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研究費の不正対策検討会報告書 おわりに

 我が国の未来を切り拓く途は、科学技術の発展にかかっている。このため、厳しい財政状況の下でもこれまで、政府研究開発投資が拡充され、とりわけ競争的な研究開発環境の整備のために、競争的資金の拡充が図られてきた。
 一方、競争的資金の運営・管理については、改善が図られてはきたものの、資金を受ける側の研究機関の体制、資金配分機関側の制度や体制が、競争的資金の規模の拡大に対応しきれていない点があることは否めない。本報告書は、このような観点からとりまとめたものである。

 従来のいわゆる「研究費の不正」の事例を検証したところ、多くは、各競争的資金等の制度に定められたルール上、許されていない形で研究費を使用したものである。このような事例もルール違反であり、正当化すべきものではないが、一方、研究機関の体制や資金配分機関の制度にも不正を誘発する構造的な要因があったことは本文で示したとおりである。
 今後、本報告書のガイドラインに沿って研究機関が体制を整備し、また資金配分機関が制度を一層改善することにより、研究者がより明快なルールの下で円滑に研究を遂行できる環境が整うこととあわせ、ルール違反に対しては公正で明確な対応が行われていく必要がある。国民の税金を原資とした研究費を私的な目的に利用する事例については、断じて許されるものではなく、引き続き厳正な態度で臨んでいく必要があることは言うまでもない。

 研究者のコミュニティは国境を越えて広がっており、益々激しさを増す国際競争の中で我が国が持続的な発展を遂げていくには、切磋琢磨の中で研究者がその能力を最大限に発揮することのできる、真の意味での競争的環境が形成されていかねばならない。
 このような観点からも、公正なルールと透明で効率的な管理システムの下、研究者が研究に専念し、投入した研究費が最大の成果を生むことができるような研究環境を実現することが求められている。
 本報告書が、その第一歩となることを心から期待するものである。

お問合せ先

科学技術・学術政策局調査調整課

(科学技術・学術政策局調査調整課)

-- 登録:平成21年以前 --