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情報科学技術委員会(第90回) 議事録

1.日時

平成27年8月19日(水曜日) 15時~17時

2.場所

文部科学省 東館 3階 特別会議室2

3.議題

  1. 平成28年度概算要求に向けた重点課題の事前評価について(非公開)
  2. 「HPCIの整備・運営のうちHPCIの運営」中間評価について
  3. 研究開発戦略センター(科学技術振興機構)における検討状況の報告
  4. その他

4.出席者

委員

村岡主査代理、伊藤委員、岩野委員、笠原委員、金田委員、喜連川委員、五條堀委員、辻委員、土井委員、樋口委員、松岡委員、宮内委員、宮地委員、森川委員

文部科学省

小松研究振興局長、生川大臣官房審議官、榎本参事官(情報担当)、重野情報科学技術推進官、工藤計算科学技術推進室長、阿部参事官補佐、栗原専門官

5.議事録

村岡主査代理より本委員会の開始にあたっての挨拶。

(1)平成28年度概算要求に向けた重点課題の事前評価について

【村岡主査代理】  それでは、早速、これから議題の1番目でございますが、平成28年度概算要求に向けた重点課題の事前評価についてに入らせていただきます。
今ございましたように、本議題は非公開で行います。
まず、事務局から事前評価の進め方及び資料の御説明をよろしくお願いいたします。
【栗原専門官】  御説明させていただきます。前回第89回、前々回第88回の情報科学技術委員会の会合におきまして、情報科学技術の研究開発の方向性についての御審議を2回にわたっていただいておりましたが、その審議の結果を踏まえまして、主査及び主査代理とも御相談をして、資料1として今お配りしております概算要求に向けた事前評価について、取組の方策をまとめてございます。
事前評価につきましては、平成27年3月19日に、研究計画評価分科会で決定をされました平成27年度研究計画評価分科会における評価の実施についてという文書におきまして、事前評価の結果を文部科学省の政策評価及び概算要求内容の検討等に活用するということとされております。そのために、本日、御審議頂くというものでございます。
本日は、この資料1に基づきまして御審議を頂いて、こういったプロジェクトについての必要性、有効性、効率性、また実施の可否、実施するかどうか、実施可否等の総合的な評価の観点からの評価を頂きたいと思っております。
評価頂いた結果につきましては、机上資料に1枚紙の両面でございます青い字が書いたこちらの資料、事前評価シートへの御記入を頂きたいと思っております。こちらにも必要性、有効性、効率性、総合評価という欄がございます。本日の御審議の後、なかなか時間も限られているところでありますが、記入を頂けました委員の皆様には、お帰りになられる際に机上に置いていただければと思います。また、本日、メールにても各委員にはこちらの事前評価に係る資料をお送りしておりますので、こちらのシートをお帰りになる際に机上に置いていただくか、若しくはメールでお送りしております電子媒体にて、明日、20日木曜日までに、メール又はファクス等で事務局に御提出を頂ければと考えております。
御提出を頂いたそちらの事前評価シートにつきましては、事務局にて取りまとめまして、主査、主査代理とも御相談しながら、またメールベースではございますが、委員の皆様に改めて明日御紹介させていただきます。その結果を御相談の後、事前評価票として本委員会として今週中に確定させていただければと思っております。確定されました事前評価票につきましては、来週開催が予定されております研究計画評価分科会に北川主査より御報告をさせていただければと考えております。その結果が平成27年3月19日の研究計画評価分科会決定に基づきまして、文部科学省の政策評価及び概算要求に活用されるということになります。
それでは、資料1に基づきまして、内容の御説明をさせていただきます。
前々回5月25日の会合では、人工知能、ビッグデータ/IoT、セキュリティ、またそのプラットフォームは国としても考えるべきであるという御審議を頂きました。開いていただいて2ページ目には、そういった人工知能/ビッグデータ/IoT/サイバーセキュリティ統合プロジェクトということで書いてございます。前回7月6日の第89回会合でも、サイバーセキュリティの長期の人材育成が必要だという御意見、実社会で使えるプラットフォーム、単にデータが存在するだけではなくて、連携して統合する仕組みにと。そして、産業界とタイアップして活用できるようにという御指摘を頂きました。今、タイトルを人工知能やビッグデータ、IoT、セキュリティを統合した「Advanced Integrared Intelligence Platform Project」というちょっと長い名前を付けておりますが、前回の喜連川委員からもプラットフォームという画期的な言葉をという御指摘もいただきまして、これを加えた「プラットフォーム」という事業名としております。
まず背景がございますが、ビッグデータの現在までの集積、IoT時代の到来による量的・質的なデータの拡大ということを書いてございます。また、大きな話題になっておりますディープラーニングだけではなく、従来の機械学習や自然言語処理等も含めた人工知能技術の発展、一方で、上に書いてございますが、サイバーセキュリティの脅威が増大している、これらの情報技術の急速な発展と社会への影響を背景として簡潔に3点挙げております。
これを受けまして、統合したプラットフォームのセンター、何らかのキーワードをと考えました。AIPセンターとしておりますが、この資料2ページの下にありますAIPセンター、研究や実証・実用化のために用いることができるビッグデータ解析等の技術を何らかの拠点、これは理化学研究所等の国立研究開発法人も、また大学等との連携も想定されますが、こういった拠点と大学や共同利用機関法人等の連携により研究開発を行って、様々な応用分野、ここには産業界、医療分野、病院等も含まれると考えておりますが、そういった様々な応用分野と緊密に連携をして社会に貢献する、これが左下に書いている拠点の形成の部分でございます。
右下には、「新領域開拓者支援」として四角囲みにしてございますが、情報科学技術分野に特有の新しいアイデアの可能性を切り開く研究ファンディング制度を新たに構築しようという考え方でございます。
3ページ目に参りまして、このAIPセンターにおける事業のイメージ、これは今後の概算要求や政府予算案の決定、また今後の予算案の国会審議等によって当然事業枠組みは変わってくるところでございますが、AIPセンターにおける研究開発のイメージ例として、この拠点の在り方の考え方を書いてございます。
各チームごとのイメージとしての人数も仮のものとして書いてございますが、百数十名規模の大規模な情報科学技術としての拠点を形成いたしまして、そこでは機械学習、画像処理、画像認識、自然言語処理等の基盤的なソフトウエアサイドや理論の研究も行いながら、データ解析や、左下にございますプロセッサやデータベースなどのようなシステムやアーキテクチャ系の開発も実施して、それらを統合的なプラットフォームとして様々な応用分野と連携した研究によって、オープンパッケージとして構築して世の中へ提供していく。
右側にございますELSI、社会性・価値観・文化のような検討事項であるとか、右下にございますデータサイエンティスト等の人材育成も行う拠点ということでイメージ例を書いてございます。
4ページ目に参りまして、文部科学省の事業としても中長期的な卓越したイノベーションをねらうものの、具体的な応用分野、やはり産業界等と一体化して研究開発をする具体的な応用分野も担うことが重要だと考えております。ここでは、AIPセンターにおけるイメージとして、11の応用分野を挙げております。連携一体化のイメージとしては、さらにその下に2点、例えばライフサイエンスの実験研究との連携、また、情報科学技術がライフサイエンスに寄与するような、1点目に対して2点目です、脳科学から情報分野へのフィードバックがあるようなもの、脳神経データの解析から人工知能アルゴリズムへの研究にフィードバックするような、その両者をここでは例として挙げていますが、これは研究開発法人や大学内にとどまらずに、様々な外部との連携の可能性を目指すべきであると考えております。
なお、研究開発内容の詳細に関しましては、委員の皆様の様々な御知見も頂きつつ、さらなる案件の具体化を引き続き進めたいと考えております。
5ページ、6ページは、お時間も少ないので、ごく簡単にそれぞれ政府文書で日本再興戦略、科学技術基本計画に向けた中間取りまとめ等での記載が5ページにございます。6ページは、他の文部科学省の情報科学技術分野の事業の関連の中で、現在の第4期基本計画を踏まえて、どこに配置されるかということを示したものが6ページの図でございます。
以上でございます。
【村岡主査代理】  ありがとうございました。
それでは、ただいま御説明のあった平成28年度の概算要求、かなりボリュームがある内容でございますけれども、重点課題の事前評価についてということで、評価のための御意見、御議論をお願いしたいと思いますが、30分ほど時間がございます。どうぞよろしくお願いいたします。
【松岡委員】  最初によろしいでしょうか。
【村岡主査代理】  お願いします。
【松岡委員】  大阪大の松岡でございます。全体的な流れとしては非常に理解できました。シナリオとしては非常に優れたシナリオになっているというふうに個人的には評価いたします。
このAIという分野は、私が言うまでもなく、皆さん、釈迦に説法で申し訳ないんですけれども、応用分野が本当に多岐にわたっていまして、例えば、我々でさえもクラウドをAI化して、例えば今まで人間の手ではできなかったようなレベルまで省エネ化するというAIクラウドのようなことも実験しようとしていますので、そういう意味で、応用フェーズが社会的にも本当に多岐にわたっているということは、多分疑いようがないところなんですけれども、この中の文章で、そういう意味では、今までの旧態依然としたステップ・バイ・ステップの研究開発、例えば基礎研究であったり、基盤研究であったり、応用研究だったり、そして実用化だねといったホップ・バイ・ホップというか、ステップ・バイ・ステップの研究開発ではなくて、この分野は本当に基礎研究と実用化が非常に距離が近いのが1つのここの分野の特徴だというふうに思いますということで、そういう意味で、この文章を実はフォローするわけでもないんですけれども、様々な応用分野と密接に連携するという言葉がよく書かれておりますので、非常にこれは重要なことかなというふうに思います。
かつ、これは日本だけではなくて、当然ながら世界の研究者と一体になって進めなければいけない、あるいは競争もしなければいけないということで、グローバルな体制ということも明記されておりますので、非常にそういう意味ではいいかなというふうに思っています。
ここからは私の質問なんてすけれども、シナリオ的、箱物としては非常に優れた箱物になっているというふうに評価いたしますけれども、具体的には、例えばここのセンターを作るという、そのセンターのイメージがありましたら教えていただきたいんですけれども。
【栗原専門官】  センターのイメージに関しましては、今、この人工知能、ビッグデータ、IoT、サイバーセキュリティ、統合プロジェクトで何らかの「オールジャパン」を超越したグローバルな体制によるAIPセンターを作りましょうというところがございます。先ほど、特定の何らかの法人であるとか大学等々が想定されるかもしれないということを申し上げましたけれども、そういった拠点や様々な大学や大学共同利用機関法人との連携によって研究開発がなされるセンター自体をAIPセンターということで、この資料中には書いてございます。まだ特定の何らかの機関がこのプロジェクトとして、この事業がある機関で行われるということは、この資料中に記載されておりません。
【松岡委員】  ありがとうございます。
せっかくここでグローバルな体制でいろいろな人を呼び込もうとか、また、いろいろな分野との連携、あるいはスピードをもってやりたい、あるいは応用分野との密接な関係が必要だということをせっかく私なりにいいことを言われているなと思っていますので、できれば余り辺鄙なところに、具体的に物理的に辺鄙なところに置かれたりしない方がいいかなと思って…。せっかくだから、便利のいいところにしてよというのが、済みません、無邪気な意見でございます。
【栗原専門官】  ありがとうございます。留意いたします。
【松岡委員】  あともう1点いいですか。ちょっと口がすべったついでに。
最後の4ページ目、研究開発のイメージ例でございます。ここの中で、応用分野のイメージで、一体的な連携により、イノベーションを創出する。ライフサイエンス…とたくさん書かれています。これは非常に理解しやすいのでございますけれども、一番最後の、余り具体的なことで言うのはちょっと気が引けますけれども、脳情報処理モデルシステムというのは、既にこれは発しているのではないかというふうに直感的に思うんですけれども、あまりAIの分野で脳をモデリングするという、そういうある意味で私から見たら非常に局所的というか、局部的なものはあまり持ち込むべきではないと、個人的な意見かもしれませんけれども、これ、別でやればいいのではと素直に思いますので、皆さん、いかがですか。
【村岡主査代理】  いかがでしょうか。そこら辺も含めての御議論。
はい、お願いします。
【五條堀委員】  五條堀でございます。
ライフサイエンスの立場で行きますと、脳の情報処理というのは、実は脳が1つの人間の基幹という意味では非常に特定化されておりますけれども、やはり非常に大きな将来性と分野を持っておりまして、そういった意味では、個別に特化したというよりは、かなり将来を含めても大きな分野という捉え方をライフの方はしておりますので、そういう形からしますれば、こういうAIPセンターが、これは例の1つとして挙げていただいているのではないかと思いますが、やはりいい応用例になっていくのではないかというふうに、ライフサイエンスの立場で行くと、そういうふうに思います。
【村岡主査代理】  ありがとうございます。
では、ほかに御意見…。
【土井委員】  よろしいですか。
【村岡主査代理】  土井委員、お願いします。
【土井委員】  AIPという名前を見たときには、昔、自分たちで作っていた人工知能プロセッサをAIPと呼んでいたので、それを思い浮かべたんですが、中身がAdvance Integrated Intelligence Platformということなので、この名前自身は、そういう意味では、いわゆるAIだけではなく、統合的に考えるというところが表れているのは、プラットフォームという名前も含めていいのかなというふうに感じました。
1つ、やはりこういうものを作っていただくときに、私が思い浮かべるのは、喜連川先生が昔、情報爆発のプロジェクトで、共通的な部分を担う、あのとき、何チームと言っていましたか、安達先生がリーダーになられて、共通基盤を計算機システムと若干のモジュールの関係を提供されて、その上に、それを参加されている研究者の皆さんがそれを使って、今で言えばクラウドを使うというイメージなんですが、作っていかれて、皆さんの成果が同じ基盤の上に積み重なっていくという非常によい運営の仕方であったなと思います。
そういう意味では、ここで統合プラットフォーム構築チームというのと、アーキテクチャチームがそれを担うものになるのかなというふうに思います。ただ、以前は計算機のシステムであったわけですが、今回はそこの部分はデータを扱うところ、データセントリックなところになるのかなというふうに感じます。
2つ要望がありまして、1つは、やはり統合プラットフォーム構築チームというところは、そういう意味では皆にプラットフォームとして使っていただけるようなものを作っていくという意味で非常に重要で、ここがある意味、プラットフォーム、Integrated Platformとうしての鍵を握るところなのかなというふうに考えます。
一方、アーキテクチャチームに関しましては、その統合に関して、それをどうやってさらにその先の研究に結び付けていくかというところもあると思うんですが、ちょっと気になりますのは、ここに超低消費電力を実現する新たな原理のプロセッサと、超低消費電力は非常に重要で、ポスト「京」のところでもその議論はされているのですけれども、それを目指します的なイメージの発信になってしまうのはちょっと違うのかなという意味で、私のイメージで行けば、やはり計算機のアーキテクチャが次にどういうふうに変わっていくのかというのを考えていただくのが、このアーキテクチャチームの役割なのかなというところで、やはり従来のAIですと記号なんですね、記号が中心で、それに対して画像とか音声とか、シンボルではない信号を扱っていく、それをシンボライズせずにどうやって統合して扱っていくか、多分、人間の頭の中はそういう形でネットワーク的に何か処理がされているのだと私は勝手に想像しているんですけれども、そういうネットワークを基にしたアーキテクチャを考えていただくということが重要なのかと。
IBMが作っているニューラルコンピューティングは、画像処理のように対立の処理は並立してやることは得意なのだと思うのですが、人間の頭はもっとそれ以上のことをやっていますよね。記号と信号と何か混ぜこぜになってやっているという、それをどうやって実現していくかという、今までのネットワークとはまたちょっと違うネットワーク的なアーキテクチャなのだと思うので、それを是非考えていただきたいなと。それはもしかしたらというか、多分当然、人間の頭は低消費電力なので、それはバイエフェクトとして得られるものなのかと。なので、目的はもうちょっと、そうではない次のアーキテクチャを目指しているんだというものを書いていただけるとありがたいのかなということです。
あともう1点が、データが中心になると申し上げたのですが、いろいろなところで、先ほど、ライフサイエンスのお話もありましたけれども、そういういろいろなデータを統合して扱いたいというときに、今はそれぞれの研究者がそれぞれのデータを持っている人にお願いしに行くという形になっているんですが、そういう意味では情報爆発のときのように、ここのAIPセンターでまとめていただいて、このセンターのところに行けば、ある簡単な手続をして、どういう研究の目標なのかということをやれば、今、日本で持っているいろいろなデータとか、世界でもいろいろなデータを持っていますので、そういうものが使えるとか。あるいは、企業から参加しているデータも使えるとか、そういうデータ利用に関する、アクセスに関する枠組みを作っていただけると、非常に研究者にとってはストレスなくできるので、特に若手育成、人材育成、新領域開拓者支援というお話もありましたけれども、若手がそういうデータを使ってどんどん新しいことに臨んでいただけるというのを考えていただけると、非常にありがたいかなというふうに思いました。
以上です。
【村岡主査代理】  大変貴重な御意見をありがとうございます。
では、笠原委員、お願いします。
【笠原委員】  今、土井委員から言われましたアーキテクチャのことについて、少し私からも補足させていただきたいと思うんですけれども、今、土井委員がおっしゃいましたように、スーパーコンピューター用の科学技術計算用の新しいプロセッサを作るということではなくて、今回は目的が機械学習とか画像・映像解析とか、知識情報処理とか、自然言語処理というふうにあるわけですから、こういうような計算が高速に低消費電力で行えるような新たなアーキテクチャについて注力していただければと。特に電力を落とすということだと、ハードウエアや半導体技術の進歩だけではなくて、今、ソフトウエアでプロセッサを止めたり、ゆっくり動かしたりするという技術がどんどんできていますけれども、日本の国内では、そこは特に後れていると思うんです。そういう技術をしっかりと今回のプロジェクトの中で養っていただければというふうに思います。
【村岡主査代理】  ありがとうございます。
では、お願いします。
【宮内委員】  この資料を見せていただいたら、相当大胆な思い切ったことをされていて、いや、すごいなと感動しています。
その中で、皆さん、いろいろな委員の方がおっしゃったんですけれども、私、技術系とか情報系の専門ではないので、ちょっとまた違う視点であったり、ちょっと外れている場合があったら御容赦いただきたいんですけれども、スパコンを今度、2020年にまた新たに能力を上げてというようなお話もあると思いますので、そのスパコンとのきちんとした連動、それが生かせるようなこちらとの連携というのでしょうか、そういった体制も見据えて、1つが単体単体で存在するのではなくて、両方がお互い連動し合って、さらに効果を上げるようなことも視野に入れて動いていただけたらということを思います。
それから、ここに余りセキュリティは出ていないような気がするんですけれども、こういうことを構築するときには、セキュリティはすごく重要です。セキュリティということをちょっとどこかに入れられて、それの体制をきちんととるというようなことも非常に重要ではないかなと思います。
それからあと、せっかくこういうふうな「「オールジャパン」を超越したグローバルな体制による」というふうにありますので、研究目的ももちろんですけれども、産業界にこれらが生かされて活用されるような日本の将来の産業のプラスになるような、こういうふうな基盤であってほしいなということも思います。
それから、ちょっと長くなるんですけれども、低消費電力について、これを余り入れないというようなこともちょっとお話にあったんですけれども、私は低消費電力というのは非常にキーポイントだと思っていまして、だから、低消費電力というのも、これの課題の1つであり、その低消費電力、今、いろいろなところでサーバがどんどん大きくなって、すごい電力を使っていますので、いかにしたら低消費電力でいろいろなことができるかというノウハウ自体がビッグデータとして、もしかしたら世界に売りに行けるものであるかもしれないなというふうなことを今感じています。
それからもう1つ、最後になりますけれども、ここまでの立派なものを作られましたら、いろいろなところでそれぞれデータ、研究機関もあれば、大学もあれば、いろいろなところで既に構築されたデータで分析したりもいろいろされていると思います。それらがこの基盤とともに使える環境、ですから、言語が翻訳されて一緒に使えるような、そういったばらばらに点々で全部存在して、これはそれぞれのあれが違うから使えないよねではなくて、全体が使えるような、そのあたりは開発か何か要るのではないかなとは思うんですけれども、そういうふうなもので、今まで作ったものが全てむだにならないで、ここで統合かつ応用されて、「オールジャパン」を超越したグローバルな仕組みになれば、これはすごくすばらしいなと思います。
【村岡主査代理】  ありがとうございます。
では、中小路委員、お願いします。
【中小路委員】  1点気になりましたのは、プラットフォームは、あるものをつなげる、ここの書き方はいろいろな、多分皆さん、考えられているんだと思うんですが、表現に出てきていないところ、要素の統合方法を研究開発するとか書いてありますが、あるものをくっつけるだけのプラットフォームでは、最初のビジョンの中に入っていきますので、これからの時代はオープンなプラットフォームにして、いろいろな国内外の人がつないでいけるような口とか計算のところのインターフェースのところを提供する、いろいろな人が入ってくるというような、そういうオープンにカルチャーを見せるところはすごく重要だと思います。この資料を拝見している限りは、オープンとか、コミュニティとして作り上げていく、それのコアになるというところのフィロソフィーが余り見えていないので、恐らく構想はされているとは思うのですが、特に日本は2ちゃんねるをはじめとして一人一人がバーッと調べてものすごいことを見付けてくるというのがものすごく得意な文化なので、そういうことを考えても、コミュニティが、このAIPセンターはコアなんですけれども、それ以外の人たちが、どんどんつなげて入っていけるようなイメージのところ自体を、この統合プラットフォーム構築チームは作るし、それに基づいて基盤研究グループも進めていって、それと並行してアイデアを出す新領域者開拓者支援があって進んでいくような、そういうエコロジーが構想に入っているといいなというふうに考えます。
【村岡主査代理】  ありがとうございます。
では、お願いします。
【辻委員】  このAIPセンターの説明の3ページを見ながら考えていたのですけれども、AIPセンターの例えば基盤研究ですとか、統合プラットフォーム構築ですとかといったところが、本当にやりたいことができるようにしていくためにという視点で見たときに、実は社会性・価値観・文化チームというのが非常に大きな役割を担っているなというところを感じておりまして、例えば、本当にこの基盤研究グループがやっていきたいような研究をするために、どんなデータをどんな形で使えるのかという環境作りが非常に重要かと思っておりまして、そこのところのデータの所有だとか、利用だとか、それに対する社会の許容度だとかといったところを醸成していくというところが、実はこの文化チームの中の役割の1つとして位置付けておくところが必要なのかなというところを感じました。
それともう1点は、いわゆる情報をそういった形で研究に使っていく、ハンドリングしていくための制度といいましょうか、仕組みといいましょうか、何らかの必要な働き掛けを、例えば何らかの法律なのか、それとも何かというところははっきりは分かりませんけれども、場合によっては必要になってくるのだろうなということで、そういったことがこの社会性・価値観・文化チームの1つのミッションということで意識をしてやっていけたらいいのではないかという気がいたしました。
以上でございます。
【村岡主査代理】  ありがとうございます。
お願いします。
【五條堀委員】  内容的には、今いろいろな先生方からの御意見が出たと思いますが、やはり規模ですね。これは例えば、今の3ページを見ますと、統合プラットフォーム構築で研究員10名、エンジニア10名、基盤研究グループ、研究員50名、エンジニア40名、これを全部足し算しますと155名、これは久々のこういうところの大型だと思うんです。だから、これをやはり突破していただいて、これが財務省の中で3分の1だったり、4分の1になってしまうと、ここでの議論の形がなくなってしまう。この規模効果というのは非常に大事な、つまり、久々のいわゆるパソコン、ハードではない形での主導的な提案ではないか。したがって、そこはしっかりこの規模効果は守って頑張っていただければというふうに思います。
【村岡主査代理】  ありがとうございます。
お願いします。
【金田委員】  今の御意見、全く言おうとしたところでおっしゃるとおりで、予算が縮小したから、このチームは削ろう、みたいな話になると、せっかくバランスがとれた体制で今いろいろと検討されているところで、1チームでもそこがちょっと小さくなったりすると、非常に全体の効率が悪くなると思いますので、そこら辺は今、委員がおっしゃったようなところを是非頑張っていただきたいなと思うのと、実施体制に関しまして、やはりこういうチームや体制ができて、あとは人なんですね。やはり強いリーダーシップを持った方をきちんと配置しないと、組織ができても、そこを運用する、あるいはそれを引っ張る人材がなかなかいないと、結局、画餅の世界に戻ってしまうようなところもありますので、そこの部分を是非新しい組織の中ではきちんとやっていただければなと思います。
【村岡主査代理】  ありがとうございます。
では。
【樋口委員】  3ページのイメージ例というので、まだイメージですので、文部科学省ですので、やはり基礎研究のところを非常に重要視されていらっしゃると思いますし、実際、イメージ例で基盤研究グループは非常に大きい形になっていますので、その点について少し自分なりの意見を申し上げたいと思いますが、このチーム構成を考える上で、4つ言葉が上がっていますが、これは4つとも非常に重要な要素技術であることは間違いないと思いますけれども、やはりここから抜けているもの、例えば、音声とか、あるいはAIを考える上で行動するというのは非常に重要なコンセプトなんですね。いわゆる行動しながらいろいろな知識を獲得していくわけで、例えば能動学習、あるいはそれに関連したロボティクス、それらに絡むAIというのも非常に重要なので、その辺はこれからいろいろ詰めていかれるのでないかと。
あと、チーム立てに関するところで、この分野は産業界、アカデミアが非常に接近してグローバルに物すごく競争が激しい領域ですので、せっかく一定の規模で国費を投入するということだったならば、国際競争力の観点から、ここの部分に集中的に一定の人材を固めてやった方がいいとか、あるいは、チーム同士で協業できるような体制を最初からとるようなこと、そういうあたりがこのイメージを重ねていく上でお考えいただければと思います。
【村岡主査代理】  ありがとうございます。
では、宮内委員、どうぞ。
【宮内委員】  先ほど、金田委員がおっしゃっていたように、1つでも欠けるとこれはおもしろくないというふうに言われていて、まさしくこれが全体が動けばいいなと私もそう思います。
そのためにさっき言いましたのは、産業界でも活用できてというような、日本の成長戦略にこれがつながるんですよというようなことがイメージできるようなものとして提案していくと、予算の獲得とかというのは非常に動きやすい、成長する、次の成長戦略なんだ、それをこれが担うんだというような表現があれば、すごくいいかなということを思いました。
それから、人材のことを金田委員が言われておりましたけれども、リーダーがしっかりしていないといけないと言われたんですけれども、これは私自身が財務から聞いた話でお話をしますと、割とこういうふうな何か予算が付いたり、研究開発をしますと言ったときには、既存の分野の方がいらして、その人たちが全部仕切ってしまって、結局、予算のばらばらの取り合いみたいになったりというようなことが起きて、本当にどうなっているのかということをいつも疑問に思っているという人が世の中にたくさんいらっしゃって、その方々からお話をよく聞くんです。ですから、これぐらいわくわくするような斬新な新しいことをドーンと打って出ようとされているときには、しがらみにとらわれないで、本当にこれを推進していくために、斬新な発想と思いを持った人を入れて、そこに足りなければ、サポート的に動かしてくれるような方を挟んでいくとか、そういうふうにして、本当にこれがいい形で斬新なものとしてグローバル感覚で動くようなものになるためにどうするかということを、私も同じ気持ちで、是非そのあたりを頑張っていただいて、今までこの人が、この人だから、じゃあ、この人を据え付けて、この人は芋づる式にみんながぶらぶらとぶら下がってきて、じゃあ、この全体でしましょうねなんていうことが起きないように、是非力を入れていただけたらと思います。
【村岡主査代理】  ありがとうございます。
では、岩野委員、お願いします。
【岩野委員】  先ほども話がありましたけれども、こういう大規模なものが突破口として情報をベースにしたところでできるのは非常に大事だと私も思います。ただ、規模感で言うと、今、余りに何もないから、この程度ですごいという感じが…。(笑)国際的に見ると、この分野は非常に、先ほど、宮内委員も言われましたけれども、産業界も強くて、とにかくエッジをきかせないと、もう勝負にならない分野だと思うんです。そういう意味では、樋口先生も言われましたように、どこを本当に世界的なものに持っていくのかということは、やっぱり文科省の範囲としては考えておかないといけないんじゃないかと。散漫になるのを避けないといけない。そういう意味では、ここの研究者を、やっぱり日本人中心でやると失敗する可能性は大いにあると思うんです。ここにも国際的にということを書いているんですけれども。
それと、3ページを見ると、これは「プラットフォーム」という言葉は、いろいろな人で誤解を受ける言葉でもあると思うんです。強いて言うと、この統合プラットフォームと言っているのは、e-サイエンス統合プラットフォームに見える。そういう意味で、今、科学技術の社会適用というところで、やっぱりプラットフォームは非常に重要な概念で出てくるわけですけれども、どこのプラットフォームを目指すのかということを明確にしておかないと中途半端になる。ある意味で、社会適用とか、そういう社会にインパクトを与えるプラットフォームと言った途端に、政策のことが絡んだり、データの標準化が絡んだり、かなり周辺的なことをやっていかないといけない。そういう意味で、ここの統合プラットフォーム構築チームが目指しているものが、ひょっとすると、下の技術のそれをうまく統合して使えるような仕組みみたいに考えているのであると、少し下のレイヤーになるかもしれない。そこはもう少し頭を整理してやった方がいいのではないかというふうには思います。社会のインパクトを考えながらもここをやるというフォーカスをやっておかないと、私、IT関係から見ると、日本がここをできるとすごいなと。ただ、これは単に第一歩にしないといけないので、これでいろいろなプラットフォームをけりがついたと思われないように、そこの全体像の中のここにフォーカスするというのを明確にされた方がいいんじゃないかと思います。
【村岡主査代理】  ありがとうございます。
では、伊藤委員。
【伊藤委員】  私も実は岩野委員の意見と似たようなことを考えておりまして、3ページを拝見しますと、まずは全体としては大賛成で、是非このプロジェクトをこの規模以上で進めていただきたいと思っているわけですけれども、3ページのアーキテクチャチームの中の、先ほど議論がありましたように、超高速でありながら低消費電力を実現するという部分に関しまして、これがビッグデータ解析にかかわるというような枕言葉があれば、もう少しそれが理解できるんですけれども、実際にここの1行だけを実現しようと思ったら、さらに20名、30名必要になってくるわけでありますので、ここの1行はこのまま置いた形で、ここでもうできていますということになってしまうと、少しよくないかという気がします。これをやるためには、まだもっと大きな規模が必要になるわけなので、その辺のところを先ほど笠原委員の説明がありましたとおり、これにかかわるということを含めて徹底しないと、土井委員もこのことに関しては指摘されていましたけれども、ちょっと私はこの1行だけは危惧しております。まだこれとは別に取り組むべき課題だというふうに考えています。
【村岡主査代理】  ありがとうございます。
では、お願いします。
【森川委員】  全ての方がお話しされているので、では、私はショートコメントなんですけれども、この3枚目を拝見して、実体はこれでいいと思います。ただ、印象なんですが、実際、例えばここにあるような基盤研究グループとかで、大学の研究者とかを見ていると、実際はかなり実用化というか、出口を踏まえてやっている研究者がぐっと増えていると思います。もちろんファンダメンタルなところをやっている研究者もいますけれども、エグジットをどうやっていくのか、機械学習も何に使っていくのかというところをやっていかないとやはり意味がないので、ぐっとそちらにシフトしていっているような感じがするので、先ほど来、言葉が出ているような、例えば社会適用とか、社会デザインとか、何かそういった雰囲気をもうちょっと埋め込んでもいいのかなというふうに思った次第です。
以上です。
【村岡主査代理】  では、喜連川先生、よろしくお願いします。
【喜連川委員】  土井委員から過分な御紹介を頂いて恐縮なんですけれども、情報系の中で多分一番大きな特定領域研究の1つを、一番大きいのは多分安西先生のものだったと思うんですけれども、それを引き継いで情報がタスクになったんですけれども、そのときに私が考えたのは、やっぱりすごいインフラがないと勝てないといいますか、例えば天文の人はどうやっているかというと、すごい望遠鏡を作るから新しい星が発見できるので、普通にそこら辺で売っている望遠鏡でやってもしようがないんですね。すこい超高磁場を作れる装置があったら、見えないものが見える。そういうややもすると装置産業的なところの話が、実はITにも大きく、当時、プラネットラボというのがありまして、プラネットラボから膨大な論文が生まれたんです。これはやっぱり日本も頑張らないといけない。皆さんに、全部の研究者で500人ぐらい、計画研究と公募研究を入れて80から90ぐらいあったんですけれども、タックスを払ってくださいと。タックスという意味では、皆さんが一定、当時は3割ぐらいだったんですけれども、2割、3割ぐらいのお金を徴収します。徴収するけれども、全員でそれぞれでは買えないぐらいとがったものを作りましょう。これを使ってものすごい論文を書きましょうという、そういうストラクチャーを作って、そうしたら、皆さん、御共鳴いただいて、それだったら自分の予算が減ってもいい、減ってもいいけれども、それは自分で買わなくてそっちが使えるんだからいいんだというようなイメージで動かしたのが我々のやり方でした。
そういう観点で言いますと、今のディープラーニングがなぜはじけているのかというと、やっぱり圧倒的にグーグルが持っている計算パワーがでかいからで、こんなものはそこら辺の大学の先生は実験できないんです。そうすると、そういうやんちゃなシステムの実験かできるような環境を作るか作らないかということで、そもそも競争のスタートポイントが違っているというところから、そのハンディキャップをなくすという意味では、土井先生から御指摘頂きましたような、やはり同じような構図はこの中にある意味で入れていかざるを得ない。しかしながら、これは統合プラットフォーム構築チームなのか、アーキテクチャチームなのかというのは、ここの中ではちょっと解釈が容易ではなくて、プラットフォームというのはプロジェクトの初年度からそんなものを作れるわけがなくて、いろいろなソリューションかできていく中で、グラジュアルに作っていくようなものでもありますし、プラットフォーム議論というのは結構複雑なもので、プラットフォームをオープンにした方がいいのか、クローズにした方がいいのかというのは、ものすごく分かれるところです。
例えば、Amazonなんていうのは、一切外には出さないわけですね。ウォルマートは微妙に出しているというようなところもあったりして、この辺の戦略は並大抵のものではありませんので、そういうものを研究開発するチームと、実際に運用するチームは全く違って、実働プレーヤーとして重要なのは、このアーキテクチャチームの1行目に書かれているようなところではないかと思っております。
さて、先ほど、金田委員から、どうやってマネージするのかというのが結構重要ではないかとかいうお話もいろいろ出ていたんですけれども、あるいは、先ほど、宮内委員からも、しがらみの中、あの先生、この先生、どの先生みたいなのがあるじゃないかみたいなことをおっしゃられたんですけれども、ITというのは比較的若い学問分野なので、それほどしがらみがないんですね。極度に代謝が激しいものですから、一番は明確に出ます。なので、情報爆発をやったときも、ものすごい剣幕で僕のところに、なぜ僕の研究を落としたんだとかと言って怒りに来られる方がいて、いや、僕も人生ちょっと悩ましくなったなと思ったんですけれども、でも、ある意味で、明白にランキングが付きますので、この辺は純粋に実力主義でやれば完璧に回る世界だと思っています。これは余り言うと怒られてしまうんですけれども、医療系とかなどでありますと、やや微妙な話があるけれども、IT系は極めて健全と。健全と言うと怒られるけれども、それが当たり前なんです。
ただ一方で、是非御配慮いただきたいのは、1つは研究費、あるいは研究のやりやすさ感がすごく大きな手間になっているといいますか、非常に研究者が研究しやすい環境をこの中でいかに作るかということが日本のこういう分野を育てる意味では極めて重要だと思いますので、是非その分だけは御配慮頂けるとありがたいかなと思っております。
以上でございます。
【村岡主査代理】  どうもありがとうございました。
ほかにございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
【栗原専門官】  ありがとうございました。頂いた皆様の御指摘を踏まえまして、さらなる検討を進めてまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。
【村岡主査代理】  それでは、御意見どうもありがとうございました。
では、お手元の事前評価シート、少し二、三分で、大変短時間で恐縮なのですが、御記入をお願いします。今日中にお出来にならない場合は、明日までに事務局にメールでということでございましたので、もし仕上がった先生方は、その場に今日は置いて帰っていただくということでお願いします。
では、二、三分、お願いします。
(評価シート記入)
【村岡主査代理】  済みません、大変短時間で恐縮ですが、では、一旦ここまでということにさせていただいて、引き続き、どうぞ御記入はいいと思いますが、次の議題に移らせていただきますが、その前に、ここから公開になりますので、一般傍聴者の方に入室していただきます。
(一般傍聴者入室)

(2) 「HPCIの整備・運営のうちHPCIの運営」中間評価について

【村岡主査代理】  それでは、これより議題の2番目になりますが、「HPCIの整備・運営のうちHPCIの運営」中間評価についてに入らせていただきます。
まず、内容について事務局からの御説明をお願いいたします。
【阿部参事官補佐】  それでは、議題の2つ目の中間評価の件につきまして、事務局の方から御説明させていただきます。
資料につきましては、資料2、資料3、資料4、それから参考資料の1から4を使いまして御説明させていただきます。
まず、資料4、「HPCIの運営」事業についてというものをごらんください。これをひっくり返していただいて裏、最後のページをまず見ていただいた方がイメージがよろしいかと思いますけれども、日本地図が描かれているところに幾つかプロットされておりますが、HPCI(革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラ)の枠組みについてですが、スーパーコンピュータ「京」を中核とする国内のスパコンやストレージを高速ネットワーク(SINET)でつなぎ、ユーザ窓口の一元化などにより、利便性の高い利用環境を構築するということで、「HPCIの整備・運営」として、各機関への委託事業ということで実施しているものでございます。
一番最初のページに戻っていただきまして、「HPCIの運営」事業についてでございますが、HPCIの全体の枠組みにつきましては、「京」の供用開始(平成24年)に先立ちまして、平成22年度から「京」を中核とする各大学情報基盤センターとのスーパーコンピュータをHPCIと位置付けまして、多様な利用者のニーズにこたえる計算環境を構築し、利用を促進するということでやっておりまして、これらスーパーコンピュータの活用を通じて画期的な研究成果が創出され、科学技術の進展や産業競争力の強化に貢献するといったものでございます。
この中で、この事業の構成としましては3つに分かれておりまして、1つが「京」ということで、「京」の開発・整備、そして今、運用しているというものでございます。
2つ目が、スーパーコンピュータのHPCIとしての活用ということで、本日、中間評価していただきます運営が入っているものでございます。
それから3つ目として、「HPCI戦略プログラム」ということで、HPCIを活用して研究成果の創出をするという事業がございます。
本日の「HPCIの運営」事業の中間評価につきましては、本事業が始まりましてから3年が経過したということで中間評価を実施していただきたいというものでございまして、この事業に参画するのは、5つの機関が参画しておりまして、下に書いてあるようなそれぞれの役割を担っております。
まず、理化学研究所においては、このHPCIの効率的・効果的な運営の実現や、今後の運営の在り方に関する調査検討。それから技術面での総括的な業務や、構成機関等との調整業務、連携協力体制の構築といった役割を担っております。
それから東京大学情報基盤センターでは、HPCI共用ストレージ等の運用を行っております。
3つ目として、国立情報学研究所では、認証局の運用。
4つ目として、高度情報科学技術研究機構におきましては、課題選定及び共通窓口の運用、ユーザ管理システムの運用・保守、利用支援などを行っております。
最後に、計算科学振興財団については、産業利用促進、アクセスポイントの設置・運用を行っているところでございます。
本日の中間評価の視点としましては、ここに(1)から(4)に書いてありますけれども、これらにつきまして、3ページ目をごらんください。中間評価の実施要領ということで、まず振興局の局長の私的諮問会議でありますHPCI計画推進委員会の方で、専門的な観点から、今回、ヒアリング等を行い評価をしております。その際に、この中間評価実施要領に基づいて行っておりまして、7月8日に自己点検結果報告書を先ほどの5機関の方からまとめていただきまして、それに基づいてヒアリング審査をしました。
具体的には、お手元にあります参考資料の1から4になりますけれども、参考資料1が全体の概要ですが、報告書自体は参考資料2ということで、全体で46ページにわたる報告書になってございます。それに付随しまして参考資料3になりますが、そのバックデータとなる参考資料集があり、また参考資料4に成果ということで、論文や発表してきたものなどが一覧がまとめられているものです。
これらの資料に基づいて、HPCI計画推進委員会の方で事前の評価を行ったというところでございます。
お手元の資料4の、ページをめくっていただいて13ページをごらんください。中間評価の視点の具体的な中身でございます。
大きな視点は、(1)から(4)までありまして、進捗状況及び成果等について、体制について、成果の利活用について、あと1つ、その他についてということで、それぞれ成果目標、それに対する成果指標、活動指標を掲げ、中間評価として評価したものでございまして、これに即して事業者の方に参考資料2の自己点検報告書をまとめていただいたというところでございます。
実際にヒアリングをし、委員の先生からコメントを頂いて、事務局の方でこの推進委員会の評価書をまとめさせていただいたのが資料3でございます。資料3の1ページ目、表をめくっていただいた裏に、HPCI計画推進委員会の委員の名簿がございまして、このような委員の先生方に見ていただいたところでございます。
2ページ目は、繰り返しになりますので省略しますが、HPCIの目標であったり、本事業の目的、事業概要等が記載されております。
4ページ目、枠で囲ってありますが、これはHPCI計画全体の事前評価の結果を抜粋したものでございます。これ自体はHPCI戦略プログラムであったり、「京」の開発整備であったり、それからこのHPCIの整備・運用、この3つを全体を事前評価としてやっているものでございますので、本日評価頂くHPCIの運営に関する部分は、この中で太字になっている部分でございます。
具体的に幾つか拾わせていただきますと、イノベーション創出の基盤となることが期待され、人材育成や利用者の拡大にも貢献するものと考えられる。研究開発基盤として、高性能スーパーコンピュータの開発・整備は、これらを利活用する環境整備を実現するものである。利用者視点からの推進を図るということが重要である。
それから5ページ目に行きますけれども、HPCIから生まれる成果については、その意義等を目に見える形で公表していくことが必要である。
それから最後に、総合評価の中におきまして、HPCIの構築計画は、まだ緒についたばかりであるが、HPCI計画推進委員会における評価等を適時に行っていくことが必要であるということが記載されております。
予算の変遷としましては、5ページの4.にございますとおり、平成24年度から始まり、平成27年度、今年度については、約14億円という規模でございます。
ページをめくっていただきまして、9ページ、10ページをごらんください。こちらが具体的な中間評価票でございます。
ポイントを簡単に御説明させていただきますが、2.評価結果というところをごらんください。
(1)として、課題の進捗状況でございます。HPCIの運営は、概要が書かれておりますけれども、このシステムをしっかりと運営していくというものでございます。関係機関が連携し、効率的・効果的・安定的に実施されており、以下のとおり、中間評価の視点に示す成果目標に対し、全体として着実に進捗していると評価できるということで案を記載させていただいております。
以下にその具体的なポイントということで、それぞれ根拠となるような活動について、事例とともに記載しております。<進捗状況及び成果等について>、下線で引いてある視点について、それぞれこういった活動がなされているということで事実関係を説明しております。
それから、9ページ目の下から2行目のところですが、<体制について>、こちらについてもユーザ視点から推進を図るべく、委員会等と適切に連携するという視点で、こういったことが適切に行われたということが記載されております。
次に、<成果の利活用について>、これについても各種シンポジウム等で活発に成果が発表されているといったことがなされているというところでございます。
それから、必要性、有効性・効率性に関してですけれども、必要性について、まず利用体制の整備を含め、HPCIが構築・運営されたことにより、研究成果の創出が促進され、我が国の計算科学技術の推進や産業競争力の強化、計算科学技術を担う人材の育成や裾野の拡大に貢献しており、また、「京」を含むHPCI全体の利用者は着実に増加していることから、「HPCIの運営」の必要性が示されている。
それから、有効性・効率性ですけれども、HPCIコンソーシアムの主導により具体的な方策が検討・提案され、利便性の向上や利用の促進に有効に機能している。また、窓口の一元化や申請資源の第2希望受付等の仕組みにより、HPCIシステム全体の運用の活性化・効率化が促進されているという状況でございます。
続きまして(2)各観点の再評価と今後の研究開発の方向性というところでございまして、特に今後の方向性について記載しているところでございます。
本分野は、技術的な進展が早いため、上記の必要性・有効性・効率性や内外の動向を踏まえ、今後の計算基盤としての利用者ニーズに対応した運営を促進していくことが重要であり、特にストレージの増強やセキュリティ機能の強化等の研究基盤の・運用を進めるとともに、利用支援を担う人材の能力向上等を行うことが不可欠である。また、昨今の厳しい財政状況の中で、HPCIのさらなる効果的・効率的な運用を進めることが必要である。
HPCIの運営は、利用による成果創出に貢献することが最終的な目的であることから、国民に対する説明責任の観点からも、特筆すべき活用事例等の成果の普及を含めた広報活動も重要である。また、産業利用の促進などについては、「京」以外のHPCI資源における産業利用の普及・拡大、産業界でニーズが高い汎用ソフトの大規模並列化に向けた支援、大型実験施設等やスーパーコンピューティング技術産業応用協議会との連携、海外での官民連携の事例の検討など、さらなるHPCIの充実が図られることを期待するということで記載しております。
最後に、(3)その他としまして、2020年の供用開始を目指すポスト「京」の開発プロジェクトが開始され、また、HPCIを構築する大学基盤センター等において「京」を超えるシステムの導入が見込まれる中、今後のHPCIの在り方について検討していくことが必要であるということで記載をさせていただいております。
事務局からの説明は以上で終わります。
【村岡主査代理】  どうもありがとうございました。
それでは、ただいま事務局から御説明のあった「HPCIの運営」に関する中間評価結果(案)でございますが、御審議を頂きますが、北川主査、宇川委員、喜連川委員は、「情報科学技術委員会における評価の実施にかかる利害関係者の範囲について」という取り決めに相当いたしまして、「評価対象課題に参画する機関の代表権を有する者、又は長を務める者」、「評価対象課題の研究参画者が所属する組織に所属する者」という条項に該当なさっておりまして、評価に加わっていただかないこととされております。
まことに恐縮でございますが、喜連川先生におかれましては、御発言をお控えいただくようにお願いせざるを得ませんので、よろしくお願いいたします。
それでは、御発言をどうぞよろしくお願いいたします。
いかがでしょうか。具体的には中間評価票について御意見を頂くということが中心の議論でよろしいでしょうか。
【阿部参事官補佐】  はい。中間評価として、この評価票が最終的には出るものですので、こちらの内容について見ていただければと思いますけれども、ただ、ここに記載している背景なり様々なデータ等については、別途ほかの資料のところに記載がありますので、それらについて御質問があれば、お答えさせていただければと思います。
【村岡主査代理】  何でも結構ですが。
では、1つ私から、これ、「京」の運用ということですと、産業界の巻き込みというのがとても重要に私自身は感じているんですけれども、幸いにして企業の利用者は増えているんだということとか、幾つか企業にとって重要な運用上の施策で手を打ってきたんだということで、そういう効果も出ているということなのですけれども、10ページにある産業利用の促進については、「京」以外のHPCI資源における産業利用の普及・拡大というような記載もございますけれども、これも含めて、今どういう状況にありますでしょうか。企業の利用についてというところなのですが。
【阿部参事官補佐】  資料としましては、お手元の参考資料2の16ページから17ページあたりに、この産業利用の状況についてのデータ等が示されておりますので御参照頂ければと思いますけれども、「京」につきましては、政策的にも産業利用を進めようということで、「京」の産業利用枠というものを毎年のように拡大していたり、また、産業界の利用しやすいような仕組みであったり、新たな運用の枠組みを作ったりということで推進してきたところもありまして、現在、大体「京」の資源の3割程度、それから利用者の3割程度、産業界の方々が使っていただいているというような状況でございます。
一方で、「京」以外のHPCIでの産業利用につきましては、先ほど言いました16ページから17ページに少しデータがありますが、「京」ほどには、あまり産業利用はまだ進んでいないところがあるのではないかという状況で、ただ、実はこのHPCIという枠組み以外で各大学がそれぞれ独自に行ってスーパーコンピュータを外部に利用させている部分もありますので、一概に全体として見たときに産業利用がどうかというのは、また別途議論があるんですけれども、このHPCIの事業として見たときには、まだまだ産業利用を「京」以外で進めていく要素があるのではないかというところで、こういった記載をしているところでございます。
【村岡主査代理】  ありがとうございます。
ほかにございますでしょうか。
【阿部参事官補佐】  少し事務局から補足をさせていただきますと、今回の評価に当たって、特に各先生方から多くのコメントがあったところの部分としましては、この事前評価のときというのは、まさにまだHPCIという枠組みがない中で、これからやっていくというところだったわけですけれども、この枠組みができて何か変わったのかとか、これが情報科学技術であり、計算科学技術のこの分野について、どう貢献したのかと、そういった点について適切に評価すべきではないかといったようなコメントが多くございました。
なので、この評価の中でもこれができたことによって、こういうことが進展しているというところをなるべく事務局としても盛り込みたいということで、今回、評価書を書かせていただいたところでございます。
【村岡主査代理】  ありがとうございます。
いかがでしょうか。
よろしいでしょうか。それでは、特段御指摘がないということですと、この中間評価(案)でお認めいただけるということでよろしいでしょうか。
では、そのように取り扱わせていただきます。
ありがとうございました。
それでは、特段御指摘なく、中間評価(案)は説明のとおり進めてよろしいという御判断を頂戴したということで、承認とさせていただきます。
それでは、引き続きまして、議題の(3)になりますけれども、研究開発戦略センター(科学技術振興機構)における検討状況の報告ということで、資料6から8でしょうか、このたびも岩野先生にまた御提出くださっておりますので、御説明を済みませんがよろしくお願いいたします。

(3) 研究開発戦略センター(科学技術振興機構)における検討状況の報告

【岩野委員】  それでは、資料6、7、8と、このA3がありますけれども、A3で御説明したいと思います。なぜこういう機会を頂いたかと申しますと、ちょうど1か月くらい前に、2015年版の情報の分野の俯瞰報告書を出しました。実に120名強の、ここにいらっしゃる先生方も含めて、日本の総力を結集してITの分野の俯瞰を行った。大体700ページ、最初は500ページぐらいだったんですけれども、700ページで、本当に興味を持った人しか細部には見られないということで、このA3を、2013年もA3を作りましたけれども、時間もありませんので簡単にA3の方を説明いたしますけれども、左上の方にトレンドと課題と、これは、技術、経済、社会・環境、人間・文化、そういうところでどういうふうな大きな流れが起きている。それにあわせて、横に挑戦的課題と書いていますけれども、それに付随したITが貢献できること、ITに対する挑戦的課題が歴然とありますよということを書いています。
特に今のITの流れと申しますのは、左下の方にありますように、ITの社会的役割が非常に大きく問われるようになってきた。今までITの要素技術、ディシプリンベースの研究を随分やられてきたわけですけれども、ITのアーキテクチャが社会アーキテクチャまで影響を及ぼして、社会的役割を考えないといけない。それを担保しないと国力に影響があるということの認識を書いています。それで、下の真ん中、社会的・経済的インパクトということを考えると、これはどういうふうに社会的・経済的インパクトを出していくのか、それのモデルとかということも考えないといけない。そういう意味では、社会デザインのこと、経済学者を交えたインパクトモデルを作っていくこと、社会計測をどうやっていくんだ、それと、社会に対する影響は非常に大きくなっていくので、ELSIとか、SSHみたいなことを考えないといけない。
そして、その次に来ることは、人間の知みたいな、集団の知みたいなことをどうやって促進していくのか。ある意味では、ビッグデータ、AIの先に来るものを見据えて、萌芽的研究をやらないといけない。
そういう意味で、右下の右の方に、諸外国のR&D動向ということを書いていますけれども、まさにここにIndustrial Internetもそうですし、Industrie4.0もそうです。Digital Catapultというイギリスの動きもそうですけれども、社会に対する影響を加速していくというふうに国策として打っていっている。そういう意味では、先ほどありましたAIPも含めて、非常に大事な動きが世界中で動いてきているというふうに捉えています。
それで、真ん中の上の方の俯瞰と戦略的研究領域、これは700ページの中で真ん中にあります青いインタラクションとか、基礎理論とか、ソフトウエアとかをそういうふうに書いていますけれども、そこがITの分野、コンピュータサイエンスの分野における基礎的なディシプリンベースにきちんとやられてきたところだと。そこは俯瞰報告書にきちんと今の動向はどういうふうになっている、海外の強さ、日本の弱さとか、いろいろなことを書いています。そういう意味では、ここを見ればいいと。
ところが、今申しましたように、こういうものを統合化して戦略的な研究領域を打ち立てていかないといけないだろうということで書いたものが、左上の方が知のコンピューティング、これは今から人類知のこと、それと集団の賢さ、賢いディシジョンができるようにするための仕組みみたいなことの研究、それとビッグデータ、左下です、こういうもの。ここは両方ともCRESTという形で戦略目標を選ばれて、今、CREST・さきがけということで推進されている。
右の方に、特にセキュリティということを書いていますけれども、これはセキュリティはサイバーセキュリティだけではなく、IoTとかCPSとかになってくると、いよいよもって物理的なものとサイバーなものが一体になったセキュリティというところで、ここはどんなことをしてでもやっていかないといけないということで書いています。
それと、CPS、IoTが社会的影響を与えていくときの社会的なアーキテクチャも考えてここに何か要るだろうと。今はもう内局でCPSのプロジェクトがあるんですけれども、アメリカの投資規模に比べて桁が違う。もう少しそういう社会適用のところを、こういうCPS的な考え、IoT的考えで大きな貢献ができるエリアだろうということでこういうふうに書いています。
これが去年までまとめていたものなのですけれども、実は今年になって、第5期科学基本計画も始まるということで、科学技術における社会変革への展望、これは資料6と7ということで、少しどういうふうに世の中が動いていくのだろうということをまとめてみました。資料6は40ページあるので、これも読むのは大変だと思うので、資料7で説明したいと思います。
まずは、4月頃から始めたんですけれども、提言の形で書こうとしたのですが、これはむしろ展望の形がいいだろうということで書いていますけれども、スライド番号で1番目、今、非常に重要になっているのは、科学技術の社会適用というところが、ここが何となくうまくいっていない。ポイントソリューションの固まりのようになっている。ここはIT的に見ると、アーキテクチャとか、そういうものをきちんと考えて入れると、もっと大きな効果が出るだろうということで、1の社会適用の仕組みということを考える必要があるのではないか。そういう意味で、社会サービスプラットフォームとか、科学技術を社会に持っていくときの橋渡し的な事業とか、人材育成とか、それと、社会に対する影響を考える意味で、社会適用のフィードバックと科学の実践、今から起きるのは、データにしても、インフラにしても、持てるものと持てないものの大きな差がどんどん出てくるわけです。それが社会的不安定も起こしていくということで、こういうことを書いています。
2が、先ほどもちょっと申しましたけれども、科学技術を革新的に促進できるような仕組みがITでかなりできるようになってきた。これがe-サイエンス統合プラットフォーム。データのプラットフォームもしかりですし、先ほど、喜連川先生から出ましたグーグル、Amazonなどが持っているような大規模なサーバ群とか、ストレージ群とか、そういうものをうまく共有化して標準化していくようなことで大きな革新的なことが起きるだろうと、これはライフサイエンスの研究もそうですし、マテリアルの研究もそうですし、一部もう起きていますけれども、そこをもう一度整理してやっていく必要があるのだろうと。
それと3番目は、従来どおり、戦略的科学技術研究事業はあるんですけれども、それとやはり新しい科学研究領域が広がってきているだろうということを書きました。
次のページ、どういうところに科学技術のインパクトがあるかということをスライド番号2で見ますと、これはIndustrie4.0でも言われているんですけれども、モノのサービス化というところで、Retailとか、メディア産業ということが非常に大きくこの恩恵を被っているけれども、今、次に来るのは、Manufacturingであったり、ヘルスケアであったり、エネルギー、社会インフラ、そういうようなところがこういうサービス化するところにおいて、大きく革新が起きるだろう。ここにIndustrie4.0もフォーカスを当てているわけですけれども。
スライド番号3番を見ますと、実はもう1つ、科学技術のインパクトの適用範囲ということは、今まで先進的な大企業は、力もある、研究者も持っている、お金も持っているということで、非常に進んでいる面があるわけです。金融もそうですし、ある部分そうですけれども、日本の多くの大企業とか、スーパーとか、中小企業、町工場、教育現場、こういうところは、そういうお金もないし、戦略的考えも持っていない、セキュリティもそうですけれども、そういうところを束ねて、今、先進的大企業がやっているようなことに大きく変革を起こすことができるだろうと。もう1つ大きなところは、建設作業員とか、ヘルパーさんとか、看護師さんとか、介護士さんとか、今から日本を支えていく非常に多くの人たちがいるわけですけれども、その人たちの身分の不安定さとか、その人たちが出すサービスの質の違いとか、その分析もできていない。そういうところを束ねて、ここの社会を支える層をITで大きく変えていくということができるのではないかということで書いています。
次のページ、4ページが、先ほども申しましたけれども、科学技術のフロンティアが第1段階のビジネスのクリティカルインフラとIT、それから第2段階に今入っている。これは世界の競争になっている。社会のビジネスクリティカルインフラとしてのIT。第3段階は、10年後、20年後を見たときに、知とか森羅万象とITという、そういうところで萌芽的研究をやらないといけない。今、喫緊の課題は、第2段階の社会のクリティカルインフラとして機能させるために何をやるべきかというところで書いています。
5ページ目に書いたものは、ある意味、社会の中で機能がいっぱいあるわけですけれども、これを機能エコシステム化する。そして機能をサービスプラットフォームで提供できるようにする。そのときには、今までサイバーの世界でエコシステムということを考えられたわけですけれども、実は社会の中には、物を作る人がいたり、物流がいたり、法律の人がいたり、人事の人がいたり、いろいろいるわけですけれども、そういういろいろな機能をサービスとして取り出せるような仕組み、こういう共通的な基盤技術を確立することで、いろいろな機能のエコシステムの動的な実現化ができる。国と民間の関係も、こういう共通基盤技術のところきちんとやると、その上に民間が入ってこられるというようなことを書いています。
効用が、社会コストの大幅な低減。介護の、医療もそうですし、物流もそうですし、いろいろなところで起きている。こういう大幅な低減、新しい産業、サービスの創成、それとデジタル未装備層と書いていますけれども、地方、自治体、中小企業、個人、ベンチャーの変革と高度機能化、こういうことで社会の富としてのデータの蓄積もできていくだろう。
これをどうやってやるのかというのが、次のページ、6ページを見ていただきますと、ある意味、社会の機能がサイバーと物理の中でごっちゃになったところでできたところで、この実体定義レンズを定義することによって、そこから自分に必要なエコシステムを取り出すような仕組みができる。これをIT用語では、我々、Softwar Defined Societyと言っていますけれども、実はSoftwar Defined Datacenterとか、Softwar Defined Businessということが今のIT業界ではもう起きつつあります。Softwar Defined Businessということは、その実体定義レンズのようなものを動的に決めることによってサプライチェーンが組み換えられたり、そういうことが起きるわけですけれども、これは早晩、社会全体に対して機能をこういうふうに組み換えるようなことが起きる。それは放っておくと、ある企業が出てきて、そこをとってしまう。ルール決めもやっていく。そういう意味で、国の富が逃げる寸前になっているという状況ですけれども、それで次の7ページに、先ほど、施策4が革新的e-サイエンス統合プラットフォームということを言いましたけれども、その上の科学技術の社会適用というところがあるだろうと。社会サービスプラットフォームとして、ドメインごとにやることと、もう1つは、共通のサービスプラットフォームということを考える必要がある。それと、社会適用のフィードバックの科学と実践、SSHとかELSIとか、社会経済インパクトモデルの政策研究、今からやはり社会・人文科学者と、こういう科学技術者が一体となって社会的・統合的問題をアプローチするような場が必要ではないかということで、それで8ページに、いろいろなこういう政策課題もあるんじゃないですかというようなことを少し書いてみました。
Appendixには、それにまつわる具体的なインパクトとか、研究課題はどうだとか、将来のサービスの形を書いています。
これだとまだ高度1万メートルぐらいでよく分からないということをよく言われたので、資料8に簡単にまとめたものが、資料8の下の方のスライド番号2は、今申し上げたことを1ページでサマリーしたものです。
そして、次のスライド番号3が、超スマート社会に向けたReality2.0の共通基盤があると、どういうふうなことができますよ。
スライド番号4が、基盤技術とか実現化技術はどうですかと。
そしてスライド番号5、次のページです、ここに2015年俯瞰報告書というふうに点線で囲ったところが700ページの部分です。そしてその上に、社会適用の科学ということを新たにこういうことがあるのではないかということでまとめたものが40ページ。それをもう少しかみ砕いたものがスライド6で書いています。
そして次に、Appendixになりますけれども、ドメインのサンプルとして、モビリティのプラットフォームであり、ヘルスケアのプラットフォームであり、e-サイエンスプラットフォームとか、ものづくりプラットフォーム、これが従来のCPSのプラットフォームとちょっと違うのは、各プラットフォームで機能をアイデンティファイして、その機能をコンポーネント化することで、今の共通基盤に入れることで、こういう実体定義レンズで取り出すことができるというふうに書いております。こういうことを今、科学技術基本計画の推進の中でもいろいろ議論をさせていただいているということで、是非御意見を賜りたいと思って、きょう時間を頂きました。
それと、700ページのこれは、まずイントロで、あと20ページぐらいのエグゼクティブサマリーも付けていますので、そこを見ていただければ、今の日本のITの分野の先生方総体として何を考えているかということが書かれていると思います。是非御利用頂ければと思います。
ちょっと長くなりましたけれども。
【村岡主査代理】  大変貴重なお話をありがとうございました。
それでは、引き続きの議論としてお願いしていますので、次回も引き続きということになりますが、きょうは次につなげるいろいろな御議論をこの場でお願いできたらと思っておりますので、今、岩野委員から御説明頂いた件で、先生方の方から御議論、資料に基づきまして、ディスカッションいただけると。
お願いします、笠原委員。
【笠原委員】  非常にすばらしい報告だと思います。分かりやすいところで、資料9の大きい絵を見ていったときにちょっと思いましたのは、御説明の中では一部あったと思うのですけれども、交通系、技術、経済、社会とかと考えると、自動走行車というのがこれから大きく変わって世の中を変えていくことだと思いますし、各自動車が勝手にルーティングをして走っていけば、やはり渋滞が起こったりするので、日本としてスマートシティの拡張版として、スマートネーションとか、スマートカントリーと、国土全体を有効利用しながらエネルギーを削減したり、交通が滞りなくいくことによって経済を活性化したりとか、そういうような観点もここに入ると分かりやすいのかと。特に自動車系は分かりやすいので、高度が下がってくるのではないかと思います。
あと、医療系というのはどうなんでしょうか。今後、高齢化社会を含めて医療というのは非常に大きな問題になると思いますけれども、ここでは余りそういう観点が取り上げられていないように思うんですけれども。
【岩野委員】  今のこのA3のところでは、特にそういうドメインベースのものは余り書いていないのですが、最後に説明した資料8、これ、高度5,000メートルぐらいにしたつもりなんですけれども、ドメインのところのモビリティ、スライド番号8のモビリティプラットフォームとか、ここは自動走行をかなり意識して、今のような社会アーキテクチャとか、どういうことをやるのか。ヘルスケアプラットフォームだと、今、厚生労働省もかなり言っていますけれども、他職種連携、1つの家に20人ぐらいのいろいろなヘルパーさんが来て、お医者さんも来るし、介護士さんも来るが、その連携もできていない。どういうサービスをやっているか、それの解析もできていないとか、そういうところの機能をどうやっていくのかという、これを同じようなサービスプラットフォームの考えで整理していくとどうなるか。特にモビリティ、自動走行に関しては、機械と人間の関係ということで、知のコンピューティングでも随分議論しているんですけれども、そこで知のコンピューティングとELSIみたいな会議を引き続きやっていって、自動走行もレベルがあります。完全自動というものと、こういうもの。その段階で何が問題になるかということを引き続き議論していっている。そういう意味では、今、笠原先生がおっしゃられたことは、かなりこちらの方に詰め込んでいるという状況です。
【村岡主査代理】  ほかにございますでしょうか。
お願いいたします。
【中小路委員】  言葉の使い方で質問させていただきたいんですが、「科学技術による社会変革への展望」という題目と、それから、「科学技術の社会適用」という言葉と両方が出てまいります。「社会適用」と言うと、社会があって、それに科学技術をいかに合わせていくか。「科学技術による社会変革」と言うと、今度は社会の方が起因するというか、全体として変えていって、多分双方の意味が含まれているのだと思うんですが、タイトルの方は「変革」で、中で御説明されるときには「社会適用」とおっしゃっている、何かその心はあるんですか。
【岩野委員】  済みません、4月からいろいろやっつけで仕事をしてきた面で、最初、「社会適用」と言っていたんですけれども、いよいよこれは展望として考えると「社会変革」になると。それと、よくよく気をつけないといけないのは、こういうプラットフォームとかをやると、全体最適ができるとか、いろいろなことを考えると、何となく後ろ向きに最適化して社会コストが減るよと言っているんだけれども、実はこういうプラットフォームを持つことが新しい産業を作るとか、そういう新しい研究領域を作るという社会変革という面があるんだよということをちょっと強調したくなって。
【中小路委員】  私も個人的には「社会変革」を前面に押し出すべきだと思いますので、「適用」はむしろ全然使わなくてもいいぐらいかなと思うぐらいです。
もう1つ、「Reality2.0」という言葉もいっぱい出てくるんですが、これはJSTが作って、それで言っていきたいという標語的なものなのか、それとも世の中にReality2.0という人がちらほらいて、それはこういうことなのかなと解釈する、どちらの形が。
【岩野委員】  これは完全にJSTが作った言葉で、資料7のスライドを見ていただきますと、資料7のスライド番号10ページを見ていただきますと、今まで物理的世界がやはりリアリティー、実体だと思って、サイバーの中から情報をとっていろいろなオペレーションをやった。そして今度、2のエコシステムの情報と機能の統合というのは、例えばIndustrie4.0も物理的な会社とか中小企業群がサイバーの上で連携した情報をとってオペレーションをうまくやる。そのときはサイバーのところはコンポーネントがあるわけですけれども、物理的世界は自分たちでまねしている。ところが、今からの世界は、物理的世界とサイバーの世界のコンポーネントということは訳が分からなくなってくる。そういう意味で、物理的なものをコンポーネント化していく、機能化していくというところは新しい研究領域がある。それはある意味、Reality2.0だろうと、現実というリアリティーは、もうサイバーと物理的なものが一体化したものだ。そういうふうに考えると、企業のアイデンティティーとか、個人のアイデンティティーの定義自身も変わってくる。そうすると、セキュリティの考えとか、プライバシーとか、新しいサービスも変わるという意味で、Reality2.0と呼びましょうと。ただ、説明でしなかったのは、それを言い出すと何を言っているか分からなくなるので、こういうふうに言いましたけれども。勾玉のように物理の世界から飛びましたけれども。
【中小路委員】  私、インタラクションとかの分野におりますが、バーチャルなワールドでフィジカルなものを今まで作っていたものを、脳の中でそういうふうにあるように思うような表現をするというのが始まっておりまして、イリュージョンを積極的に使うんです。その辺でも人間にとってはリアルだけれども、フィジカルにはない。そういう意味でも、リアルとか、リアリティーというのは割とキーワードになって、最近出てきていますので、その選択はよいと思いますので、むしろそういうふうに呼びたいというのを全面的に明示的に書いておっしゃってもいいのかなと思いました。
【岩野委員】  この40ページを見ていただきますと、そのセクションを作りましたので。
それともう1つ、今、先生がおっしゃられたように、喫緊の課題は、そういう機能のエコシステムを考えるときのReality2.0の世界はあるんですけれども、10年後、20年後を考えると、例えばインプランタブル・デバイスであったり、脳の中にチップを埋め込んだりという、それとかサイバーダインではないですけれども、人間を補強していくという、何が実体か分からなくなるので、それも含めてReality2.0のイメージができるのではないかということもちょっと書いております。
【中小路委員】  ありがとうございました。
【村岡主査代理】  いかがでしょうか。
お願いします。
【宮内委員】  今、脳の中にチップを埋め込むと聞いて、ドキッと、すごく怖い世界が広がるのかなと思ったのです。だから、できることと、してはいけないことがあると思うのですね。そのあたり、倫理的なものもきちんとこの中の議論に入れるということは必要ではないかと。1回、パンドラの箱を開けてしまったら収拾がつかなくなるということがあると思いますので、倫理的なそのあたりを是非押さえを入れていただくといいかなと思います。
【岩野委員】  まさにおっしゃるとおりで、資料7のスライド番号7番です。こういうことを考えるには、必ず倫理的なことが必要ということで、具体的な施策3を見ると、社会適用のフィードバックの科学と実践、ここの1が、やはりSSH、ELSI、ELSIというのは倫理的なもの、社会的なイシューというようなものをまず取りあげる。そして、そこを社会・人文学の人と科学技術者の人が一緒にやっていかないといけない。それと、こういう世界がもたらす例えば格差にしても、いろいろなものに対してどういう手を打っていくのか。それともう1つ大事なのは、やはり政府が巨大な投資をやっていこうとすると、AIPもそうですけれども、そのときには社会に対するアカウンタビリティーというものが出てくる。この投資がどれだけ生きてくるのかという、そういう意味の経済モデルもちゃんと作っていく必要がある。そういうことで、ここの施策3というところをかなり埋め込んで、当初から入れるということを提案はしています。おっしゃるとおりだと思います。
【村岡主査代理】  ほかに御意見がありましたら。
喜連川先生、お願いします。
【喜連川委員】  これは毎年作っているんでしたか。
【岩野委員】  俯瞰報告書は2年に1回です。そして、こちら側の社会変革への展望というのは今年限りの。
【喜連川委員】  この中の大きなA3のものは前も拝見させていただいた記憶があるんですけれども、そうすると、2013年。
【岩野委員】  13年です。
【喜連川委員】  2013年と2015年を1万メートルから見ると、一体何が違うんですか。
【岩野委員】  先生おっしゃるように、こういう長期的ストラテジー……。
【喜連川委員】  いや、質問だけです。リファレンスは何ですか。
【岩野委員】  余りころころ変化しても仕方ないわけで、大きく見ると同じ。ところが、やはり社会適用の側面とか、こっち側の諸外国のR&DでIndustrie4.0とか、Digital Catapultとか書いていますけれども、そういう具体的な施策が国レベルで起きてきたよということをここではかなり強調しています。
【喜連川委員】  そうすると、やはりそこにハイライトをしていただいて、御説明頂いた方が。要するに、ほとんど同じなわけですよね、1万メールから見れば。今おっしゃられたように、僕が言っているのではなくて、岩野さんがおっしゃっている。だとすると、定量は2年ぐらいではそんなに変わらないかもしれないでけれども、一方で我々は、1.5年で変わると言っているわけなので、変化の中でどこが大きな変化点に今来ているのかという目で見ると、Digital Catapultの2015年、こんなもの、誰でも知っているわけですけれども、2015年が何一つ入ってないわけですね。
【岩野委員】  そうです。これは、去年作ったもので。
【喜連川委員】  でも、これは2015年と書いてあるので。
【岩野委員】  2015年版ですね。
【喜連川委員】  2015年版は2014年という御説明は霞が関の中では大変分かりやすいんですけれども、議論としてはそれは通用しないので、我々的には、やはり先ほどのAIPのプログラムなども、今後、文科省が精力的にお進めになられようとしている中で、この今時点で、つまり、ナウキャストとして見たときに、何が変革点になっているのか。
先ほど、スパコンは、発言するなと言われたので発言しなかったんですけれども、米国政府は明らかにそちら側の大きな舵を今切ろうとしているのは、今年の7月ぐらいにレポートが出てきていますよね。あれを見ると、アプリケーションはもう完璧にシフトしているような気がしていて、何かそういう変化の部分だけを御説明頂くとどうなるのかなという気がするんです。
【岩野委員】  まさにおっしゃるとおりで、今、これの改訂版を今年出すということでやっています。今、先生がおっしゃったようなことを含めてやろうと。
それと、これの社会変革への展望というのは、これでは捉え切れなかった面を捉えたいと思って、今まとめたわけですけれども、こういうものも反映させていこうと思っています。変化点と言ったらこういうものです。
【喜連川委員】  そうじゃなくて、だから、具体的に変化は何なのかという、フレームワークをお伺いしているのではなくて、岩野さんがご覧になったときにここが一番大きな変化だというものを何かあると、皆さん、この場の議論としては分かりやすくなるのかなと思って質問させていただいたんですけれども、それは難しいとういことであれば、やはり先ほど強調されておられましたように、セキュリティが極度にクラシファイされながら議論が進んできているところだと思うんです。ここを我が国として、特に文部科学省ですので、人材育成も含めてどういうふうにするのかというのは、是非JSTさんにリーダーシップをとっていただきたくて、我が方は、山のようにデータはとれますので、それを一緒に解析するような施策を積極的に是非打ち込んでいただけるとありがたいかなと思うんですけれども。
【岩野委員】  先ほどもちょっと説明の中で入れましたけれども、戦略的領域で、まだ国としてほとんど手つかずというか、セキュリティのところです、それとCPS、IoT、手つかずと言ったらよくないんですけれども、もっとやらないといけないという意味で、セキュリティ、CPS、IoT。それと、先ほどの社会変革というところが、やはり変化点としては非常に、この中で言葉として、Point of No Returnという言葉を使っているんですけれども、今は国がこの分野に社会サービスプラットフォームのようなところに手を打たないと、Point of No Returnという国力が極端に変わる分岐点が今来ているんじゃないですかということを書いていますけれども、喜連川先生がおっしゃる変化点は、私はそこだと思います。
【喜連川委員】  あまり言うと怒られてしまうんですけれども、今回、私どものNIIに来られた若手は、育志賞を天皇陛下の前で受賞になられるような方も来られていて、後ろの方に書いてあるんですけれども、人の名前が少しずつ出ているところなんですけれども、年寄りはどうでもいいので、岩野さんとか、ITなんかできないと誰も分かっているわけですよね。だから、今、大学を出たての人で、この子は頑張っているなというリストは、是非JSTさんがそろえられるのが僕はいいんじゃないかなという気がしていて、そういうのはやっておられますか。
【岩野委員】  それは非常に大きな問題意識を持っていて、JSTの中村理事長も、号令がかかっていて、本当に有望な若手は誰なんだと、誰が何をやっていて、それをもっと強化するにはどうすればいいのか。それに対する施策をどう打つべきなのかということも含めて検討しています。先ほどから私が10年後、20年後に向けた萌芽的研究がすごく重要と言っているのは、よくよく考えると、そのとき世界が騒いでプログラムを作って振り返ったら誰もいないという状態になりかねないという危機意識をやはり持っていて、先生がおっしゃるとおりだと思います。是非一緒にやっていただければと。
【村岡主査代理】  伊藤先生、お願いします。
【伊藤委員】  私も一部執筆した者として、結局、2年間でどれが何が変化したのかというのは、相当力を入れて皆さん書いています。私のところへもこんな分厚いものが来たわけですけれども、個々にはもう大きな変化もたくさん書いていて、それが全体として見て余り変わっていないということになってしまうと、やはりちょっと無力感もありますので、先ほど、喜連川先生のおっしゃったように、データサイエンスの方々が総力を使ってくださって、皆さん多分、いろいろこれが変わったんだと書いていると思いますので、特にその中でも何が重要で、これがやはり今後、焦点にすべきことだということは具体的に抽出していただいた方がいいのかなという気がします。
【喜連川委員】  だから、JSTは聴取する能力がないんですよ。だから、ここが変化点だとフォーマットを書いた方がいいんじゃないかと思うんです。
【岩野委員】  ああ、そういう意味ですね。
【喜連川委員】  ごちゃごちゃテキストで書くんじゃなくて、あなたが変わったと思うことだけを3個述べろというか、何かそういうのにした方が簡単じゃないですか。そうじゃないと、岩野さんが見ても、1万メートルから見るからほとんど変わっていませんという答えになってしまうんですよね。
【岩野委員】  済みません。今の建設的な御意見はすごく大事だと思います。
それともう1つ、リバッタルではないですけれども、俯瞰報告書というのは、先生方はやはり俯瞰をされようとして書かれるわけですけれども、実は俯瞰報告書を書かれた先生方の有志の方に集まっていただいて、インプリケーション・ワークショップというのを始めました。それは今年始めるのですけれども、それを定着させたいと思っています。それは何を言っているかというと、書かれた先生方はみんな変化点とかそういうことを意識して、国際競争力も考えているんですけれども、それが社会、経済にどういうインプリケーション、意味を持っているのか、科学技術にどういう意味合いを持っているのかということを、そこで徹底議論して、それが次の我々の用意する戦略プロポーザルなりにつながるというふうに、我々の弱点も認識しながら、少し努力しているということで。きょうは御意見をありがとうございます。
【村岡主査代理】  どうもありがとうございました。
ほかに御意見ありますか。まだ少し時間はありますけれども。
お願いします。
【笠原委員】  先ほど、喜連川先生のお話の中にもあったんですけれども、若い人たちにチャンスを与えるという話なのですけれども、若い人をリストアップして、その後、どういうふうにする予定でしょうか。
【岩野委員】  まずは、若い人がこういう新しい技術とか社会的なことに向けて議論の場に入ってきて、それが政策に影響できるようにということで、知のコンピューティングのサミットを2年前に開いたんですけれども、そういうサミットの形で、アメリカなどはよくやるのですが、若手を巻き込んで、有識者も入れて、徹底的に議論する場をプラクティスとして作ろうとしています。今回、9月にこの社会変革の展望を出しましたけれども、これにまつわる超サイバー社会におけるということでサミットを開こうとしています。そういう形で、若い人をエクスポーズすること、ネットワーキングを作ること、それともう1つ、さきがけみたいなことをやっていますけれども、今のさきがけというのは、あるテーマで募集しているわけですね。それをもう少し横断的なものは考えられるのではないかという、それは新たなプログラムなので、まだ議論中ということで、こうやればいいんじゃないかという案があれば、是非頂ければと思います。
【笠原委員】  研究能力を発揮できるようにチャンスを与えるということだけではなくて、その研究は将来、日本とか世界に対してどういうふうに影響するのかという、その研究の進め方に関する教育というんですか、自分の研究だけではなくて、それはどういう意味を持って世界に貢献できるかということを教育していただけるといいなと。
【岩野委員】  確かに、そうだと思います。
【村岡主査代理】  ありがとうございました。
お願いします。
【樋口委員】  岩野委員に質問なのですけれども、俯瞰するという行為の目的の1つとして、やはりしっかりとしたパースペクティブを持つというものがあると思うんです。今回、多様ないろいろな中に、それは示されているということでしょうか。もしそれが示されているのだったならば、その賞味期限はどれくらいをお考えなのでしょうか。あと、CRDSも設立されてもう結構長くなるのですが、同種の資料が例えば10年前にあったならば、それと比較等々されて、活動の意味と、あと、どういうところがパースペクティブして意味があったとか、その辺をお聞かせいただければ。
【岩野委員】  そこはすごく重大な問題と考えていまして、CRDSも10年になるわけですけれども、CRDS10年の中で、いろいろなプログラムを打ってきているわけですけれども、そこのポートフォリオ、何が議論されたかということは、今、JST全体で、CRDSだけではなく、JSTのプログラムでどういうポートフォリオになったのか、何がゲインされたのかということを見直しています。
そして、本当に新たなファンディングスキームみたいなものが要るのではないか。例えば、社会適用とか、そういうことを言うと、例えばビッグデータでこれができる先生集まれ、という形もありますけれども、社会変革のオブジェクティブをセットして、マイルストーンベースに統合的なものを提案を出してきて、マイルストーンで切っていく、ステージゲートによって切っていくようなファンディングスキームは、今、デンマーク、ノルウェー、アメリカなどで行われつつあるんですけれども、そういうことを考えるとか。
それと、一番最初の大事な俯瞰ということは、非常にやはり大事で、定点観測できるわけですけれども、実はこの俯瞰の中で、各基礎理論とか、データベースがあるわけですけれども、そこにサブの区分を選んでいます。5個か6個ぐらいです。それは網羅的にやろうと思うと、本当に各データベースだったら20個ぐらいになってしまうわけですけれども、それだと百科事典になるので、その2年間で非常に重要なもの。ところが、賞味期限が2年間ではもう間に合わなくなって、2013年版を出したときに、2014年に2013年版のリバイス版を出して、それで2015年版も、先ほど申しましたけれども、リバイス版を出す。そういう意味では、それでもまだ1年。それでも間に合わない分野もある。その分野に応じたところを少しどういうふうにやっていくのかということは、今、考えないといけないテーマだと思います。
【村岡主査代理】  ありがとうございました。
では、よろしいでしょうか。
どうもありがとうございました。
この議論は大変重要なので、きょうの議論を踏まえて、次回以降の議論につなげていきたいと思います。岩野先生、どうもありがとうございます。よろしくお願いいたします。
本日用意した議題は以上ということでございますけれども、御出席の委員の先生方から特に御発言ありますでしょうか。
では、特段ありませんようでしたら、事務局から、次回以降の予定等をお願いいたします。
【栗原専門官】  事務的な御連絡でありますが、次回の委員会は、9月以降の開催に向けて、スケジュールを現在調整させていただいているところであります。また御連絡させていただきます。
また、本日の議事録につきましては、事務局にて案を作成し、委員の皆様にお諮りをして、主査の確認も経た後、文部科学省ウェブサイトにて公開をいたします。議題(1)関連の議事録につきましては非公開となりますが、その非公開審議した資料及び議事録につきましては、概算要求の発表後に公開する予定でございます。
本日の資料につきましては、そのまま机上に置いていただければ、事務局より後日郵送いたします。
事務連絡は以上でございます。
【村岡主査代理】  ありがとうございました。
それでは、これで閉会とさせていただきます。本日はどうもありがとうございました。


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-- 登録:平成28年02月 --