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独立行政法人評価委員会(第62回) 議事録

1.日時

平成27年1月20日(火曜日)~平成27年1月26日(月曜日)

2.場所

書面審議

3.議題

  1. 日本原子力研究開発機構の中期目標期間終了時に見直し内容(案)について
  2. 日本原子力研究開発機構の次期中長期目標(案)について

4.出席者

委員

門永委員長、前田委員長代理、秋池委員、岩井委員、植田委員、奥野委員、加藤委員、工藤委員、栗原委員、榊委員、佐野委員、菅谷委員、高橋(和)委員、髙橋(德)委員、田渕委員、都河委員、友永委員、中川委員、永村委員、広崎委員、古川委員、宮内委員、山本委員

5.議事録

 独立行政法人の中期目標期間終了時の見直しに当たっては、独立行政法人通則法第35条の規定に基づき、また次期中期目標を定めるに当たっては、同第29条の規定に基づき、それぞれ文部科学省独立行政法人評価委員会の意見を聴くこととされている。日程等の都合上、委員会総会の会議を開くことは困難であったため、文部科学省独立行政法人評価委員会運営規則第3条の規定にのっとり、平成27年1月20日(火曜日)~1月26日(月曜日)にかけて、書面審議を行った。

 本審議において、以下のとおり委員より意見があった。

(1)日本原子力研究開発機構の中期目標期間終了時に見直し内容(案)について

【髙橋德行委員】
 第2-1-(1)について
1. ペナルティーを課すことによって、安全より日程重視の判断を下す懸念あり。
2. 有能な人材を投入しても稼働困難な状況に仮に陥った場合、それは、業務執行の問題でなく、計画そのものの問題として捉え、計画立案上の責任を明確にすることが、筋ではないかと思われる。

本意見に対し、次のとおり事務局より委員に回答を行い了解を得た。

【事務局】
 御指摘を踏まえ、「第2事務及び事業の見直し1.「もんじゅ」における高速炉に関する研究開発(1)今後の研究開発の工程等の明確化」の項目において、以下の通り記載を変更することとしたいと考えている。

(改定案)
 さらに、現行の中期計画において予定された本格運転の開始及びその後の研究開発ができていない状況を踏まえ、「もんじゅ」の再稼動が大幅に遅れた場合について、遅れた原因について計画立案の妥当性も含めて分析した上で、関係役職員の業績評価を踏まえた手当の減算等により責任を明確化することとする。

また、審議において以下のとおり委員より意見があった。

【都河委員】
 資料1-1の概要を読ませていただいた。第2の事業及び事業の見直しについて、不明点がある。「(1)に、停止中の維持管理経費に配慮しつつ再起動に向けた課題等に対応する。」とある。
 莫大な国民の税金を投与して開発し、問題が出たために停止した経緯について、及びどうクリアして再起動する見通しがついたのか説明が必要なのではないかと思う。この文からは維持管理経費が高いため、再起動するようにも取れる。
 原子力発電が開始することになり、原発が自然エネルギーに比べコストが安いという説明があるが、もんじゅ等の開発費を含め、廃棄放射物処理・保管問題の費用を含め、本当に原発が一番安いのが、いつも気になる。国民への説明が国として足りないのではないかと思う。決して、原発反対ではないが、福島事故をみて、また、これから大きな地震予想が立っている中、心配している。

本意見に対し、次のとおり事務局より委員に回答を行い了解を得た。

【事務局】
 資料1-1の概要において本文の趣旨を必ずしも適切に表現できておらず失礼した。
 資料1-1において「維持管理経費に配慮しつつ」再稼働に向けた課題等に対応するとの記載についてだが、見直し内容案本文の「安全の確保を最優先とした上で再稼働するまでの間における維持管理経費の削減方策を早急に策定し、」の趣旨を概要として記載しており、維持管理経費が高いため再稼働をするという趣旨ではない。
 また、見直し内容案本文の「第2事務及び事業の見直し 1.「もんじゅ」における高速炉に関する研究開発 (2)保守管理の在り方、事故等防止対策の見直し及び明確化」において、「もんじゅ」の再稼働を目指すに当たっては、保守管理上の不備等により原子力規制委員会から保安措置命令が出されている経緯を踏まえ、現場の職員の安全意識の徹底、業務上の問題点の改善等を行うことができるよう、直ちに、それらの取組を統括することができる者を置くなど現場レベルでの改善を推進する手法を導入する等、安全性の観点についても、しっかりと取り組むこととしている。
 なお、当該部分については、目標案においても、以下の通り、安全を最優先とした取組になるよう記載させていただいているところである。
 こうしたことから、原案通りとしたいと考えているため御理解いただくよう、よろしくお願いしたい。
(目標案)
 「エネルギー基本計画」及び「もんじゅ研究計画」(平成25年9月 文部科学省、以下「もんじゅ研究計画」という。)等に基づき、(略)「もんじゅ研究計画」に示された高速炉技術開発の成果を取りまとめるため、停止中の施設の維持管理費に配慮しつつ、新規制基準へ適切に対応して速やかに運転を再開し、研究開発を進める。
(略)
 また、「もんじゅ」については、再稼働に向けて国民の理解を得ることが必要不可欠であり、再稼働までの工程等について明確化し、国民に対してわかりやすい形で公表していく。
 なお、「もんじゅ」における研究開発を進めるに当たっては、それぞれの役職員が担当する業務について責任を持って取り組み、安全を最優先とした運転管理となるよう体制の見直しを進め、現場の職員の安全意識の徹底やマニュアルの整備・見直し等、現場レベルでの改善を推進する。

また、審議において以下のとおり委員より意見があった。

【中川委員】
 原子力機構は、我が国における原子力に関する唯一の総合的研究開発機関として、原子力発電所の安全研究を推進しなければならない立場にあるはずだ。もし、その分野の研究を、十分に行っていたら、福島第1発電所で事故が起きることが避けられた可能性はなかったかどうか、という視点で、自らの業務を点検していないのは、極めて残念である。
 福島事故について、種々の調査報告で指摘されている様々なレベルでの安全の視点の欠如が、原子力機構の研究開発業務とどう関わっていたのか、いなかったのか。関わっていたとしたら、何が足りなかったのか。これまでの研究開発業務として取り組んでいなかったとしたら、唯一の原子力に関する研究開発機関として取り組む必要がないのかどうかの総点検がなければ、唯一の機関としての責務に答えられないのではないか。
 自らの安全の徹底は、その再検証の上で行うべきではないか。

本意見に対し、次のとおり事務局より委員に回答を行い了解を得た。

【事務局】
 機構においては、これまでも安全性向上のための研究開発を実施していたが、特に東京電力福島第一原子力発電所事故を踏まえ、シビアアクシデント対策などについて強化し、業務を進めているところである。頂いた御意見も参考として、更なる安全性の向上に努めてまいる。貴重な御意見に感謝する。

(2)日本原子力研究開発機構の次期中長期目標(案)について

【門永委員】
 全般的に言えることだが、案の中に散見される以下の表現で終わる文章は、新しい研究開発法人で求められる具体的な目標設定のコンセプトからは程遠いと思われる。
 「改善を推進する」、「適切に実施する」、「貢献する」、「目指す」、「努める」、「向上を図る」

本意見に対し、次のとおり事務局より委員に回答を行い了解を得た。

【事務局】
 研究開発法人はアウトカムまでの役割を全て担うことは困難である場合もあるが、御指摘を踏まえ、文中の表現を全般的に見直した。

【高橋徳行委員】
 ローマ数字4.6について、核燃料サイクルに係る再処理、燃料製造は日本にとってのWANT。一方、「放射性廃棄物の処理処分に関する研究開発」は、人類にとってのMUST。この放射性廃棄物の課題解決のための専門の研究所があってもおかしくないテーマ。この課題解決を前に進めることが原子力政策の要と思われる。したがって、「放射性廃棄物の処理処分に関する研究開発」は独立項目として設定すべきと思われる。

本意見に対し、次のとおり事務局より委員に回答を行い了解を得た。

【事務局】
 放射性廃棄物の処理処分については、使用済燃料を直接処分するのか、再処理した上で高レベル放射性廃棄物として処理するのかなどの様々な検討がなされているところであり、核燃料サイクルに係る再処理、燃料製造と放射性廃棄物の処理処分は、それぞれが互いに強く関連し、一体的に研究開発を進めることが重要であると考えている。昨年4月に閣議決定された「エネルギー基本計画」においても、「使用済燃料の処分に関する課題を解決し、将来世代のリスクや負担を軽減」するためにも核燃料サイクルを進めることとしている。また、原子力機構においてもその認識の下、組織再編の際に、これらの取組を一つの部署にまとめて取り組んでいるところである。
 こうしたことから、原案通りとしたいと考えているため御理解いただくよう、よろしくお願いしたい。

また、審議において以下のとおり委員より意見があった。

【中川和之委員】
 原子力機構は、我が国における原子力に関する唯一の総合的研究開発機関であり、福島第一原子力発電所の事故を起こしてしまった我が国の唯一の機関として、研究の最重点事項は原子力の安全性確保の研究開発であるべきだ。
 原子力安全規制行政への技術的支援のための安全研究や、核セキュリティと並列して語られるような安全性向上研究に留まらない調査研究が必要である。研究機関であればこそできる安全研究とは、当法人の安全を最優先することではない。
 福島事故について種々の調査報告で指摘されている様々なレベルでの安全の軽視を、どのようにすれば社会実装できるのかというような調査研究も役割であるはずだ。人材育成の視点に安全がないのも疑問である。

本意見に対し、次のとおり事務局より委員に回答を行い了解を得た。

【事務局】
 御指摘を踏まえ、「ローマ数字4.1.東京電力福島第一原子力発電所事故の対処に係る研究開発(1)廃止措置等に向けた研究開発」の項目において、以下の通り記載を変更することとしたいと考えている。東京電力福島第一原子力発電所の事故対応で得られた知見については、我が国のみならず、各国の原子力施設における原子力の安全性の向上等に貢献していくことが必要と考えており、御指摘を踏まえつつ取り組んでまいりたい。

(改定案)
 また、NDF等における廃炉戦略の策定、研究開発の企画・推進等に対し、専門的知見や技術情報の提供等により支援する。さらに、東京電力福島第一原子力発電所の廃止措置等に係る研究開発を通じて得られた知見をもとに、事象解明に向けた研究も強化し、今後の軽水炉の安全性向上に貢献する。
 これらの取組により、東京電力福島第一原子力発電所の廃止措置等を実施する現場のニーズに即した技術提供を行い、より安全性や効率性の高い廃止措置等の早期実現及び原子力の安全性向上に貢献する。

お問合せ先

大臣官房政策課評価室

評価委員会係(内線3271)

-- 登録:平成27年06月 --