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原子力分野の研究開発に関する委員会 RI・研究所等廃棄物作業部会(第1回) 議事録

1.日時:  平成17年12月9日(金曜日) 10時〜12時

2.場所:  文部科学省F1会議室(古河総合ビル6階)

3.議題:
(1) RI・研究所等廃棄物作業部会の設置について

(2) RI・研究所等廃棄物等の現状について

(3) RI・研究所等廃棄物作業部会で議論すべき論点について

(4) RI・研究所等廃棄物作業部会の今後のスケジュール

(5) その他

4. 配付資料
 
資料1−1−1  科学技術・学術審議会 研究計画・評価分科会 原子力分野の研究開発に関する委員会 RI・研究所等廃棄物作業部会の設置について

資料1−1−2  原子力分野の研究開発に関する委員会 RI・研究所等廃棄物作業部会の運営について(案)

資料1−2−1  RI・研究所等廃棄物の現状について

資料1−2−2  国の取組について
資料1−2−3  関係者の取組について
資料1−3  RI・研究所等廃棄物処分実現に関する検討に当たっての論点(案)

資料1−4  原子力分野の研究開発に関する委員会 RI・研究所等廃棄物作業部会 審議スケジュール(案)

5. 出席者
 
【構成員】
  榎田主査、松田委員、碧海委員、石榑委員、石黒委員、佐々木委員、柴田委員、東ヶ崎委員、野口委員、平山委員、三代委員、山内委員

【事務局】
(研究開発局)
  藤木審議官、中原原子力計画課長、須藤原子力計画課放射性廃棄物企画室長

6. 議事概要
 

【事務局】 ただ今より、第1回RI・研究所等廃棄物作業部会を開催します。本作業部会は、原子力分野の研究開発に関する委員会のもとに設置されているので、同委員会の運営規則に基づいて運営することになっている。この運営規則に基づき、作業部会の主査は、原子力分野の研究開発に関する委員会の主査である田中先生のご指名により、榎田先生にお願いすることになっているので今後の議事の進行は榎田先生に御願いする。

【委員】 名古屋大学の榎田です。今、室長からご紹介があったように、田中知先生からの指名ということで、私がこの作業部会の進行役をさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

○事務局より本日の欠席の委員を含めた全委員を紹介の後、作業部会第1回の開催にあたって挨拶。

【事務局】 RI・研究所等廃棄物作業部会の開催にあたり、ご多忙のところ多数の委員の方にご出席いただき御礼申し上げる。
 また、日頃より原子力行政に多分のご理解をいただき感謝申し上げる。放射性廃棄物の問題については、高レベル放射性廃棄物に関しましては実施主体や費用確保対策などのシステムも大分整ってきているのに対し、その他の廃棄物については、すでに処分が開始されている低レベル放射性廃棄物を除き、まだまだこれからいろいろなことを考えてシステムを整備していかなければならないという状況にある。しかし、廃棄物問題というのは、これを解決していかなければ原子力利用は今後進めていくことができない非常に重要な問題であると考えている。先日、閣議決定された原子力政策大綱におきましても、ここを避けて通れない課題として重要な重みを持って位置づけておられると認識している。
 原子力の推進体制は、この廃棄物問題も含めて過去と大分変わってきている。最近では、原子力推進の2つの機関であった日本原子力研究所と核燃料サイクル開発機構が統合されて、新たに日本原子力研究開発機構が設立されたし、ややさかのぼれば、原子力についての行政体制も大きく変化した。そういう中で、過去、低レベル放射性廃棄物の問題、RI・研究所等廃棄物の問題については、行政の場あるいは各推進側の場等の種々の場でいろいろな議論がなされてきていると承知しているけれども、現実にはそれらの検討がありながらも大きな進展は見られていないのが現状であり、我々行政側の反省でもある。
 今回、このような状況を踏まえ、このRIあるいは研究所等廃棄物の問題についてはぜひとも解決策に向けまして、何とか一歩踏み出したいと考えている。処分主体をどうするか、そのための資金をどうするか、それに必要ないろいろな制度をどうするか、そういった問題についてぜひとも各委員の先生方にご検討をお願いいたしまして、何とか一歩進めるような案を策定していただければと思っている。
 この場での検討結果を踏まえまして、必要であれば法律改正等もいとわず、解決策に向けて踏み出したいと思っているのでよろしくお願い申し上げる。

○事務局より、本日の作業部会の配付資料確認があった後、本日の議題について審議。

(1)RI・研究所等廃棄物作業部会の設置について
 資料1−1−1及び資料1−1−2に基づき、事務局より「科学技術・学術審議会 研究計画・評価分科会 原子力分野の研究開発に関する委員会 RI・研究所等廃棄物作業部会の設置について」及び「原子力分野の研究開発に関する委員会 RI・研究所等廃棄物作業部会の運営について(案)」の説明があった。主な意見、要望は以下の通り。

【主査】 作業部会において私が主査をさせていただきますが、資料1−1−2の運営規則第2条第7項に基づいて、事故がある場合は主査があらかじめ指名する者がその職務の代理することなので、その代理を松田委員にお願いしたいがいかがか。

【委員】 臨時的なことなので、お受けする。

(2)RI・研究所等廃棄物等の現状について
 資料1−2−1及び資料1−2−2に基づき、事務局より「RI・研究所等廃棄物の現状」及び「国の取組について」を説明。資料1−2−3に基づき、石黒委員より「関係者の取組について」を説明。主な意見、要望は以下の通り。

【委員】 私は、放射線利用について一般国民への情報提供、コミュニケーション活動等を行っている。例えば、ラジオアイソトープを知っているか、見聞きしたことがあるかと調査をした場合、女性の場合、約80パーセントは知らないという結果が出ている。今回の作業部会の審議事項の中に、国民に対する理解活動、立地での共生活動が挙げられているので、議論を有効に進めていくために、資料を作る段階でわかりやすくした方がいいのではないか。
 例えば、資料1−2−1の1ページ目の放射性廃棄物の全体概要の核燃料サイクルにおいては原料としてウランがあるが、RI廃棄物あるいは研究所等廃棄物においては、RIには何があるか、どこでどのように作られるか、輸入されているか、あるいはその元は何かということがわからない。また、資料1−2−1の5ページ目に医療用19核種と出ているが、私はその一部知っているが、この19核種に何があるかわからないので、どのような種類があるのか入れた方が後々の理解の助けになり、説明の助けになると思う。

【事務局】 碧海委員のご指摘はごもっともであり、放射性廃棄物の方にばかり焦点を合わせて資料を作ったということは反省している。RI廃棄物及び研究所等廃棄物がなぜ出るかということについてはわかりにくい部分があるかと思うので、資料を作るに当たり関係者とも調整しているが、今後ともできるだけ改善していきたいと思う。引き続き、そういう点からご指摘いただければと思う。

【委員】 1点目について、資料1−2−2の1ページ目において、原子力バックエンド対策専門部会の資料から我々の仕事に関係するようなことが引用されている。次のページでは、RI・研究所等廃棄物処分事業に関する懇談会(懇談会)の報告書から引用されている。原子力政策大綱は別として、懇談会の報告書からの引用部分と、1ページ目の原子力バックエンド対策専門部会のまとめからの引用部分とは互いに内容的に重なるというか、非常に共通するものがある。本作業部会で考えていく時に、国の取り組みとして今までに出された基本的な考え方等については尊重し、これに逆らうようなことは決められないのではないか。そのように考えると、資料1−2−3の2ページ目に財団法人原子力研究バックエンド推進センターがあるが、その仕事と我々の仕事はどのように関係あるかよく理解できないところがある。今後、資料を作る場合、例えば「事業主体」や「お金」の問題ごとに懇談会の報告書や原子力バックエンド対策専門部会の報告書からの内容を纏めるのでなく、今までにすでに決められている事項については国の取り組みについて及び関係者の取り組みについての資料から引用し、これを尊重しながら、その延長線上にある問題点でどこがまだ決まっていないのか、作業部会で決めて欲しいのかがわかるように論点ごとに整理された資料を作って欲しい。
 2点目について、資料1−2−1の2ページ目の上段の放射性廃棄物は経済産業省絡みのものであり、下段の放射性廃棄物は文部科学省絡みのものだと思う。経済産業省絡みの放射性廃棄物については、経済産業省でそれに関する会合を持ち、既に歩みが進んでいる。下段の文部科学省絡みの放射性廃棄物については、今日からスタートして個別に進んでいくわけだが、外国の例などでは必ずしも我が国のように二つに分けないで一本で「放射性廃棄物」として取り組んでいるケースもある。我が国もそのような取り組み方もありえると思う。しかし、それが我が国で難しいのであれば、文部科学省と経済産業省が個別に進めていくことはやむを得ないとしても、今後、処分の「立地」や「お金」の問題について経済産業省絡みの放射性廃棄物の検討委員会と密接に関連して考えていく方がよく、実効性に富むのではないかと思う。経済産業省と協力や連携を深めるような形でこの作業部会も進めてもらいたい。
 3点目について、資料1−2−1の1ページ目の作業部会に関係する部分のRI使用施設等及び試験研究炉、核燃料物質の使用施設等にはいろいろな事業者がある。知りたいことは、発生者責任の場合、その中身、つまり発生者ごとの資料が欲しい。発生者が、何の核種の、何の廃棄物を、どのぐらいの量、約何年間にわたって発生させていくのか、また処分に関する費用等を回収しているような仕組みがあれば、どのような仕組みでその費用を回収し、今までどのように使ったか、あるいは使っていなければどれ程積立てたか等の、個別プレーヤーごとの実際の数値を伴った資料を作っていただきたい。

【事務局】 論点にも関係する話だと思うが、佐々木委員が話された1点目と3点目についてはご指摘通りの資料を作っていきたいと思う。ただ、処分費用については、例えば営利的な情報についてその点の取扱いは留意する必要がある場合もあるかもしれない。その点は踏まえる必要があるが、先生のご指摘通り、できるだけ対応したいと思う。
 2点目の関係省庁と連携については、これもご指摘の通りで、今回、作業部会を設置するに当たり、関係府省には事前に連絡し、互いに会議を傍聴する形で連携を取っているところである。

(3)RI・研究所等廃棄物作業部会で議論すべき論点について
 資料1−3に基づき、事務局より「RI・研究所等廃棄物処分実現に関する検討に当たっての論点(案)」を説明。主な意見、要望は以下の通り。

【委員】 資料1−3の3枚目の右上の安全規制の検討状況で、「まる」は議論されて決まったことと理解でき、「さんかく」も今後予定があるのはわかるが、「ばつ」と「ハイフン」は一体何の意味があるのか教えていただきたい。
 次に、資料1−3の1枚目の「1.の(1)処分事業の概要・実施体制」が論点について、当然このような議論を行う時は基本的な考え方が決まっていて、それに基づいて検討するのではないかと理解していたが、基本的な考え方が既にあるのか、あるいは基本的な考え方の議論と同時並行に物事を考えるのかということで考え方は変わってくる気がするので、その状況を教えていただきたい。

【事務局】 「ばつ」については現在検討中のところが終わってからでないと議論できない部分であり、いずれ議論することにはなると思うが、現在は議論していないということで「ばつ」印をつけている。それから、「ハイフン」については、今後、場合によっては検討される部分があるかもしれないが、現在、明確な予定がないもの、議論の予定のないものについては「ばつ」ではなくて、「ハイフン」印をつけている。

【事務局】 2点目については、浅地中処分相当について、これまでも国で議論していたが、明確な基本方針があるということでは明確ではないかもしれない。事務局としては、これまでの国の取り組みとして浅地中処分を前提に議論されていたということを踏まえ、浅地中処分を作業部会では前提にしてはどうかということである。

【委員】 基本方針に関して、既に原子力バックエンド対策専門部会で国の方針をその当時として決め、その結果を受けて文部科学省の懇談会で検討していることから、基本的には先ほどの佐々木委員のご指摘の通り、その流れに沿って議論を進めていく。ただし、時代とともに変化してきているので、現状に照らし具合が悪い部分についてはこの作業部会で議論し修正すると思うが、基本的な流れは原子力委員会の決定があり、その流れに沿って進めることが基本であると原子力バックエンド対策専門部会及び懇談会に携わった私は理解している。
 資料1−3で、1.の(1)で、作業部会では浅地中処分相当のものに「当面」という言い方をしている。これは、検討しやすいところから検討するのではないかという指摘が原子力委員会の最初の頃からあった。その都度、当面という言い方で経済産業省及び原子力委員会で検討しているので、ある程度やむを得ないだろうと思う。しかし、いつまでも当面ということで先送りせず、問題点を最終的には報告書で明確にし、非常に重要だということも含めて指摘すべきではないかというのが私の意見である。
 懇談会では実施主体について明確な方向を打ち出すことがミッションであったのではないかと思う。その時、法人統合という問題が途中で発生し、また新法人がどのような方向に行くのかということがあの時点でははっきりしていなかった。その結果として、資料1−3で選択肢を示し、「どうか」というのは必ずしも明確にはなっていない。結局、実施主体をどうするかというところを、今まで明確にできてこなかったという経緯がある。さらに、原子力機構も一応方向が決まり、種々の可能性を考慮しながら実施主体を明確にしないと、いつまで経っても先に進まないのではないかということが2点目である。
 非常に誤解を招くような表現で、2.その他の(1)RI・研究所等廃棄物を一つの処分場で処分する場合の課題の1行目に、「RI廃棄物及び研究所等廃棄物すべてを対象」と書いてある。RI・研究所等廃棄物には、高レベル相当、TRU相当、あるいは余裕深度相当のものも含まれ、それを全部一緒にして一つの処分場と読み取ることもできるので、これは「作業部会で取り上げる浅地中処分相当について」という理解で正しいのかどうかを明確にしないと非常に誤解を招くのではないか。あるいは、事務局としてはもっと広く考えているのか、その部分がよくわからない。

【主査】 1点目は、平山委員のご質問とも関係するが、石榑委員のご説明通りなのかなと思う。石榑委員の1点目のご指摘である問題点を明確に浮き彫りにして、先送りしないということは、田中知先生が主査をされている原子力分野の研究開発に関する委員会でも資料について同様の議論があり、その結果を受け、「当面」という言葉が入っているのが私の認識である。この当面は、当面議論を延期するということではなく、対象を最も具体的に議論をする必要のある浅地中処分について、まずは具体的に問題点を明確にするために検討するということでの認識でよいか。

【事務局】 委員の方々のご理解で結構であり、あくまでもまずは浅地中処分について議論していきたいということで、一つの処分場という言い方も浅地中処分を当然の前提に入れている。
 浅地中処分以外についても「当面」としたのは、浅地中処分に議論を絞り、それで終わりということではなく、それ以外についてもしっかり議論していくことがこの作業部会を設置する時の原子力分野の研究開発に関する委員会の先生方のご指摘なので、それを踏まえて対応していきたい。

【委員】 2点あるが、1点目は放射線あるいはRIの利用は相当歴史が古いと思うが、平成6年の原子力委員会、それ以前になぜ、RI・研究所等廃棄物、発電所廃棄物について問題にならなかったのか。
 2点目は放射性廃棄物の発生源、例えば北海道の士幌農場のじゃがいもの食品照射のコバルト60や食品会社の研究所でも使用しているもの等も含まれるのか。

【主査】 1つ目の質問は、今までの検討、他の廃棄物との検討状況の違いが生じている理由、2つ目の範囲の問題は、どこまで含める可能性があるのかというデリケートな問題があるので、事務局から、基本的な考え方を説明いただきたい。

【事務局】 2点目のRI廃棄物について、例えば密封線源の多くは、RI廃棄物という形で出るものはなく、RI利用している事業所からすべてRI廃棄物が発生することはないと聞いているが、この内容については、次回以降のRI協会等の取り組みの中でご紹介する形をとらせていただければと思う。
 1点目についてだが、RI・研究所等廃棄物の取り組みが平成6年から記載しているということについては、それ以前もRI利用について原子力委員会の原子力の研究、開発及び利用に関する長期計画(長計)で議論され、私が理解している限りでは最初は放射性廃棄物の処理で、すべての放射性廃棄物廃棄物の処理を行う体制が重要であるという形で議論されていたと思う。長計でRI廃棄物という形で明確にされ、非常に事業者に対して踏み込んだ議論が出たのが、平成6年の長計が初めてだということである。

【委員】 最初からこの問題に関与している者として説明すると、一つは必要に迫られてということであるが、その前提として、検討が遅れたのは、高レベル放射性廃棄物を除いた放射性廃棄物はすべて海洋投棄する予定だった。そのため、海洋投棄にずっと引っ張られ、低レベル放射性廃棄物についてあまり問題にならなかったということが検討が遅れた実態である。

【委員】 RI・研究所等廃棄物の処分について、特に最初に藤木審議官から「さらに一歩進みたい」という心強い言葉をいただき、非常に感謝している。
 原子力機構は、10月1日に旧日本原子力研究所(原研)と旧核燃料サイクル開発機構(JNC)が統合して、日本で唯一の総合的な原子力の研究開発機関として発足した。日本で唯一の原子力の研究開発機関ということになると、過去の遺産も唯一になり、今日議論されているRI・研究所等廃棄物の約8割が我々の機構から出てくる。その中で、過去10年間、あるいは原子力が始まってから50年近くになると思うが、この廃棄物の問題が未だに実現できていないことは非常に残念であると認識している。我々としても何とか計画を一歩でも前進させていきたいという決意を持っているところである。
 私の原子力機構での役割は、後始末的な部分が多いが、後始末というのは、皆さんあまり魅力を持たないので軽視されがちだというのも一面あると思う。原子力機構ができる時に、放射性廃棄物の処理処分、解体を全部含めた試算をしたことがある。これはいろいろな仮定や前提が含まれるが、約2兆円かかる。そして、それを今後約80年かけて行うと、2兆円を80年で割ると、毎年250億円という数字になるが、これは非常に大きな金額である。その状況で、RI・研究所等廃棄物についてはしっかりした中心的な役割を果たしていこうと考えている。
 いろいろな資料をご説明いただいたが、かなりいろいろな複雑な問題が絡んでいると思う。佐々木委員がご指摘されたように論点を整理しないと非常に難しい話であると思う。例えば、法律の問題では幾つかの法律が関与し、その法律の中でまた適用が違う施設がある。それから、廃棄物の中には長半減期のものが入ったり入っていなかったり、形も違うとかいろいろな種類のものがある。そのため、今日、資料のドラム缶の本数も処分できる形にしたという前提がつく。そうすると、処分する形に持っていくためには処理する必要が出てくる。その時に法律ができているかどうかによって、処理方法がわからないということで、下手をするとニワトリと卵の議論に入り、抜け道がなくなってしまうことになりかねないので、そこを委員の方々の知恵を借りながらしっかりと議論できたらという感じを持っている。
 それで、原子力政策大綱、あるいは田中先生もお話しているように、発生者が違う、違う場所にある、あるいは違う法律の適用があるということで別々に処理すると大変なことになるので、できるだけ合理的、効率的な処理処分を行うべきであるということは皆が納得すると思う。ただ、そこにたどり着くまでの道のりというのは、法律の適用ということになると法改正等が出てくるので、その部分を明確にして、どのスケジュールで何ができるかということを議論していただけたらありがたいと思う。
 最後に、実施主体の議論について、原子力機構は約8割の発生者ということで、中心的な役割をやっていくつもりである。ただ、実施主体が処分事業をしようと思うと、法的な問題、予算的な問題もあり、実際に処分場という話になると地元との共生や振興について何の制度があるかという話になる。そのため、実施主体を決めるということが、「はい、あなたに決めたよ、すべてお任せします」と言われ、1人で戦って下さいと言われてもできない話なので、処分主体を決めることよりどのように処分事業をみんなで一歩前進できるかを、この作業部会で議論して欲しいと思う。
 詳しい話などは、次回に説明したいと思う。

【委員】 先ほどの碧海委員からの質問に答えた後、質問させていただきたい。アイソトープ関連事業所は5,000弱あり、RI廃棄物は医療用機関の約1,300及び障害防止法関係の約900から発生する。また、RI利用している事業所からすべてRI廃棄物が発生しないということは、士幌農場やメッキ等での使用方法が密封されている状態で外に出ないような形になっているためであり、一般廃棄物しか発生しない。諸外国から購入した場合に、ほとんどそこに返還する契約をしているので、なるべく我が国に残らないようにしている。
 それから、資料1−3(3)の共生の問題について、放射性廃棄物などを扱うときに、必ず地元貢献策という話が出てくる。全くいけないということではなく、リスクというと問題が生じるかもしれないが、科学的な見方で社会に対してアピールすることがこれからは必要だと思う。作業部会には科学者の方がいるので妥協することなく、リスクがあれば、それを取り除くことに力を注ぐべきであり、多少リスクがあるので何か地元貢献するという議論にあまり持っていきたくないという感じがする
 これは将来を眺めた場合に必要なことだと考え、結局、額が上がれば地元貢献策だけでは役に立たないという気がする。できるだけ地元と話をすることが大事だと思うが、安易に妥協することなく議論を進めていただきたい。

【主査】 2点目については、資料1−3の2の課題の中で議論する機会が重要であるのではないかと思うので、詳しい検討をお願いする。

【委員】 我々の会員会社には、原子力プラントメーカーが幾つかある。資料1−3の3ページ目の右下の発生状況において、私達が所有している廃棄物はその他に分類されるが、その他の全部ではなく、私達以外では大学や研究機関が所有しているものもある。原子力機構、RI協会が所有している廃棄物が圧倒的に多いという意味では、これからの議論は原子力機構やRI協会の廃棄物をどのように処分するかという話が主要な問題になると思うが、その他に入っている少ない廃棄物をいろいろな場所で所有している我々も、この処分の議論に合理的に乗せていただけるようお願いしたい。
 我々の事業者は廃棄物量が少なく、全国にあるので、資料1−3の1ページの1.の(1)に書いて頂いているように、中小規模である事業者から発生する廃棄物の処理について、どこかで一元的に処理するという議論もしたいと思うが、一元的に処理するスキームに乗せるときに一つお願いがある。廃棄物は全国にあるので、各事業所から一括処理するところに運ぶ時にできるだけ合理的なスキームをお願いしたい。運び出す時に中身を確認して、何の核種がどのような性状でどれだけ入っているかをリストアップすること、搬出する時の容器が密封されていることを保証すること、このようなことを厳密に求められるような話になると、いくら良いスキームを作っても全国に散在している廃棄物を処理場に運ぶことさえできなくなる。このような話は文部科学省だけではなく国土交通省のテリトリーの議論も入ってくると思うが、そういうことも含めできるだけ幅広く議論をお願いしたいと思う。

【主査】 非常に多くの廃棄物を所有している事業者は中小の廃棄物発生者についても見えるような議論をする。これは事務局で整理している内容も含まれている議論なので、今後の議論の中でそういうところにも気を配りながら、実際にできるような体制での議論をお願いしたいと思う。

【委員】 石榑委員が指摘された処分事業の概要や実施体制について、問題点を明確にして、セオリーを作った方がいいのではないかとの意見について同じ意見である。消費者として、どういう知恵を出していけばいいのか、頑張りたいと思う。
 私は、一般廃棄物や産業廃棄物の社会システムをどう作るかということについて仕事をしている。常に視野にあるのは、小さな海外の国も放射性物質を使っているが、明確な社会システムを持ち、先進事例として考え方で役に立つことが多くある。そのため、事務局の方々が先進国に出かけ、その国の考え方のセオリーの組み立て方についてディスカッションすると、今後の日本の政策に役に立つだろうと思う。予算をとり、若い霞が関の方達が出かけていかないと、日本だけの卵が先かニワトリが先かという議論に入り、お金の問題の時にお金をなるべく出したくないことが鮮明になり、国民にとって将来のRI・研究所等廃棄物の方向性が見えなくなり、一番困ると思うのでぜひお願いしたい。

【主査】 調査等について具体的なご示唆もあり、海外で活かされている社会システムについても十分に考慮しながら検討ということで、そういう観点から次回以降、検討に反映させていただければと思う。

(4)RI・研究所等廃棄物作業部会の今後のスケジュール 資料1−4に基づき、事務局より「原子力分野の研究開発に関する委員会 RI・研究所等廃棄物審議スケジュール(案)」を説明。質疑応答は特になし。

(5)その他 今回の議論を踏まえ、事務局から以下の発言あり。

【事務局】 我々事務局としても、大変反省すべき、あるいは今後、心に銘ずべき事項が多くご議論されたと思う。特に、この場での議論はもちろんであるが、作業部会の外に対してもわかりやすい説明を心がけなければならないというのが今回の議論の重要なポイントだったと思うので、今後の資料作り、あるいは対外的な説明等に対して、ぜひともそれを心がけていきたいと考える。
 また、各府省、政府部内の一体的対応というご指摘が多かったかと思う。我々はもちろんこの作業部会を始めるに際して、内閣府、経済産業省、あるいは厚生労働省等の関係府省と相談しながらこの取り組みを始めたが、単に情報交換だけでなく、先ほどご指摘通り、現実にこれをやるとなった時に、具体的に各府省に働きかけをする必要がある場面も多く想定されるが、そういうことも我々は努力していきたいと思うので、その点も、非常に重要な議論をいただいたと思う。
 また、議論の今後の進め方についても大変有用なご意見をいただいたと思う。特に、諸外国の放射性廃棄物処分に関する社会システムということについても、この場でご紹介し、ご議論に資させていただくよう、ぜひ努力したいと思う。実際に多くの廃棄物が出ている事業者の方々からも非常に忌憚のないご意見があったと思う。実際に事業をされている方のお立場、それを受けとめる地元の立場、それからそれを見守る国民のお立場といったことを、全体をバランスよく考えていかなければならない中で、一つの率直な意見をいただけたということは大変ありがたいことだと思う。我々は、これからそういったことも含め、わかりやすい説明、各府省との連携、あるいは充実した資料等を心がけながら、冒頭申しましたように、これまでの議論から確実に一歩踏み出して、具体的なアクションをとるという、そういった固い思いを持って、この委員会を、これから事務局として携わらせていただきたいと思う。

○最後に、次回の作業部会について、1月17日の15時から17時で開催を予定している旨、事務局より連絡があった



(研究開発局原子力計画課放射性廃棄物企画室)

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