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国が戦略的に推進すべき基幹技術に関する委員会(第4回)議事録

1.日時
  平成16年9月13日(月曜日)16時〜18時

2.場所
  10F3・4会議室(文部科学省ビル10階)

3.出席者
  小宮山主査、青木委員、有信委員、伊賀委員、井上委員、上田委員、神野委員、柘植委員、永松委員、西尾委員、馬場委員、山本委員
丹羽シニアフェロー(独立行政法人科学技術振興機構研究開発戦略センター)、鈴木専任講師(国立大学法人筑波大学人文社会科学研究科)、角南助教授(政策研究大学院大学)
結城文部科学審議官、丸山大臣官房審議官、有本科学技術・学術政策局長、村田科学技術・学術総括官、河村政策課長、川端計画官、清水振興局長、小田研究振興局審議官、森振興企画課長、坂田研究開発局長、木谷研究開発局審議官、藤嶋開発企画課長、川本内閣府参事官

4.概要
  (1)我が国にとっての国益と基幹技術(その3)
  丹羽シニアフェローより資料2について説明、鈴木専任講師より資料3について説明、角南助教授より資料4について説明後、意見交換が行われた。

 
  馬場委員:
 
  ヨーロッパのリスボン戦略での「知識経済」とは。

  鈴木専任講師:
 
  知識経済の考え方は、大量消費・大量生産ではなく、これまでより少量生産・高付加価値を目指すというもの。

  柘植委員:
 
  PDCAサイクルにおいて、日本はC(Check)とA(Action)が弱いと思うが、欧米はどうか。

  丹羽シニアフェロー:
 
  アメリカでは、同分野の研究者同士の厳しい評価がある。そのためCheckは有効に働いている。しかし、反面、短期的な成果を目指すことに陥りやすい。

  鈴木専任講師:
 
  イギリスはアメリカのようにCheckは厳しい。しかし、他のEU諸国のCheckは弱い傾向がある。また、EUレベルで考えたときもCheckは弱い。特に、スタッフ、リソース、プランニングカルチャーの違い等の問題がある。

  有信委員:
 
  アメリカの科学技術政策決定システムは複雑のようではあるが、特に政策形成に寄与するものは何か。

  丹羽シニアフェロー:
 
  アメリカの政策決定システムはすっきりしていないところが良いところ。様々な議論を進めることでチェック・アンド・バランスが自動的に働く。

  小宮山主査:
 
  日本でも議論が行われているがどう違うのか。

  丹羽シニアフェロー:
 
  日本よりも自由に様々な議論を行うことが出来る場が形成されている。また科学技術政策決定に関わるコミュニティの中での人材の流動性が高い点も違いである。

  鈴木専任講師:
 
  EU諸国ではそれぞれ独自に科学技術政策を推し進める官庁や予算を持っている。EUの枠組みへは各国が任意に参画することが出来る。各国がEUの政策を形成するのではなく、EUが形成した様々な政策に各国がそれぞれ主体的な判断で参加するというフレキシブルなものとなっている。

  馬場委員:
 
  アメリカには「科学技術こそが社会を支え発展させていく原動力であるという確信が広く国民に浸透」しているが、日本には無い。しかも政治家でも官僚でも、文系は科学技術に対して無知であることに免責を与えられている風潮がある。日本はどう対処していくべきか。

  丹羽シニアフェロー:
 
  アメリカでは科学技術に対する信頼が国民に浸透していると思うが、一方では若者の理科離れが大きな問題になっており、その対応について真剣な論議が行われている。この点について即効性のある対策は難しく地道な啓蒙活動が必要である。日本でも同様で地道な努力が必要と考える。

  馬場委員:
 
  EUの宇宙開発戦略が日本より魅力的に見える。日本も新たな視点や戦略が必要ではないか。

  柘植委員:
 
  さらに補足する。「我が国の国家像が不明確」とあるが、日欧の違いはなにか。

  鈴木専任講師:
 
  ヨーロッパの宇宙開発は政治目的があるために行われている。つまり商業ベースでの宇宙開発。一方、日本の宇宙開発の経緯から見て、技術のCatch upを目指してきたものである。先進国になった今、この方針が転機に立たされている。

  (2)その他
  主査より資料5の紹介後、更なる意見交換が行われた。
 
  西尾委員:
 
  日本はアジアのリーダー国の一つとして、中国とどう関係していけばよいのか。また連携は出来るのか。

  角南助教授:
 
  特に人材育成の点で密接な協力関係が築けるのではないか。例えば、中国のナノテクセンターでは日本留学帰りの研究者が多い。また、エネルギー・環境分野でも協力関係を築くことが出来ると考える。

  永松委員:
 
   アメリカのDual Useの考え方として、政府間、大学との関係はどうなっているか。また、アメリカはなぜITER(イーター)計画から一度脱退し、再び参加したのか。

  丹羽シニアフェロー:
 
   アメリカ(DoD)では技術開発は、基礎開発から実践配備に至る「クラス」が存在する。低いクラスのものはDual Useを念頭に開発している。

  柘植委員:
 
   日本も民間研究開発技術のDual Useを検討すべき。ヨーロッパの考え方の発端は何か。

  鈴木専任講師:
 
  RMA(Revolution in Military Affairs)を受けて、軍民ともにテクノロジーギャップが大きかったため、欧域内での装備改善を目指している。そのため、軍民の境があいまいである。また、イギリス版DARPAは民営化した企業であるため、資金の面でも軍民がはっきりしない。

  開発局長:
 
  計画の見通しがたたなかったため、議会がITER(イーター)計画へ引き続き参画することを認めなかったが、日本の政治家等からの影響でアメリカ議会が方針転換をした。

  馬場委員:
 
  日本は「Spring-8」や「ちきゅう」のような世界最先端を誇るものに関しては、新しい視点からもっと広く国民に広報すべき。

  小宮山主査:
 
  その通り。

  青木委員:
 
  日本も今後、宇宙開発を富の源泉として考えても良いのでは。

<次回は、10月13日に開催する旨、事務局より連絡。>



(研究開発局開発企画課)

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