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独立行政法人評価委員会 科学技術・学術分科会(第30回) 議事要旨

1.日時

平成24年8月8日(水曜日)14時~17時20分

2.場所

文部科学省3F2特別会議室

3.議題

  1. 平成23年度に係る独立行政法人の業務の実績に関する評価について
  2. 平成23年度末に中期目標期間が終了した独立行政法人の中期目標期間終了時の評価について
  3. 役員退職者の「業績勘案率」について
  4. 平成23年度に係る独立行政法人の財務諸表について
  5. 役員報酬規程及び役員退職手当支給規程の一部改正について
  6. 平成24年度の独立行政法人見直しについて
  7. その他

4.出席者

委員

門永分科会長、鳥井分科会長代理、青木委員、友永委員、西村委員、矢口委員、山下委員、岡本臨時委員、髙倉臨時委員、水谷臨時委員

文部科学省

磯谷科学技術・学術総括官、阿蘇計画官、菱山振興企画課長、安藤基礎研究振興課長、塩田政策課企画官、徳成科学技術・学術戦略官付室長補佐、永田振興企画課課長補佐、池田基盤政策課課長補佐、水野原子力課課長補佐、阿部海洋地球課課長補佐、小野山宇宙開発利用課課長補佐、西城防災科学技術推進室長補佐、馬場ナノテクノロジー材料開発推進室室長補佐、他

5.議事要旨

 議事に先立ち、文部科学省独立行政法人評価委員会科学技術・学術分科会運営規則第5条第1項及び会議の公開に関する規則第3条に基づき、一部非公開とする旨、了承された。また、事務局より配付資料の確認が行われた。

(1)   平成23年度に係る独立行政法人の業務の実績に関する評価について

 平成23年度末に中期目標期間が終了した科学技術振興機構を除く8法人について、各部会長、作業部会主査及び事務局より、資料1-1~1-10に基づき説明が行われ、審議の結果、原案どおり決定された。
 なお、物質・材料研究機構、放射線医学総合研究所及び防災科学技術研究所については、中期目標期間の初年度の評価であり、総会における決議であることから、次回の総会に提案することとされた。また、総務省政策評価・独立行政法人評価委員会からの意見などにより修正が必要となった場合は、担当部会長等とも相談の上、分科会長に一任することとした。
 主な議論は以下のとおり。

【山下委員】  
 放医研について、研究開発成果の発信の項目にB評価がついたこと、また、防災科研について、人材育成の項目で同様にB評価がついたことは、単純に目標値に達しなかったからB評価、という理由か。あるいはもう少し内容について議論されたのか。

【髙倉委員】  
 放医研については、かなり質的に高度になっているが、やはり、目標値を掲げた以上は、それに達しなかった項目をA評価にするわけにはいかない、というニュアンスでこちらの評価になったと思う。

【山下委員】  
 パーセンテージで、例えば、目標の90%に達すればAという判断はなされなかったのか。

【髙倉委員】  
 A評価は、やはり目標を達成するか、さらに超える成果を上げている状況になると考えるが、その辺は、何が正しい基準なのか、はっきりとはわからない部分もある。また、放医研の場合は、東日本大震災における原子力事故対応のため、講演会や様々な窓口業務等、膨大な業務に対応しており、そういう意味でも、目標が達成できなかったということは理解できる。そのため、そういった特殊要因に鑑み、ここまでやれればA評価とする、という判断をしてもよかったと思うが、あくまで、目標値に達しているかどうか、という視点で判断し、B評価とした。

【矢口委員】  
 防災科研も、当初計画を立てたときの見込みが外れたという事情がある。あまりそこに着目して評価を下げる必要もなかったかもしれないが、大事な項目で、かつ初年度でもあるため、色々と合議し、今後さらに促進してほしいという意味で、B評価をつけている。

【鳥井分科会長代理】  
 原子力機構も、事故対応では主力として活躍し、そのため、計画どおりいかなかったこともあった。これをどのように扱うのかというのは、非常に難しかったが、やはり、中期目標・中期計画を達成する見込みがあるなら良いが、難しいのであれば、年度計画としてB評価をつけざるを得ない、との判断がなされた。

【山下委員】  
 海洋機構の業務運営に関する事項のところで、人事管理について、任期制職員と定年制職員の違いを考慮した管理制度が必要であると記載されているが、人件費削減、定員削減という状況の中で、どこに解を見出していくかという、非常に難しい問題を含んでいると思う。海洋機構に限ったことではなく、法人全体の大きな問題なので、法人としてどうあるべきかという議論を展開するべきではないか。また、JAXAの評価書の中でこれらの環境により、研究者の流出が起こり得る可能性、更には、女性の人材活用などについて記載されているが、各法人、これらの課題に対してどのようにとらえているのか、意見を聞きたい。

【門永分科会長】  
 今の意見については、海洋機構だけで議論せずに、例えば、この分科会で各部会がどのような対応をしているかという情報を共有し、解決策を考えていくことが必要だと思う。
 ちなみに海洋機構でどういう議論があったかというと、任期制と定年制に関しては、目標管理制度に基づく人事制度を導入し、運用を開始したところで、やはり任期制の人が立てる目標と定年制の人が立てる目標は異なり、最後の年になると、モラルの上がる人、下がる人、いろいろ出るようだが、それらのきめ細かい対応のまではできていない。今後、それを運用でマネージできるのか、構造的な問題なので、そこまで切り込んで仕組みを変える必要があるのか、というような話になってくるかと思うが、今回は問題提起しただけで、具体的な方向性までは出ていない。

【岡本委員】  
 ご指摘の観点については、理化学研究所でも、従来から問題意識を持っており、女性の登用に係る具体的な取組について、目標を立てて対応している。
 また、任期制、定年制についても、非常に大きな問題と捉えている。特に理化学研究所は、世界の研究者と競争していくため、いかに優秀な研究者を任期制で採用するかということについて、大きな戦略として掲げているが、一方で財源的に厳しい状況もある。このような状況の中で、いかに処遇に反映していくかということは何度も議論しているところ。

【西村委員】  
 各法人の評価の比率を見ると、S評価が30%に近いところと、10%を切るところとあるわけだが、例えば、企業内の評価と比較すると、S評価が非常に多いように思う。特に分科会長にお聞きしたいが、この割合に関して何か御意見はあるか。

【門永分科会長】  
 個人的な見解であるが、評価に10%、15%、と割合を設けて、そこにはめていくのは、アプローチとしてはあまり賛成していない。やはり絶対的にすばらしかったのか、普通だったのか、遅れているのかという評価の方が良いのではないかと思っている。
 これまでの傾向を見ると、毎回、B評価等は改善するように指摘され、それを一所懸命改善すると、翌年度は、努力の跡が認められて、大体評価が上がる。そうすると、Aに収束してくるという傾向はあるかと思う。ただ、それを繰り返していると、ほとんどの項目がAになってしまうので、やはり中期計画を新たにするときに、前年度を踏まえて、さらにハードルを上げていくとか、そういうことをしないと進歩がないと思っている。
 また、割合については、評価の単位の切り口が部会によって全く異なるので、部会間で比較しても意味がない。そのため、Sのパーセンテージがこの機構は多い、少ないという議論をしても仕方ないのかなと思う。

【山下委員】  
 業務運営に関してはおおむね法人共通であるが、法人の特色となる研究開発については、各法人とも、バラエティに富んでいるため、ただ今、分科会長からの御意見があったように、パーセンテージを設定するよりは、やはり、各部会の評価委員がその法人に対してどう評価するか、ということでもう決めていくことが良いと思う。

(2)平成23年度末に中期目標期間が終了した独立行政法人の中期目標期間終了時の評価について

 平成23年度末に中期目標期間が終了した科学技術振興機構について、青木委員より、資料2-1~2-2に基づき説明が行われ、審議の結果、原案どおり決定された。
 なお、総務省政策評価・独立行政法人評価委員会からの意見などにより修正が必要となった場合は、担当部会長とも相談の上、分科会長に一任することとした。

(3)役員退職者の「業績勘案率」について

 事務局より、資料3-1~3-5に基づき説明が行われ、審議の結果、原案どおり決定した。
 なお、総務省政策評価・独立行政法人評価委員会からの意見などにより修正が必要となった場合は、担当部会長等とも相談の上、分科会長に一任することとした。

 (傍聴者入室)

【門永分科会長】  
 続いて議題4の23年度に係る独法の財務諸表についてです。法人ごとに事務局から、特記事項を中心に、簡潔に説明をお願いいたします。
 まずは物質・材料研究機構から。

【馬場ナノテクノロジー・材料開発推進室室長補佐】  
 それでは、物質・材料機構の財務諸表について説明いたします。4-1-1の2ページ目を御覧下さい。こちらは貸借対照表でございますが、資産のところで、流動資産、及び、右側の負債のうちの流動負債が、平成22年度と比べて大きく増加しております。流動資産、22年度の5,731が、23年度9,211になっております。こちらにつきましては、3月に完成した新棟、これは世界トップレベル研究拠点の一つであるWPIの建物、また、つくばイノベーションアリーナのためのオープンイノベーションの建物というものの支払いが残っていたため、こういったものが発生しております。
 また、右側、負債のうちの固定負債及び純資産のうちの資本剰余金が、平成22年度と比べて大きく減少しておりますが、これは償却資産の残存価額の見積もりを変更したためでございます。
 続いて、3ページ目でございます。こちらのポイントといたしましては、左側、費用のうちの減価償却費、こちらが4,429から8,032と、平成22年度に比べて大きく増加しております。こちらは、償却資産の、先ほどと同様、残存価額の見積もりを変更したためでございます。
 続きまして、4ページ目でございます。平成23年度決算の予算との対比でございます。米印が3つございます。
 まず1つ目でございますが、雑収入、こちらの決算が増加しております。こちらは、487百万円でございますが、特許収入が予算よりも大きかったことから生じたものです。
 続いて、2つ目、施設整備費補助金の決算が増加しておりますが、こちらは、先ほど説明したとおり、新棟のために平成22年度から繰り越した予算があったためでございます。
 続いて、右側、3番目の部分、運営費交付金の決算が減少しておりますが、こちらは、大型研究設備等の整備費用など、契約済みの繰越案件があるためで、次年度に執行予定でございます。
 続いて、5ページ目、こちらは経費の節減状況でございますが、一般管理費・業務経費ともに着実に削減・効率化努力を行い、効果が認められると考えられます。
 続いて、6ページ目を御覧ください。利益剰余金の発生要因でございます。利益剰余金は、1,660百万円となっており、内訳は、前期から繰り越した積立金が1,195百万円、当期に発生した剰余金が465百万円となっております。
 また、右側、当期に発生した剰余金は、自己収入で取得した資産の未償却額等が355百万円あり、事業活動による利益が109百万円となっております。こちらについては、7ページ目の目的積立金ともかかわってまいりますが、先ほど説明したとおり、物材機構においては、当年度、特許料収入が予想以上に上がったと、これは蛍光体によって発生したものもあるのですが、こちらが特許の維持費用・補償金の支払等の402百万円を引いた額、こちら109百万円が、当年度特許権収入に基づく利益として、109百万円、こちらを目的積立金として申請したいと考えております。
 最後になりますが、こちらにつきまして、部会及び作業部会においては、特段の御意見がなかったことを、念のため申し添えます。
 以上でございます。

【門永分科会長】  
 ありがとうございます。続きまして放医研、お願いします。

【田渕研究振興戦略官付専門職】  
 それでは、資料4-2-1を御覧ください。この資料に基づきまして、平成23年度の放医研の財務諸表について御説明申し上げます。
 まず1ページの(1)を御覧ください。貸借対照表でございますけれども、まず借方につきまして、表の一番下を御覧ください。資産の合計を記載してございます。こちらは、平成23年度末の資産合計451億9,900万となっておりますけれども、前年度に比べまして、約35億円の増となってございます。こちらは、研究用の診断装置等、新たに取得したものがございましたので、そういったものの固定資産の増によるものでございます。
 それから、表の右半分の貸方の方でございますけれども、これは負債のところを御覧いただければと思いますが、平成23年度末の流動負債と固定負債の合計が212億7,000万となっており、前年度と比べて、約47億円の増となってございます。こちら、平成23年度に取得した固定資産についてですが、一部の施設の未払金が若干生じており、それを原因とするものでございます。
 それから、おめくりいただきまして、2ページ目でございます。損益計算書につきまして、主なポイントを御説明させていただきますと、まず借方の方でございますけれども、平成23年度の経常費用が約135億円と、前年度と比べて、約8億円の減となってございます。これは、福島原発事故対応等もございまして、研究業務費が一部減額となってございまして、これを原因とするものでございます。
 それから、貸方ですけれども、経常収益が135億7,100万円ということで、前年度と比べまして、約8億5,000万の減となってございます。これは、運営費交付金収益が前年度よりも下がったこと等を理由とするものでございます。
 それから、2つおめくりいただきまして、4ページを御覧ください。決算報告でございます。収入部門でございますが、施設整備費補助金、収入のところの上から2つ目を御覧いただきますと、予算額が4億7,000万円に対しまして、決算額が14億7,400万円と、予算に対して決算額が10億円増えているように見えます。こちらですけれども、一部の施設の廃止措置、あるいは施設の整備の経費が、震災対応で少しスケジュールが遅れてしまったことによって発生したものでございます。
 それから、補助金の決算額を御覧いただきますと、これも平成23年度中に、震災を踏まえて、補正予算で救急車の措置等、政府から追加的な財政措置を受けておりまして、こういったことを理由といたしまして、補助金のところ、10億8,800万、予算に計上されていない経費が上積みされてございます。
 支出につきましても、収入と同じく、施設整備費及び補助金が予算額より多くなってございますけれども、先ほど申し上げたような理由になってございます。
 以上でございます。

【門永分科会長】
 ありがとうございます。続いて、理化学研究所お願いします。

【安藤基礎研究振興課長】 
 理化学研究所の財務諸表について、資料4-3-1で御説明させていただきます。
 まず1ページ目の貸借対照表でございます。資産のうち、現金・預金が、平成22年度末に比べまして、246億円の減となってございます。これは、次世代スーパーコンピュータ「京」の整備等に係る未払金の減少、これが主な原因でございます。
 また、減損会計につきましては、この表の欄外のところに書いておりますが、200万円ほど減損という形で認識しております。NMR装置等を節電対応のために一定期間使わないということで考慮いたしまして、このような扱いにしております。
 基本的には、資産合計のところにあります3,560億円という数字は、平成22年度と比べて若干減少しておりますけれども、大型施設でありますX線自由電子レーザーの完成による減、それから、次世代スーパーコンピュータ「京」の整備の本格化による増、これらの増減が大きな要因として、このような差で出てきているものでございます。
 次に、2ページ目の損益計算書を御覧いただきたいと思います。借方の方ですが、平成23年度は4億6,800万円の当期総利益が発生しております。これは自己収入で取得した固定資産の未償却残高でございます。
 貸方ですが、前中期目標期間の繰越積立金を1億6,500万円取崩したというのが、この数字の内容でございます。内訳は3ページに記載してございますけれども、主に、前中期目標期間中に自己収入で取得した固定資産の減価償却のために、取崩を行っているということでございます。
 4ページ目が、利益処分案、キャッシュ・フロー計算書、行政サービス実施コスト計算書でございます。当期未処分利益4億6,800万のうち、1,800万円を目的積立金として積み立てる予定でございます。
 5ページ目を御覧下さい。収入・支出ともに、決算が予算と比べまして230億円程度増加しております。これは、前年度からの繰越、あるいは翌年度への繰越が含まれているためでございまして、特に、平成22年度の次世代スーパーコンピュータ「京」の製作に係る補助金のうち133億を、平成23年度に繰り越して執行したということを主な要因として考えております。
 それから、6ページ目以降でございますけれども、運営費交付金の未執行額について説明させていただきます。運営費交付金総額583億7,800万円という金額でございますけれども、未執行額が67億2,800万円ということで、10%を超えております。要因分析をするということで、(7)の資料は作成しております。
 平成22年度に比べまして、7億8,000万円減の67億2,800万円となっておりますが、人事院勧告に基づいた定年制職員の人件費の抑制が、最も大きな要因となっております。特殊要因について考えましたところ、約27億円がやむを得ない要因ではないかということで、このような形で未執行額、そして、未執行であるところの要因分析を、6ページ、7ページ、8ページ目でさせていただいております。
 以上でございます。

【門永分科会長】  
 続きまして、防災科研、お願いします。

【西城防災科学技術推進室室長補佐】 
 それでは、防災科研の23年度財務諸表について御説明させていただきます。
 まず1ページ目、2ページ目を御覧ください。貸借対照表でございます。2ページ目の下のところに、平成23年度の貸借対照表がございます。資産、負債ともに、647億7,700万円となってございます。前年度から約50億弱減らしておりますが、これは主に固定資産、あるいは資本剰余金といった、いわゆる固定資産の償却によるものでございます。
 それから、負債について、そのほかに幾らか減少しておりますが、この辺は、スパコン等に係るリース債務の返済により、短期・長期リース債務が減少しております。これが大体5.3億円でございます。
 それから、利益剰余金が2,700万計上されておりますが、このうち前中期目標期間からの繰越積立金が1,900万円、それから、当期総利益が800万円となってございます。平成23年度は、新しい中期目標期間の開始時ですので、平成22年度までの第2期中期目標計画期間の最終年度に残っておりました利益剰余金242百万円のうち、7,700万円を平成23年度に繰り越すことといたしまして、そのうち受託研究収入等でこれまで取得しました資産の当期減価償却費及び前中期目標期間からの契約済繰越額等の支払いのために、5,800万円を取り崩しております。ですので、残ったのが1,900万円ということでございます。
 続いて、3ページ、4ページ目に、損益計算書がございます。4ページ目の下のところの、平成23年度末の数字を御覧ください。先ほど申し上げましたとおり、当期総利益は約800万円となってございます。この利益につきましては、主にリース債務の収益の差額によるものでございます。本利益につきましては、独法通則法の第44条1項に基づき、積立金として整理することといたしております。
 続きまして、5ページ目、利益処分案、先ほど申し上げましたように、800万円を積立金とさせていただいております。
 それから、キャッシュ・フロー計算書は、特に指摘事項はございません。
 それから、行政サービス実施コスト計算書につきましては、130億1,900万円が行政サービス実施コストとして見積もられてございます。
 次に、6ページに、決算報告書がございます。これにつきましては、施設整備費補助金の収入・支出予算と決算など、少し大きな乖離が見られますが、これらは基本的に23年度補正予算で幾つかの施設整備等を行っております。主に日本海溝海底地震津波観測網整備のための海底機器の製作等を行ってございます。
 防災科研からの報告は、以上です。

【門永分科会長】
 ありがとうございます。続いてJAXA、お願いします。

【小野山宇宙開発利用課課長補佐】  
 平成23年度宇宙航空研究開発機構(JAXA)の決算における財務諸表上のポイントを説明させていただきます。資料は4-5-1になります。
 まず1ページめくっていただきまして、平成24年1月に、三菱電機株式会社より、JAXAとの契約において費用の過大請求を行っていたとの報告がございました。同日付けでJAXAは対策本部を設置し、調査の実施及び再発防止の検討等を現在進めているところでございます。
 まず1ページ目の貸借対照表でございますけれども、資産の部では、同社からの支払請求が行われなかったことによる現金及び預金の増加を主な要因としまして、流動資産が、平成22年度末に対して、約500億円増加しております。また、この事案については、財務諸表の注記にも、その他独立行政法人の状況を適切に開示するために必要な会計情報として記載をしております。
 負債の部につきましては、流動負債が、平成22年度末より321億円増加しております。これにつきましても、三菱電機からの支払請求が行われなかったことによる未払金の増加が主な要因となっております。
 続きまして、純資産の部でございますけれども、独立行政法人通則法の第46条の2の規定に基づきまして、角田宇宙センター職員用宿舎の敷地の一部を不要財産として平成24年1月に国庫に納付したことにより、当該財産に係る政府出資金を約5,000万円減額しております。
 続きまして、2ページ、損益計算書でございますけれども、こちらは平成23年3月の東日本大震災により損害を受けた研究施設や人工衛星等の復旧・復興経費について、臨時損益として損害損失を計上いたしております。あわせて、これに対応する形で、臨時利益を計上しております。また、当期総損失が30億円生じておりますけれども、補助金等を財源としまして、収益と費用の経常年度がずれることにより、一時的に損失となっているものでございまして、また、JAXAは設立時に旧法人から継承した流動資産等について対応する収益が存在しないため、使用時や業務の完了時に損失が発生していることにもよるものなのですが、費用化される流動資産、貯蔵品の減少等により、平成22年度当期総損失174億円より損失が大きく圧縮されてございます。
 続きまして、3ページ目でございますけれども、御説明しましたように、JAXAの当期損益は年度によって大きく変動する特徴がございますけれども、独立行政法人会計基準に基づく会計処理のルールに起因するものであって、資金運用の不調や事業の失敗によるものではございません。
 また、キャッシュ・フロー計算書における23年度の資金期末残高は、約957億円となっておりまして、三菱電機への未払いによる現金が増加しております。
 最後、行政サービス実施コスト計算書についてですが、損益計算書における費用相当額から自己収入等を差し引いたものを業務費用として計上し、また、国から無償貸付を受けている研究開発用資産や政府出資額に係る期間費用等もコストとして計上し計算しておりまして、平成23年度の行政サービス実施コストは、約1,983億円となってございます。
 JAXAの平成23年度決算のポイントは、以上になります。

【門永分科会長】  
 ありがとうございます。引き続き、日本学術振興会、お願いします。

【永田振興企画課課長補佐】  
 それでは、日本学術振興会の平成23年度財務諸表について御説明させていただきたいと思います。
 まず、平成23年度決算の特徴といたしましては、科学研究費補助事業の一部基金化に伴いまして、これまでの一般勘定、さらには、平成21年度の補正予算でつくりました2つの基金、先端研究助成業務勘定並びに研究者海外派遣業務勘定、さらに今回、この3つの勘定に加えまして、新たに学術研究助成業務勘定ということが設けられました。それぞれの勘定ごとの財務状況は、6ページ以降にお示ししているとおりでございますけれども、これらを取りまとめましたのが法人単位とさせていただいておりますので、本日は、この法人単位に沿って御説明させていただきたいと思います。
 まず2ページの貸借対照表を御覧下さい。23年度におきましては、資産・負債ともに、対前年度比約189億円の増となってございます。主な要因といたしましては、科学研究費補助金の基金分といたしまして、約443億円の増となっている一方、そのほか2つの基金助成金の執行に関連いたしまして、預金や有価証券等の減少、又は長期預り補助金等の減少分として、約243億円の減となっているところでございます。
 続きまして、3ページ目の損益計算書を御覧いただきたいと思います。経常費用といたしましては、23年度2,731億円、対前年度比587億円の増となってございます。主な要因といたしましては、科学研究費補助金及び基金の予算増分といたしまして、525億円の増、最先端研究開発戦略的強化費補助金の繰越分の費用化211億円を合わせまして、736億円の増となる一方、先端研究助成基金の減少によりまして、129億円の減となっているところでございます。経常収益につきましては、経常費用の見合いで増となっているところでございます。
 続きまして、5ページ目の決算報告書を御覧いただきたいと思います。特に、予算額と決算額の差が大きいところについて御説明申し上げます。
 収入の国庫補助金収入と支出の部分の科学研究費補助事業及び最先端研究開発戦略的強化費補助事業費、さらには先端研究助成事業の部分につきましては、同様の要因になりますけれども、大学等研究機関における補助事業につきまして、前年度からの繰越及び翌年度への繰越分を相殺した結果、その差額が生じているものでございます。また、学術研究助成事業につきましては、前倒し執行等、柔軟に対応すべく予算計上しておったところでございますけれども、震災での影響、さらには、科研費の基金化の導入初年度ということもあり、制度的にもまだ定着していないというような面から、差が生じたものでございます。
 説明は以上でございます。

【門永分科会長】  
 続きまして、JST、お願いします。

【池田基盤政策課課長補佐】  
 では、JSTの財務諸表について、資料4-7-1に基づき御説明いたします。
 まず1ページ目、決算の特徴でございますが、平成23年度の利益に関しては、一般勘定において11.8億円、文献情報提供勘定において3.4億円の、計15.2億円の利益となっております。また、第2期中期目標期間の最終年度ということでございまして、一般勘定の利益剰余金合計が29.5億円、これに対しまして、うち3.9億円を次期中期目標期間への繰越ということで、大臣の承認を受けております。これについては、後ほど別の資料で御説明させていただきます。
 2ページ目を御覧ください。このうち、一般勘定の損益計算書についてでございます。まず収益については、前年比で77億円の増。中期目標期間最終年度でございましたので、運営費交付金債務の全額の収益化を行ったことによる増、これが主因でございます。
 左側の費用に移りますが、費用の方は71億円の増加となっております。これは、23年度予算に前年度からの繰越経費でありますとか目的積立金を加えて執行を行った結果によりまして、費用が増加しているというものでございます。
 3ページ目は、積立金の処分ですので、後ほど別の資料で御説明いたしますので、割愛いたします。
 4ページ目を御覧ください。一般勘定の貸借対照表についてでございます。こちらは、まず資産の部についてですが、前年比で約207億円の減となっております。主な要因といたしましては、中期目標期間の最終年度ということによりまして、プロジェクト経費の執行による現預金の減少、また、研究委託事業の前払金の減少、さらには、平成21年度補正予算でつきました地域拠点整備事業で取得した資産の減価償却、こちらに伴う固定資産の減少によるものが主因となっております。
 また、右側に移りまして、負債ですが、前年比で151億円減少しております。これは、先ほども申し上げましたとおり、中期目標期間終了に伴う運営費交付金債務の収益化による減、また、21年度補正の地域拠点整備事業終了に伴う未払金等の減少によるものが主な要因となっております。
 続きまして、5ページ目を御覧ください。文献情報提供勘定の損益計算書についてでございます。
 まず収益についてですが、前年比で4.1億円の減となっております。これは、科学技術情報の売上の減が主な要因でございまして、景気の低迷でありますとか、無料コンテンツの浸透等の影響による収益の減でございます。
 一方、費用につきましては、前年比で5.5億円の減となっております。これは、データベースの作成等の合理化によりまして、費用を5.5億円削減したということでございます。
 結果といたしまして、当期利益は、平成22年度よりも多い3.4億円を確保しております。
 続きまして、6ページ目を御覧ください。文献情報提供勘定の貸借対照表についてでございます。
 まず資産の部でございますが、前年比で2.7億円増となっております。こちらは、現預金の増に伴うものでございまして、これは当期利益が上がっているということによる現預金の増となっております。
 負債については、前年とほぼ同じでございまして、右下の純資産、こちらが当期利益の増に伴う増となっております。
 続きまして、7ページ目、決算報告書でございます。
 一般勘定の決算報告書でございますが、収入について、予算が1,136億円に対しまして、決算は1,162億円となっております。この差額につきましては、開発成果実施料等の業務収入の増加、また、受託業務件数の増加による収入増が主な要因でございます。
 支出に関しましては、予算が1,136億円に対しまして、決算は1,195億円となっておりまして、これは平成22年度からの事業繰越や目的積立金の取崩、また、受託業務の件数拡大による経費増が、この差額に影響しております。
 その下の文献情報提供勘定につきまして、収入について、予算額は43億円、決算が45億円です。こちらの差額は、事業収入の減少と前期からの繰越金による収入の増によるものでございます。
 支出については、43億円の予算額に対しまして、決算32億円。この差額は、データベース作成の合理化等による経費の減少によるものが主な要因でございます。
 最後に、8ページ目でございます。その他事項でございまして、固定資産の減損ですが、減損を認識したものは特にございませんが、減損の兆候といたしましては、プラザの8施設や上野事務所、職員宿舎などの土地建物が挙がっております。
 (2)の不要財産に係る国庫納付については、後ほど別の資料で御説明いたします。
 最後、関連公益法人ですが、日本科学未来館の仕分けを受けた直轄運営化によりまして、広報財団が対象外になっておりますので、1社減少しております。
 以上でございます。

【門永分科会長】  
 ありがとうございます。続いて、海洋研究開発機構、お願いします。

【阿部海洋地球課課長補佐】  
 それでは、資料4-8-1を御覧ください。海洋研究開発機構の財務諸表について、平成23年度のポイントを説明いたします。
 まず貸借対照表ですけれども、22年度に比べ、流動資産が約19億円及び流動負債が約40億円増加しております。これは、東日本大震災の津波により地球深部探査船「ちきゅう」が一部損傷したことに伴い、平成23年度の航海行動計画を変更したことによって、必要な経費が繰り越されていることなど、事業の繰越などに伴い、運営費交付金残高が増加したということが主な原因でございます。
 なお、流動負債の増加額に対して流動資産の増加額が小さくなっていますのは、第1期中期目標期間終了時の国庫納付金計算の結果、国庫納付されずに海洋機構に留保されていた現預金約18億円を不要財産として国庫納付したことにより、流動資産が減少したことが主な原因となってございます。この国庫納付により、純資産の資本金が平成22年度に比べて約18億円減少しております。
 また、固定負債が約45億円増加しておりますけれども、これは、平成23年度に補正予算により海洋調査研究船の建造を開始したことから、財源である船舶建造費補助金が、建設仮勘定見返施設費として約26億円計上されたことが主な原因となってございます。
 続きまして、損益計算書ですけれども、臨時損失が約5億円、臨時利益が約4億円増加しております。これは、東北地方太平洋沖地震により損傷した地球深部探査船「ちきゅう」の修理費及び見合いの収益が計上されたことが主な原因となってございます。
 当期総損失1.2億円の内訳を資料の下に記載しておりますが、これは、独立行政法人会計基準等にのっとって会計処理をした結果、収益と経費の計上年度がずれることにより発生したものでございます。したがって、過年度あるいは後年度における利益と相殺され、損益が均衡することになります。
 簡単ではございますが、海洋研究開発機構の財務諸表の概要は以上でございます。

【門永分科会長】 
 ありがとうございます。最後になりますが、日本原子力研究開発機構、お願いします。

【水野原子力課課長補佐】  
 それでは、日本原子力研究開発機構の平成23年度財務諸表について、資料4-9-1に沿って御説明いたします。
 まず1ページ目、貸借対照表でございますけれども、平成22年度からの主な増減といたしましては、まず流動資産について、東京電力福島原発事故に伴う受託業務における前払金の増加によりまして増加となっております。
 それから、固定資産につきましては、減少となっておりますが、減価償却の進展によるものとなっております。
 それから、固定負債の増加ですけれども、こちらはJ-PARCの関連設備増強工事の進捗等による建設仮勘定の増加ですとか、固定資産取得の増加によるものが原因となっております。
 続いて、2ページ目です。損益計算書ですけれども、こちらは、平成22年度からの主な増減につきましては、まず経常費用ですけれども、こちらは、もんじゅの設備等点検の前払金の精算による費用計上ですとか、東京電力福島原発事故対応の受託業務の増加などによって増額となっております。
 それから、臨時損失、こちらは大幅な増加となっておりますが、震災に伴う補修工事の発生によるものでございまして、臨時利益も同様でございます。
 それから、前中期目標期間繰越積立金取崩額につきましては、前期中期目標期間最終年度に先行して会計上利益が計上されたものにつきまして、当期費用が発生したことによるものでございます。
 続いて、3ページ目でございます。まず利益処分案でございますけれども、一般勘定分は積立金としまして、埋設処分業務勘定分は、機構法に基づき、第21条第5項積立金とするものでございます。真ん中の電源利用勘定分につきましては、前期繰越決算欠損金7億3,600万円がありますので、当期の総損失は6億1,800万円と、合計13億5,400万円が次期繰越欠損金となります。
 キャッシュ・フローにつきましては、業務活動、投資活動、財務活動により、期首残高より218億円増の、期末残高663億円となっております。
 行政サービス実施コストにつきましては、2,127億円となっております。
 続きまして、4ページ目です。決算報告書でございますけれども、予算と決算の差額でございます。
 まず事業費及び特定先端大型研究施設整備費補助等につきましては、震災の影響等により、平成22年度から繰越案件が平成23年度中に執行された結果、決算が予算を上回りました。
 それから、施設整備補助金及び原子力災害環境修復技術早期確立事業費補助金経費につきましては、こちらは年末の3次補正でございましたので、執行期間が限られていたため、次年度の繰越とした結果、決算額が予算額を下回りました。
 それから、委託等経費につきましては、原発事故等による除染実証事業、環境モニタリング等の受託事業が増えたため、決算額が予算額を上回ったという結果となりました。
 以上でございます。

【門永分科会長】  
 ありがとうございました。ただ今の各法人の説明について、御質問、御意見ございますでしょうか。岡本委員。

【岡本委員】 
 私は、理化学研究所の作業部会に属しているものですから、理化学研究所の説明がベースになってしまうのですが、今の理化学研究所の資料4-3-1の6ページ以降について、ほかの法人の御説明の中には、この運営費交付金の未執行に関する御説明が資料としてはないと思っています。理化学研究所の作業部会では、運営費交付金の未執行が少し多いのではないかという問題意識があったため、ただいま御説明をいただいたと理解しておるのですが、ほかの法人は、運営費交付金の未執行は少ない、という理解でよろしいのでしょうか。
 ちなみに、理研の実績では、確か、毎年度の運営費交付金の収入額に比べて、未執行の運営費交付金債務残高が10%を超えておるということだったかと思います。これでは、90%の仕事しかしていないではないかと、単純にはそういうことになるかもしれませんが、そういう問題意識で、未執行はどういう理由なのか、といったことを、作業部会で御説明いただいておりました。ほかの法人は、そういう未執行はあまりないから御説明がないのか、その辺はいかがでしょうか。

【門永分科会長】  
 事務局、まず、まとめて御説明が、何かありますか。

【徳成科学技術・学術戦略官付室長補佐】  
 そこまでのところは、こちらでは見ていなかったのですが。

【門永分科会長】  
 個別に、未執行分がかなりある法人はありますか。
 質問の仕方を変えると、今、個別に御説明いただきましたけれども、今の点について数字は把握していますか。なければ、またちょっとチェックしていただくことになると思います。いかがでしょうか。

【馬場ナノテクノロジー・材料開発推進室室長補佐】  
 物質・材料研究機構について、未執行額は発生しておりますが、その部分については、例えば、大型研究設備の整備費用が翌年度に繰り越されたなど、そういった過程で発生しているものでございますので、そこまで多額の未執行分が発生している状況ではないと理解しています。

【門永分科会長】  
 はい。他の法人はいかがですか。

【池田基盤政策課課長補佐】 
 JSTについて申し上げますと、運営費交付金の未執行に関しては、数年ぐらい前に10%を超える場合、しっかり評価しなければいけないという話が政独委の方からあったと思うのですが、それを踏まえて、執行もきちんとしておりまして、単年度で10%を超えたことは今まではないです。
 なお、今回の23年度に関して言えば、JSTに関しては、中期目標期間の最終年度ですので、全額収益化しておりまして、余った部分、後ほどまた利益処分のところで説明しますけれども、20数億程度は国庫納付という形で、国にお返ししております。

【門永分科会長】  
 海洋機構、お願いします。

【阿部海洋地球課課長補佐】  
 平成23年度の海洋研究開発機構につきましては、未執行率が10%を超えてございますが、先ほど御説明させていただきましたとおり、震災に伴い一部の事業経費を繰り越さなければならなかったことが大きな要因となっております。

【門永分科会長】
 続いて、原子力研究開発機構。

【水野原子力課課長補佐】  
 平成23年度の運営費交付金の未執率ですが、一般勘定における運営費交付金債務の未執行率は、手元のデータですと、約6.0%、それから、電源利用勘定における運営費交付金債務の未執行率は、約7.1%となっております。

【門永分科会長】  
 放医研、お願いします。

【田渕研究振興戦略官付専門職】 
 放医研の状況でございますけれども、平成23年度につきましては、運営費交付金収益が約13億円の減と、かなり大きな減となっておりますが、こちらも海洋機構と同じような状況で、福島原発事故対応に伴い、一部未執行が出たものでございます。
 例年は、運営費交付金につきましては、それほど大きな未執行というのは出ていない状況でございます。

【門永分科会長】  
 JAXAはいかがでしょうか。

【小野山宇宙開発利用課課長補佐】  
 JAXAについては、先ほども少し御説明しましたが、年度と年によって、少し事業の区切りがございまして、年度計算でいくと多少でこぼこがあるのですけれども、大きな未執行というものはなく進んでいるものと考えております。

【門永分科会長】  
 ありがとうございます。JSPS、お願いします。

【永田振興企画課課長補佐】
 日本学術振興会でございますけれども、日本学術振興会の方は、研究費を助成するというのが主な業務でございまして、研究費の繰越分というのがかなりの部分を占めているわけですが、運営費交付金の未執行という面では、10%を超えているということはないと認識しております。

【門永分科会長】 
 防災科研、お願いします。

【西城防災科学技術推進室室長補佐】 
 防災科研も、正確な数字はすぐ出てこなかったのですが、たしか9%弱ということで、1割を超えているということはございませんでした。

【門永分科会長】  
 ありがとうございます。大体御説明いただいた状況となっておりますが、10%を超えたから説明する、超えないから説明しなくていいということでもないと思いますので、次回から、少なくとも一言、未執行分がどの程度あったのか、また、その理由について、触れていただくのがいいかと思います。よろしいですか。

【徳成科学技術・学術戦略官付室長補佐】  
 はい。

【門永分科会長】  
 ほか、よろしいですか。ありがとうございました。
 本件も、本分科会への付託事項となっておりますので、本分科会としては、9法人の財務諸表を原案のまま文部科学大臣が承認することについて「特段の意見なし」といたしますが、よろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

【門永分科会長】
 ありがとうございました。
 続いて、議題5、役員報酬規程及び役員退職手当支給規程の一部改正についてです。
 まず、事務局から御説明をお願いします。

【徳成科学技術・学術戦略官付室長補佐】  
 それでは、役員報酬規程の一部改正について、まとめて御説明をさせていただきます。資料5-1を御覧いただければと思います。
 各独立行政法人の役員報酬規程につきましては、国家公務員の給与等を考慮し定められているところですが、国家公務員の給与につきまして、昨年9月の人事院勧告、それから、昨年6月の国家公務員の給与減額措置についての閣議決定を踏まえまして、本年2月29日に、「国家公務員の給与の改定及び臨時特例に関する法律」が成立したところでございます。これらを踏まえまして、各法人において所要の措置を講じたものでございます。
 具体的には、人事院勧告の反映といたしまして、本給月額の0.5%減、年間較差解消措置といたしまして、本年6月の期末特別手当から、23年度支給の本給と期末特別手当の0.37%の減、閣議決定を踏まえた給与の臨時措置といたしまして、平成24年4月~26年3月までの間、本給等を9.77%減というものでございます。これらは、全9法人におきまして措置されているものでございます。
 資料は、参考1として、人事院勧告の骨子をつけさせていただいております。参考2で、6月の閣議決定をつけさせていただいております。それから、参考3で、2月の法律、「国家公務員の給与の改定及び臨時特例に関する法律」の概要をつけさせていただいております。
 それから、参考4でございますけれども、この法律の成立を受けまして、最後のページですけれども、3月6日に総務省の方から、「独立行政法人における役職員の給与の見直しについて」ということで、必要な措置を講ずるよう要請するというものがございまして、これを受け、文部科学省から各独立行政法人の方に、同じように必要な措置を講ずるよう要請しているという、こういった通知もございます。
 資料については、以上でございます。

【門永分科会長】  
 ありがとうございます。ただいまの説明について、御質問、御意見ございますか。
 これは8月14日の総会に諮ることになりますが、分科会としては「特段の意見なし」、原案のとおりということでよろしいですか。

(「異議なし」の声あり)

【門永分科会長】  
 ありがとうございます。
 続いて、議題6に入ります。平成24年度の独立行政法人見直しについてです。該当する法人は、理化学研究所、JAXA及びJSPSです。これまでの見直しの内容を報告していただいて、これこでは皆さんから御意見をいただくことになります。
 まずは、事務局から説明をしていただき、それから、部会等における審議内容についても、各部会の事務局から5分以内で報告いただきます。その後、質疑、意見交換をしたいと思います。
 それではまず、事務局からお願いします。

【徳成科学技術・学術戦略官付室長補佐】  
 概略を御説明いたします。資料6-1を御覧下さい。
 この見直しにつきましては、独立行政法人通則法35条に基づきまして、中期目標期間終了時に当該法人の業務、組織全般にわたる検討を行い、その結果に基づき、次期中期目標に反映させるというものでございます。今回は、平成24年度に中期目標期間終了となります理化学研究所、宇宙航空研究開発機構、日本学術振興会が対象となっているところでございます。
 見直しのスケジュールでございますが、既に各部会等においてご議論いただいておりますけれども、本日の分科会、それから、8月14日に開催されます文部科学省独立行政法人評価委員会総会でご議論いただき、その意見も踏まえ、今月末に文部科学大臣が「見直し当初案」を作成いたします。その後、総務省政策評価・独立行政法人評価委員会におけます議論を踏まえまして、政府として見直しの内容を決定する方向でございます。
 具体の中身につきましては、各担当課の方から説明いただきます。

【門永分科会長】  
 それでは、まず、理化学研究所、お願いします。

【安藤基礎研究振興課長】  
 資料6-2でございます。
 理化学研究所の見直し当初案の概要について、まず1ページ目を御覧いただきますと、背景がございます。背景については、先ほど主査からも少し言及がございましたけれども、理研は自然科学に関する総合的研究機関として研究を進めておりますが、やはり国の政策を踏まえた目標設定をするというところがポイントでございます。特に、第4期科学技術基本計画の中で踏まえるべき事柄として書き出したところでございますが、今後の科学技術政策の基本方針としては、やはり課題を明確に設定し、イノベーションの促進に向けて、政策を総合的・体系的に推進するという事柄がございます。そして、イノベーションの中でも、環境・エネルギーを対象とする「グリーンイノベーション」、医療・介護・健康を対象とする「ライフイノベーション」の推進をその主要な柱として位置づけるという記述がございます。その他、直面する重要課題に対応するといったところで、質の高い国民生活の実現、地球規模の問題への貢献等々がございます。また、基礎研究の抜本的強化、人材の育成、こういったところも踏まえるということがございます。
 そして、今年の1月に閣議決定されました、「独立行政法人の制度及び組織の見直しの基本方針」の中でも、理化学研究所については、独創的シーズ創出のみならず、科学技術イノベーション創出のため、ニーズ主導への転換に向けて、研究分野の融合・総合化等の見直しを行い、云々と書かれた記述がございます。その他、「日本再生の基本戦略」や、「医療イノベーション5か年戦略」、こういったところを踏まえて考える必要があるということで、理化学研究所の作業部会の方で議論をした結果でございます。
 2ページ目を御覧いただきたいと思います。見直しに向けての基本的な方向ということでございまして、理化学研究所の多様な研究力を生かして特定の分野に限定せず、重点的機動的に研究開発を行う。これは重要課題の解決に向け、重要なものであり、今後とも我が国において不可欠なものであるというところが「1」でございます。
 そして、イノベーションを通じて新たな価値の創造に結びつける取組、特にグリーンイノベーション、ライフイノベーション、このあたりを明確にした上で、計画的に進めることが必要であるというところが「2」でございます。グリーンイノベーションの中では、エネルギー、資源という分野に焦点を当て、重点的に取り組む、ライフイノベーションの中では、創薬、先制医療等につなげることを重視するといった点が重要だというところでございます。
 また、知の創出(基礎研究)から技術開発、イノベーションにつながる取組を、内外の連携により一体的に推進するというところが「3」でございます。
 そして、「4」は非常に一般的な事柄でございます。
 これをめくっていただいて、3ページでございます。今の基本的な考え方を踏まえまして、主な内容というところですけれども、まずa)で、理化学研究所は、国家的・社会的ニーズを踏まえた課題達成型研究開発を、理化学研究所の総合力を活かして、次の3つに重点を置くというところでございます。
  1つ目が、戦略的・重点的な推進体制による研究開発事業を機動的に推進するということ。これは、今、理研の中でも、戦略研究センターとして、いろんな重要分野におきまして重点的に取り組む研究体制をとっておりますけれども、これをイメージしていただければと思います。
 2つ目が、世界最高水準の研究基盤の整備・共用・利用研究の推進でございます。「SACLA」や「京」といった、複数の最先端の研究基盤施設がございますので、これらの連携を上手く図って、ユーザー視点に立った利用しやすい運用といったところがポイントであろうと思っております。
 そして、3つ目が、課題達成型研究開発というところで、ニーズ指向で考えていく中で、やはりイノベーション創出に向けて、産学官連携を強化して、成果の社会還元につなげる、この考え方を強く出していくことが必要だろうというところでございます。
 そして、次に、特に理化学研究所は基礎研究を実施する研究機関でございますけれども、これも総合力を活かして研究開発機能を強化するといったところがございます。効果的なガバナンスを通じて、各分野をリードする理研内外の優れた研究者を活用して、理化学研究所内の全所的な連携を図るシステムやプログラムを実施していくという考えでございます。
 また、今、理化学研究所では、研究シーズを生み育てて、大きく領域として育てていくという取組については、今は基幹研究所のみで行われているところでございますが、新しい領域を開拓して、重点的・戦略的に事業を進めていく中で、課題達成の視点を重視して、ニーズ対応を配慮していくといった見直しが必要になってくるのではないかという問題意識がございます。
 そして、研究者の発想力や創造力を生かしつつ、組織を超えて研究者の力を結集し、全所的に新たな領域を生み出す体制とすることが必要である。このため、組織間の連携を強化し、理化学研究所全体として課題の達成に迅速かつ効果的に対応できる体制へと見直すことといたしました。基礎研究も、政策課題に基づいてトップダウンで実施するというやり方に加えて、ボトムアップとして科学者の創意を十分踏まえて、新しい知見を生み出して課題達成にうまくつなげていく、こういったアプローチが非常に重要だと思っておりまして、理研の中での研究ガバナンスを十分に発揮していくことが大きな重要なポイントではないかと、そういう議論が作業部会の中でございました。
 c)でございますけれども、パラダイム転換をもたらすような創造的・挑戦的な基礎研究を通じ、領域開拓の芽を育む活動を着実に推進する。そして人材育成を活性化するというところでございます。
 また、d)については、国際頭脳循環の重要性、研究活動のグローバル化を踏まえますと、国際活動の戦略的な展開をしていくべきというところでございます。
 そして、e)につきましては、やはり事務・支援部門体制をきちっと構築していくことが重要だというところが、理研の見直しの基本的な方向性でございます。
 4ページ、5ページ目で、今説明申し上げました事柄の概略を書かせていただいております。4ページは、特にイノベーションの中では、グリーンとライフと2つの方向性を明確にした上で、国家的・社会的ニーズを踏まえた戦略的・重点的な推進体制による研究開発、そして、産学官連携の一層の強化と成果の社会還元、また、それを支えるものとして世界最高水準の研究基盤の整備・共用・利用研究の推進を進めていく。そして、一番下の方に書いてございますが、それを支える創造的・挑戦的な基礎研究を行っていくといったところを説明する資料でございます。
 そして、5ページでございますけれども、これも先ほどの基幹研の基礎研究の推進体制から全所的に研究を進めるというところを、わかりやすくするために作成したものでございますが、この場では省略させていただきたいと思います。
 以上でございます。

【門永分科会長】  
 ありがとうございました。続いて、JAXA、お願いします。

【小野山宇宙開発利用課課長補佐】  
 続きまして、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の見直し当初案の概要について御説明させていただきます。資料は6-3になります。
 まず1枚めくっていただきまして、最近のJAXAの見直しに係る背景について、少し御説明をさせていただきたいと思います。本中期計画(平成20年度~24年度)の間においては、取り巻く状況について大きな変化がございました。
 まず、平成20年8月に、宇宙基本法というものが施行されました。その中には、我が国の宇宙開発利用を進める基本理念として、6つ書かれております。1つ目が宇宙の平和的利用、2つ目が国民生活の向上等、3つ目が産業振興、4つ目が人類社会の発展、5つ目が国際協力、6つ目が環境への配慮、こういった基本理念に基づきまして、我が国は宇宙開発利用を進めるということが基本法に定められております。
 また、その基本法の中には、総理大臣を本部長としまして、全閣僚がメンバーとなる宇宙開発戦略本部というものが設置されております。
 また、10年を目標とする5年の計画を定める宇宙基本計画というものも、この戦略本部で作成するということが、宇宙基本法には盛り込まれております。
 続いて、宇宙基本計画でございますけれども、こちらは、最初の宇宙基本計画が平成21年6月に策定されておりまして、その中には、宇宙開発利用の推進に関する政府の基本的な方針や、宇宙開発利用に関し政府が総合的かつ計画的に実施すべき施策というものが定められております。先ほど申し上げましたけれども、今後10年程度を見通した5年間の政府の施策の計画ということになっております。
 また、この宇宙基本法の中で、附則であるとか附帯決議で宿題になっていた、政府の宇宙開発利用の推進体制や、JAXAほか宇宙機関に関する見直しについて宿題となっておりまして、これについては、今般、今通常国会で法律改正がございまして、7月12日、先日、法施行されております。
 それについて、JAXA法を含む宇宙関連法の改正による新体制への移行ということで、ポイントとしましては、宇宙基本法の考え方に基づきまして、内閣府に宇宙政策の司令塔機能と準天頂衛星システムの開発・整備・運用等の施策の実施機能を担当する体制を整備する。こうしたことも通じて、宇宙開発利用の戦略的な政府としての推進体制を構築するとしております。
 JAXAにつきましては、政府全体の宇宙開発利用を技術で支える中核的な実施機関として位置付けられております。
 これについては、先ほど申しましたとおり、平成24年7月に施行されております。
 また、JAXA関連としては、宇宙基本計画に基づいたJAXA中期目標の設定を規定ということが改めて法定化されておりまして、さらに、主務大臣として、新たに内閣府、経済産業省が、一部業務について所管官庁として追加されております。こうしたことで、各省の行政ニーズへ対応するような今般の法改正ということになっております。
 続きまして、2ページ、3ページ、4ページですけれども、この中期目標期間中に、事務・事業の見直し、資産・運営等の見直しというものも順次行ってきております。これまでの主な指摘と対応事項としましては、まず1つ目が、「主要な事務及び事業の改廃に関する勧告の方向性」ということで、平成19年12月に総務省政策評価・独立行政法人評価委員会の指摘を受けております。
 また、その下ですけれども、「独立行政法人の事務・事業の見直しの基本方針」としまして、平成22年12月に閣議決定もございました。
 右上へ行きまして、「事業仕分け」でございますけれども、こちらについては、JAXAに関するものとしては、平成21年11月、平成22年4月、平成22年11月と、3度にわたって仕分けを受けております。
 また、右下ですけれども、「独立行政法人の制度及び組織の見直しの基本方針」、これは平成24年1月に閣議決定が出ておりますけれども、こうしたものに基づいても見直しを行っております。
 3ページは飛ばしまして、4ページ、これらの見直しのタイミングをとらえて順次対応を行っているところですけれども、それをまとめたものが4ページとなっております。
 具体的なところをもう少し紹介しますと、まず1つ目が、研究プログラムの重点化ということで、事業の整理統合で予算規模を縮小したり、新規プロジェクトの先送り、航空機技術における安全・環境への重点化、あとは、予算水準の抑制等々を行っております。
 2つ目としては、事業の民間移管、民間資金の一層の活用ということで、基幹ロケットであるH2Aロケットの民間移管であるとか、陸域観測技術衛星「だいち」のデータの配布業務等の民間移管、また、超高速インターネット衛星「きずな」の社会化実験の一部として、一部参加者に費用負担をしていただいております。
 また、3つ目の、事業所等の見直しとしましては、JAXAi等々の施設、地方事務所等々を見直しております。
 次に、取引関係の見直しとしては、調達に係るベストプラクティスの抽出と実施というようなこともやっております。
 また、これは最後に挙げているのですが、人件費の見直しとして、総人件費の削減やラスパイレス指数の低減等についても、順次見直しを行ってきております。 
 以上、少し簡単になりますが、JAXAを取り巻く最近の背景について御説明いたしました。こうしたことを踏まえまして、最後のページになりますけれども、5ページに、事務・事業見直しの方向性というのを考えております。定型化した業務の一層の民間への移行や海外との連携・協力の導入により、業務の効率的・効果的推進を行い、優れた事業運営を継続するとともに、新体制の下で各省のニーズに適切に対応しつつJAXAの役割を果たしていくというのを、基本的な方向性として考えております。
 もう少し具体的に見ていきますと、まず左側の上の四角なんですけれども、事務・事業の見直しとして、衛星による宇宙利用ということで、衛星運用の民間への移管の推進、海外と協力した地球観測体制の構築、また、宇宙科学・探査の分野においては、国際連携・協力によるミッションの効率的実行、あとは、国際宇宙ステーションにおきましては、民間による有償での宇宙ステーション利用の推進、また、宇宙輸送におきましては、H2Bロケット打上げ事業の民間移管や、それに伴う次期基幹ロケットへの重点化等々を考えております。
 左下、組織の見直し・運営の効率化及び自律化ということでございますけれども、こちらについては、引き続き事務の効率化を図っていくということで、1つ目が、事業所等についての定期的に必要な検証を行いまして、必要性の薄れたものは速やかに廃止と。また、業務の見直しによる合理化・効率化を図りつつ、適切な人材育成や人材配置という者も推進していきたいと考えております。
 こうした適時適切な見直しを通して、最後、右の黄色い四角ですけれども、新体制の下で各省のニーズに適切に対応しつつJAXAの役割を果たしていくといった方向で、見直しの方向性を現在のところ考えております。
 説明は以上になります。

【門永分科会長】  
 ありがとうございました。最後に、JSPS、お願いいたします。

【菱山振興企画課長】  
 それでは、JSPSの見直し当初案の概要について御説明申し上げます。資料6-4でございます。
 表紙をめくっていただきまして、1ページ、2ページで概要が述べられており、3ページ以降で、具体的な事業について御説明いたします。
 まず1ページ目の左でございますが、背景について、3つの箱で書いてございまして、特に真ん中の箱のところ、独立行政法人の制度及び組織の見直しの基本方針、今年の1月20日の閣議決定の中で、JSPSにつきましては、大学連携型の成果目標達成法人とするというふうになっております。JSPS、今まで大学の研究の助成や研究者の人材育成、あるいは、大学の国際的な事業のご支援などをしてきておりますので、こういった形の大学連携型の法人というふうに位置付けられているものでございます。
 右側の四角でございますが、日本学術振興会が担うべき役割といたしまして、目的や業務、そういったものが、これは今までの事業についてのものが述べられています。また、この右側の四角の一番下に、学術振興会の将来ビジョン検討会報告というのがございます。この将来ビジョン検討会というのは、JSPSの将来をどうするべきか、ということについて、産業界や学会の方に入っていただいて検討したものでございます。座長は、吉川弘之先生が務められておりまして、そこで検討したものが、関係機関との役割分担・連携協力を図りつつ、学術研究を振興するということや、大学との一層の連携強化というのを、かなり具体的に検討していただいたところでございます。
 こういったことを踏まえまして、事業の見直しの方向でございます。2ページ目でありますが、効率的に業務を運営、あるいは効果的に事業を展開、この辺は独立行政法人として当然の事柄でございますけれども、それに加えて、先ほどの閣議決定にございましたように、大学との連携を強化していくということが、今後の事業の方向性だろうというふうに考えられております。
 そこで、下の四角に行きますが、世界レベルの多様な知の創造とか、国際協働ネットワークの構築、それから、次世代の人材育成といったところへ貢献をしていくというものでございます。
 具体的には、次の3ページ目から簡単に御説明させていただきたいと思います。
 まず学術研究の助成、これは主に科研費を運用してきたものでございますが、特に、第3期中期目標期間におきましては、審査システムを改善していくとか、科研費の基金化に対応していく。そういったことに加えて、研究種目の見直し、それぞれの学術の動向にきちんと合わせて、継続的に見直しをしていく。それから、重複等の排除をしていくというようなことでございます。
 次に、4ページ目、下でございますが、研究者養成事業の見直しでございますけれども、第3期中期目標期間としては、研究者養成事業の改善や充実ということで、科学技術基本計画における目標を踏まえて充実をしていこうということに加えまして、真ん中の四角でございますが、特別研究員事業というのがありますが、この運用を、研究室を移動していくといった人材の流動化などをしっかり推進していくというようなこともしていきたいと考えております。また、グローバルCOEプログラムの廃止に伴って、平成25年をもって、グローバルCOEの特別研究員の制度を廃止するといった見直しをするということでございます。
 また、5ページ目でございますが、学術交流事業の見直しということで、下の第3期中期目標期間中のところでございますけれども、海外の学術振興機関との協力の強化をするということで、ネットワークを強化していくとか、事業については、メニュー化して使いやすくしたり、あるいは、海外に研究連絡センターを持っておりますが、そこの機能を強化できるようにしたい、というようなことを考えております。
 それから、学術の振興に関する調査のところでございますけれども、6ページ目のところでございますが、第3期中期目標期間中のところの真ん中の四角にあるように、新たな研究分野について、先ほど動向を踏まえてとありましたが、その動向はどうなのかといったことについては、この調査のシステム研究センターというのがありますが、そこできちんと調査をしていくというようなところを進めていきたいと考えております。
 事業としては以上でございますが、7ページを見ていただきますと、過去の業務運営の効率化というところで、一般管理費や人件費については、このような削減をしておりますし、また、第2期目標期間中の組織運営についても、8ページに書いておりますように、見直しをしてきてございます。
 また、9ページ、10ページ目でございますが、これは事務・事業の見直しでいろいろご指摘いただいたことについては、しっかり対応してきているというところを示したものでございます。
 簡単ではございますが、以上でございます。

【門永分科会長】  
 ありがとうございました。ここで時間に関して皆さんにお願いですが、現在、大分遅れております。ただ、今の議論については、しっかり行いたいと思いますので、10分間、予定どおり質疑応答の時間をとりたいと思います。その後、事務局から幾つか、御報告と情報共有があると思うのですが、それを7~8分にまとめていただいて、5時15分までに終わらせようと思いますが、いかがでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

では、御協力をお願いいたします。
 ただ今の3つの案について、御意見、御質問ございましたら、お願いいたします。
 最初に私からですが、JAXAについて、まだ中身があまり詰まっていないかなという印象を受けましたが、これを来週総会にかけますと、意見といっても、反応のしようがないだろうなというのが率直な印象です。何か背景や、今後の見通しはあるのでしょうか。

【小野山宇宙開発利用課課長補佐】  
 現時点での方向性で、検討を進めているものをまとめたのが、こちらの案になっております。また、これに加えまして、共管省庁や、宇宙基本計画の見直しが夏以降、年内にございますので、そういったことも踏まえた上で、最終的には見直し案を考えていきたいと思っております。

【門永分科会長】  
 総会でも同じテーマで御説明されると思いますので、今の点を勘案して、材料は限られるかもしれませんが、もう少し、今後どうするという話を中心に御説明いただきたいと思います。

【小野山宇宙開発利用課課長補佐】  
 わかりました。

【門永分科会長】  
 先に質問をさせていただき、失礼しました。青木委員、どうぞ。

【青木委員】  
 理研の見直しについて質問です。課題達成型、あるいは、ニーズに基づいてというように、目的をかなり明確にして進めていくことが随分強調されているのですけれども、私はやはり理化学研究所に期待するある一部は、独創的な研究者が、自由な発想で生きられる環境をある程度提供することだと思うのです。ぜひとも、パーセンテージは少ないかもしれないけれども、そういった部分も、はっきりとうたっていただいたほうがいいのではないかなと思います。

【門永分科会長】  
 鳥井委員、どうぞ。

【鳥井分科会長代理】  
 今の御指摘に関連するのだと思いますが、課題達成型イノベーション、国家的・社会的ニーズ、トップダウン・ボトムアップと、何だか、わかったような言葉が並んでいるのですが、少し意味を詰めて、今、御指摘があったような話と、その構造を考える必要があるような気がします。例えば、課題解決型の課題って、一体だれが課題を抽出してくるのか、どうやって課題を抽出してくるのか、というようなところは、まだまだあいまいな点が多い。研究者が勝手に、これは課題だと言って課題になるのかどうかとか、いろいろ議論が出てきてしまうと思いますので、そこは少し構造を詰めていただけたらと思います。
 また、JAXAなのですが、例の小惑星へ行った「はやぶさ」が映画にまでなるというような文化的価値を生んでいる。日本人を鼓舞するような、そういった文化的・社会的効果を生んでいることを、きちんと前へ打ち出していく必要があるような気がしていますが、いかがでしょう。

【小野山宇宙開発利用課課長補佐】  
 御意見頂いたように、国民を勇気づけるような、ある種、スポーツと同じような効果はもちろんあるのと、あと、技術的にも、総合的な部分、コンステレーションを組むような大きな技術というのは、宇宙特有のものだと思いますので、そういった部分は山下部会長にも御指摘いただいて、23年度の評価書にも特記事項として記載していただいております。おっしゃるとおり、そういったところをもう少し前に出して、自信を持って言っていけるような部分を、もう少し書いていきたいと考えております。

【門永分科会長】  
 理研についてはいかがですか。

【安藤基礎研究振興課長】  
 御指摘ありがとうございます。
 先ほど青木先生に御指摘いただいた点も、作業部会の中で議論がございました。やはり理研は大学と違いますので、ニーズ主導で進めるというところは、これは基本として押さえないといけない。他方で、それに最適な研究の芽を生み出すのは、やはり研究者の自由な発想であり、これも十分活かさないといけないので、先ほど、私、ボトムアップと申し上げましたけれども、自由な科学者の発想というところをきちっと生かせるような体制を理研の中で考える必要があると、作業部会の中でもそういう議論がありました。
 また、その2つを両立させるために、これは鳥井先生が言われたことと関係するかと思いますが、理研の中でのガバナンスというものをきちっと活かさないといけないということで、理研でどういうガバナンスを行いながら、トップダウン・ボトムアップも入れて研究を進めるかというところを、しっかり理研に考えていただくということと、検討の経過をしっかり見ながら、最適な形になるようにしていかないといけないというのが、作業部会での議論でございました。

【門永分科会長】  
 ありがとうございます。ほかにございますか。

【西村委員】  
 私もさきほどのお二方の御意見と同じですが、やはり理研の役割というのは、非常に長い、何十年というスパンの中で、俗な言い方ですけれど、ノーベル賞が何人出るかということが、大きな役割ではないかと思っています。ですから、先ほどおっしゃったように、基礎研究を重視し、ビジョンとフィロソフィーを持ってやっていただきたいなということが、大きな希望です。

【門永分科会長】  
 ありがとうございます。ほかに御意見ありますか。山下委員。

【山下委員】  
 JAXAのことについて少し言っておきますと、今年の7月で、これまでJAXAの方針を決めていた宇宙開発委員会というのが廃止されました。それから先というのは、今まさに小野山さんが説明されたように、文科省だけではことは進まなくて、ほかの省庁が入ってくるので、まだ漠然としているというのか、そこがはっきりしないと、なかなか方針が出てこない状況にあるのかなと思っています。
 ただ、プロジェクトそのものは、当然、5年なり7年なりと期間があり、それはそれで進んでいるわけですから、書き方として、それを中心にして、さらに何をどうつけ加えるのか、というようなことぐらいは書けるかもしれませんが。

【門永分科会長】  
 なかなか決められないところが多いのであれば、まず、そういうふうに補足していただいたほうが、聞くほうもわかりやすいと思いますので、総会のときは、その辺の配慮をお願いします。
 よろしいですか。
 本日は、意見を聞くということで、特に決議はございません。また総会で皆さんの意見を聞く機会があると思います。
 それでは、最後の議題7、その他です。まず、部会への付託事項がございまして、各部会の議決をもって本分科会の議決とする事項については、部会長が分科会長に報告しなければならない、と分科会の運営規則で規定されております。部会決議案件の報告が4件ございますので、事務局から手短に御報告をお願いします。
 まず、JSTについてお願いします。

【池田基盤政策課課長補佐】  
 基盤政策課でございます。資料7-1、7-2に基づいて、簡単に御説明いたします。
 まず資料7-1を御覧ください。JSTの積立金の処分についてでございます。
 1ページおめくりいただきまして、中期目標期間、23年度でJSTは終了しておりますので、中期目標期間中に積み立てられた「積立金」は、原則として精算され、国庫に納付する、返納するということになっておりますが、業務上必要があるものとして、主務大臣の承認を受けたものについては、繰り越すことができるとされております。今回、JSTは、下の箱の中に入っている2件について繰越が認められましたので、それについて御報告いたします。
 まず1点目ですが、自己収入で購入した固定資産の残存価額177万円分が、まず認められております。これは、第2期中期目標期間において、自己収入で購入した固定資産について、この減価償却期間が中期目標期間をまたがってしまうもの、超えてしまうものについては、第3期において償却される減価償却費相当の金額を、次期、第3期に繰り越すというものでございます。
 2点目の、競争的資金制度等の円滑な運営のための繰越を行う研究資金、こちらが3億8,500万程度でございますが、こちらは、JSTが研究委託をしている研究費において、震災等々の理由によりまして、当初想定し得なかった、やむを得ない事由によって、当中期目標期間の完了が困難になったものについて、当該研究費を次期に繰り越すということでございまして、こちらも財務省協議の結果、認められたものでございます。
 2ページ目以降は、その模式図、あるいは参考の規定でございますので、割愛させていただきます。
 続きまして、資料7-2を御覧ください。こちらはJSTの不要資産に係る国庫納付の認可についてでございます。
 1ページめくっていただきまして、1ページ目を御覧ください。こちらは、既に平成22年8月に、JST部会において意見聴取を経て、文科大臣による重要な財産の処分に係る認可を行ったものでございまして、伊東にある研修施設でございます。こちらですが、平成22年12月の閣議決定において、事務・事業の見直し基本方針においては、平成23年度中に売却収入を国庫納付すると位置付けられておりまして、これに基づきまして、平成24年3月14日に売却、また、3月中に国庫納付をしたところでございます。金額は、2ポツにございますが、1,128万円でございます。
 以上でございます。

【門永分科会長】  
 ありがとうございます。続いて、日本原子力研究開発機構、お願いします。

【水野原子力課課長補佐】  
 原子力課でございます。資料7-3、7-4に沿って、概要を御報告いたします。
 まず資料7-3でございますけれども、機構の方の不要財産に係る国庫納付の認可でございます。
 概要ですけれども、機構設立時において、承継資産のうち、未収金計上した消費税還付金などの資本金見合いの現金預金というものがございまして、機構では用途の検討を行っておったのですけれども、今年2月に会計検査院の方から、「今後の使用に係る計画が定められていない等のことから、必要がないと認められる場合には、不要財産と認定することが必要」という御指摘をいただきました。
 これを受け、機構において、上記現金預金について、不要財産として認定し、国庫納付ですとか払戻請求の認可申請がなされましたので、それぞれ部会にて意見聴取を行いまして、了承されたということになっております。
 金額等については、次ページにございます。
 続いて、資料7-4を御覧ください。今度は、重要な財産の処分の認可についてでございます。
 概要ですが、本年3月、茨城県の方から、東海研究開発センター原子力科学研究所に隣接する国道245号線の拡張事業の実施に伴って、保有する土地の一部について、平成24年度から段階的に提供を受けたい、という協力要請がございました。これを受けまして、所用の調整を行いまして、概ね茨城県と合意に至りましたので、処分を行うものでございます。
 機構におきましては、この財産処分について、通則法ですとか、機構の業務運営、あるいは財務及び会計に関する省令、こういった規定に基づく認可の申請がございましたので、こちらも部会の方で意見を聴取しまして、了承されたということになっております。
 以上でございます。

【門永分科会長】  
 ありがとうございました。最後になりますが、「独法通則法の改正と研究開発法人における運用改善」について、事務局から御報告いただきます。

【塩田科政局企画官】  
 説明させていただきます。資料7-5、7-6でございます。
 まず資料7-5に書いてございますように、本年1月に独法関係の基本方針が定められまして、これは前回の分科会で説明させていただきましたけれども、それを踏まえまして、5月11日に通則法改正案が閣議決定され、国会に提出されてございます。
 通則法改正案の概要は、4ページを御覧ください。そこに書いてございます、4ページ、通則法の一部を改正する法律案で、ポイントといたしましては、3ポツ、一貫性・実効性のある目標・評価の仕組みということで、政策責任者たる主務大臣が、法人の目標設定から評価まで一貫して実施することとなっております。今までは、評価者は独法評価委員会となってございましたけれども、独法評価委員会をなくしまして、主務大臣が評価者であるということになってございます。
 4ポツの、国民目線での第三者機関のチェックということで、総務省に行政法人評価制度委員会というのを置きますということになってございます。
 施行日につきましては、26年4月1日を予定しているということでございます。
 1ページに戻っていただきまして、特に、研究開発型の特徴を説明させていただきます。独立行政法人通則法は、いろんな法人がございますけれども、特に、1ポツの矢印に書いてございますように、通則法上に、研究開発に限りまして特別の類型を創設するということになってございまして、国立研究開発行政法人というカテゴリーを特別に設けてございます。それで、また、特に研究開発に係る事務・事業の最大限の成果を得ることを目的とするというふうに定義づけてございます。
 2ポツにございますように、研究開発の特性に配慮した制度運用ができるようなことも法律上に書いてございまして、「行政法人の事務及び事業の特性」に配慮するんだというようなことを法律上書いてございます。
 また、一番下の米印に書いてございますように、岡田行革担当大臣・平野文科大臣の連名で、合意文書を結んでおります。それが資料7-6でございますけれども、これは通則法には出てこないような運用レベルのことにつきましても、改善の方向性を両大臣で合意したというものでございまして、具体的には、資料7-6の3ページに書いてございますように、国際的頭脳循環の促進のための人件費の取扱いでございますとか、契約調達に関する基準の策定でございますとか、中期目標期間をまたぐ予算の繰越しの柔軟化、こういったような運用レベルの事項につきましても改善していこうということを、行革担当大臣と文科大臣の間では結んでおりまして、これをもとに制度官庁と調整していくというものでございます。
 また、資料7-5に戻っていただきまして、資料7-5の2ページでございます。3ポツの、中期目標期間の長期化ということで、中期目標期間は、現行最長5年でございますけれども、研究開発型に限りましては、7年を上限とすると。
 また、4ポツの、審議会の設置ということで、研究開発型に限りましては、研究開発に関する審議会というものを設置いたします。国立研究開発行政法人に限りましては、主務大臣が、専門的知見を有する者の意見を聴くこととするということになってございまして、また、その際に、これまでは審議会の委員に外国人任命というのは難しかったんですけれども、それも可能にするような法律になってございます。
 また、5ポツで、総合科学技術会議の関与ということで、先ほど申し上げました総務省に設置する行政法人評価制度委員会のみならず、総合科学技術会議が評価等に関与するというような仕組みにしてございます。
 雑駁ですが、以上でございます。

【門永分科会長】  
 ありがとうございます。何か、特に御質問がありますでしょうか。山下委員。

【山下委員】  
 最後の報告において、総合科学技術会議の関与というのがありましたけれども、これは科学技術イノベーション戦略本部に変わるのですね。

【塩田科政局企画官】  
 科学技術イノベーション戦略本部につきましては、まだ政府部内の調整中であり、閣議決定に至っていないという状況にございまして、法律上は、総合科学技術会議ということになってございます。

【山下委員】  
 我々の仕事も、総合科学技術会議がどうなるかで非常に影響を受けますので、総合科学技術会議の方針が決まっていない限り、予算はつけないという財務省の判断もありましてね。その辺が、非常にわかりにくいですね。

【門永分科会長】  
 よろしいですか。それでは、最後、事務局からお願いいたします。

【徳成科学技術・学術戦略官付室長補佐】  
 それでは、3点御連絡をさせていただきます。
 今回の議事録につきましては、議事録を作成後に各委員に御確認いただいた後、ホームページにて公表させていただきます。
 それから、次回の分科会でございますけれども、12月ごろに開催したいと考えております。後日、改めて日程調整をさせていただきたいと思います。
 それから、本日の配付資料でございますけれども、お持ち帰りできる量ではないと思いますので、必要な方は、お手元に封筒を御用意しておりますので、お名前を記入していただいて、机の上に置いていっていただければ、後日郵送させていただきますので、よろしくお願いいたします。以上でございます。

【門永分科会長】  
 ありがとうございました。
 20分近く超過してしまい、申しわけございませんでした。
 以上をもちまして、本日の分科会を閉会いたします。長時間お疲れさまでございました。

―― 了 ――

お問合せ先

科学技術・学術政策局科学技術・学術戦略官付(調査・調整担当)

(科学技術・学術政策局科学技術・学術戦略官付(調査・調整担当))

-- 登録:平成24年10月 --