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人材委員会(第18回) 議事要旨

1.日時

平成15年6月6日(金曜日)13時~15時

2.場所

文部科学省分館6階 601会議室

3.議題

  1. 第2次提言案について
  2. 総合科学技術会議「平成16年度の科学技術に関する予算、人材等の資源配分方針(案)」について
  3. 「平成14年度科学技術の振興に関する年次報告」について
  4. その他

4.出席者

委員

小林主査、大久保委員、小平委員、所委員、鳥居委員、鳥井委員、中嶋委員、中津井委員、山野井委員

文部科学省

林科学技術・学術政策局長、井上科学技術・学術政策局次長、合田高等教育企画課長、尾山政策課長、大木男女共同参画学習課長、安部調査調整課長、倉持基盤政策課長、伊藤計画官、平下国際交流官、舟橋科学技術・学術政策局企画官、今井総括上席研究官(科学技術政策研究所) 他

5.議事要旨

2 総合科学技術会議「平成16年度の科学技術に関する予算、人材等の資源配分方針(案)」について伊藤計画官より資料4について説明。

3 「平成14年度科学技術の振興に関する年次報告」について安部調査調整課長より、資料5-1、5-2、5-3について説明

4 第2次提言案について、舟橋企画官より、資料1-1、1-2、1-3について説明。主なやり取りは以下の通り(以下、○は委員、△は事務局の発言)

○ 理系・文系の融合の問題に関し、例えばMOTは技術系の人間が経営全体を見た上で戦略を立てるべきというようなイメージで捉えがちであるが、文科系の人も必要だと思う。CTOもCEO的な立場で物を考える必要があるし、CEOもCTO的な立場で物を考えることがあり、異なる専門性の間でオーバーラップがあって論議をしないと、技術と経営の問題はうまくかみ合っていかない。MOTは、融合のいいモデルではないかと思う。

○ 科学技術が重要で、その周りに人文・社会科学系の人材も必要だみたいな表現になっているが、何か違和感がある。また、科学技術と芸術分野とのインターフェースが重要であり、人間性・情緒感性や芸術・コンテンツなどと科学技術・学術の融合が21世紀のポイントになるのではないか。

○ その点については、表現が難しく、相当しっかりと説明しないと伝わらないが、例えば、科学技術と社会が共に進化する「共進化」を担っていく人材というような概念があり得るのではないか。

○ 最初から融合分野というのがあるのではなく、幾つかの分野を意味のあるような形で融合していくところに、新しい価値が生まれてくるのではないか。

○ これからの日本は、感性教育とか情操教育という部分を高等教育の中に取り入れていくという方向性が必要であって、従来の人文・社会科学という分野だけの、協調ということを超えたある種の融合ができていく可能性がある。

△ 科学技術・学術審議会の資源分科会で、文化資源と科学技術支援という観点で審議を開始した。もう一つは、脳研究と教育というプログラムがもう既に動いている。

○ 先行している研究機関の独立行政法人化が、流動性という点でどのような成果があったかという評価に触れても良いのではないか。

○ 研究者の社会は、専門性が高く、実力を評価されれば動きやすい状況にあるが、日本の社会全体の流動性が高くないために、流動にブレーキがかかってしまう。この風土を変えるには時間がかかるが、制度として流動しても不利益のないように保障することが流動化を促進する一つの方策ではないか。

△ 社会全体の人材の流動性について、経済的な不利益の解消等を含めて政府全体の取り組みが必要であることを記述している。

○ 任期制を実施した場合も、実態上は再任を認めるケースが多い。あまり流動化に実効性のないことを書いても古い印象を与えてしまうのではないか。また、任期法案にはいろいろな条件がついており、現状では導入しにくい。

○ 今回国立大学が法人化され、教育公務員特例法の適用がなくなるので、任期制の良い部分を導入するには画期的なタイミングだと思う。本来の任期制の趣旨である、一つのところに長くいることによる沈滞を防ぐという積極的な意味をこれから見出していくべきであり、任期制の記載自体をやめてしまうのはどうかという気がする。

○ 実態はどうであれ、任期制について記述することは必要である。任期制は、評価と表裏一体のものであり、提言案には、任期制を実際に機能させるために人事制度自体を考えなければいけないということも記述されている。

○ 問題は、評価が有効に効いても、必ずしも流動化に展開しないケースがあることである。そういうことが有効に機能するための条件、あるいは適用の方法について吟味する必要があるのではないか。

△ 研究者から見た場合の任用制の問題点を挙げ、社会全体の流動性が重要であることを指摘している。また、真の意味での流動化が図られるためには、研究社会の常勤ポストに至るキャリアパスについてもポスドクなどを経験した人が、一定年齢までは流動的な環境において経験を積んでいくことが重要であることを指摘している。

○ 女性研究者については採用や処遇についての性差が現実として大きいので、各研究機関が自主的に数値目標を設けることが参画促進の上で非常に重要である。その上で、最低基準を満たしたところには支援をすることも有効ではないか。任期制等の実施に当たっては、評価の透明性・客観性が非常に重要になってくるので、数値目標などをもっと具体的に明確にしたほうがいいのではないか。

○ 女性の問題を分析する場合に、男性と同等の、基本的人権としての機会平等のファンダメンタルな問題と、産業活性化や国際競争力の向上のために女性の活力を一層生かすという問題の2つがある。前者の機会均等の問題を飛び越して、多様な研究者が必要だから女性も活用するということでは困るという指摘が総会でもあった。外国人についても市民としての機会平等性を保障した上で、外国人の受入総数や受け入れ内容などについて政策として転換を図るのかどうかという視点等がもう少し必要ではないか。

○ 評価体制が透明で公平であるかどうかということが、優れた研究人材が生まれるかどうかのキーポイントになる。アメリカのバイオが強いのはNIHのファンドの評価がしっかりしているからで、世界のそういう良い例を取り入れることもできるのではないか。「我が国にふさわしい研究者の多様なキャリア・パス」と書いてあるが、何かモデルのようなものを示した方がわかりやすいのではないか。

△ 社会の多様な面で活躍できるという方向を目指すべきではないかということと、研究者の世界においても、一旦外を経験して、最終的にテニュアのポストを目指すということが、より一般的になる方向を目指すべきではないかということを記載しているがデータの収集・分析を進め、それを踏まえて、今後の宿題としてさらに考えていってはどうかと考えている。

○ バランスを欠く部分を持つ技術者がすばらしい研究をしたり活躍したりすることがあり、そういう人材の登用は組織が不得手な面もある。そういう意味で、キャリアの壁をつくらないで広げて、キャリアを積ませていくということが重要である。

○ 人材養成への柔軟な取り組みについて述べられているが、ここに教員の意識の改革というか、指導に立つ者自体が若手の創造性をサポートし、伸ばす努力をすべきであることを加えて欲しい。人文・社会の場合は、結果がすぐに出ないだけに、教員がそういう努力を怠ってしまう例が多い。

○ 知的財産に関し、大学では知財を登録するところでとまっているが、企業の場合は、それを競争力にしていくためあらゆる活動を行っていく。その点について、産学の間でもう少しうまく連携することが重要である。

△ 報告書では、科学技術と社会の接点に立つ人材等の養成ということから、産学連携や知財に関する専門家の養成の必要性について述べられているが、15年度から、大学に知財本部を設けることや、法人化以後は、特許の出願・維持経費を大学自身が負担しなければいけないこと、本当に必要な特許とそうではないものを大学自身が目利きをしなくていはいけない状況も生まれてくることなどについては、この報告書ではまた触れていない。

○ 法人化後は、大学という組織も営業的センスを持って、ドクター卒業者やポスドク修了者を売り込んでいくというプロセスがないとうまくいかないので、そういう記述があってもいいのではないか。

○ 基礎的な知識をある程度持っていながら、産業界のことも理解して、知的財産が将来こんなふうに展開するのではないかというイマジネーションを持っている「知のブローカー」が必要であるが、それを大学側で雇うのか、産業界側で雇うのかは議論が分かれる。まずは、そのような新しい人材の育成が日本の社会として必要だという視点ではないか思う。

○ 「日本発の新分野の開拓」という記述があるが、ここに書いてあることは重要なゴールだと思っており、創造力で生み出した基礎的な知を拡大していくためには、はるかに多様な知識と多様な人材がかかわらないとできない。ある一つの集団が非常にハイレベルになって、ある人は知の創造に向かうし、ある人は知の活用に向かう。これが2つのゴールであるが、知の活用を行う人材の養成については、知的創造を行う人材を知の活用に充てるべきではないと考える。

○ 企業のサポート部門の中でお金がかかっているのは、人材の増強を含めて知財領域である。知的財産なり産学連携の専門家の養成をどのようにするかは非常に重要であり、養成していったり、産業との橋渡しを強化するとか、あるいは積極的に行っていくなどのことが目的としては必要ではないか。
 また、女性、外国人、他大学の研究者などの雇用促進については、言葉だけではだめで、具体的な目標を設けながら、1年ごとに進めていかないと話だけで終わってしまのではないかという危機感がある。

△ 人材の多様性向上に向けた各機関の自主的な取り組みの推進ということで、自校出身者比率の低減や各項目で述べる対応を含め、各機関が人材の多様性向上へ向けた計画をつくって公表してくことが、創造的・競争的環境をつくっていく上で重要である旨を指摘している。

○ 目標が達成されたところには、インセンティブを与えたらよいのではないか。

○ 「日本発の新分野」の開拓の記述があるが、これは厳密な意味での新分野のことを言うのか、最初から規定できるような新分野ではないけれども、融合分野など結果として他に類のない新しい分野をつくっていくことを目指すのかで大分違う。

○ 立場で違うと思うが、私は全くの新分野ということは考えていない。業種と言われるものがたくさんあるが、そこに融合が当然あってしかるべきである。企業の中にも業種という壁があり、なかなか動かない面があるのでこの融合の中にクリエーティブなものがあると思われる。

○ (P42の一番最後までで)   ベースの基礎技術になっている、あるいは中間技術にかかわっている技術者が圧倒的に多く、ここにも優秀な人材が必要である。先端の研究をするような人と、日常のビジネスの中を支える技術者の両方があり、この中間の技術者も重要であることを、もう少し加える必要がある。

○ 実際に我が国の経済状況を支えているのはマスの部分であるという議論も行われているし、流動性についても明確に表現されており、全体的に見て、かなり画期的な第2次の提言ができ上がりつつあると思われるが、これを実際に施策としてどう実施していくかが大変重要である。流動化に関しては、国立大学と民間の間での移動について実際にはいろいろな問題があったことも聞いているが、今回、大学・国研が法人化され、大分緩和されるのではないか。ただし、社会保障のポータビリティの問題は依然として残る。また、人材が円滑に流動化していくためには玉突きだけでは難しく、バッファーをどうやってつくっていくかというのが、次の現実の問題としてある。

○ これは大学がどういう人材を育てるのかという報告書であると思うが、いわゆる「目利き」人材を大学が育てられるのか。社会に具体的な関心がある人が技術に接する時に初めて「目利き」になるので、この記述には疑問を感じる。

○ 大学にそういう人を鍛えてくれという意味でとらえると、確かに問題がある。大学で基礎研究であるから、その基礎研究をやった人で、これからはそれを活かしていこうと思う人が出てくることを期待している。日本の大学の基礎研究は、論文の掲載等も含めて高いレベルにあるが、産業化に通じていないという批判があるので、そこを埋めるには新しい分野の創造が必要であり、その時に、そういう「目利き」人材が必要になるのではないか。

○ 大学から企業に来て、また大学に戻るという、企業と大学との人材の流動化、連携が進む中でそのような人材が育ってほしいという願望は大変強い。

○ 融合分野を芸術的、人間的な要素も含めて作り出していくということ、そのためには、知財その他でいろいろ仕組みをつくらなければいけないし、産学融合の中で、日本でなければできない新しいものをつくっていくというイメージは、の最後に書いてある産学の国際競争力強化に向けた取り組みと同時に、かなり重要な部分と考えられるので事務局で再度整理してもらいたい。

○ プレスに対して提言を発表する際には、第2次提言の目的、強調点などが明確になるような1枚程度の資料をつけるべきである。

 事務局より、次回日程について説明、および次回で第2次提言を固め、若干ご意見等があったら、主査に御一任を賜る形にしたい旨説明後閉会。

(以上)

お問合せ先

科学技術・学術政策局政策課

(科学技術・学術政策局政策課)

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