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防災科学技術研究所部会(第49回) 議事録

1.日時

平成25年6月25日(火曜日)13時30分~16時00分

2.場所

文部科学省 14階第1会議室

3.議題

  1. 独立行政法人防災科学技術研究所の平成24年度に係る業務の実績に関する評価(非公開)
  2. その他

4.出席者

委員

矢口部会長、島村委員、当麻委員、永田委員、藤井委員

5.議事録

事務局より議事に先立ち、配付資料の確認を行った。

(1)独立行政法人防災科学技術研究所の平成24年度に係る業務の実績に関する評価

評価の方法について、資料1-1~1-4に基づき事務局より説明。

<1>全体概要

防災科研から発表資料に基づいて説明。質疑応答は以下の通り。

【委員】
新庄支所での活動はどうなったのか。

【防災科研】
新庄には雪氷関係の実験設備があるが、そこの設備全体を新庄雪氷環境実験所という名前とした。少なくとも設備の耐用年数が持つ限りは実験を続ける。

<2>防災に関する科学技術水準の向上とイノベーション創出に向けた基礎的研究成果の活用、防災行政への貢献、研究活動の高度化のための取組

防災科学技術研究所から発表資料に基づいて説明。質疑応答は以下のとおり。

【委員】
萌芽的な研究の選定で、外部の選定を加えたのは何年度からか。

【防災科研】
平成23年度から。

【委員】
何月頃に選定を行うのか。

【防災科研】
前年度に決める。前は比較的プロジェクト研究にはまらないような常勤研究員が応募する傾向があったが、若手やポスドクの研究者が応募できるようにした。

【委員】
津波観測網に関する整備に関しては、全体の工程の中で24年度の進捗はどうだったのか。予定どおりという理解で良いか。

【防災科研】
24年度は23年度補正の繰越事業としてやったのがほとんどである。24年度当初予算で予定されていたものは、25年度に繰り越して実施している。

【防災科研】
平成24年度に房総と三陸沖北部と2つのルートの設置まで行く予定だったが、漁業交渉などに手間取り、実際は計器、センサを作ることで終わっており、実際の敷設は今年度に入ってからで、房総沖は7月の第2週ぐらいが目処である。

【防災科研】
残りの真ん中のラインは予定では本年度に整備することになっている。

【委員】
年度別の進捗評価をする必要があるので、全体の工程を考えたときには順調に進んでいると考えて良いか。

【防災科研】
着実に進展している。

【委員】
国等の委員会への情報提供で1件、2件というのはどう数えるのか。全部で398件とあるが。

【防災科研】
実際に数えているのは、調査委員会等の資料のタイトル毎に1件として数えている。1回の委員会で1件というわけではない。

【委員】
人材育成について。5年間の数値目標トータルで100名以上ということで、平成24年度だけで81名ということで、目標を上回っていると考えて良いか。何か増やす努力をしているということか。

【防災科研】
アウトリーチを通して受け入れたものだけを数えるのではなくて、研究者が何日か受け入れたものも含めている。

【委員】
BCPとはどのようなものか。

【防災科研】
つくばの本所が地震で被災した場合を想定して、諸々の状況を考え、それに基づいて訓練をした。

【委員】
訓練はどのように行っているのか。

【防災科研】
シナリオを作って日を決めておいて実施する形。

【委員】
そういう訓練は初めてか。

【防災科研】
然り。

【委員】
訓練とは別に、本当に建物が壊れたら移動する場所はあるのか。

【防災科研】
2ケ所ほど。敷地内に集まる場所がある。電源確保してある場所で。

<3>防災に関する研究開発の国際的な展開、研究開発成果の社会への普及・広報活動の促進

防災科学技術研究所から発表資料に基づいて説明。質疑応答は以下のとおり。

【委員】
「防災に関する研究開発の国際的な展開」の来館者数とはどういうものか。

【防災科研】
実際に防災科研の資料室を訪れた人数である。基本的には普段は所内の人が多い。

【委員】
所外の人も居るということか。それは施設見学の人か。

【防災科研】
イベントの際の来場者も居るし、施設見学を終えた後に、ご覧になるという方もいる。

【委員】
「日本電報」はどう収集したのか。

【防災科研】
古本屋をチェックし、2~3年前に購入した。調査の結果、日本電報通信社大連支局が日本から受信した関東大震災の速報を、在大連新聞社向けに配信したものということがわかったので、昨年公開した。

【委員】
集める方針や戦略があるのか。

【防災科研】
目録をチェックしている。予算の範囲で重要と思われるものを収集している。今回は、関東大震災のものとして、収集した。

【委員】
東日本大震災関連資料は色々な所で収集されていると思うが、防災科研で集める視点は。

【防災科研】
災害情報のプロジェクトでアーカイブの取り組みが有り、それと連携して行っている。

【委員】
必ずしも電子情報だけではなくて実物も集めるのか。

【防災科研】
映像とかインタビューもある。関連するものはできる限り。

【委員】
普及・広報活動の促進のところで、大変活発な活動がなされている。24年度に新たに実施されたものは。

【防災科研】
新たなものは予算的に難しい。一つ一つの中で少しずつ変えていっている。

【委員】
ちびっ子博士は毎年開催しているのか。防災科研独自の企画か。

【防災科研】
毎年行っている。去年は8回。今年は10回。つくば市のイベントであり、他の研究機関も行い、行くとスタンプを押してもらえる企画。

【防災科研】
国際活動でGEMの話があるが、以前、委員が部会で、日本はガラパゴス化するので、GEMに取り組みなさいということを精力的に言っていただき、それも後押しとなって防災科研も加盟することができた。日本を代表して窓口になった。委員は、データは保険にも使われており、防災科研はベースになるデータを出していると指摘されていた。

【委員】
研究成果の普及についてご説明いただいたが、昨年度は、TOP誌及びSCI対象誌等にもたくさん書かれていて素晴らしいと思うが、細かいことだが論文は、投稿してから採択されるまで時間がかかるものだと思うが、これは、24年度に投稿して掲載されたものか。

【防災科研】
掲載されたものである。実際の研究成果から、だいたい、半年から1年はタイムラグがある。投稿してから出版するまで、早くて5ヶ月、厳しくチェックされると1年ぐらいある。24年度が多いのは、23年度の東日本大震災関連の論文がチェックを受けて、掲載されたものが多い。

【委員】
そういう意味では、学会発表は発表した時の成果か。

【防災科研】
然り。

【委員】
竜巻の災害ボランティアセンターでは、研究員は具体的にはどのような活動をされるのか。

【防災科研】
ボランティアセンターで、どこにどのようなボランティアを派遣すれば良いのかを想定したりしている。

【委員】
防災科研で行うのか。

【防災科研】
社会福祉協議会がボランティアセンターを現地(今回はつくば市役所)に設置して、研究員がそこに行き、そこで使えるパソコンシステムを使って、一緒に案を作る。

<4>地震・火山活動の高精度観測研究と予測技術開発

防災科学技術研究所から発表資料に基づいて説明。質疑応答は以下のとおり。

【委員】
海底ケーブル敷設する場所には、ポイントがあるのか。海底地形は今回相当調べたのか。

【防災科研】
ルート候補の地形は調べた。堆積物がないと計器が裸で出てしまうので、良くない。堆積物がありすぎても良いデータが取れない。堆積物がほどよくあるところが良い。

【委員】
地形というより堆積物か。

【防災科研】
地形もあまり急変するところは良くない。

【委員】
事前調査の時はどこの船を使うのか。JAMSTECではなくて民間の船か。

【防災科研】
民間である。通信ケーブルを敷設する業者が使う船である。

【委員】
V-netの運用の実績は書いてないが、観測網の維持を比率としては調べてないということか。

【防災科研】
V-netは色々な観測点でデータは取れている。しかし、雷とかで数ヶ月欠測という観測点もある。%にすると、Hi-netは800点もあるので、1点欠測しても割合が小さいが、火山は観測点数が数10点しかないので、1点が欠測するとかなり下がってしまう。

【委員】
リアルタイム強震動監視システムだが、地震動情報の提供による地震直後の発災状況の推定とある。防災科研の研究目標では迅速に地震情報を提供するというのがこのプロジェクトの目標か。発災状況の推定というのは受け取った側がするという研究の方針か。受け手としてはどういうところを想定しているのか。

【防災科研】
自治体とか。

【委員】
情報提供の手段はインターネットか。

【防災科研】
最初はインターネットで。それ以外に個々に何が欲しいか要望を出してもらい、インターフェイスを開発して、組み込んでいく。

【委員】
航空機搭載センサというのは具体的に何をしているのか。衛星サービスか。機器開発か。

【防災科研】
衛星を飛ばしているわけではない。データ解析だ。

【委員】
ARTSというのは海外のメーカのものを使っていると聞いたが。メーカの開発と防災科研の貢献はどんな感じか。

【防災科研】
8年前ぐらいから開発を始めた。ハードウェアのノウハウはメーカが持ってきてデータを処理するノウハウは防災科研が持っていた。その時に、できあがったものをメーカ側は商品として売りたいと言うので、私たちは最初の0号機を手にする引き替えに、開発費用を非常に低く下げた。それから先は、商品として売っていいという契約をした。

【委員】
具体的に成果物が市販されているのか。

【防災科研】
その後、色々なところに。5台ぐらい入っている。世界的に分布している。

【委員】
今から手掛けられる小型化というのは新しいものか。

【防災科研】
然り。今の装置をもう一度分解して、小型化に向けて使えないかという橋渡しの技術を開発している。

<5>極端気象災害の発生メカニズムの解明と予測技術の研究開発(都市圏における複合水災害の発生予測に関する研究)

防災科学技術研究所から発表資料に基づいて説明。質疑応答は以下のとおり。

【委員】
早期ウォーニングのための予測技術開発は、崖とか、崩壊の危険のあるところに設置するのか。

【防災科研】
斜面に埋める。非常に危険な個所がたくさんあり、対策をとるときにどこから設置すれば良いかも難しいので、まず危険箇所の絞り込みをシミュレーションで行い、先に手を打たねばならないところにセンサーを埋めて早期予測をしようとしている。

【委員】
設置するのは、実際に崩れる前の時間的余裕があるときか。

【防災科研】
設置するのはかなり前のタイミングである。

【委員】
実際にまだ置かれているわけではないのか。

【防災科研】
現地には今年度以降。

【委員】
実際に地面に置く場合、どのくらいの規模、密度で設置するのか。かなり局所的なものか。

【防災科研】
サイズは小さいが、それを連結して、一つの斜面には連結したものをいくつか。

【委員】
通信や電源はどうなっているのか。

【防災科研】
通信の部分もあわせて開発した。電源は電池である。

【委員】
電池はどれくらい持つのか。

【防災科研】
今は大型降雨施設の中で試しているところである。

【委員】
ゲリラ豪雨も今までMPレーダで検知はすると。今後は実際の予測ということでミリ波の観測で追加的にするという紹介だったのだが、新しい機器を使うとそれだけコストも上がってくると思うが、ミリ波の方が圧倒的に効果が出るだろうという見通しなどは。

【防災科研】
例えばXバンドのMPレーダーを開発したときに、4億円弱かかった。今は数が出ているので、2億弱でできるようになった。ミリ波レーダーは2億5千万円から3億円くらい。広まれば、安くなると思うので、MPレーダーより高額ということはない。

【委員】
今は同じ所を別のもので、違う種類のデータをみているのか。

【防災科研】
海老名と木更津にMPレーダーが2台有る。ミリ波のレーダーは現在、予備的な観測をしている。東京西部では地形性の積乱雲が発生しやすいので、埼玉県の日高市に夏だけ持っていき、観測対象にしている。そこから都心へ発達しながら動いてくる積乱雲を対象に観測している。

<6>極端気象災害の発生メカニズムの解明と予測技術の研究開発(高度降積雪情報に基づく雪氷災害軽減研究)

防災科学技術研究所から発表資料に基づいて説明。質疑応答は以下のとおり。

【委員】
雪についての観測力は、場所によって全然違うのか。新潟県は広範囲に見られるが、北海道はあまりないというイメージ。

【防災科研】
観測点が少ない。全国的には北海道から山陰の大山まであるが。1~2点ずつある。

【委員】
連続観測施設か。

【防災科研】
然り。

【委員】
レーダーによるものか。

【防災科研】
いいえ、全国的には定点は地上観測点。新潟県ではレーダー視野と同時に測定するという目的もあるので、密度が高い。全部が同じ目的というわけではない。

【委員】
観測点が充実している新潟で、雪の種類とか色々な関係を原理的なことを調べ、一般的特性を押さえて、他の所でも適用できる技術を開発をしているということか。

【防災科研】
然り。レーダーについても、レーダーと地上と同時観測する。そのようなデータがありさえすれば解析できる。

【委員】
今は、限られたところだけか。

【防災科研】
研究用機器は全国にばらまくわけにはいかない。研究用機器で観測したものからそのサブセットとして、現業に使うにはどうすれば良いかという提案をできるようにしたい。実験に関しては、特に積雪に関してだが、実験を加えてモデルの中で水の移動とか分かっていない現象もあり、想定外が出てくるので、モデルを開発して、単なる現象を再現しているモデルであれば、重力と気象条件さえ正しければ実用に使える。

【委員】
大学の研究とは違うのか。

【防災科研】
ピンポイントで降雪に関する機械で集中的に測る、ピンポイントで深く掘り下げて研究するのは大学。まとまって観測するところが防災科研以外になくなってしまって、特に、気象から積雪変移、再現までつなげて研究する機関はない。

【委員】
リアルタイムハザードマップ、雪の場合、雪崩も同じような斜面だが、実際は斜面からこちらは落ちてこちらは落ちないとか、微妙な差で結果が違ってくる。斜面毎に雪の微妙な微地形とか、微地形に起因する地表面付近の雪の溜まり方とか、斜面の細かい地形がわかっても、植生の影響とか、物理的モデルを精緻にすればするほど、具体的な斜面のハザードの条件にするための必要なデータもすごく増えてくると思う。多くの場合、統計的な、ここでは対立的な表現をされているが、過去の経験とそれを物理的にサポートするような対立的なものではなく組み合わせないと現実の防災は、モデルはできているが、パラメータの同定は1個1個の所では難しく、結局、おおよそなモデルや統計モデルと変わらないのではないかということが感じられるが。その辺はどうか。

【防災科研】
モデルは細かい境界条件を表現できないところが多くあるが、いかに、理想は、多くに適用できる等価なものを見つけるか。しかし、それでは、一体どこまで使えるのかという問題が残る。我々も監視カメラを置いて、さらに動きを捉える装置を、現業機関がどこまで置いてくれるか、雪崩斜面は起きるとすれば毎年起きるので、パトロールをしている方々は知っているので、そういった方々に見ていただいて、その判断のたたき台になる。そういった意味で大いに役に立つという面がある。これは、試験運用だが、我々が作った有識者委員会に結果を渡し、そこで実際にパトロールしている方々から、たたき台があるなしで違う、完全に当らなくてもいいから情報が欲しいという意見をいただいている。おっしゃられた適用できない部分をどこまで含めてどこまで見てもらうのか。実験の方は実際に出しているが、予測の方は見ていただく方を選んで、有効に使っていただきたいと思う。

【委員】
地震・火山と気象災害とのプロジェクトでは従事量で倍くらい違う。一人当たりの発表数という見方をすると気象関係の方が量的には多いという傾向が以前からあるように見受けられるが、どういうふうに解釈されているのか。どちらがいいという話でないが。

【防災科研】
観測網の維持に非常に時間がとられる。研究時間はかなり厳しい状況である。その点を配慮していただきたい。

閉会

配布資料

  • 資料 1-1:独立行政法人防災科学技術研究所の事業年度評価の具体的方法(案)
  • 資料 1-2:平成24年度に係る業務実績に関する評価の方針(案)
  • 資料 1-3:独立行政法人防災科学技術研究所の平成24年度に係る業務の実績に関する評価書(項目別評価書)
  • 資料 1-4:独立行政法人防災科学技術研究所の平成24年度に係る業務の実績に関する評価書(全体評価書・項目別評価総表)
  • 資料番号無し:平成24年度業務実績内容発表資料

※資料は全て非公開

お問合せ先

研究開発局地震・防災研究課防災科学技術推進室

(研究開発局地震・防災研究課防災科学技術推進室)

-- 登録:平成26年03月 --