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独立行政法人評価委員会 科学技術・学術分科会(第37回) 議事要旨

1.日時

平成26年2月18日(火曜日)14時~16時

2.場所

文部科学省東館3F2特別会議室

3.議題

  1. 役員退職者の「業績勘案率」について
  2. 次期中期目標・中期計画案について
  3. 中期目標・中期計画の変更について
  4. 役員報酬支給規程の一部改正について
  5. その他

4.出席者

委員

門永分科会長、友永分科会長代理、植田委員、栗原委員、髙橋委員、広崎委員、宮内委員、矢口委員、小豆島臨時委員、岡本臨時委員

文部科学省

川上科学技術・学術政策局長、伊藤科学技術・学術政策局次長、小山企画評価課長、林評価・研究開発法人支援室長、鎌田企画評価課企画官、高橋評価・研究開発法人支援室室長補佐、村田参事官(ナノ・物質・材料担当)付専門官、安田研究振興戦略官付専門官、安藤基礎研究振興課長、清水防災科学技術推進室長補佐、永田振興企画課課長補佐、西山人材政策課課長補佐、清浦海洋地球課長ほか

5.議事要旨

 議事に先立ち、文部科学省独立行政法人評価委員会科学技術・学術分科会運営規則第5条第1項及び会議の公開に関する規則第3条に基づき、一部非公開とする旨、了承された。また、事務局より配付資料の確認が行われた。

(1)役員退職者の「業績勘案率」について

 事務局より、資料1に基づき説明が行われ、審議の結果、原案どおり決定した。
 なお、総務省政策評価・独立行政法人評価委員会からの意見などにより修正が必要となった場合は、担当部会長等とも相談の上、分科会長に一任することとした。
 (傍聴者入室)

(2)次期中期目標・中期計画案について

【門永分科会長】
 それでは議題2に入ります。次期中期目標・中期計画(案)についてです。今回の対象法人の海洋研究開発機構の次期中期目標・中期計画について、まず御説明いただきたいと思います。その後、質疑、意見交換をいたします。

【清浦海洋地球課長】
 海洋地球課長の清浦と申します。資料につきましては資料2-2から2-5でございますが、今回、御説明は主に資料2-2を見ていただきつつ、資料2-4を横に並べて、主に中期目標のところのポイントについて、かいつまんで御説明させていただきたいと思います。
 今回の中期目標・中期計画の改定に当たりましては、基本的には海洋研究開発機構が自ら策定いたしました長期ビジョンを踏まえ、また、科学技術基本計画、海洋基本計画に積極的に貢献するといったこと、それから研究内容の明確化、役割の重点化を図るという方針で取り組んでおります。
 中期計画に関する組織的な方向性といたしましては、これまで多少細分化されておりました研究体制を整理いたしまして、柔軟に研究をする体制を整備して、融合領域、融合科学研究が推進しやすいようなものにするということを目標にしております。この中期目標・中期計画の議論につきましては、先立ちまして2月5日でございますが、門永部会長の下、海洋研究開発機構部会においても御議論いただいております。この御議論の中で、従来よりも出口志向の目標設定となっているということについて一定の評価を頂いた一方、海洋研究開発機構のミッション、使命について、より機構の特色を明確化する方向で書き出すということが重要といったような指摘も受けたところでございます。これらの指摘も踏まえつつ、資料2-2の策定に当たってのポイントでございますが、機構の使命について、この5項目を明確化するということで、箇条書の形で前文の方にも盛り込んでいるところでございます。
 まず1でございますが、我が国の海洋科学技術の中核機関として、戦略的・重点的な研究開発を推進する。2、我が国全体の総力を高めるため、世界最先端の研究開発基盤を運用・供用する。3、海洋・地球に関する研究の発展に資するとともに、国民の理解を深めるため、情報・知見を積極的に発信する。それから4、世界の頭脳循環の拠点として、研究者の交流、育成・確保に貢献する。それから5、産学連携によるイノベーションの創出と成果の社会還元を推進と、この5点を使命として書いております。
 その下でございますが、業務に関する事項でございます。一つ目の丸といたしまして、国家的・社会的ニーズを踏まえた戦略的・重点的な研究開発の推進というところがございます。こちらにつきましては、資料2-4の2ページ目以降を御参照いただきながら、見ていただきたいと考えております。この項目立てにつきましては、この項目の名称の表し方、それからその項目の順番について議論がございました。より社会的な要請、出口志向というところを踏まえて、従来の順番と多少違えておりまして、最初に海洋資源研究開発という項目を置いております。これは従来4番目ぐらいに位置しておったものです。それから次に海洋・地球環境変動研究開発ということでございまして、これは従来の中期目標では1番目に書かれていたものでございます。それから海域地震発生帯研究開発、海洋生命理工学研究開発という順番で並べておるところでございます。
 それから従来の書き方のところで、例えば海域地震発生帯研究開発というところは、従来は地球内部ダイナミクス研究という書き方をしておりましたが、ここで海洋研究開発機構の業務につきましては、国家的・社会的ニーズを踏まえた研究開発を行うということで、研究開発に統一しているところでございます。
 (1)でございますが、これも資料2-4も見ていただければと思いますが、具体的な出口といたしまして、実海域調査に活用する、あるいは環境影響評価法を確立するといったようなゴールについても書いておるところでございます。
 それから(2)でございますけれども、これは気候変動に関する政府間パネル(IPCC)、あるいは生物多様性及び生態系サービスに関する政府間プラットフォーム(IPBES)、ユネスコ政府間海洋学委員会(IOC)、地球観測に関する政府間会合(GEO)等国際的なプレゼンスの向上を図るというところを出口としております。
 それから(3)でございますけれども、こちらについても、より高精度な地震発生モデル、プレート境界モデルを確立するという目標を掲げておるところでございます。
 それから(4)でございますが、こちらも従来は海洋・極限環境生物圏研究としておったところでございますけれども、具体的に海洋生物の特有な機能等を活用したイノベーション創出というふうな目標設定に変更したところでございます。
 (5)でございますが、こちらは、例えば国際深海科学掘削計画(IODP)、地球シミュレータ、海中ロボット技術等々を用いた先端的基盤技術、これらを活用した研究開発を含む内容となっております。
 その次のページでございます。おめくりいただきまして、研究開発基盤の運用・供用のところでございます。こちらは具体的には機構が有します研究船、調査船、あるいは地球シミュレータ、あるいは「ちきゅう」という掘削船等々の施設・設備の外部供用に関するところでございます。それからその次の丸の、情報の提供・利用促進につきましては、国民に分かりやすく発信・提供ということを書いております。
 それから次の丸は新しい表現の仕方として、世界の頭脳循環の拠点としての国際連携と人材の推進ということです。従来は比較的平板に研究者及び技術者の養成と資質の向上としていたものでございますけれども、頭脳循環の拠点となるというふうなことを目標に設定するということにしております。
 それから次の、産学連携によるイノベーションの創出と成果の社会還元の推進、こちらについては従来なかった項目で、特に新規項目として書いているところでございます。
 それから次に、その次の業務効率化に関する事項でございますけれども、昨今注意を払うべき情報セキュリティーという文言についても盛り込んでいるところでございます。
 それから資料2-4のところですけれども、1点資料2-2になかった話といたしましては、8ページのところでございます。世界の頭脳循環の拠点としての国際連携と人材育成の推進というところでございますが、特にパラグラフとして、下の方でございますけれども、若手研究者の育成、あるいは女性研究者の比率の話についても新たに言及しているところでございます。簡単ですが、ポイントとしては以上でございます。

【門永分科会長】
 ありがとうございます。私が部会長ですので、そのときの議論が、どのようなものだったか御報告します。今も清浦課長から御説明がありましたが、以前のものと比べると、どういうことを達成したいのかというのが比較的具体的に書かれるようになり、そこへ至るまでの道筋、いわゆるハウツーのところも少し具体性が増しているので、その点について評価しました。
 資料2-2の一番上の、策定に当たってのポイント1、2、3、4、5とあり、これがミッションステートメントです。前回案として出てきたものは、海洋研究開発機構でなくても、どこでも通用するような内容だったので、もっと海洋研究開発機構に特有の具体的な書きぶりにしてほしいという意見があり、その点は今回反映していただいていると思います。部会では、総じて具体的になってよくなったという評価でした。それでは、何か御意見、御質問ありますでしょうか。

【髙橋委員】
 よろしいですか。

【門永分科会長】
 はい、高橋委員、どうぞ。

【髙橋委員】
 事前に資料を見させていただきました。国家的・社会的なニーズを踏まえた戦略的な、重点的な研究開発を推進するという基本的な方針を明確にするのと、それを実現するために柔軟に研究を実施できる体制作りということについても書かれており、先ほど御説明はなかったですが、この2-2の6ページに新しい体制がございますね。この体制について、少し説明いただいてもよろしいですか。

【清浦海洋地球課長】
 こちらの体制ですが、基本的な考え方といたしましては、個別に分かれて、細分化しておりました研究室単位の研究ではなくて、より大くくりの組織を作った上で、異なる分野も協力し、大きい目標に向かって総力を結集できる仕組みにしていこうということでございます。

【髙橋委員】
 先ほど門永分科会長が言われたミッションステートメントを実施する上で、いわば、これが実行力を上げるための施策だと思うのですが、伺いたいのは、全組織横断的な中期研究開発課題への取組ということで、これはプロジェクトチームを作って、組織に横串を刺すようなイメージのもので、例えばプロジェクトリーダーがいて、そこに権限ですとか責任がきちんと負荷できる、そういったようなものをイメージされている、横断的組織なのでしょうか。

【清浦海洋地球課長】
 はい、そうでございます。

【髙橋委員】
 様々な民間企業でもこの手の手法はよく採用されるのですが、成功する場合もあるし、失敗する場合もあります。失敗するのは、往々にして、権限と責任が明確でなく、それぞれの組織の縦の枠組みと、それから横断的な組織の連携といいますか、その辺の責任の所在や権限がうまくいかなくて、中途半端に終わる場合もあるのですが、本機構の場合は、きちんとプロジェクトリーダーがいて、権限と責任がきちんと持てるような組織になっていると、そういった理解でよろしいですか。

【清浦海洋地球課長】
 はい、そのような組織を目指しているところでございます。

【髙橋委員】
 是非そういう方向で進むのが望ましいかなと思うんですが、もう一つは、やはりプレーヤーがきちんとプレーできるために、特にトップを含めた経営層、あるいは幹部のマネジメントというのが非常に重要になってくると思うんですけれども、今回新たに、マネジメント力を強化するという点で、具体的に何か新しい施策や方針があるようでしたら、教えていただきたいと思います。

【清浦海洋地球課長】
 今の段階では、具体的なマネジメントのところについては特にございません。

【髙橋委員】
 26年度から、新たなフェーズが始まると思うのですが、やはり理事長以下の経営層、それから幹部、そういった人たちのマネジメントがどうあるかということも非常に大きな成功の鍵かなと思いますので、またその辺は御検討いただければいいと思います。

【門永分科会長】
 ありがとうございます。部会長として補足をいたしますと、今、御指摘の点というのは部会では議論はあまりされませんでした。やはり目的、目標を何にするのかというところ、それから文言も含めてその議論で終わりました。御指摘の2点は非常に重要な点でこれから考えていかなければいけないと思います。1点目については、例えば資料2-2の5ページの第2期、それから第3期まで来るわけですけれども、既にもう第2期の段階で部門横断の研究実施体制というのがあります。ここで、この横串に当たる組織の長は誰が評価して、横串の長は縦の組織の人たちをどれだけ評価するのか、いろいろと苦労されていると思うので、それをもう一段レベルアップして、6ページのように形がうまく回るように考えていかなければいけないと思います。
 それから2点目のマネジメント力ですが、これは本機構だけではなくて、研究開発型の法人全体に係る話だと思います。研究開発型の法人の評価をどうするか、今の独立行政法人の通則法の枠組みの中でどこまでもっと自由度を与えられるか、外に出したらどうなるかと、これは後で御説明があると思いますが、今後は、少し自由度が出て、理事長を含めマネジメント力にもっと期待し、一方でそこを厳しく評価するという方向で議論が進んでいくのではないかと期待しています。

【髙橋委員】
 ありがとうございました。

【門永分科会長】
 はい、岡本委員。

【岡本委員】
 少し教えていただきたいという意味ですけれども、今の議題にありました5ページと6ページ、特に25年度の第2期目標期間と26年度からの第3期目標、これは何が違ってくるのか、ポイントは何でしょうか。

【清浦海洋地球課長】
 6ページのところでございますと、中期研究開発課題という、その中期計画の下のところに、大くくりな目標を設定するというところが第2期の進め方と違うところでございまして、一つの目標というものを意識して取り組むというところでございます。

【門永分科会長】
 今、絵では三つの課題が描いてあります。必ずしも三つだとは限らないと思いますが、どのレベルの課題になりますか。

【清浦海洋地球課長】
 これについては、まだ機構とも十分ディスカッションをしているわけではないのですが、この中期計画、中期目標でいうところの項目が立っている柱立て、業務の柱立てレベルと理解しております。

【門永分科会長】
 例えばその資料2-2の最初のページで重点領域が五つありますが、それのうちの例えば仮に2番目、(2)海洋・地球環境変動研究開発だとすると、そこに書かれている幾つかのことの一つぐらいというイメージですか。

【清浦海洋地球課長】
 はい、そのくらいのイメージです。

【門永分科会長】
 岡本委員、いかがでしょうか。

【岡本委員】
 特段この機構に限った話ではないんですけれども、例えば、文部科学省が現在所管されているいわゆる研究開発型の独立行政法人において、どういうマネジメントをやっていったらいいかというのは、個々の法人によってやっぱり違う問題はあると思いますが、ただ共通している部分も幾つかあるんだろうなと思います。私は理化学研究所の作業部会の方なんですが、せっかく同じ分科会の下で所管をされているのであれば、独立行政法人としてのそれぞれ十数年の歴史があるので、そこで得られた知見を共有していく方向がいいのかなと思っているというのがベースにあります。実は、この絵は、理化学研究所の議論をしたとき見たような気がしていまして、当該研究所でも似たような話があるので、そういった意見交換なんかをされていらっしゃるのかな、という気がしたわけです。
 恐らく、法人は異なっても、同じような方向性の中で変えていくようなものがあってこその、研究開発法人としての発展だと思いますので、そういうことを共有化できていくような議論がなされていけばいいのかなという趣旨から発言させていただきました。個別にここはいけない、といった意見ではございません。

【門永分科会長】
 ありがとうございます。今の点に関してはおっしゃるとおりだと思います。せっかくの分科会なので、そういうレベルのものを議題に上げて、参考にできるものはどんどん参考にしていったらいいと思います。

【植田委員】
 例えば最深部の掘削技術とか非常に最先端の装置を使って研究開発をやっておられるのはよく分かります。こういう研究開発の審査に当たったときに意外に思ったことは、もちろん様々な分析のところで海外にも最先端のものはあるのですが、日本のデータが非常に信用されているということがあります。例えば、化学分析のようなものを日本の地方大学の小さな研究室に依頼し、そこで非常に信頼できるデータを出しているということが、世界的に見ると非常に重要なことになっているんですね。
 本機構の研究開発においては、様々な場面でこういった大学等と連携する機会もあるでしょうから、そういう地味な研究をしている大学の研究室等をうまく組織していただきたいと思います。以前からある技術というものが、非常にリライアブルでトレーサブルなものになるために、信頼性の高いデータの作成を組み込んでいくことが重要だと思うので、そういう視野を是非強くしていただきたいと思います。

【清浦海洋地球課長】
 重要な御指摘だと思っております。ありがとうございます。

【門永分科会長】
 ありがとうございます。ほかによろしいですか。それでは、本件については、今、頂いた意見も踏まえて、2月25日の総会に諮ることといたします。 本件が、総会後にどのような日程で決まっていくのか、事務局から補足していただけますか。

【高橋評価・研究開発法人支援室室長補佐】
 資料2-1を御覧いただければと思います。2月18日、本日でございますが、本分科会において次期中期目標・中期計画についての意見聴取を行い、その後、2月25日の文部科学省の独立行政法人評価委員会総会におきまして意見聴取をさせていただきます。その後、文部科学省が次期中期目標を策定、並びに次期中期計画を承認という流れになっております。

【門永分科会長】
 ありがとうございます。先ほどの岡本委員の御提案は非常に重要だと思いますが、直近の数年間で、新しい中期目標・中期計画を策定する法人はどのくらいあるのでしょうか。

【高橋評価・研究開発法人支援室室長補佐】
 机上資料2を御覧いただければと思います。今回、平成25年度の独立行政法人の見直し対象法人は、赤枠で示してございますけれども、海洋研究開発機構となっております。
 来年度におきましては、日本原子力研究開発機構、こちらの中期目標期間が27年3月31日までとなっておりますので、来年度、今回のような見直しを行うことになります。その後は、物質・材料研究機構、防災科学技術研究所、それから放射線医学総合研究所の3法人、これらが再来年の中期目標・中期計画の見直し時期となっております。

【門永分科会長】
 分かりました。今回は海洋研究開発機構の次期中期目標・中期計画に固有の話を議論、フィードバックして、部会から、それを踏まえた修正もしていただいたところですが、物の考え方の枠組み等について、別に簡単にまとめて、法人全体を横並びで議論するのもいいのではないかと思います。理化学研究所や宇宙航空研究開発機構(JAXA)等、既に3期が始まっているところもありますが、これらについては振り返って、そこをどう考えたのかというのを共有するということで。これは御提案です。

【栗原委員】
 すみません、追加で一つ質問をさせていただいてよろしいでしょうか。先ほどの実施体制のところの絵ですけれども、3ページを拝見すると、実施体制の見直しのところで、研究者が組織にとらわれずに柔軟に研究を実施できるとあります。ここは、中期目標や中期計画を遂行することに対して、柔軟に研究が実施できる、と読めると思うのですが、同時に、新たな融合領域・科学の開拓やイノベーションをもたらす挑戦的・創造的な融合研究等を実施するという、この二つの項目も非常に大事だと思います。これに対して、先ほどの6ページの体制図では、どのように対応してくることになるのか、お伺いできればと思います。

【清浦海洋地球課長】
 もう少し具体的なお話の方が分かりやすいかもしれません。例えば、海洋地球環境変動研究というところがございますが、その中には物質循環の話もありますし、生物多様性の話もございます。しかしながらそれは相互に関連するような部分もあるわけでございまして、それをそれぞれの個々の閉じた研究チームでやるだけという発想だけではなくて、より地球全体の状況を把握するという目標を見たときに、どう連携していくかと、そういうような趣旨が含まれている書き方でございます。

【栗原委員】
 そうしますと、この「柔軟に」というところに、研究者からの提案もある程度受け入れつつ、目標に柔軟に対応するような運営を、今後何か進めていくという意味も入っているということですね。ありがとうございます。是非そういう形が実現するといいと思います。

(3)中期目標・中期計画の変更について

【門永分科会長】
 よろしいですか。それでは議題2の審議は終了します。続いて議題3に入ります。議題3は現在進行中の中期目標・中期計画の変更です。今回は理化学研究所と科学技術振興機構(JST)の2法人の中期目標・中期計画の変更について審議をいたします。各部会からそれぞれ御説明をお願いします。まず、理化学研究所からお願いします。

【安藤基礎研究振興課長】
 基礎研究振興課長の安藤でございます。よろしくお願いします。資料3-1で、理化学研究所の中期目標・中期計画の変更について御説明させていただきます。平成25年度から第3期の中期目標・計画期間に入ってございます。今回の変更の内容でございますが、スーパーコンピューター、現在の国家基幹技術であるスーパーコンピューター「京」を整備・運用がされているところですけれども、今回の変更は、この「京」の後に続きます、演算性能エクサフロップス級のスーパーコンピューターの開発の実施に関する事項を追加するという内容でございます。「京」を既に開発、運用しているところでございますけれども、「京」をもってしてもまだ解決困難な課題がございまして、26年度から「京」の100倍の性能を有するエクサスケールスーパーコンピューター、ポスト「京」ということで開発をすることを政府として決定しているところでございますので、これを踏まえまして、エクサフロップス級のスーパーコンピューターの開発の事項の追加でございます。開発主体につきましては、「京」の開発・運用主体であります理化学研究所、ここにいろんなポテンシャル、研究者を始め研究のポテンシャルがございますので、この理化学研究所を選定したところでございます。
 中期目標への具体的な規定ぶりですけれども、1枚おめくりいただきまして、新旧対照表がございますけれども、我が国を取り巻く様々な社会的・科学的課題の解決を見据えて、新たな超高速電子計算機、エクサフロップス級のスーパーコンピューターを平成32年度までに完成させることを目指し、その開発を実施するというものでございます。
 中期目標についての変更点は以上でございまして、これを踏まえて中期計画につきましては、2ページ、3ページ目でございますけれども、2ページ目はポイントだけ申し上げますと、先ほどの中期目標の内容を踏まえまして、具体的にCPUですとかネットワーク、こういった要素ごとの基本設計そして詳細設計を実施するという話、そしてシステムソフトウエア、アプリケーション、ライブラリーの開発といったこと、またこのエクサの、ポスト「京」の特徴でもございますけれども、アプリケーションとアーキテクチャー等を相互に関連付けた協調設計を推進するということで、運用開始後において幅広いアプリケーションを実行できる環境を整える、こういったところを中期計画においては具体的な目標として書きたいというところでございます。
 そしてもう一点、3ページ目でございますが、これは人材育成という観点でございまして、企業あるいは大学等との連携によりまして、このスーパーコンピューターの開発を通じて計算科学技術に関する研究者の育成に努めていくということ、この人材育成はポスト「京」については総合科学技術会議の事前評価を受けたところでございますけれども、人材育成については十分配慮して行うようにというところの指摘もございましたので、この点は中期計画の方でもはっきり位置付けて取り組んでまいりたいと思っております。以上でございます。

【門永分科会長】
 ありがとうございます。続いてJSTに説明していただいてから、まとめて議論したいと思います。

【西山人材政策課課長補佐】
 人材政策課の西山でございます。資料3-2に基づきまして、科学技術振興機構の中期目標・中期計画の変更の案について、変更のその項目、理由、趣旨等について概略を御説明いたします。まず変更の内容でございますが、大きく分けて4点ございます。一つ目として革新的研究開発推進プログラム、通称ImPACTと言っておりますが、これに関わる記述の追記です。二つ目が平成26年度の予算で新規計上されました施策、グローバルサイエンスキャンパスの事業に関わる追記。三つ目も同じく平成26年度の予算案で新しい事業として事業の開始を予定しております、日本・アジア青少年サイエンス交流事業に関わる記述の追記。そして四つ目として、これは議員立法で昨年の12月に研究開発力強化法の改正がございまして、その中で新たにJSTにおいて、JSTの成果を実用化につなげていくために新たに出資事業を行うということが法律上追加をされてございまして、その法律の施行が4月1日でございますので、それに関わる中期目標・中期計画の追記。以上4点が変更の内容項目でございます。
 変更の理由につきましては、先ほど若干御説明いたしましたが、まず一つ目、丸1のImPACTについては、変更の理由(1)のところでございまして、平成25年度の補正予算案にこの革新的研究開発推進プログラムの予算が計上されてございます。同予算を執行するための中期目標・中期計画の追記でございます。なお、このImPACTの事業につきましては、総合科学技術会議が司令塔機能強化の一環としてこれまで事業設計等を進めてございます。本件、JSTに5年間の予算として550億円の予算を計上するわけですが、5年間にわたって、その基金をJSTに作り、そこから取り崩していくという形の制度設計になってございます。そういったことからこのImPACTを実施していく予算をJSTで執行するわけですが、その中期目標・中期計画の策定・認可等に当たっては、総合科学技術会議の意見聴取等が法定されてございまして、この分科会、総会等の後に、総合科学技術会等への法令に基づく意見聴取等を行うことになってございます。
 (2)が上記の丸2、丸3に当たるわけでございますが、平成26年度の予算案において新たに措置をされた二つの事業、グローバルサイエンスキャンパス、日本・アジア青少年サイエンス交流事業等を実施するための中期目標・中期計画の追記でございます。また変更の理由の(3)でございますが、先ほど申し上げましたとおり、研究開発力強化法、正式名称「研究開発システムの改革の推進等による研究開発能力の強化及び研究開発等の効率的推進に関する法律」ということで、これは議員立法で昨年12月に一部改正がなされてございます。それに伴う変更ということでございます。
 それぞれの丸1から丸4の事業なり施策の詳細について、1ページおめくりいただきまして、御説明いたします。下にページ番号が振ってございますが、まず1ページ目にImPACTの概要が書いてございます。本件は先ほど申し上げましたとおり、総合科学技術会議の司令塔機能の強化の一環として、実現すればその産業や社会の在り方に大きな変革をもたらす革新的な科学技術イノベーションの創出を目指して、ハイリスク・ハイインパクトな挑戦的な研究開発を推進するものでございます。これまで総合科学技術会議において制度設計等が行われ、それを実施するための予算を科学技術振興機構に措置するということで、5年間の費用として550億円の補正予算が計上されてございます。
 本件はJSTに基金を造成するわけでございますが、基金を造成するための科学技術振興機構法の一部を改正する法律案につきましては、今週の月曜日、昨日に改正法が公布されてございます。
 1ページおめくりいただきまして、グローバルサイエンスキャンパスでございます。こちらは平成26年度の予算案におきまして、4億1,000万円の予算として新規計上がなされてございます。こちらの事業につきましては高校生を対象とした事業でございますが、大学等を中心に都道府県の教育委員会等とも連携をして、コンソーシアムを設立し、地域における高校生を対象として、早いうちからグローバリゼーションに対応した科学技術人材育成を推進するといったプログラムになってございます。
 駆け足で大変恐縮ですが、1枚おめくりいただきまして、次に日本・アジア青少年サイエンス交流事業でございます。日本・アジア青少年サイエンス交流事業につきましては、平成26年度の予算で8億1,000万円の新規計上がなされてございます。本事業は科学技術分野でのアジアとの青少年交流プログラムということで、これを実施することで、日本の最先端科学技術への関心を高めて、日本の大学・研究機関や企業が将来必要とする海外からの優秀な人材の獲得に貢献をするといったことを目指したプログラムでございます。
 左側に事業の概要を書いてございますが、ポイントとして、JSTにおいてアジアの高校生からポスドク等を対象として優秀な人材を招へいするプログラムでございます。その中で、例えばJSTではスーパーサイエンスハイスクール、日本科学未来館、研究者による講演活動、またはサイエンスキャンプ等々を実施しておりますが、そういった科学技術交流のコンテンツをメニュー化し、プラットフォームを構築して、JSTが招へいする高校生からポスドク等の人材に提供するというものでございます。
 また、外務省もしくは文部科学省の高等教育局等々の留学生交流の既存のプログラムとも連携をして、JSTの科学技術関連のコンテンツをこれらの既存プログラムに提供するといったことも実施するプログラムになってございます。
 次に1ページおめくりいただきまして、4ページのJSTによる大学等発ベンチャーへの出資という資料でございますが、こちらは先ほど申し上げました研究開発力強化法、議員立法の改正によりまして、本年の4月1日からJSTの研究開発成果を事業活動において活用しようとする者に対して、JSTが金銭出資または知財、設備等の現物出資を行うことが可能になる予定でございます。それに伴いまして、出資に際して、人的・技術的な支援も同時に行うことで、ハイリスクではあるがポテンシャルの高い研究開発成果を実用化に結びつけると、そういったことを今後実施するという内容でございます。これら御説明をしました四つの事項について、中期目標と中期計画において所要の変更を今回加えたいと思ってございます。
 5ページから7ページが中期目標でございまして、まず6ページに出資の事業の関連について、その目標を追記してございます。また7ページは上の方がImPACTに関わる記述、下の方が日本・アジア青少年サイエンス交流事業に係る記述について、その目標を追記したいと考えてございます。
 8ページ目以降が中期計画でございまして、中期計画については中期目標を踏まえて実際の推進方法及び達成すべき成果について、具体を記述してございます。まず8ページ、9ページ、10ページ、11ページの前半までが出資事業に関わる事業の追記でございます。11ページからがImPACTに関わる追記、11ページ、12ページでございます。また13ページ、14ページがグローバルサイエンスキャンパスの事業に関わる追記、14ページ目以降が日・アジアサイエンス交流事業に関わる追記でございます。本件、2月4日に行われましたJST部会におきましては活発な御審議を頂戴してございます。その概略についても合わせて御報告をしたいと思います。
 まず出資事業につきましては、今回の研究開発力強化法におきまして、JSTのほか、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、産業技術総合研究所においても出資事業が可能になるということになってございまして、そういった関連する機関との知見の共有など連携を進めるべきであるといった御意見。また出資事業の評価に当たりましては、その成果の実用化を促すために、適切に機能しているということを評価することのみならず、成果そのものをちゃんとチェックして成果の実用化が進捗しているということも含めて評価を確認すべきであるといった御意見、また出資事業については、非常に新しい取組でございますので、それについてどういった体制で実施をしていくのかといった確認をすること。また日本・アジア青少年サイエンス交流事業につきましては、その事業の目的であります海外からの優秀な科学技術イノベーション人材の将来の獲得に資するといった目的を掲げるのであれば、単にその一過性の取組として終わるのではなくて、実際に招へいした者が将来的に日本に関心を持ち続けるといった、その関心を継続するといった取組、またはその把握ということをしていくべきといったような御議論がございまして、それについて文部科学省内でも改めて検討し、所要の追加もしてございます。以上でございます。

【門永分科会長】
 ありがとうございました。今、説明していただいた件について、御質問、御意見ありましたら、お願いします。はい、岡本委員。

【岡本委員】
 少し確認をさせていただきたいのですが、理化学研究所の案件について、政府の方針として32年度までに完成させるということは、必須事項なのでしょうか。と申しますのは、この書き方がそういう意味に読めないんですね。もちろん、この研究開発をすることによって、様々な効果が理化学研究所の中に、あるいは広く研究開発に携わっていらっしゃる方に波及するとは思うのですが、政府として一番望んでいるということは必達であれば必達と書けばいいような気もしますし、もう少し広い意味の効果を狙っているのであれば、こういう書きぶりもあるかなと思います。
 何をこだわっているかというと、評価をする段階において、32年度までこれを目指しましたけれども、あってはならないと思いますが、達成できませんでした、といった場合、評価がどうなるのかというのは、結構大きな議論だと思っています。研究開発における効果はいろいろとあるのでしょうが、そこが少し気になります。
 原案のままですと、目指しているものの成果によって、様々な効果がでてくればそれで良いという結論もあり得るだろう、と個人的には理解しますけれども、そういう理解でいいのでしょうか。

【安藤基礎研究振興課長】
 当然ながら、32年度の時点では、この中期目標期間を越えていることになりますので、具体的な評価においては、32年度というよりは中期目標期間の最終年度である29年度に何を達成したかということになってくるのだろうと思います。
 国の方で考えているのは、事実関係からいきますと、31年度中には開発整備を終えて、運用に入るということを目指しているところではございますけれども、実際に開発の進捗状況によっては、ある程度の裕度は見ておかないといけないということもあるものですから、ここでは「目指し」、という書き方にしています。

【岡本委員】
 確認だけですので、ありがとうございました。

【門永分科会長】
 ほかにいかがですか。はい、髙橋委員。

【髙橋委員】
 同じく理化学研究所のスーパーコンピューターの件ですが、この32年度で「京」の100倍という性能が、そのときのポジションはどういった意味なのか、国際的に見て、どういう水準を想定しているのかということが、一つ目の質問です。それから、26年度から開発することになっていますが、どこにも予算について記述がないので、その辺もお聞かせいただきたいと思います。

【安藤基礎研究振興課長】
 予算は、26年度から基本設計を開始するということになっておりまして、12億円が措置されております。この開発時点の世界的な情勢については、担当の方から御説明させていただきます。

【参事官(情報担当)】
 本政策の担当部局から補足させていただきます。メジャーどころとしましてはアメリカあるいはEU、少し聞こえてきていますところでは中国なども含め、2020年頃に今の「京」の100倍、大体同じぐらいの性能を目指しているとの情報がございます。したがいまして、我々としましては、もちろんそういった諸外国よりも先んじて完成させたいとは思っておりますけれども、ある程度技術的なこれまでのトレンドなどを考えると、やはり2020年に「京」の100倍というのが、研究者・有識者の方々の、一定のコンセンサスということで、今回はこういった記述にさせていただいております。

【髙橋委員】
 それに伴ってですけれども、そうすると100倍の性能を有するものの、平成26年度は12億円ですが、総額予算というものがある程度概算としては計上されていて、その中のうちの12億円という理解でよろしいですか。

【参事官(情報担当)】
 はい、そのとおりでございます。本日ちょっと政府予算案の資料がついておりませんが、一応総事業費としましては1,400億円を見込んでおりまして、多少、民間企業も巻き込んだプロジェクトということで、総額1,400億円のうち1,100億円を国費、残り300億円を民間企業からの出資という形でプロジェクトを組んでおります。

【髙橋委員】
 ありがとうございました。

【門永分科会長】
 ほかによろしいですか。ありがとうございました。よろしければ、本件については今の御質問、御意見も踏まえまして、25日に開催される総会に諮ることといたします。

(4)役員報酬支給規程の一部改正について

【門永分科会長】
 それでは続いて議題4、役員報酬支給規程の一部改正についてです。今回は物質・材料研究機構、それから科学技術振興機構の2法人の役員報酬支給規程の一部改正について審議をいたします。事務局より説明をお願いします。

【高橋評価・研究開発法人支援室室長補佐】
 資料4-1を御覧いただければと思います。役員報酬及び役員退職手当支給規程の一部改正について、でございます。今回、物質・材料研究機構、それから科学技術振興機構の2法人につきまして報告するものでございます。今回の変更理由といたしましては、平成25年12月17日に行われました文部科学省独立行政法人評価委員会総会におきまして、委員の先生から、「役員の報酬は、非常勤であっても月額支給とし、役員の業務を果たしていただく体制とすべきではないか」、また「監事の責任は職務に応じた責任で、労働時間に応じて責任を負うものではないことから、責任の量に応じ、月額としていくのが方向性として正しいのではないか」との御発言がございました。今回、同様の記述のある法人が物質・材料研究機構、科学技術振興機構の2法人ございまして、それを法人内で検討し、非常勤役員の報酬の支給について、職務に応じた責任の量に応じて月額支給とする所要の改正をするものでございます。
 具体的に、物質・材料研究機構につきましては、この資料4-2の裏面でございます。今回の変更後の部分といたしまして、この赤字でお示ししておりますとおり、非常勤手当は月額とし、法に定める号俸を基に、当該役員の勤務形態を考慮して理事長が別に定めるというように改正するものでございます。
 また資料4-3でございます。資料4-3、こちらは科学技術振興機構でございますけれども、こちらも裏面にございますとおり、第4条におきまして、非常勤役員の非常勤役員手当は月額とし、その者の占める職に応じて前条第1項に定める額を基に、勤務形態等を考慮して理事長が別に定めるという所要の改正でございます。説明は以上でございます。

【門永分科会長】
 何か質問ございますか。よろしいですか。確認ですが、非常勤で例えば月に2日くらいの仕事量という方が25日分月額でもらうということではなくて、その仕事量に応じて月額を決めると、こういうことですよね。はい、分かりました。ありがとうございました。 
 それでは本件については、分科会においては意見なしということで、25日に開催される総会に諮ることといたします。

(5)その他

【門永分科会長】
 最後に議題5、その他です。幾つかございますが、まず部会への付託事項について、本分科会運営規則第2条第3項では、同条第2項の規定に基づいて、各部会の議決をもって本分科会の議決とするということになっていますが、その事項について、部会長が分科会長に報告をしなければならないとなっております。各部会から報告をお願いします。まず日本学術振興会(JSPS)よりお願いします。

【振興企画課】
 資料5-1において、日本学術振興会の業務方法書の変更について報告いたします。
 本件は独立行政法人日本学術振興会の業務方法書を別添1のとおり変更をしようとするものであり、変更理由は以下のとおりです。平成25年度、今年度一杯で先端研究助成基金と研究者海外派遣基金が終了することから、両基金に関する事項(第15条)を削除するとともに、平成26年4月1日以降も引き続き国会報告や会計処理等の残存業務を行うべく、両基金に関する附則を追加する必要があるために、変更を行います。
 業務方法書の変更の手続につきましては、独立行政法人が業務方法書を変更する際は、主務大臣の認可を受けなければならないとされており、主務大臣は認可をしようとするときは、あらかじめ評価委員会の意見を聞かなければならないとされています。今回は既に部会で意見なしとなっており、今後のスケジュールとしては、関係行政機関へ協議を行い、総合科学技術会議への意見聴取をした後に認可される予定となっています。

【門永分科会長】
 続けてJSTについて、お願いします。

【西山人材政策課課長補佐】
 人材政策課でございます。資料5-2と資料5-3について御説明申し上げます。まず資料5-2の方が、JSPSと同じく業務方法書の変更についてでございます。本件につきましては2月4日に開催されました科学技術振興機構部会における審議の結果、本件変更については原案のとおり議決をされてございます。
 内容について御説明いたします。1枚おめくりいただきまして、資料2ページ目でございます。変更内容は大きく分けて2点でございまして、先ほどちょっと御説明をいたしました、研究開発力強化法の改正による出資事業が4月1日以降JSTに業務として加わるわけでございまして、それに関する業務方法書の変更が一つ目。二つ目が25年度補正予算で計上されましたImPACT、革新的研究開発推進プログラムの実施のための業務方法書の変更、これが2点目でございます。
 1点目の出資事業の関係につきましては、業務方法書第9章の次に一つ章を設けて、第10章を加えることにしてございます。第10章として出資並びに人的及び技術的援助の方法として、第20条で、機構は金銭、特許権等若しくは設備等を出資し、または人的若しくは技術的援助を実施することができるといったこと。また出資に伴って取得した株式の処分について、第2項で規定をしてございます。
 次にImPACTの関わるところ、2ポツ目でございますが、これにつきましては、第13章の次に第14章という項目を設けまして、第28条として、機構は、国から交付される補助金により設けられた基金により、革新的な新技術の創出に係る研究開発を行うということ、また第2項として、その他詳細の事項は別に定めるといったようなことで、業務方法書の変更をしたいと考えてございます。
 次に資料5-3について、不要財産の国庫納付について、こちらも部会での審議事項とされてございます。こちらについても2月4日に開催されました科学技術振興機構部会において審議がなされてございまして、御承認を頂いてございます。大きく全部で3件の不要財産の国庫納付がございまして、次のページ以降に別紙1、別紙2、別紙3という形で詳細をつけてございます。
 別紙1の関係が現金の国庫納付、別紙2が機構の宿舎の国庫納付、別紙3の関係が特殊法人時代から引き継いでいた不要財産の国庫納付でございまして、特に別紙1の関係については少し御説明が要るかと思いますので、補足をしたいと思います。
 1枚おめくりいただきまして、その別紙1ですが、平たく申しますと、本件は平成24年度、1年度前の補正予算において国からJSTに対して出資金500億円のお金が出資をされ、JSTにおいては企業による大学等の研究成果に基づく研究シーズの実用化開発を支援する産学共同実用化開発事業(NexTEP)というのを実施してございます。この24年度補正予算で措置をされました500億円の出資金のうち、220億円を国庫に返還するというものでございます。
 この背景について少し補足をいたします。本件、ImPACTの創設と少し関係してございます。ImPACTは、先ほど御説明しましたとおり、平成25年度の補正予算で計上されたわけでございますが、そのImPACTの創設に当たりまして、内閣府・総合科学技術会議が財政当局と文部科学省と鋭意調整を行いました。その結果として平成25年度の補正予算に計上し、文部科学省所管のJSTに基金を設置して、ImPACTのプログラムを創設するということになったわけでございます。
 他方、御承知のとおり厳しい財政事情の中でImPACTを最先端研究開発支援プログラム(FIRST)の後継施策として新たに立ち上げるため、文部科学省としても内閣府からの要請等を踏まえて、できるだけ協力をしなければならないと、何とかその必要な予算を厳しい財政事情の中でも捻出する必要があるといったことで、これまでにその措置をしたFIRSTの成果を活用する施策を見直しまして、一部をImPACTの予算に充てるということを国において判断をして、JSTにその協力の要請をしたものです。その結果として、この平成24年度の補正予算において措置をした出資金の500億円のうち、一部をImPACTの財源に充てるということを判断したものでございます。よって、この出資金の500億円を活用して行っている事業NexTEP自体は、JSTにおいてしっかり進めていただいているわけでございますが、他方でImPACTの創設といったような、また異なる政策的な要請があって、220億円の財源捻出ということで国庫納付をお願いしたものでございます。以上です。

【門永分科会長】
 ありがとうございました。ただ今の説明について、御質問、御意見ございますか。植田委員。

【植田委員】
 日本学術振興会部会での議論を補足します。これは補助金そのものが終わってしまっているわけですから、これについてどうこうというものではなく了承しました。ただ、この基金で行われた事業が非常に大きな成果を上げたので、ある意味ではその精神と、更にその発展をどうするのか、という議論はもちろんありました。この点については、JSPS内部でも当然議論されており、その後はJSTなどを含めて、成果を更に発展させていくことを文部科学省の方でも考えているということでした。本日伺った中でも、様々な施策が出てきましたが、そういうところに発展していくということで、了承したということであります。

【門永分科会長】
 ありがとうございました。

【広崎委員】
 よろしいですか。

【門永分科会長】
 はい、広崎委員。

【広崎委員】
 JST関係の報告について、今、説明があったとおりなのですが、お聞きになっていて少し理解しづらかったのが、後半の不要財産の国庫納付ではないかと思いますので、部会長として補足しておきたいと思います。資料5-3の2ページのところを改めて御覧いただきたいと思うのですが、基本的には24年度の補正予算で出資された500億、これでNexTEPが実施されてきました。これ自身は非常に順調に有望なアイテムが決まってきておりますし、契約額も初年度で300億を超えるということで非常に順調に立ち上がっております。
 一方で、イノベーションの更に推進ということで、総合科学技術会議が司令塔となって、先ほどのImPACT、これを今年度の補正予算で550億認めたということになります。したがって前年度の補正予算の500億と今年度の補正予算の550億足しますと、総額としては1,050億、これでNexTEPとImPACTを実施するということになるんですが、ここで不要財産というのが非常にミスリーディングな言葉で、法的な用語で仕方ないのですが、具体的には約1,100億をバランスシートに置いて、運用するということではなくて、民間では普通なんですけれども、資金のやりくりですね、必要なものに充てていくと、その自由度を確保するという意味で、NexTEPで未使用の200億、これは今度緊急度が高くなっているImPACTの方の財源として充てていこうといったようなことがあって、一旦500億のうちの220億を国庫納付し、資金繰りの効率を上げるのだ、というふうに御理解いただいた方がいいと思います。不要財産の納付というと、いかにも目的が達成されていないかのような誤解を与えますけれども、そうではないということを確認しまして、部会にて了承し、本分科会に報告しているということでございます。

【門永分科会長】
 両部会長、補足いただきありがとうございます。御意見、御質問はよろしいですか。
 それでは次に、研究開発法人における制度改革という作業が進んでおりますので、事務局から御報告いただきます。

【鎌田企画官】
 企画評価課企画官の鎌田でございます。それでは私から、前回12月17日の本分科会で独立行政法人改革の状況を御報告させていただきましたけれども、その後12月24日に独立行政法人改革等に関する基本的な方針という閣議決定がなされましたので、それに関しまして研究開発型の法人に係る部分に焦点を当てさせていただきまして、御説明させていただきます。
 まず机上参考資料の1、ポンチ絵のようなものが机上に配付されていると思いますけれども、こちらを御覧いただけますでしょうか。今般、閣議決定された研究開発法人制度に係る大枠の概念図でございます。青い枠で示された部分が独立行政法人通則法のルールが適用される部分でございまして、今後の改革の中で単年度管理型の法人、中期目標管理型の法人、国立研究開発法人という三つのカテゴリーに分けられることになりました。この国立研究開発法人のカテゴリーには、ほかのカテゴリーとは異なって、下にございますように、研究開発成果の最大化を目的とするということが独立行政法人制度上も明記されるということになりました。
 また、この国立研究開発法人の中でも特に国家戦略に基づく世界最高水準の成果を目指すというものにつきましては、赤い枠で示されているところでございますけれども、特定国立研究開発法人として独立行政法人の横串的なルールは適用されますが、目標、評価や業務運営等に関するものにつきましては独立行政法人通則法とは異なるルールが適用されるということが決まったところでございます。
 これら国立研究開発法人や特定国立研究開発法人の対象につきましては、机上資料、参考資料2を御覧いただけますでしょうか。こちらにはこれまで研究開発力強化法で研究開発法人とされてきました37の法人、黒い字で書かれておりますけれども、これが今回の閣議決定で研究開発型、それから中期目標管理型、あるいは統合して、どちらかの類型になったというような形の移行図が示されてございます。これによりますと、今まで37法人あった研究開発法人は今後独立行政法人制度の中で赤い26法人が国立研究開発法人という形で位置付けられるということでございます。
 さらに先ほど申し上げました特定国立研究開発法人につきましては、閣議決定上は極力少数に限定するとされておりますけれども、この対象につきましては、現在内閣府総合科学技術会議及び関係府省の間で議論検討がなされているという状況でございます。
 それでは資料5-4でございますけれども、閣議決定の文書に基づきまして、簡潔に御説明させていただきます。資料5-4、1ページ目を開いていただけますでしょうか。一番初めの、独立行政法人改革等の基本的な方向性というところでございます。この丸の三つ目、今回の改革の目的というものが書かれているところがございますけれども、その下にポツが四つございます。その一番下のポツのところに各法人の業務類型の特性を踏まえたガバナンスを整備するとございます。このような観点なども含めて、運用も含めた制度、組織の見直しについて講ずべき処置を取りまとめたというのが、この閣議決定の全体の構成趣旨でございます。
 2ページ目でございます、独立行政法人の見直しの内容でございますけれども、初めの1、法人の裁量、国の関与の度合い等に応じた法人の分類ということで、現行制度ではその法人の分類は設けておらず、多くのルールが全法人一律に適用されております。今後は法人の政策実施機能の強化を図り、適切なガバナンスを構築していくため、法人の事務・事業、特性に応じ、法人を分類することが必要であると書いてございます。その下に、具体的には、とございまして、三つに分類すること。その1、2、3と丸がございますけれども、その二つ目に、中長期的な目標管理により研究開発に係る事務・事業を行う法人としまして、「研究開発成果の最大化」を目的とし、研究開発業務の長期性、専門性等に対応した特有の中長期的な目標管理により研究開発に係る事務・事業を主要な業務として行う法人(以下「研究開発型の法人」という)という形でカテゴリー分けをされることになりました。
 2ページ目の一番下でございますけれども、下の段落、中期目標管理型の法人、単年度管理型の法人のガバナンスは以下の2から4に記載するとおりでありますが、評価主体の変更や内部ガバナンスの強化などの事項は研究開発型の法人にも適用するが、研究開発業務に特有の目標管理の仕組みなどの導入など研究開発型の法人に固有の事項は、5で後述するということでございます。
 その5ポツが9ページ目にございます。9ページ目を御覧いただけますでしょうか。こちらに研究開発型法人の対応というところがございます。こちらで研究開発型の法人の一番初めの丸でございますけれども、こちらにつきましては、研究開発業務の特性を踏まえると、当該法人に期待される研究開発成果の最大化という観点から、独立行政法人制度の個々のルールや運用を大胆に見直し、独立行政法人制度の下で研究開発型の法人の機能の一層の向上と柔軟な業務運営を確保することが求められるとされてございます。
 二つ目の丸でございます。こうした点に鑑み、研究開発型の法人につきましては研究開発成果の最大化を法人の目的とし、そのために必要な仕組みを整備するとされてございます。この際、「効率的・効果的」という独立行政法人の業務運営の理念の下、「研究開発成果の最大化」という研究開発型の法人の第一目的が達成できるようにすることが必要であるとされてございます。
 その下の丸でございますけれども、以上のことを踏まえまして、法律事項として更に以下の点と、ポツで幾つかございますけれども、それを規定するとされてございます。初めのポツでございますけれども、こちらにつきましては、研究開発型の法人というのを明確に独立行政法人通則法の中で異なるカテゴリーとして明確化するということでございます。
 二つ目でございます。研究開発型の法人につきましては、研究開発等に係る方針に基づいて、大学や民間企業では取り組み難い課題に取り組む法人であることを明示するため、「国立研究開発法人」という名称を付して、法人の目的は「研究開発成果の最大化」であることと明示する。
 それから三つ目でございますけれども、主務大臣が定める中期目標に記載すべき事項の中に、研究開発成果の最大化というものを一つ項目として追加するものでございます。
 それから四つ目でございますけれども、研究開発業務に係る目標設定や業績評価については、総合科学技術会議が研究領域の特性や国際的な水準等を踏まえて指針を策定する。さらに、総務大臣が策定する指針にその中身を反映するという旨が書かれてございます。こちらにつきましては、机上参考資料の3を御覧いただけますでしょうか。机上資料3に、先日2月3日でございますけれども、総合科学技術会議の評価専門調査会において開催された決定文書がございます。こちらの1.背景及び目的の下の方の段落に書かれてございます、平成25年12月24日に閣議決定された独立行政法人等に関する基本的な方針において、研究開発法人の研究開発業務に係る目標設定や業績評価については、総合科学技術会議が研究開発の持つ特性や国際的な水準等を踏まえた指針を策定することとされた。このため専門調査会において、世界最高水準の研究成果が期待される法人に係るものも含め、研究開発法人の目標・評価指針の策定に向けた検討を進めるとされたところでございます。
 おめくりいただきまして2ページ目の裏でございますけれども、これに基づきまして、研究開発法人部会(仮称)が設置され、今後、6月頃をめどに、この部会で目標設定、評価の指針を御検討いただくというようなスケジュールでございます。
 なお、この部会の部会長には門永分科会長が御就任いただくというような方向で進めているところでございます。
 それから先ほどの資料5-4にお戻りいただきまして、9ページ目の一番下のポツから10ページ目にかけてのものでございますけれども、こちらにつきましては研究開発に関する審議会がきちんとその研究開発法人に係る業務に関して審議をするという旨でございます。その審議会につきましては、必要に応じて外国人有識者を委員とすることも可能とするということでございます。最後でございますけれども、中期目標期間を長期化して、最大7年とするというものでございます。
 それから次の丸でございますけれども、ここにつきましては運用事項でございます。運用につきましても抜本的な見直しを行うという形で幾つか論点がございまして、上から報酬や給与の件、2ポツ目が法人の長の報酬に関すること、それから三つ目が給与水準に係ることでございます。四つ目でございますけれども、目標設定に関することでございます。先ほどの部分とも関連するところでございますけれども、目標設定につきましては課題解決型の目標設定も可能であるということを明示する。業績評価についても過去の活動の達成度評価のみではなく、そこまでの成果が更に将来どのような成果に結び付くのかという将来を見越した評価をするなど、必ずしも定量的実績にとらわれない評価も可能であることを明示するというようなことも書かれてございます。
 それから次のポツが物品や役務の調達に関するものでございます。一番下が、効率化の目標の設定、自己収入の扱い、その他につきましても柔軟化を図るという旨でございます。
 それから11ページ目をおめくりいただきまして、こちらの(2)が先ほど説明申し上げました特定国立研究開発法人に相当する部分でございます。初めの丸でございますけれども、研究開発型の法人のうち、国家戦略に基づき、国際競争の中で科学技術イノベーションの基盤となる世界トップレベルの成果を生み出すことが期待される法人については、総合科学技術会議、主務大臣及び法人が一体となって科学技術イノベーション政策に取り組んでいくことが必要であるということでございます。それに関しまして、業務運営上の必要な配分を行っていくという旨が記載されてございます。
 それから三つ目の丸でございますけれども、こうした観点から、こうした科学技術イノベーション、世界トップレベルの成果を生み出す創造的業務を担う法人を「特定国立研究開発法人」として、先ほどと同様に主務大臣等の関与の下、特別な措置を講じていくということでございます。それから別法のその対象の法人につきましては、極力少数に限定することとすると書かれてございます。
 最後の丸でございますけれども、別法の中には以下の事項を盛り込むこととするといたしまして、研究開発の特性を踏まえた運用を行う旨、それから主務大臣と法人が一体となった運営を可能とする関係のこと、それから三つ目でございますけれども中期戦略目標というものを提示して、そこに記載する事項、それから、先ほども申し上げましたとおり課題解決型の目標設定とするというような旨が書かれてございます。
 それから四つ目のポツでございますけれども、総合科学技術会議につきましても、これまで独立行政法人制度の中では特別な関与がございませんでしたけれども、国家戦略の実現の観点から適切な関与を行うということとされてございます。
 それから法人は自己評価を毎年度実施し、主務大臣に結果を報告する旨。それから下から二つ目でございますけれども、法人の長は研究開発成果の最大化をできる研究体制を構築するよう努める旨。
 それから最後でございますけれども、法の施行状況等を踏まえ、特定研究開発法人の対象も含め、法制度の在り方について見直しを行う旨も規定すると閣議決定されているところでございます。
 以上、本閣議決定を踏まえて、現在新たな独立行政法人制度、それから研究開発型の法人の制度につきまして、政府部内で検討がなされている状況でございます。以上でございます。

【門永分科会長】
 ありがとうございました。それでは、ただいまの説明について、御質問、御意見ありましたらお願いします。はい、広崎委員、どうぞ。

【広崎委員】
 確認の意味ですが、今の11ページの、世界的な研究開発成果の創出を目指す法人、特定国立研究開発法人に関して、どの法人をこのカテゴリーの対象とするか、その選定の基準であるとか、選定のプロセスについては、こういう時代ですから、ある程度トランスペアレントにしていく必要があると思うんですね。そのあたりはどういう議論がされているかというのを補足していただけると有り難いんですけれども。

【川上科学技術・学術政策局長】
 選定のプロセスにつきまして少し御説明を申し上げたいと思います。そもそも年末にこの法人改革、独立行政法人全体の改革、そのうちの研究開発については、総務大臣それから行政改革担当大臣、科学技術担当の山本大臣及び文部科学大臣、この4大臣が中心になって進めてまいりました。具体的に4大臣会合なども開催をして、方向付けを政治的なレベルでやってきたわけでございますが、今年に入りまして、対象法人をどうするかという議論につきまして、閣議決定の中では極力少数とするという記述の下で、2月の初めですかね、4大臣会合を開催いたしました。
 そこで4大臣の合意としては、今通常国会にこの特定の法律を提出すること、それに向けて速やかに物事を決めていくわけでありますが、まず専門的に、考え方、基準を決めていって、そして最終的には総合科学技術会議において決定をするという申合せがなされてございます。
 したがいまして、総合科学技術会議では、これから考え方を明らかにし、そして基準の下で法人を決めていくと、こういうプロセスを踏むことになります。それによりまして、トランスペアレントな決定をしていこうということで、現在、進めているところでございます。
 選定の正確な期日は未定ですけれども、それほど遅くない時期に、法人の選択をしたいと考えているところでございます。

【広崎委員】
 ありがとうございます。

【門永分科会長】
 ほかにありますか。はい、栗原委員。

【栗原委員】
 御説明の中で、研究成果の最大化が研究開発法人のミッションの第一ということで伺い、それ自体は大変適切なことだと思うのですが、今の中期目標を鑑みると、人材育成という観点がやはり強く示されていて、長い目で見た研究の成果の最大化というところでは、人材育成が大事だということも言われていると思います。今後、研究開発型になった法人についても、やはり、そういう視点は大事だと考えられていくでしょうか。また、目標期間の中で、少し長い目で見る必要がある部分や、継続的に出てくるシーズ等に対しても、大事だと考えていくのか、さらには、例えば大学と、これらの研究開発型法人との人材交流のようなものを、より進めていくというような観点も、短期決戦で成果を出すことと同時に、重要なものと考えていくのかどうか。日本においては、なかなか人材の流動性が難しいと言われる中で、このあたりはどういう議論になっているのか教えてください。

【鎌田企画官】
 昨年の行政改革の議論の中で、まさにこの研究開発成果の最大化というのを研究開発法人の目的にするという話が出ていたわけですが、背景といたしましては、独立行政法人制度の中でそもそも効率化をすることが目的とされている部分がございまして、それはもちろん大事だけれども、研究開発の法人としてはやはり研究開発成果の最大化をするということが第一目的とするべきだ、という流れの中で出てまいりました。
 したがいまして、今、御指摘のありましたような人材育成に関するものでありますとか、例えば研究開発成果に直接関わらない活動も研究開発型の法人はなされておりますので、そちらにつきまして、もちろん広い意味で法人の重要な業務として今後も中期目標や中期計画で触れられていくということになろうかと思います。
 ただ、ここで効率化に対する第一の目的ということで研究開発成果の最大化が出てきていると御理解いただければよろしいかと。

【栗原委員】
ありがとうございます。

【川上科学技術・学術政策局長】
 政策的なことについて補足を申し上げますが、この独立行政法人の改革だけではなく、昨年の秋は研究開発力強化法の改正がございまして、その中で大学や研究機関における、いわゆる任期付き、期限付雇用の改正もございました。これは何かというと、昨年の4月から雇用契約法が改正になって、繰り返し契約を結んだ被雇用者が、5年を越えると申出によって無期限雇用に転換しなければならないという規定があったわけでございますが、この期限を5年から10年に延ばすという改正でございました。この改正の背景というのは、実際有期雇用によって研究機関及び大学においては研究者が雇用されているわけですが、5年間という期間ではその研究者の能力、実績というのを測るのには短過ぎるということで10年に延長していただいたわけでございます。
 そういうことで、例えば栗原委員が部会長を務められる基礎基盤研究部会下において、評価を行っている理化学研究所においても、やはり5年というのが大きな壁であったわけですが、これが5年より長くなるということで、研究者の実績を十分把握した上でその研究者の流動化を図っていくことができるということに結び付くのだろうと思います。
 文部科学省としては、この特定の研究開発法人または国立研究開発法人、さらには大学もあわせて、どのようにして、いま一度、流動化を図ることができるのか、今回の改正も含めて政策的によく考えていかねばならない問題であると、確認をしているところでございます。

【門永分科会長】
 ありがとうございます。小豆島委員、どうぞ。

【小豆島委員】
 物材研の作業部会の作業部会長を務めておりますけれども、当作業部会では、機構の評価に際し、1期、2期から、世界トップレベルの研究成果を目指してきたことを踏まえて、具体的な数値指標として、インパクトファクターの高い論文や、特に論文数、更にはサイテーション等、それらが関連の物・材、関連の世界的な研究所の中でどういうランクにあるかということを確認してきました。昨年から3期目に入り、現在はこのあたりのランクにある、というような評価をさせていただきましたが、それでは十分ではないだろうという議論がありました。そこでは、成果の最大化という言葉は使っていないのですが、研究成果をもって、国民に還元するものは一体何でしょうかということを、具体的に考えていただいています。今回の改革の議論で、成果の最大化を具体的にどう表していくのか、このことに関して何か議論がありましたら、教えていただければ非常に参考になります。

【鎌田企画官】
 まさに御指摘の点が今後の研究開発法人の評価に当たって、非常に重要になってくるポイントだと思われております。今まで独立行政法人制度の中では、できる限り、具体的、定量的な指標を置いて評価をするという形がなされておりましたけれども、必ずしも研究開発型の法人に合わない部分もあったと御指摘を頂いていたところでございます。
 そういうことも踏まえまして、先ほど御説明いたしましたとおり、総合科学技術会議に設置される部会等にて今後の研究開発法人の評価の指針の在り方について御検討いただくということになってございます。

【小豆島委員】
 分かりました。

【門永分科会長】
 少し補足しますと、研究成果の最大化を目指すというのは、よく考えると当たり前のことです。それは、一つの分かりやすい旗として掲げられた、という感じがあります。その背景には、今までの研究開発型の独立行政法人を評価、管理するに当たって、定型型の業務に使いやすいような枠組みで評価をしてきたということがあります。その中でいろいろ工夫してきたのですが、目標を決めて、達成したかどうかという評価が多くなってしまうので、いや、そうではなく、成果の最大化が重要でしょう、ということで大きな旗が振られたという話ではないかと思います。では、それをどのようにして評価するのか、という具体的なところについては、幾つか議論はされているとは思うのですが、実はこれからというところはたくさんあります。

【髙橋委員】
 ちょっとよろしいですか。

【門永分科会長】
 はい、どうぞ。

【髙橋委員】
 研究成果の最大化ということは、きっと見る人の物差しによって、随分評価が変わってくるだろうなということで、お聞きしたいことがあります。もし、政権が替わっても、研究開発法人が自分のミッションをぶれずに遂行できるような、そういったものがこれから担保できるのかどうか、ということです。物差しが変わると、どうしてもそれに左右されて、現場が混乱してしまう。今回の研究開発法人の目的はまさにそこで、やはり、ぶれずに遂行できる、そういったことに配慮できるような改革なのか、そのあたりもお答えできればお聞きしたいと思います。

【鎌田企画官】
 先ほど御説明申し上げました閣議決定を、どのように制度の形に落とし込むかというところで、今まさに、政府の中で検討しているところでございます。その閣議決定の中身を制度に反映する過程で、やはりどこまで研究開発のカテゴリーに合った制度の在り方になるか、それともやはり既存の独立行政法人に近い形になるか、そこは濃淡があると考えられます。したがいまして、政権が替わろうと、その状況が変わろうと、制度的にしっかりと研究開発法人の良さが生かされるような制度の在り方にしていこうと努力しているところでございます。

【髙橋委員】
 ありがとうございました。

【門永分科会長】
 私の個人的な印象ですが、政権が替わって、政策や戦略が変わると、独立行政法人がやらなければいけないことのプライオリティーは結構大きく変わると思います。例えば課題解決型でやってきた業務について、その課題は誰が決めるかというと、やはりその国の方針ですよね。ですから、プライオリティーが変わると、それに合わせて、その課題を解決する方向に動くことで進んでいくという前提であろう、と思います。

【植田委員】
 先ほど栗原委員がおっしゃったことと少し似ているところがあるのですが、人材の流動も含めて、研究開発型で非常に良い法人を作ったとして、それが長く続くことも大事だと思います。トップレベルの法人を作っても、花を咲かせるに当たっては、日本の学術活動全体の土壌の上で咲きますから、その土壌に栄養をやっておかないと、循環が滞り、一瞬だけ花が咲いても、すぐに終わってしまう。そういう意味では、閉じた社会を作ってはいけないと思います。つまり、当該法人がどれだけ開かれているかということが重要で、それは必ずしも若手や、任期付きの研究員だけの話ではない。例えば、アメリカのDOE(Department of Energy)すなわちエネルギー省で実施している研究開発は、とにかく国の管理が厳しく、中核ですから、ミッションオリエンテッドな研究開発を実施しているわけですが、そういう大きなプログラムでは、スタンフォード大学からリーダーが就任したと思ったら、次はハーバードから新しい研究者が就任するというふうに、リーダーがすぐに交替し、全体を変えていってしまうわけですね。人材が法人の中で生まれるというのは、若手だけではなく、大きな役割を担う人材を日本全体で輩出していって、そこに放り込むということが必要になるのだと思います。
 ミッションオリエンテッドにすると、ある意味、目標を細分化し、シャープな研究開発になっていくので、始めはそれで良いのだけれども、次第に閉じた世界ができてしまいがちです。それを、がらっと入れ替えるメカニズムを作っておかないと、5年はうまく行くかもしれないけれど、10年経過したらだんだん難しくなり、20年経過すると、もう寿命が尽きてしまう。それでは最終的にミッションがうまく達成できないと思うので、この制度改革を通して、これまで日本になかったような循環を促す制度を、是非作っていただきたいと思います。

【門永分科会長】
 はい。岡本委員、どうぞ。

【岡本委員】
 これまで委員の先生方がおっしゃった御意見は、まさしくもっともだと思うのですが、1点思いますのは、是非大学とは違う法人である、というところは強調をするべき、と思っています。先ほど御意見がありました、政権が替わったらどうなるかという点に、典型的に表れてくるのかもしれませんけれども、要するに、大学とは違った形のいわゆる研究開発法人がどういう性質を持つものなのか。研究とは、長期的につながって発展していくことが大事だと思いますが、大学ではなく、この研究開発法人で研究開発を実施することの意味というのは、やはり、その政権を前提にした戦略課題の中で研究開発が行われるといいうことかと思います。そこはきちんと認識しておかないと、なぜ大学法人と違う形で研究開発法人があるのか、見失われるのではないかと思います。いわゆる研究開発法人という、国立大学法人と違った類型を設けたのですから、ある程度、戦略あるいは政権の政策というものが前提となっての研究開発法人だと私は思いますので、やはりそういう議論があるということを前提に、今いろんな指針が作られていることを、是非忘れないでいただきたいなと思います。

【髙橋委員】
 少しいいですか。

【門永分科会長】
 はい、どうぞ。

【髙橋委員】
 現在、私はJAXA部会長を務めており、そこでもいつも言っているのですが、やはりJAXAというのは執行機関という位置付けであると。JAXAの中期目標・中期計画は、宇宙基本法、宇宙基本計画、そういった政府の方針から策定されるわけですが、シンクタンク機能が非常に弱いなと感じます。政権が替わっても、シンクタンク機能をきちんと強化していれば、ぶれない戦略、あるいは施策が必ず出てくると思うんですね。そこが弱いと、どうしても物差しが変わるたびに、現場が混乱してしまう。
 そういう意味では、今回の研究開発法人も、個々の法人特有のシンクタンク機能を持つのがいいのか、あるいは全体として、もう少し長期的な国としてのシンクタンク機能がある方がいいのか、それは分かりませんけれども、特にアメリカやヨーロッパなどと比べると、日本においても、そういった物差しをしっかりと持つということも必要なことではないのかなという感じがします。是非そういったことを、また織り込んでいただければいいのではないかと思います。

【門永分科会長】
 よろしいですか。事務局、どうぞ。

【川上科学技術・学術政策局長】
 いろいろと御意見を頂いておりますけれども、まず今回の独立行政法人の改革で研究開発型として位置付けられた中で、特に特定においては非常に顕著だと思いますけれども、総合科学技術会議の関与というのがこの制度の中に入ってきております。これまでいわゆる行政の関与というのは、主務大臣に加えて言うと、管理側である総務省が大きく出ていたわけですが、相対的には総務省から総合科学技術会議へという方向にあると思いまして、いわば科学技術としての政策性が、この法人の中により色濃く反映する方向へは来ているんだろうと思います。
 その政策が政権交代によって安定するかどうかというのはもう一つの課題でございまして、おっしゃるとおり、シンクタンクがぜい弱であるがゆえに、政権交代によって科学技術政策そのものがぶれて、それがともすると法人の活動に対してぶれとなって伝わっていくということがあるわけでございまして、そこのところは総合科学技術会議をいかに支えるかという機能として、総合科学技術会議の機能強化の一環として引き続き対応していかなければいけないことだろうと思ってございます。
 それから植田委員から御意見いただいた、アイソレートしてはいけないというのはもちろんのことでございます。若手の流動性だけを強調して、中で育った人間がプロジェクトリーダーとして閉鎖・閉塞空間でやっていくことにより、あだ花になるというのはもちろんのことでございます。そういう観点では、独立行政法人の努力も重要ですけれども、大学改革の進展というのも非常に期待するところでございまして、年俸制の導入などによって、大学の若手層ではない教員においても、その流動性が高まるということがあれば、独立行政法人の努力とともに、シニアレベルにおける流動性、こういうことも確保される方向に来るのではないかと期待しております。

【門永分科会長】
 ありがとうございました。時間も過ぎておりますので、この辺で議論を打ち切りたいと思います。大変によい御意見をありがとうございました。それでは、事務局から連絡事項をお願いしたいと思いますが、その前に、冒頭で川上局長から御挨拶を頂くことになっていましたので、先に御挨拶からよろしいでしょうか。

【川上科学技術・学術政策局長】
 委員の皆様、貴重な御意見をありがとうございます。半年前には、この委員会の評価を受ける側におりまして、JSTの理事として広崎部会長をはじめとしていろいろ評価を頂いていたわけでございます。その後、過去半年間は、政策評価審議官ということで、今度はこの分科会の上にあります総会の事務局をやらせていただきました。今度は科学技術・学術分科会の事務局をやらせていただくということになったわけでございます。
 きょう、大変多い議題の中で、いろいろなことを御議論いただいたものと思います。いつも制度のいろいろな限界も感じながら、委員の皆様方にはお付き合いをいただいているものだと思いますので、その点について、まずお礼を申し上げたいと思います。
 そして今回、昨年の秋に行われました独立行政法人改革の結果を先ほど御報告をしたわけでございますけれども、この改革によって、是非今までよりもいい制度になるように、引き続きこれから法律を作り、指針を作り、運用していく中で実現をしていきたいと思ってございますので、また引き続き、これらの観点での御指導もよろしくお願いいたします。
 昨年の秋につきましては、門永分科会長、岡本委員は有識者会議という別の場でもいろいろとお世話になりました。先生方の御指摘そのものにきっちりと合った制度になかなかならない、また宿題も返せていないという状況でございますが、その点につきましても、これから制度設計を深めていく中で政府全体としてなるべく宿題が返せるように努力していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございます。

【門永分科会長】
 ありがとうございました。それでは、事務局から連絡事項をお願いします。

【高橋評価・研究開発法人支援室室長補佐】
 御連絡させていただきます。今回の議事録につきましては、作成後に委員の先生方に御確認いただいた後、ホームページにて公表させていただきます。以上でございます。

【門永分科会長】
 それでは以上をもちまして、本日の分科会を閉会といたします。
ありがとうございました。

 

―― 了 ――

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(科学技術・学術政策局企画評価課評価・研究開発法人支援室)

-- 登録:平成26年05月 --