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計算科学技術推進WG(第17回)議事録

1. 日時
  平成18年6月5日(月曜日)13時30分〜15時30分

2. 場所
  国立情報学研究所(学術総合センター)12階1208会議室

3. 出席者
 
(委員) 矢川主査、石井委員、伊藤委員、宇佐見委員、大野委員、岡本委員、下條委員
泰地委員、中野委員、根元委員、姫野委員、松尾委員、松岡(聡)委員、松岡(浩)委員、村上委員、室井委員、諸星委員、横川委員
(事務局) 清水研究振興局長
松川情報課長、星野情報科学技術研究企画官、柴崎学術基盤整備室長、中里計算科学技術推進官
渡辺研究振興官

4. 議事
 
(1) 情報科学技術に関する研究開発の推進方策(案)について
(2) 平成19年度に重点的に推進すべき研究開発について
(3) 計算科学技術推進ワーキンググループ報告書(素案)について
(4) その他

5. 議事概要(●:委員、○:主査、△:事務局)

 
(1) 情報科学技術に関する研究開発の推進方策(案)について

<事務局から資料2に基づいて情報科学技術に関する研究開発の推進方策(案)についての説明>

主査 3.1(1)で次世代スーパーコンピュータを特化した扱いとし、より一般的な計算科学技術を(2)計算科学技術に分類したということか?

事務局 そうである。

委員 3.4の人材育成関連の記述で計算科学技術を有する人材育成という意味の記載があるが、計算科学と言うとシミュレーションのみになるので、正確に記載すると計算科学技術と計算機科学技術の両方を有する人材の育成となると思う。

事務局 ご指摘を踏まえて修正する。

委員 3.4で「計算機アーキテクチャ、アプリケーションのアルゴリズム、計算機アーキテクチャをアルゴリズムに適用させる技術等」という記載があるが、ソフトウェアの観点がないのと、「計算機アーキテクチャ」という単語が重複しており、もう少しよい表現にできないか?

事務局 具体的な提案があれば、それを踏まえて修正する。

主査 追加の意見があれば、6月9日(金曜日)までにメール等で意見を頂きたい。

事務局 最後に、矢川主査と相談するということでよろしいか?

主査 結構である。

(2) 平成19年度に重点的に推進すべき研究開発について

<事務局から資料3に基づいて平成19年度に重点的に推進すべき研究開発の説明>

委員 人材育成事業の内容について、教育拠点というのは大学での教育体制を見直して、専門職大学院のようなものをつくることを想定しているのか、それともプロジェクトとしてポスドクを集めて専門分野に特化した教育を行うのか?

事務局 現段階では後者を考えている。専門職大学院とすると、大学教育の在り方にまで踏み込むこととなり、場合によっては法的な担保も必要になるので、予算と人の手当てで実施できる体制でまずは取り組んでいきたい。事業を進めていく上で学位取得へのインセンティブ等が必要という意見があれば、制度的な面を含めて改めて検討をしたい。

主査 ものづくり事業については、産業界で問題になっている2007年問題との関係で考える必要があると思うがそのあたりの観点は入っているか?

事務局 シミュレーションだけでなく、設計現場の暗黙知をITを用いてどうするかという観点があり、2007年問題も含めて取り組んでいくつもりである。

主査 人材育成事業は昨年度も予算要求したが認められなかった。

事務局 昨年度は情報技術そのものの人材育成事業であるITスペシャリスト育成事業とシミュレーション人材育成事業の2つの施策を要求したが、ITスペシャリスト育成事業のほうが総合科学技術会議の評価が高くてそちらだけ予算が認められたという経緯がある。総合科学技術会議の考え方としては、ITスペシャリスト育成事業は情報技術分野であるので、シミュレーションも含まれていると考えているのかもしれないが、我々の見解としてはITスペシャリスト育成事業とシミュレーション人材育成事業は趣を異にしていると考えており、ITスペシャリスト育成事業の今年の事業内容を精査した上でシミュレーション人材育成事業を考えていくつもりである。

委員 ものづくり事業で作られたソフトウェアが次世代スパコンで利用されるためには、グリッドインフラへの適用を意識しておく必要があり、標準化への適用をうたっておいたほうがよい。

事務局 標準化への対応は、予算要求までに何らかの形で明確化しておきたい。グリッド技術への適用については、産業界のグリッド技術へのニーズを把握した上で考えたい。

委員 グリッドだけでなく、WEBサービスなど幅広く考えておいたほうがよい。

事務局 グリッドにこだわるのではなく、広く標準化を考えておかないとソフトウェアが普及しないため、留意したい。

主査 未踏領域事業については、次世代スパコンと切り離して考えているのか?

事務局 次世代スパコンでの利活用を想定している。現在の次世代スパコンのアーキテクチャの検討は、既存のアプリケーション・アルゴリズムをベースに進めているが、提案されたアーキテクチャが高度に活用できるような計算科学理論を考えるものである。

主査 次世代スパコンを念頭に置いているということだが、スケジュール的に間に合うのか?

事務局 次世代スパコンは、今年度中にはアーキテクチャが確定され、来年度は詳細設計活動に取り掛かる。平成19年度施策は秋頃から半年予算で開始されることが一般的であり、その頃であれば次世代スパコンのアーキテクチャを前提にした取組みが開始できると考えている。

委員 ものづくり事業の基盤システムは日本の一つのテンプレートとして開発され、使用する各社でカスタマイズするものだと思うが、産業界で利用する時に、出来上がった後に継続して整備されるかどうかが重要な問題であるため、継続的なメンテナンスの観点も入れるとよい。

事務局 そのような観点も入れていきたい。資料の中にスーパーコンピューティング技術産業応用協議会が入っているが、これは、革新的シミュレーションソフトウェアの研究開発事業において、大学発のベンチャー企業を通じて継続的な保守整備が可能な体制を構築しており、ものづくり事業においても反映させていきたいという意図である。

委員 未踏領域事業の中に記載されているシミュレーション結果の検証技術は重要である。実験や観測データとの連携も大事であるが、それも含んでいるのか?

事務局 実験観測まで予算措置をするのは厳しいが、計算科学の研究者が共同研究者として実験観測の研究者と繋がった体制で応募してもらうことを考えている。これまでの計算科学の事業では、実験観測の研究者まで含めた前例がないため明記していないが、このような体制を考えている。

委員 観測との関係で言えば、次世代スパコンの利活用を考えるときに、センサーネットワーク等を用いたリアルタイムシミュレーションの要望がでるのではないか。その場合に、センサーネットワークにかかる経費を次世代スパコンや他の事業の予算でカバーすることができるのか?

事務局 予算額まで議論が及んでいないので現時点では断言できないが、文部科学省直轄の予算は厳しい状況であり、ネットワークや実験観測経費まで手当てするのは難しいと考えている。大学・研究機関では実験観測の研究が進められており、これらの組織とシミュレーション研究との共同体制が近年築かれつつあり、それぞれの予算の中でデータを活用するという観点で進めることができればよい。

委員 全体的に計算科学の色が強く、計算機科学の色が薄い。システムソフトウェアの利活用を考えた時に、投資が不足しているのが不安である。

事務局 システムソフトウェアは次世代スパコン事業で大きな比重を占めている。本日の議論では新規の事業だけを取り上げているが、次世代スパコン事業におけるシステムソフトウェアやミドルウェアの開発において手厚く措置していくべきだと考えている。

主査 人材育成事業に関して、大学においても人材育成が重要なミッションであり総論的には賛成である。シミュレーションテストベッドに必要となる費用の取扱いと中核拠点の数と構成について教えて欲しい。

事務局 中核拠点は複数を考えており、多種多様な機関が選ばれるようにする必要があると考えている。大学の共同利用センターや地球シミュレータセンターにおいても、リソースを占有しようとすると経費が必要となるが、費用を委託事業の中で一部負担することを考えている。リソースを持っている機関については経費を計上しないといった柔軟な運用を考えている。ただし、目的は安上がりに人材育成することではなく、高度な人材を育成することであるので、必要な経費を必要なだけ計上する。

委員 機関側からのマッチング的なエフォートを必要とするか?

事務局 機関とのマッチングは考えていない。むしろ、育成する人材を一定期間業務から離すことになる企業とのマッチングであると考えている。大学や企業からの出資ではなく、あくまで人材育成のカリキュラム作成と計算に必要となるリソースへの投資である。

委員 ソフトウェア予算としてJSTの公募研究資金があるが、その目的の中に次世代スパコン上で性能を発揮する事を明記してもらえればよいと思うが、何らかの働きかけが考えられないか?

主査 JSTの戦略創造事業の公募の中には、それに近い記載が入っているものがある。次世代スパコンは現在は存在していないため、今募集中のものには早すぎる。今は地球シミュレータクラスが利用対象であり、次世代スパコンに関するものは次の段階だと考えている。

委員 公募の要件としての記載は無理だと思うが、例えば10ペタFLOPS上で性能を発揮するアルゴリズムであるべきだと思う。

主査 そのニュアンスは募集要項に入っている。

事務局 JSTの戦略創造事業はJSTの研究開発戦略センターが事務局を務めているので、そことコミュニケーションをとって方向性を模索しているところである。公募要件はJSTが策定しているため、どこまで書けるかはわからないが、次世代の計算機上で性能を発揮させる方向にはなっていると思う。

(3) 計算科学技術推進ワーキンググループ報告書(素案)について

<事務局から机上配付資料に基いて次世代スーパーコンピュータの進捗について説明>

委員 7Pの表と3Pの表は対応しているか?

事務局 順番は対応していない。

委員 資料をどう使うのか?

事務局 次世代スパコンはナショナル・リーダーシップ・システムとして考えているが、それがナショナル・インフラストラクチャ・システムとして広く展開されるための条件とアーキテクチャを検討する時に使用する。

委員 次世代スパコンは最先端のものを開発するので、センターにある計算機に合わせるのではなく、もっと上のレベルを目指す必要がある。

事務局 従来の延長ではなく、完成したものが下に展開されるように考えていく。

主査 大学の情報センターの現状はどうか?

委員 予算的に非常に苦しんでいる。ユーザーは賢く、自分の予算に応じて費用の安いほうに流れている。

事務局 運営の条件についても調査しているが、次世代スーパーコンピュータ共用ワーキンググループで別途、運用について検討している。

委員 ムーアの法則の記載やソフトウェアの分類のパブリックドメインの説明は、専門家が見ると少し引っかかる。全体的に、スーパーコンピュータセンターのトレンドをまとめたものであるが、技術的なトレンドについても意識してまとめないと意味のある資料にならないと感じる。

事務局 技術的な深さについては、今回の調査であまり行っていない。

委員 日本の最速計算機センターとしてのあり方についての記載は、今後の報告書に期待する。

<事務局から資料4に基づいて計算科学技術推進ワーキンググループ報告書(素案)について説明>

委員 計算機整備のグランドデザインについて記載があるのはありがたい。大学の情報センターの予算が減少している現状など、マイナスの面についても記載が欲しい。

事務局 大学の情報センターは厳しい状況であるというニュアンスを工夫して入れたい。

(4) その他

次回開催については事務局で適宜調整を行う。

以上

(研究振興局情報課)

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