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原子力分野の研究開発に関する委員会 RI・研究所等廃棄物作業部会(第9回)議事録

1. 日時
  平成18年6月16日(金曜日) 10時〜12時30分

2. 場所
  経済産業省別館825会議室

3. 議題
 
(1) RI・研究所等廃棄物に関する安全規制上の課題への取組について
(2) RI・研究所等廃棄物に関する国民の理解増進方策とRI・研究所等廃棄物処分場立地地域との共生方策について
(3) RI・研究所等廃棄物に関する研究開発について
(4) 作業部会報告書骨子案について
(5) その他

4. 配付資料
 
資料第9−1号   RI・研究所等廃棄物に関する安全規制上の課題への取り組みについて
資料第9−1号参考資料 RI・研究所等廃棄物に関する安全規制の現状と今後の課題について
資料第9−2号 RI・研究所等廃棄物に関する国民の理解増進方策とRI・研究所等廃棄物処分場立地地域との共生方策について
資料第9−3号 RI・研究所等廃棄物に関する研究開発について
資料第9−3号参考資料 RI・研究所等廃棄物に関する研究開発について
資料第9−4号 原子力分野の研究開発に関する委員会 RI・研究所等廃棄物作業部会報告書骨子案
資料第9−5号 RI・研究所等廃棄物作業部会(第7回)議事録

5. 出席者
 
【構成員】 榎田主査、石榑委員、石黒委員、佐々木委員、柴田委員、東ヶ崎委員、野口委員、平山委員、三代委員、山名委員
【事務局】 (研究開発局)
藤木審議官、中原原子力計画課長、須藤原子力計画課放射性廃棄物企画室長

6. 議事概要
 
主査より作業部会開催の挨拶。
事務局より本日の配付資料の確認。
主査より石榑委員が5月29日付で社団法人日本アイソトープ協会(RI協会)の常務理事に就任されたことを紹介。その結果、RI協会所属の委員が2名となるが、石榑委員についてはこれまでと同様にRI・研究所等廃棄物に関する有識者として参加いただくことについて各委員が了承。その後、本日の議題について審議開始。

(1) RI・研究所等廃棄物の処分に要する費用の確保について
  事務局より、資料第9−1号「RI・研究所等廃棄物に関する安全規制上の課題への取り組みについて」及び資料第9−1号参考資料「RI・研究所等廃棄物に関する安全規制の現状と今後の課題について」を説明。委員からの主な意見、要望は以下の通り。

【主査】 安全規制のあり方については、安全規制当局において判断されるべきものである。作業部会で安全規制上の課題について検討する意味は、RI・研究所等廃棄物の円滑な処理・処分を進めるという観点からの課題の検討になるという解釈である。それから具体的なことに関しては、事業をする側からどういう方法で実施するのかという情報を提供して、それが適切であるかどうかという観点から安全規制側で考えていただくことになると思うので、その観点から資料を作成していると思う。

【委員】 以前、作業部会で話したことだが、RI・研究所等廃棄物には有害物質を含んでいる可能性が比較的高く、ミックスド・ウェースト(混合廃棄物)というものがある。そのことについては、原子力委員会のバックエンド対策専門部会の報告書にも書いてあると思う。当時、このような混合廃棄物の安全面をどう扱うかということで、結局、有害物質を含む廃棄物については廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃掃法)の適用を受けることになり、放射性核種を含む場合、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(炉規制法)又は放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律(障害防止法)の規制を受けることになるので、その両方の処分基準を満足するという形で扱えばいいのではないかということであったと思う。再度、それについては安全規制側で検討することなのかどうかを事務局に検討してもらいたい。その場合、文部科学省(文科省)又は経済産業省(経産省)だけではなく、廃掃法ということであれば環境省との兼ね合いも出てくると思うが、その後、その点についてあまり詰められていないので、検討をして欲しい。
 本議題と直接は関係ないが、多量に短期間で廃棄物を発生する原因として廃止措置がある。今後、大型の加速器施設等を廃止措置する場合、非常に多量の比較的レベルの低い放射性廃棄物が短期間に発生することがあり、その時にはクリアランスが非常に重要な問題になる。クリアランスについてはこの資料に書いてあるが、廃止措置をどのように進めるか、炉規制法は最近、廃止措置の手順に関する法的な枠組みが整備されている。それに対して、障害防止法関連の施設に関して、非常に小さな規模の施設でも法的枠組みとして廃止措置を適用するのか、大型施設についてはきっちりとした廃止措置をどう進めるか。さらに、最後は、跡地の開放という問題があり、そこではいろいろ技術的な基準が必要になる。それも今整備されていない。そのような問題があるが、廃止措置全体にわたって、どのような枠組みで法律的に位置づけるか。ケースバイケースで、従来、障害防止法関係は廃止措置を実施してきたと思うが、それでよいかどうかを再度検討し、その部分が明確になることが、廃棄物の発生、抑制等といろんな形で関係してくると思う。

【主査】 石榑委員が指摘された有害物質について、今までも作業部会でコメント等をいただいており、重要な点かと思う。それについて、例えば、環境省との調整も今後必要ではないかという意見だと思う。
 まだ検討が終了していない廃止措置について、RI・研究所等廃棄物に関わる部分について、どのように考えるかということについて検討を深めていく必要があるという指摘があった。
 事務局に他省庁との調整等についての取り組みをどのように考えているか、今後の予定等を聞きたいと思うが、ご意見等、関連してあるか。
 特にないようであれば、今までも意見をいただいているので、今後検討していく骨子案、又はそれを具体的に展開した報告書に今の指摘について反映する方向で、作業部会としては了承したということにさせていただきたいと思う。
 他省庁との調整は、環境省の廃掃法等も含めて、必要であれば今後行うことでよいか。

【事務局】 有害物質の話については、石榑委員がただ今指摘されたように、これまでも指摘をされ、障害防止法の関係の担当部局から有害物質の対応について今検討はされつつあると聞いていたので、全く手つかずではないという趣旨で書いているが、今、主査から話されたように、取りまとめる時には反映させていただきたいと思う。障害防止法における検討状況も踏まえ、事務局の立場としては、円滑な処分のために必要な他省庁への働きかけをすることになるのではないかと考えている。

【委員】 安全規制の課題は、作業部会で議論する必要はないが、どのような課題があるかを記述し、それが報告書に反映し、この課題に関係する規制機関に事業者も情報提供して、早く実際の処分に向けた作業をすることが非常に大事だと思う。
 その観点から聞きたいが、例えば、独立行政法人日本原子力研究開発機構(原子力機構)の中に処理施設があり、それはある特定の事業に関連して認可の対象でる。しかし、その他の事業、例えば、核燃料物質使用許可をもつ処理施設に、加工事業から発生した廃棄物をどうするか、又は再処理施設から発生した廃棄物をどうするか。また、今後、いろいろな事業者から発生する廃棄物を一緒に処理するという形になった時の安全規制のあり方についても課題として入れていただければありがたいと思う。

【主査】 処分の実現に向けての安全規制に関わる課題ということで、委員に議論いただいているが、処分を見据えてその前段階の処理も非常に重要であり、処分が円滑に進むようにする環境を整えるという意味では、三代委員から指摘があったように、処理に関わる安全規制又は許認可についても、問題点をできるだけ具体的に報告書等で取り上げ、今後解決すべき課題として喚起するということで、委員から特に異論がなければそのようにさせていただきたいと思うが、よろしいか。

【委員】 どのような形になるかよくわからない面があるが、RI・研究所等廃棄物を考える際、量をできるだけ減らすということや、資源的な意味で有効に活用することも大事である。先ほど意見のあった廃止措置は、次の事業をするために行う場合もあり、そのときに、例えば、少し放射能レベルのある廃棄物も、将来、放射化されるようなところに使う。また、コンクリートの遮蔽体の中にそのような少し放射能をもつコンクリートも入れる、又はもっと密度が高いなものが必要なときに、放射化された鉄をその中に埋め込むような形によって資源的にも活用でき、さらに廃棄物量を減らすということで現実には多分可能性はあると思う。再利用する形がうまくできると廃棄物を減らし、資源的にも活用できるという面もある。これについてどのような形の安全規制を考えるかは難しいが、そのようなことも考えた方がいいのではないか。
 高エネルギー加速器研究機構も、元東京大学の原子核研究所があり、建物を解体した時、廃棄物量を減らすために、コンクリートをブロックに詰められないかということも検討したが、そのようなことは法的にはできないということであった。処分も大事であるが、処分しなければならない廃棄物量を減らすこと、資源の活用も大事なので、具体的に何の法律をどうするかはわからないが、そのようなことも課題としては考える必要があるのではないかと思う。

【主査】 放射性廃棄物量をできるだけ減らすということ、研究施設の改廃等を考える時は、その跡地に次の新しい施設を作り、放射性物質を扱い、又は放射線を発生するような施設を作る場合が高い確度で想定される。そのような施設を作る時、できるだけ放射性廃棄物を利用することで廃棄物量を減らすことを実現し、必要な安全規制、又は制度上の課題があれば、それを解決するようにという意見だったかと思う。これは本日の議題にある研究開発に関連する点もあると思う。原子力分野の研究開発に関する委員会においても、処分費用が今後必要になるということで処分費用をできるだけ減らすような研究開発をやるべきではないか、例として、平山委員の意見と全く同じ観点だと思うが、利用できるものは利用していいのではないかという指摘もあったので、後ほどの議題でもその観点からの議論をお願いしたいと思う。検討しないと具体的に安全規制の何を変えればいいかはすぐに至らないと思うが、非常に重要な視点と思う。ある意味では国民の要望にこたえるようなところもあると思うので、委員に異存がなければ報告書に今の点を記述することで前向きに検討することにさせていただきたいと思うが、よろしいか。

【委員】 廃止措置の場合、大量に廃棄物が発生するので、以前から再利用・再使用の問題は検討がされており、平山委員が指摘された点は放射性廃棄物を再使用・再利用することと思う。再利用・再使用については、現在、他の分野で特に検討されているのは、まずはクリアランスされた物についてどうするかということである。クリアランスできることは産業廃棄物として処分できることもあるが、そのような道の他に、再利用・再使用することができることが非常に大きな意味を持ち、それについて検討がされており、先ほど話にあった加速器施設の遮蔽体に入れられないかという話が一例として挙がっている。非常に難しいことは、総論は大体賛成であるが、どこへ頼んでどのように行うかという各論になると途端に経済性の問題、風評被害等の障害が非常に高いものとなる。私は再利用、再使用は進めるべきで、何とか進めたいと努力しているつもりであるが、相当努力をしないと進まないのが現状である。

【委員】 それはよくわかっている。一般に枠を超えて全部という話になると難しいと思うが、事業所の中で自分たちの責任でそのようなものを扱う場合、全く別なところに持っていくのではなく、この中で元々使われており、またそのようなところで使うので、そのものが入っていることを前提にして管理する方法で処理をする。どこに行っても完全にフリーに一般社会にクリアランスされた物が出ていくことを前提にするのではなく、もう少し違う形も考えられるのではないか。

【委員】 現在、クリアランスで進めているのは、最終的にはクリアランスされたものが社会に出ていくことである。原子力側から見て、廃棄物が多く発生するので利用して下さいと言っても、それはなかなか社会的には受け入れられないだろう。だから、まずは原子力の中で使っていくべきではないかということを私は機会あるごとに言っており、再利用との意味では、原子力と一般社会の両方をにらんでいるが、当面の原子力の中で再利用していくことについても各論になるとバリアがある。そのようなことで、再利用をすることを検討していないことではない。努力をされているが、なかなかそこが一筋縄ではいかない。

【主査】 基本的には、平山委員から発言があった内容は委員に同意いただけるところであり、石榑委員から少し注意喚起をいただいたようにまったく検討していないということではなく、各論で難しい問題があるのでそれに少しずつ議論等をして努力中であるということである。その点を踏まえた形で報告書等に今後反映する方向で取りまとめをお願いしたいと思う。

【委員】 RI・研究所等廃棄物を処分した時の周辺影響を評価するときに、この周辺影響の評価のモデルが、現在の炉規制法の事業から出ている廃棄物と同じであれば、何の問題もない。重視すべき点は、炉規制法側での事業から発生する廃棄物のモデルに変化が必要なことがあるかどうかである。その変化については炉規制法の事業が想定している評価モデルで、例えば、廃棄物を溶解して全部評価している、極めて保守的な移行を評価していることで廃棄物が持っている不確定性が吸収できれば、同じ考えで全く問題ない。そこを外れる可能性があるかないか。例えば、発電所廃棄物の場合、化学的な性状として何が発生するか極めてはっきりしている。樹脂、フィルター等のはっきりしている物に対して比較的雑多なものとして、例えば、化学的に何か反応性があるものや時間がたてば変わるものがある等の核種の内在量の不確定性が高いことは前から指摘のとおりである。特にガンマ線を放出しない核種が入っているケースが多くあるので、廃棄物中の放射性核種の量に不確定性があることも含めて、炉規制法の事業で考えている処分事業に対して何が違ってくるかの簡単な項目として、化学系、核種の違い等の話はすぐに出ると思う。まず、そのところの違いを明確にして、現行の処分事業と比べて何がどう違うかを明確にすることが先決ではないか。

【主査】 RI・研究所等廃棄物に含まれている核種は比較的複雑な分布を持っていることで、今まで想定されているものとの違いを明確化して、それで出てきた課題を要望することが本筋であるという指摘である。そのとおりだと思う。

【委員】 事業として経済的にきちんとできる範囲で安全を担保するという非常に粗い枠を決めることが大事である。できれば、電力系の事業廃棄物と非常に近い論理で、同じであればもちろんベストであるが、現実的で経済的な負荷や規制のマージンのとり方をにらんでいく必要があると思う。

(2) RI・研究所等廃棄物に関する国民の理解増進方策とRI・研究所等廃棄物処分場立地地域との共生方策について
  事務局より、資料第9−2号「RI・研究所等廃棄物に関する国民の理解増進方策とRI・研究所等廃棄物処分場立地地域との共生方策について」を説明。委員からの主な意見、要望は以下の通り。

【主査】 特に地域共生については、具体的な立地地域を選定して、その地域の要望を受けて相談しながら行うことなので、作業部会でこのような共生策という具体的な議論は難しいことは理解しているが、特にRI・研究所等廃棄物の処分場の立地の際に、基本的な考え方はどのようにすればよいかについての観点からの意見をいただければと思う。
 本日、欠席している小佐古委員から意見をいただいている。「発電所廃棄物の場合と異なり、立地計画、地域振興の部分の根拠、電源三法交付金制度等の議論を深めておいていただけたらと考えます。何となくの議論ではなく、少し踏み込んできちんとした議論がなければ、現実の立地は相当大変なものになるのではないかと考えます」ということである。趣旨としては、先ほどの電源三法交付金の活用等を含めて議論を深めて欲しいということである。

【委員】 原子力発電から発生する廃棄物とRI・研究所等廃棄物で何が違うかという観点であるが、電源三法交付金的な制度がRI・研究所等廃棄物にはない。資料第9−2号に書いてあるが、原子力機構の一部の事業が発電にも寄与しているということで、その関係の部分は電源三法交付金はあると思うが、その部分の交付金の額と、原子力発電から発生する廃棄物処分事業への交付金の額はおそらくかなり違うと思う。
 原子力機構は少なくとも自分の廃棄物は処分をしなければならない。その処分費用は運営費交付金から出すことで、国と処分事業者がある意味では一体になっている。これが電気事業者との違いではないかと思う。その観点からすると、これは非常に難しい議論であるが、国と協力していくことが非常に大事であると思う。
 資料第9−2号の3ページに「国においては電源三法交付金制度の活用」とあるが、これだけという感じになっているが、国と処分事業者が一体であることを考えると、もう少し踏み込んで書いていただけたらと思う。添付資料のRI・研究所等廃棄物の処分事業に関する懇談会(懇談会)報告書では「交付金制度(※電源三法交付金)の活用も」と言っており、この制度以外にまだ他のことも入っていると思う。

【主査】 地域共生方策や国民の理解増進への具体的な取り組みは、比較的時間軸の長いものであるので、文章の表現などで将来、誤解、解釈の乖離等が生じてはいけないこともあるので、その観点からも意見をいただければと思う

【委員】 共生方策はどうなっているかということを以前、質問した際に、「今後の議題で検討する」ということだったので、大変期待していたが、個人的なコメントとして、率直に言って、この点に関して国は後ろへ引いているという印象を免れない。まだサイトも決まっていない、微妙な問題もあり、従来の発生者責任という考え方もあり、国が前面には出ることはできない。私もそれについて理解しているつもりであり、前からこの問題は、適切な表現かどうかはわからないが、立地を進める時には、前面には出ないとしても国の側面的な支援がないと進められない。例えば、事業主体に共生方策を任せたとしても、非常に難しい問題であるだろうと推定する。事業主体が中心になって行って下さいと言われても、困ってしまうのではないかという気がする。何か国による側面的な支援が考えられないのか。電源三法交付金制度もあるが、これは先ほどの三代委員の意見のように、金額だけで計るわけではないが、電力廃棄物と格差は非常に大きい。そのような状況なので、金額、地元の意見を聞くことは非常に重要であるが、それを聞いた上での1つの可能性として、質的に高い、従来とは異なった形の共生、例えば、何か研究施設を作るといったことが考えられないか。文科省なので、処分場の周辺の大学や民間企業等の機関と研究施設を共同利用して、様々な研究開発を活性化させるとか考えられる。これについてもお金が必要だと思うが、既に研究施設を設置することも他のところでも見られているのではないか。文科省の特徴として大学等と連携をしやすいのではないか。これはまだ可能性だけの話なので表には書きにくいとは思うが、何かそういう事を入れていただかないとこのままの表現では、多分地域の期待も大きいと思うのであまりよくないと思う。

【主査】 金額というより文科省が所管する部分もあるので、その特質を生かして、質的に高いような支援を含めて、側面又はむしろ前面なのかもしれないが、その地域との共生策を具体的に検討いただけないかという意見かと思う。

【委員】 財団法人原子力研究バックエンド推進センター(RANDEC)の寄附行為上のミッションとしてはRI・研究所等廃棄物処分地の立地等処理処分事業に関する調査を進めてきているが、地域共生の話が非常に大きい話になる。資料第9−2号の「一定程度具体的に進んだ段階で」という形容詞が非常に現実味を帯びており、地域共生の本当の具体的な議論は、「立地地域の要望も踏まえて」とつながれば、ある程度、立地地域が見えてこないと本格的な話ができないということも現実な状況である。その中で、RANDECにおける経験によれば、石榑委員の意見と同じであり、RI・研究所等廃棄物の立地で地域と接触する範囲内でも、国が見えるのはなかなか難しい。基本的考え方では「地域共生に向けて取り組みを実施する必要がある」としているが、具体的になると電源三法交付金制度という話に非常に限定されるということで、国が見えるという形がなかなかとりにくいと思う。
 結論としては、「地域共生に向けた取り組みを国も実施する必要がある」という文章を具体的な共生方策の中の国の役割のところに残すということであるか、また、「電源三法交付金制度」についての表現は「電源三法交付金制度も」というのと「電源三法交付金制度のほか」等のニュアンスがあると思うので、そこも含めて少し幅広く、国が何らかの形で見えるというのが、立地の段階でも当然であり、施設の円滑な運営という段階でも当然あるかと思うので、その書き振りも、本日の段階ではこれで問題ないと思うが、最終報告書の段階では、国の参画の仕方を電源三法交付金制度だけに限定しないで、余裕のある表現ぶりにしたほうが実態的に合うのではないか。現実にかなりの高い確度でそのように動く可能性があるので、実際の報告書の言いぶりとしては少し配慮いただいた方がよいかという意見である。

【委員】 資料第9−2号2ページの(3)で、「地域共生」という場合、それでどこまでの中身を指すのかというのが問題ではないかと思う。資料第9−2号2ページの(3)の2〜3行目の「処分場立地地点の選定に関する検討が、一定程度具体的に進んだ段階」の表現は、立地地点の選定が一定程度進んでから「具体的な共生方策」と読める。しかし、それだけでなく、立地地点の「選定」そのものに当たっても、「地域共生」という考え方が当然ある。又は「国が支援すべきことがある」と電力のケースを考えても思う。その点から、わかりやすく書こうと思えば、上述のように「立地地域との共生方策」を大きく2つに分けて書く方がよいのではないか。ともかく、「共生方策」が持つ意味、中身をどのように規定するか明確にすべきだ。
 資料第9−2号3ページの「お金に関わる部分」について、5ページの懇談会報告書を見ると、もう少し膨らんだ書き方をしているように読める、5ページと比較すると3ページはどちらかというと限定的に書かれてあるのではないか。そう考えると、立地地域に対する手当の財源は幾つかあり、その中の1つが電源三法交付金制度だと読めるように書いたほうが、又はその場合の理屈も合わせて書いた方が読み手にとっては、より理解してもらえるのではないかと思う。

【主査】 共生方策の規定の仕方についてもう少し整理して、例えば、2つに分けるようなことも考えた方がいいのではないかという提案をいただいた。これについて最終報告書で宿題ということで、異論がなければ、できるだけ明確にわかりやすいとさせていただければと思う。
 佐々木委員の前に何人かの委員からも意見をいただき、ほぼ一致する意見なのではないかということで、国のかかわり方とも関係あるので、円満に一致して報告書で疑念がなく解釈に乖離がないようにすると、国としての考え方も発言いただいた方がいいかと思う。

【事務局】 議論の中で立地と地域共生という2つの段階が出てきたと思う。立地については別のところで議論があったと思うが、立地については事業者も当然であるが、国が前面に出ることについて全く異存はない。原子力の立地については、国が前面に出ることが必要と思っている。その立地についてそのような記述になることが当然かと認識している。
 地域共生について、懇談会の記述から後退しているという印象を持ったということであるが、具体的な共生方策は処分事業者及び国において検討すべきものが論旨と思っている。それについて、いつ検討するか、どのような要望で受けるか等は修飾がついているが、共生方策は処分事業者及び国において検討すべきものという本線は全く変えているつもりはないし、そこを逃れるつもりもない。その際、電源三法交付金制度活用を図るということであるが、総論を先に書いただけであり、総論なので国の役割は当然全体である。その具体的資金手当についての言及がないと財源がないのに本当にできるのかという疑問がわくが、1つには電源三法交付金の活用を図るということを、最後に、その際ということで記述しているということで、当然、それ以外の国の資金も当然あり得ると思っている。何がどこにどう活用されていくのかというのは具体的な予算要求の話になるので、そこはこの段階でそこまで書くことができないので、こういう書き方になっている。事務局は少なくとも後退しているつもりは全くないと思っている。

【主査】 この地域共生を含め、2番目の議題については、具体的に少し踏み込んだ議論もしたので、読み手に誤解のないような形で報告書を起こし、委員にも修正に関する意見をいただき、それを反映することで作業をさらにお願いすることになるかと思うが、本日の意見はほぼ全面的に反映した形でまとめていくことにさせていただきたいと思う。

(3) RI・研究所等廃棄物に関する研究開発について
  事務局より、資料第9−3号「RI・研究所等廃棄物に関する研究開発について」及び資料第9−3号参考資料「RI・研究所等廃棄物に関する研究開発について」を説明。委員からの主な意見、要望は以下の通り。

【主査】 資料第9−3号参考資料に国を含めたRI・研究所等廃棄物の研究開発に関する議論をまとめているが、これが実際の研究開発の状況を適切に反映されているかどうかということと、必ずしも明確に指摘はないかもしれないが、RI・研究所等廃棄物でこういう開発をした方がさらによいのではないかという提案に関わる意見をいただきたい。もし具体的な議論で質問等をいただいた場合、事務局で即答できないもの、調べる必要があるものについては、次回の作業部会で技術開発について、再度、説明の機会を設けることを計画しているので、その時にあわせて回答できるかと思う。

【委員】 RI・研究所等廃棄物で一番大きな問題はクリアランスをどうとるかという話と思う。承知のように、電力事業の廃棄物のクリアランスの検認はかなり開発も進み、その考え方の標準化も進められていると理解しているが、RI・研究所等廃棄物のためのクリアランスをどう考えて、どう調べるかという開発内容が、今の説明ではあまりよく見えない。確認したいのは、RI・研究所等廃棄物としてのクリアランス対応の技術としてどう進めているか、又は今後何が必要かということを聞ければよい。

【事務局】 次回、回答したいと思う。

【委員】 資料第9−3号2〜3ページにかけて「今後の研究開発の方向」があるが、研究開発は原子力機構とRI協会で主に行われている。この研究開発の活動をより促すためのインセンティブや資金的手当等の記述がこの資料には欠けているのではないかと思うが、それでいいのか。
 資料第9−3号3ページ(4)の「関係者の役割分担」というタイトルがあったので、当然「国の役割」も入ってくるのではないかと思ったが、それについても本文では明示的には触れていないと思うが、触れなくていいのかどうか聞きたい。

【主査】 研究開発を促すためのインセンティブがどのように工夫された仕掛けになっているかということかと思う。その意味で、実際に研究の実施に移すに当たっては、研究費をどこから得るのかという裏づけが必要であり、それから、それと少し違うが、国の研究開発への関わりについて記述がないので、記述を入れた方がよいのではないかという指摘、国は知らないということではないので、様々な局面で関与が当然あるので、その内容がないのではないかという指摘かと思う。研究開発を促すためのインセンティブ又は研究費について、事務局から説明できるところがあればお願いしたいと思う。

【事務局】 研究開発については当然実施すべきものは実施する必要があると思う。基本的にRI・研究所等廃棄物については、処分事業の実施に向けて、より合理的にやっていくという視点が大きいと思うで、研究機関においては当然、研究開発の中の優先順位もあり、それを踏まえて実施していただくものだと考えている。しかしながら、佐々木委員の指摘にあった、必要な研究について国として必要な措置を考えないといけないということは指摘のとおりであり、それについては工夫を考えているところである。基本的にインセンティブというと、最終的にはどうしても資金的なものになるということであるので、それについては検討したいと思う。
 研究開発の体制の役割分担について、先ほどと関係し、基本的に研究開発については当然、原子力機構、RI協会だけでなく、国も無関係ではないと考えている。ここは当然、研究開発を実施する実施者側の意識が一番必要だということがあり、記述していない。しかし、佐々木委員の指摘はその通りなので、事務局としても、あまり国が出るのもまた逆におかしいかと思うが、必要なフォローはしたいと思う。

【委員】 資金源、研究費の問題に関して文科省では原子力研究システム研究開発事業と経産省では革新的実用原子力技術開発費補助事業と、それぞれ提案公募事業を実施していると思う。私は経産省に関わっているが、それを見ていると、技術又は研究開発の必要性が出てくると、その分野への提案数は増える。提案公募事業は様々なカテゴリーがあり、キーワードがある。その提案公募事業だけでカバーできることではないが、そういうものがあれば、そこへ積極的に応募してもらうことは非常に重要だと思う。文科省の公募の中に廃棄物の関係のキーワードが入っていたかどうか。もし、このような研究開発が必要であるならば、そのキーワードの中に入れ、提案をプロモートすることが1つあると思う。それは予算枠が確保されているので、その中で競争していただく。
  山名委員の指摘のとおり、今後、廃止措置絡みのクリアランスが非常に重要になると思うが、そのときにクリアランスの検認がポイントになる。研究開発をするとしても、炉規制法の流れからいくと、第一に、原子力安全委員会でクリアランスレベルに関する数値をある程度出していただく。今度、それにあわせて検認方法に対する基本的な考え方が、整備され、それを見ながら研究開発をすることが効率的に進める上で重要になるが、障害防止法の関係では全然ステップが進んでいない。安全規制の議論とも関係するが、そのところが見えないと、具体的にどうやってクリアしていくかが見えにくいところがあり、そこも進めないと前に進みにくい面があるかと思う。

【主査】 クリアランスの検認等を見据えた時にも具体的な規制の数値等をできるだけ何らかの形で見えるようにしていただく。これは先ほどの安全規制との関係もあるので、安全規制のところで記載するか、又は研究開発の両方に記載するかということを含めて、事務局とも相談して報告書で問題のないように取り扱わせていただければと思う。
 研究開発、特に大切なのは安全であることを前提としつつも、処分費用の低減につながるような処理の研究開発かと思うが、これについて提案公募事業の活用も1つ考えられるのではないか、大きくとらえればそういうことだと思う。事実関係等を調査して、どういうことが現在行われているか、今後あり得るかを次回、少し説明していただくことにする。

【委員】 石榑委員から混合廃棄物について廃掃法関係で将来検討が必要という話があったが、その通りである。今後、処分施設が作られたとき、どうするか。確かに廃棄物について、発生から処分に至るまでの放射能に関するデータや性状等の情報を把握する情報管理システムを構築することが重要であると書いてある。そこで、将来に向けて有害物質、すなわち鉛等がどの程度入っているという情報を現段階で将来に向けて蓄えていくことが必要かと思う。

【委員】 RI・研究所等廃棄物は多種多様であり、キーワードでいろいろと難しい面があるというのはそのとおりだと思う。今後、発生する廃棄物を考えた時に、野口委員が言われたことも関連するが、例えば、別な分け方を考えることによって、それが簡単になるかどうか、手間が増えるだけなのか、又は仕分けを変えることによりそのような困難さを少しでも解消できるかどうか。少しでも多種多様からくる困難さを軽減するようなことも考えた方がいいのではないか。
 関係者全部が協力して、少しでもそのような形の手間を減らし、かつ合理的にできるようなという意味では、検討の課題としても挙げていただいてもいいのではないかと思う。

【主査】 今後もRI・研究所等廃棄物が発生するので、できるだけ総合的な費用を削減するようなシステムに関する研究も必要なのではないかという指摘で、非常に重要なのではないかと私も個人的に思う。

【委員】 平山委員の意見に賛成である。廃棄物を集荷する段階で半減期等の情報が整理してあると随分違ってくる。それができない場合、最も厳しい基準で適用すればいいだけのことである。情報を整理するための措置をどう担保するかということがなかなか難しいが、電算機や国が使用許可を与えているので、その範囲内でしか使えないこともわかっているので、そのようなことをしっかり分類することで、処分のときにそれなりの効果が出てくるようなことがとても大事なことだと思う。

【委員】 研究開発の中で処分の評価についてあまりない。今までは原子力機構が評価している、例えば、TRU廃棄物の処分の評価の技術開発について多くのデータベースがこのようなものに生きてくるような気もあり、又は浅地中処分なのでかなり違い、ほとんど生きないという可能性もある。
 RI・研究所等廃棄物の処分処分において何がどう変わってくるかというスタディーは非常に重要だと思う。資料を見て率直に思うが、原子力機構も廃棄物に関する研究開発にかけている努力はかなり抑制され、本来すべき研究開発をかなり苦労しているという印象を持つ。処分自体も考えることになり、研究を拡大していくことが処分事業の実現には不可欠ではないかという印象を持つ。それは原子力機構の中の予算の話、文科省全体の予算の話になるが、研究開発がウエートとしては大きいことを作業部会としては言うべきだと思う。研究開発の中でも、今までは廃棄物に関する研究はおそらくわきに置かれていたと思う。だから、廃棄物に関する研究開発が他の開発に対して同等ぐらいに重要なものであるという認識を、作業部会でどんどん言っていく必要があるのかという印象を持っているので、その点をお願いしたい。

【主査】 この点も異論がなければ、作業部会において処理も含めて処分を円滑に進めなければいけないので、反映の方向でいきたいと思う。

(4) 作業部会報告書骨子案について
  事務局より、資料第9−4号「原子力分野の研究開発に関する委員会 RI・研究所等廃棄物作業部会報告書骨子案」を説明。委員からの主な意見、要望は以下の通り。

【主査】 資料第9−4号について意見をいただいたものではないが、小佐古委員からの「原子力機構に実施主体の中心になるということを期待するのであれば、このことに関連して、できるだけ具体的に財政措置の中身について言及表記があるとよいと考えます。」とあり、重要な点として下線が引いてあるが、「処分計画が資金切れで途中で放棄されるということがないように、今きちんと考えていくことが重要である」という意見である。実施に至るような議論、又はその取りまとめの報告書を作業部会の成果として出すべきであるという意見だと思う。また、資金の積み立ての中身等についても意見をいただいているが、例えば、「パラメーターサーベイの結果がわかっていた方がよい」という指摘をいただき、その作業等を事業者において進めていただいていると聞いている。また、今までの宿題について次回以降提出するつもりである。

【委員】 実施主体についてかなり議論されてきていると思うが、資料第9−4号の文章を読むと、実施主体についての明確な記載がないが、どこかに書いてあるか確認したい。また、資金確保の制度で国において具体的な制度を整備することについては非常に国が積極的に出ているという印象を持つ。これには法改正という議論があり、私の印象では特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律(特廃法)のようなものを考えているという理解でよいか。特廃法は高レベル放射性廃棄物の資金についての積み立てを法律に記載している。つまり、法改正をしようとするか、又は場合によっては省令、政令、もう少し低いレベルでも実施するケースもあるかどうか。

【主査】 実施主体については資料第9−4号2ページ目(3)のRI・研究所等廃棄物の処分事業の実施体制についての3行に記載されてとおりであり、報告書ではこれをもう少し具体的に誤解のないように記述することになろうと思う。

【委員】 この3行と理解してよいか。

【主査】 作業部会で議論を積み重ねてきたとおりである。

【委員】 資金確保に関連して法改正をするかどうかが必ずしも見えない。その前の部分と関連して、例えば、特廃法方式で実施するとした場合、これは実施主体を明示しないと多分できないのではないか。

【事務局】 資金の積立に関する基本的な考え方について、作業部会として議論していただき、それを踏まえ、具体的なものについては事務局において考えるということである。その意味では、石榑委員が話されたように資料には書けないのかという言い方になると、これについては事務局として今、検討しているが、調整等もあるのでそれによって作業部会としての関係もあるで、基本的には特廃法のような具体的な内容を資料に書くことではないのではないかと思う。

【委員】 書かなくても構わないが、考えているかどうか。

【事務局】 考え方としては、法律については当然視野に入れて考えており、例えば特廃法は非常に大きな参考になるものであり、もし本当に特廃法のような形をとるとすると、石榑委員が話されたように実施主体を明記しないといけないと思うが、事務局の理解では作業部会の議論を通じて、そのようなことについては明確にさせていただくので、もし、特廃法タイプの法律になる場合、実施主体を書いていくことになるかと考えている。

【主査】 実施主体について具体的にどう書くかは、報告書案を委員に送付することになると思うので、その時に確認いただきたいと思う。

【委員】 作業部会骨子案は非常に網羅的に書いてあり、いい報告書になるのではないかと期待しているが、文章の解釈に少し幅があるような表現が随所にあるので気になった。これについて様々な理由があると思うが、自分の都合で読めるところがあるので、そのような部分について報告書を作る段階で議論させていただきたいと考えている。
 経験によれば、総論では皆が了解するが、各論に行くに従って意見が分かれていくことがあるので、その辺を注意して実効的でワーカブルな報告書にするのが大事だと思う。
 海外などにおいてもバックエンド情勢、特に解体、廃棄物の処理処分がかなり大きな問題になってきている。国の取り組みや資金の確保をどうするかで非常に重要な問題になっている。その中で何回も作業部会で話していることで、原子力機構の予算は基本的に国に依存しており、それが国の財政状況等のいろいろな要因により効率化を求められ、削減されている。また、今後より厳しい状況になることも予測される。第2回作業部会で原子力機構から現状の説明をしたが、最初発足時に想定されていた前提条件がそのまま当てはまらないような状況になっている中で、原子力機構は日本で唯一の原子力の研究開発の専門機関という形で、いろいろな新しい研究開発的な事業も期待されているという状況にある。この作業部会で、浅地処分相当のRI・研究所等廃棄物の費用分担について、資料第9−4号の3に書いてあるが、この制度を作るときに費用積み立て等をして、その結果、例えば、バックエンド自体でも処理ののようないろいろな事業があり、それらを圧迫してはあまり意味がない。なおかつ前向きな研究開発である核融合、高速炉等を圧迫しないようにすることが重要であり、その軸が崩れるとこの制度自体の実行可能性が薄れるのではないかと思う。その意味から、報告書に書くかどうかという問題が別途あると思うが、原子力機構に対する予算措置がどのように講じられるか、これが大きな問題となるので予算措置とあわせて、本日、議論があった地域の共生のあり方、又は安全規制のあり方が浅地処分相当のRI・研究所等廃棄物処分事業の実行可能性に本当に大きな影響があると思う。
 その観点から、この制度が構築された時に全く影響がないというのは難しいと思うが、原子力機構が行っている他の事業、特に廃棄物処理のようなバックエンド対策及び他の分野での研究開発に影響がないような形で予算措置が講じられるように配慮していただきたいということが原子力機構の期待である。

【委員】 三代委員の意見は非常に重要と私は思う。「骨子案」で解釈に幅があると話されたが、できるだけ幅ができないように明確に書き込むことが非常に重要だと思う。
 三代委員の発言と関連して、国がどう関わるかということが資料第9−4号2ページ3(2)「処分費用の負担」について4つまるがあるが、基本的考え方という第1のまるの2行目に、「発生者の費用負担が確実に行われるように国として」とあり、2番目のまるの発生者の取組の最後の文章で「国は、発生者による費用負担を容易にするための措置を講ずることが必要」とあり、3番目のまるの国の取組の下から3行目に「発生者がその処分費用を確実に負担できるような」と同じようなことが3つ書いてある。私は、費用負担を「容易に」と書くよりも「確実」の方がいいのではないかと思うが、それだけでは足らないので、正確には「発生者の費用負担が確実に行われ、事業が円滑に実施されるよう」という文章が要るのではないかと思う。そのことは、資料第9−4号2ページ下から3行目の国の取組にも、「確実に負担でき、事業を円滑に実施される」と書いた方が文意がはっきりして解釈の幅は少なくなるのではないかと思う。
 本日の「骨子案」についてではないが、総論として費用負担の基本的考え方が作業部会として固まってきた。これに基づいて具体的な数値をある程度はじき出せるようになった。試算の前提条件はいろいろあるが、それにも関わらずある程度の計算はできるだろうと思う。それによってこの制度の実行可能性があるかということをシミュレーションしてみるといい。その時に非常に重要なことは、「年度展開」として、ある程度「スケジュール」みたいなものを作り、短期や長期、実施主体としての資金繰りや資金がショートしないかどうか等のシミュレーションをいくつか計算して欲しいと思う。もし、作業部会で時間的余裕があれば示していただければありがたいが、できなければ事務局の内部でやっていただいたらいいと思う。それをすることで、どういう問題があるかがわかると思う。特に「事業の円滑な実施」という観点からどのようなことが必要かということが、そのシミュレーションをすることでわかれば、国の支援みたいなものが今後さらに必要か否か、わかるだろうし、又は事務局が具体的な制度を作る時に、いろいろ工夫ができる余地も生じるのではないかと思う。

【主査】 資料第9−4号2ページ3(2)を佐々木委員から話された「事業が円滑に行われるように」という言葉で報告書に展開してはどうかということだと思うが、異論がなければ、その点はよろしいか。
 シミュレーションについては、事業の計画等であるが、事務局としてどうか。

【事務局】 佐々木委員が話されたことは、前回作業部会の宿題であるモデルケースと関係していると思う。モデルケースについては原子力機構を中心に資料を作成していただいており、榎田主査が話されたとおりに、次回に説明ををさせていただければと考えている。

【委員】 RI協会は今回の拠出金制度については必要だと考えいる。引当措置のできないところには非常に有効な方法だと考えている。RI協会は実際に、唯一廃棄物の処分費用を積み立てているが、このお金は必ずしも廃棄物処分料金から集めたものでなく、一般のRI利用者から広く集めているものである。どうしても将来、廃棄物処理処分費用が必要というので、経営努力という形で集め、実際の支払っている人はRIの利用者なので、広い意味では処分料金に使われることは許されるものではないかと思っている。
 しかし、RI協会が発生者の取りまとめをしていることから、発生者と見なすという形になっている。実際の発生者の意見も十分考えていかないといけないと考えている。実際に拠出金の制度が始まり、運用されたが、処分事業が長期間にわたり、いろいろな事情でできない。始まりの地点はいつになるかは難しい問題だろうと思う。立地の問題もあり、法の整備、安全規制の法令の整備もなかなか容易ではない問題を含んでいると思う。実際に長期間、処分が進展しないような場合、拠出金が管理運営団体のようなところを運営していく中でどんどん目減りしてしまい、実際には先ほど小佐古委員が言われたように、処分計画が途中で資金切れのために挫折するというようなことが絶対にないように、そういう形でやっていかないといけない。そのために、この処分事業はできるだけ早く必ずできるまで実施するという形でないと、そのようなところが担保されたときに初めて、RI協会としても拠出金制度はよいものとなるだろうと思う。条件が整うことと、それから拠出金制度が運用されることは車の両輪のようなもので、片方が外れていたのではなかなか具合が悪いだろうと思う。この制度がうまく運用されることをRI協会は願っており、そのためにはもちろんできる協力はしたいと考えいる。

【主査】 具体的な期限は別として、実際に処分をある程度、早い時期にその実行に移らないと作業部会で検討してきたことに少しずつゆがみが生じる可能性もあるので、趣旨を私なりに理解したところでは、ある程度報告書に書き入れていくことかと思う。

【委員】 関連して時間の目標はなかなか難しい。それはできるかできないかわからないところもあるが、例の高レベル放射性廃棄物は目標が入っている。だから、いつごろを目途に、RI・研究所等廃棄物処分事業を開始できるかの目標設定を、何か数値的な目標を出せないか。私はそれを出さないと結局、計画を立てるといっても進まないのではないかという気がする。最初から実行できない数値を挙げてもしようがないとの考えもあろうが、何か努力目標を掲げることが非常に重要ではないかと私は思う。

【主査】 具体的な数値目標や一般的な条件としてこのぐらいという説明については、既に作業部会でも紹介された分があるが、具体的に数値目標を設定するかどうかの議論は実際には作業部会でしていないところだと思う。
 石榑委員からの提案又は東ヶ崎委員からの注意について、その具体的な数値目標などをどうするかについては、先程、取り残しの宿題で具体的に検討をする場があるので、そこで再度、本当に設定することに意味があるかどうか議論いただく。三代委員の意見である解釈に幅がある文書になっているところを精査して、解釈の余地がないように、できるだけコンセンサスを得た文章に展開する方向に力を入れる。

【委員】 数値目標は、何年ではなく、例えば、拠出金制度を実施するタイミングという意味である。拠出金制度を動かす時期は、少なくとも処分事業の主体が確定し、サイトも決まり、法整備等がされていないといけないという意味であり、拠出金制度だけがずっと先行していくような形はRI協会としては困った状態であり、一般のユーザーからも協力をいただいくので、RI協会の責任が果たせないのではないか。
 処分事業を行うという責任とRI協会がユーザーから託されている責任が2つあるので、その兼ね合いがうまくとれるようにお願いしたいという意味である。

【委員】 私が指摘したのは拠出金制度に限らず、全体のオペレーションを含めてという意味であり、特に拠出金制度に限定した数値目標ということではない。

【主査】 東ヶ崎委員が補足ということで話されたことは、非常に重要な視点であるので、報告書又は骨子案に反映できる部分は反映していくことで了解いただきたいと思う。それから、石榑委員から提案された件については、今後少し時間を得て議論していくということで、作業部会で結論が出るというのは具体的なものが何もないので、議論だけしてもなかなか実を結ばないと思うので、後日ということにさせていただきたいと思う

【委員】 石榑委員が指摘されていたが、安全規制側の基準が定まらないと事業自身の規模がかなり変わる等、安全規制に関して情報提供することは非常に大事であるが、安全規制のスケジュールと事業の展開のスケジュールは大きな関係を持っていて、場合によれば大きく変わる可能性もある。
 今の時期の目標も含め、まず安全規制をクリアしながら事業の規模をある程度見ていくという流れにならないと、絵にかいたもちが途中で変わる可能性もあり、やりにくいところがある。その時間的流れについて、どこかに記載しておく必要があると思う。それを、この安全規制に書くというよりは、全体の考え方の基本的流れのようなことを書くような話なのではないかと思えるが、どうか。

【主査】 山名委員から提案があったが、全体の流れがわかるようにした方が当然いいと思うが、現時点で、趣旨としてすべて円滑に進むようにある程度時間軸もわかりやすく、検討した内容を記述することだと思うが、よいか。入れる位置、書きぶりについては原案を、事務局には作成するような方向で検討していただきたいと思う。
 骨子案、又は実際の報告書については作業部会の場でも紹介して意見をいただくとともに、ある程度時間を得て、持ち帰って精査いただくことをお願いせざるを得ないと思う。
 本日頂いた意見、本日の1〜3の議題での意見も反映して、修正し、次回、再提出させていただきたいと思う。

【事務局】 骨子案が出てきているが、ディテールに入れないところも、こういう報告書であると思うが、そのことで国が後ろ向きであることはないので、それ理解いただきたいと思っている。一歩進むために、基本骨格をとにかく作業部会で示していただくということが極めて大事なことだと思っているので、その点お願いしたいと思う。それから、目標期限を設けたらどうか、事務局として実際にこれを実施することになった時、最大の課題とも言っていいものが立地問題と思う。処分について今やらなければいけないという緊急性があるという理解なのでお願いしているので、おそらく何年もこのまま処分が進まないという状況では、研究開発活動に支障が出てくるのではないか、多分そのような危機感もあるのではないかと思う。これ以上待っていたら本当に原子力活動に支障が生じるという目標が出てくると、我々としても非常にわかりやすい目標になると思っているが、一方で立地は非常に不透明要素が高いのも事実なので、作業部会で議論していただくことではないが、両者のバランスの中で、もし石榑委員が話された目標が、合理的な感じで入れることができれば非常に好ましいと思うで、その観点で次回以降議論をお願いできれば大変ありがたいと思う。
 最後に原子力機構、三代委員から、他の研究開発があり、その残りで廃棄物という趣旨のように受け取れるような発言があったが、廃棄物もほかの先端研究と同じく大事と思うので、その点、この廃棄物の理解をお願いしたいと思う。

(5) その他
  ○事務局より、次回作業部会の日程について、6月23日、10時からを予定している旨連絡があった。


(研究開発局原子力計画課放射性廃棄物企画室)

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