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教育振興基本計画部会(第20回) 議事録

1.日時

平成24年8月24日(金曜日)14時00分~16時00分

2.場所

文部科学省「第二講堂」(旧文部省庁舎6階)

3.議題

  1. 各分科会等からの審議状況の報告
  2. 審議経過報告(案)について
  3. その他

4.出席者

委員

三村部会長、安西副部会長、小川副部会長、安倍委員、大日向委員、金子委員、木村委員、國井委員、篠原委員、白波瀬委員、竹原委員、田村委員、丸山委員、三町委員

文部科学省

森口事務次官、山中文部科学審議官、徳久政策評価審議官、清木文教施設企画部長、合田生涯学習政策局長、布村初等中等教育局長、小松私学部長、上月大臣官房審議官、藤野生涯学習政策局政策課長、森友教育改革推進室長 他

5.議事録

【三村部会長】

 それでは、定刻ですので、ただいまから教育振興基本計画部会第20回を行いたいと思います。
 本日の議事は二つでして、まず議題1は、各分科会等における審議状況についての御報告をいただきます。その後、第2としては、審議経過報告(案)について、前回に引き続き御審議いただき、できれば、本日、概ねの方向について御了解いただいて、ヒアリングの方に回せればと思っております。
 それでは、本日の配付資料について事務局から説明を願います。

【森友教育改革推進室長】

 本日の配付資料が、資料1、枝番で1−1から1−4までございますが、本日前半で御報告させていただきます、それぞれの分科会の審議状況に関わる資料でございます。
 それから、資料2−1が審議経過報告(案)の概要でございます。資料2−2が、先般、委員の皆様方からいただきました意見をもとに修正しました審議経過報告(案)でございまして、本文でございます。資料2−2の「参考」と右肩に書いてあるものが、分かりやすいように見え消しにしている資料でございます。
 資料3が、これまでいただいている御意見、資料4が次回以降の日程。参考資料1が、本日お話しさせていただきます、いじめの関係の資料でございます。
 以上でございます。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 では、早速、議題1に入りたいと思いますが、教育振興基本計画の検討につきましては、本部会と各分科会等が密接に連携していくことが非常に大事でございます。これまでも数度にわたりまして、各分科会の審議状況について御報告をいただいてきたところでありますが、今回は、前回ご報告いただいた4月以降に審議の取りまとめなどがありました分科会から状況の御報告をお願いしたいと思います。
 進め方ですが、まず、それぞれ5分から10分程度の御報告をいただき、その後、全部まとめて質疑応答の時間を求めたいと思います。
 最初に、事務局より、主要な課題に関する検討状況の全体像について説明をお願いします。

【森友教育改革推進室長】

 資料1−1でございます。主要課題に関する各分科会における検討状況の一覧というA3の縦置きの資料ですが、それぞれ生涯学習、初中教育、高等教育、スポーツ・青少年ということで左側に縦軸がございまして、それぞれの分科会、協力者会議などの検討の状況を整理しているものでございます。
 1番目の生涯学習と書いているところの生涯学習分科会の関係と、その下の段の初中教育の関係の高校教育、学校段階間の連携・接続、特別支援教育の在り方に関するものにつきまして、この後、御報告をさせていただきます。
 また、初中教育の真ん中の教員の資質能力の総合的な向上方策、高等教育の上のところの大学教育の質的転換に関わります答申案につきましては、来週の総会におきまして審議をされることになっております。
 簡単ですが、以上でございます。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 では、まず、生涯学習分科会について、御報告をお願いいたします。大日向分科会長、よろしくお願いします。

【大日向委員】

 それでは、生涯学習分科会の審議状況について御報告いたします。資料1−2−1、「第6期生涯学習分科会における議論の整理(中間とりまとめ)」を御覧下さい。第6期生涯学習分科会におきましては、第5期の検討内容などを受けまして、計画部会の審議に資することも念頭に置きながら、今後の生涯学習・社会教育の振興方策について審議を進めてまいりました。
 特に計画部会においては、今後の社会が自立・協働・創造が可能となるような「生涯学習社会の構築」を目指す必要があるとの方向性を打ち出していることから、生涯学習分科会といたしましては、「生涯学習社会の構築」の中心的な役割を担う社会教育行政の今後の推進方策について、集中的に審議を行いました。
 この議論の整理の中間とりまとめは、昨年6月から12回にわたる審議を受けまして、社会教育行政等の今後の推進方策を第1章に、今後の生涯学習・社会教育の振興方策を第2章に整理しております。短い時間ですので、中間取りまとめの概要3枚に基づいて、御説明をしたいと思います。
 まず、第1章の「今後の社会教育行政等の推進の在り方について」、冒頭に簡潔にまとめておりますので、御覧ください。「社会教育行政は、相互学習等が活発に行われるよう環境を醸成する役割を一層果たしていくことが必要。このため、今こそ、従来の『自前主義』から脱却し、首長部局・大学等・民間団体等と連携して、地域住民も一体となって協働して、『ひらく・つながる・むすぶ』といった機能を様々な領域で発揮する、『社会教育行政の再構築』(ネットワーク型行政の推進)を実施していくことが必要」とあります。
 この社会教育行政の方向性を打ち出すに当たっての流れが、その下にございます。まず1の、社会が急激に変化する中で求められるものとして、個人の自立(人づくり)に向けた学習と、絆づくり・地域づくりに向けた体制づくりが挙げられております。
 そして、2に移りまして、社会教育が「人々の教養の向上、健康の増進等を図り、人と人との絆を高める役割」と、「地域住民同士が学び合い・教え合う相互学習等を通じて、地域住民の自立に向けた意識(自助)を高め、協働による地域づくりの実践(『互助』・『共助』)に結びつけていく役割」があることから、社会教育は人づくり・絆づくり・地域づくりに大きな役割を果たしていくものと考えられます。
 しかしながら、近年、学校教育との連携・協働等の成果は見られつつも、コミュニティ再生の対応が不十分で、さまざまな課題への対応が不十分。社会教育の専門職員の役割の変化への対応が不十分といった問題があります。
 このため、先ほど申し上げましたように、今後の社会教育行政は、学校支援のみならず、さまざまな領域において、人づくり・絆づくり・地域づくり支援の役割を担っていけるよう、首長部局や大学等との連携・協働を積極的に行っていく必要があります。概要の3枚目の図に、そのことが示してございます。
 そして、これを進めるためには、国はさまざまな主体と連携・協働を行う先進的自治体の支援を通じた普及や、社会教育主事等の専門的職員の資質向上や役割の明確化が求められます。
 また、社会教育行政が一層、ネットワーク型行政を進めるに伴って、生涯学習振興行政についても、より一層、その調和・統合機能を強化し、学習活動全体を俯瞰して、調整して、生涯学習振興の基本的方針等を提示することが必要になります。
 そして、国は生涯学習の実態把握や調査研究、学習の質の保証と学習成果の評価・活用の推進等の取組が求められます。
 概要の2枚目をお開きください。こうした第1章の社会教育行政等の方向性を含め、今後の生涯学習・社会教育の振興方策について五つの柱に整理しています。時間の関係がございますので、それぞれの取組についての説明は省略いたしますが、審議計画(案)との関係で申し上げますと、1の「絆づくりと活力あるコミュニティの形成に向けた学習活動や体制づくりの推進」が基本施策19や21に、また、2の「現代的・社会的課題に対応した学習機会及びライフステージに応じた学習機会の充実」が基本施策10や12に対応しております。そして、3の「社会生活を円滑に営む上で困難を有する者への学習機会の充実」が基本施策17に、4の「学習の質保証・向上と学習成果の評価・活用の推進」が基本施策11に対応しております。最後に、特に社会教育行政の再構築に関する施策を記述しました5の「生涯学習・社会教育の推進を支える基盤の整備」が基本施策29に対応しております。
 このように、生涯学習分科会での議論を十分に踏まえて、今回、審議経過報告(案)をお取りまとめいただいたことに感謝いたします。今後も生涯学習分科会では、社会教育行政の推進の在り方を中心に審議を進めてまいりますので、最終的な取りまとめに当たっては、こうした議論も踏まえたものにしていただければと思います。
 私からは以上でございます。

【三村部会長】

 ありがとうございます。
 それでは、次に、初等中等教育分科会について、御報告をお願いしたいと思います。小川分科会長、よろしくお願いします。

【小川副部会長】

 私から、初中分科会の審議状況について、お手元の資料1−3を使いながら説明させていただきたいと思います。10分以内ということですが、三つの報告ですので、できる限り簡潔にお話ししたいと思いますが、10分では収まらない可能性もありますので、その辺は御容赦ください。
 この間、取りまとめの作業を進めていたのは三つありまして、一つはインクルーシブ教育システムの構築のための特別支援教育の推進、二つ目は、小中連携、小中一貫教育、そして、高等学校部会の課題の整理と検討の視点、について簡単に報告させていただきたいと思います。
 まず、インクルーシブ教育システムの報告ですけれども、分厚い報告ですので、別添1の概要に即してお話しさせていただきたいと思います。インクルーシブ教育システムの報告概要、141ページを御覧ください。既に御承知のとおり、障害者の権利に関する条約批准に向けて、政府全体で、この間、検討が進められておりまして、教育では特にインクルーシブ教育システムの構築が課題となっているということから、初中分科会の下に特別委員会を設け、この間、検討していただきました。概要に即して見ていきたいと思います。
 まず、「共生社会の形成に向けて」では、141ページの一番下のところですが、インクルーシブ教育システムにおいては、同じ場で共に学ぶことを追求するとともに、個別の教育的ニーズのある幼児児童生徒に対して、その時点で教育的ニーズに最も的確に応える指導を提供できる、多様で柔軟な仕組みを整備することが重要であると指摘しています。
 また、今後の進め方としては、施策の内容を条約批准までの短期と、そして、その後10年間の中長期に分けて整理した上で段階的に実施すること。短期的には、就学先決定などについての制度改革、教職員の研修の充実、当面必要な環境整備など、必要な財源を確保して順次進めていくとしております。そして、中長期では、そうした短期の進捗状況を踏まえながら、追加的な環境整備や教職員の専門性向上のための方策を検討し、最終的に共生社会の形成に向けて、インクルーシブ教育システムを構築していくことを目指すとしています。
 次に、143ページ、就学相談・就学先決定ですが、これについても、早期からの教育相談・支援が重要であること。特に(2)の就学先決定については、就学基準に該当する障害のある子どもは特別支援学校に原則就学するという従来の仕組みを改めて、総合的な観点から就学先を決定する仕組みとすることが適当であり、その際に、本人、保護者に対して十分情報提供をしながら、その意見を最大限尊重し、合意形成を図ることを原則としつつ、最終的には市町村教育委員会が決定することが適当であると、まとめております。
 そして、これまでの「就学指導委員会」を「教育支援委員会」と名称を改めて、機能を拡充することを提案しています。また、就学時に決定した学びの場を固定するのではなくて、柔軟に転学できることを共通理解とすることが重要であるともしております。
 次に、3の合理的配慮及び、その基礎となる環境整備のところですが、障害者の権利に関する条約において、障害者に対して提供される合理的配慮について、その定義、決定方法などについてまとめ、整理しております。
 具体的には、学校教育における合理的配慮については、障害者が他の人と平等に教育を受ける権利を確保するために、学校の設置者、また学校が必要かつ適当な変更、調整を行うことであり、障害者に個別に必要とされるもので、学校の設置者や学校に過度な負担を課さないものと定義しております。
 次に、145ページになりますが、合理的配慮というのは、新しい考え方、概念であることから、合理的配慮についてのデータベース等々をつくり、関係者に情報提供していくことが重要であるとも指摘しています。
 次に、146ページの4「多様な学びの場の整備と学校間連携等の推進」。ここについては、まず(1)で、通常の学級、通級による指導、特別支援学級、特別支援学校、それぞれの体制整備の充実を図っていくこと。また、特別支援教育支援員の充実やスクールカウンセラー、看護師等の専門家の確保が必要であること。そして、通級による指導を行うための教職員体制の充実が必要であるとしています。
 また、(2)では、「学校間連携の推進」として、域内の教育資源の組み合わせによって、多様な子どもの教育的ニーズに応えていくことが必要であること。また、特別支援学校のセンター的機能の一層の充実が必要であること、そして、(3)では、交流及び共同学習についても、組織的、計画的に推進するとしています。
 最後、147ページに「特別支援教育を充実させるための教職員の専門性向上等」として、教員が特別支援教育に関する一定の知識、技能、特に発達障害に関する一定の知識、技能を有していることが必須であるとした上で、学校全体として専門性を確保するために、管理職や教育委員会の指導主事などを対象とした研修、担当教員の免許取得率の向上、研修等で専門性を早急に担保するとしております。
 以上、急ぎ足でしたが、インクルーシブ教育システムの報告の概要を説明させていただきました。
 次に、別添2の「小中連携、一貫教育に関する主な意見等の整理」です。これも、概要の内容をより簡単に説明していきたいと思います。
 初中分科会の下に、昨年10月に学校段階間の連携・接続等に関する作業部会が設置され、審議を進めてきました。そして、7月13日の初中分科会において、この意見等の整理をまとめ、報告しました。
 報告では、まず小中連携、一貫教育の効果、成果を確認した上で、それら取組の広がりが今後期待されることを踏まえて、設置者が小中一貫教育に取り組みやすくするような幾つかの提案を行っています。
 主要な提案として三点です。第1の提案は、小中一貫教育に関する教育課程の基準の特例の創設という点です。特例としては、概要にも書いておりますとおり、小中学校が9年間を通じた特色ある教育を実現できるように、設置者の判断で一定の範囲内で各学年の各教科などの授業時数を減らして、その内容を代替できる内容の学校設定教科の授業時数に充てることができるようにする。
 また、第2として、設置者の判断で小中学校における指導内容に関する学校間または学年間での入れ替えや移行を可能とすることについて、義務教育における全国的な教育の機会均等などの観点を踏まえつつ、検討を経て取り組むとしています。それが第1の提案です。
 第2の提案は、教員免許に関する柔軟な対応の検討という点です。具体的には、概要の3ページの6の真ん中ら辺に書いていることですが、現職教員の隣接校種免許状取得をさらに推進するために、既に都道府県教育委員会などが開設している免許法認定講習を免許状更新講習としても位置付けることで、教員の負担を軽減するなどの取組を考えること。また、中学校、高等学校の教員が小学校で免許状の担当する教科などについて教えることができる専科担任制度について、道徳及び特別活動についても、学校種を問わず指導を可能とすることについて検討するとしています。
 第3の提案は、ハード面での提案ですが、校舎などを一体的に整備する際の国庫補助率の引き上げなどの検討です。これも、3ページの一番下、7のところですが、校舎や屋内運動場の一体化に当たって、小中学校を改築する場合、小学校同士または中学校同士と同等程度の補助を行うことや共用部分の在り方について国として検討するとしております。
 最後、4ページのローマ数字の3ですが、本作業部会では、義務教育学校制度の創設の是非についても審議をしましたが、作業部会の結論としては、ここにも簡単に触れているとおり、義務教育学校制度の創設には慎重な検討が必要と判断しました。特に教育課程の提案1に関わる点については、今後、分科会の下にある教育課程部会で、さらにその内容を検討していくということになっています。これで、二つ目の小中一貫の御報告を終わりたいと思います。
 三つ目は、別添3−1の高等学校部会の課題の整理と検討の視点の内容です。これはどういう性格かといいますと、高校教育部会で高校制度の在り方と今後の課題を検討していますが、高等学校部会で検討すべき課題を整理して、また、その課題をどういう方向で検討していくのかという、ある意味では高校部会の議論の海図というか、そういうものをまず最初に整理しておく必要があるということで、昨年11月以降7月末まで、この課題の整理と検討の視点について審議をし、まとめたものです。
 今後、この課題の整理と検討の視点を踏まえながら、8月以降、重要な個別テーマに即して議論を深めていくという段取りになっています。概要がついておりませんので、一応、私の方で少し簡単に整理して、お話ししていきたいと思います。
 最初、高等学校教育の現状については、進学率が98%になって、生徒の関心、興味、能力、適性、進路等が極めて多様化している中で、例えば、学力面では極めて大きな格差が見られるようになっている状況があり、また、高校中退者についても、減少傾向にあるとはいいつつも、依然として5万人を超えている状況があるなど、そういう現状の分析をしております。
 そうした中で、そうした制度の多様な実態に対応して、この間、都道府県においては、できる限り幅広い柔軟な取組と教育の取組が推進されてきているわけですが、しかし、そうした取組にもかかわらず、というか、そうした取組の中で、もう一つの問題としては、生徒の多様な学習ニーズに応えていく中で、高等学校教育として共通に求められるものは何なのかという視点が弱くなっているのではないかという指摘、意見も出されてきました。
 そうした高校教育の問題状況に対して、この検討の視点では、高等学校教育の課題として、将来の進路等との関係を意識して、学びに取り組むこと、また、社会の一員として求められる意識、態度や知識、技能等の育成。また、学習時間の減少に見られる学習意欲の減退等への対応が課題となっており、また、青年期の生徒が自己を見つめながら自我を確立するなどの人間性を豊かに育むことができる教育の実施も必要だという点についても確認してきました。
 これらを踏まえて、7ページの3以降、高等学校教育に期待されるもの、そして、今後の課題や施策の方向として、この報告では大きく二つの重要な視点というか、課題を設定しています。
 一つは、全ての生徒に共通して、最低限身につけさせるべき高校教育の共通なコアとは何かということを明らかにすることが必要ではないかということと、もう一つは、それを踏まえつつ、学校ごとに地域の実情や生徒の実態を踏まえて、生徒が習得すべき内容を明らかにし、その内容を確実に習得させるとともに、習得状況を明らかにする様々な質保証の仕組みを構築することが必要だとしております。
 前者の、全ての生徒に最低限共通して学ばせるもの、身につけさせるべきもの、すなわちコアということについては、この報告書にも書いているとおり、現行の学習指導要領における必履修教科・科目との関係を踏まえながら、8月以降、更に検討していくことにしています。
 また、高等学校教育の質保証についても、これは13ページから14ページに書いているとおり、高等学校において、どのような能力を身につけさせるか、その達成目標を、誰がどのように設定するか、到達目標に対する達成度をどう把握するか、これらの点を踏まえた質を保証する仕組みをどう構築するか等、そういう視点を持ちながら、これも8月以降、より具体的に検討することになっています。
 そうした、コアとは何かということと高校教育の質の保証の課題を、どのような考えとどのような仕組みの中で図っていくかという議論をしながら、さらに、その上で、16ページ以降、各種の振興方策ということで、より具体的な振興方策を生徒の進路別ないしは学校ごとの課題に即して検討していくとしております。
 さらに、これは最後ですが、報告書の20ページ、7にも書いているとおり、高等学校教育の充実のためには、当然、大学・高等教育と一体となって教育の充実を図っていくことが重要だという考え方の下、高等学校から大学等の高等教育への接続の円滑化を図るために、大学入試の在り方を含めた高大接続の在り方については別途検討が必要であるとしました。
 なお、高校と大学の接続に関する検討の場として、来週、8月28日の中教審の総会において、高大接続に関する特別部会の設置について諮られる予定になっております。今言ったような課題の整理と検討の視点を踏まえて、8月以降、コアとは何かということと質保証の様々な仕組みについて審議を進めていく予定となっております。
 以上、やはり10分をはるかに超えてしまいましたが、これで初中分科会の三つの報告をさせていただきました。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 次は、スポーツ・青少年分科会についての御報告、よろしくお願いします。勝山青少年課長、よろしくお願いします。

【勝山青少年課長】

 資料1−4をお開きいただきたいと思います。今後の青少年の体験活動の推進について(中間報告(案))の審議の状況についてでございます。
 まず、これまでの経緯ですが、平成20年4月に、新しい時代に求められる青少年教育の在り方について諮問がなされたところでございます。23年5月に、審議すべき事項が広範、多岐にわたるということから、この特別委員会を廃止いたしまして、改めまして、青少年の体験活動の推進の在り方に関する部会を設置し、以降、12回開催してきたところです。この中間報告(案)の取りまとめがなされましたので、今回御報告させていただくということでございます。
 1−4の一番下にございますように、答申の取りまとめにつきましては年内を目途としております。別添3が中間報告(案)でございますが、本日は時間の関係上、別添2の概要版で御説明をさせていただきたいと思います。「今後の青少年の体験活動の推進について(中間報告(案))概要」でございます。大きく6点に分けてございます。
 大きな一点目、青少年の体験活動の定義・意義・効果についてですが、そのうちの体験活動の定義につきましては、大きく分けて、生活・文化体験、自然体験、社会体験の三つではないかということでございます。
 そして、体験活動の意義というものは、規範意識や道徳心の育成、あるいは次代のリーダー育成ではないかということでございます。子どものころの体験が豊富な人ほど、規範意識、職業意識、人間関係能力等が高い傾向にあるということで、体験活動の効果についても触れております。
 大きな二点目でございますが、現在の青少年の体験活動をめぐる状況や課題でございます。中核を担います公立青少年教育施設が激減しているという状況がございます。あわせて、社会教育主事も減少しております。ということで、体験活動の機会が急速に減少しているのではないでしょうか。また、近年言われているコミュニケーション不足というものも、体験活動の不足が一つの要因ではないでしょうか。したがいまして、意識的に目標を持って体験活動等に青少年がチャレンジする機会を創出する必要があるとされております。
 2ページ目をお開きいただきたいと思います。特に学校では、教員の多忙化等により体験活動の重要性が認識されていないのではないかという点がございます。この1、2を受けまして、大きな三点目でございますが、青少年の体験活動を推進するために、どういう取組をしていったらいいのかという点でございます。
 最初に学校教育部分でございますが、学校教育における子どもの体験活動につきましては、学校教育と社会教育が連携して行う必要があるとされております。そして、教員につきましても、養成段階や現職段階で研修の機会の充実を図る必要があるとされております。また、昨今、秋季入学の関係で、ギャップターム期間中において体験活動を推進することが必要なのではないかという点についても触れられております。
 次に、社会全体で体験活動を推進するため、どのように機運を醸成していったらいいのかという点でございますが、まずは、体験活動に関する理解の促進を図る必要があるとされておりまして、そのためには、取組事例や体験活動プログラムなどの効果的な周知という情報発信が必要であるとされております。そして、何よりも、学校・家庭・地域の連携による体験活動の推進が重要であると書かれているところでございます。
 また、近年、民間団体のみならず、民間企業との連携による体験活動の推進も盛んですので、これらの連携もさらに必要であるとされております。
 3ページ目でございます。体験活動を行い、様々な力を身につけた青少年が社会で評価されるような評価・顕彰制度の創設も必要ではないかとされておりますし、質の高い体験活動を行うためには指導者養成も必要であるとされております。
 では、青少年教育施設はどのような役割・取組を担っていくのかということですが、まず国立の青少年教育施設につきましては、ナショナルセンターとしての機能の発揮など、多面的な評価が必要であるという一方で、新しい公共型の管理運営なども取り入れる必要があるとされているところでございます。
 公立の青少年教育施設では指定管理者制度の導入が進んでおりますので、そのメリット、デメリットの検証をしつつ、支援方策についても検討していく必要があるのではないか。さらには、都市型の青少年教育施設についても検討する必要があるのではないかとされております。
 大きな四点目でございますが、「東日本大震災を踏まえた青少年の体験活動について」です。非常時の生活を想定した体験を行う機会を設けるべきではないか。そして、青少年教育施設は、防災拠点としての機能強化を図るべきではないか。いわば、ソフト、ハード両面の役割について触れられております。
 4ページ目をお開きいただきたいと思います。ともすれば内向きと言われている我が国の青少年が、国際交流を推進することによりまして、その能力、感覚を育成することが必要ではないかとされております。
 最後に六点目でございますが、今後さらに年末までに議論すべき事項としまして、民間団体等の活性化方策について、体験活動を総合的に推進するための法律の整備について、この二点が挙げられているところです。
 以上でございます。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 三つの分科会からの御報告が終わりましたが、どなたか、御質問があれば、どうぞなさっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 それでは、これは途中過程でございますので、今言われたように、各分科会での検討をさらに精力的に進めていただくということで、御報告を終わらせていただきたいと思います。
 次に移りますが、審議経過報告(案)についてでございます。本件については、前回の部会で素案について御議論いただいたところですが、その際いただいた御意見、あるいは他分科会において出された御意見、さらには、先ほどの報告のありました主要課題に関する審議状況などを踏まえて、修正したものが本日お配りしたものでございます。
 事務局より資料の説明を、まずよろしくお願いします。

【森友教育改革推進室長】

 資料2−1、2−2に基づきまして、御説明申し上げます。
 資料2−1は、審議経過報告の案の概要でございます。詳細は御説明申し上げませんが、1枚目が、いわゆる総論部分の概要、理念の部分の概要でございます。2枚目は、第2部というところで各論の概要を書いておりますが、すべての施策を網羅的に取り上げているということではなくて、ポイントとなる主だった内容について整理をして、概要として作っているものです。その上で、3枚目のところは、すべての取組、施策を網羅的に、インデックス的に整理をしている概要でございます。
 本文でございますが、前回、7月末の委員の皆様方からいただきました御意見を踏まえまして修正をしているものでございます。より分かりやすくなっておりますのが、資料2−2の(参考)と書いている方でございます。見え消しになっている資料ですが、本資料につきましては、委員の方々に事前に送付をさせていただいておりますので、主な修正点について、かいつまんで御説明申し上げます。
 最初、6ページでございます。6ページをお開きいただきますと、青字になっているところが修正をしている箇所でございます。先般の部会の中でも、生涯学習社会の考え方につきまして、できれば総論の前の方で定義を書いた方がいいのではないかといった御意見がございました。それを踏まえました修正でございます。
 その次の7ページでございますが、真ん中ごろで出生率の関係の記述がございます。当初、「少子高齢化の克服」という見出しで記述しておりましたが、ちょっと書き過ぎではないかという御指摘もございましたので、若干トーンを落として、真ん中頃の青字で、「併せて」というところで書いているところです。
 それから、10ページでございます。全般的に青字になっておりますが、これは学習指導要領の実施状況の評価につきまして、きちんと書いておくべきだという御意見を踏まえた修正でございます。
 さらに16ページでは、これまでの教育改革の状況を書く記述のところに、学習時間が少なくなっていることについても大きな状況なので、書いておくべきだという御指摘がございましたので、加えております。
 さらに、ページが飛びますが、23ページでございます。学びのセーフティネット、三つ目の方向性の説明の中で、幼児期における教育の重要性、格差の再生産・固定化を防ぐために非常に重要だというような御指摘がございましたので、それに関わる記述を加えております。
 また、その横の24ページの上から三つ目の○で青くなっているところですが、コミュニティに関しては、それぞれ地域差があるということで、それがちゃんと分かるようにしておくべきだという御意見もございましたので、それに基づく修正をしております。
 また、ページが飛びますが、37、38ページの基本施策の2に関わります記述の部分です。現状と課題、また主な取組、いずれの箇所につきましても、いじめに関する記述をそもそも設けておりましたが、先般の部会における御意見でも、改めてきちっとした取組を書くべきだというような御意見がございましたので、現段階において書ける範囲で現状と課題、そして主な取組について、項を別立てにしまして記述を整理しているところでございます。追って、また、御説明申し上げます。
 39ページのところでは、何か所か修正しております。例えば、修正後、2−8となっている子どものスポーツ機会の充実のところでは、学校の体育に関しては、運動部活動も非常に大きな役割を果たしているので、それにかかる記述も加えた方がいいという御指摘を踏まえた修正などを施しているところです。
 また、43ページでございます。幼児教育の充実に関わります現状と課題の中で、一番下の方から3行目、4行目のところですが、子ども子育て支援にかかります新たな制度の大きな目的について、住んでいる地域や保護者の働き方にかかわらずということも大きな目的としてあるのでという御意見がございましたので、それも加えております。
 それから、高等教育の関係でございますが、例えば、49ページ、50ページをお開きいただきますと、全般的に青字でボリュームが増えておりますが、これは高等教育に関わる取組につきまして、もともと若干あっさり目に、7−1という消されているところ、50ページの真ん中頃を見ていただきますと、あっさり目に書いておったんですが、高等教育の取組も丁寧に体系化をして記述をすべきという御指摘がございました。大学分科会における検討状況も踏まえまして、記述の整理をいたしているものでございます。
 59ページ、60ページでは、いわゆる主権者として必要な教育に関わります記述ですとか、あるいはユネスコスクールの関係の記述なども加えているところでございます。
 さらに、71ページのところでは、グローバル化の関係の基本施策15の取組ですが、グローバル化については、日本人のアイデンティティー、日本の文化などについて深く知っているということが重要だという御意見もございましたので、基本的考え方の最初のところに、その旨、加えております。
 それから、またページ飛びます。80ページですが、耐震化の関係のところで、「安全・安心な教育研究環境の確保」ということで、冒頭、学校の安全確保ということで、耐震化とか、いわゆる安全教育を含めて書いておったんですが、それをくくって、学校安全の確保というと、ちょっと不適切だということで、「学校等における児童生徒等の安全を確保する」ということ。それから、国立大学について、平成27年度までに耐震化の完了を目指すといったこと、さらには、私立の施設につきましても、公立学校、国立学校の状況を勘案してやっていくんだという御指摘もございましたので、その旨の修正をしているものでございます。
 また、86ページでございますが、高等教育機関の生涯学習機能の充実といったことについても、御指摘ございましたので、19−3として新たに記述を加えているところでございます。
 89ページのところでは、家庭教育の関係で、家庭教育の第一義的な役割、基本的な生活習慣、規範意識などの点で非常に大きな役割を果たすということを加えるべきだという御意見がございましたので、それも加えております。
 また、一番最後の105ページのところでは、社会教育推進体制の強化ということで、地域における様々な主体との連携、協力が大切だといった御意見もございましたので、より丁寧な記述としているところでございます。
 全体として以上でございます。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 それでは、あわせて、前回の部会におきまして、数人の委員の方から、昨今のいじめ問題に関する御意見をいただきましたので、現在の対応状況などについて、説明よろしくお願いいたします。白間課長、よろしくお願いします。

【白間児童生徒課長】

 児童生徒課長でございます。お手元に、参考資料1をお配りしてございます。それの後ろにも別添等をお付けしていますが、これを元に御説明させていただきます。
 まず、2ページにございますように、今回の滋賀県の大津市での事案についての経緯でございますが、昨年の10月11日、当時、中学2年生の生徒が自ら命を断たれたという事案でございます。
 文部科学省におきましては、平成18年に児童・生徒の自殺事案が多く発生いたしましたことなどを受けまして、こういった自殺の事案が発生した際に、その後の自殺防止に資する観点から、背景調査というものが適切に行われるようにということで、平成23年6月、昨年になりますが、こういった背景調査の基本的な考え方ですとか、あるいは留意事項、こういったものを通知いたしまして、周知をしてきたところでございます。
 そういった中で今回の事案が発生いたしまして、これを受けて、学校が実施をいたしました全校の生徒を対象としたアンケート調査、この結果等を踏まえまして、大津市教育委員会では、同年の11月2日、自殺との因果関係は不明ではあるが、いじめがあったとの見解を公表する一方で、一部のいじめの内容については非公表としたということでございます。
 文部科学省におきましては、平成23年11月に、報道により、このことを知り、その後、同月に滋賀県教育委員会を通じまして、背景調査の結果、そして、いじめが認められたということなどについて承知したところでございます。
 右側に参りまして、本年の7月4日以降に報道されているように、実際のアンケート調査の結果と、その公表内容が重要な点で異なっているということについての報告は、当時、県教育委員会からは受けていなかったというところでございます。
 本年の2月になりまして、死亡した生徒の両親が、いじめを行ったとされる生徒の保護者、大津市に対しまして民事訴訟を提起しております。そして、本年の7月4日に新聞各紙において、昨年の11月に公表されなかった、いじめの具体的な内容に関する報道がなされたというところでございます。
 そうした中、7月11日に、いじめの加害者とされます生徒に対する暴行容疑で、滋賀県警察が当該中学校及び大津市教育委員会の捜索差し押さえを行ったというところでございます。
 また、大津市におきましては、第三者によります委員会を立ち上げて、この事案についての再調査をすることを予定しておりまして、明日になりますが、8月25日に第三者委員会の第1回の会議が開催される予定になっているということが、今回の事案の経緯の概要でございます。
 2にございますように、いじめの問題に対します文部科学省の基本的な考え方ということでございます。赤いところでございますが、まず、いじめの早期発見、早期対応についての基本的な考え方として、まず、いじめは決して許されないものであるということでありますが、どの学校でも、どの子どもにも起こり得るものであるということを十分に認識することが必要だということが一点ございます。
 そして、このためには、まず学校で、子どもの兆候を見逃さずに、学校現場の教員等が、未然に防ぐという意識の下で、しっかりとアンテナを張って、児童・生徒が発するサインに対する感性を高めていただくことが必要であるということ。
 そしてさらに、市町村の教育委員会では、学校の設置管理者としての責任ということの下に、学校とともに迅速、適切に対応を行う必要がある。また、都道府県教育委員会では、それをきちんとサポートしていただくということが、そういった体制を十分に機能させることが重要だ、こういった大きく三つの考え方に至っているわけでございます。
 今回のこの事案におきましては、学校において、いじめの実態把握が適切に行われていたのか、また、生徒が亡くなった後の背景調査の進め方に関しまして、市町村教育委員会と学校が迅速かつ適切に連携して対応できていたのか。さらには、背景調査において得られた情報を確認する方法は適切であったのかどうかという点等において課題があったのではないか、このように考えているところでございます。
 この事案におきまして、文部科学省といたしましては、次の3ページのところにございますが、このいじめの問題に対する取組としまして、子どもが自ら命を断つということは、理由のいかんを問わず決してあってはならないということで、今回の大津市の事案を受けまして、改めて、これまでの仕組みが十分に機能しているのか、再発防止という観点から検証し、これまで以上に踏み込んだ対応をする必要があるということを考えているところでございます。
 このために、まず、左側の上の青い枠にございますように、7月13日、大津市のみならず、全ての学校関係者に対しまして、いま一度、いじめの問題の徹底した取組をお願いするために、文部科学大臣の談話を発表して、いじめの問題解消に向けて、学校や教育委員会で抱え込まずに、学校、教育委員会、文部科学省、関係者が一丸となって取り組むということを全国に発信しているところでございます。これについては、別添1として、後ろに文部科学大臣の談話をつけさせていただいております。
 また、8月1日、下の方、ピンクの囲みでございますが、8月当時、24時間いじめ相談ダイヤルを、文部科学省が平成18年度から整備をしてきているところですが、その相談件数が急激に増えているということなどから、今回の事案で、児童・生徒、保護者の間に不安が広がっているのではないかという懸念の下、いじめの問題の取組の基本であります早期発見早期対応、この重要性を再確認するということで、いじめに関する緊急調査を8月1日付で発出したところでございます。これにつきましては、別添2として、その調査の通知そのものをつけさせていただいてございます。
 また、同日8月1日に、子ども安全対策支援室というものを大臣官房に設置をしているところでございます。このような組織をなぜ置くのかという理由といたしましては、子どもたちの生命、身体を守るということが文部科学大臣の姿勢として最も重要であるということで、今回の大津市の事案について、学校教育委員会をしっかりサポートしていく姿勢はある。また、学校、教育委員会が、こういった問題に対してしっかり対応するということがまず基本ではありますが、それを前提とした上で、いじめの問題に対する迅速、適切な対応を図るという観点から、学校での事案が起こった際の対処、学校、現場への支援ということについて、文部科学省が先頭に立って対応していくといった必要があると考えたことから、支援室というものを設置したところでございます。
 この支援室におきまして、いじめ問題対策のための総合的な取組方針を今月中に策定したいということで作業を進めているところでございまして、こういったいじめの問題についての積極的、集中的な取組を更に進めていきたいと考えているところでございます。
 なお、その下の4ページに、参考1といたしまして、文部科学省におけるこれまでのいじめに関する施策を挙げさせていただいております。昭和61年度から、いじめの発生、当時は発生件数と申しておりました。今は認知件数と申しておりますが、この調査を開始し、平成7年度からはスクールカウンセラーの配置ということを通して、教育相談体制の整備という事業を進めてきているところでございます。
 また、先ほど御紹介いたしました平成18年度からは、全国どこからでも、夜間、休日を含めて、いつでも悩みを相談できるということのための24時間いじめ相談ダイヤルという事業を行っているところでございます。
 また、平成18年には、いじめの自殺の事案が多発いたしましたことから、「いじめの問題への取組の徹底について」ということで通知を発出しているところでございます。この内容につきましては、右側の5ページのところに、その概要を挙げさせていただいておりますが、いじめの早期発見・早期対応について、また、いじめを許さない学校づくりについてということの基本的な考え方を提示し通知をするということとともに、各学校、教育委員会での取組についてのチェックポイントも示しまして、これを提示し、取組の更なる徹底を求めているというところでございます。
 また4ページにお戻りいただきますと、平成20年度からはスクールソーシャルワーカー活用事業ということも進めてきているところでございます。また、平成22年には、特に、このいじめの実態把握ということのために、すべての学校でアンケート調査を実施していただきたいということを通知徹底をしているといった取組をしてきているというところでございます。
 なお、前後しましたが、下に「いじめの認知件数の推移」というグラフを載せさせていただいておりますが、字が小さくて恐縮でございますが、一番右の平成22年度におきましては、小中高合わせまして約7万7,000件という認知件数になっているといった状況でございます。
 御説明は以上でございます。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 それでは、今御説明した「第2期教育振興基本計画について」を中心として、御意見いただければありがたいと思います。いじめの問題につきましては、ここの場で取り上げたらどうかという御意見もありましたけれども、私自身は、このような形で文科省として取り上げているということなので、私どもでは、検討というよりも、むしろそれをウオッチするという立場でよろしいのではないだろうかと思っておりますが、御意見あれば、どうぞそれについても。篠原さん、お願いします。

【篠原委員】

 真っ先に失礼します。今、会長がおっしゃったいじめの問題ですが、今報告を聞いていて、当面の対応としてはこれでいいのかなという感じはいたしますが、振興計画の中にも入っているように、中長期的な課題というのは、どうしてもあると思うんですね。それをどういうふうにしていくのかということだと思うんですね。特に教育委員会制度そのものの在り方、あるいは学校評価、教職員評価制度の在り方。各分科会や部会でもいろいろ、小川さんのところもやられているんですかね。そういうところに、こういう問題を落とし込んで、今申し上げた観点も入れながら検討をしていただきたい。教育委員会の在り方とか、そういう中長期的なスパンは必要なんじゃないかと思っています。
 それから、この大津の問題なんかも、これだけ話題になった事件ですから、ぜひ文科省においては追跡調査、トレースしていただきたい。1年後に、いじめが今、どういうふうに、この中学でなったのか。もし減っているとすれば、どういうことが効果を上げているのか。教育委員会はその後、どういう対応をしたのかということを、1年あるいは3年とかいうような感じで追跡して、ピンポイントで、世の中に、こういうふうに変わりましたよ、こうなっていますよということを知らしめることは大事なことで、ただ抽象論、一般論だけでは、なかなか説得力を持たないんではないか、こう考えています。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 他にいかがでしょうか。中身としては、前回も、修正点を見ると、誰の意見かというのは、よく分かりますな。それについて修正されていると思いますので。他に御意見あれば、ぜひともよろしくお願いします。先ほど申し上げましたように、今後のスケジュールとしては、これをベースとして、関係箇所に配って、それについてヒアリング会をやると、こういうふうにやりたいと思いますので、皆さんの合意が得られれば、そういう形で扱いたいと思いますので、そういうものとして、どうぞお扱いいただきたいと思いますが、御意見いかがでしょうか。
 白波瀬さん、何か御意見ありませんか。

【白波瀬委員】

 多角的な視点を含んだ多岐にわたるテーマについて、これだけまとめ上げられたということについては、私なんかが言うのは大変おこがましいのですが、敬意を表したいと思います。ただ、やはりこの手の計画というものが、抽象論で終わりがちなところもありまして、具体的な政策へと結びつくことが必要になってきます。現実の施策ということまで落とすと、多様な要因が複雑に絡み利害の不一致が局所、局所で生まれる可能性もでてきます。そこで、計画を支える四つの柱は本当に中身的にも深いし、大変重要な点であると思いますので、できるだけ、ここで記された内容が単なる空論のメッセージにならないように、実際の制度づくりのところまでリンクすれば、とてもよろしいと思いました。

【三村部会長】

 他にいかがでしょうか。
 田村さん、どうぞ。

【田村委員】

 ありがとうございます。これに参加している人間が言うのもおかしいんですが、とてもよくできているなという実感を持っておりますが、一つ、今、議論されているということなのでお聞きしたいんですけれども、例の高等学校と大学の接続の問題なんですが、これから議論されていくとは思うんですけれども、その議論の中で、例えばヨーロッパなどを中心にして、初等中等教育をプライマリー、セカンダリーという分け方と、ターシャリーというんですか、第3の分野を作って、そこのところを初等中等教育と高等教育のつながりのようにして活用するという提言がされて、試みがされ始めているんですが、どこでも苦労しているということなんだと思うんですね。
 高等教育が非常に大衆化するというか、誰もが行くという、これが民主主義社会の特徴ですから、民主主義社会というのは、誰もが何にでもなれるという社会が民主主義社会ですから、当然、高等教育はニーズが増えるわけですが、その際に、多様性と質の問題が常に議論されるわけですが、その解決の方法として、高等学校段階、初等中等教育の最後のところでターシャリー的なものを考えて、初等中等教育と高等教育の接続というところをその辺で評価させていくという議論はあったんでしょうか。これは、6・3・3制の制度改正がつながりますから、そう簡単にいかないんだろうという気がするんですが、ユネスコがそれを提言しましたので、世界的にはそういう動きになっているのかなとちょっと思うものですから、質問です。

【三村部会長】

 これは、誰か答えるべきなのか、それとも今後の検討課題なのか。

【田村委員】

 検討課題か、そういうふうな話があったという。

【三村部会長】

 安西さん、いかがですか。

【安西副部会長】

 高校と大学の接続の問題につきましては、高等学校教育部会で、特に高等学校の問題について議論しておられますし、接続の問題は、今後、大変大事になっていくと思います。文科省におきましても議論をすることになっているとも伺っておりますので、私は大変期待をしているところでございます。
 ターシャリー・エデュケーションについても、確かにヨーロッパ等々ではそういうカテゴリーというんでしょうか、そういうことも出てきていると思いますが、大変大事な問題だと認識しております。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 他にいかがでしょうか。大体、皆さん、御満足いただけたという意思表示だと理解させていただいて。これは大事な話で、先ほど申しましたように、これに基づいて、これを配って、いろんなヒアリングを開始するということですので、大きな違和感ないと。
 ただ、前回申し上げましたように、ある意味では極めて詳細かつ広範囲な内容をやるということで、これは計画だけ作っても予算措置がなくてはできない、こういう点も、今一つの厳然たる事実でございまして、この中の表示には、予算に関する記述が一つもないということはお気づきになったと思いますが、それをどういう形で中に入れるのか。どういう形でのコメント、あるいは説得力ある形でできるのか。これが、実は今一つの大きな課題でありまして、それまでできておりませんよね。これは別途、いろんな案を練った上で御相談したいと、このように思っております。

【篠原委員】

 大変よく、いろいろ修正していただいて、ありがとうございます。ただ、私にとって、まだまだ物足りないところが結構ございまして、特に家庭教育のところですね。家庭教育を強めるといっても、役割をどういうふうにとらえ、具体的にどういうふうに導いていくのかというのは大変難しいところがあると思います、確かに。人の家庭に踏み込むなというのが一つあるだろうと思いますから。これは、今すぐ方向性というのは出せないと思うんですよね。ただ、家庭教育が重要であるということは、ほとんどの方が認識されているので、どういうふうに、この役割を担ってもらうのかということを、単なる家庭教育支援という立場じゃなくて、もう少しポジティブな家庭教育の役割ということについて、これから検討していくような流れを書き込んでいただきたい。具体化については、中教審の中にまた、今ある部会の中に落とし込んでもいいかもしれないし、あるいは別に作ってもいいかもしれませんが、「主権者教育」という言葉に抵抗があるんでしたら、そういうような計画の中の流れが分かるような記述をお願いできればと思います。それが一点。
 それから、主権者教育という言葉、非常に抵抗を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、私は全然感じないですが。子どものころから主権者意識を持たせるということはとても大事なことだと思います。別に選挙に行きなさいということだけじゃないんです。「主権者教育」という言葉に抵抗があるんでしたら、イギリス流のシティズンシップ教育という名前に変えてもいいと思っているんですけれども、何かそういうものを、もう少し、ここに記述はしていただいているんですが、言葉としてきちんと入れていただけないかと。学校、教育現場に何か新しいものを押し付けたととられないための配慮かもしれませんが、私は逆に言えば、もっと教育現場で、こういう意識を持った教育をやってもらうという意味では、少し押しつけているような感じがむしろあったほうが、より進むのではないかなと。
 あと、もう一つ申し上げれば、これは前に、田村委員もおっしゃっていましたが、グローバル人材のところですね。やはり日本のことをしっかりと学ぶことに加えという表現になっていますが、あくまでそれが前提にあって、ベースにあって、グローバル人材ですよという流れを、もう少しクリアに作れないのかなという気がします。細かい表現の問題についてはあんまり申し上げるつもりもございませんが、ちょっと気づいたことを三つ申し上げました。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 國井さんの前に、先に安倍さん、よろしくお願いします。

【安倍委員】

 内容というよりも、位置付けの問題なんですが、先ほど、いじめの問題もあって、言ってみれば、子どもたちの規範意識とか人としての在り方というものが結構大事な問題になっているかなということで、できれば施策1に、確かな学力が位置付けられ、施策2に豊かな心と健やかな体となっていますので、ここのメッセージということも考えますと、ここを逆にして、できれば、やはり豊かな心と健やかな体、これを施策1にして、規範意識とか人としての在り方というのをまずはトップに持ってくるというのも、この基本計画の一つのメッセージ性としていいのではないかなとは思います。
 以上です。

【三村部会長】

 分かりました。
 では、國井委員、よろしくお願いします。

【國井委員】

 基本計画案、非常によくまとめられていて、コメントも十分反映されていると認識しておりますが。ですから、この計画について、さらにということではないんですけれども、全体として見たときに、PBLの話等々ありますが、教育手法については、今後、もう少しどこかで検討していく必要があるかなと。参加型とか、今、世界でITを使ってとか、新たなる教育の手法で、これは初等中等教育も高等教育も、全体にわたって、手法に関しては研究していく必要があると思いますので、そこは今後の課題ということでお願いしたいと思います。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 それでは、本日いただきました御意見の取扱いについては、とりあえず私に御一任いただきまして、皆様方にはメール等で御報告させていただきますが、この時点で必ずしも十分に修正できなかった部分についても、今後まだ時間がありますので、議論に反映できればいいと思っております。先ほど申し上げましたように、今後とも各分科会との連携を図る観点から、審議経過報告につきましては、来週の28日の中教審の総会に報告するとともに、今後、各分科会等にも配付して、審議に役立てていただければと存じますし、事務局においても、様々な団体の会合等においても、本資料を積極的に配付し、地方や学校現場をはじめとする国民各層に広くお知らせしていただきたいと思います。このような形で進めさせていただきますが、御了解いただきたいと思います。よろしくお願いします。
 それでは、今後の日程につきまして、森友室長、よろしくお願いします。

【森友教育改革推進室長】

 資料4のとおり、次回は9月24日月曜日の午後4時半から午後6時半ということで、先ほど来、会長からお話がございますが、関係団体からのヒアリングを予定しているところでございます。
 その次は、24年10月15日ということで、議題については、また調整をした上で御連絡させていただきたいと思います。
 以上でございます。

【三村部会長】

 ありがとうございます。
 それでは、本日の審議はこれで終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

—— 了 ——

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生涯学習政策局政策課政策審議第一係

(生涯学習政策局政策課政策審議第一係)

-- 登録:平成24年10月 --