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原子力分野の研究開発に関する委員会 RI・研究所等廃棄物作業部会(第4回)議事録

1. 日時
  平成18年3月28日(火曜日)

2. 場所
  経済産業省別館827会議室

3. 議題
(1) 諸外国における低レベル放射性廃棄物処分事業の現状
(2) 我が国における高レベル放射性廃棄物処分への取組状況
(3) 我が国におけるTRU廃棄物・ウラン廃棄物に関する検討状況
(4) RI・研究所等廃棄物作業部会で検討する処分事業の対象範囲
(5) その他

4. 配付資料
資料4−1−1  諸外国における低レベル放射性廃棄物処分事業の現状(総括表)
資料4−1−2  諸外国における低レベル放射性廃棄物処分の現状について
資料4−2  我が国における高レベル放射性廃棄物処分への取組状況について
資料4−3−1  我が国におけるTRU廃棄物に関する検討状況
資料4−3−2  ウラン廃棄物に関する検討状況について
資料4−4  RI・研究所等廃棄物処分実現に関する検討に当っての論点
 RI・研究所等廃棄物処分事業の具体的な推進方策1
資料4−5  RI・研究所等廃棄物作業部会(第3回) 議事録

5. 出席者
【構成員】 榎田主査、碧海委員、石榑委員、石黒委員、小佐古委員、小幡委員、佐々木委員、柴田委員、東ヶ崎委員、野口委員、平山委員、三代委員、山名委員
【事務局】 (研究開発局)藤木審議官、須藤原子力計画課放射性廃棄物企画室長

6. 議事概要
主査より、作業部会開催の挨拶。
事務局より本日の配付資料の確認、その後、本日の議題について審議。

(1)諸外国における低レベル放射性廃棄物処分事業の現状
 事務局より資料4−1−1「諸外国における低レベル放射性廃棄物処分事業の現状(総括表)」を説明。主な意見、要望は以下の通り。

【委員】
 混合廃棄物に対する取り組みについて、米国とフランスの2つの国が1つの法律で規制され、それ以外の国は別の法律で規制されている。その場合、処分場はどうなっているか。例えば、米国のクライブ処分場は有害物質を含んだ廃棄物も確か一緒に処分できたと思うが、一方、別の法律で規制されているそれ以外の国の場合、処分場は別になっているか。

【事務局】
 例えば、イギリスのドリック処分場では、放射性廃棄物としての規制、労働安全面等からの規制を受けた上で、混合廃棄物を処分している実績があると把握している。他の国でも実施しているところでは、おそらく放射線の観点、その他の科学的な面、環境面等からの規制を受けた上で処分していると考える。

【委員】
 石榑委員の指摘に関連して少し補足するが、クライブ処分場のエンバイロケア・オブ・ユタは、ミックスドウエーストは受け取った後にそれを前処理し、特に有機物は蒸発処理などし、分離する設備を持っている。つまり、前処理の設備を持った処分場になっている。

【委員】
 低レベル放射性廃棄物の多くは原子力産業から発生すると思う。資料4−1−1の表で、本作業部会の対象廃棄物である医療機関又は営利活動をやっていない研究所から発生する廃棄物が各国でどのように処分されているか比較しているか。

【事務局】
 各国では、日本のように発電所廃棄物、RI・研究所等廃棄物という分け方はしていない。強いて言えば、フィンランドが日本と同じような形で処分しているが、他の国はそのような分けた形で処分していないと聞いている。そのため、我が国におけるRI・研究所等廃棄物に絞った形で調査していない。

【委員】
 先程の意見に関連して、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(以下、原子炉等規制法と示す)と放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律(以下、放射線障害障害防止法と示す)と法律が分かれているため、原子炉等規制法で規制される廃棄物及び放射線障害防止法で規制される廃棄物を一緒に処分場で扱えるか議論の大きな分かれ目になると思う。例えばRI・研究所等廃棄物の物量があまり多くなければ、処分場をRI廃棄物と研究所等廃棄物と独立に作ることは非常に費用負担に耐えられないため、その意味では大きなメリットがあるが、実際に処分するときに実施できるかということはある。本作業部会では、資金回しについて議論させて欲しいと思うが、日本では原子炉等規制法で規制される廃棄物の処分場がある。こちら側からRI・研究所等廃棄物を引き取ってもらうよう依頼すると、処分事業者は建設資金等を割り算し、随分高い料金を提示する。我々はそのような経験を随分しており、費用負担に耐えることができない点が出てくる可能性が極めて大きい。
 電力等が作った処分場はタイムスケジュール、地元の合意等があり、かなり前の考え方で作られた。スケジュールありきであり、その処分場が現在、20年近く経過し、国際基準、又は各国が有している合理的な処分場の形態に合致しているかという点で検討が必要。また、電力は豊富な資金があるためかなり余裕を持って処分場を作った。RI・研究所等廃棄物は、お金の余裕もあまりないのに電力と同じようなルール及び枠組みで処分事業をするかという話である。現状の新しい知見、新しく発足された日本原子力研究開発機構(以下、原子力機構と示す)等のマンパワー及び世界中の動向を見て、新しくそういうものの合理性を追求することも1つの方法である。石榑委員が最初に話されたことをどのように扱うかは、資金回し等もかなり早い時期に話題にのせ、その方向性が見える議論にして欲しい。
 資料4−1−1の表の日本で「発生者責任の原則」が書いてある。研究、医療及び公益性の強い事業でも消費税を免れていないし、例えば、循環型社会とし法律が制定され、自動車のリサイクルのお金も販売したときにデポジットされ、それがリサイクル事業又は処分等に関連したところで使われる。それは自動車だけでなく、既に家電等でも実施されている。このような状況ではRI・研究所等廃棄物は研究だから公益事業から発生するものなのですべて国のお金で処分するという話は難しいと思う。大学及び原子力機構は、独立行政法人なので国からお金を交付されている。特に大きな事業は別だが、最近の傾向は交付されたお金の枠組みの中で中身を変えて事業をするスタイルである。例えば今SPring8等の事業活動を行うと、廃棄物が発生することが最初から自明なのに、その資金確保が当初からされていない。そのため、廃棄物が発生したときに、交付された資金の中で仕切り板を変えてお金を徴収することになる。また、我々は事業が進んでいる時は多額の資金が交付されるが、ある程度事業が進むと交付額が少なくなる。処分になると、例えば「ふげん」は何千億と、一部には7,000億と新聞紙上で掲載されたが、その費用を出す時、既に交付されている資金から自力で捻出できるか。初めから収益を目指していないのでうまくいかない可能性が強いと思う。全体のスタンスとして、発生者責任の原則に基づき、既に電事連では電気料金の上に積算に基づいた料金をデポジットし、それを貯金する仕組みをしているときに、RI・研究所等廃棄物はそのような仕組みはなく、すべて国に頼る形の制度設計をするのか非常に重要な点ではないかと思う。
 資金調達の方法は、販売のときに処分費用は要求せず、集荷し、引き取るときに費用を要求している。原子力政策大綱、原子力長計の議論を参考に処分場の設計等の詳細な計算に基づく処分費用の根拠は何かとなると、処分場の設計、運用方法についての論拠と根拠を用意した方がいいと思う。したがって、最初のデポジット又は集荷代をどうするか考えた方がいい。
 アイソトープ協会はRI廃棄物を集荷していると思うが、集荷費用の運用方法を明確化していく必要があると思う。その費用が処理工場で使われるか、処分を含めて集荷されたか、現在、明確ではないと思う。
以上より、処分場の扱い方を原子炉等規制法と放射線障害防止法で規制される廃棄物を一緒に処分するか、新たに合理性を求めるか、そして発生者責任の原則、受益者の取り扱いも少し議論にのせて欲しいと思う。

【事務局】
 小佐古委員の指摘は、一番大きな課題である資金の話を適切に議論するという話だと思う。資金の話はもう少し後で議論させて頂く。その際、処分事業の見積もり等の議論となり、事業者が考えている処分場の概要を説明すると思う。そのときにRI廃棄物及び研究所等廃棄物の処分場の費用がどうなのかについても議論になるかと考えている。

【委員】
 RI・研究所等廃棄物は「公益性」があるとしても、「発生者責任がない」と言うべきではないと前に話した。もし、これには発生者責任がないと言おうとするとかなりの理論武装が必要で、ここでは発生者責任があるとということを基本にして議論すべきである。ただし、発生者にどれ程の費用を負担してもらうかを個別・具体的に議論する局面、つまり、総額いくらということと総額でだしたものをどのような各発生者がどのように負担するのかという議論は別であり、後者の局面でいう個別料金表をつくるときに研究等の公益性のあるところは、少なめに負担をしてもらうことはあり得る。
 また、公益性に関する税負担の議論については、公益性を理由に税をとらない国もあるので、公益性の議論と税金負担の議論は別だと思う。

【委員】
 資料4−1−1は低レベル放射性廃棄物に相当する諸外国の放射性廃棄物という資料であり、RI・研究所等廃棄物ではない。この資料自体も一般の市民の方に説明をする場合、RI・研究所等廃棄物と低レべル放射性廃棄物の関係が非常に説明しにくいと思う。つまり、RI・研究所等廃棄物についてではなく、低レベルの放射性廃棄物なら説明しやすい。その方が合理的だと感じる。

【委員】
 資料4−1−1に発生者責任の原則と書いてあるが、原子力政策大綱では4つの原則を言っている。他に「合理的な処理・処分の原則」、「放射性廃棄物最小化の原則」等がある。法律が事業区分ごとで制定されているため、例えば、事業区分で処分場が違う可能性、法律が違うために合理性や最小化の原則に反する可能性がある。大事なことは国民の安全であり、廃棄物が違う区分で管理されることで、国民が安全上損をするか、又は地元が損をするかという問題がある。そのため、資金の問題及び発生者責任の問題は、法的な歴史、事業の歴史及び原子力の黎明期の痕跡を引きずった問題が多い。本作業部会が求めている最大のことは、合理的なのは何か、国民の安全を担保するにはどうしたらいいか、一番安く廃棄物を管理するためにどうしたらいいかを議論することである。そうすることで小佐古委員の指摘の通り、高いお金を出して法律区分に縛られて無駄なことをするかという疑問も出てくると思う。
 本作業部会では「合理的な処理・処分の原則」、「放射性廃棄物最小化の原則」という本来のあり方が、RI・研究所廃棄物では何かをまず率直的に議論すべきと思う。それと現状又は過去のそのような問題とリンクを考え、資金負担又は実施主体を考えていくという流れが議論として適切ではないかと考える。

【委員】
 資料4−1−1の低レベル放射性廃棄物の処分への取組状況について、我が国には電力の廃棄物及びRI・研究所等廃棄物という大きく2つの言葉がある。本資料の内容はほとんど各国の電力廃棄物であり、電力廃棄物の状態が非常にわかりやすい。一部、フィンランドはRI・研究所等廃棄物に似た表現があると話があったが、電力廃棄物の体系は日本でもある。フランス及びスウェーデンは、電力サイトの横の海底に処分場を作り、発電所と処分場がワンセットの形態で現実的にある。その状況で我が国におけるRI・研究所等廃棄物のあり方に関するポイントが本作業部会の考え方だと思う。諸外国の中小施設事業者、つまり電力以外の廃棄物処分に関する枠組、処分費用の確保方策についての情報の入手は現実的に難しい。例えば、スペインのENRESAでは、電力は規定の基金制度でシステムを持っているが、中小施設事業者から発生する廃棄物について処分場の横に処理場、集荷の保管庫も設置し、前処理する。発生者とは別に処分場の前作業をサービスして中小施設事業者の廃棄物処理処分をワンセットで実施している。フランスのオーブ処分場の例では、メインは電力廃棄物であるが、研究所等廃棄物を別途料金で上乗せしている。その料金が電力と同じということについて、イニシャルコストを中小施設事業者は投資していないためプラスアルファするべきとの議論があると聞いている。
 本作業部会でのポイントはRI・研究等廃棄物の小規模廃棄物発生者の処理処分のあり方、法律の枠組み及び処分費用確保の仕組みをどうするか、その情報がもう少しあると参考になると思う。

【事務局】
 小規模廃棄物事業者の情報も視野に入れて調査したが、フィンランド及びスペイン以外はそのような情報はない。
 石黒委員は日本における電力廃棄物及びRI・研究所等廃棄物と同じ取扱いが他国でもあるのではないかという発想だと思うが、調査結果によれば諸外国では電力廃棄物及びRI・研究所等廃棄物を低レベル放射性廃棄物という形で法律が規定されていると思う。その上で法律ではなく、日本のRI・研究所等廃棄物に関する参考として小規模廃棄物事業者の処理処分のあり方等の視点で調査するということも適切な示唆だと思うが、現段階では資料に提供した以上の情報はないという状況である。

【主査】
 今後、諸外国における小規模廃棄物事業者の情報を入手したら報告するような形にする。

【委員】
 発生者責任について考えると、RIを使うときに処分について意識されないと発生者責任は本来生じないだろうと思う。RIは昭和41年頃に廃棄物が発生し始め、過去分に遡って発生者責任は当然ではないかという議論は、必ずしも当たらないと思う。例えば患者さんがRIを利用し、発生した廃棄物の処分費用を現在徴収することは一般的には許されない。  アイソトープ協会は廃棄物の集荷を今後も実施していきたいと考えているが、過去分で既に集荷された廃棄物も当然発生者責任という論議をすると、小規模廃棄物事業者は何十億、場合によっては100億以上のお金を出すことになり、事実上処分できない。そのため、事実上できないものを当然ということだけで議論を進めれば、論理的な破綻がくることはやむを得ないと思う。その部分を適切に行う方法も一方では必要だろうと考える。

【委員】
 過去分の廃棄物の取扱は既に様々な委員会で決まっている。そのため、現時点以降について何の形にすることが正しいか議論する。これを中心にせず、過去分の廃棄物の議論を始めるとあらゆることができない。アスベスト等も今後どうするかと過去分をどう扱うかは別の議論であり、過去における発生者を把握できなければ、政府の援助が要るかもしれないという議論にすべきである。過去分の廃棄物の方法論が多くあるのでおそらくそれらに従えばいいと思う。
我々が考えることは日本についてであり、日本における特殊事情がある。一つ目として我が国は、原子力関連の様々な技術、産業等のほとんどが輸入型で発展してきた。我が国はある程度完成しているものをピックアップし、研究炉のルール、発電炉のルール、核燃料サイクルのルールという形の積み上げ型にならざるを得なかった。諸外国の例によれば、我が国と似たような法律の体系、積み上げ方をしていない。そのため、我が国では統一的な放射性廃棄物の考え方、規制制度の見直し、整合化という議論がされる。  2つ目として我が国におけるRI事業所の規模が異様に多い。日本のアイソトープ又は放射線発生施設は、協会の傘下にあるものとして非密封で約2,000事業所、密封関係を入れると約3,000事業所、また今、獣医療法等も議論しているが、それを入れると約8,000事業所となる。例えば、オランダのCOVRAという研究施設は様々な廃棄物を集めているが、RI事業者は少なくとも数百である。大きい国であるアメリカ、フランス等は最初から廃棄物をある程度統一的に扱えているため、我々は特殊な位置を占めている。外国で処分できているから我が国で処分できるというのは若干無理があり、我が国の固有の事情を考えてうまい着地点を探すことが論点ではないかと思う。
 廃棄物処分事業を利用の部分から切り離して独立事業とするとそれは成立しない。それはICRP(国際放射線防護委員会)等でも既に指摘され、研究活動でいい成果を上げたり、製品における利潤を上げたりする話がある。これはある程度お金が動いているから可能であるが、利用する側とダウンストリーム関係の流れを切ると、これは資金の供給方法も社会における正当化も何も出てこない。すべてが過去のレガシーであり、利用者側は無責任だと処分も考えないで残骸だけ残したという議論になる。そのため、こういう事業を考えるときには、必ず利用側とダウンストリーム側のリンクを考えないと、初めから事業は成立しない。その方法は最初にデポジットし、貯金をしてから処分事業に使うか、又は集荷事業である程度お金を集める形になる。例えばアイストープ協会は廃棄物を集荷し、ある程度お金をためることができる。けれども、集荷の事業と処分の事業を切ると処分側はお金の根拠が全くないので、例えば原子力機構で処分をする場合、処分費用はないため、廃棄物発生者に処分費用を全部出して下さいと言わざるを得ない。世間にその説明をしたときに許してもらえるか。メリットを受けた人たちがいる、又は集荷である程度お金を集めているのではないかという話が出てくる。例えば、処分事業者は、集荷でお金を集める仕組みを抱き合わせで実施しないと多分成立しないし、抱き合わせでもかなり苦しいという議論もある。そのため、お金が動いている利用側で、ダウンストリーム側の処分と資金のリンクも議論して欲しいと思う。

【委員】
 私はRI・研究所等廃棄物の議論に何回か関わっているが、今日の議論の大部分が毎回繰り返されている印象を持つ。原点に戻り、それぞれの段階で整理をすることは非常に重要だと思うが、実現可能な案を出していかないと先へ進まないと思う。

(2)我が国における高レベル放射性廃棄物処分への取組状況
事務局より資料4−2「我が国における高レベル放射性廃棄物処分への取組状況について」を説明。特に要望、意見はなし。

(3)我が国におけるTRU廃棄物・ウラン廃棄物に関する検討状況
三代委員より資料4−3−1「我が国におけるTRU廃棄物に関する検討状況」を説明。また、野口委員より資料4−3−2「ウラン廃棄物に関する検討状況について」を説明。主な意見、要望は以下の通り。

【委員】
 既に碧海委員からも指摘されているが、一覧表を作り議論をする時はどういう枠組みにするか。例えば、4−3−1の3ページではRI・研究所等廃棄物に余裕深度処分相当があるという言い方があり、又は本資料全体が原子力機構で実施されている仕事を中心にまとめられ、研究所等廃棄物の中には地層処分相当のものもあるとされている。最初の議論に関係するが、核燃料又はRIをどのように買うかと非常にリンクしている。本作業部会で放射線障害防止法又は原子炉等規制法のこの部分の議論を明確にしないと、TRU廃棄物はある部分は地層処分、放射能濃度が薄いものは浅地中処分と読み方次第でそのような感じがする。原子力委員会で地層処分相当の長半減期低発熱放射性廃棄物と高レベル放射性廃棄物の併置処分を議論し、1〜10ギガベクレルは地層処分であるが、そうでないものは余裕深度処分としている。そのため、資料4−3−1のような表をまとめるときに、ウラン廃棄物等も視野に入れて議論することがどうなるかを明示しないとRI・研究所等廃棄物における今までの議論に登場してこなかったが、余裕深度処分相当の議論では出てくる等、かなり複雑な議論をしなくてはいけないと思う。
 この議論をある程度統一的に扱いたいならば、それは工夫の仕方があるが、その議論を始めた途端、例えばTRU核種の濃度がある一定以上ということを誰がどういう形で検認して、どちらの法律の枠組みに入るかの議論を始める必要がある。現状としても、加工事業及びウランを用いる使用施設は、ほとんど同じ廃棄物でも置き場所を明確に分けるように法律運用され、仕切り区分が明確でない状態の議論はかなり危険であり、碧海委員が指摘されたよう何の議論をしているかになりかねない。

【主査】
 この議題は小佐古委員から指摘された点が心配であるので、本作業部会で中心となる審議事項との関係で、できるだけ誤解のない形でおそらく作業部会の報告書を取りまとめることになると思う。私の方で少し預かり、然るべき時に再度、宿題が残っていれば回答するという形にさせて頂きたいと思う。

(4)RI・研究所等廃棄物作業部会で検討する処分事業の対象範囲
事務局より、「RI・研究所等廃棄物処分事業実現に関する検討に当たっての論点 RI・研究所等廃棄物処分事業の具体的な推進方策1」を説明。主な意見、要望は以下の通り。

【委員】
 資料4−4の3、4及び5ページ目について、この方向でお願いしたいと思う。電機メーカーは作業部会における中小廃棄物を保管し、処理できず、生ドラム缶で保管している状態である。この処理及び処分の話をするとき、厳密に様々な定義をし細分化して議論をすると、結果として全体的に効率的ではないと思う。原子炉等規制法及び放射線障害防止法に関して法律の枠はあまり拘らず、全体で合理的な方法を考えて欲しいと思う。その意味では、本日提案された形で、範囲、議論する対象として生ドラム缶を保管している事業所から輸送し、それを廃棄体に処理をし、廃棄体を輸送して処分をするというところまで一括して、一番合理的な方法を議論していただきたいと思う。

【委員】
 廃棄物の範囲を考える場合、TRU廃棄物でも放射能濃度が非常に薄いものは浅地中処分、また放射能濃度に応じて約50メートルの余裕深度処分、数百メートルの地層処分となる。RI・研究所等廃棄物の処分事業に関する懇談会(以下、懇談会と示す)は、ケース2としてTRU廃棄物の放射能濃度が薄いものは浅地中処分可能ということで、ケーススタディーの形で概念としては取り入れた。
 野口委員の「ウラン廃棄物の検討状況」の報告のまとめで、ある線量での評価を行うと大部分は浅地中処分可能、それもトレンチ処分可能と記載されている。RI・研究所等廃棄物における原子炉等規制法及び核燃料物質の使用等に関する規則と加工事業は別という規制単位で考える方法もあるが、TRU廃棄物の放射能濃度が薄いもの、ウラン廃棄物の浅地中処分相当可能なものを拒否するのではなく、それもインクルードした方が本作業部会におけるフレキシビリティが高まると思う。

【委員】
 石黒委員の意見は、資料4−4の2、4ページに直接リンクし、議論のかなり骨格をなす重要な指摘だと思う。
 2ページの内容ではトレンチ処分相当、コンクリートピット処分相当は議論に乗せるが、例えば、βγ各種やα核種の放射能濃度が高く、現行の濃度上限値を超えるもの、又はTRU核種を含む廃棄物及びウラン廃棄物は今後検討という内容である。我々は法律に規定されていることを遵守して処分する。その状況で法律間を自由にやり取りする議論をし、作業部会で取り纏め、石榑委員から指摘のあった実現可能な案ができたと言えるかどうか。また、現在主要な廃棄物を検討し、残りの廃棄物は原子炉等規制法が整備されたものをフォローアップし、処分概要を決める。これは原子炉等規制法において既に処分が実施されている低レベル放射性廃棄物のコンクリートピット処分で利用されている厳重な設備をフォローアップし、世界中で実施されていない10マイクロシーベルト毎年で処分を行い、合理性、経済性及び独立の事業ができるかという議論と強くリンクしている。また、過剰に費用を支払っているのではないかという形を後追いした形で処分したいのかともリンクする。全体のトーンが高βγ核種及びα核種を含む廃棄物、TRU核種を含む廃棄物、又はウラン廃棄物は原子炉等規制法側で決まったことをフォローアップして後で検討するという枠組をどうするか最初に決断を求められていると思う。

【委員】
 資料4−4の1ページの文章をよれば、地層処分相当、余裕深度処分相当及び浅地中処分相当の廃棄物に分類されるが、浅地中処分相当だけを当面議論する。例えば、原子力安全委員会ではまだ議論がないが、原子力委員会ではウラン廃棄物の場合、除染し放射能レベルを下げれば、浅地中処分相当になるとしている。ウラン廃棄物は様々な基準が整備されていないため、どの濃度から浅地中処分になるかわからないため現時点で物量を出せないと思うが、広い枠の中には入るとして当面考える。

【委員】
 本作業部会の論点は効率的な細かい枠組みをどうするかではなく、誰がどのような形で事業を実施していくかの枠取りをすればいいと思う。
 心配していることはRI・研究所等廃棄物の大部分が処分されたが、ある少量の部分だけが処分されず残る。その廃棄物を処分する事業者が決まらない。電気事業者に依頼する場合、処分費用が高く、現実的にできない。そのため、今後、少量のウラン廃棄物等を処分するのために作業部会を再度開催し、新たな議論をする必要がある。また、同率に処分するようにと言われ、最初から採算が合わない形になるのではないかと心配している。そこで、発生している廃棄物について明確ではない部分もあるが、枠取りとしてある機関が全体を通して実施することを決めることが重要であると思う。
 資料4−4の5ページの廃棄物発生から処分までの流れで、現在、集金できる仕組みは廃棄物の集荷事業だけである。そのため仕組みを変えれば、最初にデポジットしアドオンし収益上で困るならば、割引率で変えたり、補助金を出したりとする。しかし、議論の範囲を処分と限定すると、実施主体を考えるときに処分事業者はどこからお金を得て処分するかと非常に座りが悪い議論をする可能性がある。そして、どこで集金するか、どのくらい補助金が必要か、どういう資金回しにするかと議論の幅を極めて限定的なものにし、勧告は出たが、後で何度ももめてしまう形になるでのはないかと思う。処分事業を切り離し、処分だけを実施すると、負の遺産で収益が合わない。処分事業は最初のところから一連のメリットを得た方が負担し、足りない部分はサポートするという2段構え、又は回収した資金をベースにし、実施主体が事業を実施するという全体の流れが見える形の議論をして欲しいと思う。

【主査】
 小佐古委員の発言の前半の部分の浅地中処分相当という意味について、異論等があれば発言して欲しい。
 もう一つは、資料4−4の5ページの3.の処分事業の範囲として廃棄物発生から処分までの流れが図及び1から4までが原案として出ているが、この点について意見があれば、発言して欲しい。

【委員】
 議論の前提で、小幡委員に質問があるが、現在、アイソトープ協会が廃棄物の集荷をしている。契約の内容も関係するが、あるA大学はお金を支払いアイソトープ協会に渡したので廃棄物の所有権はアイソトープ協会側に移ったが、処分費用として追加で5,000万出して下さいと話ができるのか。それとも、集荷のとき支払いしたので、アイソトープ協会側にあらゆるものが移ったと考え、追加請求は出来ないと考えるか。

【委員】
 処分の費用も含めてある一定の時期から集荷金をいただいている。その処分費用は、当初は約22万円、その後、約41万円、約51万円、現在はより高額に変わっている。足らない部分を後から追加して徴収することは、民法上からできないだろうと考える。今後、処分費用の回収に関する仕組みを作る場合、処分するまで時間がかかるので、現在、放射性物質を利用している者が過去に利用している者の処分費用を負担する形が許されるか問題がある。電気料金の場合は許される領域かと思うが、研究所又は病院はおそらく許されず、アイソトープ協会が廃棄物を集荷しているが、本来的な発生者責任という場合、例えば病院の患者、研究者に処分費用を負担させようとしても実際上は不可能だと考えている。  我々は山名委員の指摘通り、合理的に放射性廃棄物を少なくしていくことが必要である。それから、費用負担について我々は公益法人であるため、あまり剰余金を出すような仕組みを現在許されていない。その中で他の事業から実際的にはお金を回してこないといけない。そのため、放射性廃棄物の発生者とその処分費用を負担する人は別になる。これは社会的に許される範囲であるが、公益的なことのため多少赤字としても我慢する範囲でないと一般の方には認めていただけないと考える。

【委員】
 廃棄物の所有権は難しい問題があり、様々な考え方がありうるが、現状は、法律的な手当てがなく、アイソトープ協会が管理する形で受け取っているという理解でよいか。

【委員】
 管理であれば、それは所有権が移ってないが、管理の域を超えた形で協会が実質的に事業を実施している。

【委員】
 例えば、法律を新しく制定し、過去分について費用を徴収できる仕組みを作るときに遡及適用できるかという問題がある。公害の発生者に対して公害の後始末が必要になったので、法律で公害対策のための費用負担を課すことは一種の遡及適用であるが、これを認めた例がある。従って不可能ではないが、現実問題として、例えば法律を制定しても、既に集荷していいる分に遡及適用をかけていくことは、難しいかなという感じがする。本来、早い段階でここまで見越して費用を徴収しておくべきだったので、出来る限り早い段階で、処分までかかる費用も全部込みにした形で法制度を仕組む必要がある。これは自明のことで、遅くなればなるほど、ずっと先の人の負担でまかなうことになってしまうという問題がクローズアップされると思う。

【委員】
 公害の場合、因果関係で非常に長くもめるが、廃棄物の場合、帳票が出ているので、発生元が非常に明確である。因果関係は他の分野では言われているにも関わらず、アイソトープ協会の集荷事業は契約も交わさないで引き取ってもらうが、集荷という大きな枠組みでやられているのが現状だと思う。また、時間が経過しているので、遡及適用はできないと思う。

【委員】
 処分事業の「対象範囲の確定」という議論をする理由は、後に検討する「処分費用の確定」と非常に絡むからだと思う。したがって、この処分事業の対象の確定ついて、本日の段階では各委員の合意をとりつけるのは非常に難しいと思う。幾つかの論点について、もう少し各委員が発言しやすいように事務局で1枚紙でもいいので資料を作成し、次回の冒頭にでも合意が得られるか再度、議論してもいいのではないかと思う。
廃棄物の発生物量が処分費用に関係すると思う。ある数値が出た場合、それがどれだけ正確なものかという話である。非常に発生元が多様であり、特に中小施設事業者の量の確定が非常に難しいのではないか。どの程度各委員の合意が得られるような形でそれらの物量を確定できるかは非常に大きなファクターであり、論点の1つだと思う。
 基本的には資料4−4に基づき、当面するべきことについてまず議論をした方がいいのではないかと思う。それを前提にして、どの形で処分するかを検討する。浅地中処分はトレンチ処分又はコンクリートピット処分があり、浅地中処分相当の廃棄物量をこの2つの処分形態にどのように分割するか。
 処分施設を全く新しく作るかどうか、既存施設も一部有効利用するか。処分施設は相当初期投資も要る。これも非常に費用にかかわる問題ではないかと思う。
 また、どのぐらいの時間枠の中でこの事業を進めていくか、そのスケジュール絡みの部分についての合意も必要。その部分がある程度確定されれば、かなり作業は進めやすくなると思う。

【委員】
 資料4−4の2ページで検討する事業の範囲について廃棄物の処理工程も含めるべきだと思う。前回、廃棄物と廃棄体はどう違うかという質問をしたが、廃棄物の処分事業という場合、その処理工程は入ると思う。その意味で9ページの懇談会報告書では、「三者の処理施設を活用するなどの合理的な施設利用等について検討することが望まれる」とされ、先ほどの事務局が説明したようにこの懇談会では処理は一切考えていないというのではないのではないか。
 また、廃棄物の場合、まだ処理されてないものであり、本作業部会の報告も、言葉の使い方を相当厳密にやった方がいいと感じている。

【委員】
 碧海委員に対する質問でダウンストリーム事業全体という考え方をしないと集荷事業者、処理業者、最終的な処分をする事業がそれぞれ別ということになり、誰がどのような方法で資金を集め、どのような方法で全体をオペレーションするかが見えなくなると思う。研究成果や利益をあげているところが応分の負担をし、国から幾らかの助成を頂き、全体の事業をしないとうまく事業が回らないと思う。

【委員】
 それは全然異論はない。私たちが生活をする上で一般的な廃棄物を考える場合、発生者側がいろんな形で負担をしている。生活者として消費者として、どこかでお金を負担し、自分たちの行動的にも様々な義務を負う。私は常識的に全部一括として考えると思う。

【委員】
 資料4−4の5ページの図及び3.の1から4は、最もコンプリートな形だと思う。この黄色の中の図のすべてを含んでいるもの、また1をたとえば除いて受け入れてから処理、処分まで含めるか等、いろいろ論点となるべき点はあると思う。

【主査】
事務局のほうで用意した資料4−4では案1/3から3/3があるが、今の議論は5ページの3/3についてである。そこで、処分事業の範囲は1から4までよいか。

【委員】
 合理的な処分までのストーリーを作ることが大事な目標だと思う。キーになるのが処理であり、例えば高レベル放射性廃棄物の場合、発生者が品質保証まで全部行い、確実に基準を満たし、処分実施者が廃棄体を受け入れて処分だけを考えるという方法である。RI・研究所等廃棄物の場合、発生者がドラム缶の中身についてどこまで品質保証しているか、例えば、密度が低い、別のものが混在している、高濃度の物体が同じドラム缶に入っているため余裕深度処分に回されてしまう、そういうことがあると非常に無駄が起る可能性がある。ただし、発生者は責任をもって確認する。ただし、JAEAのようなしっかりした組織では品質保証ができているが、小規模廃棄物事業者はなかなかできない可能性もある。それから、ミックスド・ウェーストのような横断的な問題が発生する可能性もある。また、一部アイソトープ協会に関しては、RI廃棄物をある程度処理し、発生者から出てくる情報に基づいてある程度の品質管理をやっている。
全体の中で、処分事業者が、例えば圧縮、ミックスド・ウェーストの分離、廃棄物の組み替えによる合理的な区分を行うことを含め、統一的にある合理的な方向に持っていける機能を作業部会に持たせることができれば、これは非常にメリットがあると思う。これは廃棄物のトレーサビリティ、資金の有効利用にもつながり、また現有施設の利用、限られたサイトの利用というところで非常に合理性が上がるかもしれない。それをしないとサイトが2、3つ、ドラム缶に空隙ができ、スペースが無駄になることもあるので、廃棄物の合理性を上げ、品質保証を上げるために統一的に1つの事業者が行うという意味で、一貫して実施した方がいいと思う。

【主査】
 範囲としては、5ページの1から4の範囲で基本的にはよろしいか。

【委員】
 結構である。

【委員】
 山名委員の指摘通り、統一的に事業を行えば、非常に合理性を出せると思う。  資料4−4の5ページの1から4の内容について、1は廃棄物の集荷事業、2は処理施設、3が処分事業となり、輸送関係は独立して扱うというより付随するものとして扱う。集荷、処理及び処分が通常の書き方で、5ページの下の絵も施設から直接処理施設に行くように書いてあるが、集荷をして貯蔵しておくことが現在、存在する。RIの処理施設を持っているのは医療用RI廃棄物だけであり、研究用の処理施設は、旧日本原子力研究所にしかない。そのため、集荷、処理及び処分として山名委員の指摘の通り、集荷の段階からある事業者が統一して品質保証するのであれば合理性が出てきて、組織から組織へ渡すときにスペックの確認が必要なくなる。  佐々木委員の発言で物量及び処分方法は、多分以前開催された原子力安全委員会等でも随分出ており、グロスな物量はもう十分ではないかと思う。産業廃棄物等と比較しても、この程度の物量が出ていればたぶん十分であり、処分方法にしてもコンクリートピット処分又はトレンチ処分するかの区分があり、大きな論点としてはクリアランスの導入による物量の変化と思う。  そのため、ある程度内容が見えているところに議論を集中するのではなく、導入すると状況が変わるだろう、品質保証は統一でやると合理性が出るのではないか、その観点に焦点を当てて頂きたいと思う。

【委員】
 資料4−4の5ページの1から4は1つの考え方として十分ではないかと思う。廃棄物の議論は鶏と卵みたいな話があり、どこからまず取りかかる必要があるかについて合意するが、我々がこれから議論しようとしていることが、全体の絵の中でどこなのか把握しないと、議論がとんでもない方向にいくのではないかと心配である。
 原子力機構が発足するとき、バックエンド関係の費用が80年間で約2兆円かかる、約2兆円の内訳が、解体に約6,000億円、処理に約6,000億円、処分に約6,000億円、輸送に約2,000億円である。我々が本作業部会で議論することに処理も入っているかもしれないが、浅地中処分する量が最もあるかもしれないが、コスト的には安い部分である。原子力機構はこれから施設の解体をする必要があり、ほとんど生ドラム缶で保管されている。これを処理すると、結構な費用がかかる。
 4つの点を議論することは確かに素晴らしいが、コスト的にどれぐらいかかるかということをある程度念頭に置かないと、この論点を議論したが、処分にかかる費用の配分の方法を考えないと予算がなくなって、他の施設の解体や処理まで影響が出てくる可能性がある。そのことについて考える必要があるのではないかという気がする。
 それから、クリアランスの話があるが、5ページの下に絵があるが、クリアランスを一体誰がどこの段階で実施するかということが大事になると思う。クリアランスは真ん中の段階で実施することが適切かもしれないので、その時の法体系及び責任関係を明確にしないと、クリアランスの導入方法について電力以上に苦労するのではないか。
 議論はどこからか取り組み必要があり、最後はお金及び法体系となり、非常に難しいところになるのではないかという気がする。

【委員】
 統一的に処理及び処分を検討することは非常によいと思うが、現実問題としては処理が進んでいる。実際に処理する状況にあり、何十万本を倉庫に保管することは現実問題としてできない。そのため、処分の基準又は合理的に処分をするために何をする必要があるかという目安がないと苦労する。クリアランスも含め、その基準が処理者にとっておそらく大事なことであり、実際に集荷事業者は各事業所に対して、核種の選別や半減期が長いものは分けるようにと既に行っている。
 しかし、それが実際に生かされるかは疑問があり、全体的に実施するとしても議論の順番があると思うが、基準が合理的なのかが大変関心である。

【委員】
 碧海先生の話とも関連するが、処理、処分及び廃棄体化は一種の業界用語である。一種の独立の廃棄物ディクショナリーであり、ある種の合意形成を図りつつあるわけで、独特の概念規定があるのが表現に関して議論される原因ではないかと思う。
 第1回の作業部会の設立目的、これからの進め方の議論の中で、制度化の話と実施主体の話と資金確保の話は常に出てくるが、明らかに処分事業をどうするかという考えが前提の議論になる。全体として、処分はその前の処理や集荷まで視野を広げて考えるべきであると思うが、疎密の程度があるのではないかと思う。現時点で処理のあり方、廃棄体化のあり方、資金の確保方策、集荷のあり方まで話を拡散させると、6、7月までに取り纏めるようなテーマではないと思う。その視野は資料4−4の5ページの内容でよろしいと思うが、処分事業の主体がどうあるべきか、処分のところから見た場合に処理がどう見えてくるか、集荷のところから見た場合に品質保証がどう見えてくるか、又はお金の回り方としてどう見えるか、そういう視点で全体を見ることが必要だと思うが、懇談会では処分事業に限定した議論をしたというのが過去の経緯で、作業部会ではある程度踏襲するが、視野は5ページの内容を考えつつ議論し、最終的に結論の守備範囲をどう書くかは別途問題があると思う。これから処理のあり方論まで含めて全部議論するとなると、今までのデータ、時間を考えると、現実問題としてはなかなか難しい。全体を視野に入れて処分を重点的にバックエンド全般に対する要求事項を整理することを考える。

【委員】
 私の話で誤解されているなら、全体の中で我々が議論しているところを認識しつつここを議論することが私の話であり、全部また元に戻すとという話ではない。

【委員】
 時間軸の問題があり、処分は基本的にまず立地がすべてである。立地場所を見つけることは大変なことであり、地元と政府の関係の話、例えば、交付金、様々な解決ができてない大きな問題が多くある。長い目で取り組むことは重要なことであるが、東ヶ崎委員が話された、何をどう埋めるか、どう合理的に埋めるかという論拠が固まらないうちにそれに対する時間的な緊急性、又は早めに取組必要がある措置を前もって取り組むと時間的な関係があると思う。
 処分はイコール立地になり、立地が先ということになったとき、今保管されている廃棄物、発生している廃棄物に関しての負荷がどのくらいの時間規模で出てくるかという話、それは幾つかのRI事業者が事業をやめようとしているときや、デコミッショニングがもうすぐ始まるという時間的なことも含め、時間軸との整合が必ずあると思う。
 そのため、処分の時間、処理、品質保証を全体的に統一していくことの緊急性、これをうまく時間的に合わせて合理的な進め方をすることが必要になると思う。バランスをうまくとりながら実施することが必要と思う。

【委員】
 石黒委員が話された3つのこと、制度化、実施主体、資金確保。以前、懇談会を行ったが間に合わないから作業部会で現在議論している。何が一番問題であったかというと、発生者責任の原則が存在して、資金確保をどうするかのピクチャーをうまく描けなったからだと思う。
 話の順番は資金がどのように確保されるか。受益者側の応分の負担、政府側のサポート、既存設備の活用の目処が立たないことには、実施主体を議論するにしても何をするにしても議論が進まないと思う。
 私が集荷の話をする理由は廃棄物利用に絡んで利用者からお金を集める仕組みが集荷だけに存在しているからである。我々は集荷の時にお金を支払っている。だから、それがどうなるかも含めて議論をしないとその部分を曖昧にしたままで実施主体はどうするか。お金が動いているのは集荷だけでその議論がなければ、石榑委員が話されたように現実的な着地点を探すことはかなり無理がある。だから、ユーザー側からは全くお金を徴収しないか、ある程度集荷のお金が動いているある部分を読むか、それがどのように動くかという議論がなければ、処分と言われても実施できない。
 例えば、J―PARCで事業をしているが、その事業の中に処分費用が入っているか。多分処分費用が入らずに事業が動いていると思う。その部分の資金確保をどうするかがかなり重要な位置を占め、利用や集荷という構造にも踏み込まなければ、資金構造がどうなるかという議論は多分できない。資金構造が明確にならなければ、誰が事業を実施するかも明確にならないし、制度化の議論もできないという順番になるかと思う。

【委員】
 議事の進め方について提案がある。先ほど主査が話されたようにステップごとに合意を得て進められるならばそれに越したことはないが、本日のテーマ1つにしても非常にいろんな難しい問題が含まれていて、それがさらに実施主体、費用の確保とある程度リンクしている。
 これだけの重要なことが1回の議論で結論が出るという話は決してないと思う。結論が出ているならば、前の懇談会で結論が出ているわけで、それが必ずしも明確にならなかったということは、非常に様々な難しい問題が相互に絡んでいる。今日の議論を踏まえて、事務局で論点整理して欲しい。

【主査】
 石榑委員から指摘されたとおり、本日の議論を私と事務局で整理をし、間に合えば次回、できるだけ作業部会の作業も進展するような形で資料整理をさせて頂く。先生方に議事録を見ていただくことになるが、対象廃棄物、時間軸、処分手法の観点に基づく整理、それから、5ページの1から4の範囲について基本的には合意されているが、それ以外の難しい点を考えないと形式的にこれでいいかどうかは同意できないということだったかと思う。資料は議論をしたことについて議事録を起こすので、それについて精査をお願いする。

(5)その他
 事務局より、次回の日程は委員方と調整が終了していたが本日の議論を踏まえ、主査と相談をし、改めて連絡する。一応調整した日程で進めたいと思うが、そのよう形にする。

【事務局】
 今回から大分時間がかかりましたが、ようやく事実関係の把握という段階を過ぎて、中身の具体的議論に入ったが、今回の議論一つをとってみても、いかにこれから難しい論点が多く出てくるかということが非常に実感された議論だったかと思う。  本日の議論の中でも出ていたが、全体の美しさ等とは別に実現可能な案を作って欲しい。そこが切なる願いである。もちろん、今後の課題は残ることもあるが、完全な解決策と評価が必ずしもできるものではないかもしれませんが、我々の考えはこの長く停滞していた廃棄物処理処分、第1回で話したように、とにかく前進をしなければいけないということであるので、その点、多々ヒートアップした議論もあると思うが、実現可能な案を作成いただけるように改めてお願いしたいと思う。
 国でももう何度も繰り返しになるが、制度面、資金面、やれることは全部トライしていきたいと固く思っている。その際に、やはり様々な関係機関に説明する際に、作業部会での理論的な武装をすることは極めて重要な論点だと思うので、もちろん、実現可能な案をお願いしておきつつ、理論武装もお願いしたいということは少し矛盾しているかもしれないが、おそらく国の役割がかなりこれから議論されると思うので、その国の役割を果たすためにも、その辺の理論的な体系を議論いただければということも合わせて切に願っているので、どうぞよろしくお願いしたいと思う


(研究開発局原子力計画課放射性廃棄物企画室)

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