀な研究者が集まって研究を進めるためには、その場所に研究グループが存在する必要があるのではないかという問題と関連していると思う。この問題は、これからの議論の大きなテーマの一つであると考えている。

委員  産業利用の立場から言うと、コーディネータ制度は非常にありがたいが、研究者がそういう支援と研究とを両方行うのは大変ではないか。

委員  その点は苦労しているが、研究に秀でた研究者と技術サポートに秀でた研究者を組み合わせて対応している。

主査  一人の研究者が両方行うのは非常に困難であり、その点は今後の議論の大きなテーマの一つになると考えている。

委員  採択されなかった研究テーマの再応募は可能なのか。

委員  実際にはその期に採択されなかった方は、次の期にもどんどん応募してもらっており、そのような意味でずっと採択されないという人はいない。また、採択されなかったテーマにはコーディネータやビームライン担当者がコメントを出しており、なぜ採択されなかったのかを少しケアしている。

委員  学術的なテーマと産業応用に係るテーマの採択比率は決められているのか。

委員  学術的なテーマと産業応用に係るテーマでは基準を別にしており、産業利用専用の共用ビームラインも設置して、例えばたくさんの試料を測定するというような課題も実施している。

4 地球シミュレータの運用状況について
<佐藤委員から資料8に基づき説明>

(3) 次世代スーパーコンピュータの共用に係る基本的考え方について

  <事務局から資料9に基づき次世代スーパーコンピュータの共用のあり方についての計算科学技術推進WGでの意見について説明>

<共用の基本的な考え方に関して議論>

 
主査  これから、基本方針に関する議論を行っていきたいが、あまり詳細なことに時間をとって議論するのは効率的ではないと思うので、基本方針ということに軸足をおいて議論することをお願いしたい。その際、次世代コンピュータが、どのように日本の将来や国際的に役立つかという理想像について意見を頂き、次にその理想を現実にするための手段について意見交換をして頂ければと思う。ともかく、初回なのでいろいろと意見をお願いしたい。

委員  これまでのスーパーコンピュータの利用を見てみると、主に学術研究に使われてきており、学術界ではシミュレーションは研究の方法論として定着してきている。そういう観点から見ると、地球シミュレータはシミュレーションがどこまで出来るかという一つの限界を示してきた。次世代スーパーコンピュータでは、それを超えていくことが一番重要なポイントと考える。すなわち、今後は、学術界での活用のみならず、産業界が自分達でスパコンを導入し、製品開発等に使われていくことが重要であり、次世代スーパーコンピュータはそれに向けてのステップになるべきである。シミュレーションを文化とするためには国民一人一人のところまでその大切さがしみ込まないといけないわけであり、次世代スーパーコンピュータはまさにその役割を持っていると考えている。

委員  今後の議論の大きなポイントは、重要な課題の選定をどう行うかという点と、どういう運用機構が望ましいかという点であると考える。今回のプロジェクトで重要なことは継続的に発展していくということなので、将来を見越した課題の選定や、将来を見越した運用機構のあるべき姿を議論することが大事であると考える。特に、機構については優秀な研究能力を持つことが必要と考えており、それをどういう時間スケールで進めていくのかが重要である。また、課題選定については、分野間のバランスや海外の研究者の課題をどうするか、また、トップダウンかボトムアップかなど、長期的な観点も含めてどのような課題に重点を置いていくかを決定していくプロセスも重要だと考える。そういうことは、登録機関に課題選定委員会を置くだけでは出来ないのではないかと思う。

主査   SPring-8では、最初はビームラインごとに課題選定していたが、そうすると視野が狭くなるため、分野ごとに課題選定を行うという工夫がされている。次世代スーパーコンピュータでも、全体の視野をもって、利用課題にどのようにメリハリをつけるかを議論することが重要だと考える。

委員  次世代スーパーコンピュータは、若い世代に夢を与えることができるもの、すなわち、計算科学が科学技術の根幹の一つとして、さらには国家の基幹的なものとして位置づけられ、日本はその分野で世界の先端をいっている、というようなイメージを若い世代が持てるナショナルフラッグみたいなものであってほしい。

委員  次世代スパコンは対象分野が非常に広いため、計算科学と計算機科学のバランスが難しくなってくるが、おそらく我が国の計算機センターのピラミッドの頂点としてデジタルの世界での科学のやり方を示していく必要がある。そういう意味では、どうやって計算科学を含むコンピュータ・サイエンスの研究者・技術者コミュニティの再構成をするかという非常に大きな話になるのではないかと考えている。

主査  本WGは共用の方針を議論する場ではあるが、その議論はコミュニティのアクティビティをもとに検討するということになるので、コミュニティの構成と非常に関連していると考えている。ここでの議論が各コミュニティに降りて行って、コミュニティ間の連携体制の構築に役立つとよい。

委員  次世代スーパーコンピュータで大きな計算だけを行うと意外とつまらないものになる可能性がある。したがって、本当にこの計算機でないと出来ない計算を行うということだけではなく、科学的に又は産業応用として重要な成果がここから生まれ、その結果として日本全体がどのように活性化されたかという観点からの評価のされ方をしないと、長期的にコミュニティの支持を得られないのではないか。

委員  プロジェクトが目指している計算科学の基盤を作るという観点からすると、次世代スーパーコンピュータがピラミッドの頂点だけの世界に閉じ込められるのではなく、研究室レベルの計算機で行っている計算も取り込んでいけるようにする必要があると考える。

委員  計算機のアーキテクチャとアプリケーションのアルゴリズムは分離できないものであり、アーキテクチャが劇的に変わる時には、アプリケーションもそれに対応する必要がある。しかし、日本では計算機の開発者とアプリケーション側の研究者との連携がうまくいっていない。そこで、双方を考慮することのできるサポート人材の育成を、このスーパーコンピュータの利用者の支援という観点から取り込むことが出来ないかと思う。つまり、運用する機関の研究者が、利用者に対してプログラムの仕方まで支援するというようなミッションを持つことにより、それらの人が今後の計算科学の大規模化の裾野とを広げるための支援をする人になっていくと考えられるので、そういう人的な支援を運用機関の中が考えていってはどうかということ。

主査  そういう人が必要だということは分かるが、外国ではうまくいっているのか。

委員  例えば、米国のノース・ウェスト・ラボラトリーというところでは、計算機アーキテクチャ研究者、アプリケーション研究者、アプリケーションを計算機アーキテクチャに適合させる研究者と3種類いる。日本では3番目の研究者の行っていることは研究ではなく業務とみなされ、論文にならないため、ないがしろにされている。このため、利用者は大規模化をしたときにガクンと効率が落ちて悩むし、計算機の開発者も利用者から効率が落ちないようにしてくれといわれ苦しんでいる。したがって、この利用者と開発者の間を埋めるという仕事が、研究として評価されていかないと、大規模な計算機は日本では発展していかないだろうと思う。

委員  地球シミュレータは名前の良さと世界一の性能で非常に脚光を浴び、一般人へシミュレーションへの関心を高めたが、その成果はわかり易いものではなかった。次世代スパコンでは多分野で活用が期待されているが、一般の人の理解を得るには年に1つ位象徴的な成果を出してもらいたい。SPring-8では世界に冠たるような成果としてこういうものがでているとあったが、それを意図的に作っていくという発想も必要ではないか。そうした観点から、科学技術の推進を図る側からトップダウンでチャレンジングな研究テーマの提案を毎年1つずつでも打ち出していくということもあると考える。

(4) その他

  <事務局から委員へメール等で意見を承る旨の連絡>

 
委員  現段階の次世代スパコンと共用施設の具体的なイメージの資料が欲しい。

事務局  次回WGで最新の状況を報告する。

  <次回開催については、事務局により適宜調整を行う旨の連絡>

閉会。

以上


(研究振興局情報課)

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