参考資料3−4

防災科学技術に関する文部科学省のプロジェクト一覧

プロジェクト名 内容
大都市大震災軽減化特別プロジェクト 首都圏(南関東)や京阪神などの大都市圏で大地震が発生した際の人的・物的被害を軽減することを目指して、地震動の予測、耐震性の飛躍的向上、被災者救助等の災害対応戦略の最適化及び地震防災対策への反映についての研究開発等を行う。下記14の大きなテーマで構成される。
1 地震動(強い揺れ)の予測「大都市圏地殻構造調査研究」 地震発生源の特定が難しい関東平野南部や近畿圏などの大都市圏において、大地震を発生させる仕組みを解明するため、大規模な地殻構造の調査研究を行い、これに基づき、高精度の地震動予測を行うための断層モデルと地下構造モデルなどを構築する。
2 耐震性の飛躍的向上「震動台活用による耐震性向上研究」 「実大三次元震動破壊実験施設(E−ディフェンス)」をはじめとする震動台や震動実験のための各種シミュレータを活用して耐震に関する実験・研究を行い、構造物の耐震性の飛躍的向上を図る。
3 被災者救助等の災害対応戦略の最適化「災害対応戦略研究」 IT、ロボティックス等の先端技術を活用して、災害シミュレーション技術、レスキューロボット等の研究開発を行い、被災者救助等の災害対応戦略研究の最適化を図る。
4 地震防災対策への反映 社会の地震防災力の向上に貢献するため、事前対策を充実させる政策・制度のあり方に関する研究、時系列変化に応じた災害情報の収集・加工・伝達システムの高度化に関する研究、復旧・復興のプロセスを円滑化するための手法・制度に関する研究を行う。
高度即時的地震情報伝達網実用化プロジェクト 地震の規模、場所等の情報を主要地震動(S波)の到達前に、自治体、重要産業施設等に伝達することにより、自動的に緊急防災措置を講ずることを目指す。全国に設置された地震計から得られたデータを即時に収集し、地震の震源位置や規模などを計算した上で、即時に配信するための技術開発や、緊急地震速報を利活用するための実証的研究としてのプロトタイプの開発等を行う。
東南海・南海地震等海溝型地震に関する調査研究−予測精度向上のための観測研究− 地震(津波)発生可能性の長期評価、強震動(揺れ)や津波の予測を高精度で行うことを目的として、プレートの形状・動きや強震動・津波発生領域を詳細に推定するための研究を行う。想定震源域の別により、以下の2つの大きなテーマで構成される。
東南海・南海地震に関する調査研究 想定震源域の境界領域等を対象とした、プレートなどの大構造の解明を行う。また、同領域における地震活動のより正確な把握やプレート境界の形状の詳細な把握、地殻構造と地震活動との対比などを行う。さらに海底地殻変動観測システムの安定性及び観測精度の向上を目的とした技術開発を行う。
日本海溝・千島海溝周辺の海溝型地震に関する調査研究 日本海溝・千島海溝周辺における地震活動のより正確な把握や地殻構造と地震活動との対比などを行う。また、過去の有用な地震観測データを体系的に整理・保存し、一元的な管理が可能なシステムを開発する。さらに、海溝型の巨大地震に伴う地震波を高精度で観測するための新型地震計を開発する。