ここからサイトの主なメニューです
情報科学技術委員会 計算科学技術推進WG(第4回)議事録

1.日時: 平成16年11月30日(火曜日)10時〜12時

2.場所: 経済産業省ビル 別館1020会議室

3.出席者
(委員) 石井委員、伊藤委員、宇佐見委員、大野委員、岡本委員、奥田委員、下條委員、泰地委員、羽生委員、姫野委員、松尾委員、松岡(浩)委員、松岡(聡)委員、諸星委員、矢川委員(主査)、渡邉委員
(科学官) 西尾科学官
(事務局)文部科学省   小田審議官
研究振興局 振興企画課 森振興企画課長
情報課 三浦情報課長、星野情報科学技術研究企画官、中里課長補佐

4. 議事
(1) 将来のスーパーコンピューティング環境について
1泰地委員(理化学研究所) 2渡邉委員(地球シミュレータセンター) 3石井委員(日産自動車)4伊藤委員(東芝)
(3) その他
5. 配布資料
資料1 計算科学技術推進ワーキンググループ(第3回)議事概要(案)
資料2−1 将来のスーパーコンピューティング環境について(理化学研究所 泰地委員)
資料2−2 将来のスーパーコンピューティング環境について(地球シミュレータセンター 渡邉委員)
資料2−3 将来のスーパーコンピューティング環境について(日産自動車 石井委員)
資料2−4 将来のスーパーコンピューティング環境について(東芝 伊藤委員)
6. 議事
(1) 計算科学技術ワーキンググループ中間報告について
11月9日の情報科学技術委員会(第17回)にて、計算科学技術推進ワーキンググループの中間報告を行った旨、主査より報告があった。

(2) 将来のスーパーコンピューティング環境について(理化学研究所 泰地委員)
1 資料2−1に基づき、泰地委員より将来のスーパーコンピューティング環境について説明があった後、以下の質疑応答が行われた。(○:委員、●:泰地委員)

○: MD−GRAPE3は粒子数が大きくないと性能がでないと思うが、性能を発揮するための粒子数はどのくらいか?
●: テラフロップスのユニットを使用した場合で1万粒子くらい、20テラフロップスで20万粒子程度である。但し、MD−GRAPE2に比べて、粒子数が小さくても性能があがりやすい。

○: VPMでは、ベクトル演算器の数はいくらか?
●: 演算器は512個である。

○: 専用計算機の精度についてのお考えは如何か?
●: 精度を落とせるアプリケーションは精度を落としたほうが有利だが、精度を落とせないアプリケーションでも、例えば、密行列、量子化学計算の中の2電子積分等は、専用計算機で高速化可能。なお、VPMでは、倍精度計算もサポート予定である。
○: 専用計算機で対応できないアプリケーションはあるのか?
●: メッシュでの流体が一番難しい。すなわち、帯行列でオーダNでの計算なども専用計算機では難しい。
○: IBMのCellBlueGeneは、倍精度(をサポートすると)のうわさも有る。

○: 汎用機と専用機の性能のバランスが、1対10と考えている理由は何か?
●: 古典MDの場合は、1対10くらいである。量子MDの場合は、より汎用機を大きくすべきだろう。いずれにせよ、ざっくりとした結果である。
○: 専用機の集合体として汎用機化する方法はないのかと考えている。汎用機1:専用機100位ではどうか
●: 専用機を作ったとしても、汎用機でないと出来ない部分が残るので、汎用機は必要である。1時10分が理想的と考えている。

○: 構成に関して、PCあるいはPC間のインタコネクトがボトルネックにならないのか?
●: MDでは、何秒かに1回のスナップショットをとれば済むので問題ない。また、粒子数にも(通信は)比例しない。

2 資料2−2に基づき、渡邉委員より将来のスーパーコンピューティング環境について説明があった後、以下の質疑応答が行われた。(○:委員、●:渡邉委員、△:事務局)

○: CPUの使用率はどのくらいか?
●: ノードは満杯状態である。使用率は85%程度である。予約待ちで15%ほどある。運用に関しては自動化を図っている。

○: ジョブの待ち時間はどの程度か?
●: 最も込み合った時期に512ノード使用を要求するジョブが50時間待ったが、現在は、1日弱待ちである。

○: 実行効率30%実現は、センタがユーザを支援しているのか、それとも、ユーザ努力によるものなのか?
●: センタのサポート、ユーザ努力の両方である。センタがサポートする事で、徐々に効率が向上してきた。
○: もっと、センタが支援すれば、実行効率は上がるのか?
●: これ以上は難しいと考えている。特にプラズマ粒子関連では、20数%が粒子シミュレーションの限界であり、ベクトル化が大変である。

△: 計算資源の配分に関して、政府の政策は反映しているか?
●: 運営費交付金が中心である。また、共生プロジェクトで入る金が1/3である。

○: 台風15号の72時間予測について、計算にかかったノード数と時間はいかほどか?
●: 40ノードで3時間である。より高速化すれば72時間予測を1時間以内に可能。但し、観測データの取込みに時間がかかり、公開データは100キロメートルメッシュであり、公開まで4、5時間かかる。

○: 連結階層というのは物理モデルの話であるが、ハードウェア的に密結合する必要はあるのか?
●: いろいろな連結階層のパターンがあるので、個々に検討が必要である。ハードウェア、ソフトウェア的にも考えないといけない。

○: 成果の公開に関して、自動車会社が成果を公開ができないことで、参加できないとしたら問題である。今後の方向はどのように考えるのか?
●: 何から何まで公開せよということではない。たとえば、シミュレーションソフトウェアコードは開放しなくてもよい。全ての手の内をさらす必要はないので、企業参加可能だと考えている。研究していること自体を漏らして欲しくない場合には、対価と引換えに完全な秘密を保つことも考えたい。また、お試し期間を設けて、それ以降だけを有料化する対応なども考えている。2年以内に有料化システムを構築しろとの厳命をうけている。文部科学省産連課の見解でも、特定企業と契約可能ということである。但し、交付金を使用する場合は、公開が原則と考えている。

●: 40テラフロップスで1ペタバイトとは、基盤センタに比べてストレージが多いと思うが如何か?
○: 「地球環境」分野の研究者が多く使っている。一人あたり数10テラバイト〜100テラバイトのデータを抱えている。

3 資料2−3に基づき、石井委員より、日産自動車における将来のスーパーコンピューティング環境について説明があった後、以下の質疑応答が行われた。(○:委員、●:石井委員、△:事務局)

○: アプリケーションとハードウェアの関係が大事である。欧米のソフトウェアは手が入れられない状況において、どのように対応しているのか?
●: ハードウェアとアプリケーションソフトウェアベンダがどのようなお付き合いをされているのかも、調達の条件にしている。自動車開発では、ひとつのソフトウェアを使い続ける。ソフトウェアによる計算結果と実験との差は貴重なノウハウである。

△: 自動車会社では情報の機密の取扱いレベルはどうか?
●: 機密事項の取扱いは、個別に判断するしかない。販売中の車は機密ではないが、お客様の目に触れない中身については機密扱いにすることが通常である。したがって、学会発表などで一部公開することはあるが、積極的では無く、個々に判断している。これから販売する新型車は基本的に全てが機密事項である。

△: 公的コンピュータの有償利用はどのように考えるのか?
●: コストに関しては、利用料金により、利用要否が決まる。機密保持に関しては、有償の場合は、全てをオープンにしない事が原則であるが、保持すべき事項は料金とのバランスになり、個々に判断する事になる。

○: 意図的にアプリケーションごとにシステムを分けているのか?
●: アプリケーションソフトウェア毎にシステムを分けている。グリッド技術と連成計算は次のステップである。

○: かなりの計算パワーを持っているが、1つのジョブの大きさはどのくらいか?
●: 衝突解析が一番大きく、1,000万メッシュくらいである。なお、通常100万メッシュ位を一晩で計算するサイクルで利用している。昼間、設計して、夕方にジョブを投入、計算し、朝に結果が出ているサイクルである。

4 資料2−4に基づき、伊藤委員より、将来のスーパーコンピューティング環境について説明があった後、以下の質疑応答が行われた。(○:委員、●:伊藤委員、△:事務局)

△: 有償利用はどのような形になるのか?
●: 使用した分だけ支払う形になるのではないかと思う。

○: 次世代センタはどのように考えているのか?大学に於いても独法化に伴い、基盤センタも産学連携など必要になってくる。
●: 生々しい知見を共有化したい。7大センタもそのような考えあれば積極的に関わっていきたい。

○: 知の共有化は当り前になっていると思うが、どういう形で(社内では実現されているのか)?
●: まだ、掛け声的な感じであり、報告等は行われるが、システマティックになっていない。

以上



(研究振興局情報課)

ページの先頭へ   文部科学省ホームページのトップへ