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国立科学博物館部会(第15回) 議事録

1.日時

平成16年7月16日(金曜日) 10時30分~13時30分

2.場所

経済産業省別館10階1042会議室

3.出席者

委員

山本委員、那須委員、近藤委員、樫谷委員、松野委員、原委員、堀委員

文部科学省

竹下社会教育課長その他関係官

オブザーバー

(法人)
 河上理事、船戸経営管理部長、前田学習推進部長、木内展示・情報部長その他関係官

4.議事録

(○:委員、●事務局)

(1) 平成15年度事業評価について

 事務局より、資料2及び参考資料3に基づき、平成15年度業務実績に関する評価フォーマットの前回からの修正点及び補足等の説明がなされた後、各委員より出された主な意見は以下のとおり。

(全体)

○:外部の方にも分かるように大づかみで表現する必要があるのでは。博物館の収蔵品の収集活動は重要であり、その中身について、どのようなものが増えたのか代表的なものを挙げて説明することで、よりわかりやすいものになるのではないか。

○:地震展について、広報活動を工夫したと記載があったが、その割には成果(入場者数)があがっていない。苦労した割には、来館してもらえていない状況について、将来のために、工夫する必要があるのではないか。

○:取り上げるテーマをどのように決めているのか。共催の展示の場合、業界や団体からの提案を受ける形でやっているのか。最近、特に色々な企画展示を行うことが多くなってきており、業務が大変になっているのではないか。

○:市民ニーズとの関係を見ることが必要である。展示では、今求められているテーマに応えるものと、科博が長年積み重ねてきたテーマについての成果を発表するものとに分けられるのではないか。

○:平成15年度から機構改革をして、新しいシステムを採用したことで入館者数が伸びているのであれば、そういった所もアピールすべきではないか。

●:昨年度の財務省の執行調査において、展示会場を開けておかないようにとの指摘があった。また、一昨年入館者が減少したこともあり、年間なるべく隙間を空けずに開催したいという基本方針を持っていた。展示には、科博としてプロジェクトとしてやっていくものと、そうではなく、この度の「スターウォーズ展」や「テレビゲーム展」等のように、身近に有る題材を契機にしてもらい、科学に興味関心を持ってもらうと同時に他の常設展を見てもらい、幅広い層に科博に興味を持ってもらう狙いもある。

地震展は、同じ時期に他の特別展をやっているということと、派手さがなく地味な企画ではあったのが原因ではないかと考えている。

○:防災のテーマに関しては、何か発生した直後は興味を持ってくれるが、普段ではなかなか人が集まってくれない面もある。しかし、行うこと自体は大事なことであると思う。

○:これだけお金を得たら、これだけ入ったという「アウトプット」の要素だけではなく、どのような効果があったという「アウトカム」的な要素も評価する方法を考えるべき。

○:今まで行ってきた経費節減については、地方の博物館でも既に行っていることであるので分かるが、これから更に節減していくことは難しくなるだろう。

○:中期目標で目標を立てた数値を達成していれば、評価できるのではないか。前年比何%減という目標は、いずれ限界が来る。

○:構造改革をして、不要なものは切り、重点化を行うことで、トータル的なコストを下げるという発想が必要ではないか。新しい発想という点で、スターウォーズ展などは評価したい。入館者数の目標設定も、前回100万人であったので、120万人というような安易な設定はせずに、何が適正かを分析することが重要ではないか。

○:年度単位の比較だけでの評価ではない、5年単位でみる評価が必要ではないか。

○:教育普及事業も含めそれぞれ経緯はあろうが、今のニーズや状況を捉えて事業の組み立て直しをする、新しい発想が必要ではないか。

○:図書業務を民間に委託したことは、新しい発想によるものとして評価できる。

(博物館の整備・公開~資料の収集保管、展示)

○:新館の2期工事について、予算どおり達成したのか。予算を越えているのか。

●:予算内に収まらない場合は、仕様を落とすなど行い、計画的に隙間がありそうな場合は当初の計画を反映させ、予算の範囲内で行っている。一部予算を残し、大部分は入札にかける方式をとっている。

○:仕様変更できるのではあれば、最初からその仕様でいくべきであり、元々不要な費用ではなかったのではないか。クオリティと費用削減への努力の跡がわからない。努力を行っているのではそのようなことを記載すべき。

○:経営努力をしたという跡を記載をしておくことが必要である。

(研究)

○:1年前倒しして、研究プロジェクト単位による評価、研究評価に踏み込んではどうか。

○:(大学評価の資料は)立体的な評価が出来る点で、定性的な評価に比較してよいものがある。評価の労力も減るのではないか。

○:暫定的にでも、全体評価に加えていくことが必要である。次期の中期目標では、項目別評価にも含ませることを検討する必要がある。

○:大学で基礎科学の講座がますます無くなってきている現状がある。よって、そのような分野は博物館で育てていくしかないのではないか。科博のナショナルセンター機能を維持し高める活動に関する記述をもっと多くする必要がある。

○:学会は国際的に飛びつくような課題に走って、目立つところで業績を上げるような形になっている。大学では分類学に人材がいなくなってしまい、困っている現状がある。

○:地方の博物館では、学芸員の人数が不足しており、分野毎に計画を立てて、人材を養成していく必要があり、全分野をカバーするのは容易ではない。科博は常時的にカバーできる組織機能を有しているため、地方の博物館や大学にとって、重要な役割を果たしている機関といえる。

○:大学での研究評価を参考にして、科博の研究評価の観点について出していただくようお願いしたい。

○:研究部の部長の役割とは何か。

●:部内の様々な国際交流、シンポジウム、連携大学院の関係など、全体の進行管理を行っている。毎週水曜日に部長会議を開催し、連携を図っている。

○:部長には予算の配分の権限はないのか。研究者の評価は行っているのか。研究に熱心でない人もいるのではないか。

●:部内の会議で決定している。研究評価は難しいが、内容については内外の発表の機会では明らかになる。展示に関して積極的でない研究者の問題はある。

○:継続した研究も大事であるが、現状に対応した研究も必要である。

○:研究成果の公表については、もっと幅広い人々に知られるよう工夫が必要ではないか。

○:科博の持つ人的資源の活用については、評価の中で重要な観点である。

●:研究員と学習推進部の職員と協力して積極的に業務を行ってきている。

○:行った事業を羅列するのではなく、子どもから高齢者まで向けた生涯学習推進機関として行った事業は何か等要素で見ることが必要。

(2) 第15回独立行政法人評価委員会総会への中間報告について

 事務局より、資料3及び参考資料1に基づき、評価委員会総会への中間報告についてのフォーマットについて説明がなされた後、各委員より出された主な意見は以下のとおり。

(研究開発関係法人)

○:環境の研究について、関係省の弱い所をつないであげたり、知恵を出してあげるなど科博の果たす役割がこれから増えてくるのではないか。

○:移管すべきものはないが、地方と協力してやっていけるものはあるという記述を入れた方が良い。科博にしても、筑波や目黒などその地域環境に根ざした施設があるので、説明が一貫していないのではないか。

○:研究会の見直しの観点に、科博では合致しないものもあるので、当評価委員会としての姿勢を出して評価をしていくことが必要である。

○:地方の博物館や民間ではできないことを国立科学博物館は行っているのであるから、人事交流などという点で、非公務員型にした場合、標本の扱いなどの面で支障が出てくる。大学は、旧帝大のごく一部の研究を除けば、教授が替われば研究内容は変わってしまう状況にあり、大学でその役割を代替することはできない。

地方の公立博物館で財団運営にして、運営がうまくいかなくなって直営に戻した例がいくつもある。公的機関である重要性を、本来の目的に即して考えるべきである。

●:この趣旨は、独立行政法人としての設置形態は変わらないが、職員の身分を非公務員型にするということである。国立大学法人並にすることはどうかという話である。

○:国立大学法人並になることに問題がある。国立科学博物館に、何故最も貴重な標本が科博に集まってきているかということを考えるべきだ。

○:記述内容について、観点に対する回答ではなく、科博の説明になってしまっているところがある。立地条件として、上野文化ゾーンの話等をもっと明確にした方が良いのではないか。

○:国立大学法人で非公務員型を採用したのは、研究活動を柔軟に行えるというメリットがある。

○:産総研について、非公務員型を採用したのは、民間の研究等からの人事交流が非常に活発で、非公務員型にした方が楽であるということもあった。

●:研究者の異動は殆どない。これは、大学で受け入れる場所があまりないためである。

(公共用物・施設設置運営関係法人)

○:展示は一部民営化ができるのではないか。委託してもできないのかを示す必要がある。
 研究者と展示関係職員と重なる部分があるのかどうか等を説明する必要がある。民営化すればコストや入館料が下がることも、十分有りうる。また、公設民営にしてしまうと大臣な標本資料が散逸する恐れがあるのかどうか。

○:地方の博物館では、各学芸員が研究から教育普及まですべてやることになっているが、科博では研究、教育普及の事業間の遊離があるのではないか。これは、研究者の人的資源を活用しているかどうかということにつながってくる。

○:日本に対する信頼性の喪失の問題がある。海外の博物館が、日本に対して収蔵物を貸してくれなくなる。日本の博物館全体の問題であり、国益にかかわる問題である。

○:東京国立博物館の例で言えば、地方博物館と外国の博物館が展覧会を行う場合、東京国立博物館の職員が直接指導するということで可能になっている。非公務員型の問題にも関わってくるが、国から直接、国の責任を持った者が地方博物館に指導に入ることで信頼を得ている現実がある。

○:記述が施設のオペレーションにとどまっている。

○:事業を一括りにではなく、各論的に整理をしておく部分がある。

(その他)

○:標本資料は、永久的に保存することを義務づけられた全人類的資産であることを認識するべきだ。国際登録した博物館であれば、標本に2文字の国際略語と番号を書けば、世界でただ一つしかないものになり、国際的に約束した国家的義務があることを強調すべきである。

 最後に、資料2については、次回の会議前までに各委員において項目別評価を、資料3については意見等を事務局に7月21日(水曜日)までに提出することとし、引き続き次回の部会において審議することとした。その後次回以降の開催スケジュールについて確認し、散会となった。

-以上-

お問合せ先

生涯学習政策局社会教育課

-- 登録:平成21年以前 --