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教育振興基本計画部会(第18回) 議事録

1.日時

平成24年6月21日(木曜日)9時30分~11時30分

2.場所

文部科学省「第二講堂」 (旧文部省庁舎6階)

3.議題

  1. 基本施策推進に関する基本的考え方(案)について

4.出席者

委員

三村部会長、安西副部会長、小川副部会長、相川委員、衞藤委員、金子委員、國井委員、篠原委員、白波瀬委員、丸山委員

文部科学省

森口事務次官、山中文部科学審議官、田中総括審議官、清木文教施設企画部長、合田生涯学習政策局長、布村初等中等教育局長、板東高等教育局長、小松私学部長、上月大臣官房審議官、藤野生涯学習政策局政策課長、森友教育改革推進室長 他

5.議事録

【三村部会長】

 それでは定刻でございますので、ただいまから教育振興基本計画部会第18回を開催させていただきます。お忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございます。
 私は別件がありますので、11時前には退席し、安西副部会長に進行をお願いしたいと思います。
 本日は、審議に先立ちまして、委員の交代について御報告いたします。大江近委員が辞任され、その後任として全日本中学校長会会長及び新宿区立西早稲田中学校校長の三町章委員に新たに御参加いただきます。本日は欠席ということですので、また出席のときに御挨拶いただきたいと思います。
 それから、本日、出席委員数が定足数に足りませんので、委員懇談会となりますが、会議の進行・公開は通常の部会と同様にさせていただきます。御承知いただきたいと思います。
 それではまず、本日の配付資料につきまして事務局から確認と御説明をお願いします。

【森友教育改革推進室長】

 失礼いたします。本日の配付資料でございますが、資料1から6、参考資料1−1、1−2、1−3、2とございます。
 資料1が、従来よりお配りしております、当面の審議の進め方のイメージの資料でございます。
 資料2が、第2期計画の全体構造、特に第2部の各論のイメージでございます。
 資料3が、29の基本施策の推進に関する基本的な考え方。
 資料4が、四つの基本的方向性に基づく八つの成果目標と29の基本施策の全体のイメージという資料でございます。
 本日御議論いただくのは、資料2から4が中心になろうかと思います。
 それから、資料の方は、先般5月11日の計画部会におきまして委員の皆様方からいただいた御意見、それに加えまして、それ以降、大学分科会など、他の各分科会で今回の資料について御説明した際に出された御意見を一定の類型ごとにまとめている資料でございます。
 資料6が、次回以降の日程でございます。
 それから、参考資料1−1、1−2、1−3につきましては、これから御説明させていただきますけれども、政府の国家戦略会議における資料ですとか、大学改革実行プラン、「創造的復興教育」の推進に係る資料でございます。
 まず初めに、参考資料1−1をお手元に置いていただきたいと思います。ごく簡潔に御説明したいと思いますが、政府のもとに置かれております国家戦略会議におきまして、6月4日の平野文部科学大臣から「社会の期待に応える教育改革の推進」ということでお話を申し上げたところでございまして、その内容について御報告をさせていただきます。
 1ページお開きいただきますと、資料が出てまいります。下の方の資料ですが、「社会の期待に応える教育改革」ということで、上の方にございますが、現在の諸情勢を踏まえて、日本の未来を支える人材に投資をして、人材イノベーションを進める。それから、赤い文字の下の方ですが、幼児教育から高等教育までを一貫して、「社会を生き抜く力」や高付加価値を創造できる力を育成と。そういったこととした上で、教育改革の基本的視点として、外部に開かれた教育への転換、幼児教育から高等教育の円滑な接続、教育と産業のマッチングといったことを挙げております。
 これらの取組につきましては、目標を明確化して、PDCAサイクルで進捗をフォローアップをしていくと。そういったことが大切だと明記されています。
 1枚おめくりいただきまして、2ページの上の方の資料でございますが、教育改革の七つのポイントといたしまして整理をしております。
 まず一つ目は、学校現場でのきめ細やかで質の高い教育を支える基盤として少人数学級を推進する。さらに、小中一貫教育制度や高校早期卒業制度の創設といったことでございます。
 二番といたしまして、大学入試改革ということで、単なる知識ではなく、クリティカルシンキングの力を育てるとともに、TOEFL等の活用などについて触れております。
 三点目は、大学生の欧米並みの学修時間を実現するとともに、産学の連携の強化を図っていくということで、大学の教育機能の再構築とミスマッチの解消。
 四点目は、グローバル人材の育成のための海外留学の推進、国際化拠点大学などの取組の推進ということです。
 五点目が、これらの大学改革を推進するために、大学ガバナンスの改革が重要であるということ。「国立大学改革プラン」の策定ですとか、ミッションに応じためり張りある支援の取組を推進していくということでございます。
 それから六点目は、私立大学につきまして「分厚い中間層」を育成するといった上で非常に重要な役割を果たすということから、その支援・めり張りある配分を実施していくということでございます。
 さらに最後の七点目は、国際競争力ある研究大学部門を育成強化して、世界で戦える「リサーチ・ユニバーシティ」を倍増する。地域活性化の拠点となる大学の機能強化を目指すといったことでございまして、割愛させていただきますが、以下それぞれの資料が後ろについているものでございます。
 これらの教育改革の方向性につきましては現在、計画部会でも御審議いただいております第2期の教育振興基本計画の考え方と軌を一にするものであるととらえているところでございます。
 それから、詳細は御説明いたしませんが、資料の9ページ以降、グローバル人材育成推進会議で取りまとめられた審議のまとめについて資料を添付しております。
 例えば11ページをお開きいただきますと、初等中等教育から高等教育までにわたって英語教育の充実・強化、留学、在外経験の増などについて提言がなされているところでございます。
 これらの内容を踏まえた上で、国家戦略会議におきましては、年央に日本再生戦略を取りまとめるといった予定となっております。
 簡単でございますが、こちらについては以上でございます。

【三村部会長】

 参考1−2について、事務局からお願いします。

【義本高等教育企画課長】

 続きまして、参考資料1−2について御説明したいと思います。
 大学改革につきましては、省内で副大臣をトップにするタスクフォースを設置いたしますとともに、国家戦略会議においても大学改革の問題が取り上げられていることもございますので、今、先ほど森友室長からお話しした内容を踏まえながら、全体として大学改革の方向性、あるいはその基本的な在り方をまとめましたものが、この実行プランということでございまして、去る6月5日の日に、これを方向として発表させたものでございます。
 この資料をめくっていただきますと、目次に方向性を書いてございますが、更にめくっていただきますと、1ページに、このプランの理念が書いております。改革の方向性としましては、教育研究、社会貢献等の大学の機能再構築ということ。それから、それを支えるためのガバナンスの充実・強化ということを柱にしながら、この下に赤字で書いてございますように、社会を変革するエンジンとしての大学の役割を国民が実感できることを目指すということを書いてございます。
 2ページは、その全体の状況でございますが、中身につきましては、この次の3ページに、その全体像を記しておるところでございます。
 先ほど申し上げました大学の機能の再構築ということと、ガバナンスの充実・強化と2本の柱のもとに、それぞれの内容を八つにわたって書いているところでございます。この内容は、先ほど御説明した戦略会議の七つのポイントと同期しているところでございます。
 その上に、国としての大学政策の基本方針、大学ビジョンの策定ということで、大学全体の今後の在り方の基本的な在り方をビジョンとして策定し、その上で具体的な政策を展開していくことを、いわば大学政策のグランドデザインを考えていこうということが書かれているところでございます。
 その上に立って、ここにございますような八つのポイントに終始するところでございます。この内容につきましては、これまでの大学分科会ですとか、いろんなところで御議論いただいた点、あるいは先ほど御紹介あったグローバル人材育成推進会議等の御提言、あるいは方向性を踏まえて整理させていただいたものでございます。教育の質の転換と入試の改革、あるいはグローバル人材に対応した人材育成、地域再生の核となる大学づくり、研究力の強化、それを支える国立大学改革、情報公表ですとか評価等のシステム、あるいは財政基盤の確立とめり張りある配分、それから、それを支える質の保証と徹底推進という項目になっているところでございます。
 時間の関係上、詳細は省略させていただきますが、今後の進め方でございます。4ページにございますように、実行プランとしましては、この左上の灰色のところに書いてございますように、教育振興基本計画が策定されます25年から29年と今年度の6か年を改革実行期間と位置付けまして、三つのフェーズで取り組んでいく。すなわち今年度は、始動としまして、国民的な議論、あるいは検討に着手すると同時に25年、26年で制度・仕組みの整備、あるいは予算も含めました支援措置を実施するということ。それを踏まえまして、後半の27年から29年度につきましては、改革の検証、深化、評価を進めていこうということでございまして、すなわち教育振興基本計画と同期しながら、その取組を進めていこうという内容になっているところでございます。
 これは全体の方向性でございますので、この内容につきましては、更に中教審、大学分科会を中心にしまして御議論いただこうと思っております。例えば、ビジョンの策定ですとか、あるいは入試改革の問題、あるいは訴訟に対する設置基準の問題等につきましては、今後御議論いただくべく準備していきたいと思っているところでございます。
 それから、こういう内容につきましては、今日の御議論ございます振興計画の中にも並行する形で整理させていただいているところでございます。
 以上でございます。

【三村部会長】

 お願いします。

【上月大臣官房審議官】

 それでは、参考資料1−3、「創造的復興教育」についてでございます。
 1枚めくっていただきますと、この件は、ちょうどこの部会が開催された直後に当時の大震災の状況を踏まえたヒアリングを行ったかと思います。その際に、いろいろ現地の関係者からヒアリングをしたわけでございますが、大変困難な状況で支援は必要だということとともに、子どもたち、先生が大変創造的な取組をしたということも一方で紹介されたわけでございます。
 そういった中で、この被災地、現地における様々な取組、また、それに対して大学やNPO、企業が様々な教育支援もされております。そういったことを今後の日本の新しい教育モデルにしていこうといったことが、昨年末の基本的な考え方でも示されたわけでございます。そのことについて現在までの進捗状況を説明した資料が、この参考資料1−3でございます。
 1枚めくっていただきまして2ページ目に、文部科学省でも、このような様々な復興教育の取組について支援もしておりまして、そこにありますように、教育プログラムの支援でありますとか、あるいは被災地、地域コミュニティの支援、あるいは大学が、それに対する様々な支援を行うものについても取り組んでいるところでございます。
 また、そういった取組を、行政だけではなくて、大学あるいは産業界、あるいは行政、学校現場も含めて幅広いネットワークをつくっていこうということで、一般社団法人創造的復興教育協会というものができております。この2月に設立しておりまして、代表は、前宮城教育大学長の高橋さん、それから安西副部会長も、ここの理事としてお取組をされていただいております。
 5月20日には、そのような、とりあえずの状況について報告会、あるいは子どもたちの演劇ということも行っております。
 その次のページ以降は、幾つかの取組を例示しております。
 一番目は、NPOカタリバが女川町・大槌町と協働して授業支援、補習からキャリア教育の支援、協働まで行っている例。それから二番目、OECDは、これは震災直後からOECDの事務総長が来て、様々な支援をしていきたいといった中で、OECDは実はPISAということもやっている学力調査等の新しいキーコンピテンシーというものを出しているところでございますが、そういった形で、この大震災後の日本の子どもたち、若者の動きをサポートする中で新しい教育モデルをつくっていきたいといったことで、OECDがかなりインセンティブをとってやったものについて、日本側としても大学等の協力をしながら新しい教育モデルづくりを行っているものでございます。
 その次、ヤングアメリカンズというのは、これはアメリカの団体でございますが、端的に言えば、ミュージカルというものを子どもたちにワークショップしながら伝えていくわけでございますが、この基本計画部会、出ていますように、これが多様性の中で自立、創造、共生していくというのが一つのメッセージとしてありますが、そういったようなことについて、非常に多様性の中で、それぞれ自己肯定感を持って、様々な活動をやっていくといったものについて支援をしている団体でございます。
 それから、全国生徒会サミットは、生徒会ということで、生徒たちはリーダーを育てていこうといった動きでございます。
 その他、いろんな取組がございますが、それらについて適宜整理をしながら、この部会でも御紹介しながら、貴重なものについては基本計画に取り入れていければなと考えています。

【三村部会長】

 ありがとうございました。創造的復興教育協会の理事をも務められている安西副部会長からコメントをよろしくお願いします。

【安西副部会長】

 今、上月さんが言われましたように、一般社団法人創造的復興教育協会を立ち上げておりまして、そこにありますように二つあります。一つは被災地を中心にして、やはり子どもたちが、これから自立して、自分で学び、自分で考えて行動できるように、そういう人間に育っていくということが、これからのグローバル時代の要請でありますので、それをまず被災地からやっていきたいということで、ボランティアで始めています。
 もう一つは、地域、企業、あるいはNPOの団体等々がみんなで一緒になって、そういう教育、学びを応援していこうと、そういう場をぜひつくっていきたいということで、これもやっているわけでございます。
 その二点をベースにして、既にここに出ておりますが、この間の5月に文部科学省をお借りして、いわき高校の演劇部のすばらしい公演も見せてもらいまして、平野大臣、また森口次官をはじめ文部科学省の幹部の皆様にもいらしていただきました。文部科学省の応援もいただいて、こういう実践を何とかやっていけるかと思っておりますので、会員制の協会として、今いろんな制度の整備をしているところでございますが、ぜひ応援してくださいますように皆様にこの場をお借りして、よろしくお願い申し上げます。

【三村部会長】

 ありがとうございます。
 それでは、議事に入りたいと思います。前回の会合においては、成果目標・指標等の全体像を審議し、概ねの方向性については共有したと思っておりますが、今回は主に、各基本施策を推進する際の基本的な考え方についての審議を行ってまいりたいと思っております。
 まず、事務局から資料の説明を森友教育改革推進室長、よろしくお願いします。

【森友教育改革推進室長】

 それでは、資料2から4までを用いて御説明をさせていただきたいと思います。まず資料4をお手元にお開きいただきたいと思います。
 これは四つの基本的方向性に基づく八つの成果目標と29の基本施策ということで、前回、5月11日の計画部会におきまして配付をさせていただき、御議論いただいた資料でございます。成果目標、それから成果指標、そしてそれにぶら下がる形で基本施策を取りまとめている資料でございます。これにつきましては、先日の部会におきまして、委員の皆様方からいただきました御意見を踏まえて修正をしております。
 例えば、数枚めくっていただきまして、3枚目の成果目標4というところございますが、社会的・職業的自立に向けた能力・態度の育成等というところございます。先般の部会の中で、就職ミスマッチの改善の状況に関しては、取組については書いていたのですが、もうちょっとミスマッチの改善を図れるものとして近い指標を設けるべきではないかといった御意見をいただいておりました。
 そういった御意見を踏まえまして、成果指標の丸2にございますが、就職ミスマッチなどによる若者の雇用状況(就職率、早期離職率等)の改善に向けた取組の増加ということで、いろんな要素が、教育以外の要素もございますが、一つの指標に関するものとして就職率、早期離職率というものを間接的なものとして入れているものでございます。
 それから、もう1枚おめくりいただきますと、未来への飛躍というところで整理している成果目標5がございますが、こちらの成果指標のグローバル人材関係の括弧で書いてございます丸1のところで、国際共通語としての英語力の向上ということで、これも前回の……。

【三村部会長】

 何ページですか?

【森友教育改革推進室長】

 7ページの未来への飛躍の成果目標5でございます。そちらのグローバル人材関係、丸1でございます。国際共通語としての英語力の向上ということで、これも先日の部会の中で、英語力の目標といったものをもう少し明確に示すことができないのかといった御意見もございました。
 そういった御意見を踏まえまして、ぽつ二つございますが、指導要領に基づき達成される英語力の目標ということで、中学校卒業段階で英検3級程度以上、高等学校卒業段階で英検準2級程度から2級程度以上といった記述。それから、その下の卒業時の英語力の到達目標として、例えばTOEFLのiBT80点を設定する大学の数及びそれを満たす学生の増加などについて記述を加えています。
 さらに、先日来の御説明の中で、成果目標5を御覧いただきますと、この成果目標について、かなり抽象的になっているといった御意見などもいただいていたところでございますが、事務局の方で改めて整理をする中で、もう少し具体性を持たせられないかということから修正を加えております。
 前回は、こちらの3件ございますが、上の2行でとどまっているような形でございまして、社会の各分野を牽引するリーダーですとか、国際交渉など先導的に活躍できる人材を要請するといった表現ぶりだったんですが、それに加えまして、これに向けて、実践的な英語力の向上、海外留学者数の飛躍的な増加、世界水準の教育研究拠点の倍増などを目指すと。そういった、より具体的なものをここに書くことによって、成果目標の具体性を、より少し出ているというイメージでございます。
 この要素としては、もともと成果指標の中に入っていたもので象徴的なものを上に上げるようなことで対応しているところでございます。
 他の成果目標につきましても、できるだけ、そういった観点から、具体的にするものとして修正を加えているところでございます。
 それから、資料2でございますが、第2期計画の全体構造(案)としております。A4の縦置きの資料でございますが、これは夏に一定のまとめということでお話を申し上げておりましたが、それの一つの取りまとめのイメージをまとめているものでございます。
 1枚目にございますが、第1部と書いている総論の部分につきましては、教育をめぐる社会の現状・課題、我が国の教育の現状と課題等とございますが、左側の吹き出しのところに書いておりますが、これは年末にお取りまとめいただきました基本的な考え方をベースに内容を膨らませていくということで、現在、事務局で作業して作成しているところでございますので、これにつきましては7月25日の計画部会におきまして御議論、御審議いただければと考えております。
 本日は、その下にございます第2部とございますが、各施策部分の記述文について整理をしている資料でございます。
 1枚おめくりいただきますと、第2部各論の構成イメージということでございます。これも四つの方向性、社会を生き抜く力、未来への飛躍を実現する人材、学びのセーフティネットの構築、絆づくりと活力あるコミュニティの形成。それから、その四つの基本的方向性を支える環境整備ということで整理をしているものでございまして、もう1枚おめくりいただいて、1ページからでございますが、1ページのところは、計画部会におきましても御説明、御議論していただいておりましたが、成果目標、成果指標の考え方につきまして整理をしているものでございます。
 そして、その2ページからが具体的な施策に関わる部分でございますが、ちょうど先ほど御覧いただいておりました資料4の成果目標、成果指標とございましたが、その部分が、社会を生き抜く力ですと、ここにすっぽりはまっているものでございまして、記述は、もちろん同じものを掲げております。
 それから、まだ全体の構成なのですが、1ページおめくりいただきまして、3、4ページとございますが、4ページに書いている主な取組というものが、これも先ほど御覧いただきました資料4の中で基本施策というものが2ページ以降書いておりますが、その基本施策に掲げている施策例を、ここに記述をしているところでございます。
 今回は、その左側の3ページでございますが、基本的な考え方という点線囲み。それから、その下に現状と課題といった点線囲みもございますが、成果目標、成果指標と主な取組をつなぐものとして、この二つの要素を、この資料で整理をさせていただいております。
 委員の皆様方には事前にお配りをしているところでございまして、大部にわたりますので、特に分析的に書いている現状と課題につきましては御説明を割愛させていただきますが、こういった構成の中で、25ページ以降が未来への飛躍、31ページ以降がセーフティネット、39ページ以降がコミュニティに関することということで、同じ構成のまま、こういった記述が、それぞれの制度について整理をされています。
 その上で、特にここの基本的な考え方、3ページで申しますと上の点線の部分のところですが、それだけを基本施策ごとに抜き出して、なるべく見やすくということで整理いたしましたのが資料3でございます。資料3、ちょっとかさばって恐縮ですが、A3で横置きの資料でございます。
 表示のところを申し上げますと、基本施策1の「確かな学力を身に付けるための教育内容・方法の充実」ですと、基礎的・基本的な知識・技能と思考力・判断力・表現力等、主体的に学習に取り組む態度などの確かな学力を身につけさせるために、教育内容・方法の一層の充実を図るということ。
 さらに、グループ学習、ICTの活用等による協働型・双方向型の授業への革新。特に高等学校段階においては、全ての生徒に共通して身につけさせるべき能力について明確化していくといった考え方を記述しております。
 また、その下の基本施策2、「豊かな心と健やかな体の育成」では、道徳教育、人権教育の推進、体験活動、読書活動、さらには防災教育を含む学校安全に関する教育といったものの推進について触れております。
 それから、基本施策3は教員の資質能力の関係ですが、修士レベル化に向けた養成・採用・研修の各段階を通じた一体的な改革を行い、教職生活全体を通じて学び続ける教員を継続的に支援するための仕組みを構築する。
 さらに、その右側に行きますと、大学、高等教育の関係ですが、基本施策7では、学生の主体的な学びの確保に向けた大学教育の質的転換ということで、課題解決型の能動的学習(アクティブラーニング)や双方向型の講義、演習、実験等の授業を中心とした教育へと質的転換を図る。主体的な学びに要する学修時間の実質的な増加・確保を始点として、教学マネジメント改善などの諸方策が連なってなされる「質的転換のための好循環」の確立を図っていくといった考え方を整理しております。
 さらに、その右の基本施策10のところでは、全体に係わってきますが、地域参画・社会貢献に関する学習、男女共同参画社会の形成に資する学習等々について推進をしていくといったことでございます。
 基本施策4は幼児教育の関係。基本施策5は「特別なニーズに対応した教育の推進」ということで、可能な限り障害のある児童生徒が障害のない児童生徒とともに学ぶことができるよう配慮しつつ、教育内容・方法の改善充実などを図るといった考え方でございます。
 また、質保証の関係で、基本施策6では、初中教育段階では継続的な検証改善サイクルを義務教育段階で確立をしていく。高等学校段階で、全ての生徒に共通して身につけさせる能力の明確化を図る。先ほどと同様ですが、それとあわせて、各学校で、生徒の能力・適性、進路等に応じた教育目標や、目標とする育成すべき人材像に応じた修得すべき内容を明らかにして、その内容を修得させることを徹底するといったことについて触れております。
 右側の大学教育の質保証、基本施策8ですが、制度の改善や制度間の連携強化、大学の教育研究活動の可視化の促進などについて触れております。
 また、質保証の最後の基本施策9ですが、「初等中等教育・高等教育の接続の円滑化・充実」ということで、志願者の意欲、能力、適性等の多面的、総合的な評価に基づく大学入学者選抜に転換していく。同時に、高大連携の取組の促進や飛び入学等の普及拡大を図るというところです。
 その下につきましては、キャリア教育の関係の記述でございます。
 さらに1枚おめくりいただきますと、2ページ目ですが、裏面にあります。「優れた才能や個性を伸ばす多様で高度な学習機会等の提供」ということで、意欲と能力のある児童生徒等に対し、ハイレベルな学習機会や切磋琢磨する場を提供していくといったことです。
 その右下の基本施策14では、博士課程を中心とする大学院教育の抜本的な改革・強化、大学の研究力の強化といったことについて触れております。
 さらにグローバル化の関係、基本施策15では、外国語教育の強化、大学等の国際化のための取組への支援。
 さらに基本施策16は、教育費負担の軽減の関係の経済的支援。
 17では、「学習や社会生活に困難を有する者への学習機会の提供など教育支援」ということで、例えば白丸の二つ目ですが、経済的困難等により学力定着に関する課題を抱える学校への支援を充実する。ニート、引きこもり、高校中退者などにつきまして、福祉・労働行政等と緊密に連携協力をして、学習支援や体験活動の実施などの提供を図るということでございます。
 その下の18につきましては耐震化の関係。
 それから、基本施策19。コミュニティの関係では、白丸の二つ目ですが、全ての学校区において、学校と地域が連携・協働する取組が展開されることを目指して、社会全体で学校や子どもたちの活動を支援する取組や地域とともにある学校づくりを推進するといったことについて触れております。
 その右隣、基本施策20では、「地域社会再生のためのCenter of Community構想の推進」ということで、地域コミュニティにおける大学は、様々な人材や情報・技術が集まる中核的な存在であり、そういったことに対して、一層の支援を行っていくといった考え方を示しております。
 それから最後、次のページでございます。3ページ目ですが、基本施策22では、教育委員会の関係でございますが、学校のことは学校自身が地域住民や保護者の意向を踏まえて決定することを原則に地方教育行政の改革を行う。
 それから、大学ガバナンスの関係。基本施策25では、学長や理事長のリーダーシップの確立に向けた環境整備、評価に基づく資源の再配分等の各学校法人・大学のガバナンス機能の強化に向けた必要な支援を実施する。
 その下の大学の機能強化に関しては、大学の機能強化、機能別分化に向けた大学改革を推進していくといったことでございます。
 教職員の体制等の整備ということで、基本施策23のところでは、まず教員が一人一人の子どもに向き合える環境づくりの観点から、教育の質の向上につながる教職員配置の適正化が重要である。教育上の様々な課題に対応できるような教職員配置の適正化について効果検証を行いつつ、計画的な教職員定数改善を検討していくという考え方でございます。
 また、教育環境の整備、その下でございます。24では、施設・設備の整備の関係で、協働型、双方向型の授業革新や校務の効率化に向けたICT環境の整備について触れております。
 右側、27のところでは、「大学等の財政基盤の強化と個性・特色に応じた施設整備」ということで、それぞれ、めり張りある配分等について触れているところでございます。
 基本施策28、私立学校の振興につきましては、私立学校の特色の発揮と質的充実に向けた支援及びめり張りある配分を強化していくといった考え方をお示ししております。
 資料については以上でございます。資料2から4につきまして、御審議いただければと思います。

【三村部会長】

 ありがとうございました。非常に中身の濃い。また、これも、これをどう実行するのかということも、いかに。予算なども含めて、いろんな課題があると思いますが、先ほどお話あったように、今日は第2部の各論、今後5年間に実施すべき教育上の方策についての議論と、こういうことでございます。
 随分、何回も何回も議論いたしておりますが、この場で、もちろん改めて、いろんな御議論があれば、ぜひとも出していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。いつものとおり札を立てていただいて、その順に沿って御議論いただきたいと思います。いかがでしょうか。
 篠原さん。先導していただいて、いつもありがとうございます。

【篠原委員】

 これからのことなのですが、2から4までの資料を見ていて気づいた点を何点かちょっと言わせていただきます。
 一つは、グローバル人材の育成という問題です。これは僕は基本的に、ここに書かれている方向でいいと思うんですが、一方で、日本語の習熟、日本の歴史や伝統や文化をしっかり教えるというところも、また一方で書き込んでいるんですね。これが、それぞれに分かれている。これをもう少し結びつけられないか。
 つまり、日本のことをしっかり学び、日本語に習熟しているということが、やっぱりベースになって、グローバル人材というのは成り立っているんだと、私はそう理解しているんですが、その辺の関連をもう少し整理されたほうがいいのかなというのが一点。
 それから家庭教育についてです。この場で何回も言わせていただいているんですが、大分、家庭教育のウエートも増えていますが、家庭教育の支援とかいうよりも、もう少しポジティブに家庭教育をとらえられないかと。
 学校教育と家庭教育の両立、コラボをどうポジティブにやっていくのかという、少し前向きな取組を少し盛り込む必要があるんじゃないかなと思います。
 それから、社会を生き抜く力にも関連することです。社会を生き抜く力というのは、いろんな要素があると思います。私は一つの軸になるのは、主権者意識を子どものころから持ってもらうということだと思っていまして、この主権者教育というものを初等中等段階で、どう展開をしていくかということ、主権者教育という言葉を、ぜひ中に盛り込んでいただきたいなということでございます。
 それから、もう一つだけ。学校の安全の問題も、この中に入っているんですが、この間、どなたかおっしゃっていたけれども、例えば携帯電話とか、パソコンとか、そういうものへの、特に初等教育の段階ですか。触れ方、接し方、そういうものとの関わり方、その辺についてもう少し触れてほしいと思います。これも前に申し上げましたが、今、携帯電話は機能限定の登録先としか電話もメールもできない、インターネット機能がついていない機種が大手でそろってきていまして、これが非常に売れている。この震災を受けて、ニーズが高いという状況もある。何かそういう具体的な取組を少し盛り込まれたらどうかなと、こんな感じがいたします。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 國井委員、どうぞ。

【國井委員】

 ありがとうございます。いつも同じ項目なのですが、男女共同参画について、やはり、まだ十分ここに反映されているように、私としては感じないんです。内閣府の方で2020年までに指導的立場の女性を30%にしようという目標が出ているわけですが、それに対して、例えば、大学の教官にしろ、初等中等教育における、校長先生の女性の比率とかというところ、これを一挙に30%はなかなか難しいと思うんですが、それに向けての指標とか、どういう施策を打って改善していくかというところが、ここに十分反映されていないかなとも思います。
 それから、社会のニーズに対する対応ということで見ても、工学部の女性比率が低いというところについても、例えば、医学部も少ないというのは結構あるんですが、とりわけ工学部。企業でもっと女性のエンジニアを欲しいという話があるんですが、それに対しても、特に具体的にはなっていないので、こういうような目標を何か立てないと、大きく変わっていかないなと。
 30%指導的立場にということに対して、どのようにされて実現されようとしているのか。そこら辺を教えていただきたいですし、やはり私から見たら十分反映できていないと思いますので、それについて、もう少し何とかしていただけないかなと思います。
 以上です。

【三村部会長】

 ありがとうございます。
 今日は委員の数が10人ですので、全員にしゃべっていただく十分な時間があると思いますから、すみませんが、全員しゃべっていただきたいと思いますが、白波瀬さん、今の御意見については、女性の立場でいかがですか。

【白波瀬委員】

 やはり今、國井委員がおっしゃった女性についての御指摘とも関連しますが、私も女性を含めた様々な背景をもつ者についての記述が弱いように感じました。このところ何回かお休みしておりましたので、既に議論されたことかもしれないのですが。ここで掲げられていることに異議を申し立てる人は多分いないと思います。ただ、これを見たときに、極めて平面的というか、ちょっとめり張りに欠けるというか、もう少し強いメッセージといったものが伝わってきにくいというような印象があります。特に「生き抜く」ということは、震災も含めて、いろんな想定外の場面に対して、いかに柔軟な対応力を持って対応する力を養っていくかということだと思うのです。そういう意味では、多様な考え方が意思決定の場に反映されるようにいろんな背景を持った人を積極的に入れ込むという、そういう少し強い、若干バイアスがあっても、声があった方が、説得力が出てくるのではないかと思いました。
 ちょっと長くなるんですけど、気がついたこと、いいですか。

【三村部会長】

 どうぞ。

【白波瀬委員】

 まず1ページの質の保証で、基本施策9というところなんですが、大学入学者選抜のところですが、一律の紙ベースのスタイルではなくて、ある意味で欧米型の大学入試のやり方を採用しようという、その試みは分かります。ただ、一律の試験方式でも個別の審査方式というのでしょうか欧米的な選抜方法においてもどちらのやり方についても、いいところと悪いところがあります。欧米のやり方においても、選抜する教員スタッフの側はもちろんのこと、大学応募書類を作成するにあたって親の介入もある程度求められている部分もあり、その意味では、欧米型の選抜方式にあってもそれなりの負担がかかります。そこで質問ですが、そのあたりのことはどうお考えで、どのような経緯でここでの文言が入ったのかというのが一点。
 そういう意味で、2枚目にあるんですが、学び直しというか、やり直しができるというスタンスをもう少し前面に出された方が、多様性を強調するという意味でも良いのではないかと思いました。
 それから、教員の側の質の向上等のところで、教育環境の整備の中でICTなどで業務効率化というようなことが出ているんですが、やはり教育の現場は「人」にかかっていますので、一人一人の子の能力を延ばすような木目の細かい教育を実現しようと思えばそれなりに人を増やして配属する必要が出てくると思います。つまり、業務効率化の具体的な中身をどのようにお考えかお聞かせいただきたいと思います。
 最後に、ニートという言葉がここの中に入っているんですけれども、この言葉を使ってよろしいのでしょうか。
 以上です。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 では丸山委員、よろしくお願いします。

【丸山委員】

 私は前回、前々回の議論で幾つか指摘させていただいた点が、今回の配付された資料には十分反映していただいているということで、全体的には非常によくなったのではないかなと思います。例えば、就職ミスマッチの指標や防災教育の位置付けみたいなものも書き込んでいただいてよかったなと思います。
 ずっと最初から思っていたんですが、こういう新たな提案をするのはどうかなと思って逡巡していたんですが、先ほど篠原委員からも御指摘があったように、例えば携帯電話等の普及で、子どもたちがそれとのつき合い方が分からないというようなこと、最近では、これありなんですが、昔から言われているのが、やはりメディアを使った学習といいますか、メディアリテラシーも含めた教育なんですが、新聞を活用するというのは今年から初中の学習指導要領にも入れられたりしておりますし、テレビの放送大学等を含めた生涯教育の面でもありますが、それに最近普及してきているインターネットとの関連性を含めて、広い意味でのメディアとのつき合い方についても触れるというような形で、ざっくりした形で項目を一つ追加するのも手ではないかなと考える次第です。
 以上です。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 では相川委員、お願いいたします。

【相川委員】

 私の方から二点です。
 私、PTAの関係ですから、家庭教育のことです。引きこもりだとかということについては、再チャレンジのほうにも入っているんですが、これは家庭教育にもかなり影響しているのではないかと思うんですね。ですから、これは両方、やはり、家庭教育でも、しっかり、そういうことの理解をしていただくことも、ここで検討する、それを支援していくということが一つ。
 あと、教員等の質の向上ですが、ここに非正規の増加傾向に歯止めをかけると、こうなっておりますね。これは確かにそうなんですが、やはり非正規の人は、なかなかモチベーションを維持しにくいのではないか。ですから、思い切って正規の職員に変えていくような強い質の、ちょっと書き込みがあってもいいのではないか。
 それと、民間の活用ということも、ここに加えていったら、質の向上につながっていくのではないかなと思っています。

【三村部会長】

 ありがとうございます。
 衞藤委員、お願いいたします。

【衞藤委員】

 グローバル化ということに関しましては、もちろん日本から海外に出ていくという視点もありますが、逆に日本の国自体のグローバル化の中で、外国の方が日本の中で暮らしたり、仕事をしたりということも多いわけで、そういった視点で、普通の人々が外国から来た人とちゃんとコミュニケーションができるという、あるいは日本の生活の中で海外の方とちゃんとコミュニケーションができると、そういう視点というのも、このグローバル化の中には必要だろうと思いますので。それは単なる語学の問題だけでなくて、発表力の育成とか、応対の仕方とか、そういうこともありましょうけど、そういった生活レベルでのグローバル化といいますか、そういった視点も、この目指す中には必要ではないだろうかということを感じております。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 金子委員、お願いいたします。

【金子委員】

 三点あるんですが、一つは、達成目標を明確化するということで、かなりあちこちに具体的な達成目標が書いてあるということは、これは必要なことだろうとは思うんですが、ただ、物によって、ちょっと私、指標として使うことに一段何か段階が必要ではないかと思うものがある。
 例えばTOEICとかPISAですが、これは日本がつくった指標ではないんですね。要するに、よそが作った指標で、それを日本の振興計画の目標に入れていいのかというのが、私はかなり疑問のところが、実はあります。
 例えばPISAというのは、かなり固有の思想を持ってできた学力調査でありまして、国際学力調査、その前にも幾つかあるわけで、これをそのまま受け入れるかどうかということは、実は、日本は、これに参加して、日本の学力がどうなるかということを診断するのはいいのですが、それが到達目標になるのは、ちょっと一段違う問題である。というか、TOEICについても、日本の英語教育が目標としているものかどうかということも、これは相当食い違いがあると思うんですね。
 ですので、こういったものを参考にすることはいいのですが、それを目標とすることについては、何か一段、ちょっと表現に工夫の必要があるのではないかと思います。
 それと二番目は、これは、やっぱり長期的なPDCA。振興計画の性格ですか。一番最初の第1次の計画のときは、何をやりたいのかというか、ステートメントであって、別に計画というべきかどうかは分からないという要因はあったわけですが、この1回目の場合には、計画と、それを達成する、チェックの手段を入れているということはかなり重要だと思うんですが、このチェックをどのような形で生かして、この期内で、これをまたエバリュエートしていくのか。それとも全体が終わったときまでで、もう1回チェックするという形なのか。そういうチェックのサイクルというのは、どのように、この期内で動くのかということについて多少の言及が必要ではないかと思います。
 三番目ですが、この振興計画の期間に限って、こういうことを書く方向だと思うんですが、ただ、日本の教育政策を見ていて、長期的に随分回ってきている部分があるわけですね。
 例えば初中教育については、やはり地方自治体のイニシアチブを重視するということで、国庫負担金もかなり大きな変化があったわけですし、あるいは指導要綱も、この間、相当大きく変わってきている。
 そういった長期的な教育政策の流れがどのような影響を与えているのかということについて、何らかの視点の設定とエバリュエーションがこの中に入っているということは、私は必要ではないかと思います。
 そういう点で、この振興計画期間の枠内だけではなく、それが長期的にどういう流れの中にあるかということについても一定の考慮が、何かそれで、これを全部変えろというわけでは全然ありませんが、そういった視点も必要だというようなことをある程度述べるところが必要ではないかと思います。

【三村部会長】

 ありがとうございます。
 最後のポイント、非常にいいポイントではないかと思います。ですから、今、我々のこの教育振興基本計画が、どういう位置付けになるのか。これは、ちょっとまとめていただきたいなと、このように思います。
 それでは、副会長のお二人。副会長の立場でも、個人の立場でも、どちらでも結構ですから、よろしくお願いします。

【小川副部会長】

 やはり初中の方に関心があるので、その観点で。前回、高校以下の教育施策というのは、都道府県、市町村主体なので、それに関わる施策を国としての目標設定、成果設定をどうするかということは、かなり慎重な配慮が必要であるという発言をしたのですが、今日出されてきている案では、インプット、アウトプット、そして、アウトカム等々の指標をうまく組み合わせながら、その設定については、かなり妥当なところで記載されているのかなという印象を持ちました。
 ただ、お願いというか、確認ですが、特にそういう中で、国が最重要としているような施策については、国の意向を明確に発信という意味で、高校以下の施策についても方向目標とともに数値目標は可能であれば記載すべきだと思いますし、特に、財務省等々との財政・予算折衝する施策等々について、やはり具体的な数値目標がはっきり記載されていないと、予算折衝等々においては説得性がないと思いますので、はっきり明確に書いていってほしいと思っています。
 例えば、コミュニティ・スクールの10%、1割の設定へ拡充とか、あと、例えば施策の23のところで、定数改善のところについては新たに入れていただいているんですが、ここでは国や地方の財政状況を十分勘案しながら、計画的な教職員定数改善を検討するという表現に留まっていますが、私が所属している教職員配置の適正化検討会議の中では、例えば5年ぐらいの改善計画を策定して小中全体の35人学級化を図っていければという意見も出されておりますので、仮に検討会議でそういう方向で報告書をまとめられれば、そういう点は明確に記載していただければと思います。
 二つ目ですけれども、全体を見て、地方教育行政改革に関しては課題の重要性に比して、記載の中身が非常に淡白なところも、やや目につくところがありまして。例えば45ページの基本施策22のところですね。地方教育行政の改革のところでも、高校以下の様々な諸施策を実際、主体的に担っていくところは、地方の教育委員会であるわけで、教育委員会をどう活性化させ、教育委員会の政策立案能力をどう高めていくかということは、非常に重要で不可欠な施策だと思うんですが、ここの中身については、主な取組で、今後更に具体的内容については記載するということで、これにとどまらないで、更に詳しい記述をしていくということも、ある程度記載されているんですが、やはり全体としてみると、この基本施策22のところについては、具体的に記載されているのはコミュニティ・スクールだけになっています。学校運営協議会の更なる普及促進を図るというところだけが具体的で、他のところは非常に抽象的なところにとどまっているので、ここのところは、もう少し踏み込んで書いていただきたいと思います。仮にコミュニティ・スクール以外の諸施策や制度改革の課題については、いろんな政治状況もあって、はっきり書けないのであれば、コミュニティ・スクールを拡充し促進することで、地方の教育行政がどう変化していくのか、コミュニティ・スクールの拡充を軸にしながら、地方教育行政の改善のイメージというか、5年後のイメージみたいなところも少し書いておいたほうがいいのかなという印象を持ちました。
 最後ですが、このいろんな基本施策、個々に非常に詳しい記載があるんですが、おそらく国民とか教育関係者が、こうした施策を全体として進めていった場合に、5年後に日本の教育はどうなっているのだろうかという、そういうイメージは、なかなか持ちづらいのかなと思います。できましたら、こういう個々の施策を実現、進めていった場合に、全体として日本の小学校、中学校、高校、大学はどう変わっているのかという、そういう何か全体的なイメージを教育関係者なり国民にメッセージとして伝えられるような、そういう工夫も必要なのかなというところを、少し読みながら感じました。
 以上です。

【三村部会長】

 分かりました。今の点、もしかしたら総論の方に書くのかもしれないですね。第1部の方に書く内容かなと、ちょっと思っています。
 では、最後になりますが、安西副部会長、お願いします。

【安西副部会長】

 私は、ここまで、これだけまとめてこられたというのは、本当に高く評価すべきだと、毎回申し上げておりますが、また申し上げさせていただければと思います。
 その上でなんですが、まず初中教育の方から申し上げると、今、小川副部会長が言われましたが、私も地方教育行政の部分と、それから基本施策23になりますが、質の高い教員をどうやって確保していくのかというところについて、もう少し踏み込んだ書き方ができないものかと。いろいろな条件がおありになると思いますので、難しいことも分かるんですけれども、特にグローバル時代はもう不可避で、それを見据えたアクティブな学びを日本の教育がやっていかなければいけないということは、もう総論としては一貫していると思いますので、そのアクティブラーニングを本当に現場でもって教育として実践していける、そういう教員がこれから増えてきてほしいわけで、それを具体的にどうやって、これからどういう計画で、何人、どうしていくのかということについて、やはりもう少し踏み込んだ考え方を持っていただければありがたいですし、そこが教育のベースになると思います。
 それから、高校と大学の接続の問題につきましては、小川副部会長ともいろいろお話をする機会もできてまいりまして、これも本当にありがたいことだと思っております。高校問題というのは、初中と高等教育のはざまに落ち込みがちだったところが、ぎりぎりのところで初中局等のほうにも随分頑張っておられると思いますので、そこもできるだけ具体的な工程表をもって進めていただければと思います。
 それから、スポーツ。一つ一つ申し上げてあれですが、やはりアクティブな学びということの中には、体の問題とか、そういうことは入ってくると思うわけで、そういうのが少し薄いような気もするんですね。その上で、大学の方のことについて申し上げますと、平野大臣の「社会の期待に応える教育改革の推進」の中でも、七つのプランのかなりの部分が大学に関連しておりまして、それから大学改革実行プランも出ておりまして、この内容というのは、やはり、これだけまとめていただいたのは、かなり評価すべきことだと思うんです。ただ、大学というのは、これも再々ですけれども、なかなか動かないので、これをまとめたということで、もう改革が済んだかのような、そういう感覚を審議会等々では持ちがちなものですから、本当に実行できるように、もう少し具体的な工程表を詰めて、PDCAがきちっと世の中から分かるように何とかできないものかと思います。
 ここまで来たので、それで申し上げているのですが、こういうベースで既に計画があるので、大学改革の実行プランというふうに、実行という言葉を多分意識して入れられているのだと思うので、本当に大学が変わるようにしなければいけないと思うんですね。そのことをぜひ、お願いもしておきたいと思います。
 自立、協働、創造という、そういう看板というのでしょうか。それは全体を貫くものとして非常に結構だと思うので、今や段階としては、工程表や具体的な数値目標を含めて、そういう具体化をそれぞれのところで図るということだと思いますので、ぜひ、よろしくお願い申し上げます。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 何かつけ加えたい点ございますか。篠原委員、どうぞ。

【篠原委員】

 すみません。先ほど丸山委員が言われたメディアリテラシーの件は、私、大変重要な指摘だと思っているんです。先ほど、携帯電話の話をさせていただきましたが、やはり携帯電話をいじっている子というのは、どうしても本を読まなくなったり、活字から遠ざかっている傾向が、各種の調査で出ています。そういう面でも、重要な指摘だと思います。
 ただ一方で、学校、ICT教育の推進という、もう一つ大きな課題もあります。それと、震災以降、保護者の間で子どもたちの安全の問題も関心が高まってきていることもあります。
 それと、新聞を含む活字文化に、どうやって触れさせるか。活字に触れるということは、物をしっかり考える癖がつくということだと僕は思っていますから、非常に大事なことです。その三つをどう組み合わせていくか。これは非常に難しいんですけど、何か少し、ここで踏み込んでいく必要を感じます。
 活字の問題、メディアリテラシーの問題は、先ほど言った主権者教育の流れにも関連してくると思うんですね。やっぱり世の中というものに関心を持ち、自分たちがどう社会で生きていくかという訓練、トレーニングにもなると思うので、そういうことを関連付けて、もう少し書き込みができないのかなと。
 それからもう一点、私学について、やはり、ちょっと書き込みが弱いと思うんですね。初等中等のところですね。安全の問題も、やはり私学の子というのは、電車通学している子が非常に多いわけで、特段の配慮があっていいと思うんです。
 この間、学校の安全ルールが発表されたときの各新聞を見ていると、みんな公立の小中学校を対象にしたという書き方をしていました。どういう発表をしたのか分かりませんが、私学を含めての話だということをもっときちんと伝えてほしいと思います。

【三村部会長】

 ありがとうございます。
 どうぞ、白波瀬さん。

【白波瀬委員】

 この資料2の2ページのところで、成果指標について、今、金子先生の方からも御指摘があったんですが、この豊かな心のところの児童生徒の道徳性の向上というところです。このところの文言を「道徳性」にするのか、「道徳心」ということなのか分からないのですが、道徳心を具体的な指標ではかること自体、非常に難しいと思います。そこで、道徳心を測る指標が少しずれているように感じます。例えば、いじめが本当に悪いと心から思う子どもを増やしたいというのは確かにそうですが、「いじめが悪い」と回答した子どもの割合の上昇をもって「道徳心」の構築とみてよいかは少し距離があります。つまり、ここでは大きな概念と具体的な指標との間に距離がありますので、もし下の方の、具体的なパーセントの増加ということであれば、意識改革という程度の言葉で表現された方が妥当ではないでしょうか。やはり、これから実行評価を行うに当たって、評価指標をどう構築していくかは大切で、少し再考というか、見直されたほうがいいんじゃないかなと感じました。
 以上です。

【三村部会長】

 ありがとうございます。
 全体的には、このまとめの方向について大きな異論はないと、このように思います。ただ、今お話あったように、今回は、ぜひとも実行計画というので、振興する具体的な指標は何かというところを非常に意識したものですね。それ自体は評価できると思いますが、中には、それにそぐっているかどうなのかということ。これは、今おっしゃったような形で、もう一度、ちょっと見直した方がいいかもしれませんね。PISAの話も含めてですね。
 それから、全体的には。それからもう一つは、今あったように、自立、協働、創造モデルという大きい、だれでも納得するビッグワーズを掲げても、ちょっと説得力ない。むしろ、もう少し個別具体論に入らないと、今回の振興計画は、ちょっとまずいんじゃないだろうかと、こういうことも提示されました。
 それからもう一つ、各論でいろんな、非常に努力した内容になって、私自身は非常に評価しているんですが、さて、今我々が持っている危機意識は何なんだろうかと。これが教育のずっとなされている歴史的な位置付けということになるのかもしれませんし、あるいは、さっきどなたかが言った、これをやることによって5年後に各学校がどういうことになるんだろうかと。こういうイメージも必要だということあったんですが、それは全て、現在に対する危機意識から、それから発想した概念だと思いますので、2部は非常に大事ですが、それと同時に、やはり、みんなに危機意識を訴える1部の記述も非常に大事だと思いますので、このでき上がりを強く期待しております。
 今日は、この場で、このぐらいで終わらせていただきますけれども、よろしいでしょうか。

【森友教育改革推進室長】

 次回の会議につきましては、7月25日の水曜日の14時から16時、午後2時から4時までで、場所は、今日と同じ、文部科学省第二講堂でございます。よろしくお願いします。

【三村部会長】

 それでは、この部会、これで終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

—— 了 ——

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-- 登録:平成24年07月 --