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国立科学博物館部会(第31回) 議事録

1.日時

平成19年7月31日(火曜日)15時~18時

2.場所

TKP大手町・竹橋会議室 コンフォール安田ビル地下1階

3.出席者

委員

山本委員、柿崎委員、江上委員、村井委員、中川委員、高木委員、林委員、松野委員

文部科学省

関口大臣官房審議官、平林社会教育課長、栗原地域学習活動推進室長 その他関係官

オブザーバー

北見理事、松原地学研究部長、平野経営管理部長、上野広報・サービス部長、前田展示・学習部長、真下財務課長他関係者

(1)平成18年度事業評価について

 平成18年度の事業評価について事務局より資料2~4、参考1~3について説明がなされた。事業評価についての内容は以下のとおり。

(評定状況等一覧について)

 前回委員から質問のあった件について資料4より事務局から補足説明があった。続いて評価方針について、項目別評価については、各項目についてA、B、Cの三段階評価を行った上で、各項目のSとFの適用について検討を行う旨確認した。

(研究者等の人材育成の状況)

【委員】

 総合的に判断して評価はAとなった場合でも、Bをつけた委員からのコメントにある、課題や達成されていない点については、評価書の留意事項等の欄に反映すべきである。

【委員】

 資料3のコメント欄には、若手研究者の育成について、もっと大学と連携を深め倍増して欲しい旨のコメントがあるが、これまでの部会で、大学のニーズは沢山あり、現状で受け入れは精一杯で有るものの、今後も増やすよう努力をする旨積極的な回答があった。部会としてのコメントの考え方として、部会で確認した事項については、その趣旨をコメントとして記載するべき。

(知の社会還元を担う人材育成の状況)

【委員】

 事業を十分に行っていると思うが、達成する目標が不明確な部分があり、評価というのは目標に対する達成度によって判断するため、どうしても100 パーセント達成していると言い切れないためBと判断せざるをえなかった。努力していないからBではなく判断する基準が明確でないからBとした。

【事務局、国立科学博物館】

 計画の達成に向けた、具体的なプロセスを明確にすることが必要ということと理解した。

【委員】

 博物館全体の問題であるが、アメリカにおけるミュージアムエデュケーターの制度のような知の還元を専門的に担う職種が日本の博物館界にはない。博物館がそういった人々を創出するべきであり、科博としても独自にそういうものを創出する等の努力が必要になる。このような課題を克服するためにコメントとして抽出しているととらえるか、単純に評価がBだからよくないと判断するか、この評価結果を見た人がどのようなスタンスで見るのかが重要になってくる。

【委員】

 第2期の中期目標では、プログラムの開発と実施という点に意義があるので、その点は考慮すべき。

【委員】

 中期目標・計画の達成に向けて、どのようなアウトプットに重きをなすのかがはっきりしていると良い。

(財務内容の改善に関する事項)

【委員】

 随意契約の報告について、実績を見ると、特に随意契約が多いと思われる。
 すべての随意契約が悪いわけではないが、この評価のなかで中身に触れるべきではないか。

【事務局、国立科学博物館】

 参考資料3の平成18年度の52件については、これまでの科博の基準で契約をしており、国の随意契約の基準より高い金額でも契約をすることができる。しかしながら、平成19年度から国の基準に合わせるので、一般競争による契約になるものもある。その他については、標本・資料の購入については一般競争になじまないものになるので、随意契約となっている。

【委員】

 科博は、経費の削減について実績をあげているが、競争入札は世間で話題になっている事項でもあるのでコメントで触れるべきではないか。

【委員】

 随意契約については、基本的には科博のように資料収集のため等業務の性質上なじまないものがかなりある。経済効率の利点として随意契約は必要であるが、評価委員の意見として契約の本質を見誤らないようにといったコメントを示すべきではないか。

【委員】

 資料3の「経費の削減と財源の多様化の状況」の小項目2のコメントに「業務の質の低下を招かないよう注意しながら計画的な推進を図る必要がある。」とある。これに随意契約の内容のコメントを加味したものを加える程度がよいのではないか。

【委員】

 資料2の中に随意契約の適正化について記載が既にあるので、それに沿った内容と先ほどの内容を加えてコメントをいれると良い。

(その他業務に関する重要事項)

【委員】

 目標設定の問題だと思われるが、人件費の削減についてだけに重点がおかれている。削減さえしていればよいというわけではない。人材も重要な資産であるので、もっとバックアップする組織作りという観点から目標を定めて、それに対する取り組みをやっていくべき。人件費の削減といった程度の目標しか置けないのかという不安はある。

 項目別評価については、資料3の案のとおりA、B、Cの3段階による部会としての評定が付けられた。続いて、今回は、C評価の項目がなかったため、F評価については検討を行わないことを確認した上で、A評価を行った項目について、S評価を付するかどうかについて検討を行った。

 主な意見等は以下の通り。

【委員】

 資料3の黄色で塗られた全員がAとしている項目をS評価の検討候補にしているとのことだが、それ以外は候補にならないのか。

【事務局、国立科学博物館】

 基本的に全員がAとしているものをSの候補にしている。候補にしていないものに関しては、コメントの内容で評価が分かれているもの等を勘案して候補にしていないものもある。
 上記の意見の結果、全員がAとしているものをまずSの候補にし検討を行うこととした。各候補についての検討の際の主な意見は以下のとおり。

(自然史、科学技術史研究の状況)

【委員】

 絶対的評価なのか相対的評価なのか判断に迷うところがある。

【委員】

 コメントとして特に否定的な内容はなく、これまで意見を言ってきた展示や教育の元になっているものは研究部分であり、研究なくしてはこれまでの意見は言えないことからSとしても良いのではないか。

【委員】

 研究の当該専門分野での価値については、分からない部分もあるので、そのあたりの事情に詳しい委員からご意見をいただきたい。

【委員】

 研究分野に関しては、論文の数だけではない。科研費の獲得も重要だが、例えば「ネイチャー」や「サイエンス」などに掲載されたという指標が必要ではないか。

【事務局、国立科学博物館】

 ネイチャーが1報、サイエンスが2報ある。いずれも筆頭著者ではない。

【委員】

 博物館は総合施設なので、個々の部分を取り出して判断するよりは、総合的な評価をするべきだと思われる。「日本館」公開に至る総合的な評価は、科博の歴史の中では、画期的なことである。研究だけでなく、過去5年間の科博の中期計画の中で培われてきたいろいろなものが、日本館公開の裏には凝縮されている。しかし、研究とか学習支援など個々に判断するとなるとこれくらいの研究は科博としては当たり前であろうと判断しようと思えばできるので、総合する力をどう評価するかというのが問題である。

【委員】

 Sの判断だが、この年は特にSをつけるべき要件があるといったときに初めてSをつけるべきではないか。

【委員】

 評価を見る人が、このSからFというのは5段階評価と見てしまうとSが5、Aが4という評価になってしまう。そうなると我々の意図しているところが伝わらなくなる。Aがマイナスに見られる可能性もある。

【委員】

 今回は第2期の中期目標・計画期間の最初の年であり、評価方法も変わっている。今回は最初であるので各部会によっても差がでる可能性があり、仕方ない部分があるが、我々科博部会は、しっかりとした考え方をとって、他の法人評価と比較して、単なる5段階の評価になってしまっているなら、次年度に我々の考えを付け加えておけばよい。

【委員】

 科博として平成18年度に特筆すべき研究成果と認識しているものは何か。

【事務局、国立科学博物館】

 インパクトファクターとしてはあまり高くないが、イギリスのロイヤルソサイアティーにダイオウイカの研究を発表し、科博ここにありきというような感じで欧米で報道された。

【委員】

 よいと思う。インパクトファクターは出すべきである。

【委員】

 インパクトもよいが、良い研究は良いものである。当該研究は良いものと思われる。

【事務局、国立科学博物館】

 他の点では、フタバスズキリュウの完璧な研究を終えて発表したことも評判を得ている。成果は科博の日本館に展示してあるところ。世界的にも注目され、科博の優れた成果であると認められている。

(標本資料情報サービスの状況)

【委員】

 研究と同様に標本資料情報の発信情報について特筆すべきものはあるか。

【事務局、国立科学博物館】

 標本資料情報の発信情報については、目標に向けた数値は達成している。

【事務局、国立科学博物館】

 情報発信なので、科学的なもので出てきたものに対して面白いものが発信されているということくらいで、世界的に注目されるような大きなインパクトがあるというような項目ではない。数値的なもの以外は評価しにくい。

【委員】

 単なる数値だけの評価になると、目標を超えさえすればよいということになり、よくないのではないか。中身もしっかり検討すべき。

(展示公開サービスの状況)

【事務局、国立科学博物館】

 入館者数については、5年間で600万人の目標のところ、170万人の入場があった。特別展、企画展についても目標を上回っている。

【委員】

 入場者に関しては、平成18年度は特に特筆しているといってよいか。

【事務局、国立科学博物館】

 毎年これだけの入場者があるとは限らないため、特筆すべきところである。

(学習支援事業の実施状況)

【委員】

 継続的段階のものがあるが、今まで「S」という評価基準がなかったから「A」でやってきたものでも、Sレベルのものもあるのではないか。特筆するものがなくても、今までやってきたことも高いレベルであったので、S評定のできた今年、Sにしてもいいのではないか。

【事務局、国立科学博物館】

 学習支援活動は従来から科博としては力を入れているところであり、18年度特に成果が出ているというのは出しづらいところだが、世代に応じたプログラムの開発‐科学リテラシーの涵養のための大きな事業に着手したところである。また、大学との連携を強化しているのが特徴的で、大学パートナーシップという枠組みを作って、大学生の入館を促進したり、サイエンスコミュニケータ養成実践講座も立ち上げたところである。

【委員】

 強力にこれがというのはないかもしれないが、学生に対して科学に対する関心を引き出しているという点は評価できると思う。

【委員】

 評価の焦点がぼけてしまうので、これから成果が出てくるだろうから、来年度の評価において、特筆すべきものが加わった段階で、評価を行えばよいのではないか。

(業務内容の改善に関する事項)

【委員】

 外部資金についての具体的な数値目標はなかったか。

【事務局、国立科学博物館】

 具体的に数値は中期目標・計画にはない。外部資金は平成18年度は若干減っている。

【委員】

 入場料収入について、展示等の努力によって8.8パーセントの増加につながったと思われる。これについては民間の企業で考えると特筆すべきことである。この点で評価はできないか。

【委員】

 資料2の評価書中に入場料収入を評価する部分がないのではないか。

【事務局、国立科学博物館】

 外部資金等の積極的導入の部分に含まれているものと理解している。

【委員】

 この入場料収入8.8パーセント増加というのをどう評価するのかは、博物館とは何かというところに戻っていくと思う。入場料収入の増加が評価に値するとしたときに、博物館の本質という問題からすると、必ずしも本意ではない。入場者を増やすための努力をかなりして、その結果として入場料収入が増えたのである。入場者を増やす努力の方をSにするのは大いに結構であるが。

【委員】

 入場料収入を評価する事項をコメントとして加えるべき。

(その他業務運営に関する重要事項)

【委員】

 特筆すべき点について説明いただきたい。

【事務局、国立科学博物館】

 本館の整備を計画的にすることが計画に入っており、計画どおり完了したことはある。

 審議の結果「S」評価は、「自然史、科学技術史研究の状況」、「展示公開及びサービスの状況」、「経費の削減と財源の多様化の状況」の3カ所とすることで決定した。
 平成18年度事業評価の項目別評価の評定については、審議のとおり部会案として決定することで、出席委員全員の了承を得た。また、全体評価については、委員からの意見を元に作成した案について、8月3日(金曜日)までに各委員から事務局に意見を提出することで出席委員全員の了承を得た。その後、提出された意見を反映した全体評価案作成については部会長に一任し、文部科学省独立行政法人評価委員会総会に付議することで出席委員全員の了承を得た。
 また、平成18年度の業務実績報告書及び財務諸表についても、出席委員全員の了承を得た。

(2)役員退職にかかる業績勘案率について

 資料5~7及び参考資料4、5に基づき、事務局から説明、科博関係者退席の後審議が行われ、独立行政法人国立科学博物館における業績勘案率の基準について、案のとおり決定した。

(3)その他

 業務実績評価の改善について、事務局より説明を行い、その後意見交換が行われた。

 主な意見は次のとおり。

【委員】

 委員としては結果を検討すればよいのだが、事務局サイドのほうが準備等厳しくなるのではないか。

【委員】

 事前にある程度ヒアリングするなどしたほうがよい。最終的にあがった材料だけの検討でよいのか。

【委員】

 日程的な問題が一番大きい。決算書の準備等もあり、それに伴って監査法人が入らないといけないところもある。速報版をあらかじめ検討し、その後完成版が出来上がったときに、再度検討するなど工夫が必要である。

 最後に、事務局から今後のスケジュール等について説明の後、散会となった。

‐以上‐

お問合せ先

生涯学習政策局社会教育課

-- 登録:平成21年以前 --