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人材委員会(第19回) 議事要旨

1.日時

平成15年6月19日(木曜日)15時~17時

2.場所

虎ノ門パストラル本館8階 けやき

3.議題

  1. 第二次提言案について
  2. その他

4.出席者

委員

小林主査、小野委員、岸委員、小平委員、中嶋委員、中津井委員、似田貝委員、山野井委員

文部科学省

林科学技術・学術政策局長、井上科学技術・学術政策局次長、有本官房審議官(生涯学習政策局担当)、合田高等教育企画課長、尾山政策課長、川原田振興企画課長、大木男女共同参画学習課長、倉持基盤政策課長、安部調査調整課長、伊藤計画官、舟橋企画官、今井総括上席研究官(科学技術政策研究所)、笹岡国際交流推進官 他

5.議事要旨

○ 議題1について

 舟橋企画官より資料2、資料1-2、資料1-3にもとづいて説明の後、主なやりとりは以下のとおり(以下、○は委員、△は事務局の発言)

○ 6ページの少子高齢化の進展が研究人材に及ぼす影響の部分は、「大幅な増加が見込まれないものと考えられる」とあり、これはある程度の増加は認められるというニュアンスにとれるが、どちらかというと研究人材の供給は減っていくのではないか。若手が減るということは、先行きがかなり細くなるわけであり、その危険もあるという認識が重要である。

○ これが図7及び図8を参照した記述であるとすれば、少し楽観的な書き方であり、減少していく可能性があると書き改めたほうがいい。

○ 2ページにある、「自然科学のみならず」は付け足しみたいであるが、日本は社会科学こそが頑張らないといけないので、ここは書き分けて、社会科学、人文科学を強く書いていただきたい。

○ 2ページで、「科学技術と文化・芸術、感性の分野」とあるが、感性は学問ではないので、「文化・芸術などの感性の分野」としたほうがいい。

○ 15ページの線を引いたところで、「大学院博士課程学生を参画させ」とあるが、ここで議論したのは博士後期課程であるならば、そこは正確に「博士後期課程」としたほうがいいのではないか。

△ この報告書全体を通して後期とかそういう記述を特にせずに、博士課程ということで統一している。

○ 5年間の一貫制の博士課程もあるので、ここでの表現は博士課程でよいのではないか。

△ 制度上、博士課程には、5年一貫制と、前期課程、後期課程に区分する区分制の2種類がある。博士課程の前期2年についてはここでは対象としないということを明確にする必要があるのであれば、その旨を記述すればよいのではないか。

○ 39ページに、教員についての記述があるが、教育機能という点から見ると、大学院重点化以降、アカデミックハラスメントが随分増えているなど、研究者が教育者として形成されているかどうかについては問題があるように思う。教育者としての形成のファカルティ・デベロップメントを随時行うことか、相談・アドバイス、学習に対する支援などにもふれていただきたい。

○ 特に人文・社会科学においては教員と学生とのミスマッチなどによって学生が若い時代にスポイルされてしまっている。教員のあり方も含めて書いたほうがいいのではないか。

○ 41ページの「あるいは科学技術と文化・芸術・感性との出会いといった」の後の「学際的・業際的」だが、出会いや融合をプロセスで見たときに、「領域」という言葉で表現できるのか。
また、「おわりに」のところは、産業だけに絞られてしまっている。すぐには結実しないこともやっていかなければいけないと言っているのに、産業の国際競争力に結びつくものだけが強調されるような印象になってしまっている。

○ 41ページで、「科学技術と文化・芸術、感性との出会い」とあるが、これは先程と同じで、「感性領域といった学際的、業際的活動の中から生まれてくる」とか、「アクティビティの中から生まれてくる」などと置き換えればいいのではないか。

○ 39ページで「変化に対応できる人材の養成」となっているが、競争社会が非常に激しくなってきているので、研究している中で失敗もいっぱい出てくるが、そういうことに決してめげないで頑張り、耐えて、そしてチャレンジしていくということを入れてほしい。それから、研究していく中でリーダーになる人も必要になるので、その人たちが人類の向上に向かうような研究を一生懸命にやってほしいということを入れてほしい。

○ 29ページの具体的施策例の「ア.」の見出しの記述が冗長に過ぎるのではないか。

○ 文系、理系の融合とか人材の流動化がしきりに言われているが、アカデミックハラスメントというのは理科系ではあまりないような気がするが。

○ 重点化によって、理科系で圧倒的に多い。研究室が違って環境が違う中に入ってきて、テーマが与えられない、研究費も与えられない、仲間の間で疎外感を感じるというような問題がある。いろいろなところから入ってくると、当然ふるまい方は全然違うし、なかなか慣れなくて、ディスコミュニケーションが発生すると、それがつまずきになってしまう場合がある。初期の段階で、教育現場で対応していかないと伸びるものも伸びてこないので、大学としてもっと取り上げなければいけない。

○ 理科系の場合は評価の基準がある程度あるので、あまり問題ないと思っていたが、そうでないとなると、ここの融合とか流動という最も大きなテーマに非常に大きな警鐘を鳴らしているような話である気がする。

○ この問題は確かに顕在化してきていると思う。従来大学の教室とか研究所のある部門というと、ファミリー的な雰囲気を持っていて、お互いに助け合ったり、先輩は後輩に教えたりという雰囲気があったが、今は知の伝承を授かっている大学や研究所の人間集団のカルチャー的なきずなが流動性によって非常に弱まってきている。全体が競争化され、流動化されるという流れの中で、研究者を育てながら知を創出していく研究者集団が、それに打ち勝っていい面を活かしきれるかどうかは、相当際どい状態にある。

○ 36ページの多様なキャリア・パスの構築に関し、テニュア制度をしっかりやると、テニュアの資格を取れない人が出る。そういう人達が大学院の中で出ることを仕方ないと暗黙に了解するのか。そこをどう考えるのかをはっきりしなければならない。

○ 多様性によっていろいろなところに可能性を広げた結果、一方でいろいろな人材がその中から出てくることにより、かつてとは違って水準が落ちるというような問題も起きてくる。別の道に進むという準備をケア・支援の一つとして教育機関は考えなければならない。

○ 第二次提言においてはトップをサポートする人材のような、数としてはより大きなところを視野から外してはいけない。そういうところを強化することがトップを強化することにもつながるのであって、トップを目指したけれど、到達しなかったということではなくて、もともとそういう役割を意識してやる人もいるのではないか。

○ 流動化していくことはいいことであろうし、必ずしも大学の中とか学術研究的なところだけではなくて、いろいろなところにチャンスがあり機会がある。そういうものも含めてキャリア・パスと言うことが必要ではないか。また、流動化・キャリアの多様化が実際に回りはじめるためには、自主的でもいいが、数値目標とか、インセンティブになるものを定めると、それがエネルギーになってくるのではないか。うまく各人の長所を公平に広い観点から評価できるような社会全体の仕組みができていることが大事ではないか。

○ 最近、管理職クラス、課長クラスにおいて、かなり精神科医の働く場が増えている。企業の中では企業の責任においてこれに対処するが、大学の場合にはもっと幅が広い大きな問題であり、しかも国際競争上、学術研究の観点からも、産業の競争力の観点からも、避けることはできない。流動化等を提言する以上は、100%はできないとしても、これをどうカバーするかということが重要である。

○ 日本の社会科学については、基本的に変わらないある種のイデオロギーみたいなものがあり、価値観が伴うことによる特異な問題がある。その点で、例えば日本学術振興会の特別研究員のように、自分の出身研究室以外のところで研究するというのは一つの中立的な改革案として非常にいいのではないか。また、学位授与率が人文・社会科学は非常に低く、なかなか若者がエンカレッジされない。論文などを年に2回とか1回とかレフェリーのついた学会誌に発表し、その論文がきちんとしていれば、その積み重ねによって博士がとれるというように、ある種のシステムを提言することは非常に重要である。

○ ハラスメントへの対応については、一般企業だと産業医などを実際に雇って、ある種のキャリアカウセリングというのを非常に広い範囲でやっている。研究者の人たちにはかなりセンシティブな人もおり、トータルの人材をどう生かしていくかという記述が必要である。教育研究機関と産業とのパイプをどうつなげるかということに関しては、一番最後のところに入れておかないと、トータルの人材を生かすということにつながらないのではないか。

○ 1つの過程としてテニュアを目指すのはいいが、ここで目指しているものはテニュアにどうつくかではなくて、さらにその先の日本全体の科学技術を引っ張っていく人材をどうするのかということなので、そこを考えることが必要である。また、アカデミックハラスメントの問題は今もあるわけで、そういうことがあってはいけないということをはっきり述べることも必要ではないか。

○ 34ページの「外国人研究者の研究・生活環境の整備充実」については、実際に仕事をする場と生活の場と両方やっていかなければいけないということを言っているが、その中で一番重要なのは、日本でやっている研究の中身が外国人にとって魅力的なものであるという状況をつくることであり、それが分かるように書いたほうがいいのではないか。

○ 37ページの「現在、中央教育審議会大学分科会では、「助教授」、「助手」の位置付けの見直し等の議論が行われることとなっている」という記述は正確なのか。

○ この点は、当初の諮問理由の中に明記されており、助教授、助手の位置付けについて御議論いただくことが課題となっている。

○ 法人化後もまだ助教授、助手の在り方などに国が関わるのか。これは大学に任せる話ではないのか。

○ 具体的な人事・処遇などについては各大学で自由に決めていただくが、学校教育法上は国公私立を通じて、大学におかれる教員の種類として教授、助教授、助手という規定があり、それぞれ一般的な制度として職務の規定がある。その場合の教授や助教授を助けるという職務規程が適当なのか、あるいは実際に自立した研究者として研究している人について、助手という名称でお呼びするのがいいのかという問題について中央教育審議会大学分科会でご議論いただくこととなっている。

○ ある方向に向かっての見直しと書くなら分かるが、原案では見直しの趣旨が分からないのではないか。

△ ここの趣旨はその後段にある「若手研究者の独立性とか研究者のあり方」というところにつながっており、いわゆるキャリア・パスの関連でということである。

○ 助教授、助手に「助」という字がついており、補助的な職種として位置づけられているところが問題とされている。中央教育審議会大学分科会での趣旨、内容を明記すれば良いのではないか。

 本日の議論を踏まえた第二次提言等の修正については主査に一任することを了承し、林科学技術・学術政策局長より挨拶の後、閉会した。

(以上)

お問合せ先

科学技術・学術政策局政策課

(科学技術・学術政策局政策課)

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