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防災科学技術研究所部会(第50回) 議事録

1.日時

平成25年7月9日(火曜日)13時30分~16時00分

2.場所

文部科学省 18階研究開発局局1会議室

3.議題

  1. 平成24年度に係る独立行政法人防災科学技術研究所の財務諸表について
  2. 独立行政法人防災科学技術研究所役員退職手当規程の一部改正について
  3. 独立行政法人防災科学技術研究所の役員退職者の「業績勘案率」について(非公開)
  4. 独立行政法人防災科学技術研究所の平成24年度に係る業務の実績に関する評価(非公開)
  5. その他

4.出席者

委員

矢口部会長、島村委員、当麻委員、永田委員、藤井委員

5.議事録

事務局より議事に先立ち、配付資料の確認を行った。

(1)平成24年度に係る独立行政法人防災科学技術研究所の財務諸表について

防災科研から資料1に基づいて説明。質疑応答は以下の通り。

【委員】
当期総利益は、例年と比べて変化はあるのか。

【防災科研】
大体、数千万円程度、例年と変わらない。

【委員】
5年ごとに積立てるのか。

【防災科研】
然り。中期目標の最終年度に清算して、国庫納金または次期繰り越すという形。

【委員】
この行政サービスコストとしているのは、かかったコストのことだけか。どれくらいの価値を生んだかを計算されているわけではないのか。

【防災科研】
国民に帰せられる国税で実施された場合の金額を弾き出すものである。

【委員】
さっきの90何億円というのは。経常費用とは違うのか。

【防災科研】
経常費用から自己収入にかかる分を除いた分である。

(2)独立行政法人防災科学技術研究所役員退職手当規程の一部改正について

防災科研から資料2-1、2-2に基づいて説明。質疑応答は以下の通り。

【委員】
この変更の理由にある閣議決定の要請にそっての変更というのは、全ての独立行政法人に対して例外なく同じ趣旨で要請に沿って変更されているというふうに考えて良いか。

【防災科研】
然り。労使交渉とか周知期間の問題もあるので、若干時間がかかっている。

【委員】
これは、給与を一時的にカットしているのとは違う話か。

【発表者】
別である。これは退職手当の説明である。

【委員】
これは役員で、職員は別途になるのか。

【発表者】
然り。職員のほうも全て措置している。2か月程労使交渉と周知期間のため遅れている。

(3)独立行政法人防災科学技術研究所の役員退職者の「業績勘案率」について

事務局から資料3-1、3-2に基づいて説明。質疑応答は以下の通り。

【委員】
それぞれの別添の採点表を見ると、項目そのものが違うが、これは理事と監事ではどこが違うのか。

【事務局】
本体のマネジメントをする理事という立場と、言わば監査的な立場で監事という立場からの目的の違いがあるという考えである。

【事務局】
理事長の評価については、別添資料ということで後半の所に具体的にどのような活動をして、それぞれの目標に達したら1.0という値の付けたかという評価が書いてある。

【委員】
特に異論がなければ1.0でもいいか。あと、今決められないものについては部会長預かりでよろしいか。

【委員】
異議なし。

(4)独立行政法人防災科学技術研究所の平成24年度に係る業務の実績に関する評価

評価の方法について、資料4-1~4-4に基づき事務局より説明。

<1>被災時の被害を軽減する技術の研究開発

防災科研から発表資料に基づいて説明。質疑応答は以下の通り。

【委員】
最初のE-ディフェンスの位置づけのところで、公開というのは取られたデータを公開するという意味か。施設を公開している、使わせているという意味ではないか。

【防災科研】
ASEBIというデータ公開システムを作っている。その中でE-ディフェンスで行われた実験データ、例えば自体研究、共同研究、施設貸与でもデータを公開している。そのシステムの中で2年以内、2年以降はデータをアップロードして、完全な施設貸与の実験以外は公開するようにしている。当方が積極的に生データを報告する。

【委員】
2年以内にということか。

【防災科研】
2年を超えたものについては公開。基本的には2年以内でも。

【委員】
施設貸与の場合、貸与されたほうが、民間の方の場合、どうしても非公開ということがあるだろう。そういうものは例外ということか。

【防災科研】
然り。

【委員】
E-ディフェンスと数値震動台の組み合わせの大きな目標として、あるところまでは本物を使わなくてもE-ディフェンスで検証されたものであれば数値震動台で解析の数を稼いで省力化できるという大きな目標があると思う。その部分についてはどういうものなら大丈夫というところまで行っているのか。

【防災科研】
鉄骨に関してはかなり精度の高いところまで来ている。細かい部分、ダンパーを入れた部分とかはまだ難しい部分はあるが、いい精度で局部的な再現まで来ている。ただ、コンクリートに関しては、クラックの再現があるが、24年度の研究で、1度コンクリートのクラックが発生してまた再生するというプログラムができあがり、これまでコンクリートのクラックが1点に集中して進展していたところを綺麗に分散しながら発生する様子を再現できるようになってきた。コンクリートの検討はまだ必要だが、鉄骨に関してはかなりいいところまで来ている。

【委員】
最近になって出てきた免震装置とかの実験はあるのか。構造物も兵庫県南部地震の前だと、設計の想定を超えるような外力が加わった場合は本当に崩壊してしまう。崩壊するところまでシミュレーションでやっても意味はないので、やらなかったのだろうが、最近の構造物だと往復して変形性能を持たせるので、壊れるけれどもなんとかなっているという形での挙動が耐震補強した構造物には特徴が顕著に出てくると思う。そういう複雑な構造物が出てきても、数値で追っかけていくというのは一面、技術として進むけれども、世の中に存在するいろいろな耐震技術を背景にすると益々難しくなってくる。そういう意味でのE-ディフェンスの新たな存在価値が追求されるべきかなという感じもしているがいかがか。

【防災科研】
ある程度のところまで数値震動台が完成して完全に実験がなくなるというよりは、委員のおっしゃられたような複雑化したようなものや、再現できるものに追跡できるような状況じゃないものが新たに出てくると思う。両輪で続けていくべきではないかと思う。一つの方法としてインターフェースを充実させて大ざっぱなものはかなり解析できるようになり、補正が難しいようなところについては実験を加えて補完していくやりかたが良いと思う。

【委員】
何分、大きな施設なので、初めて見たときは「すごい」と思うが、何年も同じことをやっていると、まだ、同じことをやっているのかと聞きたくなる。そうならないように、実験の大筋のマネジメントを考えていただければと思う。

【防災科研】
承知した。

【委員】
評価書の項目に沿って、的確に評価するために確認させてもらいたいのだが、1枚もので評価項目の表があるが、今、ご説明頂いたのは項目で言うと1-(2)だ。被災時の被害を軽減する技術の研究開発ということだ。ご説明頂いた中身では、施設諸々の改修工事とか、施設の貸与とか、共同研究とかがかなり含まれているが、その内容はこの評価項目で言うところの2-(2)先端的実験施設の整備・運用という項目があり、そこでも施設の貸与の評価がなされると思う。重複しているようで分かりにくい。2-(2)先端的実験施設の整備・運用でご説明いただいた方が私にはしっくりいったかと思うが、なぜ、ここで説明されたのか。むしろ、この項目では自体研究でどういう成果が出たのか、どう使われているか、そのあたりを中心に説明いただいた方が評価が適切にできるのではないかと思うが、いかがか。

【防災科研】
プロジェクトの位置づけでは3つのプロジェクト、項目があり、一番上に施設の保守・運営がある。その中で、施設を貸与すること、共同研究を行うことがプロジェクトのシステムに入っている。それで先ほど、成果については貸与先だが私どももこれを進めるにあたって研究員を配置してデータを取得しているので、そのような中で評価を頂きたいということである。

【委員】
自体研究で実験をされたということがあったが、その成果はどういう形で公表されているのか。

【防災科研】
プラント配管についてこつこつとデータを集めて色々なところとデータの交換等を行っている。今後の評価基準につながるようなところで公開・活用していく。

【委員】
学会への発表とか防災科研の報告書で発表するということか。

【防災科研】
然り。

【委員】
機器・配管だが、具体的なモデルに対してやっておられるのか。それとも一般的な話か。

【防災科研】
プラントの中の特徴的な構成要素を取り出して実験をしている。

【委員】
縦方向の震動は、施設自体に負荷がかかり難しかったということか。

【防災科研】
油の量の問題である。震動台を駆動する際はアクチュエータの中に油を入れて一度に押し出すことによってその時間内に加震をするわけだが、長時間の震動や長周期の成分を持つ地震動を再現する場合、油の量が足りなくなって止まるということがあり、あらかじめ油の量を計算して、油の量が足りなくなる場合は鉛直成分の震動を入れないで、水平方向の震動だけを入れていた。東日本大震災で観測された地震動については観測されたものを再現できるようになった。ただ、この先、南海トラフ関係でいろいろな地震動が出ており、結構な震度も出ているので何らかの対応、フィルタリング処理や時間を制限するなどをしないとできないものも出てくると思う。

<2>災害リスク情報に基づく社会防災システム研究

防災科研から発表資料に基づいて説明。質疑応答は以下の通り。

【委員】
たくさんのことがものすごくエネルギッシュに取り組まれている。この評価シートの中に、災害リスク情報の利活用に関する研究でマルチハザードに対応したリスクコミュニケーション手法の研究開発がある。我々一人一人が地震、津波、雪、火山等のマルチハザードにさらされている。やみくもにいっぱい情報を与えられても、意思決定の評価軸が多次元ではどれを選べばいいか分からない。色々な災害に対して共通の指標を決めておいて、ある市は地震が何%、火山が何%、別の市は雪が何%、と全体の大きさとハザードの構成要素を示す表現だと簡単で、自分たちがこういうところに住んでいると受け止められる。このような統合化のところの方向性は。

【防災科研】
ハザードの統合化は我々も十数年前からそういった方向を目指している。ハザード情報も単なる恣意的な想定ではなくてリスクという形で捉えられる、色々な災害の情報を同じ土俵に揃う、そういった概念として整理しようという形で行ってきている。現実にはまだそれがすべての災害の並びで、ある時点でどう並べれば相互に相対比較ができるというところまで整理が進んでいない。そういったものができたらどういうふうになるのかということを今、まだ実証実験で始めようとしている。リスクに基づいて判断をするという、我々が研究で最初に目指していたものすらなかなか、例えば自治体でやろうとしても入らない。そこは少しずつ入りつつあるような状況かと思う。いろいろな道具立てが揃い、コンテンツもバラバラではあるけれど揃いつつあるので、次は本当の意味でのマルチハザードの情報を基に、それを意思決定につなげる、本当に意味のある実証実験求められているので。そこを目指していきたい。

【委員】
今、研究されている方のバックグラウンドを教えて欲しい。

【防災科研】
全部専門としている人はいない。それぞれ理学系の人、工学系の人、いろんな分野の人が、自分の分野プラスアルファでやっている。我々のプロジェクトは文理融合型のプロジェクトである。どうすれば価値観の違う人たちを集めたプロジェクトがうまくいくのかの実験台になっているような状況である。私もこのプロジェクトディレクターとして十数年いろいろやっている。とりまとめが本当に難しい。価値観も違い、評価の仕組も必ずしも全員平等に評価できる仕組がないので、不公平感を感じる人がいたりする。そういった中で、災害経験というミッションを掲げてある程度の不公平感、価値の違いを皆で乗り越えていかないといけない。我々のプロジェクトは皆でやりたいことをやるだけではなくて、災害軽減をつくるプロセスとそこをやったことによって何か達成感を得ようということでやっている。

【委員】
ものすごく関心が高く、全国の自治体から協力依頼がたくさんあり、こなしきれないのではないかと思うが。

【防災科研】
特に利活用のチームは非常にたくさんの実証実験を抱えつつ、一方で人が足りないというジレンマがある。たくさんのことをやって初めていろんな知見が出て前に進んでいける。今、我々の研究所の規模が大きくなく、人が少ないのが大きな足かせになっていると感じている。

【委員】
全国を対象とした津波ハザード評価の研究を進められ、進捗あったという報告だった。非常に関心の高い研究だと思う。一方で南海トラフの津波に対しては、内閣府からあのような想定が出て、沿岸の自治体によってはいろいろお困りのところもあると思う。この研究が進んで成果が出ると、そういう自治体にどういう判断材料が提供できるか。

【防災科研】
自治体に直接、専門家が入っているかどうか分からないが、色々なところで行われている想定をできるだけ科学的な研究に基づいて位置付けてやろうということだ。どの程度の安全目標に対してどの規模の支援を想定し、津波を想定して備えることが適切なのかということを、皆が説明をし、それを納得して共有するための一つの物差しを作るというのがハザード評価の目指すべきところだと思う。そのコンセンサスが得られたモデルに基づいて我々はこの位置づけにあるものに対して町を守ろうとしていて、そのためにはこれだけの備えが必要であるという、そのための道具としてハザード情報を使っていただければと思う。

【委員】
幅広い活動をされていると感じた。人数の話だが、24人が20.4人になっていて、24年度は2割くらい人が減っているが、それでどうやって切り抜けているのか。

【防災科研】
シニアの方が退職された部分での減りもある。

【委員】
クラウドシステムが相当仕事量として広がっているように見えるが、そのわりに少なくてよくやってらっしゃるなと感じた。

【防災科研】
内部の人だけではなく、実際には予算を使って民間の方にも、非常にたくさんの方に入っていただいて、組織として個人の研究というよりはチームとしてやっている。そこでカバーしているところだ。

【委員】
契約研究員も入っているか。

【防災科研】
契約研究員も入っている。

【防災科研】
昨年度から新たに津波ハザードが新たに加わってきており、予算は増えてきている。

【委員】
官民協働クラウドシステムは、災害が起きたときにその災害をテーマにクラウドシステムをつくるというイメージか。

【防災科研】
そうではない。こういった仕組は平時から動かしていなければ使われない。平時でも使いつつ、災害時は災害の対応に必要なシステムを使って、そのモードで使うという形である。平時からクラウド環境と所内のシステムを連携してリンクして常に使い続ける必要がある。

【委員】
同時多発的に複数の災害が起きたときは、同じシステムの中で、同じように扱われていくのか。

【防災科研】
理想を言えば然り。いくつかの災害が同時に起きた場合には、こっちの災害とこっちの災害を両方に対応できるような形にできればと考えている。

【委員】
これは25年度にか。

【防災科研】
この3年間でそのような仕組を作り、実際に動く環境ができている。これを今、多くの市町村に使っていただく形での説明会をしている。これから改善を進めていかなかくてもいけない。

【委員】
システムの運用の経費はどこか。

【防災科研】
それぞれの自治体が購入し、経費を持ってやる。仕組み作りを開発することは防災科研や内閣府が連携して開発しなくてはいけないが、メンテナンスの部分のお金は市町村である。それほど高くはない。システムを全部つくるとなると何千万円とかかるが、運用するだけであれば、運用のメンテナンスコストだけを払い、開発コストはどこかで集中的に払うという形のほうがいいと思う。

<3>業務運営等、予算等

防災科研から発表資料に基づいて説明。質疑応答は以下の通り。

【委員】
競争的資金、一人の研究者からみたら給料の財源は、運営費交付金とは異なったお金が混ざっていることはあるのか。

【防災科研】
給与は運営費交付金である。

【委員】
公務員並みに削減をしているが、その根拠はどこにあるのか。

【防災科研】
政府からの要請に基づくものである。

【委員】
拒否することも本来はできるのではないか。

【防災科研】
公務員の給与体系に準拠して運営するということを中期計画などで約束している。

【委員】
本来の趣旨からすれば非常におかしなことだと思う。

【委員】
契約専門員について、5年を超えて契約しようとすると雇い入れせざるをえなくなった。この制度の下で、専門性の維持は保てるのか。

【防災科研】
専門性の維持というよりもポスドクの期間でのトレーニング、テニュアトラックに入ってしばらくの期間ということで、必要な人材については一定の年限の中で契約期間内職員に採用するということになっている。以前は5年を超えて契約するようなこともあったが、今の状況では難しくなった。雇用する側としてきちんとした判断が早めに求められるようになるかと思っている。

【委員】
科研費の採択率はどのくらいか。

【防災科研】
概ね3割くらいだ。

【委員】
昨年度に比べて増えたということか。

【防災科研】
然り。

【委員】
代表者としての応募が少し増えているようだが。

【防災科研】
平成23年度の新規採択件数は3件。平成24年度は9件なので増えている。

<4>人材育成

防災科研から発表資料に基づいて説明。質疑応答は以下の通り。

【委員】
任期付の方の財源は運営費交付金で、契約研究員のほうは。

【防災科研】
運営費交付金もあれば外部資金、両方ある。

<5>監事からの意見聴取

防災科研の監事が意見を表明。質疑応答は以下の通り。

【委員】
国の機関のときは所内の監査と本省監査があったが、今は。

【防災科研】
内部監査、専任の監事、外部の監査法人の3本立てで行っている。それぞれ役割が違う。

【委員】
地方の支所も廻られるか。

【防災科研】
廻る。毎年出かけていく。

閉会

配布資料

  • 資料 1   :独立行政法人防災科学技術研究所平成24年度財務諸表説明資料
  • 資料 2-1:独立行政法人防災科学技術研究所役員退職手当規程の一部改正について
  • 資料 2-2:独立行政法人防災科学技術研究所役員退職手当規程新旧対照表
  • 資料 3-1:独立行政法人防災科学技術研究所における役員退職者の業績勘案率について(1)(案)(非公開)
  • 資料 3-2:独立行政法人防災科学技術研究所における役員退職者の業績勘案率について(2)(案)(非公開)
  • 資料 4-1:独立行政法人防災科学技術研究所の事業年度評価の具体的方法(案)(非公開)
  • 資料 4-2:平成24年度に係る業務実績に関する評価の方針(案)(非公開)
  • 資料 4-3:独立行政法人防災科学技術研究所の平成24年度に係る業務の実績に関する評価書(項目別評価書)(非公開)
  • 資料 4-4:独立行政法人防災科学技術研究所の平成24年度に係る業務の実績に関する評価書(全体評価書・項目別評価総表)(非公開)
  • 資料番号無し:平成24年度業務実績内容発表資料

お問合せ先

研究開発局地震・防災研究課防災科学技術推進室

(研究開発局地震・防災研究課防災科学技術推進室)

-- 登録:平成26年03月 --