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ITBL(IT-Based Laboratory)プロジェクト事後評価報告概要

平成19年1月26日
科学技術・学術審議会
研究計画・評価分科会
情報科学技術委員会

1. ITBL(IT-Based Laboratory)プロジェクトについて

   ITBLプロジェクトは、科学技術会議 第25号答申「未来を開く情報科学技術の戦略的な推進方策の在り方について」において、「ネットワークを介した分散環境に適したシステムの研究等、計算科学を、幅広い分野において、多様な環境の下で活用できるようにするための取り組みが重要である」と指摘されたことを受けて、平成12年度から開始された。平成17年度まで約6年の間、6研究機関(日本原子力研究開発機構、理化学研究所、宇宙航空研究開発機構、物質・材料研究機構、防災科学技術研究所、科学技術振興機構)で実施された。

 本プロジェクトは、研究開発のIT化を実現するため、大容量ネットワーク上での研究機関のスーパーコンピュータ等の共用化、複雑で高度なシミュレーションや遠隔地との共同研究を可能とする仮想研究環境の構築とその普及促進を目標にしている。

2. 事後評価結果

 
(1) プロジェクト全体に対する評価

   事業全体としてプロジェクト終了までの期間に、目標にかなう大きな成果を挙げたことは高く評価できる。また、事後評価の結果、次の点について概ね評価できることが確認された。

プロジェクトの達成目標が、プロジェクト内外の状況を踏まえて適切な修正を行いつつ設定されており、それに向けた活動が適切に進捗し、実績を挙げている。
研究開発の内容は研究者からの利用ニーズを適切に踏まえており、利用促進活動によって、プロジェクトによって構築された仮想研究環境が多くの研究者によって利用されている。
国外のグリッドプロジェクトと比較して遜色のない規模を達成している。
研究開発の成果が、「超高速コンピュータ網形成プロジェクト」(NAREGI)や「最先端・高性能汎用スーパーコンピュータの開発利用」(次世代スーパーコンピュータプロジェクト)へ継承されている。

 今後は、我が国の次世代の研究開発基盤で必要なより一層の密な研究連携が実現されること、及び他のプロジェクトとの連携により、次世代の研究開発基盤として重要な柱となることを期待したい。

(2) 個別研究開発課題に対する評価

 
1 仮想研究環境の実証と運用

   研究開発の達成目標は妥当なものであり、多くの機関の様々なアーキテクチャの計算機を接続し、利用者が実際に仮想研究環境を活用することで効果を実証し、継続的な運用を行っていることから、本課題の成果は目標を十分達成していると認められ、高く評価できる。論文・受賞から学術的な成果も十分と認められ、国内外のグリッドプロジェクトと密接な連携を行っている点は高く評価できる。
 研究開発の体制として、参加機関が対等の立場であったため、仮想研究環境の運用に際して計算機資源の利用ポリシー等に問題を残す結果となったが、従来の縦割り的な研究開発体制から分野横断的に多くの機関が連携した点は評価できる。
 今後は、仮想研究環境の実証と運用によって得られた知見をもとに、他のプロジェクトとの一層の連携により、次世代の研究開発基盤の構築に寄与することを期待したい。

2 仮想研究環境の利用促進

   利用促進の目標は妥当なものであり、接続された計算機資源数や、研究コミュニティ形成による研究者同士の情報交換・研究協力が行われている点、総合的なITBLポータルサイトの整備によって情報発信の環境が整えられている点について評価できる。
 一方で、産業界への利用促進活動、社会への情報発信が弱かったと考えられ、より積極的な取り組みが行なわれるべきであった。
 今後は、幅広い分野の研究者・技術者等が分野を越えて相互に情報交換を行える環境をより一層整備することを期待したい。また、課金利用等の利用方法に関して柔軟に対応することで、産業界の利用をより促進し、我が国の研究開発の発展に資することを期待したい。

以上



ITBL(IT-Based Laboratory)プロジェクト事後評価報告
(参考)ITBL(IT-Based Laboratory)プロジェクトの事後評価の実施
ITBLプロジェクトに関する事後評価の論点
ITBLプロジェクトに関する事後評価における評価方法
(様式)ITBL(IT-Based Laboratory)プロジェクト自己点検結果事後報告(PDF:239KB)

(研究振興局情報課)


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