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独立行政法人国立青少年教育振興機構の達成すべき業務運営に関する目標(中期目標)について

2011年3月1日
スポーツ・青少年局青少年課

(序文)

 独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)第29条の規定により、独立行政法人国立青少年教育振興機構(以下「機構」という。)が達成すべき業務運営に関する目標(以下「中期目標」という。)を次のとおり定める。

(前文)

 近年、都市化、情報化、少子化等が進み、青少年が体験的に学習する機会や他者と直接的にコミュニケーションを図る機会が減少するなど、青少年を取り巻く環境は大きく、急激に変化している。また、グローバル化の進展は、世界と我が国との距離を縮め、多様な価値観をもつ人たちとの共生が求められている。次代を担う青少年は、このような環境の中で育ち、来るべき持続可能な新しい社会を作る存在であることから、急激な変化に対応できるよう、多様な資質・能力を備えることが求められる。特に、個として確立しつつ、激動する社会の一員として、その形成に積極的に参画していくことが必要である。
 そのためには、中央教育審議会をはじめ関係各方面から指摘されているように、青少年が社会体験や自然体験など様々な体験を通じて、他人を思いやる心や感動する心などをはじめとする豊かな人間性や協調性などを身に付けられるよう、社会全体で取り組んでいくことが必要である。
 また、平成23年度から順次全面実施される新学習指導要領においても、学校教育における自然体験活動など各種体験活動の充実が求められており、青少年教育は、学校教育とともに車の両輪として、青少年の健全育成に取り組んで行く必要がある。
 一方で、「独立行政法人の事務・事業の見直しの基本方針」(平成22年12月7日閣議決定)において、機構が講ずべき措置として「国立青少年交流の家、自然の家の自治体・民間への移管等」が掲げられた。
 このため、機構は、文部科学省が作成する工程表に沿って、国立青少年交流の家、青少年自然の家の自治体・民間への移管等の調整に取り組むとともに、「国立青少年教育施設の在り方に関する検討会」の検討結果等を踏まえ、引き続き、我が国の青少年教育の振興及び青少年の健全育成を図る青少年教育のナショナルセンターとしての役割を果たしていく必要がある。また、NPO、企業等が協働する「新しい公共」の担い手を育成していくことにも積極的に貢献すべきである。
 このような役割や背景のもと、第1期中期目標期間における業務の実績についての評価結果や「中期目標期間終了時における独立行政法人の組織・業務全般の見直しについて」(平成15年8月1日閣議決定)及び「独立行政法人の事務・事業の見直しの基本方針」(平成22年12月7日閣議決定)等を踏まえ、機構の第2期中期目標を、以下のとおりとする。

1 中期目標の期間

 中期目標の期間は、平成23年4月1日から平成28年3月31日までの5年間とする。

2 国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する事項

1.青少年及び青少年教育指導者等を対象とする研修等の推進

 青少年の体験活動等を活用した我が国の青少年教育のナショナルセンターが行うにふさわしい教育事業を通じ、青少年の課題や困難を有する青少年の問題等への対応を総合的に図るため、以下のような事業について、機構が自ら企画して取り組むとともに、毎年度平均90%以上の事業の参加者からプラスの評価を得られるよう、その質の向上を図る。

(1)青少年教育に関するモデル的プログラムの開発
 「子ども・若者ビジョン」(平成22年7月子ども・若者育成支援推進本部決定)において示された青少年の課題や困難を有する青少年の問題等の国の政策課題に対応した先導的・モデル的な体験活動事業を実施し、公立の青少年教育施設等において活用できるモデル的なプログラムを開発する。その際、公立の青少年教育施設等における各種事業の普及状況等を踏まえ、事業を厳選・特化する。

(2)青少年の国際交流の推進
 青少年及び青少年教育関係者との国際交流を推進するとともに、国内外の青少年の異文化理解を増進させる。

(3)青少年教育指導者等の養成及び資質の向上
 青少年教育団体等で中核となる青少年教育指導者その他の青少年教育関係者(以下「青少年教育指導者等」という。)の研修事業を実施し、その資質を向上させる。また、新たな青少年教育指導者等を養成する。

(4)青少年の体験活動等の重要性についての普及・啓発
 青少年の自然体験活動等の体験活動や読書活動等の重要性に関する普及・啓発を図る。

2.青少年及び青少年教育指導者等を対象とする研修に対する支援

 青少年及び青少年教育指導者等に対して、広く学習の場や機会、情報を提供するとともに、指導・助言する等の教育的支援を行うことにより、研修利用者の多様で主体的・効果的な学習活動を促進するとともに、毎年度平均80%以上の利用団体からプラスの評価を得られるよう、その質の向上を図る。
 (1)研修利用の促進
 青少年及び青少年教育指導者等に対する研修のための利用を促進し、毎年度、青少年人口(0歳~29歳)の1割程度の利用実績を確保する。
 (2)研修に対する支援の推進
 指導・助言等の教育的支援を行い、青少年及び青少年教育指導者等の研修目的達成への支援を推進する。特に、学校教育との緊密な連携を図るため、平成23年度から順次全面実施される新学習指導要領を踏まえた支援を推進する。

3.青少年教育に関する関係機関・団体等との連携促進

 我が国の青少年教育の発展・充実を目指し、青少年教育に関する国内外の関係機関・団体等との連携を促進し、関係機関等によるネットワークを構築するとともに、構築されたネットワークを活用した情報共有等を推進する。  

4.青少年教育に関する調査及び研究

 青少年教育のナショナルセンターとしての調査及び研究体制を強化し、青少年教育に関するより充実した基礎的・専門的な調査及び研究を行い、その成果等を広く提供・活用することにより青少年教育の振興を図る。
 (1)調査及び研究体制の強化
 大学等の高等教育機関や民間等との連携を推進するとともに、既存の組織・体制を見直し、調査及び研究体制を強化する。
 (2)調査及び研究の実施
 青少年教育に関する基礎的な調査及び研究を計画的に実施するとともに、青少年教育を巡る諸課題等に対応した専門的な調査及び研究を行う。また、その成果等については、青少年教育に関する国の政策立案等にも資するものとする。

5.青少年教育団体が行う活動に対する助成

 子どもたちの健全育成のためには、NPO、企業など「新しい公共」の担い手となる民間の役割が不可欠であり、特に地域における民間主導の子どもの健全育成のための活動は重要であることから、主に地域レベルで民間団体が行う活動に対し、財政的支援を行うことにより、民間団体の活動の一層の活性化を図る。

(1)助成金の交付

 青少年教育団体に対し、当該団体が行う以下の活動に対して助成金を交付する。なお、助成金の交付に当たっては、文部科学省が直接行う同様の助成事業との役割分担を踏まえ、より効果的・効率的な執行を行う。また、活動事例を収集するとともに、関係団体等への情報提供を行う。
 (a)子どもの体験活動の振興を図る活動に対する助成
 (b)子どもの読書活動の振興を図る活動に対する助成
 (c)インターネット等を通じて提供することができる子ども向けの教材の開発を行う活動に対する助成

(2)選考手続き等の客観性及び透明性の確保

 助成金の交付に係る選考手続き等に関し、客観性及び透明性を確保する。

(3)資金の確保、運用及び管理の客観性及び透明性の確保

 資金の確保については、民間からの寄附の一層の獲得に努める。また、資金の運用及び管理においては、客観性及び透明性を確保し、安全性に十分留意するとともに、資金により生じた運用益の使途を明確にする。

6.共通的事項

   上記の1~5に掲げる各業務間の有機的な連携を推進するとともに、各業務の性質に応じて以下の内容について取り組む。
  (1)広報の充実
   業務全般について、広く国民に対する情報発信機能を強化するため、インターネットやマスメディア等を通じたより効果的な広報を充実し、国民の青少年教育に対する理解を増進させる。
  (2)各業務の成果の普及
   各業務の成果について公立の青少年教育施設や関係機関・団体等への普及を積極的に推進する。
  (3)各業務の点検・評価の推進
   各業務及び事業に関する自己点検・評価を実施するとともに、自己点検・評価の結果について外部検証を行い、その結果を業務の改善に反映させる。
   また、複数の候補案件から事業を選択するに当たっては、適切な方法により、審査・実施過程を透明化するとともに、案件の厳選による効率的な事業を展開する。
  (4)各業務における安全性の確保
   各業務の実施に当たっては、利用者、関係者及び職員等の安全の確保に万全を期する。
  (5)民間団体・企業・ボランティア等の参画の推進
   各業務の実施に当たっては、「新しい公共」の観点を踏まえ、民間団体・企業・ボランティア等の参画を推進する。

3 業務運営の効率化に関する事項

1.業務の効率化

  (1)一般管理費等の削減
   「独立行政法人の事務・事業の見直しの基本方針」(平成22年12月7日閣議決定)等を踏まえ、管理部門の簡素化、事業の見直し・効率化、国立青少年交流の家、青少年自然の家の自治体・民間への移管等に取り組むことにより、一般管理費については、中期目標期間中に15%以上、業務経費についても、中期目標期間中に5%以上の効率化を図る。ただし、人件費については次項に基づいた効率化を図ることとする。その際、利用者の安全を確保するために必要な人員配置や施設・設備のメンテナンスには十分配慮し、ナショナルセンターとしての機能が損なわれないようにする。
  (2)給与水準の適正化
   給与水準については、国家公務員の給与水準等を十分考慮し、手当を含め役職員給与の在り方について厳しく検証した上で、機構の業務の特殊性を踏まえた適正な目標水準・目標期限を設定してその適正化に計画的に取り組むとともに、その検証結果や取組状況を公表する。
   また、総人件費についても、平成23年度はこれまでの人件費改革の取組を引き続き着実に実施するとともに、平成24年度以降は「公務員の給与改定に関する取扱いについて」(平成22年11月1日閣議決定)に基づき、政府における総人件費削減の取組及び今後進められる独立行政法人制度の抜本的な見直しを踏まえ、厳しく見直す。
  (3)外部委託の推進及び契約の適正化
   定型的な管理・運営業務についての積極的な外部委託の導入等により、効果的・効率的に業務を実施する。
   また、契約については、「独立行政法人の契約状況の点検・見直しについて」(平成21年11月17日閣議決定)に基づく取組みを着実に実施することとし、契約の適正化、透明性の確保等を推進し、業務運営の効率化を図る。
   さらに、官民競争入札等の導入に向けた検討を行う。
  (4)業務の電子化の推進
   情報セキュリティに配慮した業務運営の情報化・電子化に取り組み、業務運営の効率化と情報セキュリティ対策の向上を目指す。
  (5)保有資産の見直し
   保有資産については、引き続き、その保有の必要性について不断に見直しを行う。

2.効果的・効率的な組織の運営

  (1)内部統制の充実・強化
   機構の業務及びそのマネジメントに関する内部統制を充実・強化するとともに、役職員等のコンプライアンス意識を向上させる。
   また、監事監査及び内部監査を充実し、業務運営に適切に反映する。
  (2)各施設の役割の明確化及び運営の改善
   本部を中心として、各施設の役割分担を行い、施設ごとに果たすべき役割を明確にするとともに、各施設の自己評価を適切に行い、運営の改善を行う。
  (3)各施設の自治体・民間への移管等
   文部科学省が作成する工程表に沿って、国立青少年交流の家、青少年自然の家の自治体・民間への移管等に取り組むとともに、一定の施設について、「新しい公共」の概念を導入し、効率的な組織運営を目指す。   
  (4)施設の効率的な利用の促進
   青少年教育に関する業務の遂行による施設の利用状況を向上させるとともに、その業務に支障のない範囲内で、施設を一般の利用に供し、効率的な利用を促進する。加えて、国立オリンピック記念青少年総合センターをはじめ、施設のさらなる効率的・効果的な利用を実現するために必要な方策を検討する。その上で、宿泊室稼働率等が低く、今後もその向上が見込めない施設については、他の施設による代替可能性など地域の実情を考慮の上、一定期間の開設、休止や統合・廃止に向けた検討を行う。

4 財務内容の改善に関する事項

 1.自己収入の確保

 利用者、利用の目的及び形態等を踏まえ、施設使用料等を見直すことなどにより、自己収入を確保する。その際、施設設置以来の青少年利用は無料という原則及び学校教育における青少年の体験活動等の重要性を十分考慮するものとする。また、積極的に外部資金や寄附金の増加に努める。
 自己収入の取扱いにおいては、毎事業年度に計画的な収支計画を作成し、当該収支計画による運営を行う。

 2.固定経費の削減   

管理・運営業務の効率化を図るとともに、効率的な施設運営を行うこと等により、固定経費の節減を目指す。

5 その他業務運営に関する重要事項 

1.長期的視野に立った施設・設備の整備・管理の実施

  (1)施設・設備は、青少年等に対する研修が効果的に実施されるよう、長期的視野に立って、その整備を計画的に推進する。
   また、それらの管理運営においては、老朽化した施設・設備の改修や維持保全を確実に実施することで、安全の確保に万全を期する。      
  (2)利用者本位の快適な生活・研修環境の形成のための施設整備を進め、特に幼児、高齢者、障がい者等に対してやさしい施設とする。

2.人事に関する計画

   業務のより一層の効果的・効率的実施のため、人員の適正かつ柔軟な配置、職員の専門性を高める研修機会の充実、新規職員の計画的な採用、人事交流や任期付任用、幹部職員の公募等の工夫により多様で優れた人材を確保し、育成する。
   また、職員の能力向上を図り、円滑な業務遂行を行うため、適切な人事評価制度を着実に運用する。

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スポーツ・青少年局青少年課

(スポーツ・青少年局青少年課)