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人材委員会(第66回) 議事録

1.日時

平成26年5月22日(木曜日) 15時00分~17時00分

2.場所

文部科学省 東館15階 15F特別会議室

3.議題

  1. 第7期人材委員会における論点整理について
  2. その他

4.出席者

委員

濱口主査、宮田主査代理、大島委員、川端委員、鷲見委員、高橋委員、谷川委員、塚本委員、豊田委員、長瀬委員、西口委員、西澤委員、宮浦委員、山口委員

文部科学省

土屋文部科学審議官、戸谷官房長、川上科学技術・学術政策局長、伊藤科学技術・学術政策局次長、村田科学技術・学術総括官、松尾人材政策課長、和田人材政策推進室長他

5.議事録

【濵口主査】  時間ですので、ただいまから科学技術・学術審議会人材委員会を開催いたします。本日の会議は冒頭より公開となっておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 本日は15名の委員が出席されておりまして、科学技術・学術審議会令第8条第1項に規定されている定足数を満たしております。それでは、事務局より配付資料の確認をお願いいたします。
○ 事務局より配付資料は議事次第のとおり配付している旨説明。またその他に、参考データなどをとじたファイルを配布している旨説明。

【濵口主査】  それでは、議事に先立ちまして、本日の議事の流れについて簡単に御説明させていただきます。
 本日は、議題1「第7期人材委員会における論点整理について」を中心に議論を行いたいと思います。また、議題2「その他」として、事務局より「研究活動の不正行為への対応のガイドライン」の見直しに向けた検討状況について報告をしていただきます。

 それでは議事に入ります。
 まず、議題1の第7期人材委員会における論点整理について、お諮りします。
 本日は大阪大学の大木理事をお招きしております。お忙しいところどうもありがとうございます。大木理事からは論点整理の中でも取り上げております、大学における人事・給与システム等の改革につきまして、大阪大学におけるクロス・アポイントメント制度等の人事制度改革等の取組状況及び課題について御説明を頂きます。
 それでは、大木理事、よろしくお願いいたします。
【大木理事】  御紹介を賜りました大阪大学の理事をいたしております大木でございます。本日は本学の取組につきましてお話をさせていただく機会を頂戴しまして、まことにありがとうございます。
 資料の冒頭部を御覧ください。本学は旧七帝大と呼ばれます研究型の国立総合大学の中でも若い大学で、2031年に100周年を迎えます。今年は国立大学法人化から10年で、第2期中期目標期間は残り2年間ということで、第3期に向けて抜本的な動きもあります。本学は、2031年という100周年を目指して、なるべく勢いよく前へ進んでいこうという気持ちで諸改革に取り組んでいます。
 その一つといたしまして、教育研究面の前衛に立つような様々な取組がありますが、そのプラットフォームであります人事制度・給与制度につきまして、やはりきちんとしておくべきとの発想から、大変重視しているところです。
 資料にも書いてありますように、未来戦略を掲げ、柔軟な人事制度の構築に向け、新たな制度として、1、2を導入しました。1が年俸制で、2がクロス・アポイントメントです。
 趣旨としては、給与制度の選択肢が増えるということがあります。給与の総額は運営費の中で非常に固定的な要素なので、どのように効果的に運用していくのかが一つ大きなテーマになっています。そういう観点に立ちまして、まず部局の自由度をある程度保証し、それを広げる形で教員組織の充実を図り、インセンティブを高め、すぐれた人材を確保し、教育研究活動の活性化に資するということを狙いとして進めています。
 年俸制のお話をいたします。期間の定めのある雇用、3年程度の年俸制度を運用している例はどこの大学でもあります。しかし、そうではなく、期間がない、つまり定年まで勤めることを前提とした年俸制を現在導入しつつあります。
 制度概要をお話しします。雇用条件としての給与制度ですが、これは一般の教職員の場合には月給制です。月々何らかの基準に基づいて額が決まっており、昇給もあれば昇任もあるという世界で、月々の額がポストに応じて決まってくるということです。
 年俸制度の一番大きな特徴は退職手当がないことです。退職手当の不都合な点は、ただ単に後年度の負担がある一定時点でどっと増えるということではなく、人材の流動性を確保する上でのネックになっているということです。例えば1年、2年勤めた人の退職手当の増減はほとんどないのですが、勤務期間が長ければ長いほど、指数関数的に退職手当が増えていくため、長く勤めた方が生活面で条件がよくなり、長く勤めたいという方向になってしまいます。そこで退職手当を、月々の給与に上乗せをして織り込んでしまいます。定年等につきましては、月給制の適用教員と同様ですので、外から見て年俸制なのか月給制なのかということはほとんど見えない状況になります。なお、いつまでという期間の定めはなく、65歳定年でございます。
 実際の給与制度につきましては、ポストに応じた給与ではなく、職務の内容に応じた給料としています。給与には、基本給と業績を反映する賞与の2つがございます。基本給は対象者ごとに設定します。諸般の事情を考えて基本給を設定し、賞与部分は変動するということになっております。
 例えば、国際的に著名な研究者を呼んでくる場合などは、その賞与部分の上限の振れ幅を、非常に大きく設定しています。日本人については、後でお話ししますように、58歳で切り替えるということをこの7月ぐらいから始めようと考えていますが、この場合には外国人ほど大きく振らす必要はありません。今勤めている月給制の教員を年俸制に切り替えるということですので、そのような運用をしたいと思っております。
 下の図は、年収イコール基本給プラス賞与であることを示したものです。
 対象者は、今のところ2通り考えております。1つは申し上げましたように、国際的にすぐれた研究者等で大学が特に必要と認める者ということで、教授クラスを想定し、既にこれは去る4月1日付けで実績が1名出ております。2つ目は、58歳以上の教職員退職手当規程適用者、教授ということで、いわばシニアな人たちです。これは、今申し上げましたが、非常にホットな話題で、昨日、部局長会議で7月1日から始める旨、制度の枠組みを説明したばかりです。
 期待される効果として、①の外国人の対象者に関しては、いい待遇で招待できるということが一番のポイントなので、基本給部分の2倍の額までボーナス部分で出せるという仕組みにしてあります。
 58歳以上の教授につきましては、給与面でのインセンティブを高め、アクティビティーを向上させるということですけれども、研究業績等に自信がある方は、上限への振れ幅が小さいといっても、やはり現在の月給制での受け取りよりも多くなる可能性はあるので、アプライしてくださるのではなかろうかと思います。率直に言いまして、御本人は競争的資金の取り方等いろいろな問題も考慮した上で総合判断をなさるのではなかろうかと思います。正直なところ、どのくらいの数になるか全くわからない状態です。
 年俸制に移行した部分について考えますと、今、定員という概念は国立大学の場合ないのですが、退職金が出る人という感覚は存在しています。この人が月給制から年俸制に移りますと、そこの部分のポストがその部局にとって1つあくことになりますので、若手を1人雇用できるというメリットが生じる仕組みにしています。したがって、そういう観点から、ある程度シニアの方で、研究上の業績がかなり高くて、それで移られるという方を年俸制に移して、その分、若手を雇用するという形ができるのではなかろうかと思っております。いずれにしても、これからの話です。
 年俸制につきましては第3期中期目標期間において、文部科学省高等教育局として、かなり多めにしたいというお気持ちがあるように伺っております。そういう観点からすると、今後年俸制をどう増やしていくのかというのは、大きな課題でございます。各大学で、今いろいろなことを考えていらっしゃるのだろうと思っております。
 クロス・アポイントメントに参ります。これは任用面から見ますと、2つの機関に同時所属ということになりましょうか。半々で勤務しているわけではないので、勤務の密度の濃さ、薄さというのは当然ございます。親元の機関にいて、そこから別の機関にクロス・アポイントメントで出向くことになりますと、例えば勤務時間でいうと8:2のような割合になります。そこで給与面を考えます。1日8時間としますと、週40時間であり、その分の給料が1つのところから出ずに2つのところから混ざり合います。したがいまして混合給与でございます。
 その制度の概要ですが、当然のことながら、本学にとってメリットがあるという前提で、個別に人を部局が見つけてこなければ話は始まりません。しかし、相手方の機関と個人を少し引っ張ってくるという形ではすまされません。給与をお互いに出し合いますので、しっかりした協定が必要になってまいります。
 2点目は、双方に身分を有し、双方の業務を行うということです。
 3点目は、本学と相手方の勤務割合を協定で定めなければならないということです。
 対象範囲は、常勤であれば、月給制であろうが年俸制であろうが、要は任期があってもなくても関係ないと言えます。非常勤はそもそも本質的な意味において、少し違うと思いますが、常勤であればこの対象になってまいります。
 制度の対象とする相手方の機関は、当然のことながら大学・研究機関等ということで、国内外を問わず、個別に承認をしていくことになろうかと思います。
 人事管理上は、やはり公務員の世界を引きずっているものですから、民間と違って自由ではないのですけれども、在職出向という形で出ていくことになるのかなと思っております。資料にもございますように、阪大と相手方との協定に基づいて、例えば本学が親元だとすれば本学で70%分の給与を出し、相手方で30%分の給与を出す形になるということです。
 運用実績ですが、この4月1日に1件、理化学研究所との間で成立しました。ベースが理化学研究所にある方でございまして、理研の専任研究員を阪大の特任准教授の常勤として雇用しています。勤務の割合は、理研8割、阪大2割。給与の負担割合も8:2です。
 似たようなものとして、国立大学の教員の場合には兼業というものがあります。週40時間分の普通の勤務を大学で行い、そのあいている時間に、土日でも集中講義でもいいのですけれども、ほかのところで勤めて、プラスアルファのお給料をもらえるということです。その場合は8:2じゃなくて、多分10:2になるのだろうと思います。別の場所で働く分長く働きますので、超過勤務のように、多く働いた分の給与をもらうという形になるということです。
 期待される効果については、当たり前のことを書いてありますので、むしろそのボトルネックのところを見ていただいた方がよいと思います。現職を離れることなく双方の身分を持てることや、アクティビティーが高まることが、期待される効果として当然あるわけですけれども、実際にやってみると難しいことが出てまいります。そのため、これから一つずつ事例を重ねて学習していこうと思っております。
 細かい話で申し訳ありませんが、先生方に御理解いただいて、お力添えを賜れればと思うことがあります。この制度を利用するには、国内外を問わず、相手方の機関に制度の考え方について理解を得る必要があります。これは当たり前のことですが、外国であれば難しいですし、国内でも初めて聞いた人はとても難しく考えられるということです。
 結構大変なのが社会保険の関係です。いわゆる雇用者の負担分をどこが出すかということは簡単には決められません。余り見込みで言ってはいけませんけれども、国立大学というのは、国家公務員の共済組合という大きな共済組合の中の文部科学省支部の中の分派であり、その下にぶら下がっているのが各国立大学の支部なのだろうと思います。この間でやる部分には、実例がまだないですけれども、やれるのではないかと思っています。例えば7:3の場合、雇用者として負担する分を7:3で出す形になるかと思いますが、私のところで全部出しておこうかというアバウトな話で案外まとめられるのかもしれません。やってみなければわかりませんが。
 ところが今回は相手方が理研でした。理研は国家公務員共済組合の由来ではなく、一般の健康保険や国民年金の関係であり、社会保険のシステムが違うものですから、出し方についてとても悩ましく、いろいろな議論がありました。そのこともあって、先ほど、制度の中で在職出向という言葉を使いましたけれども、こういう方法、形をとらざるを得なかったということです。理研でとにかくやってもらい、こちらから理研に一定のお金を案分して納めるという仕掛けをとったので、このようになったということです。
 これが外国の大学の場合、先進国の中でも同一ではありません。社会保険と年金等について、こちらで払いこちらで勤務した場合に、向こうで掛金を払っているものについては、それでよいという国もございます。アメリカやフランスはそういう協定ができています。ところがイギリスやドイツなどを含め、先進国の中では半分ぐらいしかできていません。例えば、年金は認めるけれども健康保険は認められないというところがあります。それすら全然ないところもあります。これを一つずつ、今後、国際共同研究などが出てきたときにクリアしていくというのは、どれだけの手間がかかるのだろうかと、とても暗たんたる気分になってくるところがあります。そのような非常に事務的に、前例をどこかが切り開いて積み重ねていかないと難しい点があります。
 是非御理解いただきたいのは、これは案外民間企業とやると一番効果が上がるのではないかということです。ところが民間とやることに関しては、利益相反の問題が生じかねませんので、民間どうするかという問題意識が出た途端、よく知る人であるほど慎重になります。これをどこかが、こういう枠組みの中だといいよと言ってくれると、みんなそれぞれ動きやすくなるのではなかろうかという気がしております。
 私はそこの詳細がどういうことなのかということを実は余りよくわかってないものですから、いいかげんなことを言っているかもしれませんけれども、ポイントはそこのところでございます。民間とやると、本当によい結果が出るのだろうけれども、大学と民間との教育研究の中で最近いろいろな問題が起こってきている中で、どうブレークスルーを開けていくのかということが、言うのも若干はばかられるのですけれども、極めて重要なポイントだろうと思っております。
 以上がクロス・アポイントメントの関係でございます。
 それに加えて、2つほど説明いたします。1つは労働契約法の特例についてです。無期転換申込み権が5年から10年になり、5年間いれば、これまではその後も長く雇用しなくてはいけませんでしたが、雇用者側から見れば、それが10年に延びましたよということです。これに関して、素直に法律の条文から読めるところについては手当てが容易だとは思いますけれども、割とすき間に落ちるようなこともございます。文部科学省さんの方にお伺いを立てても、まだまだ解釈の積み重ねが必要だという部分があると伺っておりますので、解釈、前例、運用の積み重ねをして、そのすき間の部分もうまく運用できるようにできればと思っております。
 特に、典型的な教員というのはよいのですけれども、事務系、技術系の職員でもって、5年から10年ということを運用した場合、どのぐらいの専門性を求め、どういう要件を課していったらいいのかというのがなかなかわかりにくいという問題があります。
 もう1点、本学では協働研究所というハコモノを持っておりまして、そこに民間企業がワンフロア、あるいはツーフロア借り、本社に中央研究所があるとすれば、その一部の機能をそこに持ってきて、研究を行っております。そこで本学の教員と交流する、あるいは本学の教員の研究室で交流するという仕掛けがあります。理想としては、この建物を通じて、壁もミシン目もなく、本学の教員とここに来ておられる民間の研究者の方々が交流できればよいのだろうと思いますけれども、私は余り全部つぶさに見ているわけではありませんが、そこに向けてまだ努力している過程なのかなという感じです。これから少しずつそういう交流がくさび形にうまく進んでいけばよいと思っております。
 最後、駆け足になりまして申し訳ありませんでした。

【濵口主査】  どうも大木先生、ありがとうございました。
 それでは、これから自由討議に移りたいと思います。ただいまの御説明を踏まえ、御意見、御議論いただければと思います。どなたからでも結構ですので、お手を挙げていただければ。いかがでしょうか。どうぞ。
【川端委員】  ありがとうございました。少しお話をお聞きしたいのですが、先ほど、年俸制のところで、58歳以上、要するに年齢の上の方の方を年俸に切り替えるとおっしゃいました。そのときに、先ほど、それをやれば、若い人が取ることができる座布団があく、というような表現をされたのですけれども、結局原資は変わるのでしょうか。年俸制にした段階で、外部資金型に変わってしまうのでしょうか、あるいは、いわゆる運営交付金の中で年俸制にするという話なのでしょうか。
【大木理事】  外部資金も運営費交付金も、全体の財布という意味では一緒です。部局の方がある程度お金を集め、本部と部局で分け合いながらやっているという感覚です。一家の家計簿が1つでも、その中からお父さんにお小遣いはこのくらいというような形ですが、それは最終的には一緒だということです。ですから、論理的に整合しているかということは余りお考えいただかずに、飽くまで感覚的な問題です。部局が自分たちのお小遣い、財布の中から年俸制やる場合には、そこのところは出してください、その上で本部の方で、座布団付きの教員の分は見ていきますという仕掛けです。袋の中に入ると全部混ざってしまいますので、気持ちだけの話です。
【濵口主査】  ほかはいかがですか。先生、今の気持ちだけの話という点に関して、大丈夫ですか。
【川端委員】  気持ちということですが、そこがみんな悩んでいるところだと思います。人件費管理型とすると、年齢の高い人に辞めていただいて若い人を採るのですけれども、それを年俸制にするだけで若い人が採れるようになるという仕組みに本当になるのかと思いました。
【大木理事】  大学で欧米のヘッドを採るなどといった仕掛けがいろいろとある中で、外部資金も含めて、いろいろな意味で自由度の高いお金を使える部局もあれば、そうでもない部局もあります。自由度の高い部局の中で、部局に対する貢献度が大きいかなどという評価でもって全体の年俸が決まるわけです。そのように見込まれる方がいるところは、そういう方を対象に年俸制を導入するという気持ちになるのではないかということです。
【川端委員】  別枠で大学側が部局にお金を渡すという部分が出てくるのでしょうか。
【大木理事】  それは年の初めに年間のお小遣いを渡す中での運用の話になります。
【川端委員】  すみません、突っ込んでしまって。
【大木理事】  完全に因果関係がある部分に関しては、そこのところはないです。
【濵口主査】  プラスに回れば、予算が増えます。人が増えれば、獲得予算も増えてプラスに回っていくだろうという設計です。
【川端委員】  であれば、獲得する人にインセンティブを与えて獲得していただき、そのお金が更に回って、人をより雇えるということになります。
【濵口主査】  間接経費が回ることも考えられます。
【川端委員】  ええ。では年俸制の話はどこでクロスするのでしょうか。
【濵口主査】  間接経費から人件費を出すという形になってくるのではないでしょうか。
【川端委員】  そうですよね。ということは、やはり年俸制イコール間接経費型に変えるということでしょうか。
【濵口主査】  あるいは外部資金に付いてくる経費から使うということですね。
【川端委員】  やはりそういう話ですかね。
【大木理事】  ですけれども、特任などという形で、年俸制を3年でやっている方々のお給料は、感覚的には、結局あると思います。これは競争的資金でやるのだなどということあると思いますけれども、結局最後のところ、経理処理的には大袋になります。それで、何よりも、先が58歳だと見えるというのは大きいことです。本学はそもそも63歳までの定年制であり、大阪外国語大学と一緒になったときに65歳に延ばしたのですけれども、63歳でもって一回お給料が落ちるのです。そういう背景もありまして、落ち着きがあり、ある程度貢献度のある外部資金を取ってくることができ、間接経費を持っている部局ではやりやすいということです。
 ただ、それは実態があり、やりたいという話を聞いてやっているわけではなく、飽くまで本部でシミュレーションをした上で、部局に説明をしながら、今7月1日に向けてやろうとしているわけでして、その上で何人実績が出てくるのかということは、率直に言って読めないのです。それでさっき申し上げた最後の話になるのですけれども、文部科学省でも年俸制を抜本的に増やすとしていることに対しては、これでは全然話にならないのです。
【濵口主査】  まずこれは絶対数は出ないですね。どうぞ、宮浦先生。
【宮浦委員】  ありがとうございました。手を挙げて、何人出るかわからないというお話だったのですけれども、希望者が手を挙げるというシステムを基本にお考えでしょうか。一斉にやるのではなく、あくまでも希望者が手を挙げるというシステムでしょうか。
【大木理事】  率直に言って、一斉にやることはできません。現職において月給制でやっていらっしゃる方に来年度から年俸制をということは、とてもじゃないですけれども無理です。希望者で、しかも条件の整った部局でないとできません。やはり部局においても、先ほどのようないろいろな話を考慮した上で、メリットがあるというところはやるということです。
【宮浦委員】  そうしますと、どれぐらい手が挙がるかというのが一番悩ましいところです。メリットがかなりないと手が挙がらないということを想像しますと、年俸制の移行によって、かなり外部資金を自己給与に乗せられるような方、大学が7割でも、乗せると1.3倍や1.5倍になるとシミュレーションできる方が手を挙げるという可能性が大きいとは思います。説明をするときに、やはり年俸制移行によって、若い人のポストができると言えると本人だけでなく非常にメリットがあると思うのですけれども、なかなかそれを言うのが難しいというのが悩ましいところです。要するに特任教員も含めて、袋の中がうまく回ればプラスアルファすることができるので、何人か雇えるというのはよくわかるのですが、年俸制に何人移行して、若い方のポストが幾つできますというようなことがもし言えたらとてもよいのですが、なかなか言えないというジレンマがあります。どこもやはりそうでしょうか。
【濵口主査】  5年単位ぐらいの部局予算のシミュレーションで、どれぐらい雇えるかというのはある程度予測がつくと思います。その数の8掛け、7掛けくらい雇用すれば安全性は担保されるという形でシミュレーションしていけば、数は出てきます。
【宮浦委員】  総数はこれぐらい増えるだろうというシミュレーションは書けるのでしょうか。
【濵口主査】  予算規模から予測したものは見えると思います。
【宮浦委員】  直接的に若い方のポストが増えるというようなことを言えるとよいのですが、なかなか難しいです。
【濵口主査】  もう一つ課題があります。承継職員のポストを若い人、例えば准教授クラスで雇用した場合、後任教授が選べなくなるリスクはどう考えられるのですか。
【大木理事】  後任教授が選べなくなるということに関しては、すみません、余り今お答えできるほどのものを持っておりません。
【濵口主査】  うち(名古屋大学)で議論すると、そこで止まってしまうのです。後任が選べないというのはなかなか難しいのです。いかがですか。
【宮田主査代理】  いいですか。
【濵口主査】  どうぞ。
【宮田主査代理】  これはお尋ねですけれども、年俸制は退職金手当制度を排除するというところにも一つ大きな眼目があったのではないでしょうか。国立大学法人になったときに、退職金の引当金が毎年文部科学省によって予算化されていて、結局人事の自由というのが実質上骨抜きにされていたと思うのですけれども、退職金制度を外したということは、大阪大学のたくらみとして、そういう人事の自由を得るための一歩ではないのでしょうか。
【大木理事】  余りそこまでのことは考えておりません。承継職員のポストの数などにしても、裏の構造が今後安定的にそのとおりになるのか、それとも少し今後変わってくるのかというリスクがあるのかは様子を見ます。
 率直に言って、人事をいろんな面で柔軟化しようとしたとき、先ほども申し上げましたように、58歳という、あと幾ら長くおられても7年、しかも63歳の時点で少し給料が下がるタイミングだということも一つポイントになるかと思います。58歳と言いながら、実際出てくるのが63歳の時点だとしたらどうなるのかという問題も一つありますが、そういうところも含めて、それほど多く数は出ないだろうなという前提で、やはり部局がこれで意欲が上がって、少し人事の新陳代謝にもつながるのではという発想はあります。
 ただ、人事の柔軟化を抜本的にということになると、そこの退職引当金を考えなければいけません。私の先ほど申し上げたのと少し違うかもしれませんけれども、私が申し上げたベースで言いますと、長く勤めれば勤めるほど退職金が多くなりますので、そこで人事の流動化というのを図ろうとすれば、若い人をどうするのか、年俸制でなくていいのかということになります。若い人を年俸制にすれば、退職金のしがらみがないわけですから、人事の抜本的流動化が図られます。その点の答えにはここはなってないと思います。
【宮田主査代理】  それが僕の次の質問です。
【大木理事】  それは、先ほど申し上げましたように、次の第3期中期目標期間に向かって、年俸制を抜本的に増やすといったとき、今現在月給制で勤めていらっしゃる方というのは、幾ら数字を読もうとしてもなかなかできません。数もそれほど期待してはいけないだろうとは思っている中で、どういう切り替え方があるのか非常に悩ましいところです。どこの大学に伺っても、やはりそういうことをおっしゃっておられます。
【宮田主査代理】  とりあえず一歩踏み出しているというわけですね。
【大木理事】  とりあえずの一歩です。極めて大きな変革かというと、そういうわけでもないのかもしれません。
【塚本委員】  御説明ありがとうございました。クロス・アポイントメント制度の御質問をさせていただいてもよろしいでしょうか。このお話を伺いながら、すごく面白いなと思ったのですが、おっしゃっておられたように、民間企業とやる場合、知財や利益相反、守秘義務などいろいろなことがかかってくると思います。これは同時に兼務しないと意味がないのでしょうか。例えば3か月や6か月の出向のような感じで区切った方がもしかすると民間企業はやりやすいかもしれないのですけれども、兼務というところにどれぐらい意味を持っているのか、その辺りを教えていただけたらと思います。
【大木理事】  少し思い込みなのかもしれないですけれども、クロス・アポイントメントというのは、クロス・アポイントメントという言葉からもわかるように、短期間出向した後本社復帰という感じではなく、両方に在職するというものだと我々は思い込んでおります。したがって、給与の面では、混合給与になります。クロス・アポイントメントという言葉をどういう脈絡で、例えば文部科学省や内閣府が使っているか、おっしゃったような形があるのかどうかはわからないのですけれども。
 ですから、人事的に言うと、本学の職員が出るとすれば、短期間の割愛出向ということになります。民間の方の場合はわかりませんけれども、例えばサバティカルがアメリカのようにある世界だったら、サバティカルの期間はそもそもどこに行ってもよいという感じであり、どこで雇われてもよいということですから、それすらも空振りになってしまうかもしれません。サバティカルのような運用が日本の国立大学でできるのであれば、3か月間行くことはできます。それは何なのかといえば、在職したままであれば兼業ですし、そうでなければ3か月間の割愛人事だということになるのでしょうか。
【塚本委員】  すみません、ありがとうございました。
【濵口主査】  ほかによろしいでしょうか。
【宮田主査代理】  よいですか。今の延長ですけれども、抜本的な考え方を考えると、今度の話ではなくて、その先の話の議論ですけれども、大阪大学はとりあえず9か月分しか給料を出さないというような新しい人事制度の御検討もしていらっしゃるのでしょうか。
【大木理事】  要はサバティカルということですね。
【宮田主査代理】  サバティカルというよりも新しい制度です。
【大木理事】  サバティカルを使うかどうかは別にして、実働9か月であれば、年間3か月は、年俸制であろうが月給制であろうが出さないということですね。
【宮田主査代理】  そうです。3か月はフリーな交流を認めるということです。
【大木理事】  そこまでは考えておりません。
【宮田主査代理】  ないのですか。
【大木理事】  クロス・アポイントにすれば、お互い給与負担が減るのでメリットがあるという話はしていますけれども、戦略的に大学全体として12か月分出しているお金を9か月にしようということは、考えておりません。
【宮田主査代理】  そんなことをやると刺されるということでしょうか。
【濵口主査】  名古屋大学の場合ですと、外国人教員でその制度を使っています。
【宮田主査代理】  ですよね。それが世界の常識になりつつあります。
【濵口主査】  例えば、10か月、名古屋大学で雇用して、2か月は海外で、自分で稼いでくださいとしています。
【宮田主査代理】  それをやると、若者の雇用が増えるのがよくわかるという話があります。
【川端委員】  この話の原点に戻るのですけれども、結局これは人事の流動性、要するに若い人が民間に行ったり、民間の方がこっちに来たりという話を考えたとき、今、表立って、大学でどうにかしようという話があるのですけれども、逆に民間では年俸制はどれぐらい進んできているのでしょうか。少なからず周りで聞く限り、全然進んでないようにも見えるのですけれども、一体どうなっているのでしょうか。せっかく民間の方がおられるので、少しお聞きできればと思います。
【濵口主査】  どなたかいかがですか。
【長瀬委員】  長瀬ですけれども。うちはまだまだです。やはり新しい会社の方がそういうのを取り入れているとは聞いています。古い会社ですと、社会保険制度や社宅などがある程度ありますし、例えば年代によって途中で切るというわけにもなかなかいきません。新しく大きくなった会社ですと、年俸制などを最初から取り入れる自由があるのではないかと思います。
【豊田委員】  すみません、私どもの会社というより、私が知っている部分のお話をさせていただきます。企業にも、半期年俸制のような形や、年俸制を導入するところが随分増えたと思うのですが、それが世に言われているような本来的な意味合いでの年俸制の形になり切っているかというと、多分中身は実質的にそれまでのものを少しマイナーチェンジしただけで、たてつけがとりあえず年間になっているだけというものが実態として多いなと思っています。
 ですので、多分皆さんが御議論されている本来的な在り方のような部分に日本企業が行けているかというと、行けておりません。一部のプロフェッショナルやファームでは、明らかにこういう形ができていますけれども、やはりかなりプロフェッショナリティーが高い仕事でないと、これは多分似合いません。企業の中の普通のビヘービアでいうと、チームプレーが中心であるため、なかなか年俸制とフィットする仕事がありません。逆に本来の大学の世界でいうと、年俸制という考え方はフィットしているのだとは思います。
【濵口主査】  いかがですか。
【塚本委員】  おっしゃっていただいたように、全員が全員、年俸ではなく、やはりコンサルタントなどある特定の職種のうち、特に中途採用とかで入ってきたような人の中にはそういう契約形態を選ぶ人もいます。幾つかオプションがあり、会社の中にもいろいろな人がいるという感じです。
【川端委員】  自分で選べるのですか。
【塚本委員】  そうですね。自分でというか、この職種だったらこういう契約という感じになるので、自分が選んだ職種によって変わってきます。
【濵口主査】  今の民間と大学との比較は、本音で言うと、システムの違いではなく、給与差の方が大きいのではないかと思っています。
【川端委員】  そうですか。
【濵口主査】  そちらの方が大きなファクターだと思います。例えば寄附講座を作ると、場合によって、民間の方に来ていただくのに在籍出向という形をとります。大学のシステムではほとんど現給保障できず、半分くらいになってしまいます。
【塚本委員】  企業側として、私のところもよくあります。
【濵口主査】  ここが実は流動性の一番大きな課題ですね。だから、大学の給与を上げてくださいというのが本音です。
【川端委員】  だから年俸制が利くのは、やはり若い人ではないでしょうか。若い人が年俸制であれば、企業に行っても大学に来ても、まだ世の中、最後のところは余り考えていないから動きやすいのではないかという気がします。
【濵口主査】  若いところの流動性は、今もある程度あると思うのです。ただ、それがポスドクという、いつ切れるかもしれないというリスクを抱えながらの形になっています。5年雇用であっても、3年ぐらいでもう仕事をまとめにかかるような状況をどう変えるかという工夫をし、若いところの流動性を上げるというシステムが必要なのだと思います。そこにまだ我々の知恵が足りないと思います。シニアを辞めさせれば若手のポストが増えるかというと、現場としては増えません。だから何かシステムをもう一段工夫する研究が必要であり、それを早くやらないといけないのだと思います。
 御意見、ございませんでしょうか。民間の御意見ももう少しお願いします。
【西口委員】  水準論もいろいろございましたけれども、民間企業では、成果主義といいますか、職務給に一旦会社全体を振ろうとして、ポストに値段がついているという考え方を導入しようという動きが一時非常に盛んになりました。しかし、これは結局機能しませんでした。ポスト、役割に値段がついているという考え方にしたのですが、結局は役割とそこに就く人の能力の掛け算で物事が決まるので、人に値段、給料がつくという実態になり、ものすごい矛盾が現場で起こったのです。
 その結果、管理職以上の方については、実質年俸制に近い職務給、ポストに値段がついているという考え方を導入しつつ、非管理職の方については、昔の職能給、いわゆる年功序列で少しずつ給料が上がっていくという形がいいということになります。今の日本では、大枠でいうと、若い人、つまり管理職になるまでは職能給で少しずつ給料は上がっていくけれども、管理職になった瞬間に昇給が極端に言うと止まるという形になっています。昇格しない限り給料はずっと一緒であり、個人ベースに給料の固定化が起きています。
 ですから、全体として、トータルのコストをぐっと下げるという効果と同時に、モチベーションをどう維持するのかという話になります。それで今度はインセンティブをどう設計するかという話になります。業績が出ない限りインセンティブに原資が出ませんので、それを引き続きみんな悩みつつ、ああでもない、こうでもないと試しているということが起こっていると整理しています。
【濵口主査】  ありがとうございます。
 ほかは御意見ございませんか。よろしいでしょうか。
 それでは、ここでこの議論は一度区切らせていただきたいと思います。大木先生、どうもありがとうございました。

 続きまして、第7期人材委員会における論点整理に向けて、これまでの科学技術基本計画や人材委員会提言等の整理、人材政策課の施策の変遷、これまでの審議における主な意見、第7期人材委員会の提言に向けた論点について、事務局から説明をお願いします。
○事務局より資料2-1、2-2、3、4に基づき説明。

【濵口主査】  ありがとうございます。
 それでは、御自由に発言を頂ければと思います。夏に向けて論点整理をしながら意見を共有化していきたいと思っておりますが、まず、思っていることをいろいろ吐き出していただいた方がよいと思いますけれども、いかがでしょうか。この委員会、特に女性が多いので、なぜ国が施策としていろいろ掲げながらも女性研究者が増えないのか。この辺り、どう思われますか。
【西澤委員】  よいですか。私もドイツでポスドクをずっとやっていました。私はフンボルト財団で研究を行っていたのですが、フンボルトの方が、日本からの女性の応募がものすごく減っている、他国と比べて日本は、どんどん女性でポスドクを希望する人が減っているとおっしゃっていました。恐らくほかの国でもそうではないかと思います。女性研究者のところとポスドクのことと話がかぶってしまったのですけれども、各国における日本の女性研究者の割合は本当に少ないです。日本国内でも少ないです。そこで、今いろいろなところ、もちろん先生の名古屋大学でも、託児所を作るなど、いろいろな取組をやっております。
 そこで私が思ったのは、ハードの部分、例えば託児所を作るなどといった制度は整ってきているので、ソフトの部分、意識の部分を向上できないかということです。というのは、アメリカの『リーン・イン』を書いたグーグルでトップの女性の本を読んでいたのですけれども、アメリカでもやはり女性は自分で手を挙げにくく、無意識に自分で自分を縛ってしまうところがあるということです。日本でも確かにそうだなと思いました。日本は周りに理系の女性が少ないですし、リケジョになりたいのに周りにいないからあきらめるという方もいるのではないかと思います。
 私が自分のポスドク時代などを振り返ると、それは意識の部分が大きいと思います。女性の意識はこれからどうなっていくのか考えたとき、どういうキャリアパスがあるのか、女性が研究者として一生を過ごすにはどういうハードルがあるのかというソフトの部分をみんなでシェアできるような試みがあってもよいのではないかと思います。
 ハードが整っていたとしても、結局女性が妊娠したときに、周りの上司や同僚が、今どのような状況で何が不足しているか理解しないと、多分女性は黙ってしまって、我慢しようということになると思うのです。そうするとどんどん負担がかかってしまいます。そうして小さい子供を抱えながら走っている状況を周りの女性が聞き、やはり嫌だと感じてしまうと思うのです。ハードの部分も重要ですけれども、意識をもう少し改革するということを進めなければいけないと思います。それも、理系だけではないですけれども、研究者になりたいという若い女性の意識を改革する必要があります。リーダーシップを図る女性が、研究者として通るキャリアパスの中で、どういうことが起きるのかということを把握するソフト面のアプローチが必要ではないかと思いました。
【濵口主査】  同感です。宮浦先生。
【宮浦委員】  本学では、女性研究者の事業を全てやらせていただきました。まず女性の数の問題なのですけれども、工学部、農学部、理学部はとにかく少ないです。大体教員に占める女性の割合の全国平均が5%程度で、教授会をやっても女性を探すのは極めて困難というのが現状です。やはり女性の数は問題の一つではないかと思います。
 恐らく民間企業でも一緒だと思うのですが、公表されております、管理職に占める女性の割合を見ますと、業種によって差があります。保険など20%を超えている業種から、4%ぐらいの業種まであるようです。大学も同じで、看護や融合領域は20%ぐらいですが、工学部や農学部は4%です。結局分野による違いがあると思います。女性の数については、一応本学も5~6%で、全国平均に届いていたのですけれども、様々な女性事業をやった結果、現状13%程度になり、女性数を2倍にするという当初の目標通り、2倍になりました。
 恐らく部局にもよると思うのですけれども、日本でも、元気なポスドクの女性は結構多数います。しかしながら、承継職員ポストに入ってこないという現状があります。キャンパスを歩いていれば、ポスドクの元気な女性にいっぱい会うのに、教授会に行くとほとんど女性がいないので、やはりまず女性教員の数を確保する必要があります。
【濵口主査】  客観的に見ていると、ポスドクから承継職員に移る時期が大体30歳超えたぐらいです。その時期、女性はちょうど結婚、出産が重なるのですね。先生のところでは、何か対策を考えていらっしゃるのでしょうか。
【宮浦委員】  様々な取組を進めた結果、現状、出産を機に辞める教員はゼロになりました。以前は結構いたらしいのですけれども、辞める教員はゼロだという話をすると、辞めないのが当たり前になりますので、みんな辞めません。辞めるのが何となく当たり前になると自分も辞めようかという意識になる可能性があるのではないかという気がします。日本の工学部、理学部、農学部を見ていましても、大学院生が決して元気がないとは思えません。むしろ女子の方が元気です。
【濵口主査】  絶対元気です。先生は、数値目標に効果があると考えていらっしゃるのでしょうか。
【宮浦委員】  数値目標は、数字だけ独り歩きするのでよくないという考え方もあるかもしれないのですけれども、数字を掲げないと何も動かないような気がしています。ですから、何年間で2倍、あるいは何%にするという目標を掲げるのは重要です。目標を掲げますと、大学としてはやることが基本スタンスになります。その基本スタンスを部局が無視するわけにはいかないという状況になります。
【濵口主査】  数値目標を掲げると、やはり集団ができます。
【宮浦委員】  人事が個別で動くと、総論はよいのですけれども、各論、例えばうちの学科で誰を教授選で選ぶかというところになると、かなり難しいようです。それは当然現実問題もあります。本学の場合ですと、若い方を積極的に採りました。やってみて意外と一番うまくいったのが女性枠公募です。もちろん希望者でいい人がいなかったら採らないのですけれども、それでもよいので女性枠公募を、特にほとんど女性教員がいない学科に一度やってもらうということはやっております。
【濵口主査】  ありがとうございます。
 大学に比べると、企業の方が女性の進出は多いようにも思うのですけれども。その秘けつは何かあるのですか。
【豊田委員】  これもまた我が社の話というより、少し前に私が所属していた研究所の話ですが、そこで、女性の活用に関する提言のようなものを出しています。その内容にも少し触れながら、今の話に関連させてお話しします。
 企業はまだそこまで女性の進出が進んでいるとは言えません。安倍政権があれだけ打ち出しているので、少しは実態が動き出しているとは思いますけれども、先ほども議論がありましたが、出産のタイミングと仕事を任されるタイミングの重なりの問題が民間企業においても小さくないだろうと思われます。結局その期間、30代の前半ぐらいのリタイアというのがダメージとなってしまって、その後のチャンスがなかなかやってこなくなります。日本企業は、今も年次管理といった、年齢における管理のような旧弊な部分が強くシステムとして残っていますので、結局重要な時期におらず、後れてしまうとチャンスがやってこないという形になってしまいます。
 だとしたら、入社をしたばかりの初期の頃にどれぐらい実績を積み重ねられるかが重要だと我々が出した提言の中に書いております。早い時期にマネジメント経験をさせ、ある種ミニリーダー的な素質を初期のときに仕込みましょうという話です。例えば2年×5回ぐらいのチャンスをもっと明確に与えることが考えられます。これは女性に限りませんけれども、大学の段階において、もっとリーダーシップに関する学びが必要です。また、これは大学院に限りませんが、日本のキャンパスとは別に、そういったリーダーシップの在り方に関して育まれる機会が、大学以前の段階も含めて、ないと思います。そうしたことを埋め込んでいく必要もあるのではないかと思います。提言にはそういう幾つかの観点を書いています。
 日本企業も今言った部分はまだまだできてないので、裏を返すと、女性の管理職は今後しばらくすると少しずつ増えてくると思います。しかしながら、まだまだやり切れてない課題がたくさんあります。
 先ほどの、女性が出産で辞めなくなったというモードは、日本企業も同じです。数年前に企業もかなり環境整備され、明らかに辞めなくなったのですが、必ずしもそれがいいことを生んでいるとは限りません。どちらかというと、やや意識が高まらないままずっと辞めない方が増えてしまったというある種の反省もあります。せっかくとどまったのであれば、彼女たちをもっと生かさないと、企業としても結局抱えたものが生かせない状況になります。モードが1.0から2.0に上がったので、これを3.0ぐらいまで上げるためにもう一仕掛けしなくてはいけないのではないかという話をしているところです。
【濵口主査】  女性の活用ですね。ありがとうございます。
 どうぞ。
【松尾人材政策課長】  1点だけデータを申し上げますと、今、日本の女性研究者の割合は14.4%でございます。諸外国は平均3割でございますので、約半分です。ただ一方で、純粋にデータだけ申し上げますと、大学等におられる女性研究者の割合は25%なのです。民間企業の技術者、研究者の割合は8%です。今、豊田先生からもお話があった女性の活躍の場は、やはり分野によって随分違っていまして、企業、特に製造業を含めての女性の技術者、研究者は、大きなボトルネックになっています。
【濵口主査】  工学系ですか。
【松尾人材政策課長】  工学系ですね。そこがボトルネックになっています。それで、技術同友会等でも提言が出され、どう企業で女性技術者、研究者に活躍してもらうかということが課題になっています。
 それともう一つ、大学の場合、やはり先ほどから言われているように、助教、准教授までは女性も多いのですけれども、上位職になると数が圧倒的に少なくなります。そこを何とかするというのが、今の大学における女性研究者の大きな課題です。やはり数と上位職です。
【濵口主査】  PIになってないのですね。
【松尾人材政策課長】  はい。そこが大きな課題です。
【濵口主査】  下働きで終わっているのですね。
【松尾人材政策課長】  そこが論点だと思っております。
【塚本委員】  数字的な話だけなのですけれども、IBMは、結構女性が多いように思われておりますが、ここまでかなり時間がかかりました。1998年に女性社員の割合は13%ぐらいだったのですけれども、それが2012年になってやっと20%になりました。管理職も98年当時1.8%だったのが、今やっと13%になりました。母数が増えないと管理職の数も当然ながら増えないので、結構時間がかかるものなのではないかと思います。また、最近、新聞に出ている政府調達に女性優遇企業というものがあります。あれは業界の皆さんすごく目の色を変え、どんな指標が出てくるかと、わくわくどきどきしている感じになります。何かインセンティブがあると企業は動きます。多分大学もそうなのかなと思いながら、新聞記事を読んでいました。
【濵口主査】  どうぞ、鷲見先生。
【鷲見委員】  鷲見です。そもそも、小学校、中学校のときの子供の割合は5:5のはずです。それが理系、研究者、あるいは大学に行く人となると割合が変わってきます。どこで違ってくるのかと、まず大学・大学院の進学率を見ると、多分25%ぐらいになっています。私は過去5年間、博士課程、ポスドクの選別された人たちを企業にというプロジェクトをやっていましたが、女性の割合は24%なのです。50%からなぜ24%になったのか。
 私は、初等教育のやり方プラス親の固定概念が大きいのではないかと思います。私が中学のときは、男性、女性が、技術、家庭の2つに分かれて学んでいました。今は一緒のはずなのですが、やはり日本の文化的に、50%を25%にしてしまう背景があるのではないかと思います。
 それからもう一つ、大学院生のうち25%は女性です。企業においても、例えば私が前勤めていた会社は、入社時30%が女性枠となっているはずです。このように母数はあるのですが、その会社の管理職あるいは役員に何%女性がいるかといったら、絶対低いはずです。それは要するに、出産など社会が持っている問題のためです。
 課題は以上の2点ではないかと私は思います。一つは初等教育の社会、それは文部科学省だけの責任ではなく、親も含め日本の抱える初等教育の問題で、もう一つは25%を14.4%にする社会の仕組みです。解決方法にならなくて申し訳ないのですが。
【濵口主査】  ほかはいかがでしょうか。全体を見てみると、数値の問題ともう一つ、先ほど少し出た、業種による差の問題があります。特に工学系が低いのですね。これは企業も同じです。これはどうしたらよいのでしょうか。なぜそうなっているのでしょうか。その辺りの御意見をどうぞ。
【大島委員】  よろしいですか。私、工学系なのですけれども。
【濵口主査】  狙っておりました。
【大島委員】  おっしゃっているように、私も統計を整理したときがあります。今、就業人口は女性と男性、大体50%ずつなのです。ただ、製造業にいきますと大体女性は30%になり、いわゆる専門職と言われている人は今、8.何%と、10%以下なのです。ですから、御指摘もあったように製造業では、女性の少なさが特に顕著に出ています。いわゆる製造業を支えているのは工学系なのですけれども、今、工学系の大学の進学率は、全体的に落ちている中で、実を言うと女性の割合は少しずつ上がってきています。ですけれども、やはり例えば東大を見ていましても、理1はまだ、10%いっていなかったかと思います。今、東大全体の女子学生の割合は、20%いくかいかないかというところですが、その中でやはり理1が極端に少ないです。しかし、そこの母体が一番大きいので、そこの女子学生の数を増やすと統計的に上がってくるということになります。
 ですから、まず入り口の段階が課題です。日本の場合、大学で理科系、文科系に分かれますが、どうしても理科系に進学する女性は少ないのです。しかし、その中でも業種、というより学部でいいますと、ライフサイエンス系、つまり医学系、薬学系に行くケースは比較的多いです。それには幾つか理由が考えられるのですけれども、そのうちの1つは、工学系には資格がないことが挙げられます。やはり女子学生の場合は非常に現実的で、資格を重要視します。理学系は教員免許が取れますけれども、工学系は取れる資格が余りありません。
 そんな中で最近工学系の女性の割合が少しずつ上がっている理由の一つに、就職があります。やはり工学系は就職に強いので、進振りのある東大では、昨年初めて工学系が理学系を超しました。それはやはり就職のためという理由が大きいです。社会的に女性がずっと働くという意識が強くなってきていますので、女性もやはり就職というのが一つ視野に入ってきます。女子学生は非常に現実的に考えますので、就職をする際に有利という点で、工学系に進学してきます。
 そういうことを考えると、やはり大学に進学した先に、資格や就職を含め、どういうキャリアがあるかということが大事です。キャリアパスとしてどういう職種があり、その先、例えば長く働けるのかどうかが重要です。学生は「くるみんマーク」もよく見ています。くるみんマークがある会社だけを選んでいる女子学生もいます。くるみんマークというのは、女性として働きやすい環境だという厚生労働省のお墨付きであるから、その会社しか受けないと明確に言っていた東大の女子学生もいました。ですから、やはり環境が重要です。
また、自分をどうやって生かせるか、提示してくれるかどうかということをすごくリサーチしています。そこをきちんと情報として提示することは非常に大事だと思っています。なかなか高校ですとそういう情報を得られないので、大学を通してそういう情報を与える必要があります。会社も積極的にそういう情報を開示するだけで、かなり女子学生の意識は変わるかと思いますので、地道ではありますけれども、情報提供していくということが大事だと思います。
【濵口主査】  ありがとうございました。非常にサジェスチョンに富んでいました。
【松尾人材政策課長】  是非やりたいと思います。
【濵口主査】  どうぞ。
【川端委員】  今のお話を聞いていて思うのですけれども、私もキャリアパスに関わる中で就職担当部門を見ていましたが、企業の方と話しても、面接をしても、女性の方がぱりっとしているとみんな異口同音に言うのです。つまり、採用活動という場面では、女性は、ものすごく情報について敏感で、いろいろな情報を集めます。一方、男性は情報を集めない人がいっぱいいます。そういう中で就職が終わって、女性の割合が何%と出ます。その後どこかに何かグレーゾーンがあるのではないかと思います。
 今のお話を聞いていたら、母数の問題は確かにあります。しかし、就職という段階のところだけを見たら、女性はすごくぱりぱりしています。大学院の入試にしても、おいおいという男性はいっぱいいますけれども、女性はぱりぱりしています。それがなぜその先につながらないのでしょうか。
 すみません、答えもなく、ただ不思議だなとさっきからずっと思っていまして。その辺りも論点になればと思います。
【濵口主査】  そうですね。どうぞ。
【長瀬委員】  部下などを見ていると、やはりすごく優秀な女性の方が辞めてしまう理由が出産です。普通に考えてみても、子供がいる中で仕事もするというのはすごく大変な話です。
 もう一つ、出産を機に職種を変える方もいます。例えば知財部門に移るなどが挙げられます。ですから、仕事の働き方、どういう仕事のやり方をするのかということが大きな問題ではないかと見ています。
 例えば今の日本の企業ですと、仕事というのは、滅私奉公とは最近言いませんけれども、ある程度時間の中でやっていきます。それをもっとパッケージ化して、この仕事が終わったら、もうそれでいいよという形で持っていかないとなかなか進んでいかないのではないかと思います。
【西口委員】  環境整備の話ではないかと思います。実は日本のスタートアップ企業で、女性でかつハイテク系の背景がある人が全体に占める割合は、正確な数字は手元にないのですけれども、多分4%ぐらいです。このハイテク系のスタートアップ企業に占める女性の割合、4%は、アメリカと比べると、日本の方がやや高めです。この女性割合が高いということが意味することは、日本の企業に女性が少ないのは資質ややる気の問題ではないということです。スタートアップ企業は、何もないといえば何もないけれども、逆に言えば何の制限もなく、環境を自分で作れるのです。そう考えると、何人かの先生がおっしゃっているように、女性でやる気のある方が様々なキャリアパスを選べるように、かつキャリアのステージによって、あるいはライフステージによってベストな環境を整えることができるようにすることが重要になります。この4%というパーセンテージは、様々な場面で意味を持ってくる可能性が高いと思っています。
【濵口主査】  どうぞ。
【山口委員】  私は、もともと高校の教員でしたが、今は女子大学にお世話になっており、女子学生たちと話をする機会があります。話をすると、女子学生は実にたくさんの資格を持っています。これは一体何をする資格?というようなものまで持っているので、たんすの肥やしにならないようにと申し上げております。大島先生がおっしゃっていたように、女子学生は、大学の先生方の御指導もあるわけですが、資格を取るということに対して敏感です。
 ただ、それを実際にどう生かして勤めるかというとき、やはり一番確実な資格が教員です。私自身も教員を勤め上げてきました。私自身が勤めていたときは、まだ女性登用ということがやっと出てきた状況で、私自身が指導主事や管理職になると、少し周りの男性職員より早いだけで、女だからと冗談半分で面と向かって言われていました。今はそんな時代から大分変わってきております。
 ただ、現実としては、女性をなるべく登用したいという思いから管理職試験の受験年齢を下げた結果、一番出産にぶつかる37歳からということになってしまいました。子育ての真っただ中に入ってきてしまったので、果たしてこれがメリットなのかどうなのかという問題がありますけれども、教員の場合、出産した後の育児に関して、ほかの企業さんや大学の職員さんと比べますと、休暇も取りやすく、大変恵まれているかなという思いはあります。ただ、それを逆利用する先生方もいまして、3年の育児休暇を3回とり、10年学校へ戻らないケースもあります。一昔前の授業でどうするのかという陰口はたたかれるわけですので、休業中の研修などがこれからの大きな問題だという思いはあります。
 ただ、やはり女性が仕事をしていく上で、環境を法令的に整えていく必要がありrます。自主的に仲間同士で環境を整備することは無理です。整備をしなくても済むなら男性を採るという方にどうしても採用する方は考えてしまいます。小学校は女性の教員が大変多いですけれども、近頃大分男性の教員も増えてきて、一緒に仕事をしています。女性と男性が差別なく仕事ができるという教育現場だからこそできることだと思います。
 今、私は、新しく高校を作ることに少し関与しているのですけれども、理数科を作る際に女子の入学を増やそうとしています。昔は工学系というと、危険ですし力も要るという思いがあって、親が反対する割合が高かったのです。行くなら薬学か医学、工学であればせいぜい建築で設計の資格をとしか親は思ってくれない時代でした。しかし、今、いろいろな部門がほとんどコンピューター化されて、ボタン一つで動かせる時代になっております。女性が理学系、工学系へ伸びていくには、そういったことをもう少し高校生にもしっかり指導していかなければいけないと思っております。
 女性を活用しようという大目標を上げてくださってはいますが、両面からいかないとなかなか実体が伴っていかないかと思います。また、結婚適齢期はないけれども、出産適齢期はあるということを常々女子学生には言ってあります。
【濵口主査】  ありがとうございます。
 全体をまとめると、段階に応じたきめ細かな環境整備というのがキーワードだと思います。時間も押していますので、若手研究者の方も少し議論したいと思います。ここは実感が乏しい方ばかりかもしれませんが、いわゆる女性研究者の活躍と若手研究者の活躍は、やはりダブる部分がかなりあります。環境整備をどうするかというところでも議論できます。すみません、鷲見先生、女性研究者に関してでも、言いたいことがございましたらまず言ってください。
【鷲見委員】  若手にも関わると思うのですけれども、先ほど、業種によって女性の割合が変わっているという中で、1つ提案があります。今、工学部であっても、デザイン思考で産業化するということがかなり主流になりつつあります。デザインは文科系、ではなく、デザインはエンジニアリングにも結び付いているというところを、是非デザインの得意な女性に考えていただきたいと思います。もう1つ、今日の前半にお話しされた年俸制という概念と女性の出産時期の雇用形態を結び付けて考えることはできませんでしょうか。例えば3か月働いて、9か月出産休を取るというとき、物は考えようで、出産休ではなく、1年の間に3か月分働くというようにするなど、コンビネーションをとっていただければ面白いのではないかと思います。
【濵口主査】  そうですね。どうぞ。
【谷川委員】  若手研究者というカテゴリーで申し上げます。この委員会でも博士人材の競争力をどう確立するかということを随分議論したのですが、この若手研究者の活躍できる環境整備支援という部分の中で、グローバルに活躍できる人材の育成という項目があるので、そのことについて申し上げたいと思います。
 今まさに今年度の予算の公募で、「グローバルアントレプレナー育成促進事業」が開始されています。そこで思ったのですが、どういう人材が競争力のある博士人材かということについて、どうも大学側が思っている人材と企業側が思っている人材で多少違うような気がしています。大学の人間と企業の人間が一緒になる場で議論すると、大学の方は企業が博士人材を採ってくれないとクレームを出します。一方で、企業は一般の常識や広い視野を持つ博士人材を供給しないそちらが悪いということでなかなかかみ合いません。
 私自身が大学の現場に思うのは、やはり相対的に、大学の教員や研究者が博士人材を教育するとき、まだまだ専門教育の方に特化しているということです。最近ではイノベーション教育をということで、博士課程の前期も後期も、一般教養というほど軽くはありませんけれども、大学の中で教養教育を入れるようになってきてはいます。しかし、まだまだそれは少ないです。また、一番私が大きな問題だと思うのは、せっかく例えば5~10%ぐらい、幅広い教養を求める科目があったとしても、決してそのテーマについて得意な人が教えているというわけではないことです。
 例えば、随分昔から、文部科学省から学部段階で(専門教育ではない)工業倫理や工業経営を教えるようにということで、大学の中に科目として入ってきていますけれども、それを教える人は工学部の教員です。私はその授業を見ましたけれども、はっきり言って、得意な先生がやっているというわけではありません。文部科学省から言われるから嫌々やっている、間に合わせでやっているという感じがあるのです。
 実は去年ぐらいから、九州大学工学部の応用化学科が、リーディング大学院の制度をとったため、応援してくれと言われ、マネジメントやアントレプレナーシップの科目を担当しているのですが、プラスアルファで、ついでに工業倫理や工業経営もやってくれると有り難いということで、いろんなインセンティブをもらって、我々(QREC教員)がやることになりました。
 もともとこの科目は、工学部の学生に、マネジメントや、自分たちのやっている専門教育がどのように社会で生かされているかわからせるということは全くやっておらず、生産管理などというテーマが多く、我々が見ても、ほとんど意味がありませんでした。そこで、ロバート・ファン/アントレプレナーシップセンター(QREC)で、マネジメントとアントレプレナーシップという観点から、今やっている工学専門がどのように社会で生かされるかというカリキュラムに我々が全面的に変えたのです。
 結果としては、随分工学部の先生に喜ばれましたけれども、これは氷山の一角で、ほかの多くの理系大学院、学部においても、恐らくきちんとやっているところは少ないと思います。仮にやっていたとしても専門の人が教えていません。どのようにやってよいかということについても、恐らく関心がないから議論されてないと思うのです。
 ということで、少し長くなりましたけれども、私自身からの提案というのは、まず第一に、最低限でも何割かは専門以外の教育を、各理系の教育科目の中に入れるということです。特に大学の学部段階に入れる必要があります。また第二にその入れた科目については、どういうことをやるか、学外の人を入れて、カリキュラムを検討するという仕組みを導入すべきではないかと思うのです。大学は、学外の人に大学の中のことを提案されることを嫌うカルチャーがあるので、極めて難しいのですけれども。私のように外から来た人間でも、大学の人間になると話を聞いてくれるので、ようやくいろいろなことが実現しているという状態です。カリキュラム編成のところに、強制はあんまりよろしくないかもしれませんけれども、学外、特にビジネス界や産業界の人がカリキュラム編成に絡む制度、あるいは制度が難しければインセンティブを設けるようにすれば、随分違うのではないかと思います。
【濵口主査】  先生、だけどその辺りは学部の教育の問題ですね。
【谷川委員】  いや、これは大学院の問題です。実は今公募が始まっているEDGEプログラムという新しい予算でも、実現可能です。
【濵口主査】  ドクターへ行く人たちにそういった教育をやっているということでしょうか。
【谷川委員】  EDGEプログラムは、大学院の若手研究者にイノベーション教育をしようという事業なので。それを極めていいと思ったのは、中の人は5割以上であればいいというところです。逆に言えば3割、4割はオープンにして、外の人を入れなさい、社会人も入れていいですということで、これはすごくいいと思うのです。我々は、これを工学研究院、大学院に是非やりましょうと言っております。専門を削って、これを受けるということは恐らくやらないでしょう。しかし、既に工学研究院には、産学連携という授業があります。この産学連携という授業は、産学連携という名前でありながら、アカデミアの先生がやっているので、今度、予算が通ったら、イノベーション教育をその授業に振り替えさせてくださいとお願いしております。そうすると、工学研究院は従来のカリキュラムを全然いじることなく、その産学連携の部分に我々のような一般のイノベーション教育に専門の知見のある人間がPBLで授業をやるので、工学研究院のイノベーション教育も意味のあるものになるのではないですかという提案をしています。
 そのように、外、特にビジネス界、産業界に知見のある人間が教育に入っていくような仕組みを作れないかというのが私の提案です。
【濵口主査】  大学院ですね。どうぞ、高橋さん。お若い方からの意見をお願いします。
【高橋委員】  すみません。私は今、自分でベンチャーをやりながら、理系の大学生、大学院生ばかりを50人雇っているのですけれども、実は半分が女性です。そういう意味では、きらきらした女性たちが来てくれているのだと信じていますが、やはり先ほどの問題にも少し戻りますけれども、出産のフェーズがきますと、50人ぐらいのベンチャーですと大きな痛手になります。具体的には、部下をつけてチームを引っ張っていってもらおうとしていて、当然その能力ややる気もあるところに、出産ですこっと抜けてしまうと、うちぐらいの規模ですとやはり制度以前に厳しいと日々感じているところです。
 若手のキャリアという話を申し上げますと、当然、博士人材がどう社会へ出ていくか、産業界で活躍するかというのは一つ大きなテーマになると思います。今、谷川先生がおっしゃったように、講義の中の柔軟性を持たせることや、企業の人間が講義に行くということも一つ有効な手だと思いますし、今盛んになっているインターンも有効だと思います。実際、私たちの会社も恐らく50名中10名ぐらいは大学時代にインターンをしていて、そのまま就職をしたという形になっていると思います。
 それ以外の打ち手として今、私が1つ試みているものを御紹介いたします。現在、企業からスポンサーを頂いて、30万から50万円ぐらいの非常に少額な研究費を大学院生以上の若手研究者に出すという事業をやっております。ただ当然、研究費という話になると、知財という話がどうしても出てきてしまうのですけれども、研究費自体も非常に少額ですし、場合によっては学生もとるということで、企業さん側には知財は一切主張しないでくれという形で契約をまとめ、その上でやっていただいております。結局、産業界と若手研究者の接点をどれだけ多く持たせるかということが重要です。研究人材として将来やっていくことを考えるのであれば、できるだけ授業の枠組み内や、職場体験的なインターンという形ではなく、研究のコミュニケーションの中でできることがいいだろうと思います。
 この事業は、実は企業側にも非常に好評でして、場合によってはリクルーティングに使いたいという要望も出てきて、この3年間で延べ100回ぐらい、100人以上に非常に少額ですが研究費を配ることができました。実際そこから就職につながっていった人、その後アカデミックキャリアに残った方々の中でも共同研究につながった人、あるいはA-STEPを取った人、などいろいろな形で発展していく例が出てきております。
 なかなか国の施策としてやるのは難しいかもしれないのですけれども、産業界側には、インターンの受入れだけではなく、同じぐらいのコストはインターンを受け入れてもかかるはずなので、研究費を配るという形も検討していただけないかと思います。研究しないかと声をかけてみると、案外アクティブな若者たちがどさっと集まってくるのではないかなと今試みています。
【濵口主査】  テーマの設定は自由にやらせているのでしょうか。
【高橋委員】  そうですね。自社でやるときは、自然科学なら何でもよいとしているのですけれども、企業さんによっては、それぞれが求めている技術分野の話をぶら下げてやっているところもあります。大体多いと50ぐらい申請書が集まってきます。その中で面接などのプロセスを踏みながら進めていきます。一方でそこに集まる人材に興味持つ方は、非常に多くいらっしゃいます。
 ですから、知財の整理がやはり難しいのですが、研究費というコミュニケーション手段で産業界と大学をつなぐということは、その若手の方がその先、どちらのキャリアを選ぶにしろ、有効な人脈になるのではないかと感じながら、今、広げていっている次第です。
 以上です。
【濵口主査】  どうぞ。
【西口委員】  若手の研究者が10年後、グローバルで見たときにどういう競争力を持って、そうした競争力を持っているためには今どういうことが必要かという観点でコメントいたします。今、世界のイノベーション教育の基本的な潮流は、インターディシプリナリーです。様々な分野を同時に俯瞰(ふかん)できる人がイノベーション教育の基本的な潮流になっています。産業構造や学問の構造がこれだけ変わってきている中で、複数の分野を組み合わせ、構想して実行できる人というのが地球規模で求められています。今、私たちはそういうステージにいます。
 そういった中で、若手の人たちが研究者として大成していくプロセスにおいて、複数の分野を組み合わせて物を考えられるような人になっていると、地球規模で競争力のある分野と共同研究をグローバルベースでできるという観点から、非常に有力な人材として育っていると言えます。そこでの1つのキーワードが、実は鷲見先生がおっしゃったデザインという観点です。なぜデザイン思考やデザイン教育が世界中で叫ばれているかというと、デザインというキーワードの中で、複数のものを組み合わせ、デザインするという思考方法が学べるからなのです。
 こういう意味で、若手研究者や女性研究者が、グローバルに競争力がある人材であり、かつグローバルに協業できる人材であるためには、まさにインターディシプリナリーなマインド、構想力、そして実行力があるような人材を育てるということがキーワードになります。なぜスタンフォードのd.schoolがあれほどもてはやされるか、なぜフィンランドのアールト大があれほどもてはやされるかというと、まさにそういう従来の枠を超えた教育を、大学を挙げて進めているので、こうやればよいのだとみんな殺到しているということだと思います。これがキーワードだと思います。
【濵口主査】  ありがとうございます。インターディシプリナリー。
 どうぞ、大島先生。
【大島委員】  2点あります。若手研究者、これは多分ポスドク、いわゆる博士課程を終えた方が対象になっているかと思うのですけれども、その点について1つ申し上げます。もう1つは、実を言うと今、博士課程の進学率が非常に落ちているので、若手研究者がこれから枯渇していくということです。その2つについて申し上げます。
 1点目の若手研究者が活躍できる環境の整備と支援についてですけれども、やはりポスドク問題に見られるように、研究者、特に若手は、少し抽象的な言い方ですけれども、継続性を持って、安心して研究できる環境というものが、今、特に大学ではありません。どうしても任期付きの雇用で、お金も自分の社会保険も1年ごとに決まります。そういう不安定性が、若い研究者にとって、精神的にも物理的にも厳しいと思うのです。その一つに、今、流動性や、クロス・アポイントメント制の話が出ていると思うのです。ですから、やはり環境を整えていただきたいということが一つです。
 あともう一つ、ここで言っている自立は、どうしても研究者一人を指していることが多いと思うのですけれども、やはり最近は、先ほども出ていましたように、インターディシプリナリーでチームとして研究することが多いので、チームを何らかの形で支援するということも1つだと思います。
 例えば、私が昨年かおととしぐらいに科研費をもらったとき、違うグループが例えば機器を購入できました。あれは非常によかったです。その1つのメリットは、学生やほかの人材が機器を使って交流ができることです。それは副次的なものですけれども、そのように何らかの形でチームとしての支援があるとよいかと思います。若手は今特に一人一人にお金をつけられることが多いので、若手の中でチームを組み、できれば長期のプロジェクトを行うところへの支援があると、非常に自立できてよいと思っています。
 あと2点目の博士課程の話なのですけれども、博士課程の進学に関して、特に工学系はもう今、企業との競争になってしまっています。企業はほとんど終身雇用制ですけれども、研究者は任期付きで、高学歴の非正規雇用者になってしまう可能性が高くなってしまうので、博士課程の進学率は落ちています。そこは、例えばRAを充実化させることによって解決できるのではないかと思います。日本は、M論とD論という非常にすばらしいシステムがあります。アメリカは、正直言ってM論やD論は余り大したものではありません。M論、D論という形で、課題解決型の研究として、学生個人がきちんとしたテーマを持って、最後まで文章として書き上げ、ディフェンスをするというシステムは多分日本しかないと思うのです。イギリスも余りそういうことをしていません。
 そういう意味で、今でも、課題解決型学習は大学院できちんとやっております。そこをただ専門教育に陥っているという御指摘がありましたが、やはり学問だけではなく、そこにマネジメントの要素も入れて、もう少しプロジェクト型の色合いを濃くし、もう少し実になるような専門教育を入れることによって、学生も自立性を持って研究することができます。また、例えばRAをつけることによって、今度はチームになって研究を進めることができます。いわゆる縦の、年齢を超えたチームワークとしての循環もできると思います。そのように横と縦でうまく結び付けられるシステムに少しお金をつけていただければ、少しは日本の大学の教育システムも活性化するのではないかと思います。
 以上です。
【濵口主査】  ありがとうございます。どうぞ。
【宮田主査代理】  皆さん、いろいろおっしゃって、そのとおりだと思いますけれども、もう少し大きな枠組みで議論しないと、この問題は解決できないと考えています。先ほどの女性の問題でも、家族がどう今、変化しているか考える必要があります。特に3・11以降、若い人の考え方が変わって、同居率が増えてきているので、今まで少子高齢化でばらばらになってしまった家族関係が、ひょっとしたら再構築されてきているかもしれません。それが女性の社会進出に寄与する可能性もあります。もしその仮説が正しいとするなら、それをもっと加速するようなプログラムをどう作るかということを検討した方が、実りがあるのではないかと思っています。
 もう一つ重要なのは、もはやイノベーション起こすような人材は、大学だけでは作れないという認識を持つことです。資料にも最後に「産業界、地域との関係強化」と1行書いてありますけれども、大学でそのような有用な人材を育てるためには、地域や企業の資源を総動員する仕組みを作らないといけないのではないかと思っています。
 ここで出ている論点は全てアカデミアの中でどのように育てるかという小手先の話だけです。逆に言えば来年度の予算のイメージができるような議論しかしてないでしょうけれども、もう少し、10年、20年ぐらいの大きな社会の変化を見ながら、人材をどのようにして育てていくか考える必要があります。今、工学系の進学率が就職のために上がっているというのは、滅亡のしるしです。
【大島委員】  工学系は全体に落ちています。
【宮田主査代理】  しかしながら、どんな競争力を持つことができるのか、そこに人材を誘導して本当によいのかということも含めてやはり議論しなくてはいけません。
 そのときに一番考えなくてはいけないことは、何が企業あるいは社会と大学の人材交流の壁となっているのかということです。さっき濵口主査がおっしゃっていましたけれども、給与の問題、あるいは厚生年金など年金の仕組みの差が考えられます。これは文部科学省だけでは解決できないと思いますけれども。
 例えば、きのう、たしか日本版NIHの法律は通ったと思うのですけれども、政府の統治メカニズムそのものが、省庁を超えて問題解決しようという動きになっています。それを文科省の人材委員会だから言及しないという今までのやり方は、もう私、間違っていると思うのです。ですから、そういう意味で、もう少し幅広に環境整備のことも考えて、ここで提案し、NIH型の各省庁連携したプログラムを作って、よりよくしていくべきだと思っています。
 今、思っているのは、企業と大学の人材交流を阻む最大の壁は何かというスタディーを是非やってほしいということです。一つは、「人はパンのみに生きるにあらず」なので、絶対給料だと思います。それをどう比べるかも含めて、社会における大学の意味を考えたいと思います。その際、大学と産業界が一緒に人材を育成するとき、どのように分担をしていくのかということも含めて議論していただきたいと思います。これが論点整理になります。
 もう一つは多様性です。もうそろそろ、女性も男性も、働き方を自分のいるステージによって選択できる多様性を持つことが我々の幸せにつながるのではないかと考えております。今までの議論を聞いていると、終身雇用制が善という話をしていますけれども、本当にそうなのかということも含めて、是非大枠から議論していただきたいと思います。小さな議論ばかりやっていくと、多分来年度予算の目玉の言葉はできると思います。しかし、今までそれをずっとやってきて、結局何もならなかったのではないかというのが今回の私の考え方です。もう少し骨太に、人材を育成するための環境条件が今後、20年ぐらい先ではどのように変化していくのか、それに先取りするような人材教育改革は何かということを議論してみたいです。恐らくその半分以上は間違いだと思うのですけれども、ある種の前向きなトライアルができると思います。今まで全部後ろ向きのトライアルでしたので、私は前向きに仕掛けていきたいと思っています。
【濵口主査】  ありがとうございます。人材育成のバックキャスト的な研究をやられるということですね。
【宮田主査代理】  そうです。
【濵口主査】  20年後を予想することは重要ですね。ということで、松尾さんとまた相談をしながら議論しましょう。どうぞ。
【松尾人材政策課長】  宮田先生がおっしゃったように、別にマイナスのイメージばかり持っていたわけではありませんし、決して文部科学省の人材委員会であるという意識はありません。とにかく大枠で議論して、日本だけではなく世界全体で活躍できる、よりよい人材をどう社会に出していくか考えたいと思います。そのための障害があれば、それを乗り越えたいと思いますし、障害だけではなく、前向きにやるための構築をしていきたいと思います。その中で、我々がやれるところ、そして他でやってもらうところをうまく連携させながら、全体としてスコープを作っていくということは大賛成でありまして、是非それをお願いしたいと思っています。
 ただ、具体的にどこができるかなど、またストラテジーは考えていかなくてはいけません。そのために思想がないと、何をやっても多分小手先の話になり、いざジグソーパズルをやってみたら合わなかったということになってしまうので、バックキャスティング的なことを是非やっていただければと思います。
【濵口主査】  バックキャスティングで考えると、20年後に存在しない職業というのはいっぱいありますね。
【松尾人材政策課長】  約6割はなくなるということもあります。
【濵口主査】  今、大学の工学系でも例えば造船は消えてしまいましたね。
【大島委員】  造船はないですね。
【濵口主査】  ないですよね。機械も絶滅危惧種に近くなりました。
【大島委員】  すみません、私は機械ですけれども、絶滅危惧種と言われれば確かにそうですね。ただ、やはり企業で問題に上がっているところは、絶滅となっている研究分野なのです。少し話は外れてしまうのですけれども、やはり教育と研究は違います。企業の方からこういう問題があるので解決してほしいと言われますが、それは研究としては成り立たないことが多いのです。
【濵口主査】  古典的な領域も、実は必要ということですか。
【大島委員】  大事なのです。やはり学問及び教育の継続性があるので、それをなくして、新しい研究だけをやればよいのか、それが大学の使命なのかというと、そうではないと思います。
【濵口主査】  そうなのですね。
【大島委員】  これは、今大学が直面している非常に重要なジレンマですね。研究分野として新しく、グローバル社会も含めた世界に向けての研究と、やはり継続しないといけない研究をどうするかということです。
【濵口主査】  産業界が大学に寄せる目は、先端に寄り過ぎているのではないか、タコつぼに入り込み過ぎているのではないかとよく言われます。例えば現場で、鋳物の出来高がものすごく悪くなったのは、大学の教育が悪いせいだ、工学部出身なのに設計図も引けない人がいるという話はよく聞きます。
【大島委員】  そうです。例えば、東大の機械学科の中で、エンジンをやっているところはもうありません。内燃機関は非常に大事なものですけれども、そこはもう研究分野として成り立たないのです。一方で、みんな電気自動車に行っているかというと、そういうわけではありません。やはり内燃機関の問題はあります。ですから、それは多分日本全体、そして世界的にも問題なことだと思います。
【宮田主査代理】  それはすごく明白です。最近、経済産業省が自動車産業8社を全部集めた産業組合を作っていますが、それはディーゼルエンジンです。ディーゼルエンジンについて、我々は欧州に圧倒的に後れてしまいました。ですから、これはもう大学だけでは解決できないのです。
【大島委員】  そうですね。おっしゃるとおりです。
【宮田主査代理】  ですから、どうやって社会で技術を継承するような人材を作るかということも含めて考えなくてはいけません。日本の産業のうち、例えば繊維産業は今どうなっているかというと、私の教え子たちがスパイバーというクモの糸を作ったのですが、その製糸、紡糸技術を持って東レなどいろいろな大手企業にいったら、研究者はみんな定年退官していました。つまり、我々は新しいポリマー、糸を作るという技術を失っているのです。これはすごく大きな問題です。では、大学が考古学、産業考古学をやればよいのかというと、そういう話ではありません。先ほど言ったのは、企業だけの問題でも、大学だけの問題でもなく、どうやって常にイノベーションを続けながら、きちんと技術基盤を継承する仕組みを作っていくかという問題なのです。それを、大学が悪い、企業が悪いなどと言っている時代ではもうなくなっています。社会全体で、どういう最適配分で技術継承するための人材を確保するかというのはすごく大きな問題になっているので、是非皆さんと議論をしたいと思っています。

【濵口主査】  ヒートアップしてきたところでそろそろ議論を止めなくてはいけなくなってしまいました。もう1件、「研究活動の不正行為への対応のガイドライン」の見直しに向けた検討状況をお話しいただければと思います。
○事務局より資料5-1、5-2に基づき説明。
【濵口主査】  ありがとうございました。

 それでは最後に、事務局から次回日程等について、事務連絡をお願いします。
○事務局より次回の日程等について説明。
【濵口主査】  本日はどうもありがとうございました。長時間、貴重な御意見を頂きまして、大変勉強になりました。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。これにて閉会いたします。

  ── 了 ──

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-- 登録:平成26年08月 --