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1.はじめに

(1) 本報告書の目的
   計算科学技術推進ワーキンググループ(以下、「WG」という)は、今後の計算科学技術の推進に係る諸問題についての検討を目的として、平成16年8月、情報科学技術委員会の下に設置された作業部会である。
 第1回と第2回のWG会合に基づいた中間報告(第1期)(平成16年11月)及び第3回から第6回のWG会合に基づいた平成16年度報告書(平成17年1月)では、平成22年頃におけるペタフロップス超級スーパーコンピューティング(以下、「ペタスケール・コンピューティング」という)の実現を想定して、それに必要な今後開発すべき要素技術を明らかにした。これを受けて、平成17年度から文部科学省の「将来のスーパーコンピューティングのための要素技術の研究開発」や「革新的シミュレーションソフトウェアの研究開発」プロジェクトが開始されている。また、両報告書においては、最先端のアプリケーションソフトウェアの研究開発を進める方向性として、マルチスケール・マルチフィジックスな系全体の最適シミュレーションを求めており、今後はペタスケール・コンピューティングが実現されることを想定して進めていくことで将来の研究目標の達成につながると考える。
 第7回から第11回のWG会合に基づいた第2次中間報告(平成17年8月)では、スーパーコンピュータの利用者側から見た計算科学技術の動向について、より詳細に調査するとともに、将来の計算科学技術を支えるために必要な計算機システムの要件を検討し、グランドチャレンジを実現するために、我が国髄一の他に比類のない性能を誇るナショナル・リーダーシップ・システム(以下、NLSという)として汎用スーパーコンピュータの実現を目指した開発推進体制の構築を提言した。これを受けて、平成18年度から文部科学省の「最先端・高性能汎用スーパーコンピュータの開発利用」プロジェクト(以下、「次世代スーパーコンピュータプロジェクト」という)が開始されている。また、同報告書において、NLS開発プロジェクトを推進するに当たって、持続的な開発、汎用性、運用に対する考慮、技術の垂直展開が考慮される必要があると提言している。

   本報告書は、第2次中間報告に引き続き、スーパーコンピュータの利用者側から見た計算科学技術の動向について調査するとともに、将来の計算科学技術を支えるために必要な計算機システムの要件をアプリケーション利用の観点から検討し、スーパーコンピューティングに関わる推進の方策(特にソフトウェアの普及と人材育成)に関して検討し、次世代スーパーコンピュータプロジェクトを通じた今後の計算科学技術の推進に向けた提言を行うことを目的としている。なお、本報告書の作成にあたり述べられた意見は、WG各委員の個人的見解であり、所属機関を代表した意見でないことに注意いただきたい。

(2) 計算科学技術推進ワーキンググループの活動経緯
   第12回から第17回のWG会合では、以下の作業を実施した。
次世代スーパーコンピュータシステムの整備主体に関する検討
防災、ライフサイエンス、ナノテクノロジー、可視化分野の研究者からの、スーパーコンピュータへの期待についてのプレゼンテーション
計算機科学分野の研究者からの、ペタフロップス超級スーパーコンピュータ実現に向けたアプローチに関するプレゼンテーション
次世代スーパーコンピュータシステムの共用に関する議論
ソフトウェアの発展を実現するための方策の議論
「スーパーコンピュータセンター調査報告書」と「学術情報基盤の今後の在り方について(報告)」を参考に、次世代スーパーコンピュータプロジェクトの在り方に関する議論

   本報告書では、上記のプレゼンテーション、アプリケーション毎のシステム要件に関する調査、WGでの議論に基づき、以下の内容の整理を行った。
 
我が国のスーパーコンピュータ整備に関するグランドデザイン
次世代スーパーコンピュータプロジェクトを巡る諸動向とペタスケール・コンピューティングの実現性
次世代スーパーコンピュータプロジェクトを通じた計算科学技術ソフトウェアの普及の方策
スーパーコンピューティングに関わる人材育成の現状と課題
次世代スーパーコンピュータプロジェクトを通じた今後の計算科学技術の推進に向けた提言

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