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国が戦略的に推進すべき基幹技術に関する委員会(第2回)議事録

1.日時
  平成16年7月27日(火曜日)13時〜15時5分

2.場所
  宇宙開発委員会会議室(文部科学省ビル4階)

3.出席者
  小宮山主査、青木委員、有信委員、伊賀委員、池上委員、井上委員、上田委員、桐野委員、柘植委員、中西委員、永松委員、西尾委員、野中委員、山本委員
田中東京大学東洋文化研究所長、黒川日本学術会議会長 結城文部科学審議官、瀬山官房審議官、有本科学技術・学術政策局長、村田科学技術・学術総括官、河村政策課長、川端計画官、森振興企画課長、坂田研究開発局長、木谷研究開発局審議官、藤嶋開発企画課長

4.概要
  (1)我が国にとっての国益と基幹技術
   田中東京大学東洋文化研究所長及び黒川日本学術会議会長より資料2及び3について説明後、意見交換が行われた。
 
 
神野委員: 将来の予測は、なかなか当たらないもの。歴史的に見ると、断続的に変化が生じているのではないか。

田中所長: 断続的な変化を予見することは難しい。

池上委員: 歴史は、「明日何が起きるか分からない」ということを教えてくれるものだと思っている。今回の人質事件は、我が国の国籍を有する者に対しては、どこにいようと支援するということを明らかにした。

田中所長: 安全保障が重要である。昨今は、日本国民が「国」を意識せざるを得ない時代になった。

柘植委員: ハードパワーも戦略的に国が持たねばならないと思うが、田中所長は、Dual Useについてどのようにお考えか。また、日本人は技術を生み出して現在の日本を確立したが、科学を新たに生み出したことがあるだろうか。この認識に立って科学技術新興国家投資をしないと、国家投資が国力にまで実を結ばない。黒川先生のお考えは如何。  

田中所長: Dual Useに関しては、取り扱いが難しい。安全保障という必要性がある以上は、それに必要な技術は確保せねばならない。我が国の宇宙等の平和利用制限は、過度すぎると感じる。

黒川会長: 我が国は、科学と技術を分けず、科学技術だと当たり前に思っており、おかしい。

(田中所長退席)

山本委員: 各国からの信頼とSustainabilityが重要との意見に同意する。では、このために何が必要なのか。

黒川会長: 結局、人材が重要である。

野中委員: 前回の議論で、本委員会の議論によって資源配分のプライオリティ付けを変えることがモチベーションであり、そのために日本の将来の姿の共通認識を持つべきというコンセンサスを確認した。今までの、必要に迫られての科学技術への投資から、フロントランナーになった今、国際的視座に基づいたパラダイムの転換が急務である。研究現場にこの危機感があるのか。

黒川会長: 今まで、我が国の国家戦略はアメリカが決めていた。経済大国になったものの冷戦構造の終結と共に国家の意思決定のプロセスが薄弱、エリートと呼ばれる人たちにも「リーダー」の素養がないことが問題。

中西委員: 我が国に科学が根付かなかったとのことであるが、100年間で我が国の医療技術は格段に発達した。この医療技術はソフトパワーになりうるのではないか。

黒川会長: 内閣府のアンケートでも国民がもっとも関心があるのは医療。

西尾委員: 科学・技術を、研究の現場や社会の要所にいる者が国民に説明することが重要。

黒川会長: 「子どもは大人を映す鏡、生徒は先生を映す鏡」である。
  (2)その他
   <資料6について主査より説明があった後、意見交換が行われた。>
 
 
池上委員: 自由な研究とは、自由にテーマが決められるということか、それとも決められたテーマ内であるが、自由に研究ができるという姿勢を意味するのか。

小宮山主査: いずれも含むと考えている。

柘植委員: 本委員会では、科学技術ではなく、国力に結びつく戦略的技術を議論するのではないか。

有信委員: 自由な研究はScience、つまり未知のものをDiscoverするものではないか。一方、統合化研究は、技術を作るための研究。国の政策としてやるものとしては、ソフトパワーという観点からのScienceも含むのではないか。

伊賀委員: 我々が考えている基幹技術としては、産業技術、知識(好奇心)、社会(平和に、健康に)という要件に対応するものが考えられる。一方、科学研究費補助金を用いた自由な研究が行われる。別の見方をすると、基幹技術とは、国が放っておくと支障が出るような重要技術ではないか。

池上委員: 国とは何を指すのか。国立研究所だけか、産業界も含むのか。

井上委員: 国の予算あるいは組織を使い国が主導して行うという意味と考えればよいのではないか。

事務局: 井上委員のいわれたとおりと考えている。また、基幹技術とは、国が放っておくと支障がある技術だと考えている。

中西委員: 我が国でいう「国」は外国語に翻訳できない。

上田委員: 委員会での議論の目的を明確にすべきではないか。ビジョンを示すことができるよう、議論を行うべき。

池上委員: 難しいかもしれないが、宇宙や原子力といった具体的な議論があれば共通認識を持ちやすいのではないか。

山本委員: 黒川会長の説明にあった国の姿と、池上委員の言われる具体例の間を議論すべき。

柘植委員: 第1期基本計画と第2期基本計画の議論を踏まえつつ、今後、何を追加すれば、我が国があるべき姿になるのかについて議論してはどうか。

池上委員: 第1期基本計画、第2期基本計画に加え、人文社会的な視点からの議論も行うべき。

桐野委員: 無形文化財のような、形にならない技術力も重要である。

中西委員: 官民問わず、我が国が必要とする技術を議論し、そのうち政府がやるべきもの(民間では行えないもの)に絞り込むべきではないか。

西尾委員: ビジョンの共有化のためには具体化された議論が必要。そのためにグランドデザインを描き、その上で中西委員の言われたような議論に進むのではないか。

永松委員: レポートをまとめるだけではなく、第3期計画や来年度の予算につなげることが必要。

青木委員: 国がやめてしまっても他国に依存できるかという点が基準になるのではないか。また、委員のいろいろな考えがあり、次回各委員からプレゼンを行ってはどうか。

永松委員: アジアで信頼される国と言うレベルではコンセンサスができているのではないか。

小宮山主査: 次回までに、事務局へ意見があればメールを送信いただきたい。

<次回は、8月下旬に開催する方向で調整する旨、事務局より連絡。>



(研究開発局開発企画課)

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