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独立行政法人日本原子力研究開発機構が達成すべき業務運営に関する目標(中期目標)

平成17年10月1日(平成18年3月30日変更指示)(平成19年3月29日変更指示)(平成19年9月25日変更指示)(平成20年3月28日変更指示)(平成21年3月25日変更指示)(平成21年6月30日変更指示)
文部科学省、経済産業省

目次

序文

1 中期目標の期間

2 国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する事項
1. エネルギーの安定供給と地球環境問題の同時解決を目指した原子力システムの研究開発
2. 量子ビームの利用のための研究開発
3. 原子力の研究、開発及び利用の安全の確保と核不拡散に関する政策に貢献するための活動
4. 自らの原子力施設の廃止措置及び放射性廃棄物の処理・処分に係る技術開発
5. 原子力の研究、開発及び利用に係る共通的科学技術基盤の高度化
6. 産学官との連携の強化と社会からの要請に対応するための活動

3 業務運営の効率化に関する事項
1. 柔軟かつ効率的な組織運営
2. 統合による融合相乗効果の発揮
3. 産業界、大学、関係機関との連携強化による効率化
4. 業務・人員の合理化、効率化
5. 評価による業務の効率的推進

4 財務内容の改善に関する事項
1. 予算の適正かつ効率的な執行
2. 自己収入の確保
3. 固定的経費の節減
4. 調達コストの節減

5 その他業務運営に関する重要事項
1. 安全確保の徹底と信頼性の管理に関する事項
2. 施設・設備に関する事項
3. 放射性廃棄物の処理・処分並びに原子力施設の廃止措置に関する事項
4. 国際約束の誠実な履行
5. 人事に関する事項


序文
 独立行政法人日本原子力研究開発機構(以下「機構」という。)は、原子力基本法(昭和30年法律第186号)第2条に規定する基本方針に基づき、我が国における原子力の研究、開発及び利用を計画的に遂行するために原子力委員会が定める基本的考え方にのっとり、その業務を総合的、計画的かつ効率的に行うことが必要である。これを踏まえ、独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)第二十九条の規定に基づき、機構が達成すべき業務運営に関する目標(以下「中期目標」という。)を定める。

1 中期目標の期間
 機構の当期の中期目標の期間は、平成17年(2005年)10月1日から平成22年(2010年)3月31日までの4年6ヶ月間とする。

2 国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する事項

1. エネルギーの安定供給と地球環境問題の同時解決を目指した原子力システムの研究開発

(1) 高速増殖炉サイクル技術の確立に向けた研究開発
 高速増殖炉サイクルは、軽水炉サイクルに比べウラン資源の大幅な有効活用を可能とし、長期的なエネルギー安定供給に貢献できる可能性を有するものである。このため、その実用化に向けた研究開発を推進する。

1) 高速増殖炉サイクルの実用化研究開発
 高速増殖炉サイクルの商業ベースでの導入に至るまでの研究開発計画の検討に貢献するため、高速増殖炉サイクル技術の実用化像の構築に向けた調査研究を行うとともに、その成果を踏まえた実用化研究開発を、国の定める方針にのっとり実施する。

2) 高速増殖原型炉「もんじゅ」における研究開発
 高速増殖炉の実用化に向けた研究開発の場の中核である高速増殖原型炉「もんじゅ」については、その開発の所期の目的である「発電プラントとしての信頼性の実証」及び「ナトリウム取扱技術の確立」の達成に向けて、高速増殖原型炉「もんじゅ」の運転を再開し、100パーセント出力運転に向けて出力段階に応じた性能試験を進める。

(2) 高レベル放射性廃棄物の処理・処分技術に関する研究開発
 高レベル放射性廃棄物の地層処分の実現に向け、基盤的な研究開発を着実に進め、地層処分技術の信頼性の向上を図り、原子力発電環境整備機構による処分事業と、国による安全規制を支える知識基盤として整備する。そのため、瑞浪と幌延の深地層の研究計画について、中間的な深度までの坑道掘削時の調査研究を進める。あわせて工学技術や安全評価に関する研究開発を他の研究開発機関と連携して実施し、これらの成果を地層処分の安全性に係る一連の論拠を支える知識ベースとして体系化する。

(3) 原子力システムの新たな可能性を切り開くための研究開発

1) 分離・変換技術の研究開発
 高レベル放射性廃棄物の処理・処分の負担軽減に貢献するために、高速増殖炉サイクル技術及び加速器駆動システムを用いた分離変換技術について、それぞれ核燃料サイクルへの分離変換技術の導入シナリオ及び放射性廃棄物処分のコスト低減効果に関する検討を進める。

2) 高温ガス炉とこれによる水素製造技術の研究開発
 原子力利用の多様化の一環として、高温の熱源と経済性に優れた発電手段となり得る高温ガス炉とこれによる水素製造について、技術基盤の確立に向けて研究開発を進める。

3) 核融合エネルギーを取り出す技術システムの研究開発
 原子力委員会が定めた第三段階核融合研究開発基本計画に基づき、核融合研究開発を総合的に推進し、核融合エネルギーの実用化に向けて貢献する。

1 国際熱核融合実験炉(ITER(イーター))計画
 ITER(イーター)協定(イーター事業の共同による実施のためのイーター国際核融合エネルギー機構の設立に関する協定)発効までの間、ITER(イーター)移行措置活動の実施機関として、ITER(イーター)建設の共同実施を円滑に開始するために必要な準備を実施する。ITER(イーター)協定発効後は、ITER(イーター)協定に基づく国内機関として、調達や人材提供の窓口としてITER(イーター)建設活動に取り組む。また、幅広いアプローチ協定(核融合エネルギーの研究分野におけるより広範な取組を通じた活動の共同による実施に関する日本国政府と欧州原子力共同体との間の協定)発効前は、ITER(イーター)建設に係る支援と並行して、幅広いアプローチの推進を支援する。
幅広いアプローチ協定発効後は、幅広いアプローチ協定に基づく実施機関としての業務を実施する。また、ITER(イーター)計画の技術目標の達成に貢献するため、燃焼プラズマ制御手法についてITER(イーター)運転に資する指針を得る。
 大学・研究機関・産業界の意見や知識を集約しつつ、ITER(イーター)計画及び幅広いアプローチに取り組むとともに、ITER(イーター)計画及び幅広いアプローチと国内核融合研究との成果の相互還流に努める。

2 炉心プラズマ研究開発及び核融合工学研究開発
 原型炉の実現に向けて、高い圧力のプラズマを定常的に維持するための研究(定常高ベータ化研究)等の炉心プラズマ研究開発を進めるとともに、増殖ブランケット・構造材料等の核融合工学研究を推進する。

(4) 民間事業者の原子力事業を支援するための研究開発
 民間事業者における軽水炉使用済燃料の再処理を技術的に支援するため、民間事業者から提示された技術的課題を踏まえて、研究開発を行い、当該課題の解決に貢献する。

2. 量子ビームの利用のための研究開発
 中性子、荷電粒子・放射性同位元素(RI)、光量子・放射光等の量子ビームの高品位化や利用の高度化等を目指した量子ビームテクノロジーの研究開発により、ライフサイエンス、ナノテクノロジー等の様々な科学技術分野における優れた成果の発出に貢献し、先端的な科学技術分野の発展や産業活動の促進に資する。

(1) 多様な量子ビーム施設・設備の戦略的整備とビーム技術開発
 多様で高品位な量子ビームを得るため、以下のビーム発生・制御技術開発を行う。

1)  高エネルギー加速器研究機構(KEK)と協力して大強度陽子加速器(J-PARC)の開発を進め、高出力の陽子ビームを制御及び安定化するための技術の高度化により、100kW(キロワット)の陽子ビーム出力を達成する。
 中性子利用のための利用技術開発として、高強度パルス中性子用の検出器、中性子光学素子等の開発を進める。
 また、J-PARCに中性子利用設備・機器を整備する外部機関に対して、必要な技術情報の提供等の支援を行う。

2)  研究炉による中性子利用技術及び光量子・放射光利用技術等の高度化を進める。

(2) 量子ビームを利用した先端的な測定・解析・加工技術の開発
 ライフサイエンス、材料・ナノ科学等の様々な分野における量子ビームの有効な利用を促進するため、先進的量子ビームの一層の高品位化や利用の高度化を行う。重イオンマイクロビームの細胞局部照射技術を確立するとともに、中性子非弾性散乱法のタンパク質動的挙動解析への応用に目途をつける。

(3) 量子ビームの実用段階での本格利用を目指した研究開発
 量子ビームを利用した研究開発のうち、近い将来における産業界による実用段階の本格利用が見込まれるものについては、民間事業者への技術移転等を拡充し実用化を促進するため、産業界と密接に連携して実用化を目指した研究開発を進める。

3. 原子力の研究、開発及び利用の安全の確保と核不拡散に関する政策に貢献するための活動

(1) 安全研究とその成果の活用による原子力安全規制行政に対する技術的支援
 原子力安全規制行政を技術的に支援することにより、我が国の原子力の研究、開発及び利用の安全の確保に寄与する。
 このため、原子力安全委員会の「原子力の重点安全研究計画」(平成16年7月29日原子力安全委員会決定)及び「日本原子力研究開発機構に期待する安全研究」(平成17年6月20日原子力安全委員会了承)を踏まえ、同委員会からの技術的課題の提示又は規制行政庁からの要請等を受けて、安全研究を行い、これら諸機関の安全基準や指針の整備等に貢献する。
 また、関係行政機関等の要請を受け、原子力施設等の事故・故障の原因の究明に協力する。

(2) 原子力防災等に対する技術的支援
 関係行政機関及び地方公共団体の原子力災害対策の強化に貢献するため、地方公共団体が設置したオフサイトセンターの活動に対する協力や原子力緊急時支援・研究センターの運営により、これら諸機関の活動を支援する。

(3) 核不拡散政策に関する支援活動
 我が国の核物質管理技術の向上、関係行政機関の核不拡散に関する政策を支援するため、以下の活動を実施する。

1)  関係行政機関の要請を受け、自らの技術的知見に基づき、政策的な研究を行い、その成果を発信することにより、我が国の核不拡散政策の立案を支援する。

2)  関係行政機関の要請を受け、核物質管理技術開発、計量管理等の保障措置技術開発を行い、国際原子力機関(IAEA)等を支援する。

3)  関係行政機関の要請を受け、包括的核実験禁止条約(CTBT)の検証技術の開発等を行う。

4)  放射性核種に関するCTBT国際監視観測所、公認実験施設及び国内データセンターの整備、運用を継続する。

4. 自らの原子力施設の廃止措置及び放射性廃棄物の処理・処分に係る技術開発
 機構は、原子力施設の設置者及び放射性廃棄物の発生者として、保有する原子力施設の廃止措置及び自らの放射性廃棄物の処理・処分を、その責任でもって、安全確保を大前提に、計画的かつ効率的に実施することが必要である。
 このため、保有する原子力施設の廃止及び放射性廃棄物の処理・処分を、安全かつ効率的に行うために必要とされる技術開発を行い、廃止措置及び放射性廃棄物処理・処分について、機構が将来負担するコストの低減を技術的に可能とする。

5. 原子力の研究、開発及び利用に係る共通的科学技術基盤の高度化
 我が国の原子力の研究、開発及び利用の基盤を形成し、新たな原子力利用技術を創出するため、以下の分野において基礎的研究を実施する。

 核工学、炉工学、材料工学、核燃料・核化学工学、環境工学、放射線防護、放射線工学、シミュレーション工学、高速増殖炉サイクル工学研究

6. 産学官との連携の強化と社会からの要請に対応するための活動

(1) 研究開発成果の普及とその活用の促進

1)  機構の研究開発情報の国内外の流通を促進するため、発信する機構の研究開発成果の質・量を拡充する。

2)  機構の研究開発成果の産業界における利用機会を拡充するため、研究開発成果の知的財産化を促進し、民間事業者の利用を拡大する。

3)  機構の核燃料サイクル研究開発の成果については、民間事業者における活用を促進するために、民間事業者からの要請を受けて、民間事業者の核燃料サイクル事業の推進に必要とされる人的支援も含む技術的支援を実施する。

(2) 施設・設備の外部利用の促進
 機構が保有する施設・設備を幅広い分野の多数の外部利用者に適正な対価を得て開放し、これらを利活用する外部利用者の利便性の向上、様々な分野の外部利用者が新しい利用・応用の方法を拓きやすい環境の確立に努める。

(3) 特定先端大型研究施設の共用の促進
 特定先端大型研究施設の共用の促進に関する法律(平成6年法律第78号)第5条第2項に規定する業務(登録施設利用促進機関が行う利用促進業務を除く。)を行うことにより、研究等の基盤の強化を図るとともに、研究等に係る機関及び研究者等の相互の間の交流による研究者等の多様な知識の融合等を図り、科学技術の振興に寄与する。

(4) 原子力分野の人材育成
 国内外の原子力分野の人材の育成、大学等の同分野の教育研究に寄与するため、大学等との間の連携協力を促進するとともに、研修による人材育成機能の質的向上を図る。

(5) 原子力に関する情報の収集、分析及び提供
 知識・技術を体系的に管理し、継承・移転するため、国内外の原子力に関する情報を、産学官のニーズに適合した形で、収集、分析し、提供する。
 また、関係行政機関の要請を受けて、関係行政機関の政策立案や広報活動を支援する。

(6) 産学官の連携による研究開発の推進

1)  産業界との連携の強化を図るため、産業界の意見を機構の業務運営に適切に反映するための仕組みを構築し、そのニーズを的確に把握し、適切な運営に努める。

 また、軽水炉技術の高度化については、機構の保有する技術的ポテンシャル及び施設・設備を効果的かつ効率的に活用し、改良軽水炉技術開発に協力する仕組みを構築し、関係行政機関等の取組みに協力する。

2)  大学等との連携の強化を図るため、大学等の関係者の意見を機構の研究開発に適切に反映するための枠組みを構築し、これらを的確に把握し、大学等に対して研究機会を提供するために機構の保有する施設・設備を活用し、大学等の教育研究に協力する。

(7) 国際協力の推進
 関係行政機関の要請を受けて、原子力の平和利用や核不拡散の分野において、国際原子力機関(IAEA)、経済協力開発機構/原子力機関(OECD/NEA)等の国際機関の活動への協力、ITER(イーター)計画、第4世代原子力システムに関する国際フォーラム(GIF)、アジア原子力協力フォーラム(FNCA)等の国際協力を通じて、我が国の国際的地位に相応しい国際協力活動を効率的に実施する。

(8) 立地地域の産業界等との技術協力
 立地地域における技術交流活動を促進するため、共同研究や技術移転等を行うことにより、立地地域の企業、大学等との連携協力活動を充実・強化する。

(9) 社会や立地地域の信頼の確保に向けた取り組み
 機構の意思決定中枢と研究開発の現場との責任体制を明らかにした上で、機構に対する社会や立地地域からの信頼の確保に向けた取り組みを実施する。

(10) 情報公開及び広聴・広報活動
 国民に対する適切な情報公開、適時適切な広聴・広報活動、積極的な研究成果の発信に努める。
 なお、情報の取扱いに当たっては、核物質防護に関する情報、他の研究開発機関等の研究や発明の内容、ノウハウ、営利企業の営業上の秘密の適切な取扱いに留意する。

3 業務運営の効率化に関する事項

1. 柔軟かつ効率的な組織運営
 日本原子力研究所と核燃料サイクル開発機構を統合して機構を設立したことを踏まえ、統合のメリットを活かした業務運営の効率の高い組織を構築し、効率的な運営を行う。
 理事長のリーダーシップにより、事業の選択と資源の集中投入により効率的な業務運営を行う。

2. 統合による融合相乗効果の発揮
 日本原子力研究所及び核燃料サイクル開発機構の有していた施設、設備、人員を一体的に活用し、基礎・基盤研究とプロジェクト研究開発の間の連携・融合・統合等を効果的に進めながら事業を実施する。
 なお、プロジェクト研究開発を実施するに当たっては、その過程で発生する技術的課題を抽出し、当該課題を基礎・基盤研究にフィードバックして解決を図る。

3. 産業界、大学等、関係機関との連携強化による効率化
 原子力の研究開発を効果的・効率的に実施するため、産業界、大学等及び関係行政機関との強固な連携関係を構築するとともに、そのニーズを適切に反映するとともに、適正な負担を求め、研究開発を効率的に推進する体制を整備する。
 機構が研究開発を実施するに当たっては、大学等の研究開発の成果の効率的かつ効果的な活用を促進するとともに、研究開発の過程で発生した技術的課題の解決に当たっても、大学等と連携して、その解決を図る。

4. 業務・人員の合理化、効率化
 機構の行う業務について既存事業の効率化を進め、独立行政法人会計基準に基づく一般管理費(公租公課を除く。)について、平成16年度(2004年度)の日本原子力研究所及び核燃料サイクル開発機構の合計額に比べ中期目標期間中にその15パーセント以上を削減するほか、その他の事業費(外部資金で実施する事業費を除く。)について、中期目標期間中、毎事業年度につき1パーセント以上の効率化を図る。
 なお、「行政改革の重要方針」(平成17年12月24日閣議決定)を踏まえ、平成18年度以降の5年間で国家公務員に準じた人件費削減を行うとともに、役職員の給与に関し、国家公務員の給与構造改革を踏まえた給与体系の見直しを図る。
 また、業務の効率化、事業の見直し及び効率的運営により要員の効率的配置を行うとともに、日本原子力研究所及び核燃料サイクル開発機構の情報システムを一元化し、情報伝達の迅速化、業務の効率化を図る。また、外部資金で実施する事業費についても効率化を図る。

5. 評価による業務の効率的推進
 事業の全般について、社会的ニーズ、費用対効果、経済的波及効果を勘案した事前評価から事後評価に至る体系的かつ効率的な外部有識者による評価を実施することにより、各事業の妥当性を評価するとともに、評価結果は、国民に分かりやすく提供し、業務運営に的確にフィードバックする。

4 財務内容の改善に関する事項

1. 予算の適正かつ効率的な執行
 予算を適正かつ効率的に執行するための仕組みを構築する。

2. 自己収入の確保
 外部資金として、多様な機関から競争的資金をはじめとする資金の導入、研究開発以外の自己収入をそれぞれ増加させる。

3. 固定的経費の節減
 施設維持管理費の節減を図る等により、固定的経費の削減を図る。

4. 調達コストの節減
 調達方法を改善し、調達コストの節減を図る。
 調達については、競争入札による調達の拡大、随意契約による調達の縮小を進める。
 特に、関連会社との随意契約を抑制する。

5 その他業務運営に関する重要事項

1. 安全確保の徹底
 業務の実施においては、法令遵守を大前提に、安全確保を業務運営の最優先事項として徹底する。
 特に、原子力施設、核物質の管理に当たっては、国際約束及び関連国内法令を遵守して適切な管理を行うとともに、核物質防護を強化する。

2. 施設・設備に関する事項
 機能が類似または重複する施設・設備(以下「施設等」という。)について、より重要な施設等への機能の重点化、集約化を進める。業務の遂行に必要な施設等については、重点的かつ効率的に、更新及び整備を実施する。

3. 放射性廃棄物の処理・処分並びに原子力施設の廃止措置に関する事項
 自らの原子力施設の廃止措置及び放射性廃棄物の処理・処分は、原子力の研究、開発及び利用を進める上で極めて重要な業務であり、計画的、安全かつ合理的にこれを実施し、原子力施設の設置者及び放射性廃棄物の発生者としての責務を果たす。

(1) 放射性廃棄物の処理・処分に関する事項

1) 放射性廃棄物の処理
1  低レベル放射性廃棄物の処理については、契約によって外部事業者から受け入れたもの及び東海再処理施設において民間事業者との再処理役務契約の実施にともない発生したものも含め、安全を確保しつつ、固体廃棄物の焼却、溶融、圧縮、液体廃棄物の固化等の減容、安定化、廃棄体化処理、廃棄物の保管管理を着実に実施する。

2  高レベル放射性廃棄物については、適切に貯蔵する。

2) 放射性廃棄物の処分
 低レベル放射性廃棄物の処分については、安全規制等の処分に関する制度の準備状況を踏まえつつ、他の発生者を含めた関係者と協力し、発生者責任の原則に基づく自己の廃棄物のほか、機構の業務の遂行に支障のない範囲内で委託を受ける他者の廃棄物について、処分の実現を目指した取組を進める。

(2) 原子力施設の廃止措置に関する事項
 日本原子力研究所と核燃料サイクル開発機構の統合による合理化・効率化、資源投入の選択と集中を進めるため、機構の保有する原子力施設について、使命、役割を終えた施設、機能の類似、重複する施設、老朽化した施設の廃止措置を、計画的かつ効率的に進める。
 なお、原子力施設の廃止時期及び廃止方法の検討を行うに当たっては、国内外における代替機能の確保、機能の他機関への移管、当該施設の利用者の意見等も考慮する。また、廃止後の機構の研究開発機能の在り方についても同時に検討するものとする。

4. 国際約束の誠実な履行
 機構の業務運営に当たっては、我が国が締結した原子力の研究、開発及び利用に関する条約その他の国際約束の誠実な履行に努めること。

5. 人事に関する事項
 職員の能力と実績を適切かつ厳格に評価し、その結果を処遇に反映させるとともに、日本原子力研究所、核燃料サイクル開発機構といった職員の出身元にとらわれることなく、適材適所の人事配置を行い、職員の能力の向上を図る。
 また、競争的で流動的な研究開発環境の創出を図るために任期付研究員等の活用を促進する。