産学人材育成パートナーシップ中間取りまとめ おわりに

 産学人材育成パートナーシップは、昨年10月に第1回全体会議が開催され、全体会議・分科会の双方で産学関係者による活発な議論が行われてきた。時には産学のミスマッチが露わになるような本音の議論が展開されたものの、産学双方が自らを省みつつ、具体的取組まで含めた建設的意見が数多く出されたことは極めて大きな成果であった。
 産学人材育成パートナーシップは、産業界と大学界がそれぞれ主体的に課題解決に向けた取組を行うことによって、現状を改善していくことにこそ意義がある。このため、今後は、更なる課題の抽出、産学による取組の具体化を進めるとともに、これまでに産学で共有した課題及びその解決に向けた具体的な取組の進捗状況を把握し、着実にフォローアップを推進していくことが重要である。
 また、具体的取組を進めるに当たり、新たな課題に直面し、必ずしもうまくいかないケースも考えられる。その時こそ、そこで止まってしまわずに、課題を解決するための新たな対話と行動につなげていくことが大切である。このように、PDCAサイクルを着実に回すことにより、産学のミスマッチを解消するための取組を着実に実現させ、産学の間に広く信頼関係を醸成していくことが、本取組の成功の鍵である。
 そのためにも、こうした産学人材育成パートナーシップにおける対話と行動の成果は、取組を実行するだけにとどまらず、できるだけ大きく輪を広げていくことが重要である。このためにも、産学人材育成パートナーシップから発信される産学の優れた取組について、これに関わる一人一人が産業界・大学界において広く周知・広報していくことが求められる。
 産学人材育成パートナーシップは、まだ始まったばかりである。これからの日本社会を担う人材を育成するため、引き続き産学一丸となって対話と行動を続けていくこととしたい。

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