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文部科学省独立行政法人評価委員会

2001/03/12 議事録
文部科学省独立行政法人評価委員会第2回総会 議事録

文部科学省独立行政法人評価委員会第2回総会
議 事 録

1.日 時  平成13年3月12日(月)15:00〜17:00

2.場 所 アジュール竹芝「飛鳥の間」

3.出席者

(委  員) 阿部委員、池上委員、大南委員、岡部委員、梶委員、樫谷委員、神田委員、重委員、清水委員、鈴木(清)委員、鈴木(弘)委員、武田委員、舘委員、辻委員、土岐委員、浜田委員、平野(健)委員、平野(次)委員、三輪委員、村田委員、山本委員
(事務局) 大野副大臣、水島大臣政務官、伊勢呂総括審議官、山元官房審議官、丸山大臣官房政策課長、安部評価室長ほか

4.会議の概要

(1) 委員の交代の紹介

<事務局より、細村委員が独立行政法人国立特殊教育総合研究所の長となるべき者に指名されたことに伴い、2月28日付けで辞任され、代わりに臨時委員の大南氏が3月12日付けで委員として任命された旨を紹介>

(2) 中期目標(案)について

<事務局より、中期目標の考え方、各法人に対する中期目標の 主要事項等について説明>

水島政務官:  こんな時間で恐縮ですが、大臣政務官の水島でございます。私は、大臣政務官になりましてから、国立科学博物館と国立博物館を見て回りましたけれども、もちろん今のままでも大変魅力あるところですけども、やはり斬新な工夫を凝らせば、もっと人が集められるし、収益もあがるのではないかと思います。今後、自主性がいろいろ求められるわけですから、是非、いろいろ工夫をしていただきたいというのが感想でした。他にもいろいろあるのですが、例えば、科学技術分科会の物質・材料研究機構などもパンフレットを拝見しますと、私は研究者でもありますが、非常に興味深いものが結構ある。そういう情報を流していろいろなものを理解すると随分違うのではないかと思いますので、もっと是非いろいろなところに情報が行くようにして、独立行政法人化によってますます栄えることを是非希望しております。どうぞよろしくお願いいたします。

<事務局より、引き続き各法人に対する中期目標の主要事項等について説明>

鈴木(清)委員:  資料3の中期目標の考え方のところにある4の「財務内容の改善に関し、経費節減等による効率化の効果」という一文があるが、財務内容の改善ということについてのイメージが、一つ一つの今使っているお金を削減するという文章に読める。入りと出とあると思うが、財務内容として独立行政法人としては、どういうものを目標として進んでいこうとしているのかが見えにくいが、そのあたりはどうなのか。

安部室長:  今まさに議論をしているところだが、基本的に経費を削減することについては、業務の効率化のところで示せるものは示している。財務内容の改善のところで何を示すかが問題だが、考えられるものとしては、定量的に示せるかどうかという問題はあるものの、自己収入をどれほど確保するか、あるいは、事業費の中での自己収入の割合をどれだけ増やすかといったことが最終的に書かれるのではないかと考える。

浜田委員長:  個々のところで話がでてくるのかもしれないが、財務内容を経費節減等で節約して、国からはしかるべき補助金があって、お金が残った場合に、それぞれの独立行政法人でプールして使えるのか、それとも国庫に吸い上げられるのか、その辺の仕組みはどういう形になるのか。

安部室長:  基本的には、目標に向かって達成できて、かつ、剰余金ができたというのは効率化できたということだが、その分については、次の中期目標期間の事業費にあてるといったことは制度上はできることになっている。

浜田委員長:  それは、独立性ありと理解すればいいのか。

安部室長:  原則としてそういう理解になる。

樫谷委員:  中期目標、中期計画というものがあって、今の4のものは中期目標ですから中期計画に織り込んでしまうことになる。織り込んでしまった年度計画を達成するときに、さらに経営努力をしてそれ以上改善された場合に、剰余金が出てくる。その剰余金が経営努力の成果であるならば、中期計画に示した使途に従って使えることになっていると思う。この中期目標の4のものは、既に中期計画に織り込んでしまっているものであって、これは、達成するのはいわば当たり前で、それ以上の各年度における成果があがれば、剰余金が出ることになっているので、そういう財務内容の改善に関する中期計画を作らないといけないのではないかと思う。特に財務内容は、まだここには具体的に書いていないが、いずれにしても目標が非常に抽象的なので、評価委員会で中期目標の達成度を見るといっても、どうやってみればいいか分からない。本当に達成度合がわかるような計画を作っていただかないと評価のしようがないのでよろしくお願いしたい。

土岐委員:  資料の4または3では、業務運営の効率化ということが重要なファクターとして出てくるが、資料4では、これは、例えばなのだろうが、経費の削減ということに主たる目が向いているように見える。業務運営の効率化ということから考えると、必ずしも経費の問題だけではなくて、例えば、研究所の場合であれば、類似のことを行っている他省庁の研究所との連携を図ることによって、非常に効率化を図れるということがあるように思う。少なくとも国全体としてみればそうだと思う。特に研究のことであれば、いろいろな機関が競争的に行うことががいい面も勿論あるが、それに伴ういろいろな施設の配備やそういう類のことになると、必ずしも競争的ではなく、単にそれぞれが持っているという意味で、非効率なものがあるように思う。そういう種類のことを行おうとすると、この文部科学省の中だけの議論ではできないことで、他省庁との相談や連携が必要だと思うが、そういうことが果たして可能なことなのかどうかということをお尋ねしたい。

安部室長:  他省庁の独立行政法人との協力が可能かということについては、もちろん、この目標の中にも、主として研究機関について外部との連携協力を図る、あるいは、もう少し具体的に共同研究をするといったことが示されている。少なくとも、今やっている以上、その面では自由になると考える。

土岐委員:  連携を図るということは言われなくてもどこかに書いてあることだが、それは精神論の話であって、そのためには何かの場がないとできないことはよく知っているはず。私が聞きたいのは、そういう場が設けられるのか、ということ。

安部室長:  共同研究をするための施設を用意するといった観点か。

土岐委員:  既存のものを効率化しようという時には、既存のものを活用して研究しようというのだから、これから先こういう研究をしようと思うのだが、そちらの研究においてはこういうところを削ってほしい、そのかわりに自分のところもこう削るというものがないと、削減せよと言ってもできない。具体的に言えば、例えば私自身は地震災害に関わる研究に携わっているが、そういう観点から見ても、文部科学省においても、あるいは他の省庁においてもそういうことが行われており、非効率というのが現状である。全体でそうだとは決して申し上げないが。効率化を図りなさいという時にお金を削ることばかり書いてあるが、お金を削ることだけがいいことだとは思わない。もう少しお金を削らなくても、仕事の内容が他の役所と完全に重複していることを削ることで削減、効率化できるではないか。そうでないと、一つの役所の中だけで何%削りなさいということが、果たして全体としての利益にかなうのか、ということだ。

山元審議官:  ただ今の御指摘というのは、まさに科学技術全体でいろいろ言われている話であり、独立行政法人制度の外においてもいろいろな形でなされていると思う。これまでの旧科学技術庁において、例えば国の機関同士では、予算の要求段階における見積方針調整の議論の中でも、いろいろな連携や重複の議論があった。防災についても、政府の地震調査研究推進本部が設置されているが、そういうところにも議論の場がある。ゲノムの世界においてもいろいろ言われ、昨年度ミレニアム・プロジェクトについて、実際の予算段階では限界がある、もっと実際の研究者のレベルでいろいろな連携の場を持つべきではないかという話があった。それから、特殊法人を通じた基礎研究推進制度においては、まさに関係省庁の連絡会を設けて、いろいろなレベルで検討している。そういうことで、個々のいろいろな制度で、いろいろな形で議論してみる必要があり、これが十分とは思わないが、議論をもう少し深めていく必要がある話かと思う。

(3) 各分科会からの審議経過報告

舘委員:  学校教育分科会における審議経過について私の方から簡単に御報告させていただきたいと思います。学校教育分科会では、扱う機関の性格がそれぞれ異なる独立行政法人になりますことから、7日の全体の総会の終了後に直ちに正委員だけで集まりまして、国立特殊教育総合研究所部会、教員研修センター部会、大学入試センター部会の3つの部会を設置いたしまして、その後、それぞれの部会で具体的な審議を行いました。資料は5−1と5−2と5−3だと思いますが、その資料を作るということで審議いたしました。まず、国立特殊教育研究所部会でございますが、3月1日の木曜日に会議を開きまして、実は、法人の長となるべき者、先ほど委員の交代がございましたが、この法人の長に委員の細村先生が急遽就任されたということもありまして、暫定的に私が議事を進行させていただきました。そこで用意されました、御提案のあった中期目標案について審議いたしまして、特に福祉の側と連携した研究活動のアプローチが必要だということ、あるいは、特殊教育諸学校だけでなく、特殊学級への支援も必要であること、さらには、すべての教員が障害に対し正しい理解と認識を見つけるように、交流教育に関する研修を盛り込む必要があるというような意見がでました。それに加えまして、情報発信ということが強く目標化されていたのですが、教育現場のニーズの受信も十分それに一層力を入れたらいい、というような御意見がございまして、事務局と私の方で相談させていただいて、若干訂正した上で、5−1の資料となってございます。
  また、2番目の教員研修センターの方の部会でございますが、これは特殊教育総合研究所の部会より先立ちまして、2月26日の月曜日に石原部会長のもとで審議が行われました。内容については私の方から御報告させていただきますが、やはり用意されました目標案について御意見がございまして、特に経費節減にこだわるのは、質のよい研修ができなくなってしまうのではないか、という懸念も表明されましたが、基本的に目標化されているものは、間接費の部分ですので、その辺に注意した議論がなされました。それから、研修施設の稼働率も評価指標になるのではないか、と指標の例も見ながら検討いたしました。また、受講生の研修の後のフォローアップが重要である、成果を見るところでそれが重要であると、あるいは、受講生の学校や地域社会での活動内容の評価も必要だということで、成果に注目した目標の設定が必要との御意見がありました。また、研修後の受講生自身の自己評価が重要だと、それから、地方の提案等を取り入れて、研修内容自体もフィードバックして精選していくことが必要だという意見がありまして、そういう御意見を踏まえまして、事務局と部会長と相談の上で若干修正を行って、5−2の資料としてございます。
  最後に大学入試センター部会でございますが、これは、3月6日火曜日に薬師寺部会長のもとで審議が行われまして、およそ次のような意見が出されました。大学入試センター試験は、高等学校教育の水準の向上に良い影響を与えてきていることがあるので、その点よく認識して目標を設定する必要がある。それから、大学入試センターがせまい意味の入試という研究だけではなく、入学者選抜全体にわたる研究ということで、広い視野から研究を積極的に行う必要がある。また、大学入試センターが既に蓄えてきた入試試験に関するノウハウというものを各大学が利用できるような、そういう積極的な提供というものも考えた方がいいのではないか。また、国が決定すべき課題、入試に関しては大学審議会等でもいろいろ課題が出てきており、そういう課題を国が受け止めて課題化してきているわけですけれども、それとの関係で入試センターに課される目標を工夫して書いた方がいいというような意見でございました。こういう意見を踏まえまして、事務局と部会長と御相談しまして、5−3のような資料となってございます。
  以上、簡単でございますが御報告とさせていただきます。

山本委員:  社会教育分科会では、国立女性教育会館と国立科学博物館の審議を行うということになっておりますので、3月2日に社会教育分科会を開催し、直ちに国立女性教育会館部会、国立科学博物館部会を設置しました。その分科会終了後、この二つの部会を開きまして、それぞれの法人の中期目標について具体的に審議を行いました。その概要は、以下に申し上げるとおりでございます。
  まず、国立女性教育会館部会でございますけれども、いろいろ意見ございましたが、主に次のような意見が出てございます。まず、利用者の満足度につきましては、コストと満足のバランスを考慮する必要がある。それから、若い年齢層の利用を促進する理由というものを盛り込む必要がある。それから、男女共同参画の視点に立って、家庭教育の重要性について盛り込む必要がある。調査研究については、他の関係機関、団体との連携協力を図る必要があるという御意見など、いろいろ御意見がございましたので、この国立女性教育会館部会長であります神田委員と事務局で相談いたしまして、最初の案を若干修正させていただいております。それが、お手元にございます資料5−4でございます。
  引き続きまして、国立科学博物館部会でございますが、そこでもいろいろ意見がございまして、例えば、自己収入の確保については、より定量的な目標設定ができないかという御意見。我が国の科学系博物館のナショナルセンターとしてグローバルな視点で国立科学博物館を位置づけることが必要であるという御意見。生涯学習推進のモデル機関としての機能というのは、国立科学博物館の役割として極めて重要であり、各論部分でもその趣旨を反映させるべきであろうという御意見。教育プログラムの開発、さらには、民間事業との連携、職員の意識向上などについても盛り込むべきであるとの御意見等が出ております。これらにつきましては、中期目標で取り上げた方が良いものと、それから、中期計画の方に反映させた方がよいものがございましたので、こちらの部会長を承っている山本と事務局で相談いたしまして、若干の修正をさせていただきました。それが資料5−5でございます。
  以上で簡単でございますが、社会教育分科会の報告とさせていただきます。

鈴木(弘)委員:  青少年分科会について審議経過を御報告いたします。青少年分科会では、国立オリンピック記念青少年総合センター、国立青年の家、国立少年自然の家を対象としております。当会では、3法人いずれも青少年教育の振興を図る機関であるという観点から、部会を設けず、分科会で、先般3月7日に審議を行いました。まず、3法人共通のこととして出されました主な意見を御紹介いたします。まず、中期目標の期間については、一応5年を考えていますが、5年では長いのではないかという御意見。それから、経費を削減し、効率化を図ることよりも、事業の質の向上を図ることの方が大切なのではないか。事業の目的と効果、入口と出口を明確にすべきなのではないか。目標として、受け入れている研修生のうち、青少年の比率を一定の比率以上とする目標はできないだろうか。公立の青少年教育施設をリードする青少年教育に関する発信基地の役割を担うことが重要である。それから、職員の資質の一層の向上を図る必要があるというのが、主な御意見でございます。これらの御意見を踏まえまして、事務局と相談の上、お手元に配布いたしました資料5−6、7、8、6−6、7、8の案をお作りしたわけでございます。
  個々の機関について申し上げますと、国立オリンピック記念青少年総合センターは、青少年の中核施設としての役割を担うことが重要であることと、概ね共通のこと以外は、大幅な修正に係る意見はありませんでしたので、事務局と相談の上、記述の充実を図りました。
  国立青年の家につきましては、13施設が統合することから、個々の施設の自律性や自主性を活かす事業を行うことが重要であるということでございます。ただし地理的条件が違いますので、評価が難しいという点はございます。概ね共通のこと以外は、大幅な修正に係る意見はございませんでしたが、事務局と相談の上、記述の充実を図りました。
国立少年自然の家につきましては、国立青年の家と同様の意見が出されました。概ね共通のこと以外は、大幅な修正にかかる御意見はございませんでしたので、事務局と相談の上、記述の充実を図った訳でございます。
  以上、簡単ですが御報告といたします。

岡部委員:  科学技術分科会は、お手元の資料4の2ページ目にございます左4つの研究機関を対象としております。具体的に言いますと、物質・材料研究機構、防災科学技術研究所、航空宇宙技術研究所、放射線医学総合研究所でございまして、今度の独立行政法人の中では、一番研究色の強い分野を担っているんだと思います。個別の説明は省略させていただきまして、全体のレビューでお話させていただきますと、我々の分科会では、担当する4つの法人毎に部会を設置しまして、法人の特徴に則した検討を行いました。これまでの検討で、それぞれの中期目標案について、概ね妥当なものであるという共通認識は得られましたが、まだ若干詰めが必要でございまして、後で述べますように、中期目標との絡みで若干の修正をさせていただきたいと思っております。分科会で出ました論点を報告させていただきますが、まず、中期目標を設定する場合に、特にこの研究機関というのは現実に研究を続けおりますので、トップダウンからだけの審議は難しい。どうしてもボトムアップの話とすりあわせを行わなければならないということがございまして、それで中期目標がまだ少し確定していないということでございます。概ねはよろしいということでございますので、大体概要ということで御了解いただければと思います。これから、中期計画の審議に入りますが、中期目標の方も大幅変更なしですが、ブラッシュアップしていくということをやらしていただきたいと考えております。それから、研究機関につきましては、簡単に言ってしまいますと、プロジェクト型研究と基礎研究と多分2種類あるだろうと。簡単に切れるわけではないが、プロジェクト型研究に対する御意見と基礎的な研究をどうするかという御意見とに二分されたのではないかと思っております。プロジェクト型研究につきましては、まず一番最初の方の大題目で国民の期待というものに対してどう答えていくかという視点が不足している研究機関がありまして、今までやってきた研究が前面に押し出されてきており、国民のためという意識がやや不足のところがございまして、もうちょっとこれから改善していかなければいけないと思っております。規律の問題でございます。それから、科学技術関係の独立行政法人の業務の中には、中期目標期間中に全部が終了するというものは少ないのではないかと思っております。つまり中期目標設定で全部終わらないわけですから、期間中の目標をもう少し明白に設定してはどうだろうか、それで、期間中に終わるものは終わるものではっきりした目標が決まりますし、そうでないものについては、中期目標の期間の終わりの時点でどの辺まですんでいるか、あるいは、どの辺のステップにきているかということがわかるような整理が必要であろうと思っています。これは、先ほどの中期計画と絡んでもう少し具体性が出てくるのではないかと思います。それから、一般的な議論としまして、こういうプロジェクト型研究については、企画とかそういう能力が今まで以上に必要であろう、各法人の所内における企画部門の役割、あるいは、ステイタスを高めるということが研究機関のマネジメント能力の向上の上からも重要であろう、例えば、日本ではほとんどありませんが、プロジェクトマネジャーを置きまして、自分が研究するのではなく、プロジェクトを効率的に進めることが最大の目的であるような職種を用意するということも考えなければいけないと考えております。特にプロジェクト型研究に対しては、目標達成の結果、得られる成果が投資に見合っているか評価することが極めて重要であろうという意見がでました。また、中期目標に合わせて、目標の達成度に関して、国民が見てわかりやすい評価の指標を設定する必要があるという議論がでました。この辺は、ある意味わかりやすいプロジェクト研究ですが、もう一つ問題は基礎研究です。基礎研究というのは、ある程度の継続性を必要とする、今のようなプロジェクト型研究のように評価、評価という話だけで進むと、どうしても基礎研究がおろそかになってしまうことが考えられまして、我々の分科会で出ましたのは、プロジェクト型研究のように定量的な目標を設定し、それに対する達成度合いを測ることに馴染まないものが沢山ある、そういう萌芽的な研究や研究を通じた人材の育成などというものがあるんだということを認識していただきたい。そういうことに対応する方法として、独立行政法人の理事長の裁量において、このような種類の活動が適切に確保されるように、設定の際、配慮する必要があるだろう。これは、そのときに出た御意見でございますが、中期目標のさらに短い時点のところで、理事長がどうやってこういう基礎研究を育てていくかという、あるいは、どうやって基礎研究を評価するかという評価指標を、あるいは、設定の仕方というものを提案していただくことを要請したらどうか、つまり、中期目標の中に理事長がこういう萌芽的な研究を育てる指針を作れということを書いたらどうだろうかというような意見もでました。ということでございまして、中期目標については、我々の分科会は100%まだ結論がでている訳ではございません。
  ここに書かれてあるような方向でございますが、中期計画と少し議論させながら、固めていくということを御了解いただければと思います。以上でございます。

三輪委員:  文化分科会は、3月6日に、会合を開催いたしまして、国立国語研究所部会、国立美術館・博物館部会、文化財研究所部会の3つの部会を設置して、その後引き続いてこの3部会が開かれまして、中期目標案について具体的な審議を行いました。具体的には、資料の5−13から5−16に書かれてあると思いますが、まず最初の国立国語研究所部会では、平野健一郎部会長のもとで審議が行われまして、主に次のような意見が出されました。一つは、外国人に対する日本語教育の重要性、そのことについても追加記述すべきではないか、という課題でございます。それから、大学院教育への協力は大変重要である、しかし、日本語教育に係わっている各種機関とのバランスに配慮して、日本社会全体として事業が行われるよう配慮する必要があるであろう。それから、外部資金の導入については、文系の研究機関では獲得に非常に難しい面があるが、大変重要であるという認識で一致しました。そして、成果の公表に係わる評価指標としては、インターネット等による海外からの利用状況というものも当然考えられる。さらに、評価指標は数値で示すことは、国立国語研究所部会では非常に難しいという風に判断している。また、構想されている組織の改編は、これは妥当であると思うのですが、新部門それぞれの任務を外部にわかりやすく示していく必要があるだろう、以上申し上げたことが、国立国語研究所部会での審議でございます。
  そして、国立美術館・博物館部会では、清水真澄部会長のもとで行われまして、独立行政法人国立博物館及び独立行政法人国立美術館の中期目標案について、主に9つの意見が出されております。国立博物館、国立美術館は、かけがえのない文化的な遺産である収蔵品の保存や保護機能が大変に重要である、業務運営の効率化や、あるいは、サービスの内容を検討する際にそのことは十分配慮していく必要がある。そして、中期目標は、マイナスばかりではなくてプラスの評価ができるようにして国立美術館、国立博物館が有効に活動しているということを国民に理解してもらえるようにする必要があるという考え方でございます。そして、中期目標の策定にあたっては、顧客へのサービスを第一に考えていくべきではないか、また、学術的な意義を重視した展覧会は、一般に大変理解され難いものもあるわけでございまして、専門的には高い評価を受けてもいろいろな問題点が多いものもございますので、そういう点では、多様な視点から評価ができるようにする必要があるという考え方でございます。国立博物館の業務の一つである文化財の修理は大変重要であるため、さらに充実させていく必要があるのではないか。それから、国立博物館で行っている修理は、収蔵品だけのようでありますが、今後は日本の文化財修理のナショナルセンター的な役割を目指してほしい。そして、アートドキュメンテーションは、美術館の義務であるわけでございますが、中期目標に記録、保管についても積極的に盛り込んでいく必要があるのではないか。それから、ギャラリートークなどの普及の事業については、学芸員が現在は兼務でやっている状況ですが、もっと専門家を設置する必要があるのではないか。さらに独法化に向けて職員の意識の啓発を行っていく必要があるのではないか、ということも意見として強く出ておりまして、若干の修正、あるいは、記述の充実を図っているわけでございます。
  そして、最後に文化財研究所部会では、私が部会長になって審議を行いまして、次のような意見をまとめてみました。一つは、基本的事項の前文でございますが、文化財研究所の目指すべき方向性を示しているものであって概ね妥当なものと考えていきたい。それから、独立行政法人文化財研究所が中核的な研究機関となるためには、これまで実施してきた業務を継承するだけではなくて、独立行政法人制度を活かして、文化財研究所が意欲を持って新たな事業に取り組み、また、展開できるようにする必要がある。文化財に関する調査、研究が成果を得られるまでには、相当な期間を要することが一般的ですが、それらのことを考えると、3年から5年毎に期間を区切ることには、多少の無理があるかもしれない。その中で、中期目標期間を最長5年間とすることについては、やむを得ないのではないか、そういう考え方でございます。それから、独立行政法人となることを契機に業務や組織の見直しなどの効率化を図るということについては、理解できるわけですが、一方では、今後、文化財研究所が業務に意欲的に取り組むようにするためには、業務の実施に必要となる運営費交付金を適切に措置していくことが非常に大事であると考えている。そして、独立行政法人への移行にあたって、外部の諸機関との共同研究、あるいは、研究の推進、あるいは、外部資金の導入による研究の推進というような目標を立てて努力することが大変重要であろう、また、積極的に、例えば、特許等の取得も行っていく必要があるのではないか、そして、もう一つは、研修についてですが、研修については、独立行政法人移行後も今までどおり地方公共団体の参加が得られるよう公的なものと位置づけた研修を行い、それらを実施していく必要があるのではないか、積極的に民間からの参加を受け入れていく必要があるのではないか、というような意見が出されております。こうした意見を踏まえまして、若干の修正、あるいは、記述の充実を図ってまとめあげてございます。大変簡単ではございますが、御報告とさせていただきます。

浜田委員長:  大野副大臣が所要で退出されますので、一言御発言をいただきたい。

大野副大臣:  委員長ありがとうございます。ここで退席させていただきますが、後ろ髪を引かれるような思いでございます。と申しますのは、この問題は初めてで、大変難しい問題でございまして、私も今日2回目でございますけれども、第1回の総会の時、町村文部科学大臣のあいさつの中で憶えているのは、この問題はこんなに難しいのに、よくぞ委員をお引き受けいただきました。委員の先生方ありがとうございました。これだけ憶えているわけでございますが、なぜ難しいかと言いますと、日本にとって初めてだからであります。まず、民営化できるものは民営化しよう、そして、エージェンシーといった構想でどうやって処理していったらいいか、コストベネフィットをどう評価していったらどうか、ベネフィットと言わずにアウトプットと言いましたか、というようなことを含んでいるわけでございますから、アウトプットを例えば数量にできれば極めて簡単でありますが、全部は定量化できない、しかも、目標も定量化できない。ここに、難しい問題があるのではないか。しかも、4月1日からは独立行政法人化するわけでございますけれども、4月から決まっている、もう3月でございますけれども、なお、こうして議論していただかないといけない。非常に難しい問題にお取り組みいただき、本当にありがとうございます。そういう中で、全く個人的な感想でございますが、先ほども例えば財務内容という御質問がございました。財務だけで考えるのであれば大変簡単でありますけれども、それ以外の要素で考えていかなければいけない。非常に難しい問題でございます。委員長からもお金が余ったらどうするんだ、という御質問がございましたが、努力したら余った、余ったら召しあげられるでは、大変努力のし甲斐がないわけでございますから、これは一応、努力は努力としてきちっと次の事業に使っていただきたい。そこのところをどう評価していくか、ということをどうぞよろしく申し上げたい次第でございます。それから、経費の削減について、各省庁間でもう少し連携をするべきではないかとの御質問がございました。当然でございますが、これは私は むしろ独立行政法人の評価の問題というよりも、省庁再編、行政改革の問題としてまだまだ残っているんだなという気がいたしました。具体的な問題がぱっと私の頭 にひらめいてくるのでございますが、どことどことどこが問題だというと怒られたらいけませんので言いませんが、まさにそういうだぶっているところが一杯ある。一例で申し上げますと、花粉症の研究でも5省でやっているわけです。こういうことで果たしていいんだろうかという問題が、まだまだ残っているんだということに思い当たりました。それから、樫谷先生から目標が抽象的すぎるという御意見がありましたが、目標を明らかにして、そのものさしをお金だけではなくて心とか文化の向上とかそういう物差しを作っていただかないといけない。そして、もしきちっと評価委員会の役割を果たしていただけましたら、日本は素晴らしい国になるのではないかと思う次第でございます。ここで私は英語の大学入試のことを思い出したわけですが、何で英語を十年近く勉強していて我々喋れないのだろうか。それは、おそらく試験のやり方にコストをかけすぎなのではないか。文法ばかりテストをして、喋るとか読むとかいう能力を無視している。評価に金をかけなさすぎたというのが、今までの問題点であって、これは第一の減量化していくという命題と相矛盾するようなことがありますけれども、評価の仕方ときちっとしていかなければならない。例えば美術館、博物館が効率化という方向を目指すよりも、日本人の心が素晴らしいものになって、文化を愛する気持ちが素晴らしくなっていくような物差しの方が大きな物差しなのかなと、個人的には考えるわけでございます。冒頭申し上げましたように、本当に難しいお仕事でございますが、浜田委員長を始め先生方のお仕事が日本の姿、形を変えていくんだという思いで御議論を聞かせていただきました。今後ともよろしくお願いします。ありがとうございました。

浜田委員長:  ただ今5つの分科会からの御審議の状況を御報告いただいたが、どの分科会のテーマについてでも結構なので、独立行政法人の中期目標について御質問、御意見等があればお願いしたい。

清水委員:  たまたま今、副大臣から博物館、美術館のお話があって、私は国立美術館・博物館部会の委員をしているわけだが、先ほど三輪委員から議事については御報告あったわけだが、文化財の保存と活用ということが一つ大きな問題である。しかしながら、活用というのは、例えば展示ということが手段だが、展示をすれば必ず傷む。良くなることは絶対なくて、いかに保存しておくかということが大変大きな問題である。しかし、そこには効率化であるとか、国民へのサービスという反対の立場があり、部会でも総会でも、そのことについては殆ど触れられていない状況です。むしろ、今度の目的が効率化や国民へのサービスというのはよくわかるので、それはそれでいいのだが、それと同じだけの力量を保存とか保護にかけないと、生えてこない足を食べているタコのようになるのでありまして、これは非常に大きな問題であると思うので、その点を御留意いただければと思う。

鈴木(清)委員:  青少年分科会の方に所属しており、先ほど青少年分科会の中で中期目標の期間が5年間というのは長いのではないかという意見があったという報告があったが、その意見を申し上げたのが私である。それで、やはり議論していても、非常に中期目標というものが果たしてこういう記述でいいのかとか、評価の尺度が果たしてこれでいいのかとか、非常に疑問の多い中でいろいろなことがスタートしており、果たして5年間という長い期間を設定してよいものだろうかということが第一義の問題であると思っている。それから、非常にこう科学技術関係の法人の目標を見ると、いついつまでに例えば空力データを取得するとか、非常にわかりやすいのだが、教育関係の法人の場合、到達イメージというのが抽象的になっており、5年間抽象的なままいくことについても若干私自身としてもこれでいいのかなという気がする。初めてやることなので、少し短い期間の中でやることも検討してみたらどうかと思う。

村田委員:  全体に広がる話だが、これまでは法人という組織体の外部から見た評価というものを議論しているが、実は全体から見れば内部自身がやはり活性化しなければいけない。それから、共通的な問題としては、御質問にもあったが、投入に対するアウトプットの中身が数えられるものと数えられないものがある。数えられるものというのは、むしろ専門家が御覧になってある種の評価が客観的にそれなりにできるが、数えられないもの、イマジナリーパートというものは、むしろ専門家ではなくて、もう少しそのサービスを受ける方自身、つまり、一般市民の満足度を測る仕組みがないと、非常に曖昧になってしまうのではないか。つまり、その専門家集団だけが数えられるものも数えられないものも評価してしまうのは、無理があるという感じがした。そういう意味で、もう少し教育、あるいは科学技術の中でも基礎の方はそうだが、広がりというものを評価する仕組みを、もう少し時間をかけて、3月末までに終わらないかもしれないが、作っていくという意識が必要なのではないか。拙速にならず、人々の間に広がった価値や意識改革、リテラシーを高めたということを評価する仕組みがいるのではないかという感じがした。

樫谷委員:  財務内容の改善の話だが、他の委員からも意見が出たように、財務がよければいいとこういうことではないということではあるが、それぞれの財務内容のところを見ていると、財務内容の改善ということと業務運営の効率化を一緒にしているのではないか、と見受けられる。と言うのは、確かに業務運営の効率化というのは削減するということだと思うが、財務内容の改善というのは、必ずしも削減するということとイコールではないのではないか。効率化して余ったものをどう使うかという観点が必要なのではないか。それで足らないものは、じゃあ、どういう自己収入を確保するかという観点で見ていかないと、縮小均衡のような事業計画になりかねないようなことになっている。業務運営を改善して不必要なところにはお金をかけないけれども、その余ったお金でどうするか、あるいは足らないものをどうして調達していくかという観点からの財務内容の改善になるようにしていただければ、いい計画になるのではないかと思う。

池上委員:  既にいろいろな議論が出ていて、おっしゃるとおりと考えるが、効率化については、分母と分子の話があって、分子をどうするかというのが重要であるのに、今は分母を入れたものをどうするかという議論でちょっと残念ではある。分子の方が定量化できないというのがあるのではないかと思う。もし財務にしても効率化という点にしても、今の国の制度の中で金を使う場合には、おそらく民間で使う金の3分の1の価値しかないのではないか。つまり、例えば物を買うにもきちっと調達をしなければいけないとか、いろんな余分なコストを払わないと国の金は使えない。どのくらい自由に使えるようになるかということが、おそらくすぐできる財務関係あるいは業務の効率化であると思う。その辺が非常に気になる。運営費交付金という形で一目でくると言いながら、かなり細かいところまで、例えば千円の出張をするにも紙を5〜6枚書かないといけないというような通常民間では考えられない、要するにコストベースで考えたら考えられないことが行われていては意味がない。その辺をどうするかということが、効率化のやり方であると思うのだが、それ以外の話、例えば美術館の本来のミッションがあると思うのだが、何をすべきかという分子の方を議論したとすれば、それはある程度お任せしていただきたいというしかないと思う。財務状況がよくなっていても、例えば美術館に誰も来なくなるなどメンテナンスが非常に悪いということになるとすれば、国民にとっては税金がうまく使われているということにはならない。税金というのはそんなに効率よく使うのではなくて、文化とかそういう見えないものに投資するのであって、もし金を稼ぐのであれば、民間に任せていただいた方がよっぽどうまい。その一番基本的なところを考えた上で表現を見てみると、経費節減についてもそれぞれバラバラに書かれているような気がする。このところを何%というのは、もし出来るのであれば数値をあげることについて、もう一度御検討いただきたいと思っている。これは、精神的な話で書いてしまうというやり方があると思うし、あるいはどこの部分についてそ うするという書き方もあると思う。おそらく民間では、経費を下げるのに一番いいのは人件費を下げるということで、人の首を切るのが一番簡単なわけだが、それは 実際はできない。そういうかなりのしばりの中でどうするかということを現実の問題として考えて、できることなら何%というのは、目標というのは本来そういうものだが、もう少しフェイントをかけるというような形で書くのが一番いいのではないか。分子をどうやって膨らませていくかということを考えて、もし、国全体として効率を上げたいということであれば、具体的に何年後に独立行政法人のうちの例えば5分の1はもうつぶしますというくらいの目標を掲げておけば、それぞれ頑張ってやっていただけるのではないかと思っている。

岡部委員:  今の池上先生の発言でちょっと気になるのだが、事務的なもの、特に経理上の処理なんかは簡略化されるのか。それとも従来通りなのか。ここが非常に人件費削減にも大きく効いてきて、もし今の3分の1に処理が減るのであれば、人員は他のサービスに利用できる。この辺は国立大学もいずれ独立行政法人になるようなので、是非伺っておきたい。

安部室長:  その点については、基本的には法人の自主性に委ねられる部分であり、そういうことをやって経費の削減をすることになっている。大まかなことは目標の中にも書いているけれども、個別にこの部分を合理化するということは、その法人が自分で決めていくことになる。

山本委員:  客観的な評価ができるかできないかという問題については、お伺いもあるのですが、評価基準や評価尺度の多元化についての研究開発を行わなければならない。客観的には評価できないと言ったって何も始まらない。そういう質的な評価をするような基準とか尺度とかを研究開発をしようとしているのか。もしやっていなければ、やはりここでやっていかないと、教育は百年の長い目で見てくれと言ったところで誰も納得しない。そこら辺のところはどうなのか。

浜田委員長:  それぞれの独立行政法人の中期目標、中期計画を固めて、それに基づいてこれからの行動パフォーマンスの結果を評価していくという大変大事なことを、にわかに集められて、にわかに決めて、それで完璧だというのはまずあり得ないのではないか。5年がいいのか3年がいいのかという議論も先ほどからあるが、私どもが民間で、初めての商品に挑戦しようという時には、必ず試作というのをやる。試作機を作って、毎日動かしてみて、動かしながらチェックしていって、ここがまだだめだ、ここがまだだめだと修正しながら最後に完成させる。制度の場合は、もっとそういうものが大事ではないか。3年くらいの期間でスタートするけれども、最初の一年間は仮目標、仮という言い方がいいかどうか別にして、気持ちの上で仮目標で一年間やってみて、一年間やりながら目標というものを考えていくということが制度上可能なのかどうか。その期間を評価システムの研究期間というか、試作期間というか、歩きながら考える。悠長なように聞こえるかもしれないが、国民ほとんどの方に大変関係の深い大事な施設や機関であるわけだから、こういうことは歩かないで決めることができるのかなという感じがする。どうなんでしょうか。

村田委員:  参考になるかどうかわからないが、評価システムを研究対象にしようという提案をしていると、学問に馴染まないというコメントをあちこちからいただく。つまり、社会システムがしっかりしないと、科学技術も生きないという時代で、それは生命科学であろうと環境科学であろうと単なる技術だけでは価値が作れない時代なのに、両方にまたがってある判断をしようという提案をすると、それは馴染まないと、従来の学問の延長に入らないではないかとなってしまう。それでも、今あえてあるところで提案をしようとしているが、その中ではどんな価値を作るのか、それをどういう軸で評価するのか、それ自身を研究対象にしようとしている。それは極めて大事なんだけれども、予算はつかないという状況。

舘委員:  特に教育について目標が数値化できないという御議論と、期間という御議論がでたので、私の担当している学校教育分科会の資料1、2、3の内容をちょっと説明させていただくと、この中で確かに大学入試センターと特殊教育総合研究所は5年だが、教員研修センターは3年という御提案があり、部会もそれでいいのではないかという判断があった。教員研修センターは、実際に対象機関がこなす量的な指標も設定しており、研修を受けた方々から、85%以上から「有意義だった」と回答をもらえるような目標ということで、これは確かに机上で作っているので心配もあるかとは思うが設定してある。特殊教育総合研究所は、名前からいって研究所である。研究のところは確かに数値化しにくいわけだが、研修事業あるいは教育相談というところでは、数値目標も作っている。そういう形で大学入試センターの方もそういう努力があって、そういう意味では全然数値目標ができていないということではない。それから、確かに研究をしてからでないと設定できないということもあるとは思うが、この機関自体が独立行政法人を新たに作るというよりは今あるものを独立行政法人化に持っていこうということであるし、教員研修センター自体は新しく作られるけれども、事業の内容としては文部省で既にやってきたものをこういう形で独立行政法人化させるわけで、そういう意味ではいろいろ経験があるので、そういうことを踏まえて御提案がされているのだと思っている。そういう意味で、法規上は中期目標は絶対変えられないというようには設定されてないようだが、もちろん、これでスタートして問題があれば変えないといけないということも出てくると思うが、学校教育分科会で担当した3機関に関しては、やはり、ある程度の数値化を、暫定的というよりは、この位で設定していいのかなという風に認識していたと私は思っている。

池上委員:  今の評価の議論だが、それぞれによって随分違ってくる。継続性なり連続性が必要なところは、やはり長い計画を立てていかないといけない。それが陳腐化した場合には全部だめにするということをやる必要がある。今そういう問題がいろんなところにあると思うが、もう一つ重要なのは変化が早い部分に対応する、確かに委員長がおっしゃったように仮にいろいろ決めてやっていく、つまり別の言い方をすると目標を立てること自体にリスクがある。従来の国のやり方というのはリスクがゼロでもって全て議論を組み立てる。ただ、動くものについては、おそらく独立行政法人化していわゆる法人格をもってやるとすれば、リスクを許容したような形で仮の目標を作りながら適宜修正していく。だから、企業なんかそういうやり方を取っていると思う。あるいは、大学でも私立大学はそういうやり方を取っていると思う。そういう風に分けて考えた方がいい。ここで重要なことは、国の機関というものはリスクということの発想がないので、それをうまくどうインプリメントしていくかということが具体的に進める上で重要ではないか。

安部室長:  中期目標の変更について、法律上どうなっているかだけ説明すると、参考資料2の3ページ目に独立行政法人通則法の第29条があるが、ここに中期目標を定めて法人に指示して公表しなければならないと規定している。これを変更した時も同様とすると規定してあり、変更することは勿論想定されている。変更する場合には、第3項にあるように、中期目標を定め、または、これを変更しようとするときには、評価委員会の意見を聴かなければならないとされている。

岡部委員:  誰の申し出で変更するのか。

安部室長:  文部科学大臣が変更することになる。

岡部委員:  こちらの評価委員会で必要だという動機付けはないんですね。

安部室長:  法律上、それは明示的に書かれているわけではないが、毎年度の業務の実績の評価の際に、目標にさかのぼって変更する必要があるという意見を申し出ることは可能である。

平野委員:  おそらく、評価委員の皆さんが、役所に対して言いたい思っていることは、管理の思想から経営の思想にちょっともう一歩踏み出してみたらどうかというサジェスションではないかと思う。行政というのは管理の専門家なので、管理は黙っていてもキチッとやる。今回、独立行政法人を16作って、そこに経営の思想を入れようとしているわけだが、残念なことに行政のプロは経営のプロではないし、経営というのは、先ほど池上先生の発言にあったように、リスクを恐れてはいけないし、前例をむしろ破らなければいけないわけだから、前例にないことはやってはいけないというトレーニングを受けてこられた方にはちょっと難しい考え方かもしれない。これを機会に少し経営マインドを持ってみたらどうか。その経営というのは、財務だけではなく、新しいことをやってみて、そこに突破口が見つかれば、そこからどんどんどんどん突出していくというもの。俄かにそれをやりなさいといっても多分つまずいてしまうだろうから、そこは言わないけれども、少し心としてそういうものを持っていただきたい。そのように運営していく独立行政法人と、そういうものがなく、昔のままの管理の姿勢で運営していく独立行政法人とでは、2年後、3年度、5年後に随分違ったものになるだろうと私はなんとなく思っている。

浜田委員長:  ありがとうございました。あるいはまだまだ御意見がおありかとも思うが、時間の関係もあるので、この辺で審議はうち切らせていただきたい。最初に事務局の方から説明があったように、今日お示しした中期目標案は、財務省及び中央省庁等改革推進本部等と協議中のものであり、今後、若干の変更があるかもしれないが、変更の都度会議を開催するというわけにもいかないので、本日委員の皆様からいただいた御意見等を踏まえ、中期目標案の今からの修正については、委員長の私に御一任いただき、それに基づいて中期計画の策定を進めさせていただくことでよろしいか。

<異議なし>

  中期目標の最終版については、次回総会において御報告をさせていただく形になろうかと思う。事務局と相談して、必要であれば、委員の皆様にファックス等で御意見をお聞きしながら進めていきたいと考えているので、よろしくお願いしたい。最後に、次回の予定について事務局から説明をお願いしたい。

<事務局から説明>

浜田委員長:  ありがとうございました。それでは本日の会議はこれにて閉会とさせていただきます。どうも御協力ありがとうございました。

(以  上)

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