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先端研究基盤部会(第7回) 議事録

1.日時

平成25年3月19日(火曜日)10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省 16F特別会議室

3.議題

  1. 部会長の選任及び部会長代理の指名について(非公開)
  2. 運営規則等について(非公開)
  3. 委員会等の設置について
  4. 部会における調査審議事項等について
  5. その他

4.出席者

委員

大垣委員、小谷委員、宇川委員、大島委員、長我部委員、尾嶋委員、川合委員、北川委員、高木委員、瀧澤委員、田中委員、長野委員、南波委員、西島委員、二瓶委員、村上委員、山本委員、若山委員

文部科学省

田中科学技術・学術政策局次長、吉田研究振興局長、柿田基盤研究課長、竹上基盤研究課課長補佐、原量子放射線研究推進室長、菱山振興企画課長、太田基礎研究振興分析官、粟辻基礎研究振興課融合領域研究推進官、

オブザーバー

渡邉経済産業省産業技術環境局技術振興課産業技術総合研究所室長

5.議事録

科学技術・学術審議会 先端研究基盤部会(第7回)議事録(案)
平成25年3月19日(火曜日)


今回の議事は、部会長の選任、部会長代理の指名等があったため、科学技術・学術審議会先端研究基盤部会運営規則第5条の規定に基づき、開会から議題2までは非公開。

【議題1「部会長の選任及び部会長代理の指名について」】
大垣委員が部会長に選任され、小谷委員が部会長代理に指名された。

【議題2「運営規則等について」】
運営規則(資料2-1)、公開の手続(資料2-2)、及び、部会に置く委員会及び作業部会(案)(資料3)について事務局より説明があり、承認された。特段の意見等はなかった。

(傍聴者入室)

【大垣部会長】  それでは、第7回の先端研究基盤部会につきまして、これより公開の議題に入りたいと思います。委員の皆様におかれましては、これから2年間、御審議のほど、改めてよろしくお願いいたします。
 それでは、引き続き、議題3の「委員会等の設置について」、事務局より説明をお願いいたします。

〇竹上基盤研究課課長補佐より、資料3に基づき説明があった。

【大垣部会長】  委員会及び作業部会の設置に関する説明でございますが、何か御質問、御意見ございますでしょうか。特によろしいでしょうか。
 それでは、事務局案のとおり、研究開発プラットフォーム委員会、数学イノベーション委員会及び大型放射光施設評価作業部会の設置を決定してよろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
【大垣部会長】  ありがとうございます。
 それでは、委員会への分属につきましては、先端研究基盤部会運営規則に基づき、部会長である私の方で人選させていただきますので、御一任いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは、議題4の「部会における調査審議事項等について」に入ります。
 先端研究基盤部会は、第4期科学技術基本計画の策定等を踏まえ、2年前より新たに設置された部会であります。本日は、新しいメンバーで1回目の会議となりますので、まずは事務局より、これまでの調査審議状況や、本部会が扱う対象である研究施設・設備や数学等の科学技術の動向について、説明をお願いいたします。
 また、最後に、資料6として、本部会における今後2年間の調査審議事項(案)を事務局に用意していただいておりますので、残り時間については、資料6の内容を中心に皆様に御意見を頂くことを予定しております。
 それでは、まず、事務局より資料の説明をお願いいたします。

〇竹上基盤研究課課長補佐より、資料4-1~4-4、5-1~5-4、6に基づき説明があった。
〇粟辻融合領域研究推進官より、資料4-5に基づき説明があった。

【大垣部会長】  大部の資料で、皆さん、聞いているだけでお疲れかと思いますが、全体の状況がこれでお分かりいただけたかと思います。
 それでは、ここまでの事務局の説明を踏まえまして、委員の皆様から御意見を頂きたいと思います。この部会のこと、それから、学術審議会の状況、最後の資料6にありますように、この部会のミッション案が出ております。資料への質問でも、審議事項でも、また、そもそもという御意見でも結構でございますので、どなたからでもお願いしたいと思います。
 今回は1回目の会合ですので、できれば全ての委員の方に御発言いただきたいと思います。本日、この議題は主要な議題で、十分時間がございますので、よろしくお願いしたいと思います。いかがでしょうか。どの点からでも結構ですが。
 どうぞ。
【北川委員】  審議事項に関連して伺いますが、資料6の2ページ目の(3)の2で数学・数理科学のところを入れていただいて、先ほど粟辻さんから説明がございましたが、これが入ったのは非常に画期的なことだと思いますので、引き続き、着実に推進していただきたいと思います。
 それに加えて、もう一つは、工程表には少し入っていたかと思うんですけれども、ビッグデータの活用のことがございます。今、いろいろなところで問題になっておりますように、ビッグデータがいろいろな社会や学術分野で生み出されていて、それの活用が非常に重要になっている。その部分で世界に遅れてしまうと、いろいろな形で機会損失が生じると思います。したがって、ここでも、できればそこの活用の体制を考えていただければ非常に有り難いと思います。
 以上です。
【大垣部会長】  ありがとうございます。
 何か。
【粟辻融合領域研究推進官】  ビッグデータの関係につきましては、資料4-5を見ていただければわかるんですけれども、一つは、取組として、5ページに参考2-1として、「JSTの戦略的創造研究推進事業による取組」を挙げております。それに関連して、上の部分は平成19年からやっている数学と諸分野との協働による領域ですけれども、ここでの成果なども踏まえて、ビッグデータに対する取り組みが非常に求められているということも踏まえまして、新たに来年度から、ビッグデータの利活用を進めるための新たな領域が立ち上がることになっております。
 ここでも、いわゆる情報科学だけではなくて、数理科学分野とも十分な連携をとった上で、ビッグデータに関する課題の解決を目指した研究に取り組んでいくという領域が新たに立ち上がることになっておりますので、こういったものも核としながら、数学・数理科学、あるいは情報科学、それから、実際にデータを持っている様々なこの分野の研究者などと十分連携をとりながら研究を進めていく体制ができつつありますので、今後も更にそれを加速するような取組についても検討していきたいと思っています。
 以上です。
【大垣部会長】  北川委員、よろしいでしょうか。
【北川委員】  一言いいですか。それは結構ですけれども、我が国として、ソフトインフラのところにもハードと同様に力を入れていくというところを、考え方として確認させていただければと思います。
【大垣部会長】  ありがとうございます。
【柿田基盤研究課長】  もう一点、ビッグデータの活用に関する御意見を頂きました。今、北川先生がおっしゃったように、研究基盤を考えたときに、必ずしもハードウエアだけではなく、ソフトウエアについてもしっかりと視野に入れながら議論していくことが大変重要だという認識で、この部会を2年前に立ち上げていただいております。
 ビッグデータの件につきましては、資料1-2に科学技術・学術審議会の全体の体制図がございますが、研究計画・評価分科会の情報科学技術委員会で専ら計算機、ビッグデータについても審議等の対象となっております。ただし、情報科学技術委員会での議論を当部会でも御紹介しながら、研究基盤としてどう整え、利活用していくかという観点から、効果的な議論が可能となるように、事務局として努めさせていただきたいと思います。
【大垣部会長】  予算のところはどれを見ればいいでしょう。資料4-4の10ページでしょうか。
【柿田基盤研究課長】  資料4-4の10ページの1ビッグデータの利活用のための研究開発が、25年度から着手される新規事業でございます。
【大垣部会長】  よろしいでしょうか。
【北川委員】  ありがとうございます。
【大垣部会長】  ほかにはいかがでしょうか。
【西島委員】  資料6の国産研究機器の研究現場ということで、私どもの方はどちらかというと研究機器を買うものですから、国産であろうとなかろうと、いいものを安く買うということで終わってしまうんですけれども、長い目で見ると、JSTなどの支援による研究機関等での国産研究機器が大変重要だと思うんです。
 この辺の国産研究機器を導入するというのは、具体的にどうするかというのをしっかりやっていかなければいけないと思う。例えば医療機器の場合は薬事上での制度化とか承認の問題もありますし、標準化への取組や知財の取組のあたりで国際戦略を見据えてやっていく必要があるだろうというのが、まず1点です。
 もう一つは、国産の研究機器と関連する次期大型共用施設というのは、恐らくスパコンもそうですし、SPring-8も、多くは国産の企業が入っていくということで、その辺の国産の大型機器に取り組んだ、パーツを作ったような多くのメーカーが、多くの部品を作ったという自己満足ではなくて、それが波及効果として、自社の製品として国産の研究機器の方に、末端まで波及するという流れをもう少し明確にして、戦略的に取り組まないと、そこが分離しているのかなという気が時々するのです。
【大垣部会長】  連携が国内でできるようにということですね。
【西島委員】  そうです。
【大垣部会長】  ありがとうございます。
 何か特にコメントは、事務局としてはいいですか。
 先に、尾嶋委員。
【尾嶋委員】  大型放射光施設評価作業部会を作って、今年の夏に中間評価を行うと。SPring-8というのは、今まで非常にいい成果を上げてきて、世界トップの業績もたくさん上げているというのは分かるんですが、物質科学や生命科学をやっているユーザーから見たら、いわゆる富士山のてっぺんがSPring-8、XFELだとしても、KEKやUVSORなど、裾野が非常に広がっていると。この集合として日本の放射光科学が非常に発展してきているという現実があります。
 前回もこの委員をやらせていただいていて、SPring-8の話だけがいつも突出して出てきているんですけれども、物質研究者から見たら放射光が頼りになるのであって、SPring-8だけというわけではないと。これは方向として、トップアップを目指せばボトムアップもなるということだと思うんですが、この作業部会では、できればそういう周りも八つあるような放射光の状況を踏まえて、SPring-8の評価を行っていただきたいと思っております。
【大垣部会長】  まさに重要なことです。
 どうぞ。
【竹上基盤研究課長補佐】  放射光施設の関係で、一つ御案内させていただければと思います。参考資料11-2、最後の資料を御覧ください。報道発表という形で、「先端研究基盤共用・プラットフォーム形成事業補助事業者の決定について」ということで、これまで先端研究施設共用促進事業で施設の共用を促進してきてわけですが、その複数の施設を連携させてプラットフォームを形成する取組を開始し、今回、公募採択しております。
 1ページ開いていただきまして、まさに先ほど尾嶋委員御指摘のとおり、我が国として重要な技術の利用、さらには発展を先導するプラットフォームを、いわゆるHPCIとかナノプラットフォームに続くプラットフォームを作っていこうということで、プラットフォームの指定を二つさせていただいております。
 その中で、光ビームプラットフォームはKEKやSPring-8に入ってもらっていますけれども、東京理科大学、愛知シンクロトロン、佐賀県、兵庫県立大学、立命館、大阪大学といった施設で、しっかりとまずプラットフォームを形成してもらう。今年から始める事業になりますので、こういった施設群が一体となって、今後、利用者に向けた統一的ないろいろな仕組み作り、あるいは人材の共通的な取り組み、技術開発というものを、メーカーや学会と一緒になりながら進めていくという構想を今後進めてまいりますので、まさにSPring-8の評価の場でも、こういった取組の状況も見ながら実施していきたいと考えております。
【大垣部会長】  尾嶋委員、以上でよろしいですか。
【尾嶋委員】  はい。
【大垣部会長】  先に、田中委員。
【田中委員】  ありがとうございます。先ほど西島委員がおっしゃったことに関係することになると思いますが、例えばSPring-8で実際に排ガスの触媒で非常にいいものができたという成果も出ていますし、そういったものを更に加速していくためには、この中でもよく連携や融合という話が出ていますが、せっかくこういうふうに文科省さんでやられたことを、ほかの省庁さんと連携してやるということが、より効果を上げることになると思います。全部は見られないんですが、今、配られた資料の中にもそういったことが書かれているのか、もし、そういう取組がまだ少ないんだったら、行われた方がいいんじゃないかなと、私は産業界の人間なので、そういったことは非常に重要だと思います。
 以上です。
【大垣部会長】  他省庁との連携に関して。
【柿田基盤研究課長】  研究基盤の関係では、経済産業省との関係が非常に大きいと思っています。当課の事業でも幾つか、既に経産省と綿密に連携して進めているものもございます。今後とも、しっかりと進めてまいりたいと思います。
【原量子放射線研究推進室長】  1点、補足でよろしいですか。SPring-8の話が出ましたので、SPring-8における実際の経産省との連携という意味では、J-PARCもそうですけれども、燃料電池や蓄電池の開発をするためのNEDOの予算を頂きまして、そこに専用のビームラインを作るといったような形で、予算上もタッグを組みながらSPring-8、あるいはJ-PARCの利用に努めているという状況でございます。
【大垣部会長】  よろしいですか。
 では、川合委員。
【川合委員】  今、田中委員の御指摘のとおりで、省庁の横串をうまくやっていただけないかということが1点です。経産さんだけではなくて、通信関係の総務省のところとか、多分ビッグデータの話はその辺と非常に大きく絡んでくると思っています。
 もう一つは、非常に大型な機器になってきますと、一国の中でそれぞれの国がばらばらにやるというのは限界が来ているものもあるかと思います。特に欧州連合が推進しているCERNの施設などは、世界的に同じ施設を使って新しい発見がいっぱい出てきております。
 そういう意味で、特に粒子加速器系は国内だけで閉じる議論ではなくて、国際協力、国際共同の中でどういう先端的な機器を整備できるかという視点が、これからますます必要になってくるのではないかと思います。アジアの国の中で、加速器系を作ろうとしているところも多々あると聞いておりますので、この委員会の役割も一歩国際的に、外へ足を踏み出す努力が要るのかと思っているんですけれども、既にそういう施策があるようでしたら、少し教えていただければと。
【原量子放射線研究推進室長】  加速器という関係で私から説明させていただきますと、CERNについては、KEKが専ら中心となっておりますけれども、素粒子実験が中心ですが、CERNの行っている素粒子実験についての国際協力にKEKを通じて人的・資金面での協力をするということ。それから、素粒子実験以外の放射光施設や中性子の、特にパルス中性子源になると思いますけれども、これも基本的には学会等のコミュニティーを通じて、例えばアジアの放射光施設のコミュニティーを日本のコミュニティー主導で形成していただくとか、あるいは、ヨルダンにユネスコの主導のもとで新しい放射光施設を作ろうという計画もございますけれども、そこも、例えばKEKを通じていろいろ技術指導なり、若手の教育をしていただくといった取組はしているところでございます。
 これは、中性子についても同じような枠組みがございまして、アジアの中で日本の中性子の学会がリーダーシップをとって国際協力を進める、なかなか予算面でほかの国との協力を強烈に進めていくという状況にはまだございませんけれども、コミュニティー主導でいろいろな協力を進めていただいているという状況であります。
【大垣部会長】  ほかにもありますか。
【柿田基盤研究課長】  主に基礎科学分野における大型の共同プロジェクトとしては、幾つか既に実施されているものがございます。例えば、ALMA計画やTMTなどがございます。また、エネルギーの分野では、ITER計画は代表的な国際プロジェクトとなっております。
 この部会でも、資料6の中に今後の審議事項として、これからの大型の施設、どういったものを整備していく必要があるかという御議論を進めていただくことになりますけれども、おっしゃったとおり、国際的な協力という観点も含めて御議論いただくことが重要であると考えております。
【大垣部会長】  よろしいでしょうか。
 じゃ、先に長我部委員。
【長我部委員】  資料5-2の「第7期科学技術・学術審議会への申し送り事項」を読んで感じることが2点あります。一つ目は、イノベーション創出のための規制緩和です。整備したプラットフォームや、開発した機器が、最終的な段階で規制の影響で医療分野でのデバイスラグ、ドラッグラグといわれるような状況にならないように、具体的な施策提言まで踏み込む必要があるということです。
 もう一点は、評価がイノベーション創出という視点になっていくことを踏まえたときに、基盤整備がダイレクトに出口につながりにくく見える可能性があるので、評価の方法、それから評価を受け取る納税者に対して説明の工夫が必要だということです。例えば大型施設はどういうふうに役立っているんだろうというところで誤解されたりする恐れもあります。今回も例えばSPring-8関係の評価がありますが、そこではイノベーション創出に向けた評価という点で工夫が必要ではないかと思いました。
 以上です。
【大垣部会長】  ありがとうございます。
 村上委員。
【村上委員】  この部会で、大型の共用施設という整備をいろいろ考えていくということに当たりまして、ここに書かれている科学技術イノベーションの牽引が一つの大きな目標であろうと思います。
 数々の文科省主導のイノベーション創出というプログラムがいろいろなところで走っているわけですけれども、基本的な、本当に真のイノベーションを達成するための手法として、学術研究との十分なつながりをつけていかないといけないのかなと。つまり、基礎研究があって、その次に応用研究、出口までつながる。ここをスムーズにつなげていく、基礎研究と応用研究のギャップを作るのは余りよくないことだと思います。
 基礎研究の部分を担っているのは、大学が非常に強い役割を今、日本の中では果たしているわけでして、そういう面におきまして、こういう大型施設の大学共同利用というものをどういうふうに考えるのか、それと共用の利用というものをどういうふうに結びつけていくのか、そこの切り分け、あるいはベストミックスというやり方も、この部会の中で是非、考えていただきたいと思います。
【大垣部会長】  特に何か。
【柿田基盤研究課長】  今おっしゃっていただいた点は、これまでの部会、あるいは、研究開発プラットフォーム委員会でも何度か御意見を頂いたところでございます。
 専ら学術研究を支える共同利用の仕組みと、この部会で審議をしていただいたような、産業利用促進の観点も含めた共用の仕組みがあるわけですが、両者が持つそれぞれの意義と役割を十分に踏まえた上で、連携して相乗効果を上げていくことが重要です。学術研究をしっかりと支える仕組みと、産業界を含めたイノベーションを牽引する仕組み、これら両方をうまく連携させながら推進していくことが今後とも重要であると考えております。
【村上委員】  大学の底力をうまく引き出せるような仕組みをつくっていくのが重要かなと感じます。
【大垣部会長】  先ほどの長我部委員が述べられた大型施設の評価のことともつながりますね。ありがとうございました。
 瀧澤委員。
【瀧澤委員】  ありがとうございます。前期に引き続きですけれども、ずっとイノベーションということをうたっている限り、それをどうやって実効的に効果のあるものを作っていくかというのが重要かと思っているのですが、前回からお話を伺っている中で、様々なカスタマーである企業や大学の産学連携、また、大学の中で産業化の志向の強い研究をなさっている大学の先生方の御意見がすごく重要で、刺激的でありまして、今回も企業から参画していらっしゃる委員の方々もたくさんおりますので、引き続き、いろいろ御意見を賜りたいと思うんです。
 一方で、カバーする範囲がとても広うございますので、実際に、例えば地方大学の産学連携のレベルから、利用者の方がどういったことをニーズとして抱えていらっしゃるのかというのを包括的に実態を伺う、理解してから議論を進めるようにしないと、ともするとプラットフォーム化という言葉だけが机上の空論のようになってしまって、仕組みはできるんだけれども、実際に力のある組織になっていかないということになってしまうと困りますので、具体的にアンケートすればいいのか、どうすればいいのかというのは難しいところだと思うんですけれども、実態のところを是非、分かるようなことを踏まえて審議を進めていっていただけたらと思います。よろしくお願いいたします。
【大垣部会長】  ありがとうございます。研究者と利用者のニーズをどうきちんと我々が把握するかということが重要ということかと思います。
【長野委員】  今の瀧澤委員の話と少し関係するかもしれないんですけれども、いわゆるプラットフォームをきちっと作るということ、いかに動かすかということだと思うんですが、資料の6に、これから審議をするということで、十分に書かれているんですが、あえて私が強調しておきたいんですけれども、私は創薬の大型の大規模な化合物ガイドラインを幾らか持っていまして、それを実際動かしていますけれども、半分サービス的なところもあるわけです。
 その場合に、いつも非常に悩ましいのが、(1)の1に「研究基盤を支える人材」と書いていますが、この人材の確保、養成というのは非常に重要で、実際にいろいろなプラットフォームを動かす場合に、機械だけ置いてあっても有効にはなかなか動かないです。最終的には人というのが、実際に有効に働く上では非常に重要だと私は思うんです。
 ところが、身分が非常に不安定で、実際問題として動かす場合に、必ずしも確保されていない身分ですと、自分の将来を考えた場合に十分に力が発揮できないところがありますので、先端機器プラットフォームの構築と同時に、審議事項の(1)のところをよく議論した方がいいのではないかと私は感じます。それが、実際にプラットフォームを有効に動かす非常に重要なポイントではないかなと思います。
【大垣部会長】  ありがとうございます。
【若山委員】  今までも御意見の中で既に取り上げられていることだと思うんですけれども、数学という立場から少し意見を述べさせていただきたいと思います。
 まず、先ほどの基礎研究、応用研究ということですけれども、基礎研究、それから応用研究、そしてまた基礎研究というふうに、よい循環が起きるような仕組みを考えていかなければいけないと思っております。それと、その横串になるような感じですけれども、数学イノベーション委員会が、前回からこの先端研究基盤部会に置かれているということは非常に重要な意味を、先ほど北川委員がおっしゃったとおりだと思っております。
 我が国は数学・数理科学において高い研究実績も持っておりますし、非常に高いポテンシャルを持っているのですが、欧米先進国、あるいは中興国と呼ばれている中国、インド、さらにはブラジルやチリといった国に比較しましても、数学・数理科学と産業界、あるいは諸科学界との連携は非常に細いものです。
 その意味で、仕組みを作っていくということは、恐らく数学イノベーション委員会での議論の役目だとは思いますけれども、ここにいらっしゃる委員の先生方は多岐の分野に携わられておられる方だと存じておりますので、その意味でも仕組みを強いものにしていっていただきたい、そういう議論をお願いしたいと思っております。
 それと同様に、他の省庁、先ほども出ましたけれども、これは文部科学省のみならず、経済産業省が非常に大きいと思いますけれども、総務省ほかの省庁にも波及するような議論がなされていけばいいなと考えております。
【大垣部会長】  ありがとうございます。
 大島委員。
【大島委員】  二瓶先生。
【二瓶委員】  どうぞ。私はもうちょっと総括的なことを申し上げたいので。
【大島委員】  2点ございます。1点目は、今年から科研費が合わせて使えるようになり、研究室をまたいで共同で備品を購入できるようになりました。経済的なリソースを有効に利用できるとともに、やはり人材の面でも効果が出ています。研究室同士の交流が非常に進んだとともに、研究の成果を共有することができ、規制がきつかった科研費でこのような措置をしていただいたということは、非常に大きな成果だと思います。
 このような観点から、予算の枠組みをいろいろな形で柔軟に対応できるようなシステムを作ることによって、流動化、人だけでなく、データ及び機器の流動化も進むのではないかと思いました。
 2点目は、大型機器が今回、非常に大きな論点にはなっていますが、プラットフォームという観点でいうと、どうしてもハードに重きを置かれている印象があります。ユーザーの視点に立ったお話もありますが、ソフトウエアや出てきたデータの共有化に関するインフラに関して余り議論されていないような印象を受けました。
 ハード面だけではなくて、ソフト面に関しても少し整備していくような内容を盛り込んでいただけると、非常によろしいのではないかと思いました。
 以上です。
【大垣部会長】  ありがとうございます。
それでは、二瓶委員。
【二瓶委員】  野依先生の発言に関連したことについて、意見を申し上げたいのですが、まず、資料5-2の申し送り事項です。これは、総会における申し送り事項ということであろうかと思いますが、一番下の「研究開発に用いる機器等の一層の開発及び普及促進や」という4行の表現は、実は、この部会の下部組織である先端計測の事業のスタート時点における野依先生の発言とほぼ同じなのです。
したがって、この件については、先端計測分析技術システム開発小委員会における所掌事項として、更に検討を進めなければいけないと考えております。これはしっかりやらなければいけないという宣言に等しいのですが、それを申し上げた上で、資料5-4、もう少し具体的な野依会長の発言の概要を読ませていただきますと、問題はそう簡単なことではない、要するに、科学技術・学術審議会全体の構成委員会、更にそのメンバー全員が、もっとこの内容をよく吟味して、各自検討すべきことだと感じました。
特に先ほど来、基礎と応用というような表現での連携という話題がありましたが、これは、イノベーションの議論で言えば縦型連携です。その連携においても、例えばネットワークによるもっと緊密な、本質的な意味での連携が必要だということはこの中から読み取れます。その点を関係する研究者は十分に理解する必要があると思います。
一方、分野間の連携は、横型連携と言われますけれども、プラットフォーム委員会での議論でたくさん出てきておりますし、今後行うべき施策、あるいは具体的な実施内容もかなり明確になってきましたので、新年度、この委員会の中でも相当な進展が期待できるだろうと思っております。
例えば、アカデミアのイノベーションへの貢献度が低い、英、米、独、仏に比べても研究開発投資の効率が低いというデータがある。このあたりの中身をどう捉えるか。これは大変重要なことで、この一言だけでも審議会メンバー全員が熟慮すべきことだと思います。
 いろいろなきっかけでネットワークによる結びつきがいかに重要であるかという全体像は大分浸透してまいりましたが、本当の意味が研究者に理解されているのだろうかという感じがいたしますので、是非、この基盤部会としてはそういう観点からも切り込んでいく必要があるのではないかと思います。
 基盤分野は国民の評価に結びつきにくい面があると長我部委員がちょっとおっしゃいました。それはおっしゃるとおりですが、私も前から申し上げていた基盤とその上に立つプロジェクトの関係、プロジェクトは基盤がなければできるはずがないのですが、世間にはプロジェクトの成果しか見えていないという構造があります。その中で、基盤をどう評価するかということはもちろん我々の責任範囲になりますけれども、基盤がどのように役立ったのかをもっと評価項目として前面に出さなければいけない。
 特に申し上げたいのは波及効果です。非常に多様な分野への波及効果をきちんと積算してみれば、その意義は明確なはずですけれども、世の中にはそれが見えない。そういうことも含めて、基盤というものの評価をどう的確にするのかということは、この部会の検討事項だと思います。
 野依会長の発言の概要、まだざっと読んだだけですが、この基盤部会の本質に関わる事柄ではないかと感じました。
 以上です。
【大垣部会長】  ありがとうございます。
【南波委員】  資料6の「先端研究基盤部会における調査審議事項(案)」で、(1)の研究基盤戦略の検討・推進で5項目挙げられておりまして、いずれも重要なことですが、そのうちの3番目に「世界を先導する重要技術の開発及び国内外への普及に関する国家戦略の検討」と、ここは国家戦略という非常に大きいキーワードの書き方になっております。
 先ほどから御議論がありますように、他の省庁との連携が重要である、あるいは、国際的な協力、協働を行っていくべきだという視点に立っての国家戦略という思想は、ある意味で、3番だけではなくて、1番から5番全体に通して入るべきものではないかなと思いますので、これは研究開発プラットフォーム委員会が中心になって進めていく、これまでも前期に大変いい報告をまとめていただいたわけですけれども、これを進めていくに当たって、国家戦略といいますか、全体を通した形での目で見ていっていただきたいと思います。
【大垣部会長】  ありがとうございます。
 山本委員、どうぞ。
【山本委員】  先端研究施設の産業利用の成功例として、SPring-8へ関心を持っております。企業の方など利用者の声を聞くチャンスもあるんですけれども、非常に評価も人気も高いということを実感しております。一方で、企業の方のニーズがむしろ多過ぎて全部に対応し切れていないですとか、専用ビームの方は料金が高くて、トヨタさんですとか限られたところしか使えないといった声も聞いております。
 これは、資料6の審議事項でいいますと、研究支援者の配置や利用料金の問題になってくると思うんですけれども、現状としての把握を教えていただきたいんです。
【原量子放射線研究推進室長】  SPring-8を代表に申し上げますけれども、SPring-8は、必ずしも今すぐデータが手元にないのですが、一般的な共用法に基づく共用のビームラインは基本的に年2回公募をしておりまして、そこには大学の研究者だけではなくて、産業界の方も課題を公募すると。必要な提供できるリソース、基本的にはビームタイムに限りがございますので、課題の公募のあった中から、ビームタイムに応じて、使える時間に応じて審査をして、時間の範囲内で課題を採択するという仕組みになっております。
 ビームラインはいろいろな性質のものがございますので、ビームラインの性格によって競争率は異なると思いますけれども、ざっくり言って2倍程度の競争率に今はなっているのではないかと思います。
 SPring-8は日本の国内で最高の施設ですので、これを使って研究したいという方が数多くいるということでございまして、ビームラインを順次増設するといったことにも取り組んできております。
 それから、必ずしもSPring-8の性能を使う必要がないような実験については、そのほかの施設でやっていただくことも考え方によってはあるわけでございまして、先ほど予算事業の方で申し上げました光ビームのプラットフォームみたいなものを形成して、SPring-8以外の施設でも必要な研究が進むようにということで、その課題はこちらの施設でやってはどうですかということを紹介していくような取組も、併せて進めることを考えてございます。
【大垣部会長】  よろしいでしょうか。
【竹上基盤研究課長補佐】  資料4-2に、共用施設約60施設を対象としたアンケートをまとめたデータ等を掲載しておりまして、例えば、先ほど御質問のあった支援者の人数でしたら38ページにございます。技術支援・コーディネートの実施者の人数ということであれば、60施設では、平均約6人の技術支援者がいて、属性はかなり多岐にわたりますが、任期付の雇用の人が多いとか、そのほかにも、その前のページに、例えば公募時期の回数や課金規定の位置づけといったものが、各共用施設の中でどういった位置づけになるかということが、データとしてある程度は収集させていただいています。これは、先端研究施設共用促進事業対象の約30機関と、ナノテクノロジープラットフォームに参画している約30機関、それとSPring-8、J-PARC等の大型共用施設といったもののデータを取りまとめたものがこれになります。御参考までに紹介させていただきました。
【大垣部会長】  ほかに。どうぞ。
【高木委員】  これまで言われたことの繰り返しになるんですが、ハードウエアだけではなくて、ソフトと人材が大事だという話がございました。そのことに関して二つコメントがございます。
 一つは、資料6の裏側ですけれども、先ほどビッグデータということでお話もございましたが、(3)の領域横断的な中に1番と2番がございます。1番が先端的な計測技術、2番が数学ということでございます。やはりこの二つは相当距離があって、この間にきちんとソフトということを議論しないと、なかなかつながらないだろうと思っていますので、もし可能なら、1と2の間にソフト的なプラットフォームというものも入れていただきたいというのが一つ目です。
 もう一つは、人材のところでございます。資料6の1ページ目に戻りますが、先ほど長野委員からも、(1)の1の研究支援人材の話がございました。これも私は全く同感で、そう思うんですけれども、一方で、いろいろな委員会等で議論していますと、皆さん大事だとおっしゃるんだけれども、具体的になかなかつながっていかない、大学での仕組みなり、企業でのキャリアパスなり、様々なものを考えると、実際には実効的な案というのはなかなか出てこないように思います。
 ましてや最近の労働契約法のこととかも含めて、相当踏み込んだことをしないとこのあたりは解決しないと思いますので、余り漠然とした議論にするのではなくて、少し焦点を絞って実行可能な案を出していくということで議論いただければと思います。その2点でございます。
【大垣部会長】  ありがとうございます。
 何か特にないですか。
【竹上基盤研究課長補佐】  研究支援者の関係ですと、一つ新しい取組を25年度から実施することを予定しておりまして、資料4-4としてお配りしておりますけれども、それの最後の裏面です。今年度より研究大学強化促進費という、平成25年度からリサーチユニバーシティ約20大学を支援するという取組を開始する予定としております。詳細については現在審議中ではございますが、現在の予定としては、リサーチユニバーシティの大学には研究支援人材、URAというものがございますが、このような仕組みを必ず導入していただくといったものを条件付けしようという議論を現在進めているところでございます。
 あと、研究支援人材に関するデータベースを新しく構築することも、新しい取組として現時点予定しておりますので、少しずつですけれども、文科省でも取組を進めているところでございます。
【長野委員】  大変すばらしい企画だと思うんですが、資料4-2の50ページにおける主要国の研究者一人当たりの研究支援者数で、日本がいかにパーセンテージが低いかということが書かれていますので、是非数値目標でも掲げて、ここまでは行くというのが何かあると、より財務省に要求しやすいんじゃないかと。余分なことを言いました。
【柿田基盤研究課長】  御指摘の通り、研究開発活動に関する根本的な点ですので、科学技術政策全体の問題として検討しても良いかと思います。
【大垣部会長】  今、席を外しておられる高木委員の御発言で、人材の強化を具体的にということでした。私の個人的な見解ですが、事業費がいっぱいつきますけれども、人件費の枠の中の予算という形でペアとしてついてこないんです。そうすると、現場では、大学にしろ独法にしろ、人を雇う側は独立の別の予算で手当てしなければならなくて、そうすると、事業費はつくけれども、人を雇えない状況ができてしまいますので、事業費に人件費を組み合わせて、人件費はパーマネントの人件費は難しいんでしょうけれども、例えば10年時限の人件費という形でも人件費の中に入るお金があれば、現場で大分融通がきいてくるんじゃないかと思うんです。そういうことも含めて具体的に検討してくださいという話だったんではないかと思います。
 前々から気になったものですから、今、発言させていただきました。
【宇川委員】  私自身はスーパーコンピューター関係でずっとやってきて、何度かお話が出たHPCI等の整備等にも携わらせていただきました。新しい形のプラットフォームができつつあるのではないかと思うんですけれども、今後に向けてのことを考えますと、資料6にもあります次期の大型共用施設の整備に関する観点と、それを支えるプラットフォームをどうしていくかという二つの観点が非常に大事かと思います。
 次期の大型共用施設ですけれども、これは(1)の1から5の要素は含んでいるとは思うんですが、世界を先導する技術の開発及び国内外への普及に関する国家戦略という観点がひとつ非常に重要ではないかと思います。
 トップのマシンというのは、それを開発することによって、その後にはプラットフォームの方にもそういう機器が入っていくという要素もあると思いますので、それがまず1点です。その意味では、国産の機器の普及というところにも関係してくるんだと思います。
 それから、もう一つは、既に御発言がありましたけれども、国際的な連携をどうしていくのか。もちろん機器によって性格が違いますけれども、例えばコンピューターの場合は、ハードで本当に国際的な協力ができるのか、一方、ソフトでは協力できるのではないかと。
 現在の世界の状況を考えたときに、国内に閉じて開発するというのは、やはり井の中の蛙になってしまいがちで、何らかの意味で国際的な協力をやっていかなければいけない、だけど、それをその範囲でどういうふうにやっていくのがいいのかというところに関して、国家戦略というものがあるべきではないかなと思います。
【大垣部会長】  ありがとうございました。多分、データの件は資料5-4の中のデータということでしょうか。
【宇川委員】  そうです。資料5-4の件です。
【大垣部会長】  効率が低いというデータがあれば、次回でもお願いいたします。
 ほかにはいかがでしょうか。発言は皆様、頂いたと理解してよろしいでしょうか。
 ほか、1度に限らなくて結構でございますので、2度でも3度でもいかがでしょうか。よろしいですか。
 それでは、大変貴重な御意見をありがとうございました。今後の審議の方向に対して、大変有意義な方向を出していただけたのではないかと思います。
 それでは、本日頂きました御意見は、次回以降の検討に積極的に生かしてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 少し早いですけれども、本日の議題は以上ですが、事務局から何か連絡事項等ございますでしょうか。
【竹上基盤研究課長補佐】  先ほどの宇川委員からの御指摘に関して、参考資料の3「科学技術・学術政策について」という総会の資料をお配りしておりますけれども、その中に、論文の現状ということで、例えば7ページ目に論文生産性が他国に比べて低いという記述がございまして、たしか論文生産性が低いというところの発言をもとに、野依会長はこの御発言をされたと思うんです。諸外国と比較した際に、本日は説明を省略してしまいましたが、先ほどの支援者の数が少ないという話も14ページに載っていたりしますけれども、こういったデータをベースに野依会長の御発言に至っているというような状況でございます。
【宇川委員】  なるほど、数だけ見れば確かに低いですね。ただ、その数をどうやって計算したかということもあると思います。
【大垣部会長】  今のとおり、研究者の定義とかいろいろなことが各国で違いますので、単純ではないことは確かですが、世界のトップではないような状況は確かです。

〇竹上基盤研究課課長補佐より、今後のスケジュールについて確認があった。

【大垣部会長】  以上をもちまして第7回先端研究基盤部会を閉会いたします。本日はどうもありがとうございました。次回からもよろしくお願いいたします。

―― 了 ――

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-- 登録:平成26年02月 --