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防災分野の研究開発に関する委員会(第42回(懇談会))議事録

※定足数に満たなかったため、懇談会形式で開催

1. 日時
平成19年7月18日(水曜日)14時〜18時30分

2. 場所
キャンパス・イノベーションセンター多目的室1

3. 出席者
(委員)
土岐主査、天野委員、荒卷委員、岡田委員、片山委員、中尾委員、林委員、福和委員、山岡委員
(事務局)
青山大臣官房審議官、増子地震・防災研究課長、渡邉防災科学技術推進室長、本藏科学官 他

4. 議題
(1) 地震・津波観測監視システムの設置について(非公開)
(2) 新世紀重点研究創世プラン(RR2002)防災プログラム
大都市大震災軽減化特別プロジェクトの事後評価について(非公開)
(3) その他

5. 配付資料
資料1   防災分野の研究開発に関する委員会(第41回)議事録
資料2 防災分野の研究開発に関する委員会委員名簿
資料3 地震・津波観測監視システム構築
資料4 大都市大震災軽減化特別プロジェクトの事後評価方針について
資料5 大都市大震災軽減化特別プロジェクト事後評価資料
資料6 今後の予定について

机上資料   大都市大震災軽減化特別プロジェクト中間評価結果
長期戦略指針「イノベーション25」
経済財政改革の基本方針2007
平成20年度の科学技術に関する予算等の資源配分の方針
第3期科学技術基本計画
分野別推進戦略(社会基盤分野)
防災に関する研究開発の推進方策について
文部科学省における研究及び開発に関する評価指針

6. 議事概要
【渡邉室長】
 定刻になりましたので始めさせていただきます。
 本日は、委員21名中、11名にご出席いただく予定でしたが、新潟県中越沖地震の影響で急遽数名の欠席が生じてしまったため、過半数の出席を要件としている委員会として成立しなくなりましたので、懇談会形式での開催とさせていただきます。
 なお、本日行う議題(2)の評価については、欠席委員にも資料をお送りし、次回8月20日の委員会までにとりまとめて、委員の皆様に諮らせていただきます。
 議事に入る前に、事務局において人事異動があり、研究開発局担当の官房審議官が板谷から青山に、地震・防災研究課長が土橋から増子に代わっておりますので、御挨拶申し上げます。

【青山審議官】
 青山でございます。本日はお忙しい中ご参集いただきまして、ありがとうございます。
 防災はなにしろ、備えあれば憂いなし、ということにどう持っていけるかということかと思いますけれども、いずれにしましても我が国の場合、いろいろな自然災害が発生してきておりますし、そういうものをどう捉えられるのか、どう防げるのかということについて、皆様のお知恵をお借りしながら、具体的な研究開発を進めていきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
 政府におきましては小さな政府を標榜しなくてはいけない、厳しい財政事情がございますけれども、人命、あるいは財産に被害が及ぶことのないようにするということは、公の大事な仕事だと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

【増子課長】
 増子でございます。よろしくお願いいたします。
 先週の水曜日に就任いたしました。まさか5日目で大きな地震の担当課長になるとは思ってもみませんでしたが、この際、やはり地震・防災分野の重要性というのを非常に痛感したところでございます。事務局としてしっかり務めさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

【渡邉室長】
 なお、本日付けで委員の異動がありますのでお知らせします。資料2にありますとおり、岡政秀委員に就任いただいております。ご出席の予定でしたが、NTT東日本ということでまさに地震の影響を受け、本日のご出席が難しくなったとご連絡を受けております。
 議事に入る前に、配付資料の確認をいたします。
 −配付資料確認−

 過不足等ございませんでしょうか。それでは、以降の議事は土岐先生に進行をお願いいたします。

議題(1) 地震・津波観測監視システムの設置について(非公開)

−独立行政法人海洋研究開発機構より、資料3に基づき説明し、質疑応答を実施した−

議題(2) 新世紀重点研究創世プラン(RR2002)防災プログラム
大都市大震災軽減化特別プロジェクトの事後評価について(非公開)

−各研究代表者よりプレゼンテーションを行い、質疑応答・評価を実施した−

1大大特1  大都市圏地殻構造調査研究(東京大学地震研究所)
−資料5(大大特1)に基づき説明、質疑応答・評価を実施−

2大大特2  震動台活用による耐震性向上研究(独立行政法人防災科学技術研究所)
−資料5(大大特2)に基づき説明、質疑応答・評価を実施−

3大大特3−1  震災総合シミュレーションシステムの開発(独立行政法人防災科学技術研究所)
−資料5(大大特3−1)に基づき説明、質疑応答・評価を実施−

4大大特3−2  大都市特性を反映する先端的な災害シミュレーション技術の開発(独立行政法人防災科学技術研究所)
−資料5(大大特3−1)に基づき説明、質疑応答・評価を実施−

5大大特3−4  レスキューロボット等次世代防災基盤技術の開発(NPO法人国際レスキューシステム研究機構)
−資料5(大大特3−4)に基づき説明、質疑応答・評価を実施−

6大大特4−1  事前対策に関する研究(東京大学生産技術研究所)
−資料5(大大特4−1)に基づき説明、質疑応答・評価を実施−

7大大特4−2  災害情報に関する研究(東京大学)
−資料5(大大特4−2)に基づき説明、質疑応答・評価を実施−

8大大特4−3  復旧・復興に関する研究(筑波大学)
−資料5(大大特4−3)に基づき説明、質疑応答・評価を実施−

9大大特3−3  巨大地震・津波による太平洋沿岸巨大連担都市圏の総合的対応シミュレーションとその活用手法の研究(京都大学防災研究所)
−資料5(大大特3−3)に基づき説明、質疑応答・評価を実施−

議題(3) その他

【天野委員】
 前回の評価のときも感じましたが、防災というと、具体化しようとするとどうしても自治体、市町村レベルまでいかないと具体的なものが出てこないと思います。皆さん、研究ですから、そこまでにはまだ少しあると思うのですが、かなり具体的な成果が出てきているものもあると思うんです。
 これは、成果が出たら、その後はどうなるのでしょうか。例えば、総務省消防庁と連携すれば、向こうで実用化の段階の場を提供していただけるとか、そういう連携をとるようなところがあると、非常に次のステップが踏み出しやすいような気がしたんですけど、どうでしょうか。

【渡邉室長】
 我々は成果を自治体や、国であれば国交省や消防庁であるとか、あるいは中央防災会議に提供していって、活用してもらうということになろうかと思うんですね。すぐに一律に導入は難しい部分があるんですけれど、広報に努めていかなければいけないと思っています。

【天野委員】
 もう少し具体的に聞くと、防災というキーワードでなくてもいいですが、そういうことをやっている各省庁の担当者が、ざっくばらんに連携を取れるような、シーズとニーズを出し合うような場というのはあるんですか。

【渡邉室長】
 全体のとりまとめは、国としては中央防災会議ということになっているんですね。そことはいろいろと連携をとりながらやっていかないといけないんですが。

【事務局】
 実は、防災科学技術の省庁連絡会が設置されています。我々文科省で事務局をやっているんですが、最近は総合科学技術会議や中央防災会議があることもあってあまり活動していないのですが、実際にこの委員会の場に他省庁から来ていただいて、情報をお渡ししたりということはしております。

【天野委員】
 情報の提供ですね。ではもう少し踏み込んで、共同研究の場というのはないのですか。お金がつく場というか。両方からアイデアを出しあって、ある流れを作って、そこにお金をつけて場、委員会でも何でもいいと思うのですが。

【渡邉室長】
 研究段階では、当方が一番お金を持っていると思うんですね。他省庁については、実際に対策にあてるお金、あるいは自治体の方で導入に関してやるということになりますので、そのつなぎの部分が弱いということはあるのかなと。そこを上手く橋渡しできればと考えております。

【天野委員】
 ぜひともお願いします。もったいないですから。

【土岐主査】
 先ほど、目黒さんのときに口にしましたが、まさにそこのところです。この報告書を見せていただくと、非常に立派な報告書ですよね。きれいだし。研究それ自体もそうですし、まとめる方も苦労があったと思います。期待して読んでいったのですが、要するに何でした、という部分がないんです。それぞれの研究の成果を綴じてあるのに。
 我々はこれを評価するということを仰せつかっているわけですが、それをやらないともったいない。一人ひとりの研究に対して、よくやりましたね、ということで、果たして我々の役目が終わったのかというと、それは違うのではないかと。例えば、2、3ページでもいいから、要するに何が分かったか、一般の人々、あるいはディシジョンメーカーに対して、かくあるべしという政策をたてたり、実際物事を進めたりする人達が分かるような言葉で、各項目を絞って、例えば大型の震動台を使って、実際の木造2階建てを揺らすことによって、どうやって壊れていくのか、それを追いかけられるようになりました、それを使って、今度は安全な建物を造れるように、技術が進むことになります、例えばそういうふうにまとめないと、研究者や技術者だけの専門家が見て終わりというのでは違うのではないかと。多額のお金を使っているわけですから、研究のための研究ではいけないと思います。災害を防ぐということを最終目的にしているのですから、それにつなぐべき義務を持っていると思うんです。スタートのときにはパンフレットを作っています。終わったときに作らないのでは、やりっぱなしかと。
 その意味で、今の天野委員の指摘はそのとおりだと思うし、実際の活用にはなかなか結びつきませんよね。それを結び付け得る立場にいる人達に、この成果を分からせしめることが一番ですよね。いかがでしょうか。

【荒卷委員】
 自治体としても、今日の発表を聞いて、活かしたいなというものはあるんですね。目黒先生の転倒防止装置なんかは、即活用したい、全国に広めた方がいい。省庁で連携するのもいいんですけれども、とりあえずは検証という部分で、横浜市で協力できる部分は、協力させていただきたいなと思いました。

【片山委員】
 例えば災害の情報という切り口で言うと、いくつのグループがやっているか分からないくらいやられている。ですから、この報告書については誰かが切り刻んで、災害情報に関してはこのことが分かりました、としないと、ほとんど同じものもある。先ほどの尾鷲なんて2箇所も出てきた。何かちょっとそのあたりがおかしいと思うのと、研究の進め方についても、将来的にこういうことをやるというのであれば、中間評価は3年では遅いと思うんですね。2年で評価すれば、もうちょっとした変化ではなくて、だめなものはやめてもらわなければだめですよ。これはもう要りません、ということを言わないと変わらない。5年もらった人は、中間評価は受けるけれども、大体は5年もらって当たり前ということをやっていると、またこれを同じことが次のときに起こってしまう。
 ついでにもう一つ。サイエンスとエンジニアリングと、社会的なものも入れて、非常に大きなバランスというものは最初にどこかで考えられたのかどうか。そこのところですよね。予算のところを見ていると、一つは200万くらいでやったとしか思えないものもある。そのバランスを最初に考えておかないと、こういう大きなプロジェクトを動かす際には問題ではないかと。

【林委員】
 逆の意見を。研究をしている人にとって、振り返って出してくださいというのは難しい。先ほどの切り刻んで別のものを、というのは、別のプロジェクトとして作ってあげるべきなのではないかと。
 例えば、現在文部科学省で、来年度の概算要求として防災教育支援のプログラムを作ろうとしているわけです。それは、片方が一生懸命作ってくれる成果を、言ってみれば切り刻んで、整理して、皆に使いやすいようにトランスフォームすると。加工するというとの工程も存在として認めてあげない限り、皆次のプロジェクトをやっているわけですから、それを戻ってまたやることは、結局はお手軽なものになったり、本来先へ進めるべきものを止めてしまったりするかもしれない。

【土岐主査】
 誤解されているかもしれない。この委員会として、個々の研究の評価はやりますが、委員会としてプロジェクト全体を評価するときに、数ページのものでいいから、事務局で作ってほしいと言っているんです。

【林委員】
 事務局にその機能を付与することは、はっきりいってかわいそうだと思いますが。

【片山委員】
 林委員が言われたことも分かる。
 私が言いたいのは、最初の2年は自由な競争があって構わないと。2年の中間評価でいい方を残しますと。それくらいのことは言ってもいいのではないかと。それをやらないと、最後まで競争なしで2つが走ってしまうと、悲惨ではないか。

【林委員】
 それはそうだと思いますね。でも、今日敢えて口を挟みませんでしたが、中間評価の文言をかなり真剣に聞いてくれていることは事実であって、効果としてあるのかなと。
 これは事後評価ですから、評価のスタイルとして、土岐先生が言われるように中間とは違うスタイルが求められるということは納得します。実は、これは中間評価と全く同じスタイルで評価しているんですね。これから先に何かあるときに振り返れるなら、今日の評価にも意味はありますが。

【土岐主査】
 ですから、そのときに「要するに」という資料がいると。

【林委員】
 というより、このスタイルの評価が間違っていると。

【天野委員】
 ゼネコンの研究開発で言えば、基盤研究開発と実用化研究があり、これは基盤研究開発に相当すると思います。基盤研究では、技術研究所の研究員を中心にいろいろやっていただいて、今日のレベルくらいまでの成果を作っていただきます。そうすると、次の段階で、設計のメンバーや、工務のメンバー、技術管理のメンバーが、新しいチームを作って実用化研究を行います。

【林委員】
 それは、JSTが今そういうスキームで、いろいろなものを動かそうとしています。そういう、基礎研究から実用まで、全体を視野に入れているような、ファンディングの制度設計は、正直ここではされていないというのが実態だと思うんです。

【天野委員】
 文科省の中だけで実用化研究をやっても厳しいと思うんです。ロボットをイメージして言えば、総務省と文科省が一緒になる場があって、メーカー等の新たなメンバーを加えながら、次の段階に進められるような場があれば、お金が分かる人もいるし、実務の分かる人もいるし実用化研究が進められると思います。

【林委員】
 逆に、今はこの程度でやっているから、研究者サイドのイニシアチブで、そういうものを渡り歩いている人でもできるわけですよね。その方が、変に役所が全部パッケージングするよりは、競争原理がかかって効率的なような気がしないでもない。

【天野委員】
 場の提供というのは必要だと思います。

【林委員】
 場の提供はそうですが、各省庁のリサーチのスキームは、ある意味で場の提供という形もあり得ると思っています。それを今のように、各省庁がインテグレ−トされた枠組みを提供して、シーズから実用まで全部フォローします、みたいなスキームを作ってしまったら、科学技術立国はとてもできないのではないかと。

【天野委員】
 そこまでを言っているのではなくて、あくまで防災関連の研究成果の事業への展開ということです。

【林委員】
 それであれば、この研究の成果がいいと思っている研究者なり何なりが、もうちょっと別のスロットを探して、その人達のイニシアチブで出していった方がいいのではないかと。そこは考え方ではありますが。

【渡邉室長】
 他部門は研究成果が出てくると商売ができるので、メーカーサイドから取りにくるんですけれども、防災は公が引き受けることになるので、そこのつなぎが他の分野と違うため、我々だけではまだ構築できていないところもあると思っています。

【天野委員】
 防災関連の研究成果は、国からの場の提供がないと、民間サイドのみではビジネスモデルの構築は困難ですので、国主導の場が必要だと思います。

【渡邉室長】
 まず、成果を知らしめることは重要であると思っております。

【土岐主査】
 ご検討ください。
 よろしいですか。予定を超過してしまいましたが、お疲れさまでした。

【渡邉室長】
 次回は8月20日を予定しております。

−閉会−

(研究開発局地震・防災研究課防災科学技術推進室)


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