4-5.機械分科会

【平成19年度議論のポイント】

○ 機械分野では基盤技術におけるイノベーションが求められているところ、平成19年度、機械分科会では、基盤技術に関わりの深い「工作機械分野」、「素形材分野」、「プラントエンジニアリング分野」の3つのWGで検討を行い、各WGにおいての課題・取組と3つのWGに共通する横断的事項を取りまとめた。
○ 各WGにおいて求められる人材を「新卒人材」、「生産俯瞰人材」、「プロジェクト・マネージャー人材」と定義。共通的に求められる人材像としては基礎的な知識を理解している人材、課題解決力のある人材、マネジメント能力のある人材とした。
○ 求められる人材を育成するために産学で取組むべき課題として、当該分野にかかる情報発信、多対多の産学連携による人材育成力の強化、継続的な人材育成システムを産学協同で運営することなどが提言としてあげられた。
○ 上記の提言を踏まえ、産学の関係者により人材育成を行う上での環境整備、当該分野の魅力や実態に関する情報発信等を推進するものとした。具体的には、インターンシップ体制の整備、各分野に魅力等に関する情報発信、イノベーションの創出を目指した産学に公設試を加えた「産学イノベーションネットワーク」の形成、体系的で効果的なトレーニングプログラムの確立、就職後の継続的学習体制の整備等の取組の推進など。

【議論の概要】

○ 各WGにおいて求められる具体的な人材像を、「新卒人材」、「生産俯瞰人材」、「プロジェクト・マネージャー人材」として定義した。

図1 各WG(分野)で求められる人材像

○ 人材育成にかかる産学の課題は、「機械工学の基礎科目についての十分な理解」、「プロジェクトマネジメント及びヒューマンスキルの不足に対応するための教育手法の確立」などの知識・スキルに関する課題の他、「教材・設備等の共有、特殊講義の共同開講など大学間連携における効率的な教育体制」、「機械分野の魅力の情報発信」、「研究予算の減少への対応」などがあげられた。
○ 産学における取組の方向性(提言)として、当該分野についての社会へ向けた情報発信、多対多の産学連携による人材育成力の強化、継続的な人材育成システムの産学協同運営などがあげられている。また、産業界が担うべき役割としては、学生の学習への動機付け支援、業界からの情報発信の強化、現場の知識・ノウハウの大学への移転が挙げられた他、教育回が担うべき役割として、基礎的知識の効果的な学習、「基礎力」、「ものづくりの力」の養成、産学の人材交流にかかる環境整備などがあげられた。人材育成を行う上で必要な教育プログラムの開発への支援等、政府による環境整備、政策的支援等が求められている。

【平成20年度の具体的取組】

○ 情報発信および産学交流の一環として、数百人規模の学生を招いた学生セミナー等の実施し、学生と企業技術者との自由な交流の場を拡大する。
○ 現場の知識・ノウハウの大学への移転を進めるため、企業技術者の教育現場への派遣など産学協同による教育推進体制のモデルとなるしくみを試行する。
○ 基礎的知識の効果的学習、や「基礎力」・「ものづくり力」の養成を実現するため、国内外の先進事例を調査し、産業界に求められる人材を育成するための新たなプログラム開発を進める。

【平成21年度以降の展開】

○ 機械分野における基盤技術イノベーションの探求を見据えつつ、平成20年度の具体的取組についてフォローアップを行うとともに、具体的な取組を行う上で必要となる体制作りや産学連携の方法などについて更に検討を進める。

【参考資料(主な取組のスキーム等)】

プログラム開発の図

学生と技術者の交流の場の拡大の図

お問合せ先

科学技術・学術政策局基盤政策課

(科学技術・学術政策局基盤政策課)

-- 登録:平成21年以前 --