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原子力分野の研究開発に関する委員会 RI・研究所等廃棄物作業部会(第6回)議事録

1. 日時
  平成18年4月24日(月曜日) 10時〜12時40分

2. 場所
  経済産業省別館827会議室

3. 議題
 
(1) RI・研究所等廃棄物処分事業等の実施体制について
(2) RI・研究所等廃棄物の処理・処分の費用について
(3) その他

4. 配付資料
 
資料第6−1号   RI・研究所等廃棄物の集荷・貯蔵・処理・処分事業の実施体制について(前回の議論のまとめ)
資料第6−1号添付資料 RI・研究所等廃棄物処分実現に関する検討に当たっての論点
RI・研究所等廃棄物処分事業の具体的な推進方策2
資料第6−2号 RI・研究所等廃棄物処理・処分事業の資金確保の検討について
資料第6−2−1号 廃棄物処理費用の試算について
資料第6−2−2号 RI廃棄物料金について
資料第6−2−3号 RI研究所等廃棄物の処分に要する費用の合理的見積りについて
資料第6−2−4号 処分費用の試算について
資料第6−3号 RI・研究所等廃棄物作業部会(第4回)議事録
参考資料1 RI・研究所等廃棄物の浅地中処分相当の廃棄体量、余裕深度処分相当の廃棄体量及びクリアランス対象となる物の量
参考資料2 三者の試算を基にした廃棄体の処分費用総額

5. 出席者
 
【構成員】 榎田主査、碧海委員、石ぶ委員、石黒委員、小佐古委員、小幡委員、佐々木委員、柴田委員、東ヶ崎委員、野口委員、平山委員、三代委員
【事務局】 (研究開発局)中原原子力計画課長、須藤原子力計画課放射性廃棄物企画室長
(説明者)坂本技術副主幹(独立行政法人日本原子力研究開発機構 バックエンド推進部門)、古川部長(社団法人日本アイソトープ協会 環境整備部)

6. 議事概要
 
主査より、作業部会開催の挨拶。
事務局より本日の配付資料の確認
主査より、本日の説明者の紹介をした後、本日の議題について審議。

(1) RI・研究所等廃棄物処分事業等の実施体制について
   事務局より、資料第6−1号「RI・研究所等廃棄物の集荷・貯蔵・処理・処分事業の実施体制について(前回の議論のまとめ)」及び資料第6−1号添付資料「RI・研究所等廃棄物処分実現に関する検討に当たっての論点 RI・研究所等廃棄物処分事業の具体的な推進方策2」を説明。委員からの主な意見、要望等は以下の通り。

【委員】 資料第6−1号の2ページに「中小施設の研究所等廃棄物については、例えば財団法人原子力研究バックエンド推進センター(RANDEC)のような中小施設から発生する研究所等廃棄物の事情に通じている者が集荷・貯蔵・処理を実施」、「RANDECには集荷・貯蔵・処理に実績もなく、廃棄体の確認など色々と細かい作業もあることから、実際に事業ができるのか疑問」及び「RI・研究所等廃棄物の集荷・貯蔵・処理・処分の実施体制としてはわかりやすい。」とあるが、答えが一つになるように議論していく必要がある。元々、非常に多様性があるものをさらに小分けにすることは、後の費用等が大きな負担になるので、集荷又は処理をどう考えるかについて明確な方向性を出す必要があるのではないかと思う。
 前回も三代委員から指摘があった「実施主体の要件とされる技術的要件について処理と処分のどちらが必要となるのか、実施主体の要件として処分に技術的能力が必要なのか疑問」については、技術的能力がなければ処理処分はできない。また、資料第6−1号3ページの「日本原子力研究開発機構(原子力機構)には十分な技術的人材はいると思うが、処分事業ができるかどうか疑問」については明らかに違うと思う。例えば、原子力機構で実施している溶融技術等の開発要素は非常に大きくあり、事業イコール営業とは違う。
 発生者責任のことが非常に明確に書かれており、発生者、それに伴った国の関与、オールジャパン等の言葉も出てきた。山内委員の意見によれば、資金及び構造が明確ではない、今のままではとても処分できないとあったが、オールジャパンの中身をきちんと解明する必要があると思う。
 資料第6−1号の3ページの左の内容はそれで結構だと思うが、詳細に見ると原子力機構も営業活動を行っている部分があり、例えば、アイソトーププロダクションで様々なことを行い、民間に貸し出している部分もあるので、その扱いをどうするか。製薬会社及び工場で発生するRI・研究所等廃棄物は公益性であると思うが、収益事業でもある。オールジャパンという言葉で全体を語ることは非常に適正ではないと思う。オールジャパンという場合、その中の構造は明確にする必要があると思う。
 資料第6−1号の3ページの右上に原子力機構では資金確保が厳しいとあるが、資金確保が厳しい状態で処分事業を実施し、処分事業を実施している途中で資金が切れたため途中でやめるという形でも実施するのか。山内委員が指摘された、資金が明確でないことは、受益者から集めた費用、国の関与、自己資金を出す場合の金額等を決めないことには全体像は見えないということになる。
 資金について受益者負担は結構であるが、どのように受益者が負担するかも詰めないといけない。例えば、原子力政策大綱の議論においても、再処理事業、又は処分事業で資金の何パーセントを電力料金に上乗せするかという精緻な議論が最後まで行われた。その一方で、作業部会では公益性及びオールジャパンという形で全体を表現し、事業を進めることができるか疑問である。このことは作業部会で明確にしなければ、これはとても無理ということになると思う。
 販売するときに処分事業に関連した、例えば、電気事業が電気を売る時に何銭アドオンするかの詳細の議論を作業部会では明確にされていないということである。その目処をつけなければ、国の関与と言われると、国は幾ら出すかという形の議論に直結する。また、碧海委員にも聞きたいが、そのような形で国民の方々が納得できるか。一方で非常に精緻な議論がされているが、作業部会ではかなり困難ではないかと思う。
 資料第6−1号の4ページで「国の役割については、研究所等廃棄物の多くが国の研究開発や人材育成などの結果発生した公益性のあるものであり」とあるが、廃棄物の発生者には収益事業として実施されているものも存在するので、具体的な制度は別として、その収益事業を切り分けられるか、又は他の事業と一緒に扱うのか。先程の発生者責任についても、公益性があるため国がコミットという言われ方をしたので、国のコミットの割合がどれぐらいか。公益性とすると、集荷されている事業の中の収益事業者はどれぐらいか、どのような原則で実施するかの議論が必要かと思う。4ページに「研究費の中に処理・処分費用を含めてもよいのではないか」あるが、これも先程の議論と同じで、例えば、電力事業では混同された財布で事業すると困る、これは長期にわたる事業であるため明確に分ける、資金を管理するところは最初から別にするという形で運用されていると思う。そのため、研究費に含めてという言い方を文部科学省側として公益性のある事業の部分に含めるという方法ができるか。この程度の資金確保の状態でゴーサインを出すのかも、議論をして欲しいと思う。

【主査】 一つの結論を得るように議論して欲しい、オールジャパンの中身について、具体的かつ透明な議論をすることが必要である、そして資金の負担等をどうするかということの中で、受益者負担の中身や、金額、国の関与の明確化等の重要な指摘があったと思う。

【事務局】 小佐古委員の指摘された資金確保については、次回の議論を予定している。また、処分対象の廃棄物をオールジャパンとすると、その中には公益性のある事業、収益事業もあり、その資金の確保をどうするかという議論になると考えている。
 営業活動については小佐古委員が指摘された通りで、前回の議論で、原子力機構は技術的能力を有しているが、民間企業のような営業はできないのではないかという指摘があったので、事務局ではその面での営業は必要ないのではないかという趣旨で書いたが、表現が適切でなかったかと思う。

【主査】 資料第6−1号の3ページに「原子力機構に処分してもらうしかないのではないか」という四角の上の文章がひとり歩きすると理解しづらい文章かと思うので、この資料を基に文章等を起こす機会があれば、意が伝わるように改定をして頂く。

【委員】 オールジャパンという言葉は、RI・研究所等廃棄物の処分事業に関する懇談会(懇談会)から出てきているが、中身を見ると既にお金を集めている部分、ある程度進んでいる部分、そして全く手つかずの部分と様々なストラクチャーがある。そのため、作業部会におけるオールジャパンは、日本全体に目配りをするという意味であり、この意味でオールジャパンの扱いをすることは既に合意されているのではないかと思う。むしろ、作業部会では非常に細かい構造があることに対して、どういう対応をして全体の整合性をとるかが非常に重要ではないかと思う。
 処分事業に技術的能力が必要かという話について、処分事業は処分施設の設計、安全評価等があり、技術以外の何物でもなく、これを営業活動という言い方をすること自身、地元に対しても商売しているのかという話になりかねない。処分事業は絶対に技術的能力が伴っていないと信頼性も得られないので、技術的能力は必要であると思う。
 資料第6−1号の3ページに「現状では原子力機構に処分事業をしてもらうしかないのではないか。」とあるが、これは私も全くその通りだと思う。原子力機構は独立行政法人になり、国から中期目標が与えられ、5年ごとに評価されるという方法で運営している。ある意味では5年ごとで事業がぶつぶつに切られてしまう。そのような体制に、非常に長期にわたる事業を組み込むことがうまく適合するか。原子力機構に処分事業をお願いするために、独立行政法人との関係を予め作業部会で議論し、国に対して中期目標に適切に組み込んでもらうこと等を考えないと、現状の独立行政法人の運営では具合悪いことが出てこないかという危惧を少し持っている。
 資料第6−1号の4ページで、実施主体の仕事で一番難しいのは立地ではないかと思うが、そのことについてあまり触れられていない。特に4ページの左側に項目があるが、立地を考えると地域共生の問題が非常に重要だと思う。それがこの項目の中の最初のくろまるの環境整備の中に含まれると思う。地域共生は国の側面的な支援がないと実施主体、事業者だけではほとんど不可能に近いのではないか。書き方は非常に難しいとは思うが、地域共生をもう少し意識した表現が加えられるべきではないか。

【主査】 オールジャパンについて、既存の構造と全体の整合をとりながら議論を進めることはそのとおりだと思う。引き続き議論し、処分主体として原子力機構がある程度責任を分担して実施するという方向性が打ち出されると、石ぶ委員から指摘された、独立行政法人として中期目標、運営全般等との関連を念のため整理する必要があると思うが、資料等がない状態での議論は難しいかと思うので、改めてその点について少し整理をする。

【事務局】 現時点では、処分主体が原子力機構と決まっていないと思うので、決まった後、榎田主査が話されたようにまとめることにしたい。
 原子力は性格からして長期的なものであるということは必然であり、原子力関係の独立行政法人は、当然、中期目標と長期的なスパン、使命を調和させてなくてはいけないと考えている。石ぶ委員から地域共生について指摘があったが、論点として別途議論させていただく予定である。

【主査】 独立行政法人が仮に処分事業を行う場合の問題点、実現するためにはどのような点を留意する必要があるかという観点からの議論は、後日、必要になった時点で改めて議題として必ず取り上げる。立地についての議論は重要なことだと思うので、資金の計画等の議論が済んだ後、国の役割も含めて改めて議論していただく。

【委員】 資料第6−1号は今までの意見が纏められており、非常に議論がしやすい感じになったと思う。原子力機構ではRI・研究所等廃棄物の約8割を所有し、処理・処分について中心的な役割を果たす必要があることは、我々も十分認識し、国民もそのように考えていると思う。処理・処分に当たっては作業部会だけでなく、既に議論されてきた効率的、つまり集中的に処理・処分するとして1カ所で処分できるようにすることが各委員の合意ではないかと思う。そのことについて、この資料では「原子力機構で処分事業をしてもらうしかないのではないか」とあり、法律に「業務の遂行に支障のない範囲内で、国、地方公共団体その他政令で定める者の委託を受けて、これらの者の核原料物質、核燃料物質又は放射性廃棄物を貯蔵し、処理し、又は処分する業務を行うことができる。」と規定されているが、処分ができないという話ではない。これまでも話しているが、資金回りが非常に苦しくなってきている。平成8年では約3,500億円の予算があったが、現在は約2,000億円である。また、廃棄物の処理・処分に関して特にバックエンド関係であるが、数年前と比較し予算が減っている。その状況で原子力機構としてJ−PARC、核融合、高速炉等の研究開発を実施し、バックエンド関係の予算をどのように確保していくか。これは非常に難しく、原子力機構の廃棄物の処理・処分についても苦労している。主査等からも話があったが、原子力機構には様々な性格がある。また、山内委員が指摘されたが、原子力機構は単年度予算で事業が認められ、中期計画として5年の間隔で見直す必要がある。そのような問題がある中で、原子力機構に実施主体、RANDECのがこういう役割及び日本アイソトープ協会(RI協会)がこういう役割と、最初から想定するので複雑な議論になる。そもそも処理、処分を実施する事業主体は何の要因が必要か。これは前回の資料にあったが、再度繰り返し議論し、その要因を満たすために事業主体に対して何が必要か、事業主体はどのような努力をすべきか。その観点から議論すると前向きに進むのではないかという気がする。毎年、予算で決められた範囲内で事業を実施する。特に昔の廃棄物は、国からの研究開発費で実施してきたが、その時に処理・処分の費用は含まれていなかった。実際に廃棄物を処理・処分する時には、国から予算をいただける前提になっていたのだろうと思うが、それが非常に厳しくなってきている。別に国を責めるわけではなく、誰もが合理的な処理・処分の努力をする必要があると思うが、その状況でこの仕組みをどのように動かすかという議論して欲しいと考える。

【主査】 原子力機構が処理・処分をすることが、今決定されているわけではないと思うが、議論の行方によってはそういうこともあり得ると思う。実施主体となるところが責任を持って実行可能になるように作業部会では現実的な面まで気を配り、議論を進め、それを国の政策として行政の立場からできるだけ反映して頂くかと思う。
 三代委員からの意見は大変重要だと思う。事業を実行に移す場合、何が未解決でそれをどのように解決する必要があるかという観点から議論を今までも進めてきたつもりであるが、これからもできるだけ留意しながら進める。

【委員】 資料第6−1号の2ページについて、第3回の作業部会に電機工業会、民間会社も含めた形で中小施設に対するアンケートの結果として物量等の状況を説明した時に、要望事項として佐々木委員からの指摘事項が今後の一つのポイントになっていくという話があったと思う。核燃料物質使用の許可を有している事業所は百数十カ所あるが、一番のポイントは平成6年の原子力の研究、開発及び利用に関する長期計画からこの議論が続いているが、中小施設の保管している廃棄物、ベースとして発生者責任を全うすることについて異論はないが、集荷から処分までの行き先が見えないと非常に困る。早い段階で集荷から処分までの道筋がいつ実行されるかについては時間及び資金の問題が絡むが、枠組みとしてゴールが見える形にして欲しいと大きい意見があったことを報告した。
 一方、国立の廃棄物公社がオールカントリーとして電力、病院、研究機関等のすべての低レベル放射性廃棄物の処分事業を1カ所の機関で実施しているというのも現実、特にヨーロッパ系の廃棄物行政の話としてある。それを踏まえると資料第6−1号の2ページの2つ目の矢印について、中小施設の研究等廃棄物の一連の枠組みをどう考えるかという時に、発生者間で望ましい体制を検討すべきということは正しい話であるが、この内容ならば、懇談会の報告書や平成10年の原子力委員会バックエンド専門部会の報告から一歩も進んでいない形の文章になるかと思う。全体が見えるようにする、その体制を一つにするか、また、分業するかは議論があるかと思うが、望ましい体制を検討すべきという作業部会として預けたような形の文章ではなく、ベースとして関係者間の体制の検討がベースになるかと思う。それに対する方向性、作業部会の考え等という話になると、体制については抽象的な文章になるが、現場のニーズを考えると、方向性がもう少し見える文章でなければ、最近10年から変わっていないのではないか、行き先が見えないというリクエストに対する答えとして、明確ではないという感じもする。様々な方法があるかと思うが、どこまで表現できるかということで、もう少し踏み込んだ表現にして欲しいと思う。

【主査】 前回の資料で「RANDECのような」と書いてあり、本日配付の資料は事務局と少し議論した。国の関与する程度について、どこまで国としてここがやってくださいと踏み込むか、また、石黒委員から指摘されたとおり、全体が見えるようにするかが重要であると思う。基本的には発生者間で望ましい体制を検討すべきという原則もあるので、作業部会の意見の分布を反映したところに落ち着くことになると思う。ここがやって下さいというところまで国として決めることができない性質であることを前提にして、議論が進んでいる。

【事務局】 基本的には主査でまとめた通りだと思う。方向性について前回の資料では、例えばとしてRANDECを示したところ、RANDECでいいのかという批判もあったので、そこについては発生者間で検討するということで、どこが実施すればいいかというイメージとしては、前回配付した資料で例示したRANDECという形かと思う。石黒委員が話されたさらに方向性を言うと、ここがやって下さいと言うのかということだと思うが、国がそこまで決めるようなことをする立場ではないと思う。ただし、集荷・貯蔵・処理については当然、国としても実際に決まった事業者と協力しなければいけないと思っている。基本的にはさらに方向性については既に事業を実施されている部分もあるので、発生者間で検討すべきということではないかと思う。

【委員】 1、2回の議論で誰が集荷・貯蔵・処理事業をするかは決められない。進んでいない最大の原因は、電機工業会、RANDEC及びRI協会が収益性等を見て、どのように実施したいか議論しなかったためである。欧州で処分が実施されていると言われたが、欧州のサイズは随分小さく、例えばオランダのCOVRAで、日本は5,000カ所、非密封だけで2,000カ所と言うと大抵の人は驚く。だから、サイズが違うこともあり、欧州では自分の国ではなく国境を越えた共同の処分場も議論されるぐらいのスモールサイズなので、少しワーディングは気をつけないといけないと思う。
 オールジャパンという言葉は使うことをやめた方がいいのではないかと思う。その理由は、法律、医療法施行規則等の様々な省庁間にまたがるものも同居し、これを無理にオールジャパンと言い切るのは、野球、サッカー及びテニスを混ぜて野球のリーグで試合をやろうと決めているようなもので、もう少し精緻な議論がないと成立しないという気がする。
 石ぶ委員から地域共生が非常に重要だとあり、確かにそうである。韓国でも地域共生プログラムがうまく動けば立地できたということである。ところが、我が国では電気事業は電源三法があり、資金が初めから存在している。さらに、火力、水力等でも随分長い経験を積んでいる。そのような議論を全くなしに、作業部会で処分等はこうありきと決めたとしても、それは空回りで動かないことになるので、本気で処分事業を実施したいならば、そのプログラムをどのようにするか。おおよそどういう見通しでやるかという議論が作業部会でなければ、これは決めたことにならないと思う。
 ICRP(国際放射線防護委員会)等でも、処分事業を行為として行われているものと、研究、ビジネスをしているものと切り離して事業を考えると正当化することはできないと言っている。だから、販売と使用を切って、処分事業だけを独立にすることはかなり不可能である。例えば、原子力機構に処分を依頼すると非常に高いコストを言われるので、簡易に処分できる部分だけを自分のところで実施し、困難なものだけを原子力機構にお願いするという非常に一貫した流れがないと非常に難しいことになる。そのような考え方をすると、資金をどこで集められるか、販売で集めるか、事業を計画した段階で積み立てるかについて議論しないと、1回切れてしまった、それからさらに預けるという形の議論をすると、初めから成立しないことを議論することになる。また、集中処理が理想的だと言いながら、集中処理ということで処理事業は原子力機構が一貫して実施するのか。あるいは既にRI廃棄物は分散して処理場が存在しているので研究所等廃棄物も分散して処理することを認めるのか。原子力機構にある施設を利用する場合、その時の資金はおおよそどれぐらいか、その部分の分担方法についても詳細なことは別にして、大体の方針が関係者で出てこないとこれは成立しない。
 既に議論があるように原子力機構は約8割のRI・研究所等廃棄物を所有し、組織が一本なので、第1段階は原子力機構の所有しているRI・研究所等廃棄物を対象に資金計画等の議論に乗るものについて、明確な報告書をまとめる。第2段階としては、関係者が出来上がったパターンを見てどうされるかという方針を決め、それを動かすという2段階で議論する方がいいのではないかという気がする。関係者がどのようにするかがはっきり見えないので、原子力機構のパターン、つまり基本形を確立した上でないと、議論が未成熟な部分と、ある程度見える部分が混同され、まとまらない形になるという気がする。

【委員】 作業部会も全体としてのスケジュールがあると思う。そのスケジュールによれば、今回の主な議題は「資金の確保」の問題ではないかと思う。「実施体制」の問題にあまり時間はかけられていないが、本日の資料は前回の議論のまとめという形であるが、私の理解でこれはまだ議論の余地はあると思う。作業部会で実施体制について議論したところについて、2、3及び4ページでそれなりにまとめられているのではないかと思う。石黒委員が話された、非常に具体性やさらなる方向性については作業部会としてある一定のコンクリートな方向を打ち出して、こちらに行くべきだと纏められれば、一番明確なまとめと思うが、これまでの作業部会でそこまでの意思統一や議論を詰めていないので、その意味では現在の書き振りが作業部会としては一つのまとめ方ではないか。私はそのように理解する。本資料には、作業部会での我々の発言、考え方以外が書いているわけではない。基本的には適正なことが書いてあるのではないかと思う。
 資料第6−1号の2ページの右の一番下に「その他」とあるが、この内容は非常に重要だと思う。この内容について作業部会で今まであまり明示的に議論されなかったと思う。この問題は、別で議論されている電力事業の放射性廃棄物にほとんど同様の文章があったと思うので、これは「その他」というよりも独立の一つの項目をおこすなどして「まとめ」のときには書いた方がいいのではないかと思う。

【委員】 RI・研究所等廃棄物については懇談会から参加しており、作業部会になり、何となく基本的なところが逆戻りしつつ議論されているという感じを持っている。作業部会のミッションがどこにあるか、おそらく理解していることは処分場を作らなければいけないだろうというところにあると思う。いつまでも先送りしてはいけないだろうという問題意識だと思うので、最終的に処分場を作る目的があるので、そのために資金確保を含めた段取りを作業部会で議論すると思う。あまり考えすぎると、結局、結論が出ないから先送りという話になり、資金確保もいつまでもできないという状態になるので、それは避けなければいけないというのが一番大事な課題ではないかと思う。
 小佐古委員から公益性という話があったが、それは電力との違いを言うときには非常にわかりやすい言葉だと思う。電力事業の場合、電力料金にはね返すことができるので、つまり、電力をたくさん使用した方にはね返すことが可能である。研究の場合は、ビジネスをしていないので、そのようなはね返り方は難しく、最終的には研究費に上乗せという形になるにしても、公の費用になる。ただし、一番の問題として、RI使用者、中小施設と様々な事業者がある中での取り組み方が最終的には難しいのではないかと思う。それにも関わらず、立地を考えると、幾つもできないので、何か作らざるを得ないだろう。
 今後は法律等を整備し、資金確保もしなければいけないだろうと思うが、処分事業はかなり長期なので、国の責任として環境整備という形で関わる必要がある。それ以上に、国がお金の面で各々の研究ではなく、関わるのはどこか、つまり、今まで検討されなかった放射性廃棄物なので、何かしなければいけないのは抽象的にはあったが、現実に費用の確保、スケジュール等も考えられていなくて、例えば、法律を作ってこれからスタートする。過去の部分も、放射性廃棄物なので放っておけない、そこで国が何かしなければいけないという理屈がいわば広い意味での公益性ではないかという気がする。資金確保及び体制の整備についても、広い意味で誰もが困るし、放射性廃棄物があるのに何もしなければ困るし、何かしなければいけないという形での国の責任はある。そう考えると、まずは法律整備していくことになるが、その前の部分はあるという気がする。公益という場合も、非常に使い方が様々なので、一つの意味ではないと思う。

【主査】 今後、取りまとめていく段階で、先ほどのオールジャパン、今指摘のあった公益性等の要望も少なくとも作業部会で意図していることがきちんと読み手に伝わるような形で、慎重に意見をもらいながら定義しつつ、取りまとめの方向で今のコメントを反映していきたいと思う。大きなところでは、作業部会ではレガシー、すなわち、過去の遺産の部分と今後、研究活動に伴って発生する廃棄物について、体制及び資金確保をどうするかというところも含め、両方の面で小幡委員の注意事項を反映させた形で進めるようしたいと思う。

【委員】 電機工業会の会員社会の中にも放射性廃棄物を保管している会社が幾つかあり、経営上は廃棄物をできるだけ早く処分したいというのが本音である。一刻も早く議論をし、又は議論を起こして処分をしたかったが、誰にどう言ったらいいかもわからない状態が現状だった。従って、作業部会がスタートし、作業部会で中小施設の廃棄物の処理・処分についても議論して欲しいというのが基本的な考え方である。それに関して、資料第6−1号の2ページの石黒委員も指摘したところに関連し、現時点でのまとめ方はこの表現がやむを得ないという気がする。
 作業部会の議論で、処分事業とした時に広義な意味での処分事業、つまり、集荷・貯蔵・処理も含めた処分事業と、狭義な処分事業がある。それが混同されて使われているような気がする。作業部会では、狭義の意味での処分事業だけを議論しても仕方がないというのが概ねの議論だろうと思うので、その意味では集荷・貯蔵・処理も含めて処分事業について、どのようなネーミングにするかわからないが、「集荷・貯蔵・処理・処分事業」と書くことが一番誤解はない。そのワーディングについて考えて欲しいが、その概念で議論する内容もあることは確認されており、報告書でも明記をして欲しいと思う。その意味では、資料第6−1号の4ページの左の四角で囲ったところの最初の「・」に「発生者及び実施主体が廃棄物処分事業を適切に実施することができる環境の整備」とあるが、この処分事業は広義の意味であり、処分場だけの議論ではなく、集荷・貯蔵・処理も含むことがわかる形にして欲しいと思う。それも含めて国が環境整備について支援して欲しいと思う。

【事務局】 柴田委員の指摘は、資料第6−1号の4ページの左側の2つ目の四角だと思うが、事務局としてはワーディングがまだ練れていない。2つ目の四角には「国は発生者によるRI・研究所等廃棄物の円滑な処理・処分等実施の確保に責任を持つ」と書き、その具体的内容として4つを書いているので、柴田委員が指摘された点についても当然含まれていると思う。

【委員】 処理と処分を一括してという話があった。一面その通りだと思うが、実は処理について、RI協会はRI廃棄物についてかなり進んでおり、これからもかなり頑張れる要素があると考えている。また、原子力機構でもある程度処理を進めている。そのため、技術的な研究、費用の算定等がある程度は見えてきている。
 一方、処分は立地によっても費用等も相当変わってくるし、地域共生も非常に大きな問題だと思う。その点で、費用がどのくらいかかるか、実際なかなかわかりにくい。既にRI、核燃料物質の使用が進んでいるので、廃棄物が当然発生する。廃棄物が発生した時に、これを集めないと使用について制限される状況が必ず出てくるので、それを避けるためには処分に関するコストの算定ができるように様々な基準等を定めることも非常に大事なことだろうと思う。資金の確保をおおよそということでいい加減に費用を集めることは集める側はいいが、お金を出す側はいい加減の金額を言われ、はいということにはいかない。多分、電力でも処分費用については詳細に詰められているだろうと思う。その点から考えて、私は作業部会ではかなり処分に重点を置いて進めて欲しいと思う。

【主査】 先ほど原子力機構が処分するという観点から、処分事業をするところの要件と、実際に処分事業をする時の具体的な議論をもう少し明確にしておくべきではないか、そして、事業の中身をもう少し明確にした上で合意を取った方がいいという3点は宿題としてあるが、それ以外の点は、何回かの議論を経て、コンセンサスとして合意できそうな点が委員の中で見えてきたという段階かと思う。今後、少し具体的な文章等を作る段階で、後半の議論であった処分費用、立地の進め方という非常に難しいところや実施体制の兼ね合いの部分は依然として残る。それについては、作業部会の議論が進んだ時点で少し補足し、最後の段階で再度、実施体制について確認してもらうことで、本日の資料や頂いた意見を中心として、少し課題があることで了解して欲しいと思う。

(2)−1 RI・研究所等廃棄物の処理・処分の費用について(1)
  事務局より資料第6−2号「RI・研究所等廃棄物処理・処分事業の資金確保方策の検討について」を説明。委員からの主な意見、要望等は以下の通り。

【主査】 資料第6−2号の第2段階の「合理的見積もりの分析・評価に基づくRI・研究所等廃棄物処理・処分事業の資金確保の検討」をどのようにするかは、本日ではなく、時間的にも第1段階の議論だけでもかなりかかると思うので、後日に議論する。そのような進行方法でよろしいか。認めて頂いたということで、資料第6−2−1号と資料第6−2−2号を用いて説明をして頂く。

【委員】 作業部会で資金確保方策の検討ということであるが、これは実施主体と強いリンクがあり、今回は紹介でよろしいと思うが、次回の議論の時に、実施主体をどうされるかということが後の議論に非常に大きな影響を与えると思う。だから、第1案、A案としてはこう、場合によればB案的なものを用意すると、具体的なイメージがわくと思う。それがないことには、資金確保と言われても議論の方法がないように思う。

【主査】 実施体制については先程、具体的にまとめていないような気もするので、次回の冒頭で、議論をまとめ、ある程度明確な形で、合意はここまでだったのではないかという資料を出すつもりであるが、よろしいか。
 実施体制について宿題をこなし、当然のことながらそれは処理・処分の資金確保の議論でも生かすことにする。

【委員】 資料第6−2号の流れは考え方としてはいいだろうと思うが、念頭に置く必要があるのは、例えば、六ヶ所村で行われている浅地中処分があるが、これは電力会社の中で廃棄物を処理し、そして電力会社が共同出資している日本原燃に処分をお願いするということで、非常にスムースであり、途中で料金が変更しても親会社と子会社という感じがある。一方、RI・研究所等廃棄物の場合には多くの事業者が関係しているので、一度決めた料金が将来どうなるかということが非常に難しいということを念頭に置いて検討して欲しいと思う。

【主査】 指摘されたとおりで、資金確保の検討で生かす必要があると思う。前提としては、これから説明する資料第6−2−1号及び資料第6−2−2号は今まで検討されたものを紹介するというスタンスであり、作業部会でこれをオーソライズされた資料では少なくとも現時点ではない。

(2)−2 RI・研究所等廃棄物の処理・処分の費用について(2)
  坂本技術副主幹より資料第6−2−1号「廃棄物処理費用の試算について」及び古川部長より資料第6−2−2号「RI廃棄物料金について」を説明。委員からの意見、要望等は以下の通り。

【主査】 資料第6−2−1号の5ページの200リットル当たりの金額は、仮にユーザーが可燃性固体の200リットルドラム缶を出したとすると前処理が8万3,000円である。その次の200リットル当たりの8,000円も、もともとの可燃性固体200リットルのドラム缶1本で8,000円ということであり、廃棄体化処理をした後に出る200リットル1本当たりということではないか。

【説明者】 そのとおり。

【主査】 RI協会も同じような形で、資料第6−2−2号の9ページの費用もユーザーが200リットルドラム缶を出した際の金額であり、例えば、200リットルドラム缶当たり1,000円だけがひとり歩きすることがないように理解して欲しいと思う。
 作業部会でも既に議論が何回か出ているが、有害廃棄物のうち、例えば溶融等をした際に飛灰となって飛ぶ鉛等は取り除いて処理する等の幾つかの技術的な前提のもとで検討が行われている。有害廃棄物は焼却等で分解できるものもあり、先ほど鉛及びカドミウムと話されたが、予め分別する必要があるということを留意して欲しいと思う。

【委員】 特に原子力機構の試算について、基本的に前処理は処分の形態に合わせて処理をすることが原則であるが、どのように試算をされているか非常に気になる。試算されているのはトレンチ処分及びコンクリートピット処分の2つであるが、両方とも最終の処分形態も違い、濃度の基準も違う。その部分をどのように考えているか、資料によれば、最後の固化体を作るところは入っていないのではないかという気がする。現状、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(炉規制法)に関してコンクリートピット処分及びトレンチ処分を区分する濃度上限値は一応あるが、RI廃棄物に関してそれはない。その理解でよろしいか。
 廃棄物にはクリアランスの問題がある。どの濃度で廃棄物とするかしないか。それも炉規制法に関しては最近整備され、RI廃棄物は現時点ではない。その状況では、クリアランスをどう決められるかによって明らかに物量も変わるし、処理の方法も処分に依存して大きく変わる。その意味で、最初に事務局が話された合理的費用の見積もりといっても、その部分を明確にしないと合理的にはならず、非常にコンサバティブになり、これは非常に難しい問題も抱えている思うが、先程の試算値にその部分はどのように反映しているか。

【説明者】 どこまで費用が入っているかについては、資料第6−2−1号の5ページの表で前処理及び廃棄体化処理に分けている。前処理に関して、基本的には保管を目的として、保管のスペース上、安定性の問題から一時的に処理をするものという形にしている。廃棄体化処理は基本的に処分のための処理ということで、両方とも見た上での処理を想定したものである。

【委員】 固化体をつくる部分も含まれているということか。

【説明者】 そのとおり。

【委員】 以前の資料では廃棄体化処理は高圧圧縮処理だけと書いてある。これはトレンチ処分を想定して書いているのか。トレンチ処分及びコンクリートピット処分で形態も違うので、その部分について教えて欲しい。

【説明者】 このような処理が終わった後、具体的に処分が見えれば、セメントを流して、炉規制法の基準に合わせて最終的には固形化して搬出することを想定している。現在、費用が最終的にその部分まで明確ではないかもしれないが、それはあまり大きな費用にならないので、今後の実績等を踏まえて費用の中で見ていけると思う。

【委員】 入っていないという理解か。又は、おおよそ入っているということか。

【説明者】 正確には入っていないが、極端にそこを入れて高くなることはないと思う。

【事務局】 石ぶ委員から規制で整備されていない部分があり、特にRIのクリアランス部分について整備されない限り、物量も最終的に決まらないため、合理的といってもその意味では合理的でないのではないかという指摘であったが、その通りかと思う。ただし、規制の体系が全部整備されるまで待つこともできない部分もあるので、作業部会での合理的見積もりは、現段階でできる範囲の合理的な見積もりと理解して欲しいと思う。

【委員】 資料第6−2−2号のRI料金について、約10年間料金が据え置かれ、平成15年4月から現行の新料金が作られたと話されたと思うが、RI協会側の様々な事情により、改訂による新しい料金設定をする場合、RI協会に加入しているメンバーがオーケーを言えば新しい料金は決定されるのか。それと関連して、新しい料金表を見せて欲しい。
 2ページの4「一般管理費」に関係することですが、3ページの「集荷経費」、4ページの「処理経費」にも「一般管理費」的なものが入っているのではないかと考えるが、2ページの4はそれと違った費用なのか。
 また、2ページの幾つかの経費の項目を、はじき出した上で30パーセント割引をしたと話されたと思う。割引した料金で実際は実施していると、その理由はRIの利用を促進するためと話されたと思うが、2ページの料金を構成する様々な費用項目が厳密に見積もられれば、単純に言えば全部プラスする、つまり費用積み上げ方式のようなもので、それを獲得しないと当然赤字になる。それを承知で30パーセント割引を実施し、事業がどのように成立するのか。必ず赤字になると思うが、その部分はどのようにに説明するのか。

【説明者】 料金を平成4年から平成15年まで10年間上げていない。実質的に値上げする時は、RI協会全体としての資金の運用方法で値上げせざるを得ないので、業界団体にそれぞれ根回しを事前に行う。RI協会の会員はRIの使用者であるが、赤字だから大変なので値段を上げて結構であるとは基本的にほとんどない。従って、その根回しには非常に時間がかかる。もちろん理解される点もあるが、その方がマジョリティーにならないとなかなか上げられないのが現実である。そのため、かなり赤字にならないとなかなか認めてもらえないことも現実にある。意思決定機関として、値上げする場合には大部分の重要事項は総会にかかる。そこで承認されるため、その土壌がしっかりと整わないと総会にも挙げられないので、その根回しでレスポンスが非常に悪く、非常に時間がかかった。
 料金表であるが、本日は持っていないので、後で事務局に届けるので、各委員に配付することは可能である。一般管理費が他のところにも、二重取りしているようなイメージが抱かれているが、2ページの大きな枠での一般管理費は本部の経費、RI協会の事業部分ではなく、例えば役員報酬等の費用である。その他ということで一般管理費的なところがあるのではないかと指摘があったが、例えば、プロパーの出張旅費等が含まれる。
 利用促進のために30パーセント割引していることについて、取れるものはしっかり取りなさいということだと思うが、実質的には各関係諸機関との調整、利用者との調整で、1つはネゴシエーションの結果ということも当然あり得ると私は判断する。

【委員】 廃棄物部門は現在赤字で、3〜5億円を他の部門から補填している。廃棄物を事業部として見た場合、その赤字の部分を放射性医薬品の頒布の売り上げから補填をしている。その理由は、放射性医薬品の使用により発生するRI廃棄物については既に処理施設が完成しており、保管のための倉庫代等の経費がかからない状況である。すべての廃棄物が処分まで一括できるとコストはもっと下がると思う。しかし、研究により発生するRI廃棄物(研究RI廃棄物)は、何十年間保管をしている。保管をしても数が減らないので、それが年々積み上がり、倉庫代だけでも年約4億円かかり、これが全部コストに反映される。そのような状況が続くと、例えば可燃物は燃やせば非常に数が少なくなるがそれができず、研究RI廃棄物は全然減らず、コスト計算をするとその部分が高くなる。しかし、同じ性状の廃棄物を別々の料金で集めることがいいかという議論があるが、研究者の人たちが非常に利用しづらい状況が起こることは、日本全体を考えた場合によくないのではないかという観点で、わずかな利益を廃棄物部門に回しているというのが現状である。それが実際にできるのは、RI協会が公益法人で、配当等を分配する必要がないためであり、我々の内部留保は現在ゼロという状態である。負債性の引当金を除けば、内部留保がないというぎりぎりのところで現在運営をしているという状況である。

【委員】 今回は初めてなのでこの資料で結構かと思うが、今後は平仄を整えた方がいいのではないかと思う。例えば、不燃性の固体廃棄物についてRI協会は12万4,000万円とあるが、原子力機構は28万円〜46万円で、これは随分違うと思った。廃棄体を作る費用を除けば、原子力機構では12万9,000円とRI協会の金額とあまり違いがない。RI協会は処理費を3割引している割に若干高いという感じがする。原子力機構とRI協会の考え方が違うためこの議論は難しいが、作業部会ではある程度平仄を整えて資料を出さないと議論ができないと思う。ある部分では輸送費を含めているが、ある部分では輸送費が含められていないということで、その費用の差額が約10パーセントならいいが、2、3倍になるという話では議論のしようがないので、関係者間で平仄をとる。もしできないならば、見積もっていない部分が明確にわかるような形にしないと議論ができないと思う。
 石ぶ委員からも指摘のクリアランスの議論だけではなく、すぐではないにしても、オールジャパンのRI・研究所等廃棄物についてある程度全体の見直すならば、高ベータ・ガンマに相当する廃棄物、又は使用済み線源に相当する廃棄物がおおよそどのように処理・処分されるか。これについて作業部会で議論をしないならば、どのようにするかという形で説明した方がいいいと思う。
 初めて処理費用を見たが、RI協会の処分費用は見積もった分を100パーセント頂いている。一方、処理費は70パーセントなので、それについては工夫が要るかと思う。処分費を100パーセント頂いていると説明すれば、今後、負担は基本的にないという話にもなる。逆になぜ70パーセントに頂くことになるか。赤字でなければ、売った時のお金が回っているということなので売った分を30パーセント割引し、処理費用に乗せるという形でとる方がいいのではないか。その方が公明正大であるという議論も成立し得ると思う。廃棄物の処分費用の積立は原子力環境整備促進・資金管理センターが実施しているが、ある程度厳格に見積もりたいということが最近のトレンドである。既に先行した制度があるので、この関係の費用は販売した時に消費税的に乗せる、それを資金管理センターが集荷・貯蔵・処理・処分に関して全部管理する。流用できないようにするという考え方も成立し得るので、現状がそうであり、歴史的流れで来たというのは承知しているが、それをいつの時点で変えるか。急激に変えることは困難を伴うこともわかるが、将来を見越したときにどの形に移行していくかを議論しないとこちら側は割引した料金、こちら側は100パーセントの料金というのは、なかなかわかりにくいという感じがする。
 医療法については監督官庁が厚生労働省である。作業部会の議論でオールジャパンとしているが、その部分の扱いはどうするか。うまくリンクできるか、又は所管省庁とある程度歩調は合っているか。特にRI協会の場合、研究用RI廃棄物もあるが、歴史的に見れば医療関係は非常に大きな貢献をされ、既に多くの事業が所有しているので、医療RI廃棄物は切った形で議論されるか、一緒に議論できるか、法律の上でもできるのかどうかも視野に入れて欲しいと思う。

【説明者】 小佐古委員の意見について、原子力機構の9万1,000円に対して、RI協会の7万2,000円は、形態が同じである。

【委員】 最後の形態は同じか。

【説明者】 その通り。

【委員】 比較対象は、例えば、原子力機構の8万3,000円とRI協会の7万2,000円を比較すればいいか。

【説明者】 違う。原子力機構の9万1,000円とRI協会の7万2,000円の比較になる。ただし、7万2,000円には30パーセント引している金額は入っていない。

【委員】 不燃固体の高圧圧縮の処理費用について、RI協会は12万4,000円だが、原子力機構は27万7,000円というか。

【説明者】 その通り。

【委員】 その状況であれば、大変複雑な議論をする必要がある。金属を処理する場合、原子力機構では27万7,000円が60万4,000円になるケースもある。何のために処理するか、何百億円もかけて余計なことしない方がいいのではないか。なぜ、原子力機構で溶融体について議論をしたかは、バリエーションがあるので後の検認で手間を省略できる。では、その手間の部分は、この費用で読めるかという疑問もある。

【主査】 平仄をそろえるとの意見があったが、作業部会の取りまとめの段階で、どのように取り扱うかは事務局とも相談し、誤解のない形にしたいと思う。
 資料第6−2−1号及び資料第6−2−2号で、主として処理料金について説明されたが、一応この数字になっていることを了解して頂くことをお願いする。
 処分費用の試算は、処分がまだ実際に行われていないので、どのような手続で試算をするかについて事務局から説明頂き、それで概ね了解ならば、次回、試算について石黒委員から説明するという形にする。



(2)−2 RI・研究所等廃棄物の処理・処分の費用について(2)
 事務局より資料第6−2−3号「RI・研究所等廃棄物の処分に要する費用の合理的見積もりについて」を説明。委員からの意見、要望等は以下の通り。

【委員】 資料第6−2−3号について、基本的に言えば、これは非常によくできていると私は思う。その理由は同じ1つの国の中で「放射性廃棄物」の問題についての議論を、既に我々の作業部会よりも先行して電気事業分野で行われている。そこにおける処分費用見積もりの基本的考え方、又は方法と非常に似通った手法で我々作業部会でもやるということは妥当なことだ。両者に基本的考え方等で齟齬があってはおかしいためである。できるだけ先行しているものを参考にしながら、我々の作業部会もそれに合わせていくことは基本的に非常に重要で、その考え方は正しいだろうと私は思う。1ページ、2ページに「類似性」、「参考になる」等と書いてある。では、違う部分はどこか。3ページに※があり、そこに留意点が書いてある。この部分が若干違う。この違いに留意しながら、しかし、その上の2行、懇談会に報告された費用見積もりを基に、総合エネルギー調査会原子力部会中間報告等の見積もりを参考にして実施と書いてある。これで実施された見積もりが、次回検討する資料第6−2−4号であると基本的には思う。したがって、私は、資料第6−2−3号の考え方は賛成です。

【委員】 私はもう少し情報を書いて欲しいが、前回の議論は平成11年度なので、その当時はクリアランス等もあまり明確な方針が見えなかったので、その部分をどう見込むか。また、高ベータ・ガンマの炉心構造物等において新たな議論、積み重なった議論等もあるので、それについて少し言及があった方がいいのではないかと思う。これは処理・処分側の見積もりであるが、費用は2つのことを考える必要があり、電気事業の集金する仕組みとして電気料金に上乗せしている。電気料金で集めるほか方法がない。RI・研究所等廃棄物の場合、最終的に処理、又は処分費用だけではなく、集める側のメカニズムが一体どうなるかの言及もないと、作業部会の報告書に書いても全部絵にかいたもちになる。実際に実行しようと思うと、動きようがないということにもなりかねないので、どのように資金を確保していくかも並行して議論されないと、かなり難しいのではないかという感想を持った。
 既に石榑委員が指摘されたが、資料第6−2−3号の最後のページに費用見積もりの範囲が書いてあるが、実際に立地等で進める部分の費用をどうされるか。調査費に入るか、用地取得費に入るか、定かではない。例えば、取得費に入るとしても、電気事業の場合、電源3法で根拠は保障されている。また、水力、火力で既に長い経験がある事業と、ここで新たにこのような事業を起こす。例えば、原子力機構で幾つかのところでは立地も実施しているが、その範囲で済むかも少し言及がないと、これででき上がり、よく書けているとはいかない。処分場を考えると、立地関係が進まなければ実際にはすべて絵にかいたもちである、動かないということになると思う。そのため、その部分についてすべての答えを要求することは難しいが、ある程度の方向性は示したほうがいいのではないかと思う。

【委員】 議論の進め方をクリアにしておきたいと思う。資料第6−2号で非常に大まかなスケジュールを書いた1枚ものがあるが、今、2番目におっしゃた「どこからお金を集めるか」という問題は、ここで言うと「第2段階」の話である。今、議論しようとしていることは「第1段階」、つまり、「総費用の全体額」をどのように把握するのかである。そのことと、資料第6−2号に「第2段階」として「集めたものをユーザーからどういう形で徴収するか」という問題は全く別の問題である。それを混同して議論すると、議論が複雑になるだけである。
 資料第6−1号の2ページの「その他」に、処理・処分費用が変動することはあると言っている。その部分は「ユーザーも協力」というところが関係あるのではないかと理解した。

【事務局】 小佐古委員の指摘は、議論する以上は実現性のある議論をしないといけないので、様々な点を見ないといけないということであり、それについてはその通りかと思うが、並行して佐々木委員から指摘されたAという議論をしている時にBという議論をすると、議論が複雑になることもあるので、小佐古委員の指摘は当然視野に入れながら、場合によっては積み上げていく議論も必要ではないかと思う。

【委員】 確認だが、作業部会では第2段階の議論はしないということか。

【主査】 次回は第1段階をする。

【委員】 混合した議論は不可能であり、第2段階も議論に含まれていなければ全体を描いたことにはならないとの主張であり、混合して議論して欲しいということではない。

【主査】 立地に関する議論について費用の面もあるかと思うが、国の関与の仕方もあるので、最初の意見が出たことにも従い、第1段階、第2段階とは少し別に議論したいと思う。資料第6−2−3号については、ある程度合意されたということで、これを受けた合理的試算の例を次回、石黒委員から説明していただく。

【事務局】 お金の問題に議論が入ってきたが、実施主体の議論と資金の問題、これは車の両輪のように関係のある問題であり、次回、実施主体に戻り、再度議論することもあるかもしれないがお願いしたいと思う。
 RI・研究所等廃棄物の問題については従来から問題視されており、今回の政策でもこの問題が残されることで原子力の推進に支障があってはならないので、解決をしなさいということで原子力委員会から指摘をされているところである。事務局としてはこれまでの積み重なってきた議論をもとに、一歩でも前進したいという気持ちである。 本日、公益について議論があったと思うが、これまで原子力機構、その他国立大学法人等において放射性廃棄物の処理・処分等について、一定の費用を自らの財布から出しているので、研究開発をしているから公益があるという単純な議論ではなく、放射性廃棄物の問題を、RI・研究所等廃棄物の問題を片づけるところにおいて大きな国の公益のようなものがあるのではないかと、個人的には思う。したがって、国の関与が当然、立地や地元との共生の問題であるところで国の関与が公益の観点から出てくるのではないかと思う。
 この作業部会で方向性を出し、廃棄物の問題はもう待ったなしで、先送りは許されないという厳しい認識のもとで、一歩でも前に進みたいと考えている。

(3) その他

【事務局】 次回の日程として、5月12日10時に827会議室での開催を予定しているとの連絡。



(研究開発局原子力計画課放射性廃棄物企画室)

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