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人材委員会(第77回) 議事録

1.日時

平成29年1月16日(月曜日)10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省16階 科学技術・学術政策研究所会議室

3.議題

  1. 博士人材の社会の多様な場での活躍促進について
  2. その他

4.出席者

委員

宮浦主査、大島委員、勝委員、川端委員、高橋委員、千葉委員、塚本委員、長瀬委員、西澤委員、林委員、渡辺委員

文部科学省

伊藤科学技術・学術政策局長、中川サイバーセキュリティ・政策評価審議官、真先大臣官房審議官(科学技術・学術政策局担当)、神代科学技術・学術政策総括官、塩崎人材政策課長、唐沢人材政策推進室長、他

オブザーバー

科学技術振興機構山本氏

5.議事録

科学技術・学術審議会人材委員会(第77回)

平成29年1月16日


【宮浦主査】  ただいまから科学技術・学術審議会人材委員会の第77回を開催させていただきます。本日の会議は,冒頭より公開となっていますので,よろしくお願いいたします。
    本日は,宮田主査代理,五神委員,隅田委員,森委員の4名が御欠席で,大島委員と西澤委員が少々遅れて御出席という予定で,11名の委員が出席となりますので,定足数を満たしております。
    また,本日は昨年12月1日に開催されましたシンポジウムにおいて,パネルディスカッションの進行を御担当された,科学技術振興機構でプログラム主管をされている山本様におこしいただいております。
    まず,事務局に人事異動がございましたので,御紹介をお願いいたします。

【唐沢人材政策推進室長】  前回11月の人材委員会以降,事務局に人事異動がございました。昨年12月12日付けで,本委員会の事務局を担当している人材政策課の課長補佐として,宮地が着任しております。

【宮地人材政策課課長補佐】  宮地でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

【唐沢人材政策推進室長】  以上でございます。

【宮浦主査】  それでは,議事に入る前に,事務局より本日の配付資料について,確認をお願いいたします。

○事務局より配布資料について説明

【宮浦主査】  それでは,本日の議題1に入らせていただきます。本日は,前回の委員会に引き続きまして,博士人材の社会の多様な場での活躍促進について,御議論いただきたいと思います。
    まず昨年末に閣議決定されました,平成29年度の政府予算(案)のうち,本委員会に関連する内容につきまして,事務局より御報告いただきます。その後に,昨年12月に開催されましたシンポジウムの開催状況について,事務局並びに山本様から御報告いただいた後,前回の委員会で御議論いただきました,今期第8期における検討の整理につきまして,引き続き御議論をお願いしたいと思います。
    それではまず,平成29年度の政府予算案のうち,本委員会に関連する内容につきまして,事務局より御説明をお願いいたします。

○事務局より資料1に基づいて説明

【宮浦主査】  ありがとうございました。
それでは,ただいまの予算関連の事業報告につきまして,御意見,御質問いかがでしょうか。川端先生。

【川端委員】  2点だけあります。
    1つは,やはり人材育成事業は成果がそんな簡単に見えないですよね。我々がやっていてもそうなのですけれども,非常に長い期間動いて初めて形が出てくるかどうかということがあります。こうなると,人材育成事業の中にやはり大学等の機関でシステムがどう作り上げられるかという観点で機関自体にしっかり拠点を充実させてもらうとか,例えば人材育成事業費は機関の中で施策をドライブするための部署の活動経費等を積むような施策に変わってきています。そこを是非もっと充実させていただきたいと思います。まだまだ事業費ごとの管理というのがなされている状態なので,せっかく拠点を作ろうと思うと,人材育成事業というのは1個ではないので,たくさんの事業があり,それらの事業が,例えばテニュアトラック事業から今回の卓越研究員事業に移る段階でも,前の事業費と今回の事業費で性格が微妙に違っているのですが,根幹となる機関のシステムは同じだと思います。であれば,両者が合算されて使えるような形を是非目指していただきたいと思います。会計監査などいろいろ問題があると思うのですけれども,そこを是非乗り越えられるような話を考えていただければという1点です。
    それからもう1点は,高校生だとか,更に若い世代の人材育成に事業を移すときに,例えば7ページの話では,部署としての守備範囲なのでしょうけれども,初等中等教育局だとか,高等教育局もそうですけれども,あちら側でも例えば理数系の探求プログラムだとか,ゴールが同じと考えられる事業が考えられています。例えば,SSHを更に全国の高校に広げるための施策がこれから動こうとされている。だから,そういうものとこれがどういうふうに補完関係をしっかりしてほしい。2つの事業で,事業費的にこれとこれは違うのですという話をするのは人材育成事業では余り意味がなくて,根幹は両方同じはずなのです。かぶさっているはずなので,これらの事業がどう補完するのかを明らかにしてほしい。初中局では,SSHのような取り組みをすべての高校全体にばらまいちゃうと,1校あたりもうほとんどお金がないというのをずっと言い続けているので,新しい若い世代の育成事業がどのように高校全体を補完していくのかというのを明確にしてほしい。事業間の連動の部分を見えるような形にしていただければと思います。

【宮浦主査】  ありがとうございます。
    まず,人材系の今の御意見,非常に重要なところで,人材系の今まで行ってきた各種取組をより生かして発展させるように拠点をより強化するような方向に持っていくべきではないか,個々の事業に個々の機関が対応していくのみならず,そういう発展性を常に考えていくべきという御意見でございます。それに今回の予算が対応できているところと,今までを生かし切れない部分もあるのではないかという御意見かと思いますが,そのあたりいかがでしょうか。御意見,御質問ございますか。
    もう1点の小学校,中学校のジュニアドクターの育成塾です。そちらもやはりほかの取組との関連をより生かした形で実施していく方向を考えつつ実施した方がよいという御意見かと思います。いかがでしょう。どちらの関連でも結構ですが,御質問ございますか。大学関連から見られて,あるいは企業の視点でごらんになって,このあたり,来年度予算について,御意見,御質問ありますか。はい。

【塚本委員】  御説明ありがとうございます。
    スーパーサイエンスハイスクールの件についてですが,私どもの会社でも,地域のスーパーサイエンスハイスクールの人と, 1月にシンガポールの地域本社に高校生にきていただき,プレゼンテーションコンテストですとか,シンガポールの高校との交流をしてもらいました。どこかにあるのかもしれないのですが,企業から見たときに,そういった取組がほかでやっているものと同じようなものなのか,よいものなのか,悪いのかというのを比較するすべがよく分からなかったので,もしもいろいろな地域でやっている取組が一覧みたいにできるサイトなどがあれば,教えていただきたいと思いました。

【宮浦主査】  そのあたりホームページ,あるいはサイト情報などはどんな状況でしょうか。

【新免人材政策課課長補佐】  人材政策課の新免です。ありがとうございました。SSHの一覧になって見えるホームページにつきましては,JST理数学習推進部のホームページをクリックしていただきますと,各高校の取組にリンクする形となっております。また,主な取組は,SSHのパンフレットにも記載がございます。

【塚本委員】  パンフレットはダウンロードできるのですか。

【新免人材政策課課長補佐】  はい。ダウンロードが可能です。さらに,もし学校が希望されれば,そのパンフレットをお届けすることも可能ですので,御用命いただければと思います。

【塚本委員】  ありがとうございます。

【宮浦主査】  ほかにいかがでしょう。千葉委員。

【千葉委員】  今回,ジュニアドクターの育成塾を非常に興味持っておりまして,私,説明にも参加させていただきました。すばらしいなと思います。国の予算が厳しい中,これだけ予算をとっていただいて,でも,一機関当たり,元は2,000万円ということだったのかなと思っていたのですけど,半額になっています。ちょっと大学によって違うのかもしれないですけれども,こういう大きいプロジェクトを実際に動かしていくときに,准教授ぐらいのレベル,若しくは教授,特任になってしまうと思うのですけれども,そういう人が1人しっかりといてもらった方が,ほかのテニュアの方がちゃんと動きやすいと思います。要するにストレートに言えば,ここで雇用できる人件費が,総額1,000万円の予算だとちょっと苦しいかなということです。でも,仕方がない場合に,どういう可能性があるのか,例えば特任の方でしっかりした方をほかの予算と合わせて雇用するようなことは可能なのか,そういう使い方について教えていただきたいと思いました。

【宮浦主査】  ジュニアドクター育成塾が一機関当たり1,000万円ということで,なかなかその実施する側(がわ)の人件費が難しいのではないかという御質問かと思いますが,いかがでしょうか。

【新免人材政策課課長補佐】  ありがとうございました。まだ,募集要項を作成途中ですので,確定的なことは申し上げられませんけれども,人件費が一定程度かかる事業であると認識しております。例えば,グローバルサイエンスキャンパスという,高校生を対象とした,個の能力を伸長させる取組に比べて,小中学生は一層きめ細やかにフォローしていかないといけないと考えております。

【宮浦主査】  はい。勝委員,お願いいたします。

【勝委員】  小中学生,それから高校生など,次世代の人材育成事業というのは非常に重要だと思うのですが,これは特に予算措置で行うだけではなくて,一般の大学でもそれぞれ競争原理が働いて,自主的にこういった形で高校生対象にしたサイエンス教育型オープンキャンパスを行っていると思います。また今までの予算措置の成果としては,入試センターのデータで見ますと,例えばセンター試験で化学とかあるいは物理,これらはこのところ受験者数が,科目として大きく伸びている,ということもあるので,成果が目に見えてきているとも言えます。このように科学の裾野を広げていく。もちろん少数の超エリートを鍛えていくということも非常に重要だと思うのですけれども,裾野を広げていく,ということが非常に重要なのではないかと思います。そういったところで,成果というものを見える形にしていくということが重要なのだと思います。
    それから, 1点質問なのですけれども,3ページのこのデータ関連人材育成プログラムというので,この第4次産業革命,これは非常に重要で,日本の場合非常に遅れているとも言われているわけですけれども,プログラムではコンソーシアムを作ってPBLを行うということなのですが,この場合にその多様なキャリア,特に出口の方のニーズについてはどの程度あるのか。この事業をすることによってどの程度の成果があるのか。これは文科省のみならず,例えば厚生労働省など他の省庁などとの連携が重要だと思うのですが,どのような形でされているのかというのをもしあれば教えていただければと思います。

【宮地人材政策課課長補佐】  ありがとうございます。データ関連人材育成プログラムのニーズについては二極化していると思っています。例えば,広告業界,インターネット業界,ゲーム業界を頭に入れれば分かりやすいかと思いますが,そういったところにつきましては,人材が幾らあっても足りないという状況でございます。このため,よく言われるのが,物理関係,統計関係の知識,技術を既に持っている人たちに対して,新しい知見を付与することにより,人材の奪い合いが生じているということがございます。
    反面,そういったところがまだ遅いところ,例えばメーカーや,製薬などの,まだビッグデータをどうやって扱えばいいかと,まだ模索中のところにつきましては,手を挙げてみたいのだけれども,そんなに吸収力がまだないというところでございます。
    このため,双方をにらみつつ,様々なプログラムの提案があればいいと思ってございます。
    他省庁との関連では,人工知能戦略会議という,政府の方に委員会が立ち上がっております。総務省と経産省と連携しながら人材育成について,産業側も入って取り組んでいます。我々の事業がどこまで位置付けられているかというところは,政府の枠組みもございますので,そういったところと一体となって,ニーズの把握や,人材をいかに配置するかとか,体制を作っていきたいと考えてございます。

【宮浦主査】  はい。高橋委員。

【高橋委員】  卓越研究員制度に関してなのですけれども,分野の偏りや,あるいは民間が少ないという課題が見えてきたという話があったと思うのですが,それを具体的にどう解消するかという仮説があるかという部分と,あとはその分野の偏りという話も,キャリアという話と重なってくると,民間企業含めた人材ニーズに併せ打つというか,求められているものを育てているという発想なのか,あるいは従来のテニュアトラックのように,飽くまで研究活動という意味で進めていくのか,その辺の方針めいたものがもしこの予算にひも付いて決まっていれば伺いたい。
    あと,追加で採択された研究員がスムーズに研究活動を開始できているかというところでも,課題があるのではないかと今言われていますけれども,そういうところに関して,もし何かここに書かれている以上の情報があれば教えていただければと思います。

【宮地人材政策課課長補佐】  2点あったと思いますが,その1点目でございます。現状どういった問題点があり,どのように改善していくのかというところですが,前回11月でも御審議いただいているかと思いますが,大きな枠組みとしては,この事業を制度として発展させていきたいということで,そんなに大きく制度を変えないでしっかりやっていきたいと思ってございます。例えば審査方法の見直しや,あとは採択をどのようにしていくのか,あとは,例えば前回は余り時間がなかったということもございまして,きめ細やかな周知ができなかったということもありますので,そういった運用面のところをしっかり充実をしていきたいというふうに思ってございます。アカデミア志向が強いという問題もございますので,まずはしっかり着実にこういった制度をしっかり広めていき,それで促して進めていくというところが重要なのではないかと思っています。
    2点目につきましては,これまでのところ明確になっておりませんが,御指摘を踏まえて進めていきたいと思います。

【宮浦主査】  ありがとうございました。今の点,非常に重要なところで,目玉の事業ですので,是非,改善点も含めて検討いただく必要があろうかと思いますし,本年度採択,採用された研究者については,正に始まったばかりだと思いますので,そのフォローアップや情報収集は非常に重要だと御意見いただいたので,今後具体的にやるべきことの1つでは,またテニュアトラック事業と少し違うと思いますし,卓越研究員の方が1年目,2年目と活躍いただいている方は是非チェックすべき項目ではないかと思います。林委員。

【林委員】  2点,御質問させていただきたいのですがも,1ページ目など右上に予算額が書いてありますが,注釈で,運営費交付金中の推計額を含むと書いてあります。表現上はどういう意味かということなのですが,何を聞きたいかというと,結局ずっと議論していることは,このような補助金は,いつも5年とかで切れてしまうので,この場でも議論している中では,すぐれたものは,運営費交付金の算定の中に本当は入っていく,持続できるだろうという期待が常に表明されているわけですが,そのようなお金の配り方の改革まで進んでいるのかどうかというのが1点目です。
    それから,もう1点ですが,様々な政策が上がっていて,大学というか学部レベルの政策が余り上がっていないと思うのですが,冒頭,川端委員も言われていたように拠点,事業ベースじゃなくて,もう少ししっかり組織的なところでと考えると,例えばIoTの話にしても,学部開催ということもあるので,様々な社会的な人材事業に対応してどう組織改正をしていくか,教育プログラムの内容を改正していくかという話があると思うのですが,恐らく高等局の範ちゅうだからということだとは思いますが,その辺,大学,学部のところ,表現上は薄いように見えるのですが,何か事業,政策が進んでいることがあればお教えいただければと思います。

【宮浦主査】  今の点,いかがでしょう。

【宮地人材政策課課長補佐】  1点目,運営費交付金中の推計額を含むということでございますが,これについては,JST及びJSPSの運営費交付金ということを表していまして,ある種決まり文句のようになっています。独立行政法人の運営費交付金ですので,独立行政法人の裁量に応じて自由に使えるところであり,飽くまで推計値を示しています。重要な取組については,こういったところにとらわれず増えていくということです。
    2点目ですが,学部レベルの取組につきましては,リーディング大学院等の取り組み等ございますが,人材委員会の先生方の中には,高等教育に関する審議会にも関わっていらっしゃる方もいらっしゃいますし,一方政府としても第5期科学技術基本計画を推進する上で,一体的に目標値等を立てたりしていますので,そういった取り組みや計画を見据えながら,有機的にやらなくてはならないと認識しております。

【唐沢人材政策推進室長】  補足させていただきます。本日配付している資料は,文部科学省において,主として部局ごとの関連施策を取りまとめている資料のうち,当局に関連するものをお示ししています。学部段階の取組についても,文部科学省において関連の施策を推進しておりますが,当該施策については,高等教育関連の取組として別の資料に記載されており,本日配付している資料には記載されておりません。先ほど事務局より御説明した第4次産業革命に係るAIやIoTなどに関連しても,学部教育を含めた高等教育段階での施策も推進しております。本日配付した資料は当局に関連するものでしたが,今後,私どもが推進する関連の施策を対外的にお示しする際には,全省的な取組状況が見えるよう,工夫をしていきたいと思います。
    また,本日の配付資料における「運営費交付金中の推計額」との記載につきましては,ここで計上している施策の予算には,JSTやJSPSの運営費交付金による施策が含まれているため,そのように記載しております。委員御指摘の事業支援終了後の各機関における自主的な取組としての定着に向けては,例えば,新規の公募は終了しておりますけれども,昨年度まで公募していた当局が推進しているテニュアトラック普及・定着事業において優れた成果を上げた機関における取組について,省内の関連部局とも情報を共有し,本事業による支援終了後,運営費交付金による各機関おける自主的な取組に係る評価の際に,その情報が活(い)かされ,自主的な取組として定着していくような形で連携をしつつありますので,御指摘も踏まえ,今後とも対応してまいりたいと思います。

【宮浦主査】  今,手が挙がっていたと思いますが,長瀬委員ですか。

【長瀬委員】  1ページ目なのですけれど,大きな3つの柱があって,それぞれについて内容が書かれていると思うのですが,全体の柱ごとの予算というのは去年と比べて今年というのはどういう関係にあるのかというのが見えにくいと思います。多分余り変わっていないのだろうと見ているのですが,そこら辺のところはどうでしょうか。
    ただ,全体予算,運営費交付金の話もあるので,それで下がっている部分もあると思うのですが,そこのところの推移というのはどういう形になっているのでしょうか。

【唐沢人材政策推進室長】  今手元に詳細の情報がございませんので,整理して,改めて御提示させていただきます。

【宮浦主査】  ほかに御質問ございますか。

【西澤委員】  いいですか。

【宮浦主査】  はい。西澤委員。

【西澤委員】  全体的に拝見すると,多分強化したいところは割と基礎のところの層を厚くするという,小さいときからいろいろなものに接する,そして基礎研の優秀な研究者を輩出するという,そこの基礎の部分と,もう1つの部分は応用,それを実際に社会にどうアプライしていくかというと,いわゆるイノベーションというか,本当にその子たちが何を,どういうものを作り出していくのかというところですね。後者の部分が恐らくこの1ページ目のところのイノベーションの担い手となる多様な人材の育成の確保というということ多分これは大学生以降の話で,本当にリアルなこの人たちが企業に出て,若しくは起業したときに何ができるかというお話だと思うのですが,実際どうするのかというところがよく分からないと思っています。 少し前までは産学連携という形で,企業と一緒に何かを起こしていこうという形で,大学発ベンチャーを今やっていますけれども,そういう形で,一方ではやっていますが,それとどのようにこれが連携していくのかというのがちょっとよく見えない。何となく私から見ていると縦割りのような気がしてしまう。私,JSTでもいろいろ,ベンチャー企業で関わっているのですが,何となくそこがいつも縦割りになってしまってもったいないと思っています。だから,このプログラム・マネージャーと産学連携室というのはどういう関係になるのかですとか,大学生の教育において実際,今いろいろな人が起業していますけれども,その人たちと一体どうやっていくのか,若しくはいろいろな省庁がベンチャー育成のシーズ発掘なんかをやっていますけれども,その辺とどのようにやっていくのかというところが若干分からないと思ったのですがいかがでしょうか。

【宮浦主査】  今の点,科学技術イノベーション人材は,実際イノベーション創出するところの具体的な現場と,この人材事業がどのようにつながっていくかがちょっと見えにくいのではないかという御意見かと思います。そのあたりは,イノベーション創出の議論をしますと常に実施をするのは人なので,人を育てることがいかに重要かという話題になりますので,それを視点に置いていると思うのですが,個々の事業を見た場合に,人材育成と具体的な今回その新規事業も立っておりますけれど,新たな事業創出,イノベーション創出における人材事業をもっとアピール,あるいは連携強化した方がいいのではないかという御意見かと思いますが,そのあたりいかがでしょうか。

【宮地人材政策課課長補佐】  御指摘そのとおりだと思っています。現在,例えば,プログラム・マネージャーの育成・活躍推進プログラムですと,まずそういった企業の方とか各現場の方々から受講生を集めて,講義等を実施し,その次の段階で,受講生自体が自分で研究費を使って研究をし,マネージャーとして活躍をしてみるというところもあります。
    このように,単に人材を育成するというその行為だけではなく,実態でどのように活躍をしていくのかというところは考えながら施策推進しているところですが,こういった人材育成事業で研究をやるとなると,小さい取組になってしまいますので,優良事例を広めていくということも重要だと考えています。御懸念非常におっしゃるとおりと思っていますので,その点に気を付けながら施策推進に努めていきたいと思っています。

【宮浦主査】  そのあたり是非,新規のデータ関連人材育成プログラムなどが順調に推移することを期待したいと思います。
それでは,川端先生,どうぞ。

【川端委員】  追加で,先ほど林さんにおっしゃっていただいたように,この人材育成事業,最初にお話ししたように,事業費ベースで言うと,それぞれがその若手の人間にお金をつぎ込むだけでは全然これは継続性が担保できないから,組織に対していろいろなお金の落ち方だとか,いろいろなコンソーシアムも含めて,それと同時に機関に対してそういうような拠点を作るだとか,そういうお金の落とし方を順々にいろいろな事業がそれぞれにやっている。
    運営費交付金といろいろな事業費の合算ができるような形というのがどうしても必要になってくる。これからの大学教職員の人件費を考えた場合に,運営費交付金による正規教職員人件費を大学は今までずっと考えていたのですが,やはりそれにはもう限界となっている。減る一方の運営費交付金の中から,事業終了後の継続のための人件費やらシステム活動費等を切り出すのは無理だと思います。先ほど千葉委員もおっしゃったように,あらたに雇うにしても, 5年後その人をどうするのかという話になったり,その人が丸々雇えないようなお金の出し方をされた場合に,エフォートを切ったりだとか何とかとやったら,また管理が大変な話が起こってしまいます。
    ですから,いろいろな事業費や運営費交付金を合算して使えるような,それから違う事業が興ったときにそこの例えば雇用する人件費も合算ができるような形で,人材育成に関してはできるだけ合算して,さらには,できたら運営費交付金とも合算ができるような形で人を雇用したり,ここで活用したりということをしないと,やればやるほど産学連携と同じように大学が疲弊していく事業になりかねないという側面を持っています。是非事業費の設計のところでその辺も御配慮いただけると,今後も展開できるかなと思います。

【宮浦主査】  貴重な御意見ありがとうございます。それは恐らくいろいろな人材育成系の事業を実施している大学等が常に抱えている問題で,やればやるほど大変だというような,特に各種事業の実施をする人を確保する人件費が賄い切れないような予算立てでとった場合に,じゃあどうするかという部分を各機関は結構大変だということで,それでもいろいろな機関が継続して過去やってきたことをいかにマックスに生かすためには,継続的な部分とあと個々の事業の事業実施関連経費,人件費も考えていく必要があるというか,非常に重要なところであります。各事業がどれも継続性というのをうたっていると思いますので,各機関は継続すると言い切って,頑張ってやっていると思うのですけれども,お金が切れたときに,では誰にどうするのだという,次をとるか,あるいは運営費交付金で減っていく中で賄うのかという現場の意見がかなりあるということがあります。はい,伊藤局長。

【伊藤科学技術・学術政策局長】  御指摘ありがとうございました。回答ではないのですが,今お話のありました大学の基盤的経費と,研究費が抱えている人材を含めたシステム改革の経費について,これまでも様々な点で御指摘を頂いております。最近の例でいいますと,特にWPIのような1件当たり10億円という事業が今年度で研究開発法人も含めて5つの大学等で廃止になるということで,特に人件費をどうするかという議論がありました。結果的に申し上げると,WPIですぐれた成果を得た大学については,一部ではありますけれども運営費交付金の中で手当するという話もあります。
    それから,つい先日ですけれども,政府全体の会議の場で,もう少し基盤的経費とシステム改革経費について,相互乗り入れや連携ができないのかという指摘もありまして,例えば公募の段階で工夫しますということをお答えさせていただきました。
今後,人材補助金の中でのやりくりや,複雑なエフォート管理を伴わずに,実質的な合算ができないかとかいう点については,引き続き我々も考えていかなくてはいけないと思っています。
    それから,競争的資金を使ったPIの人件費が運営費交付金で支払われている部分について,競争的資金からも出せないかという話は,これは具体的に今,この報告書においても後ほどの議論の中に出てくるかと思いますが,また別の会議において具体的に検討を進めておりまして,方向性としてはもう少し自由度を高めるようなことで考えさせていただきたいと思っています。

 【宮浦主査】  ありがとうございます。
    それでは,今の関連案件につきましては,後ほどまた資料も出てまいりますので,そちらでも引き続き御議論いただければと思います。ありがとうございます。
    それでは,予算関連につきましては終了させていただきまして,次に,昨年12月に開催されましたシンポジウムの開催状況について,御報告いただきます。
    まず,シンポジウム全体概要について,事務局からお願いいたします。

○事務局より資料2に基づいて説明

【宮浦主査】  ありがとうございました。
それでは,引き続きまして,科学技術振興機構の山本様からシンポジウムにおける具体的な議論の状況について,御報告をお願いいたします。

【山本氏】  JSTの山本でございます。
    当日はパネルディスカッションの司会をさせていただきましたということで,少し詳細についてお話をさせていただきます。その前に実際には私,今,JSTでこの前も議論になりましたコンソーシアム事業とエッジ事業の担当をしているということで,先生方の御意見,貴重な点を御指摘いただいたと思っております。当日は今,唐沢室長からもお話がありましたように,宮浦主査,宮田主査代理,塚本委員,川端委員にパネリストをお願いいたしまして,活発な御議論を頂きましてありがとうございます。
    今も唐沢室長からこの四十何ページに及ぶ資料の概略についてはお話を頂いたわけでございますが,少し詳しくお話をさせていただきたいと思っております。まず,8ページ,9ページをごらんください。これが射場講師の基調講演のメインスライドでございます。特に右下の4枚でございますけれども,この富嶽(ふがく)三十六景,風が吹けば桶屋(おけや)がもうかるというのが,どうも射場先生の持論といいますか,ここがサイエンスとテクノロジーの橋渡し,博士人材の活躍の場だということでした。
    それから,横のこれは実際には中学生でしょうか,インドネシアのたしかプラトーさんという方がコンテストに描いたということなのですが,1点だけ御紹介しますと,射場先生はバッテリーの研究部門の責任者でいらっしゃいますので,バッテリーを取り替えて車が走るということをもう子供が考えている。つまりこここそイノベーションであって,博士人材が活躍する,それこそ本当にジュニアの時代からの動機付けというのが重要なのだというようなお話をされました。
    それから,Tの字が書かれていますが,これは何かといいますと,博士人材というのは一旦スキルの幅とスキルの深さということを経験している。右下に書いてあるPDCAサイクルですけれども,こういうことを経験しているので会社に入ってから非常に能力を発揮できるということです。唐沢室長もチームでできるということをおっしゃっていたのですが,もう少し砕けて言いますと,射場さんはAKB48の例を出されまして,会社ではとにかくチームでやってもらいたい。それから,理学系の方が専門知識はともかくとしてマネジメントのところで大いなる力を発揮する将来像というものを御提起されました。
    12ページから名古屋大学の例でございます。これは10年間にわたってキャリアセンターがございまして,森さんがお話をされました。実際にはインターンシップですとか個別で面談,セミナー,シンポジウム,あるいは企業との交流会というのを学長のリーダーシップの下に非常に長く続けていて,成果が上がっているということでした。
    それから,次のページ,千葉先生,これは東京農工大学でございます。千葉先生は非常に超人的といいますか,御自身でベンチャーを立ち上げられるとかその中にドクターの学生の能力といいますか,コンタクトできるいろいろな局面というのをグローバルにわたってお作りになっていて,こういった例えばUAEでの農業のこととかポルトガルでのトマト栽培のこととかそういった中で博士人材の能力というのを,今まで見られなかったことを見いだしています。
    次でございますけれども,信州大学の山本巖先生。これは信州大学自身が博士学生の規模が200名に満たない領域でございます。その中に留学生も社会人もいるということで,地方大学でこういった人材育成システムを,これはやはりお聞きになった方はお分かりだと思うのですが,山本先生の個性というのでしょうか,本当に密な人間関係から博士人材の産学でのマッチングというのを行われたという経験でございます。これも唐沢室長がお話になったのですけれども,実はやはり学長のリーダーシップが重要だというので,こういうことを山本先生が個人でやっている分にはなかなか限界があるのですけれども,学長のリーダーシップが大きな影響を与えたということでございます。
    それから,4つ目が立命館大学の笠原学部長でございますけれども,立命館は信州より更に小規模の博士課程です。特に理工系でございますけれども,なかなか博士課程に進学するモチベーション,あるいは教員の産学連携あるいは就職活動,インターンシップに対するマインドセットというものがなかなか革新できない。古い形のものをそのままいまだに残っているというお悩みがあり,その中でも幾つかの新しい動きをやったというようなお話をされました。
    こういうことを基にいたしまして,4人のパネリストの方にパネルディスカッションをお願いいたしました。川端先生はインターンシップやマッチングなど,この10年間でいろいろな多様な取組が行われている。それなりに昔と比べたら大きな発展をしたけれども,学生自身の意識や行動が本当に変わったのかということを,特にこの4つの事例紹介の先生方から生の声を聞きたいというような点にまず質問が出されたかと思います。
それから,塚本委員は今回の参加者のことを最初に指摘されまして,この中に民間の方は何人いらっしゃいますと言ったら,ぱらぱらと手が挙がった程度でございました。4人,5人,もうちょっといらっしゃいますかと塚本委員がおっしゃったと思うのですけれども,塚本委員はグローバルイノベーターの会社,日本とアメリカがリーダーを担っているのですが,例えばグーグルでは50%ぐらいマネジメント層でドクターがいる,サムスンなんかはもっと多いということをおっしゃっていただいて,射場先生もそういうあたりを認識されておられたのですが,いかんせん企業の方の参加者が少なくて議論ができなかったのが私としては残念に思いました。その中でも海外展開とか外資からの日本進出におけるドクター人材,博士人材多様化についてのポイントの御指摘がありました。
    宮浦主査からはPhDの多様性,外国人,女性の方,多様性が生かし切れていないということが非常にもったいないことであって,更にこういう多様性が生かされるように人材の交流サイトですとか,あるいはJREC-INとかいろいろな仕様ができるのではないかという点で,事例紹介の先生方に意見を求められました。
    宮田委員は非常に高いレベルといいますか,今までやってきたのだけれども,これからは社会,特に企業と大学が人材育成という点でもっと密にやるべきではないか。ベンチャー育成なんかもキーワードとして入れてもいいのではないか。高齢者の人材開発というようなこともキーワードになるのではないかというような御指摘をされたと思います。
    最後に資料集の26,27ページをごらんいただけますでしょうか。これは二百四,五十名の参加の方がいらしたのですが,アンケートをお願いしたいということで,94名の回答を頂きました。例えば,この27ページの一番上に問3というのがございますが,社会の多様な場で活躍しているとお考えですかという非常に単純な質問に対して,このオレンジ部分,70%が一部に限られていると考えるということで,実はこれをシンポジウムパネルの中で紹介させていただきましたら,宮浦主査から自己評価が結局こういうことではないのかと御意見を頂きました。二百何十名の方がおいでになって,その半分がお答えになっているのだけれども,多様な場での活躍促進というのをテーマにしてはいても,なかなか皆さんの認識としてはまだまだ進んでいないということを御指摘がありました。
    それから,26ページの下の方でございます。これは,問1は上に,ちょうど真ん中に文言が書いてございますけれども,どのような能力がすぐれているかというのが問1,博士人材についてです。問2は社会の多様な場で活躍するには,どういうような能力が求められるかというわけですけれども,文字でいいますと26ページの下の方の右側に赤い文字と青い文字がございます。赤い文字が実は博士はこういうところが優れているだろうということをあらわしています。これは今までの一般的な理解と同じと申し上げてしまうわけですけれども,青い文字の方は更に多様な場での活躍のためには,専門以外の例えば分野で展開する能力とか進行管理能力,これは射場さんの講演の中でもマネジメントというようなこと,あるいは塚本委員の世界のトップ企業ではマネジメント層にドクターというのが多く進出しているというような点をやはり指摘された,アンケートに答えられた方も感じておられるのかと思います。更に責任感・社会性というようなことがございました。
    最後はインターンシップの重要性ですとか産業界あるいは大学教員,あるいは大学院生自身のマインドセットのシフト,新しい考え方とかJREC-INをはじめとしてもうちょっと大学なり社会の努力が必要ではないかというようなことの指摘があって終了したかと思っております。
    以上でございます。

【宮浦主査】  ありがとうございます。シンポジウムでは,特に議論においては山本様に多大な御尽力を頂きまして,改めて御礼(おんれい)申し上げます。シンポジウムで幾つか話題になりました点をもう一度振り返ってみるとともに,参加者は民間の方が非常に少なかったということも御指摘いただいて,明らかになりましたので,今後は研究開発関連,あるいは人事関連の企業の方にも積極的にというか,システム上参加していただくような設定をする等によって,各事業では企業の方が参画されて具体的にやられているところも多いですので,そういう方々にまた半数が企業の方というようなシンポジウムが今後設定できるとより良いのではないかと考えたところでございます。
    それでは,シンポジウム関連はここまでといたしまして,引き続きまして第8期人材委員会,これまでの検討の整理という点に移らせていただきます。
    まずは前回の委員会におきまして頂いた御意見や,先ほど御報告いただきましたシンポジウムの議論も踏まえまして,前回お示しした素案,これまでの検討の整理案ですけれども,まずは事務局で修正いただいておりますので,その修正案について事務局から御説明をお願いいたします。

○事務局より資料3-1,3-2に基づいて説明

【宮浦主査】  ありがとうございます。これまでの検討の整理ということで,第8期人材委員会として取りまとめることになります。まず,全体像は資料3-1,その詳細を資料3-2で御説明いただきました。前回の委員会で御意見いただいたことを反映しております。例えば分かりやすい副題を付けようという御意見がありましたので,今回副題の案が付いております。幾つかその博士人材のアカデミア以外での活躍推進ですとか,セクター間の人材移動ですとか,組織的なメンター,コーディネーターの重要性等々が盛り込まれているかと思います。
    今後に向けてすぐにでもできること,あるいは意識改革,継続的に取り組んでいくべきことを整理する案となっているかと思います。是非今回を機会に仕上げに入りたいと思いますので,まずは御意見,先ほどのシンポジウムでの博士人材の議論にも関わりますので,その関連でも結構ですので,御意見いただければと思います。西澤委員。

【西澤委員】  先ほどのシンポジウムの話とも関連するところで2点質問があります。企業とポストドクターというか,博士,PhD取得者のミスマッチというところで2点ございます。1点目はアンケート調査だと,企業が期待しているマネジメント能力がいわゆるPhDの人には随分ないというようなことがアンケートでは指摘されているかと思います。多分,企業は一方ではマネジメント能力を期待しているけれど,実際はそれが少ないというギャップがあるということでした。
    そこで企業の方が私の隣にいらっしゃいます。疑問なのですが,私は自分もPhDを取ってポスドクもやっていますが,PhD,ポスドクのレベルにまでなるとマネジメント能力がないとそもそも博士号は取れないと思います。つまりそこで言っていることが何なのかというところがよく分からない。日本の企業が期待しているマネジメント能力とPhD取得者のマネジメント能力がずれているのか,それともPhD取得者のマネジメント能力がないままにPhDを出してしまっているのか,そこが疑問です。先ほどから分からないところがもう1つあって,2点目はそれに関連しているのですけれども,ミスマッチというところで,実際にマネジメント能力がある子たちが,分野,例えば理学系や農学系,保健,化学系,分野に関係なくマネジメント能力があれば,企業に就職できるそもそもの能力はあると思うのですが,企業に自分たちが行きたくないから行かないのか,それともやはりマネジメント能力がないから行けないのか。そこの意識改革は実は一番難しいと思うのですが,その意識改革を充実させるといっても,やはりそもそも何が問題なのかというところを自覚していないのか。つまり,このままいっても食べていけないということを自覚していないから,本人たちがそうなのか。普通食べていけないと思ったら切り替えると思うのですが,そこは何が原因なのかというところです。

【宮浦主査】  ありがとうございます。意識改革,一番難しいところだと思うのですが,企業におけるマネジメント人材,博士人材にマネジメント能力が不足していると考えるのか,あるいはもともとアカデミアを中心に考えていた人で,たまたま企業に移った方が企業側から見てヒットしないと考えたのか,あるいは博士,ポスドクをやらずに分野によると思うのですけれども,企業に入って活躍している方は,最初からマネジメント能力があったのか,あるいは育ったのかということを総合的に判断しないとなかなか難しいのではないかということも含まれていると思いますが,川端先生。

【川端委員】  今の議論はよく出てくる議論なのですが,2つぼやぼやしているのが,マネジメント能力の中身です。マネジメント能力とは何を指しているのか。例えばアメリカ型で言うとベンチャーを作るというレベルのマネジメント能力ですし,日本型で言うと別にそこまでは要求していない。逆に言うと企業の中にそんな人はほとんどいないのだという,特に大手の企業ですけど,そのような議論もあって,じゃあ日本の企業は今ドクターをどのように評価しているかというと,よく出てくる話ですけど,ドクターの採用が大学院生採用の4割を超えましたとか,DC採用数はどんどん増えていっているという実情があります。だから,大手の企業のいろいろな方々は,今のドクターに十分日本的に言えばマネジメント能力もあるし,それなりの評価をしているという意識をもっています。しかし,他方で全く採用しないという企業群が存在しており,DC採用若しくはDCに対する評価が二極化しています。採用しない企業と採用する企業があって,採用する企業ではドクターの割合がどんどん増えています。という意味でマネジメント能力がないとか不十分だという表現の中身は非常に曖昧な話です。

【西澤委員】 するとこのアンケート結果だと,出席者がほとんど企業の方がいなかったから,大学関係者はマネジメント能力がないと思っているということなのですか。

【宮浦主査】  では,企業から塚本委員。

【塚本委員】  このアンケートは資料2の26ページのところですが,拝見したときに,やはりコミュニケーションが足りず,大学側が足りないと思っているところと,十分だと思っているところが企業側と完璧に逆というような気がいたしました。専門分野の深い知識とか論理的思考とか新発見,説明への意欲というのが,企業側が正に求めるもので,逆にマネジメントなどは企業に入ってからたくさん研修もありますし,進行管理能力とかもいろいろ仕組みで決めたりするものですので,それらが重要なポイントだと個人的には思わず,そのずれを認識したのが,この資料でした。

【宮浦主査】  長瀬委員。

【長瀬委員】  補足させていただきますけれども,ドクターを取っているからマネジメント能力があるないというより,自分で研究を主催しているドクターはやはり非常に優秀だということです。ただし,何十人もの大きなグループでやっていくと,その研究のうちの一部だけしかやっていないドクターは結構いますよね。そういう方の中には申し訳ないですけど,マネジメント能力が低く採用には至らないことがあります。これは,自分で研究をマネジメントする場を与えられていなかったのではないかという気がします。そのため,そのような中でドクターによってはマネジメント能力がある,ないというのが出ているのではないかというように考えております。

【西澤委員】  そうすると全部を1つの母集団としてしまうととても誤解があるということですよね。

【宮浦主査】  御指摘いただいたのはやはり分野によって,あるいは個々人によってかなり状況が違うので,博士人材として一くくりでは語れないということだと思います。高橋委員。

【高橋委員】  私は,企業の若手マネジメント研修等で,技術者の方などと向き合うことが多いのですが,彼らの課題と,博士人材の抱えている課題では共通する点が多くあると感じています。アカデミア側から見ると,企業で働いている研究者,技術者に対して,マネジメント力とかあるいはビジネスを理解しているのではないかといったステレオタイプが存在していて,それが恐らく求められているのだろうと思って,大学院の中でもそれに合わせたカリキュラムを作られているのだと思います。実際,博士人材の採用のプロセスでマネジメントの力そのものを見るケースというのは少ないのではないかと思いますし,先ほど塚本委員もおっしゃったとおり,企業の中でそういう研修というのは充実しているので,そこを実は求めていないケースも多いのかと思います。
    やはり一番の問題というのは,先ほどシンポジウムに三,四人ぐらいしか企業の方がいらっしゃらなかったとか,そういう部分であるいは二極化しているという,雇った企業はどんどん増やしているという話もありますけれども,一方で,そもそも博士自体に産業界が興味を持っていない,そこにマネジメント能力を付けた博士を育てましたと言われても,いや,別にそうではないという形になると本末転倒になると思うので,思い切ったことを言えば,企業側に対する発信,あるいは補助や助成がいいのか分かりませんが,そこをすり合わせるような企業側のカリキュラムが入ってくるような流れで実質的につながっていかないと,育て上げた人材が結局別に企業は行かなくていいですみたいな話になってしまうと惜しいと感じました。

【宮浦主査】  今,企業目線から見た求める博士人材と,アカデミアがこうだろうと思ってやっているところのミスマッチがあるのではないかという御意見もあり,また表現の問題で,分野による違いもありますので,一くくりに博士人材はマネジメント能力が低下とも言えない。

【川端委員】  1つミスマッチというか,先ほどお話に出たみたいに一律ではないですよね。企業と言うけど,企業も一律ではない。化学系,建設系,情報系でみんな言うことが違います。それらはリクエストするものも違うのです。だから,企業の何かを入れたから全部解決するようなものでもないというところがこれの全体です。だから,一番の問題は最初お話にあったように,ある資料が出たときにこれが全体をシンボリックに言ってしまうことがまずいということです。だから,このアンケートのときもそうですし,何か発信されるときに,今,まだ昔を引きずったミスマッチみたいなものが表現されたりすると,まだそうなのだと思ってしまう人たちが多くいるというのが問題なので,発信の仕方が大切なのだと思います。

【宮浦主査】  発信を注意深く行わないと,昔と何ら変わらないという発信をしてしまうおそれがあると,そうではないのだという御意見です。はい,勝委員。

【勝委員】  私も実は社外取締役として,取締役会等に出ていまして,やはり技術系の方もたくさんいらっしゃる中で,その博士人材という方も中にはいらっしゃるわけですけれども,この資料3-2の取りまとめの14ページ,なのですが,この部分は今の話を聞いていてもそうなのですが,企業がそういった人材を今どんどん採り始めていて,そういったところが伸びているということでした。
今のマネジメント能力の話云々(うんぬん)は,例えば先ほどのグーグルやサムスンなどのトップの経営者は博士の方が多いという話だったと思いますが,経営者の資質の部分で変わっていかないと日本の企業も変わらないということに今後多分なっていくように思います。そうすると今後の取り組みの方向性としては,企業の博士人材のニーズが強いのであればそれを強くアピールしていくということが非常に重要で,それならばやはり企業も博士人材を採ろうということになり,ニーズがあるのであれば,博士課程に入ってくる学生も多くなっていくのだろうと思います。
    教員サイドからみると,教員は研究者であると同時に教育者でもあるわけで,そこでどのような人材が求められているかということを研究者自身,あるいは教育者自身が分からないといけないということもあります。この辺はやはり両者,出口の部分の接点,その部分をやはりクリアにしていくという意味で,今回のこの整理というのは非常に重要なのではないかと思います。
    その意味で情報発信というのはとても重要で,ただ単にこういった取りまとめをして,はい,終わりというのではなくてもっと社会にアピールしていくということが,正に求められていることだと思います。

【宮浦主査】  ありがとうございます。先ほどの資料3-2の12ページのように,実際に博士人材を採用した側(がわ)からの御意見としては,非常に期待を上回ったという御意見を頂いているわけですので,そういうところをしっかりアピールをして,まだまだ採用が進まない企業に向かっては,それを発信することによって好事例の共有でよりよくしていくことの重要性,何ら変わらないという方向ではなく,かなり変わってきていると思いますので,そのアピールの仕方が重要だという御意見はもっともな御意見です。そのほかいかがでしょうか。千葉先生。

【千葉委員】  資料3-1の今後の取組の方向性の緑のところなのですが,『「博士課程を修了したら全員が大学の研究者になるのが当然」という価値観』を持っているというような調査結果はあるのでしょうか。大学院を修了した博士全体に例えば何かアンケートをとった等,ここの『縛られず』という文章にどういうエビデンスがあるのか教えていただきたいと思います。

【唐沢人材政策推進室長】  資料3-1における委員御指摘の記載に関連しては,資料3-2の14ページの上段に関連の記載をしており,その注釈として,下段の注釈47に記載していますが,本人材委員会が平成17年に取りまとめたキャリアパスに係る整理における表現を引用しております。当時,この表現をする前提として,関連の調査を実施したかは確認する必要がありますが,今期の人材委員会における様々な御議論を伺う中で,検討の前提として,そのような内容を再度引用してはいかがかと思い,本日の資料にお示ししたものであり,今回,新たに何らかの調査を実施したというものではありません。

【千葉委員】  もちろん今回調査しなくてもいいのですが,そのような実際のアンケートの結果があるのかと思います。と申しますのも本当にそのようなことをみんな思っているのか,もちろん例えば卓越に応募するような非常に優秀な博士人材はそういうことを思っている可能性はあるとは思うのですが,自分は博士課程の中にあっても,アカデミアは難しそうだと思っている学生は結構多いと思います。そういう人が多いからそもそも博士コースに行かない人が多いのではないかなと私は思っています。だから,そこであえてアカデミアにいくので何か無謀な人ばかりなのかもしれませんが,このように思っている人ばかりが行っているのかもしれないのですが,もしもそういうデータがあったら見たいと思いましたし,ないならとっていただきたいなと思いました。

【唐沢人材政策推進室長】  御指摘ありがとうございます。前回の本人材委員会における御議論においても,検討の整理に当たっては,何かメッセージ性のあるものを示すべきとの御指摘もあり,本日の資料では,平成17年における整理に今一度立ち返ってという内容を引用させていただきました。先ほど来の委員の皆様からの御意見にもございますが,時代が変わってきている中で,平成17年と同様のメッセージを出すことが逆にミスリードになるということであれば,表現の修正等を検討させていただきたいと思います。

【千葉委員】  もう1点だけよろしいですか。それでこの副題なのですが,非常にストレートで良いと思うのですが,これ,見方によってはとらわれないという言葉というのはとてもネガティブで,大学の研究者はすごく悪者みたいな感じがしますので,案として考えさせていただいたのは,例えば大学の研究職,職にした方がいいと思います。研究者というとますます悪者のような感じがするので,『研究職だけでない』とか若しくは「意外にもある魅力的なキャリアパスの確立を目指して」とかという形にしていただきたいと思います。そのような感じで『とらわれている人』がどのくらいいるのかという先ほどの質問もありまして,提案もさせていただきたいと思います。

【宮浦主査】  はい,ありがとうございます。メッセージ性の副題ですとか鍵括弧に入れた文言は非常に影響力がありますので,より現状を正確に把握しつつポジティブにメッセージ性を出す必要があるという御意見です。それを考えた際に大学の研究者になるのが当然という価値観だと古いイメージが残るということです。そう思っていない学生が結構多いのではないかという御意見。また副題も重要でございまして,目立ちますので,ここをとらわれないというと今までいかにとらわれてきたかというイメージが出てしまう可能性があるので,もう少し前向きなキャッチなメッセージにしたらどうかという御意見,ごもっともなところでございますが,大島委員。

【大島委員】  ちょうど千葉先生の御意見と似た意見を申し上げようと思っていました。御指摘がありましたように博士課程を修了したら全員が大学の研究者になるのは当然であるとか,この資料3-2の14ページに書かれているような博士課程を修了したら全員が大学の研究者になるのが当然という認識や価値観は,多分今の学生には正直言ってないと思います。というのは,今の状況として大学のアカデミアポストが減っているということと,実際に企業がなかなか博士人材を採らないということは学生も認識しているので,博士課程に進学しないという実情があります。この文言は少し古いというか,実情を反映していないミスリーディングかと思います。
    今までの議論で,先ほどのマネジメントなどの話題は出てきましたが,やはり求められている人材は,分野にもよるかもしれませんが,自分で博士課程での研究を通して,プロジェクトをマネジメントできる能力をきちんと持っている人材であって,また社会に出たときに社会をデザインできるような力を発揮できる,そういう人材が多分企業からも求められていると思います。大学もそういう人材を教育しているということだと思います。
    先ほどからミスマッチが出ているというのは,多分そういう共通認識の中で,お互いに企業の方々もどういう人材が必要かということを情報発信するということが大事だということと,先ほども出ていましたが,産業界と大学とが連携していくシステムとして,こちらに書いていないのですが,是非教育プログラムをお互いにきちんと作るということが大事なのではないかと思っています。インターンシップの話などが出ていますけれども,インターンシップをきちんとプロジェクトベースドラーニングとしてのカリキュラムにするということを大学と企業が行うことによって,人材育成をするということを是非この意識改革の中に,この資料3-2の15ページでしょうか,加えていただきたいです。そして,具体的に産業界と教育界が連携して人材育成ができるというようなシステムも大事ですが,そのシステムの骨格をなすような教育プログラムを協働して作り上げるということも大事なのではないかと思います。
    以上です。

【宮浦主査】  ありがとうございました。林委員,先にどうぞ。

【林委員】  2点あります。1点目は今,大島委員が言われたことに賛同するところです。2点申し上げるのですが,両方とも意識改革が重要なのはそのとおりだと思っているのですが,意識改革だけに主張が偏り過ぎるとよくないなと思っていて,意識改革を実現するシステムをどう作るか,そちらにちゃんと記述が向かないといけないだろうと思っています。
    今,大島委員が言われたような例えば中長期の研究インターンシップ,ここの場でも何度も議論になっていると思いますが,ほかの国だと企業との共同指導の博士課程プログラムというのがもう非常に多くやられていますし,あるいは五神委員がよく言われますが,還流というか,もう企業に行っている人が,大学の博士課程に入ってくるような魅力的な博士課程プログラムをどう作るかという話が,今どこにもないのです。
    本来恐らく取り組むべき方向性の(3)の流動性促進のところに,今,卓越研究員とかのクロアポと,教員とかに近いところの流動性の話が書いてあるのですが,博士課程レベルの意識改革という言葉がやはりよくなくて,そもそも意識を途中で改革するのでなく,企業の研究者になることを目指したような人が博士課程に入ってきて,企業との共同指導の下で博士号を取っていくような,博士課程自体が変わるというか,博士課程というものの認識がみんな変わってくるなど,そういうような形での意識改革が本来はあるべきだと思いますので,(3)にそういう取組がきちんと書かれるといいのだろうと思います。博士課程レベルでの人材の流動性が実現されるような仕組みが書かれるといいと思います。
    それから,もう1点は資料3-2の8ページ,【ポストドクター等の状況】の2つ目は,ポスドクの指導の話なのですが,ポスドクを雇用している研究代表者も非常に役割を担っているから,指導研究者も意識改革をしろという話なのだろうと思うのですが,やはりそれも限度があって,もちろん意識改革を進めていただくのは必要なことだと思いますが,どうしてもアカデミアだけで生きてきた先生方にどこまで個人に任せられるかというのは限度があるところです。18ページで,研究成果の持続的創出に向けた競争的研究費改革についてのところでは,もう少し組織的な支援の重要性をうたっているところですので,8ページの表現が組織的なものもあるけれども,研究指導者のメンタリングが重要だという主張になっているのですが,どちらかでもっとしっかり書いた方がいいのかなと思うと,やはり組織としてしっかりとポスドクも含めて指導して,しばしば聞くのは大学の指導者がそんなのに行かなくていいと言ってしまうことがあるということを聞くのですが,そうではなくてちゃんと学内の仕組みに対して送り出すように意識改革をしてほしいと思います。自分で全て指導をするという意識改革ではなくて,学内のそういう仕組みに送り出す意識改革をするようにという形で読めるように書いていただけるといいのかと思いました。
    以上です。

【宮浦主査】  ありがとうございました。今の視点及び先ほどの大島委員の視点,産学が共に育てるシステムを構築する重要性,あるいは今お話がありましたように,そういう視点の博士課程のプログラムから保持して,学内のシステムとして送り出すシステムを構築する重要性というのがこの資料3-1では,そのあたりが抜けていますので,産学のセクター間で人が動くともちろんですが,共に育てるというような部分を是非追加をしたいと思います。特に産学官を超えたシステム構築の中に,共に育てるという教育的配慮を是非入れるべきかと思います。また,先ほど博士そのものが変わっていくという,今までのシステムの中でいかに意識を変えるかというよりも,進学する博士自体が変わる。あるいは教育を担う教員側にも産業界がかなりの割合入るとか,あるいはそのあたりは産業界出身の教員の割合を非常に増やすとかそういうことを狙った文言を入れていくということが必要ではないかと思ったところです。
    そのほか御意見ありますか。はい,長瀬委員。

【長瀬委員】  2点ありまして,1つはこの博士人材の様々な場での活躍というのが,研究者という意味であればいいのですが,企業としては専門性を期待して採用しているというのが現状です。先ほど川端委員がおっしゃったように,企業で博士人材の採用が増えているのは研究者として基本的には採用しているわけであって,別にそれ以上にマネジメントとして最初から採用するわけではないというのは認識していただきたいと思っています。ですから,様々な場というのをもっと強調するのであれば,普通の企業だけでなくていろいろなケースを想定して,こういうふうなキャリアがあるというのを見せないと,誤解を生むかなというような気がしています。
    あともう1点は,よく人材の流動性促進と言われるのですが,今の日本の企業が流動をしてほしいとは思っていない企業が多いと思います。実際にエレクトロニクス企業において,韓国や中国に人材が流動したことによって,日本の競争力は落ちたわけですから。ですからこれは簡単ではないというか,よくよく考えないと特に民間と大学との流動性をどのように捉えるかというのは,いわゆる流動性がいいというワンパターンで考えてもいけないのではないかと思っています。
    以上です。

【宮浦主査】  ありがとうございます。幾つか,今回特に概要3-1に盛り込むべき点を御意見いただきましたので,それを検討したいと思いますし,また,副題は非常に重要かと思いますので,今すぐ決められないかもしれないのですが,幾つか案を頂いて,現状の副題にはとらわれずに,新たな副題を付けることも含めて時間が許す範囲で検討できればと思っております。
    ありがとうございました。それでは,御意見をここで終了とさせていただきます。ありがとうございます。本日は御欠席の委員もおられますので,また今お話しいたしました副題ですとか文言で,変えたい部分もあろうかと思います。追加の御意見,是非今週中,1月20日金曜日までに事務局までメールで御連絡いただいて,またそれを委員間で情報共有もできればと思っております。その後,本日,委員の皆様から頂いた追加の御意見を踏まえて,私,主査と事務局の間で調整をさせていただき,資料の修正をさせていただきたいと思いますので,是非御意見をいただければと思います。修正内容につきましては,主査一任とさせていただきたいと考えておりますが,もちろん情報共有はさせていただく所存でございます。あらかじめ御承知おき願いたいと思います。
    本日は第8期の人材委員会最後となりますので,事務局を代表して,審議官より一言御挨拶を頂きます。

【真先大臣官房審議官】  本日は,第8期の委員会の最後ということでございます。一言御礼(おんれい)を申し上げたいと思います。
    主査はじめ委員の皆様におかれましては,約2年間,人材委員会での非常に活発な御議論を頂きました。御礼(おんれい)申し上げます。人材問題は本日も様々な議論があったところでございますが,今はやはりオープンイノベーションということで,産学の間の日本のギャップというのをもっと融合させて,日本の活力の源泉とする取組を強力に進めようとしているところでございます。その中におきましては,人材というのは非常に欠かせない,むしろイノベーションの根源でございますので,大変かなめの議論であるという思いでございます。
    そういう視点でお話を伺っていて強く感じますことは,人材問題というのは昔から存在する問題ではありますが,人材を取り巻く産業界の環境,またアカデミアの環境,大きく変遷しております。その中で特に今,日本というのは産学連携,オープンイノベーションを強力に進めていかなければならない,実は欧米に対してもっと進めていかなければならない時期にあると思います。であるからこそ,今は大変チャンスな時期でございまして,したがって,本日のこの取りまとめの内容につきましても,いろいろ御検討いただいておりますように,あちらこちらに対するメッセージ性を強調できればいいと思っております。
    例えば,先ほどの企業様の対応にいたしましても,博士人材をよく積極的に採用していただいている企業様と,そうでない企業様もいらっしゃる中で,そういったことに対するメッセージ。あるいは実際の博士課程学生にしても,それぞれお一人お一人が違う問題意識を持っていると思うのですが,企業に就職するというのは結構面白いのだということを知らない方も案外いらっしゃるのかもしれません。そういう方に対しても良いキャリアパスがあるのだということもお示ししていきたいですし,多様な機関がある中で,今回の取りまとめがあらゆる方に対していいメッセージが発信できるようになりますことを祈念しております。
    本日,第8期の最後ではございますが,引き続きこの議論は続いてまいりますので,また委員の皆様方のいろいろ御指導,御助言を引き続きお願い申し上げまして挨拶とさせていただきます。ありがとうございます。

【宮浦主査】  ありがとうございました。それでは最後,事務局より連絡事項がございましたらお願いいたします。

【宮地人材政策課課長補佐】  事務局より御連絡差し上げます。
    本日の会議の議事録につきましては,作成次第,委員の皆様にお目通しいただき,主査に御確認の上,文科省のホームページに掲載させていただきます。また,本日の資料につきましては机上に置いたままにしていただければ,後ほど事務局から郵送させていただきます。
以上でございます。

【宮浦主査】  それでは,本日はこれで閉会といたします。
    ありがとうございました。

── 了 ──

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-- 登録:平成29年02月 --