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(別添3)
ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針(案)の概要

1.趣旨及び目的
 
  (1) 「ヒトゲノム研究に関する基本原則」(平成12年6月14日科学技術会議生命倫理委員会取りまとめ)等を踏まえ、 すべてのヒトゲノム・遺伝子解析研究に適用され、研究現場で遵守されるべき倫理指針として策定。
(2) 人間の尊厳及び人権が尊重され、社会の理解と協力を得て、 ヒトゲノム・遺伝子解析研究の適正な推進が図られることを目的とする。
 
2.「ヒトゲノム・遺伝子解析研究」の定義
 
  試料等の提供者の個体を形成する細胞に共通して存在し、 その子孫に受け継がれ得るヒトゲノム及び遺伝子の構造又は機能を、 試料等を用いて明らかにしようとする研究をいう。本研究に用いる試料等の提供のみが行われる場合も含まれる。
 
3.主な内容
 
  (1) インフォームド・コンセントを基本とすること
  ○  文章による事前の十分な説明と自由意思による同意(インフォームド・コンセント)
○  本人の意思を尊重して遺伝情報の開示、非開示の決定
○  既に提供された試料等についての慎重な取扱い
 
  (2) 個人情報の保護を徹底すること
  ○  試料等の原則匿名化による研究の実施
○  個人情報管理者による保護の徹底
○  守秘義務の徹底
○  本人の意思を尊重した試料等の保存と匿名化した上での廃棄
 
  (3) 倫理審査委員会が適切に構成され運営されること
  ○  研究機関の長の諮問機関として設置し、その意見を尊重
○  公正、中立な審査のため、専門家・市民の立場の人(外部委員を含む)からなる適切な構成
○  委員、議事内容の公開など透明性の確保
 
  (4) 研究の適正性を確保すること
  ○  倫理審査委員会による研究計画の事前審査
○  研究機関の長による研究計画の許可
○  研究計画に従った研究の適正な実施
 
  (5) 研究の透明性を確保すること
  ○  外部の有識者による実地調査
○  研究結果の公表
○  苦情窓口の設置
 
  (6) 遺伝性疾患に配慮すること
  ○  遺伝性疾患の場合の遺伝カウンセリングの実施
○  遺伝性疾患の場合の本人の利益保護のための配慮

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