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中央教育審議会

 1998/9 議事録 
中央教育審議会第222回総会 (議事録) 

   中央教育審議会  第222回総会

議  事  録

平成10年9月21日(月)16:30〜17:00
  霞が関東京會舘      35階  ゴールドスタールーム


    1.開    会
    2.議    題
          今後の地方教育行政の在り方について
    3.閉    会


    出    席    者

    委  員              専門委員                  事務局
      根本会長            安藤専門委員              有馬文部大臣
      鳥居副会長          石原専門委員              森田政務次官
      河野座長            大山専門委員              佐藤事務次官
      市川委員            岡田専門委員              富岡生涯学習局長
      薄田委員            小川専門委員              辻村初等中等教育局長
      沖原委員            金剛専門委員              御手洗教育助成局長
      河合委員            堀内専門委員              徳永地方課長
      川口委員            鱒渕専門委員              高  総務審議官
      木村委員            山極専門委員              杉浦政策課長
      國分委員            和田専門委員              その他関係官
      小林委員
      坂元委員
      田村委員
      土田委員
      永井委員
      横山委員


○  それでは、ただいまから中央教育審議会第222回総会を開催いたします。本日は、御多忙のところを、皆様御出席賜りましてありがとうございます。
  本日は、「今後の地方教育行政の在り方について」答申を文部大臣に提出することにいたします。まず配付資料の確認を事務局のほうからよろしくお願いいたします。

<事務局より説明>

○  それでは、答申の提出に当たりまして会長として一言御挨拶申し上げたいと思います。
  御案内のとおり、昨年の1月、橋本内閣が6大改革を提起いたしましたけれども、最初はその中のいわゆる行政、財政、金融、社会保障、経済の5大改革であったわけでございますが、昨年1月の前の96年12月の段階で、総理に対して教育改革の重要性を強く訴えました。その結果、6大改革ということに相なりましたが、要は行政、財政、金融、社会保障、経済の5大改革の基礎をなす社会の問題、特に教育の問題がしっかりしておらなければ、5大改革もまさに槿花一朝の夢と化す恐れもあるわけでございまして、そういう意味では、私どもに課せられた仕事というのは大変に重大な仕事だと認識しております。
  そういったような経緯の中で、平成9年9月、文部大臣から「今後の地方教育行政の在り方について」諮問を受けまして、総会及び地方教育行政に関する小委員会を中心に、大変に精力的に皆様方審議を進めていただきました。ことしの3月27日には中間報告を公表いたしまして、その後、これに対して関係団体や国民から広く意見を聞くなどして、さらに審議を進めまして、本日の答申を取りまとめるに至ったところでございます。
  こうした審議の間、鳥居副会長及び河野座長を初め、委員、専門委員の皆様方にひとかたならぬ御尽力を賜りまして、ここに厚くお礼を申し上げる次第でございます。
  本審議会は、これまで「21世紀を展望した我が国の教育の在り方について」、第一次及び第二次の答申をいたしまして、また去る6月には「幼児期からの心の教育の在り方について」答申を取りまとめて、今後の我が国の教育の在り方に関する基本的な考え方を示してきたところでございます。これらの答申に基づき、現在、心の教育の充実、個性を尊重した教育の実現等を目指した教育改革が進められつつあります。
  今後、このような教育改革を積極的に推進するためには、各地域や学校がそれぞれの特色を生かしまして教育活動を展開することが不可欠であり、これらの活動を可能とする地方教育行政制度を確立することが必要であります。また、地方分権、規制緩和等の行政改革の基本的な方針を踏まえて、国、都道府県、市町村等の役割を見直すことも必要でございます。これらの観点から、地方教育行政の在り方について幅広く検討を行い、答申を取りまとめたところであります。
  本答申が目指す主体的かつ積極的な地方教育行政を実現するためには、国、教育委員会、学校等がそれぞれの役割を十二分に果たすことが必要でございますが、特に国に対しては、学校の教育条件の整備充実に積極的な対応をお願いしたいと思います。このことについて、これまでの答申の際に要望しているところでありますが、深刻化している不登校や児童生徒の問題行動等、教育上の諸課題に適切に対応していくため、教職員配置や学級編制の在り方などについて、具体的な検討をお願いしたいと思っている次第でございます。
  それでは、これより有馬文部大臣に答申をお渡ししたいと思います。
  それでは、よろしくお願いいたします。

          〔根本会長より有馬文部大臣に答申を手交〕

○有馬文部大臣  どうもありがとうございました。

○  それでは、答申を大臣にお渡しいたしましたので、大臣にひとつ御挨拶をお願いいたしたいと思います。

○有馬文部大臣  ただいま、根本会長より、「今後の地方教育行政の在り方について」御答申をいただきましたので、一言御挨拶と御礼を申し上げたいと存じます。
  委員並びに専門委員の方々、本当にお忙しい中を、昨年9月の諮問以来、小委員会並びに総会を含めまして30回以上も会合を重ねてくださいまして、多数の関係団体や、さらに広く国民の方々の意見に耳を傾けながら、終始熱心に御審議をお進めいただきました。こうした皆様の御尽力により、21世紀の我が国の教育を支える地方教育行政のあるべき姿について、大変立派な御答申をおまとめいただきましたことに対しまして、心より厚く御礼を申し上げたいと存じます。
  本答申で示されておりますように、心の教育の充実や個性を尊重した教育の実現などを目指した教育改革を推進いたしますためには、各地域や学校が改革の理念と目標を十分踏まえて、特色ある活動をすることが重要でございます。その上で、地方教育行政の見直しは不可欠であると存じます。本答申におきましては、地方分権や行政改革の流れを踏まえつつ、国、都道府県、市町村の役割分担や教育委員会制度の見直し、学校の自主性・自律性を確立するための諸制度など各般にわたる御提言をいただいているところでございます。
  文部省といたしましては、この答申を真摯に受けとめ、所要の制度改正等に早急に対応するとともに、特に教職員の配置改善や学級編制の在り方など学校における教育条件の整備充実に積極的に取り組んでいく所存でございます。また、先ほど会長の御指摘になりました不登校の生徒の問題は、私も非常に心配をしているところでございます。こういうことに対してしかるべく手を打たせていただきたいと思っております。
  また、本答申で示されたように主体的・積極的な教育行政を展開するためには、教育委員会や学校の役割が極めて重要でございます。また、国民の皆様方の御理解と御支援も不可欠でございます。文部省といたしましても答申内容の周知を図り、積極的な取組を働きかけていきたいと考えております。
  最後になりましたけれども、委員及び専門委員の方々のこれまでの御尽力に改めて心から感謝を申し上げたいと思います。そしてまた、今後もさらなるお力添えを賜るべく心よりお願いいたしまして、私の御挨拶といたします。どうもありがとうございました。

○  どうも御挨拶ありがとうございました。
  それでは、次に森田政務次官から御挨拶をお願いいたします。

○森田政務次官    本日は、大変貴重な提言が数多く盛り込まれました答申をいただきまして、まことにありがとうございます。委員及び専門委員の皆様におかれましては、長期間にわたり、幅広い観点から精力的な御審議を賜りまして、まことにありがとうございます。
  言うまでもなく、教育は国の根幹でございます。私たちは21世紀の子どもたち、日本国を背負っていく子どもたちのために、英知を集め、一所懸命努力せねばならないと思っております。私自身におきましても、皆様の答申が必ずや実現するよう一所懸命努力する所存でございます。
  本日は、まことにありがとうございました。

○  ありがとうございました。それでは、先ほど大臣に答申を提出するに当たってお話ししたことに加え、一般の国民に対し、地域住民や保護者としての立場から教育委員会や学校の活動への積極的な関与及び本答申に基づく改革の取組への支援をお願いした会長談話を会議終了後発表したいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
  前回、皆さんから御意見を賜りましたが、この際、何か特に感想等を申したいという方がおられましたら、どうぞよろしくお願いいたします。
  それでは、特にないようでございますので、ここで閉会ということにいたしますが、事務局のほうから、今後、これをどうやってPRその他していくのか、お考えをお示しください。

○事務局  それでは、簡単に御説明申し上げます。
  答申をいただきましたので、できるだけ早くいろいろな形で、従来からいたしておりますけれども、教育関係機関等あるいは学校等に周知を図りたいと思っております。その際、この前の総会のときにもありましたが、いろいろ法案とか、そういう関係がありますので、これだけではなかなか見にくいという御意見もありましたので、私ども『文部時報』等で紹介するときには、関係条文等も入れて、全一巻としてわかるような形での対応をいたしたいと思っております。ただ、本体といたしましてはかなり厚くなりますし、関係の条文だけ引いてもなかなかわかりにくいので、制度も含めた解説も入れて出させていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

○  ありがとうございました。それでは、これにて本会を終了させていただきます。御熱心にどうもありがとうございました。

                                                                                 

(大臣官房政策課)

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