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原子力分野の研究開発に関する委員会 RI・研究所等廃棄物作業部会(第7回)議事録

1. 日時
  平成18年5月12日(金曜日) 10時〜12時30分

2. 場所
  経済産業省別館827会議室

3. 議題
 
(1) RI・研究所等廃棄物の処理・処分等の実施体制について
(2) RI・研究所等廃棄物の処分費用の試算について
(3) RI・研究所等廃棄物の処理・処分に要する費用の確保について
(4) その他

4. 配付資料
 
資料第7−1号   RI・研究所等廃棄物の集荷・貯蔵・処理・処分事業の実施体制について(これまでの議論のまとめ)
資料第7−2号 処分費用の試算について
資料第7−2号参考資料 三者の試算を基にした廃棄体の処分費用総額
資料第7−3号 RI・研究所等廃棄物(浅地中処分相当)の処理・処分に要する費用の確保について(議論のたたき台)
資料第7−3号参考資料 諸外国における放射性廃棄物の資金管理制度について
資料第7−4号 RI・研究所等廃棄物作業部会(第5回)議事録

5. 出席者
 
【構成員】 榎田主査、碧海委員、石榑委員、石黒委員、佐々木委員、東ヶ崎委員、野口委員、三代委員、山名委員、山内委員
【オブザーバー】 平野原子力部課長(社団法人日本電機工業会)
【事務局】 (研究開発局)藤木審議官、中原原子力計画課長、須藤原子力計画課放射性廃棄物企画室長

6. 議事概要
 
主査より作業部会開催の挨拶及びオブザーバーの紹介。
事務局より本日の配付資料の確認。また、4月26日に開催された原子力分野の研究開発に関する委員会で本作業部会の論点及び議論の状況を報告した結果、その報告に関する委員からの発言の内容を紹介。その後、本日の議題について審議開始。

(1) RI・研究所等廃棄物の処理・処分等の実施体制について
   事務局より、資料第7−1号「RI・研究所等廃棄物の集荷・貯蔵・処理・処分事業の実施体制について(これまでの議論のまとめ)」を説明。委員からの要望、意見は以下の通り。

 

【主査】 資料第7−1号の2ページの4の点線の部分は、必ずしも全員の委員の意見が一致しているところではなく、今まで比較的多くの時間がRI・研究所等廃棄物の処分事業の実施主体に関連して割かれてきた。また、資金確保と非常にリンクが強いということで、資金確保については本日も関連議題があり、今後、進むところもあるので、他の部分と少し性質が違うということで点線になっている。
 他の部分については、概ね合意を頂いていると事務局では認識している。完全な文章になっていないので、今後報告書を取りまとめる時に完全な修文を行うことなるので、そのような観点から書き方等誤解のないように意見、要望等あれば発言をお願いしたいと思う。
 それから、実施体制については点線としているが、独立行政法人日本原子力研究開発機構(原子力機構)がRI・研究所等廃棄物全体の約8割を占めていることもあり、前回、議論であった技術的能力は必要なので、資金等の条件が整えば、原則として原子力機構が関係者と協力して実施体制の中心となって処分事業を推進するというような形でまとめたいと思っている。

【委員】 資料第7−1号の内容しかないだろうと思う。
 資料第7−1号の1ページの2の発生者責任の原則について、電力廃棄物の時にも散々話し、結果的には採用されなかったが、発生者責任の原則というのは、非常に格好いい表現であるが、何もない。だから、本当に発生者責任の原則が成立するならそれでいいが、それならばしっかりやる。例えば、電力の場合、発生者責任の通り実施していない。誰が利益を得ているかという関係から見ると、本来法律的に言えば、受益者負担という感じになるが、発生者責任は受益者負担とも違う。その意味では、発生者責任の原則は前からあるが、実は中身が全く定かではないものであるということだけは認識して欲しい。発生者責任の原則について、今頃になっていろいろと言えないのでこれでいいと思うが、本来、発生者責任は発生者が自分で処理処分することが原則である。しかし、実際、そのようなことは実施できない。電力事業であろうが、RIであろうが、費用を出すことによってその責任を果たすというのも一つの考え方だろう。このような考え方でやらざるを得ないだろうということである。
 もう一つは、今度は電力事業と違い、RI・研究所等廃棄物の場合、発生者というよりも国の問題が電力事業と比べるとはるかに前に出てくるはずと思う。これは皆さんが一般の廃棄物や家庭から出る廃棄物を考えればわかるように、一般廃棄物は多くの税金が投入されている。したがって、RI・研究所等廃棄物について国の責任がもっと出てしかるべきだと思うし、一般の税金が投入されてもそれなりにしかるべきだと考えるので、その部分はもう少し強調して欲しいと思う。

【主査】 発生者責任にすべて押しつけ、それだけで説明責任を果たすということのないように報告書等では山内委員から発言があった点を踏まえ反映したいと思う。
 国の責任や国の資金の支出の妥当性についても発言があったと理解している。

【委員】 資料第7−1号の2ページの4の下に作業部会における議論としてまるが2つあり、独立行政法人に関する内容について、必ずしも私の発言の趣旨が伝わってなかったかと思う。私の意図は、RI・研究所等廃棄物の処理・処分事業を考えると、先程、原子力分野の研究開発に関する委員会の話もあったが、立地から始まり、施設の建設、安全にそれを運転管理して、最後閉鎖という一連の流れがある。このような事業は、本来、原子力機構が実施している研究開発とは非常に異質な部分がある。しかも、場合によっては他者からお金を徴収して実施するということも視野に入るとすれば、非常に違っているのではないか。そのような事業を独立行政法人の様々な制約の中で適切かつ効率的に行うことは大丈夫かということを質問したつもりである。独立行政法人が処分事業を実施できるかできないかと言えば、当然私もできるだろうと思うが、経済合理性も含めて、適切かつ効率的に行わなければいけないと思うので、資金の確保もその中に入ると思うが、支障があるとすれば、それをあらかじめ排除するような、例えば報告書の中でそのようなコメント等することが必要ではないか。

【主査】 最初の発言の中で資金確保の問題をかなり強調して話したが、石榑委員から指摘があったRI・研究所等廃棄物処分事業は、研究開発と異質な業務という意味では、資金確保が非常に重要であるということの他に、仮に他者の廃棄物を引き受けて、その処分についても関わることになると、まさしく研究開発とは質の違う事業も実施することになるかと思うので、報告書でそれが適切かつ効率的に行われるような工夫を、できるだけ委員から案を出していただき、建設的な形で知恵を絞るということで、今後、適切かつ効率的に本当に行えるようなシステムにつなげるように反映したいと思う。

【委員】 石榑委員が指摘された点は、今の法律を改正せざるを得ないと思う。

【委員】 それは原子力機構法か。

【委員】 その通り。原子力機構法を改正して位置付けなければいけないと思う。また、それが好ましいだろうと思う。そのきっかけとして、この報告書が足場になるしかないだろうと思う。逆に言えば、原子力機構に処分事業を実施してもらうという前提をとるならば、この手順を踏んでいかざるを得ない。そうなると原子力機構法の改正になる。それができるかどうかは、文部科学省(文科省)に聞かないとよくわからないが、流れとしてはそうだと思う。

【委員】 これはかなり前の議論なので、予め報告書の中に、山内委員が言われたようなところまでは踏み込めるか、何かそれに類したようなことを入れないと、適切かつ効率的に処分事業を行うのは難しいのではないか。

【事務局】 山内委員から指摘のあった法律改正が適当ではないかということについて、文科省ではこの点について特段の事前の考えは持っていない。したがって、報告書を作成していく過程の中で原子力機構法の改正が適切であるという方向で結論が出るならば、それを踏まえて法律改正の作業を始めるということに何らためらいを感じていない。その点は特段、制約なく議論していただいてよいのではないかと考えている。

【委員】 資料第7−1号の全体としてはこれでいいのではないかと思う。
 山内委員が指摘した資料第7−1号の1ページの「発生者責任の原則」を建設的にとらえれば、報告書をまとめる時に発生者責任の意味をもう少し書き込んだ方がいいのではないか。基本的にはこれはこれで正しいと思う。簡単に言えば、一般のごみと同じで汚した人というか、ポリューションを出した人が責任を負うべきであり、処分する経費を払って下さいという話である。電気事業の場合、直接的には廃棄物の発生者は電力事業者であるが、ベネフィットは電気を利用する人なので、電気の使用者が支払うという話になる。これと同じことがRI・研究所等廃棄物処分にも言えるだろうと思う。
 山内委員の発言で一般の家庭用のごみも相当税金が投入されているとあり、その発言の趣旨は「発生者責任」に対し、本当にこれでいいのかということでクエスチョンマークを付けるような形にし、ベネフィットを受けた人が自分のポケットから支払うのではなく、税金を投入するという論理に結びつけたいのではないかと思う。しかし、その方向は今の時代の流れとは違っているのではないかと思う。一般の家庭用のごみも徐々に有料化されつつある。だから、税金の投入というところからは遠ざかっていると私は思う。
 資料第7−1号の全体としてはこれでいいと思うが、3ページの最後の2行目に「資金確保方策の検討結果を実施体制のあり方に反映」とあるが、この意味がわからない。ここまで強調すべきことなのかと思う。

【事務局】 資料第7−1号の3ページは前回の議論でも資金確保の体制を議論するに当たっては、実施体制を念頭に置かないと議論ができないのではないかといういう指摘があり、資金確保の議論をするに当たっての前提になる実施体制は今回の資料で示した方がいいということになったかと理解しているので記載した。一方で、まだ一部、実施体制について作業部会全体として一致していない部分もあるので、まだそのような懸念を持っている方に、このような形で全部実施する、これでもう決まりと理解されるような印象を与えるのもよくない。3ページの最後の2行については、RI・研究所等廃棄物の処分事業の実施体制は資金確保の議論を踏まえて検討したいという話があったので、資金確保の議論を踏まえて実施するという趣旨で記載したつもりであった。

【主査】 資料第7−1号の2ページまでの2枚が実施体制でこれまでの議論のまとめということでよろしいか。

【事務局】 その通りである。

【主査】 資料第7−1号の3ページは、今後の議題である資金確保と実施体制との関係について、今まで実施体制が決まらないと処分の費用の詳細な見積もりが難しいのではないかという議論と、逆に、費用が決まらないと最終的な実施体制がこれでいいかどうかわからないという、鶏と卵のような関係の議論があったので、そこに気を使ってこれを書いたということか。

【事務局】 そのつもりである。

【主査】 資料第7−1号の2ページ目までが議論のまとめということで、3ページ目は資金確保の議論が本日の議題の2番目、3番目、又は今後の議題が進めば自動的にというか、この部分の必要性はなくなるのではないかと思う。
 また、懸念は2ページ目の4の点線で囲まれているところになるかと思う。

【委員】 資金確保の方策と実施体制がどうあるべきかということはそこまで密に連動しているか。

【事務局】 そのような意見もあるかと思う。これまでの作業部会の意見では、かなり連動して考えたほうがいいという議論もあったので、それを書いた。

【主査】 本日は2ページ目まで特に点線以外のところにまず問題がないかということで何人かの委員から意見があったので、それを今後に反映していきたいと思う。それから、この点線のところは決まってないということではなく、原則、こういうことである程度の合意を得るが、特に実施体制の中心となる原子力機構としても、研究開発の本務の関係等を考えるところが当然あると思う。全体としては議事録で精査してもらうことになるが、今までの議論のまとめ、エッセンスとしてはこの2枚に至ったということにしたい。

【委員】 資料第7−1号の2ページの4.は点線枠になっていて恐縮である。2ページに「予算が逼迫しており」と書いてあり、今、平成19年度の予算について、全体の予算を減らさなければいけない中で、様々なことをやらないといけないということで、内部で議論している。それも合わせての資金確保という観点ではないかと考えている。
 資料第7−1号の1ページの1.の枠外に、「なお、資金確保と共生方策については別に検討」と書いてあるが、これから様々なことを議論していく上で、安全基準のあり方等の仮定をしている。それが全体の仕組みに非常に関わってくるので、作業部会で議論するかどうかは別にして、安全規制のあり方を何かこの報告書の中に、RI・研究所等廃棄物の処理・処分を実施する時にこのようなことが解決されることが必要と入れてもらえると非常にありがたい。地域の共生方策は次に議論されると思うが、それと3ページの最後の5.の国の役割の最後のポツに「関連法令の整備を図り」と書いてあるが、関連法令の整備は国しかできない。これはどのような内容になるかは、これから具体的な議論がされていくのではないかと思うので、そのところは作業部会で議論できればという気がする。

【主査】 三代委員より指摘された点は、安全基準のあり方についての議論が必要ではないかという点と、資料第7−1号の3ページの5.の四角で囲ってある4つの点の最後のポツについて具体的にこのような関連法令の整備等が必要、又は望まれるというところについて、宿題として今後議論をするようにと議事録に残したいと思う。

【委員】 安全規制について議論が必要ということではなく、資金確保の様々な前提がここに入っていると思う。そこを明確にし、このようなことが大事ということを何か報告書で入れていただけるとありがたい。

【委員】 資料第7−1号の2ページの4の点線でRI・研究所等廃棄物と分けている場合、RI廃棄物は日本アイソトープ協会(RI協会)が販売したものに限るということか。つまり、それ以外のものはないか。それから、研究所等廃棄物という場合、例えば、電力業界がお金を出している電力中央研究所(電中研)等の研究所も全て入るか。研究所等廃棄物という場合、法律的にまとめるということなのか、RI・研究所等廃棄物という分類だけで本当にこれも全部入るということがわかるか。これは、一般の人たちに説明する場合の問題であるが、確認したい。

【委員】 RI協会から販売したものだけを処理・処分するという考え方よりも少し広げて、大多数はRI協会から販売したものであるが、それ以外も含んでいる。例えば、RI協会が販売する前に別の事業者が日本で販売していたこともあり、そういったものが来れば、それは受けるし、海外から直接、RIを買われた方から処理を依頼されれば、それは受けるし、様々な面で幅広く考えていきたいと考えている。例の発生者責任の原則とこれは微妙に絡み、実務的には発生者と受益者が微妙に違ってくる。発生者責任について既に議論が尽くされているので、これについて拘るつもりはないが、発生者責任と実際のベネフィットを受ける者とが違うことはあり得るということは理解いただきたいと思う。電力の例が佐々木委員から出たが、それも電力料金という形で上乗せする仕組みがあればこそできるシステムだろうと思う。それから、税金等に上乗せするのではないかということも、RI協会はそうしてもらえればありがたいが、そのようなことを願っているのではなく、やはり適正に払うべき人が払うという仕組みを作ることが作業部会では大切だろうと考えている。

【事務局】 研究所等廃棄物について、例えば、電中研ということであるが、電中研で放射性廃棄物が出るような研究をしているのであれば、それは研究所等廃棄物になるのではないかと思う。
 RI・研究所等廃棄物については、作業部会においてその具体例という形で以前に紹介した。例えば、RI廃棄物については、放射性同位元素を使用している施設から発生する廃棄物である。今回は、RI・研究所等廃棄物という形で簡単に済ませているので、そのような質問があったかと思うが、報告書では最初にそこは明確にしたいと思っている。

【主査】 関連法令等の整備を図る段階で必要になれば、当然、きちんと法令上の規定を設けることになることでよろしいか。

【委員】 三代委員から安全規制の問題が出て、碧海委員からは放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律(障害防止法)の規制をうける廃棄物と核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(炉規制法)の規制を受ける廃棄物について話があった。これは以前から気になっているところで、RI廃棄物は障害防止法で規制されている。研究所等廃棄物は炉規制法で規制されている。この2つを本当に同じ処分場で処分できるか、その確認をしたい。これを前提として今まで議論し、私もそうあるべき、それが本当の姿と思うが、例えば、安全規制の話にしても、クリアランスも別になっている。それから、作業部会での議論ではないかもしれないが、浅地中処分するに当たっての濃度上限値は炉規制法に一部あるが、それに対して障害防止法をどうするかという話もある。そのような素性の違う廃棄物を、同じところに処分することは技術の問題というより法律の問題だと思う。そのようなことは大丈夫かということについては、文科省が強い熱意を持って、そこをクリアすることが必要な状況もあるのではないかと思うので、その決意表明を聞きたい。

【委員】 法律的には簡単である。同一サイトで、右側はRI廃棄物、左側は研究所等廃棄物と処分すれば、法律上は問題ない。

【委員】 それでクリアできるなら、それはそれでもいい。

【主査】 資料第7−1号の2ページ目の5の黒ポツの「関連法令の整備を図り、これに基づき厳正に規制していく」ということについて、文科省としても合理的に処理・処分を進めていくということで、必要があれば基本的には先程の発言のように対応することかと思う。それでよろしいか。

【事務局】 決意ということなので、最大限、合理的な処理・処分がきちんとできるように努力する。その中で、まだ作業部会の結論を予断するわけにはいかないが、同一処分地にRI廃棄物も研究所等廃棄物も処分するのが一番合理的であるということであれば、それを実現すべく我々は法的手段については最大限努力する。

【委員】 安全規制の話も含めて、資料第7−1号の2ページの国の役割で、「国はRI・研究所等廃棄物の円滑な処理・処分等実施の確保に責任を持つ」とあり、これは非常に重い言葉であると思うが、国という言葉はどの部分をどう見ているか。それから、その下に環境の整備、事業者による立地交渉の支援、広報広聴と安全規制の内容が書いてあるが、これ以外のものがあるか。例えば、安全規制や事業区分の話については様々な省庁が関係し、横断的でばらばらになっていたものを国として統合し、これを大事なこととして国の施策としてまとめていくという一本筋の通った姿勢が一番大事である。責任を持つことは、ある国の体制がきちんと筋を通して全体統合してこれを誘導していくという施策を打っていく。例えば、必要な予算も要求し、各省庁間の調整も行う。安全規制上の必要な法令改正も頑張ることが、この責任を持つと環境の整備に書いてあるのかと理解した。これも決意表明であるが、関係省庁の方が多くいるが、国として統合した動きをしていくことと理解してよろしいか。

【主査】 事務局から決意表明を既にいただいたが、私の理解している国は、第一義的には文科省と思うが、資料第7−1号の3ページの環境の整備等の内容以外に何があるかという指摘は大変重要であると思う。作業部会で整備すべきところの意見を既にいただいているところも結構あると思うが、実施主体の中心又は実施主体全体が今後も含めて決まりつつある。それから、処分費用の負担も実態として比較的大きな金額であると思うので、そのあたりを本当に処分事業の実現に結び付けるための整備として何が必要かということについて、提案を各委員からお願いしたい。また、先程もあったが、文科省としては他省庁との調整も含めて最大限の努力をお願いすることになるかと思う。
 本日の段階で、環境の整備の具体的内容はまだ出てないかと思うが、この内容でよろしいか。事務局から何かあるか。国は文科省ではなく、一元化してやるということでよろしいか。

【事務局】 基本的に国と書いたのは、文科省をはじめとする関係するところすべてと理解している。当然のことながら、RI・研究所等廃棄物について一義的には文科省で審議しているので、文科省が関係部局に働きかけていくことになるかと考えている。

【委員】 発生者と処理事業者の関係について品質保証に関する照会や想定していないようなことが起こった時の費用負担について明確にすることが必要という記載があり、これは当然である。確認であるが、処理事業者と処分事業者との間にも同様な関係は成立すると思う。

【主査】 事務局を含めて異論がなければ、処理事業者と処分事業者が分かれる場合等を含めて同様なことを報告書では文章として加えることをお願いする。
 また、「品質保証に関する照会に協力すべき」について、義務が生じるかどうかという点はどうなのかと思うが、協力よりはある程度の義務があるということかと思うが、協力すべきとなっているのは何か意味があったか。

【事務局】 基本的に品質保証等の関係は発生者と処理事業者との関係であるので、国が法律を作って義務付けるものではない。当事者間でしっかりとして下さいという趣旨で書いた。

【主査】 資料第7−1号について、4の点線の中の詳細な点についてまだ議論の余地はあるが、それを前提とすれば、原則として、原子力機構が中心となり、関係者と協力して処分事業を推進することも含め、今までの議論のまとめとしては2ページ目までの2枚で共通の認識としたいと思う。先程の議論で種々の点が指摘されたので、宿題となっているものは、今後議題にのせて議論する。それから、修文の段階で取り込めるものについては、報告書を作成する段階で明確化するようにして委員に見てもらうことで了承いただきたいと思う。よろしいか。
 それでは了承いただいたということにする。

(2) RI・研究所等廃棄物の処分費用の試算について
   石黒委員より、資料第7−2号「処分費用の試算について」及び事務局より資料第7−2号参考資料「三者の試算を基にした廃棄体の処分費用総額」を説明。委員からの要望、意見等は以下の通り。

 

【主査】 議論のポイントは、具体的な金額がないと現実的に至るための議論ができないかということもあり、資料第7−2号は具体的な議論をする出発点として纏めていただいた。例えば、処分費用の試算の方法等も、この方法で費用として見積もるべき項目が網羅されているかどうかという観点から合理的になっているかどうか議論してもらいたい。資金負担や資金確保の問題は次の議題で議論してもらいたいと思うので、範囲又はこれまでの他の試算等との比較で合理的な考え方であることを確認頂きたいと思う。

【委員】 RI・研究所等廃棄物の処理や処分等の事業を実施する時にかかる費用をどのように回収できるか、言い換えれば、事業の継続性はあるか。資料第7−2号にあったが、様々な費用項目について様々な費用がかかっている。それを単純に言えば、それぞれの費用を積み上げていき、ある総額が出る。その費用を回収しないとその事業を来年、再来年も又は10年後も続けていくことができなくなるおそれがある。もしそうなれば、社会的にも大変であり、このよう事業は非常に重要なので、この事業にかかる費用を回収する。この費用の回収という役目に基本的考え方がある。
 いかに費用を合理的に見積もるかという問題がある。費用の回収は、多ければ多いほど安全である。いろいろな費用項目を石黒委員が話されたように「保守的に」幾分大きめに見積もれば、それは安全である。つまり、来年もそれだけの費用を回収できれば、事業を継続できる。それを少な目に計算すると、来年赤字になり再来年は場合によって事業がストップするかもしれないという側面がある。だから、その2つの側面をうまく合理的に考えながら、処分費用の試算をやるというのが基本と思う。
 そのような点から問題として費用の試算の方法論がある。先程の説明の方法論について言えば、原子力部会の費用のいろいろな項目の範囲の把握の仕方、それぞれの費用をどのように算定するかという考え方と整合性は取れていると思う。そのため、費用の試算についての方法論はこれでいいのではないか。基本的に資料第7−2号の1ページの見積もりの前提条件から始まり、いろいろ費用項目があり、最終的には11ページ、左の欄に費用項目が並び、それぞれの費用項目について代表的な見積もり方法が右の欄に書いてある。この考え方は原子力部会の考え方と整合性があるので、後ろのページで比較があったが、基本的に妥当だろう。
 それぞれの方法論ではなく、問題は15ページにある費用項目の具体的な数値である。各費用項目の数値ついて合計したものを作業部会で「オーケーと言って下さい」と言われると、我々は「どうか」と思わざるを得ない点もある。その理由は、この各費用項目のバックデータ等を我々は知らないので、それを調べることなしにこれでいいのではないかと簡単には言えない。一般論としては、費用の回収という点を考えると、全てこの種はどちらかというと安全性、会計的に言うと保守主義の原則に立ちやすい。つまり、安全に費用を見積もるので、各費用項目の査定、それぞれの費用項目に具体的な数値が出ているが、これでいいかどうかについての合理性についての吟味があっていいのではないかと思う。例えば、「概念設計」にしてた分の安全性を見込んでいるかもしれないし、円滑に事業を実施しながらどのくらいが適正なのか、また、「共通施設」もかなり合理化できるような余地があるかもしれない。また、最近の「PFI」、いわゆる「民間的経営手法」の導入の可能性もあるかもしれない。そのことによって特に「操業費、管理費」等はもう少し削減できる余地もあるかもしれない。
 その点を考えると、15ページの3.4の次に3.5を設け、「各費用項目についての合理化できる余地」という表題をつけて、この項目はこのように見積もっているがかなり安全性を持った値なので、もしかしたらこの程度削れる余地もあるかもしれないみたいなことを書いておいてもいいのではないか。
 17ページから18ページにかけて原子力部会の試算と本試算との比較がある。18ページの下から5行目の文章で「表6」の年間受入量、処分容量、操業期間の3つのファクターについて、原子力部会の試算と本試算との違いが単価にどのように効いているかを示している。18ページの下から5行目をもう少しわかりやすくするとそれぞれの量がどの程度効いているか、又は期間がどの程度効くか、そのことをもう少し書き加えてもらえると17ページから18ページにかけての文章に説得力が増すのではないかと思う。

【主査】 専門の立場から方法論と数値、金額等についてしっかりと検討すべきということで、方法論については妥当と思われるという意見をいただいた。それから、数値の合理化についても作業部会として検討のたたき台に乗せておくべきだということで、具体的に3.5を設けてはどうかということと、4.2のいくつかのパラメーターの影響について把握をした方がいいというリコメンデーションをいただいたと思う。このことについて作業上可能かどうか、3者で検討することになるかと思うが、どうか。

【委員】 この作業は何年も行い、かなりの部分は海外事例等も参考にしながら、可能な範囲でのコストダウン、合理化設計をしてきた。ある意味では途中段階なので、今後、現在のスペック又は操業形態も考え、その中で建設段階や操業段階で、具体的に合理化した数字を出すことは難しいかもしれないが、作業をもう少し進めればコストダウンの余地が残されているかという観点での列挙はある程度可能かと考えている。
 外部との比較が非常にわかりやすい形になり、金額が高いのではないか、安いのではないかという議論に即物的にいくが、当然のことながらそこには同じ土俵で議論しようという話があるので、ノーマライズするが、そのノーマライズする過程は、全部ステップがあるので、資料第7−2号は結論だけ書いてあるが、もう少しその過程を書くことは可能である。佐々木委員が言われた費用の回収の考え方で、単価の話は当初、財団法人原子力研究バックエンド推進センター(RANDEC)が全額を銀行借り入れで処分場を作り、利息も払って50年で全額回収するという前提で検討しており、費用の回収という概念が前面にあった。しかし、先程の実施主体との関係もあるが、原子力機構が処分場を設置するとなれば、原子力機構から見た場合の他者から廃棄物を受け入れる時のドラム缶の単価の考え方は参考になるが、処分場を作る又は操業する資金を原子力機構が回収するという概念がなじむかどうかは全く別の議論だろうと思う。今回の試算はイニシャルコストの銀行借り入れで借金を返しながら操業をペイする形で単価を計算したので、その延長上でトータルコストを本数で割り、単価としてこれぐらいということで積み上げたものであると理解して欲しいと思う。

【委員】 このような評価をする時に安全規制と密接に絡んでくる。以前の議論でもあったが、例えば、現在、障害防止法はクリアランスのレベルも決まっていない。クリアランスを実施するかどうかも知っていない。それから、浅地中処分にしても炉規制法には一部濃度上限値があるが、障害防止法について、それは今、明確ではない。そのように考えると、クリアランス等が変わると物量が変わってくるし、クリアランス等が整備されたとしても、クリアランスの検認をどうするかという話がある。また、炉規制法では廃棄体をどのような形にするか、ある程度進んでいるが、障害防止法はそのようなところが今のところはよく見えない。そうすると、ある形を想定してそれを前提条件として計算をしたということだろうと思うが、前提が変われば場合によって大きく物量が変わる可能性があることは非常に重要であり、コンクリートピット処分するためのドラム缶1本当たりの処分費用が70万という数値が一人歩きしないように報告書で明記することが必要と思う。

【主査】 資料第7−2号の佐々木委員から提案のあった3.5と4.2の取り扱いについて、石榑委員から指摘のあった前提は常に数値と一体でなっており、重要な項目なので、それを反映することになるが、3.5と4.2の扱いは作業もあるので、事務局と相談して、その点について、さらに追加した検討をいずれかの段階で報告するかどうかを検討する。

【委員】 資料第7−2号の15ページと16ページに広報費が初期費用の合計で8億円とあり、コンクリートピット処分とトレンチ処分で広報費に差をつけているが、それは関係ないのではないかという気がする。また、初期費用は何年間を考えているか。16ページのグラフでは事業を始めてからも広報費はずっと同じような額が計上されているのではないかという気がするが、ある程度事業が進めば、広報費は落ちつくかと思う。一方、初期費用は結構かかるのではないかという気がする。広報は事業主体だけではなく、国も当然するし、自治体もする。いろいろなところからその費用が出ると思うが、初期費用をもう少し多く見てもいいのではないか。
 トレンチ処分という言葉がしきりと出ているが、図の中に1カ所だけ簡易型埋設施設とある。そのように書いた方がわかりやすいのではないかと思う。トレンチという言葉を使う場合、もう少し説明が欲しい。

【委員】 15ページの初期費用は操業までなので8年を想定している。広報の考え方は内部で検討したが、当時、旧核燃料サイクル開発機構(現:原子力機構)が東海等の事業所で広報活動を実施していたので、事業所の周りの状況によって広報の方法も違うが、いろいろな間をとって仮定し、年1億円という数字で整理した。そのため、コンクリートピット処分の広報やトレンチ処分の広報という概念ではない。ここは初期費用の建設資金で共通的なところを配分ということで、例えば、広報費は8年で8億円になり、それを8対2で分ける。コンクリートピット処分の広報という意味ではなく、共通的なところは単価計算の時に共通費を無視するにはいかないので、案分比例した。その意味ではプロジェクト管理、操業、広報と多岐にわたる項目があるが、現時点で想定される先行事例、経験等を勘案しながら決め、それぞれ積み上げていった。処分場は積算基準で積み上げているが、間接費は経験則を踏まえながら、総合的に勘案して考えた。

【主査】 トレンチ処分は全体の議論の中でも出てきているので、わかりやすく説明することでよろしいか。

【委員】 最初のリファレンス値を算出するという意味で非常にいいスタディであり、ここからスタートして費用を考えたいが、実施主体は資料第7−1号の4.の点線の原子力機構しかないが、いろいろ問題があるとの結論である。一番気になる点は、全く新しいところに新しい事業を展開した場合の計算であり、現実に近いところでどう変わっていくか、どうずれるかが大事である。例えば、原子力機構法も改正しなければいけないかもしれないし、RI・研究所等廃棄物の特殊性として電力廃棄物と何か違うような条件が、立地、広報や地方公共団体との交渉等で起こっていないか、雑多な廃棄物を処理するので電力廃棄物のようにスペックが統一されていないために特殊な測定装置を事前に開発することが必要であったり、又は原子力機構が運用するならば用地の買収は分割払いで初期投資を出すような民間事業のスタイルでない等の本件であるが故の従来的でないものとして一体何があるかが重要だと思う。それを本件に関わるリアリティという言葉で言うならば、キャッシュフローが違う原子力機構のような特殊な母体が実施するならば、借入金で投入できる民間事業と多少違う側面があると思う。そうすると、このケースであるが故の現実的なキャッシュフローのあり方が何かあり、事業開始年度の想定も大事と思う。おおよそ何年頃を目標に原子力機構らしいケースのキャッシュフローを想定するかも考える。また、事業規模も段階積み上げ方式のようなこともあり得るかもしれないし、そのリアリティを持たせる側にもう一歩進めていくということは大事なのではないか。これをスタートとし、多少アレンジしていくというアプローチをお願いしたい。

【主査】 異論がなければ、本日までの作業部会の議論で一応のまとめを見たようなところを受けて、リアリティというか、現実化に伴う議論をもうワンステップ進めるという点で、本日、提示した処分費用の試算の方法論は妥当ということで、山名委員も同意なのかと思う。山名委員から話されたどういう点が変わる可能性があるか、環境整備するとより進みやすい、合理化につながる可能性があるということについて、作業を宿題として進めたい。異論がなければ、そのような作業が必要かと思うが、資料第7−1号の議論を受けた検討が必要と思うので、検討の方法について回答が提出できる時点で事務局と相談し、資料を提出する方向で検討したいと思う。

【委員】 石榑委員や山名委員が言われたとおりと思う。抽象論としてはその通りである。でも、具体的にそれをどうやるかは、そう簡単にはいかない。例えば、障害防止法についても裾切り値等を決めないと、相変わらずこの議論の繰り返しになるので、あきらめていて、それはもう別である。だから、前提が変われば全部ひっくり返るという前提で話を進めていこうという前提である。だから、山名委員が言われた点を言われるなら、この作業部会はできない。

【委員】 ケース分けではないか。

【委員】 石榑委員はどう思うか?L1(余裕深度処分の対象となる廃棄物)の考え方だけで低レベル放射性廃棄物の考え方も変わる。そうすると、作業部会にとってはいい方向に行く。しかし、それをどうするという議論をしないまま、これだけ検討し、前提がひっくり返れば全部変わる。RI・研究所等廃棄物には変わる要素が一杯ある。しかし、それを全部詰めてからこの議論をするなれば、この議論は進まなくなる。そのため、山名委員にその部分はあきらめてもらうしかないと思う。

【委員】 前提は今のままでいい。L1は今審議していて、近々答えが出ると考える。濃度上限値はまさに今の状態で仮定するしかなく、その前提で事業年度や原子力機構が実施した時の実際の運用面のリアリティを入れていくということしかないと思う。だから、安全規制を無制限に検討することは無理ということは私も同感である。それは今の前提で、例えば、総量規制なしと言ったら問題なので、L1の審議の経過を見ながら、一番確からしい安全規制上の設定を置いて検討するしかないと思うがどうか。これは国の意見も聞いた方がいいと思う。

【委員】 山内委員が話されたとおりでそれを言いたかったが、現実には今まではっきりしない状態でも実施してきている。例えば、クリアランスレベルは最近になって整備されたが、それ以前から廃止措置によって生じる電力廃棄物の処分費用は積み立てをしている。ある程度、想定して、それで議論を進めていかざるを得ない。できれば、この部分がよくわからないので、これぐらい前提としている数値が変われば、これぐらい物量が変わるというようなセンシティビティテストみたいなことができれば、それは役に立つかと思う。
 前から話している通り、これは先へともかく進めることが重要なので、あまり将来のいろいろなところを縛らないような形で実現可能な形の第一歩を踏み出すしかないのではないかと思う。完全をねらうならば、とても現状ではできるはずがない。それは何年先になってしまうかわからない。

【委員】 電力の廃棄物と違うことで一番困る点は関係者が多いので、その人たちの納得を得なければいけない。その部分が非常に難しいだろうと思う。

【委員】 それもあるし、今まで実施してきた電力廃棄物の場合、例えば、少し余分に費用がかかるということであれば、了解を得ることが容易である。それは元へ戻して回収できるし、対象が決まっており、かなり組織の永続性がある。ところが、RI・研究所等廃棄物の場合、費用の追加をしようと思っても、相手がいなくなってしまっているという可能性も大いにある。だから、その部分は非常に悩ましい問題である。

【主査】 山名委員、石榑委員、そして山内委員からの意見を少し検討し、作業部会でできることを検討するということで、どのようにするかについての原案を作り、次回以降に提示したいと思う。

(3) RI・研究所等廃棄物の処理・処分に要する費用の確保について
   事務局より、資料第7−3号「RI・研究所等廃棄物(浅地中処分相当)の処理・処分に要する費用の確保について(議論のたたき台)」及び資料第7−3号参考資料「諸外国における放射性廃棄物の資金管理制度について」を説明。委員からの要望、意見等は以下の通り。

 

【主査】 資料第7−3号は記述されている内容を広く精査しないといけない点も多いので、この審議を本日、全部終えることは無理なので、次回以降、具体的な資金の確保方策についての案も作成していくことになっている。
 特に論点、又は基本的考え方がある程度文章で示されているので、これについて意見があればそれを反映して、論点の整理等を次回にしてさらに議論を深めていただく。論点が幾つかあるが、本日だけで部分的にも議了することは難しいと思う。

【委員】 非常に小さな問題ではあると思うが、これは過去に生じた廃棄物をどうするかというと、事務局案では今から積み立てる。医療用のRIの場合、ほとんど保険適用である。そう考えると、過去分について積立てはできない。それを積立てるならば、非常に大変な手続が必要である。だからといって、そこを崩すと研究所等廃棄物でも同じである。これから予算措置を要求して、過去の分をどうするかという問題が出てくる。したがって、病院でもこのような議論をしているが、病院では負担は絶対にしないし、RI協会にRI廃棄物を渡しているのでRI協会に処分してもらう。これははっきり言われる。どうしても負担と言うならば、保険で面倒を見てもらえなければどうしようもない。実際は大した金額ではないが、そのほころびが出ると全部に影響するという点だけは、事務局は理解していただきたいと思う。

【委員】 過去分にしても将来分にしても、医療RI廃棄物の費用について保険を適用することは実際にできないだろうと思う。そのところを国として行うというからには、その整合性をとれるかどうかがとても大きな問題だろうと思う。発生者責任と受益者責任はそこで大きな違いが出てくるということである。

【委員】 資料第7−3号の8ページの最後の3に「具体的な資金確保方策については次回議論する」とある。この具体的な資金確保方策をわかりやすく言うと、非常に多様な廃棄物発生者がいるが、どの廃棄物発生者から廃棄物1本あたりいくらもらうかという料金表を次回議論するのではないか。これはどういう意味か。

【事務局】 佐々木委員が話されたように、具体的な資金確保方策は当然いろいろな関係部署と協議して決めないといけないので、個別具体的なものを作業部会で審議していただくものではないと考えている。一方、具体的な積み立て方策等については、諸外国や日本の例で内部留保の方法、外部積み立ての方法もあるので、そのような方法を採用することが適切かどうかということについて審議していただくことを考えている。その意味で佐々木委員の具体的とは違う。

【委員】 資料第7−3号は詳細過ぎるのではないかと思う。もし、具体的な料金表を作ることまで作業部会で議論しないならば、「基本的考え方」や「留意事項」を資料に書いて合意が得られれば、後の具体的なものは事務局等に任せるということで作業部会は終わると思う。もしそうならば、基本的なことをかなり詳細に書き過ぎているのではないかと思う。これをもし、個人で書くとしたならば、第1は先程の費用の試算、つまり総費用と、費用の確保を書く、また、総費用と費用確保とはどう違うかを書かないといけない。つまり、総費用の話はいわば「料金水準」の議論である。それに対して、資料第7−3号の廃棄物発生者からどのような方法で総費用を回収するかは、「個別料金」又は「料金体系」の議論という。例えば、何に基づいて各廃棄物発生者から料金という形で回収するかは、コストである。コストに基づいて料金を作る方法はいろいろある。例えば、郵便はがきのような遠くから出しても同じ市内で出しても50円というのは必ずしもコスト主義ではない。基本的にはコスト主義から離れているとは言えないが、コスト主義をかなり修正したもので50円という料金を作っている。それは「定額料金」という方法である。バスの運賃の場合、1つの市内のどの停留所からどこまで乗っても200円というのがある。そのような料金表の作り方がある。しかし、それに対して不合理だという批判もありうる。例えば、郵便の場合、重さの重いものを遠く運ぶ場合は料金が高いことが公平ではないかという議論もある。同じように、バスで言えば距離別の運賃表がある。それも一種のコストに基づいていると思うが、そのような個別料金の作り方もある。また、電話料金の場合、いわゆる「基本料金」部分があり、例え電話をしなくても一定額、一月いくらと取られる。加えて通話時間に応じて2部料金や3部料金等の「従量料金」部分がある。この議論が個別料金表を作る議論である。だから、総費用をどう見積もるかという議論とこれは違う。その違いを明らかにしないと、これが外部に出たときに読み手にとって非常にわかりにくいものとなってしまうのではないかと思う。
 本日、冒頭の4月26日の原子力研究開発に関する委員会の説明の中での発言で「公益性」と言うから非常にわかりにくかったが、「コストを回収できる廃棄物発生者」と「そのようなことがなじまないような廃棄物発生者」、いわゆる研究所、大学等があるので、その廃棄物発生者の違いに応じて費用の回収方法や料金を違うようにするならば、それは考えるべき留意事項である。その場合、例えば、大学や研究所に対する負担を軽減させた場合、そのマイナス分を誰が賄うかは、他の廃棄物発生者から余分に回収して賄う方法、「内部相互補助」みたいな方法と、「税金」という形で外部から投入して賄う方法とがある。その部分の議論は十分にやる価値がある。
 また、いわゆる「過去分」の話、これをどうするか。RI協会が一部回収している廃棄物処分費用と今度新しく作ろうとしているものとの整合性をどう図るかということも十分議論の余地がある。個別料金の場合、RI協会が需要を促進させるために割り引いているという話があったが、需要如何によっては、「需要を促進させるような料金」の作り方がある。つまり、「逓減型」の料金表を作ればそういうことになるし、逆に、環境問題等から需要を抑えた方ほうがよいのであれば、「逓増型」の料金表を作れる。このように、需要をどうコントロールするかも、料金表を作る時にどちらでいくべきかを考えるかというあたりの大きな括りのところだけを考えれば、あとはそれを反映して具体的な料金表を作って下さいということで作業部会の議論を終わっていいのではないかと思う。事務局としてこの考え方はどうか。

【事務局】 基本的に佐々木委員の意見のとおりで、個別具体的なことまで作業部会で審議することはなじまないと考えている。基本的考え方では具体的と書いたところも一定の方向性のみを書くつもりである。本資料は詳しいということと基本的なところでもっと検討すべき論点を落としているのではないかという指摘だと思うので、そこについては検討したいと思う。

【主査】 資料第7−3号の資料は詳細過ぎであり、これから意見を追加で聞き、次回又は次回以降にスケジューリングをもう一度し、具体的に実現するために資するような形で議論をどのように進めたらいいかを事務局と相談し、本日はこれで例えば論点だけでもオーケーというような取り扱いをしないということを了解いただければと思う。スケジュール的には事務局として大丈夫か。

【事務局】 期限はあるが、議論をしっかりとしていただかないで、期限だけ守っても意味がないので、そこは適宜ということだと思う。

【委員】 資料第7−3号で過去とこれから発生する廃棄物を分けている。それを分ける時に、どのような考えで分けるか、その境目をどうするか。例えば、今後発生する廃棄物といって建物を建てる時にいずれこれは廃棄物になるということでその時点で考えるか、それとも解体する時なのか、ドラム缶に入った時なのか等の話があると思う。そのところをある程度念頭に置きつつ、大きな枠組みを作っていくということだと思う。

【委員】 廃棄物の多くのウエートは廃止措置によって発生するものが占めると思う。廃止措置は過去から始まり、超長期の先を読み、ある意味で積み立てしていくしかない。各事業者が積み立て方式で受益者からお金を集めていく方法が本件にどれぐらい現実的に適用できるか問題であると思う。電力事業の積み立ての場合、会社がしっかりして約100年、会社は倒産しないのでそれはできるが、RI・研究所等廃棄物処分事業ではそのような長期の積み立て方式が本当にできるのか。例えば、夜逃げ、倒産した時にどう保障していくかという問題があると思う。これはRI協会が積み立てて約74億集めたが、実際はその処分を考えるとそれでも足りないという議論もあるので、積み立て方式のある種の限界又は信頼性の問題が必ず出てくると思う。
 そうすると、受益者側から発生者側、又は発生者側から処分者側へお金がどの方法で管理されていくかという管理の原則みたいなものは、法的な問題が直接に関わるので議論すべきではないかと思う。それから、過去分の話で原子力機構は公社だった時代、特殊法人だった時代があり、大学は国立大学だった時代があり、過去に法人格が変わってきたケースにおいて、発生者の責任、受益者の責任が、どういうところにあるかを法律の専門の方から説明してもらえるとありがたい。

【主査】 指摘された点について事務局と相談して資料等を作って議論できるような形にしたいと思う。

【委員】 資料第7−3号の2の7ページ以降に資金確保方策について、この資料のねらいは資金の積み立て制度を作らないといけないのではないかと言いたいと思えるが、ある程度は必要であるということは認めるが、実際にその対象となる原子力機構、又はRI協会の下の多数の事業者、さらには大学、民間企業等と、それぞれ状況が違っている。例えば、原子力機構の場合、処分は全く手当てされていないかもしれないが、処理については自前でするだろう。

【委員】 現状で廃棄体化処理が実施できる廃棄物は全体の一部である。

【委員】 一部であるが、やるという話である。RI協会は、一応処理・処分についての費用を徴収しているが、それが足りないのではないかと事務局は指摘している。それに対して、大学もRI廃棄物についてはお金を払っているので、炉規制法の廃棄物をどうするかということであり、すべてスペクトルが違っている。その中を共通の尺度で、処分についてはまだでなので、これに関して積み立て制度を検討すると読める。どのようにそのところを具体的に実施するかは次回であろうが、実際にはそれぞれが違った性格で、違ったことをこれまで行ってきているので、その特性を十分取り入れたような形で積み立て制度を行うことが重要である。例えば、処理費用を積み立てていないところから見れば、処分費用のみ積み立てて下さいと言われても、処理にも多くの費用がかかる。金額で言えば、廃止措置の方がはるかに短期間に多くの費用が掛かるという問題がある。廃止措置は作業部会で議論することではないので、それはそれでいいかもしれないが、いろいろな対象事業者によって違うので、その問題点をある程度整理をして、その中でどうやって積み立て制度を作っていくかを考えることが非常に重要で、あまり画一的な尺度でやることではないのではないかという気がする。

【主査】 指摘された点を反映して、順番に議論できるような形で資料を作り、最後は委員によい知恵を出していただき、建設的に進む方向で今後議論を進めたいと思う。
 最後の議題については議了ではないので、今後継続審議になる。それから、具体的な資金確保方策についても、どのようなことができるかということについて検討し、今後に反映していくことになったものとして次回に議論したい。

(4)  その他
 

【事務局】 本日議論いただいたところは、過去あまり議論されていなかったところであり、それだけに非常に難しい部分だと思う。しかし、ここを克服できなければ、多分また今回の検討も実を結ばないということになりかねないので、大変難しい論点であると思うが、引き続きの議論をいただき、いい成果を得られるようお願いする。

 事務局より、次回作業部会の日程について、5月31日、13時半からを予定している旨連絡があった。

(研究開発局原子力計画課放射性廃棄物企画室)

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